JPH0565688A - 複層電解クロメート処理鋼板の製造方法 - Google Patents

複層電解クロメート処理鋼板の製造方法

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JPH0565688A
JPH0565688A JP25445291A JP25445291A JPH0565688A JP H0565688 A JPH0565688 A JP H0565688A JP 25445291 A JP25445291 A JP 25445291A JP 25445291 A JP25445291 A JP 25445291A JP H0565688 A JPH0565688 A JP H0565688A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 密着性およびめっき外観が良く、錫スラッジ
を抑制する複層電解クロメート処理鋼板の製造方法を提
供する。 【構成】 鋼板上に金属クロムの第1層を形成し、鋼板
を水洗後直ちに、3〜15g/l の錫イオンを含有し、硫酸
換算で45〜120 g/l の水溶液中で、50超150A/dm2 以下
の電流密度で陰極電解処理して第1層上に錫めっきを形
成する。また、前記水溶液中に、ナフチル基にオキシエ
チレン鎖の付加したノニオン系界面活性剤を1 〜8g/l
含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、鋼板の表面上の第1
層としての金属クロム層上に金属錫からなるめっき層が
形成された複層電解クロメート処理鋼板の製造方法に関
するものであり、より詳しくは、錫めっき浴中のスラッ
ジ生成を抑制しながら、且つ、密着性が良く、むらのな
い良好な表面外観を有する金属錫めっき層を有する複層
電解クロメート処理鋼板の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電気クロムめっきによって形成された金
属クロム層の表面には、常に水和クロム酸化物が存在す
ることが知られている。電気クロムめっき後、更に、電
気錫めっきを施す場合、この水和クロム酸化物の存在の
ために、密着性が良く、外観も良好な錫めっき層が得ら
れないという問題を抱えている。そのため、特殊な処理
方法が必要となる。クロムめっき層上への錫めっき性の
向上を狙った従来からの処理技術は、大きく2つに分類
される。
【0003】1つは、特公昭33-1455 号公報、特公昭48
-35136号公報、特公昭63-35718号公報および特開昭60−
262975号公報に開示されるもので、錫めっきを行う前
に、特殊な前処理を施し、金属クロムめっき層上の水和
クロム酸化物を予め除去するというものである(以下
「先行技術1」という)。
【0004】他の1つは、特公昭63-35718号公報および
特開昭61-130500 号公報に開示されているように、錫め
っき液中の錫濃度を通常濃度より低下させたり、あるい
は、酸性度を上げることにより、錫の電解効率を落とし
て電気錫めっきを行うものである。その結果、錫めっき
時に多量の水素ガスがクロムめっき表面上で発生し、そ
の水素ガスによって金属クロム表面上の水和クロム酸化
物が除去されて表面が活性化されると同時に錫めっきが
行われ、密着性に優れた錫めっきが得られるというもの
である。即ち、水和クロム酸化物の除去と錫めっきを同
時に行うというものである(以下、「先行技術2」とい
う)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た先行技術1および2は、以下に述べる問題を有してい
る。即ち、先行技術1では、クロムめっきと錫めっきと
の間に1工程設けなければならず、工程がより複雑化
し、製造コストも増大する。また、このような工程を設
けても、次の錫めっきが行われるまでの僅かな間にも少
なからず金属クロム層上に、水和クロム酸化物が形成さ
れてしまい、安定して良好な錫めっきが得られないとい
う欠点があった。そこで、この水和クロム酸化物の除去
と錫めっきを同時に行えるような先行技術2が、より好
ましいと考えられる。
【0006】先行技術2においては、錫めっき液に改良
を加え、水素ガスの発生による水和クロム酸化物の除去
と錫めっきを同時に実施できる。これにより、確かに金
属クロム層上の錫めっきの密着性は改善されるが、水素
ガス発生に伴い、錫めっき表面に線状のむらが現出する
という新たな欠点が見出された。また、これとは別に、
錫めっきの安定操業のために、錫めっき液中で生成され
る錫スラッジ(錫の酸化沈澱物)をできるだけ抑制する
必要があった。
【0007】従って、この発明の目的は、金属クロムめ
っき層の表面上に錫めっき層を有する、複層電解クロメ
ート処理鋼板の製造において、密着性の良好な、且つ、
むらの無い外観の良好な錫めっき層が得られ、同時に錫
