JPH0567700B2 - - Google Patents

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JPH0567700B2
JPH0567700B2 JP61087829A JP8782986A JPH0567700B2 JP H0567700 B2 JPH0567700 B2 JP H0567700B2 JP 61087829 A JP61087829 A JP 61087829A JP 8782986 A JP8782986 A JP 8782986A JP H0567700 B2 JPH0567700 B2 JP H0567700B2
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JP
Japan
Prior art keywords
hardness
steel
mold
quenching
cold hobbing
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP61087829A
Other languages
English (en)
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JPS62243740A (ja
Inventor
Norimasa Uchida
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
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Publication of JPS62243740A publication Critical patent/JPS62243740A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は貨幣や装飾品など複雑な模様を圧印す
る冷間プレス型や冷間鍛造型等をコールドホビン
グで製造するのに用いられるコールドホビング性
の優れた鋼に関するものである。 〔従来の技術〕 従来より、この種の用途にはJIS SKD11、
SKD12あるいはこれらの改良鋼が用いられてい
た。 〔発明が解決しようとする問題点〕 圧印金型の製造工程を概略説明すると、まず焼
なましままの金型表面に種型を用いて複雑な模様
をプレスにより転写する。このとき転写された模
様の一部に欠肉が生じたり、割れが発生しないよ
う、金型材は優れた転写性(一般にコールドホビ
ング性と言う)が要求される。このコールドホビ
ング性の優劣には、焼なまし硬さの影響がもつと
も大きくHB201以下を必要とする。また、マトリ
ツクスの靱さも重要な因子である。 コールドホビングの終了した金型は焼入−焼も
どしの熱処理により硬化させる。この時、清浄で
変形の少ない模様を保つために、焼入れは真空等
の不活性雰囲気中で行なわれる。したがつて、圧
印金型として十分な耐摩耗性を有するためには、
この雰囲気焼入−焼もどしによりHRC60以上の高
硬度が得られる材料でなくてはならない。さら
に、圧印金型は繰返し使用されるに従い、径方向
に少しずつふくれて、径が太くなり、ダイスとの
カジリやカミコミが生起して損耗する場合があ
る。本発明者の研究では、焼入時に上部ベイナイ
トあるいは下部ベイナイトと思われる組織が沢山
でている金型ほどこの現象が起こりやすく、早期
に使用不能となることを解明している。したがつ
て、このような用途においては焼入時に上部、下
部ベイナイトの生起し難い金型材であることが必
要である。 また、圧印金型の使用寿命を向上させるために
は、高硬度の未固溶炭化物が基地中に分散してい
ることが望ましいが、この炭化物のサイズが大き
すぎると金型の摩耗過程において基地の優先摩耗
による炭化物の浮き上がりが生じ、面粗度を著し
く悪くする。この状態で圧印が行なわれると製品
は肌あれをおこし、製品不良となる。したがつ
て、未固溶炭化物が微細で均一に分布した金型材
であることが望ましい。 ところが、これまで用いられていたSKD11あ
るいはこれの改良鋼では、焼なまし硬さが下がり
難く、コールドホビング性に欠け、また巨大な未
固溶炭化物が多数存在するために、早期肌あれを
生じる欠点があつた。一方、SKD12あるいはこ
れの改良鋼では雰囲気焼入れでHRC60以上の硬さ
を得るのに難があるのみならず、焼入時に上部お
よび下部ベイナイトと思われる組織が生起して早
期に径フクレをおこし、使用不可となる欠点があ
つた。 本発明は以上のごとき観点にたち、コールドホ
ビング性に優れ、かつ、焼入れ、焼もどしにより
HRC60以上の高硬度が得られ、また上部・下部ベ
イナイトの生起がなく、しかも耐肌荒れ性にも優
れた圧印金型用冷間工具鋼を提供することを目的
とする。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、重量%でC 1.1〜1.4%Si 0.35%以
下、Mn 0.8〜1.4%、Cr 6.5〜10.0%、Mo 0.5〜
2.0%、V 0.05〜0.7%を含有し、残部鉄および
不純物よりなることを特徴とするコールドホビン
グ性の優れた鋼である。 本発明においてCは同時に添加されるCr、
Mo、V等と未固溶炭化物を形成し、耐摩耗性を
向上させ、また、焼入時に基地に固溶してマルテ
ンサイトの硬さを高める作用がある。C含有量が
1.1%未満では焼入−焼もどし硬さがHRC60以上
とならず、金型の耐摩耗性に不足する。逆に、
1.4%を越えるとコールドホビング性が低下し、
また、巨大な未固溶炭化物が晶出して肌荒れをお
こし易くなるので、C含有量は1.1〜1.4%に限定
した。 Siは脱酸剤として添加する元素であるが、基地
に固溶してフエライトの硬さを上げ、靱さを低下
させる作用がある。したがい、本発明の目的であ
るコールドホビングが容易にできる材料を提供す
る目的からは、Si含有量はできる限り少ない方が
良い。好ましくは0.35%以下である。 Mnは本発明において重要な作用をもつ元素で
ある。 上記のごとく、本発明ではSiの含有量を低く抑
える必要があるので脱酸不足とならないように、
Mnによる脱酸を強化する必要がある。さらに、
本発明材は雰囲気焼入れにより、上部・下部ベイ
ナイトの生起し難い特性を有することが金型の長
時間使用によるフクレ現象を防ぐために必要であ
る。この特性を付与させる合金元素は、Mn、Cr
であるが、後述のごとくCr含有量の上限を10%
に限定する必要があるため、Crだけでは不十分
