JP5061684B2 - 配管カバーの取付構造 - Google Patents

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Description

本発明は配管カバーの取付構造に関し、更に詳しくは浴室やシャワー室等の衛生設備室の内壁面に取り付ける配管カバーの取付構造に関するものである。
従来この種の取付構造としては、例えば室内の所定位置に支持部材を設け、この支持部材にカバーをネジ止めしているものがある(例えば特許文献1参照)。
而して特許文献1に記載の従来例の場合は、カバーのネジ止め箇所がカバーの前面等に露出していた。従ってこの従来例によると、ネジ止め箇所等がカビ等で汚れ易く、カバー周りの美感が損なわれ易い、という問題点があった。
またこの従来構造は、壁に支持部材を取り付けた後、支持部材の所定位置にカバーをネジ止めする必要があった。
従ってこれによると、カバーの取り付けや取り外しに工具が必要になり、手間暇がかかり易かったから、配管のメンテナンス作業を、簡単、迅速にできない、という問題点があった。
実開平6−277号公報
本発明は、このような従来構造の問題点に鑑み、提案されたものである。
従って本発明の解決しようとする技術的課題は、配管カバーの取り付け箇所の汚れ等で美感が害される問題を解消でき、掃除の必要性を減らし、また配管のメンテナンス作業を容易化できるよう、カバーの取り付け取り外しを、簡単且つ迅速にできるよう形成した配管カバーの取付構造を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するため、次のような技術的手段を採る。
即ち本発明は、図1等に示されるように、浴室その他の衛生設備室の内壁面1に取り付けられる配管カバー2の取付構造であって、上記の内壁面1に引っ掛け用の支持具4が室内側に突き出されて設けられ、この支持具4に引っ掛けて係合させる係合部6が支持具4に対応する配管カバー2の内側位置に設けられ、上記の支持具4が、平行状に対向する前後一対の前板部4aと後板部4b、及びこの前板部4aと後板部4bを接続する径の縮小された丸軸部4cとでスプール状に形成され、上記の係合部6が、上記の丸軸部4cに上から係合する逆U字形の切り欠き孔6aに形成され、上記の配管カバー2が支持具4に引っ掛けられて内壁面1に取り付けられることを特徴とする(請求項1)。
本発明の場合、衛生設備室としては、浴室のほか、洗面室、脱衣室、シャワー室、トイレットルームなどがある。
またこの本発明の場合は、係合部6の近傍の配管カバー2の裏面位置に、配管カバー2を内壁面1に密着させる弾性質の止水部材7が設けられているのが好ましい(請求項)。
なぜならこれによると、配管カバー2を止水部材7の復元力で支持具4の前板部4aに圧着させることができ、止水部材7で止水性を得られるだけではなく、配管カバー2を、ぐらつかせることなく、安定した状態でしっかりと取り付けることができるからである。なおここで、弾性質の止水部材7としては、例えば合成ゴムやエラストマー製のゴムパッキンなどがある。
而して本発明は、支持具4が、内壁面1に左右一対状に、且つ上下方向に複数段状に設けられ、係合部6が、支持具4に対応して配管カバー2の両側に線対称状に設けられているのが好ましい(請求項)。
なぜならこれによると、支持具4と係合部6が縦方向に揃っているため、支持具4に係合部6の位置を合わせ易くなり、また左右のバランスが良い安定した状態で配管カバー2を取り付けることができるからである。
本発明は、このように構成されているから、配管カバーによって配管と共に、配管カバーの取り付け箇所を隠すことができる。
従ってこれによれば、配管カバーの取り付け箇所が汚れることを防止でき、この箇所の掃除の頻度を低減でき、またこの箇所の汚れによって美感が害されることがない。
また本発明は、上記の通り、配管カバーを支持具に引っ掛けて取り付ける構造である。
従って本発明の場合は、配管カバーの取り付け取り外し作業を、工具を伴なうことなく、簡単、迅速にできるから、これによれば、配管のメンテナンス作業を容易化できる。
また本発明は、支持具が前板部と後板部と丸軸部とでスプール状に形成され、係合部が丸軸部に上から係合する逆U字形の切り欠き孔に形成されている。
従ってこれによると、配管カバーを引き摺り下ろすことで、係合部を支持具に、簡単、迅速に、且つ円滑に係合させて引っ掛けることができる。またこれによると、係合部を支持具の前板部と後板部の間に挟み込ませて安定した状態で支持具に係合させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本発明は、図1等に示されるように、浴室その他の衛生設備室の内壁面1に取り付けられる配管カバー2の取付構造である。3は、配管カバー2で覆われて隠される給水、給湯用の配管である。配管カバー2は、この実施形態では内面に補強リブ2a(図2、図4等参照)が設けられ、側面部2bの後端が内方に折り返されて折り返し辺部2cに形成されている。