めっき浴中の錫スラッジ(錫の酸化沈澱物)の生成を抑
制できる複層電解クロメート処理鋼板の製造方法を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、先行技術
2に着目し、錫めっき層のめっきの密着性不良あるいは
むらの発生原因、ならびにめっき浴中の錫スラッジ生成
原因について鋭意研究を重ねた。その結果、次の知見を
得た。 むらの発生には、処理鋼板表面からの水素ガスの離
脱性が関係しており、発生する水素ガスの離脱を加速さ
せてやれば、むらが解消される。 錫スラッジ(錫の酸化沈澱物)の生成には、通常の
錫めっきの際と同じく、錫めっき浴中の溶存酸素、ある
いは、めっき電極(アノード)上で発生する酸素による
液相接触酸化、ならびに、めっき電極上での直接酸化が
少なからず関与し、更に、本処理方法においては、錫め
っき浴中へ持ち込まれるクロムめっき被膜からのクロム
(Cr) が、錫の酸化に関与している。
【0009】この発明は、上述の知見に基づいてなされ
たものであって、錫めっき表面のむらの防止、ならび
に、錫めっき浴中のスラッジ抑制を同時に可能ならしめ
る新規な製造方法の発明である。
【0010】即ち、第1の発明は、鋼板に電気クロムめ
っきを施して前記鋼板の少なくとも一方の表面上に金属
クロム層を形成し、次いで、前記金属クロム層が形成さ
れた鋼板を水洗し、次いで、水洗後直ちに、前記金属ク
ロム層が形成された鋼板に対して、3 から15g/l の範囲
内の錫(Sn)イオンを含有し、硫酸換算で45から120 g/l
の範囲内の酸濃度の酸性錫めっき水溶液中において、50
A/dm2 超150A/dm 2 以下の範囲内の電流密度によって陰
極電解処理を施すことにより、前記金属クロム層の表面
上に錫めっき層を形成することにより、前記酸性錫めっ
き水溶液からなるめっき浴の劣化を抑制するとともに、
前記金属クロムの表面上に、密着性に優れ、むらのない
良好な表面外観を有する錫めっき層を形成することに特
徴を有するものである。第2の発明は、前記水溶液中
に、ナフチル基にオキシエチレン鎖の付加したノニオン
系界面活性剤を1 〜8g/l 含有させることに特徴を有す
るものである。
【0011】以下、この発明を具体的に説明する。この
発明では、まず、鋼板の表面に電気クロムめっきを行
う。電気クロムめっきを行う鋼板は特に限定されない。
何らめっきされていない鋼板、あるいは、すでに何らか
のめっきが施されている鋼板(例えば、Ni、Sn、Zn、F
e、Cu、Alなどに代表されるめっき、または、これらを
含む合金めっきなど)でよい。また、電気クロムめっき
前の前処理方法は、用いられる鋼板の表面状態によって
任意に決定すればよく、必要に応じて種々の処理を行っ
て構わない。
【0012】電気クロムめっき方法は、特定の処理方法
に制限するものではなく、従来より公知のクロムめっき
浴、めっき方法を用いればよい。即ち、無水クロム酸あ
るいはクロム酸塩の1種または2種以上を主体として、
それに助剤として、硫酸、硫酸塩、フッ化物のうち1種
または2種以上を含むクロムめっき液で、鋼板を陰極と
して、所定量のクロムが付着するように電解すればよ
い。
【0013】電気クロムめっきの電解電流密度は、とく
に限定するものではないが、好ましくは70A/dm2 以上で
行ったほうが良い。これは、次の理由からである。即
ち、錫めっき層の密着性が良く、均一な錫めっき(むら
の無い錫めっき)を行うために、あるいはまた、錫めっ
き液中に溶解してくるクロム(Cr)の増加を抑えるため
に、錫めっき処理に供されるクロムめっき鋼板表層の水
和クロム酸化物の量は、出来るだけ少なくした方が良
い。そのためには、クロムめっき終了時点において、不
可避的に存在する水和クロム酸化物の量を、最低レベル
にまで抑えることができれば、より有効である。公知の
クロムめっき技術において、水和クロム酸化物の量を抑
える方法は種々知られているが、70A/dm2 以上の電流密
度において電気クロムめっきを行う方法によっても、不
可避的に存在する水和クロム酸化物の量を、最低レベル
にまで落とすことができる。70A/dm2 未満の電流密度で
は、電気クロムめっき終了時点での水和クロム酸化物の
量は最低レベルにまで達しない。また、70A/dm2 以上の
高電流密度で処理すれば、クロムめっき設備の短縮化も
図られるという付随的効果も期待できる。
【0014】このように、電気クロムめっきを行った
後、続いて、十分な水洗洗浄処理を行い、表面を乾かす
ことなく、引き続き、3 から15g/l の範囲内の錫(Sn)イ
オンを含有し、硫酸換算で45から120g/lの範囲内の酸性
錫めっき溶液中において、50A/dm2 超150A/ dm2 以下の
範囲内の電流密度で前記鋼板に陰極電解処理を施して所
定量の錫めっきを行う。クロムメッキ後の水洗は、クロ
ムめっき液を錫めっき液中に持ち込まないためにも十分