である。本発明ではMnが本特性に対し強力なる
作用を発揮し、Crとの相乗効果により、工業的
規模での雰囲気焼入れによつても上部・下部ベイ
ナイトの生起しない良質な金型が得られる。Mn
0.8%未満では上記のごとき作用が少なく不十分
であり、逆に1.4%を越えても効果が飽和するの
みならず、焼入時に残留オーステナイト量が増加
して硬さが低下する、被削性が悪くなるなどの弊
害が現われるのでMn0.8〜1.4%に限定した。 Crは雰囲気焼入れでも硬さが出易く、また、
上部・下部ベイナイトの生起を抑制する作用、さ
らに未固溶炭化物を形成して耐摩耗性を向上させ
る作用がある。Cr含有量が6.5%未満では本発明
の目的とする雰囲気焼入れ−焼もどしでHRC60以
上が得られず、上部・下部ベイナイト抑止効果も
少ない。一方、10%を越えると焼なまし硬さを
HB201以下に下げるのが難しく、コールドホビン
グ性が悪くなると同時に、巨大な未固溶炭化物が
増加して肌荒れ性を害するのでCrは6.5〜10.0%
に限定した。 Moは、未固溶炭化物を微細化させ、また基地
中に固溶してマルテンサイトを強靱化する作用を
有する。したがい、0.5%以上の添加が必要であ
るが、2%を越えると焼なまし硬さが下がり難く
なるので、Mo 0.5〜2.0%に限定した。 Vは少量の添加でオーステナイト結晶粒を微細
化し、基地を強靱化する作用があるのでV 0.05
〜0.7%とした。 〔実施例〕 以下、実施例により発明をさらに詳細に説明す
る。 実施例 1 高周波誘導溶解炉により第1表に示す化学組成
の鋼材を各10Kgづつ大気中にて溶製した。鋼塊を
30mm角に鍛伸し、各種材質特性を調べた。その結
果を第2表に示す。焼なまし硬さは、鍛伸材を
860℃×4Hr加熱後、10℃/Hの冷却速度で700℃
まで冷却した後空冷した材料にて測定した。
SKD11に相当する記号Dの鋼材を除く他の材料
は焼なまし硬さがHB201以下と良好である。記号
Dの鋼材は硬さが高く、コールドホビングは難し
い。 次に、鋼材を真空炉中で950〜1000℃に加熱後、
N2ガスを強制的に吹き付けて焼入れした。この
とき鋼材の温度が500℃に冷却されるまでに約10
分を要した。焼入後の組織を観察すると、本発明
である記号A、D、およびDは全面がマルテンサ
イトと残留オーステナイトの混在する組織であつ
たが、記号Cの鋼材では上部あるいは下部ベイナ
イトと思われる(ベイナイテイツク組織と仮称す
る)組織がオーステナイト結晶粒内に出現してお
り、また、SKD12に該当する記号Eの鋼材では
明らかなるソルバイト組織が観察された。 一方、記号Dの鋼材では巨大な未固溶炭化物が
多数存在していたが、他のものは比較的少なく良
好であつた。 これらの鋼材を180℃×(2+2)Hrの焼もど
しを行なつて硬さを測定した。その結果を第2表
に示す。記号A〜Dは、目標硬度HRC60以上が得
られたが、記号Eの鋼材はHRC55と低硬度であつ
た。
【表】
【表】 〔発明の効果〕 本発明材はコールドホビング性に優れ、かつ焼
入もどしによりHRC60以上の高硬度が得られ、ま
た、ベイナイチツク組織の生起もなく、しかも耐
肌荒れ性にも優れているので、圧印用金型として
大幅な寿命および品質の構造が達成できる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 コールドホビングにより圧印金型を得るため
    の鋼であつて、重量%でC 1.1〜1.4%、Si 0.35
    %以下、Mn 0.8〜1.4%、Cr 6.5〜10.0%、Mo
    0.5〜2.0%、V 0.05〜0.7%を含有し残部鉄およ
    び不純物よりなることを特徴とするコールドホビ
    ング性の優れた鋼。 2 コールドホビングにより圧印金型を得るため
    の鋼であつて、重量%でC 1.15〜1.35%、Si
    0.35%以下、Mn 0.8〜1.4%、Cr 7.0〜9.0%、
    Mo 0.9〜1.5%、V 0.15〜0.5%を含有し残部鉄
    および不純物よりなる特許請求の範囲第1項記載
    のコールドホビング性の優れた鋼。
JP8782986A 1986-04-16 1986-04-16 冷間工具鋼 Granted JPS62243740A (ja)

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JP8782986A JPS62243740A (ja) 1986-04-16 1986-04-16 冷間工具鋼

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JP8782986A JPS62243740A (ja) 1986-04-16 1986-04-16 冷間工具鋼

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JPS62243740A JPS62243740A (ja) 1987-10-24
JPH0567700B2 true JPH0567700B2 (ja) 1993-09-27

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2822040B2 (ja) * 1988-06-30 1998-11-05 愛知製鋼株式会社 冷間工具鋼

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5237511A (en) * 1975-09-22 1977-03-23 Hitachi Metals Ltd Alloy tool steel for cold working
JPS5747848A (en) * 1980-09-04 1982-03-18 Kobe Steel Ltd Intermediate roll for six-high rolling mill
JPS5747849A (en) * 1980-09-04 1982-03-18 Kobe Steel Ltd Work roll for cold rolling
JPS6063353A (ja) * 1983-09-16 1985-04-11 Plus Eng Co Ltd 強化プラスチツク用高靭性押出ピン

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JPS62243740A (ja) 1987-10-24

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