4は、引っ掛け用の支持具である。この支持具4は、衛生設備室の内壁面1に、室内側に突き出されて設けられる。またこの支持具4は、この実施形態では平行状に対向する前後一対の円形状の前板部4aと後板部4b、及びこの前板部4aと後板部4bを同心状に接続する径の縮小された筒状の丸軸部4cとで、スプール状に形成されている。この場合、前板部4aと後板部4bの間隔(丸軸部4cの長さ)は、後述する係合部6を差し込むための僅かなクライアンスを有して係合部6の厚さとほぼ合致する状態に選定されている。
5は、支持具4を内壁面1に固定するためのネジ等の固定手段である。この実施形態の場合、支持具4は、後板部4bの裏面が内壁面1に当接され、固定手段5としてのネジが前方から丸軸部4cの軸内に差し入れられ、内壁面1にネジ止めされている。また支持具4は、この実施形態では図2に示されるように、内壁面1に、左右一対状に、且つ上下方向に2段状に、計4個設けられている。
6は、支持具4に引っ掛けて係合させる係合部である。この係合部6は、この実施形態では板片状に形成されると共に、逆U字形の切り欠き孔6aが形成されることにより実現されている。切り欠き孔6aの横幅(径)は、支持具4の丸軸部4cに係合するよう、丸軸部4cの径に合わされている。また係合部6は、図2、図4に示されるように、支持具4に対応して配管カバー2の両側の内側位置である折り返し辺部2cに、線対称状に、左右一対、且つ上下2段状に設けられている。
7は、弾性質の止水部材としてのゴムパッキンである。この止水部材7は、この実施形態では配管カバー2の両側の折り返し辺部2cの裏面に、配管カバー2の縦方向の全長にわたって貼り付けられている。本発明の場合、配管カバー2が支持具4に引っ掛けられて内壁面1に取り付けられると、止水部材7が内壁面1に密着するため、配管カバー2の両側部が止水される。また係合部6は、止水部材7の復元力で支持具4の前板部4aに押し付けられる。従ってこの実施形態の本発明によると、配管カバー2を、支持具4にしっかりと取り付けることができる。
次にこの実施形態に係る本発明の施工例を説明する。
先ず作業者は、内壁面1の所定位置に支持具4をネジ等の固定手段5で、左右一対状に、且つ上下2段状に固定する。次に作業者は、配管カバー2を持ち上げ、支持具4の丸軸部4cに、係合部6の逆U字形の切り欠き孔6aを合わせて配管カバー2を引き摺り降ろす。
これにより配管3が配管カバー2で覆われ、配管カバー2は内壁面1に止水部材7により密着状に取り付けられる。またこの場合、係合部6は、支持具4の前板部4aと後板部4bの間に挟み込まれて前板部4aと後板部4bで挟持されるため、配管カバー2は安定した状態で支持具4に係合される。また係合部6は、止水部材7の復元力で前方に押されて前板部4aに押し付けられる。従ってこれによると、配管カバー2は、ぐらつくことなく、しっかりと内壁面1に取り付けられる。
なお配管カバー2を取り外すときは、配管カバー2を持ち上げ、支持具4から係合部6を抜き取り、係合状態を解除すれば良い。従って本発明によれば、配管カバー2を、簡単、迅速に取り外し、取り付けできるから、配管3のメンテナンス作業を容易化できる。
以上の処において、本発明の場合、上記の支持具4及び係合部6の個数、配設位置等は、上例に限定されるものではない。
本発明の取付構造の好適な一実施形態を示す要部斜視図である。 配管カバーの取付例を示す要部正面図である。 配管カバーの取付例を示す要部平面図である。 配管カバーを裏側から見た斜視図である。 同上取付構造の上から見た要部断面図である。 図5のVI−VI線における要部断面図である。
1 内壁面
2 配管カバー
3 配管
4 支持具
4a 前板部
4b 後板部
4c 丸軸部
5 固定手段
6 係合部
6a 切り欠き孔
7 止水部材

Claims (3)

  1. 浴室その他の衛生設備室の内壁面に取り付けられる配管カバーの取付構造であって、上記の内壁面に引っ掛け用の支持具が室内側に突き出されて設けられ、この支持具に引っ掛けて係合させる係合部が支持具に対応する配管カバーの内側位置に設けられ、上記の支持具が、平行状に対向する前後一対の前板部と後板部、及びこの前板部と後板部を接続する径の縮小された丸軸部とでスプール状に形成され、上記の係合部が、上記の丸軸部に上から係合する逆U字形の切り欠き孔に形成され、上記の配管カバーが支持具に引っ掛けられて内壁面に取り付けられることを特徴とする配管カバーの取付構造。
  2. 請求項記載の配管カバーの取付構造であって、係合部の近傍の配管カバーの裏面位置に、配管カバーを内壁面に密着させる弾性質の止水部材が設けられていることを特徴とする配管カバーの取付構造。
  3. 請求項1又は2記載の配管カバーの取付構造であって、支持具が、内壁面に左右一対状に、且つ上下方向に複数段状に設けられ、係合部が、支持具に対応して配管カバーの両側に線対称状に設けられていることを特徴とする配管カバーの取付構造。
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