に行ったほうがよい。また、水洗水の温度は50℃以下が
良く、好ましくは30℃以下である。これは、電気めっき
時の鋼板のジュール熱、あるいは水洗水温度のために、
電気クロムメッキ表面温度が上昇し、後の錫メッキの際
に表層の水和クロム酸化物が除去しにくくなる方向に、
その構造を変化させないために有効である。
【0015】金属クロム層上への錫めっきには、錫めっ
きの際に、水素ガスを発生させ、このガスにより水和酸
化物を除去しながら同時に錫めっきするという方法が有
効であるが、表面外観が不安定であったり、スラッジ生
成による錫めっき液の劣化が問題であった。本発明者等
は、これら問題解決策について検討を続けた結果、錫め
っき液の劣化を防止するとともに、同時に安定して良好
なめっき外観が得られる錫めっき方法を新規に見出し
た。
【0016】この発明の錫めっき液中の錫イオン含有量
(錫イオン濃度)は、3から15g/l、好ましくは、3か
ら8g/l の範囲内とすべきである。錫イオン含有量が3
g/l未満では、錫の電解効率が極端に低下し、非効率的
であると同時に、錫イオン濃度管理も難しくなり、好ま
しくない。一方、錫イオン含有量が15g/l を超えると、
析出する錫が粉状になり、密着性および外観が極端に悪
くなる。用いられる錫イオンの供給は、特定の錫化合物
に限定されず、酸化第1錫、塩化錫、硫酸錫、ホウフッ
化錫、あるいは、その他の錫化合物が使用できる。
【0017】この発明の錫めっき液中の酸濃度は、硫酸
換算で45g/l以上、好ましくは60g/l 以上とすべきであ
る。錫イオン5 g/l を含有する錫めっき液を用いて、70
A/dm2 の電流密度において 5時間の連続錫めっき処理を
実施したときのスラッジ濃度を、錫めっき液中の硫酸濃
度で整理したグラフを図1に示す。酸濃度が硫酸換算で
45g/l 未満では、錫めっき液中のスラッジ生成速度が早
くなり、めっき液の劣化が早まり、錫めっきの連続処理
性が悪化すると同時に処理コストもアップする。一方、
酸濃度が硫酸換算で45g/l 以上では、スラッジの生成が
抑制され、連続的に安定した錫めっき処理が可能であ
る。スラッジは錫めっき液中の錫イオン(Sn2+) が酸化
されて (Sn4+) 錫酸化物として沈澱を起こした白色系の
微粒子である。これが、錫めっき液中に多量に存在する
と、時として、鋼板表面への付着を生じ、めっき表面の
押し疵、あるいは電気給電部におけるアークスポット欠
陥の原因となる。特に、金属クロムめっき層上への錫め
っき処理の場合には、金属クロムめっき層上の水和クロ
ム酸化物がとれて錫めっき液中にクロムイオンが混入す
るが、このクロムイオンがなんらかの作用をし、スラッ
ジ生成を促進することがわかった。従って、クロム−錫
複層めっき処理の場合、密着性良好な、外観性に優れた
錫めっきを行うと同時に、錫めっき処理時のスラッジ生
成を抑えることが重要である。この発明のように酸濃度
を硫酸換算で45g/l 以上にすると、スラッジ生成が抑制
されるが、これは、錫酸化物の溶解度が増加して、錫イ
オンとして錫めっき液中に存在しやすくなるためと考え
られる。また、酸濃度の上限は120g/lとする。酸濃度が
高くなりすぎると、腐食性が増し、錫めっき装置の劣化
を早めることが予想される。
【0018】錫めっきの陰極電流密度は、50A/dm2 超15
0A/dm 2 以下とすべきである。電流密度が50A/dm2 以下
では、単位時間当たりの水素ガス発生量が少なく、発生
した水素ガスによる鋼板表面の攪拌が不十分となり、水
素ガスの鋼板表面からの離脱が遅れるのと同時に、水和
クロム酸化物の除去も不十分となり、部分的な錫めっき
密着不良および部分的錫めっき付着量の差が生じること
によるめっきむらが発生し、安定して外観良好な錫めっ
きが得られない。50A/dm2 超の電流密度で処理すること
により、上記問題が解決され、良好な外観が得られる。
一方、電流密度が150A/dm 2 を超えると、水素ガス発生
量が多くなり過ぎて錫の電着が妨げられる。
【0019】錫めっき浴温度は、30から50℃の範囲内で
任意に設定するのが望ましい。
【0020】この発明においては、更に、光沢のある、
金属クロム層上の錫めっき層を得るために、本発明錫め
っき浴の水溶液中にナフチル基にオキシエチレン鎖([C
H2 CH2 O −] n )の付加したノニオン系界面活性剤
を、1 〜8 g/l 含有させると良い。界面活性剤には、多
くの種類があるが、この発明においては、ナフチル基に
オキシエチレン鎖が付加した構造のノニオン系界面活性
剤のみが有効であり、光沢があってむらのない外観良好
な錫めっきが安定して得られる。原因は不明確である
が、ナフチル基にオキシエチレン鎖の付加した構造で、
さらに、ナフチル基がスルホン化された構造を有するイ
オン系界面活性剤では、安定して外観良好な錫めっきは
得られない。更に、この発明の界面活性剤の含有量は、
1から8g/l とすべきである。界面活性剤の含有量が、
1g/l 未満では、光沢剤の効果が現れず、光沢のある錫
めっきが得られない。一方、含有量が8g/l を超える
と、錫めっき電解効率が急激に減少し、経済的に不利で
ある。
【0021】
【実施例】次に、この発明を実施例および比較例によっ
て、更に詳しく説明する。板厚0.22mmの冷延鋼板に、通
常の条件で脱脂、酸洗を施し、次いで、水洗し、次い
で、表1に示すクロムめっき条件で、鋼板の表面上に金
属クロム層を形成した。その後、この鋼板を十分水洗し
た後、直ちに、表2に示す錫めっき浴中で、表2に示す
錫めっき条件で鋼板に陰極電解処理を施して錫めっき層
を形成し、この発明の範囲内の鋼板の供試体(以下、
「実施例1〜5 」という)、および、この発明の範囲外
の鋼板の供試体(以下、「比較例1〜5 」という)を調
製した。これら、実施例1〜5 、比較例1〜5 の各処理
方法をまとめて表3に示す。
【0022】そして、調製した供試体を用いて、下記に
示す評価を実施した。その結果を、表3に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】(1) 錫めっき密着性の評価 ティッシュペーパーを用いて、軽く供試体の表面を擦っ
た後、ティッシュペーパーに錫剥離による汚れが認めら
れるか、認められないかで評価した。 ○:ティッシュペーパーに汚れが認められない、 ×:ティッシュペーパーに汚れが認められる。
【0027】(2) めっき外観評価 目視判定を行った。 ○:外観良好(色調均一でむらが認められない)、 ×:外観むらが認められる。
【0028】(3) 錫めっき液の安定性 各錫めっき条件で、5時間の連続処理を行い、その後、
錫めっき液を一定量サンプリングした後、スラッジを濾
過して乾燥後に重量を測定し、錫めっき液中のスラッジ
濃度を定量した。 ○:スラッジ濃度 0.3g/l以下、 △:スラッジ濃度 0.3 超〜0.5g/l未満、 ×:スラッジ濃度 0.5g/l以上。
【0029】表3から明らかなように、比較例1〜5
は、いずれも、めっきの密着性、錫めっき外観および錫
めっき液の安定性のうちのいずれかが悪かった。これに
対して、実施例1〜5は、いずれも、めっきの密着性に
優れ、めっき外観もよく、更に、錫めっき液の安定性に
優れていた。このようなことから、この発明の製造方法
によれば、鋼板の表面上の第1層としての金属クロム層
上に錫めっき層を形成するめっき処理において、めっき
の密着性に優れ、むらの無い良好な表面外観を有するめ
っき層が得られることが分かる。さらに、錫スラッジ生
成を抑制できることから、めっき浴の劣化防止に有用で
あることが分かる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の製造方
法によれば、めっき密着性の良好な、むらの無い外観良
好な複層電解クロメート処理鋼板が得られるとともに、
更に、錫イオンを含有するめっき液中の錫スラッジの生
成が抑制され、かくして、工業上有用な効果がもたらさ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】錫めっき浴中のスラッジ生成に及ぼす酸濃度の
影響を示すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 豊文 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板に電気クロムめっきを施して前記鋼
    板の少なくとも一方の表面上に金属クロム層を形成し、
    次いで、前記金属クロム層が形成された鋼板を水洗し、
    次いで、水洗後直ちに、前記金属クロム層が形成された
    鋼板に対して、3 から15g/l の範囲内の錫(Sn)イオンを
    含有し、硫酸換算で45から120 g/l の範囲内の酸濃度の
    酸性錫めっき水溶液中において、50A/dm2 超150A/dm 2
    以下の範囲内の電流密度によって陰極電解処理を施すこ
    とにより、前記金属クロム層の表面上に錫めっき層を形
    成することにより、前記酸性錫めっき水溶液からなるめ
    っき浴の劣化を抑制するとともに、前記金属クロム層の
    表面上に、密着性に優れ、むらのない良好な表面外観を
    有する錫めっき層を形成することを特徴とする複層電解
    クロメート処理鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記酸性錫めっき水溶液中に、ナフチル
    基にオキシエチレン鎖の付加したノニオン系界面活性剤
    を1 〜8 g/l 含有させることを特徴とする請求項1記載
    の複層電解クロメート処理鋼板の製造方法。
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