JP2624079B2 - アルミニウム帯への亜鉛系電気メッキ方法と装置 - Google Patents
アルミニウム帯への亜鉛系電気メッキ方法と装置Info
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- JP2624079B2 JP2624079B2 JP8220692A JP8220692A JP2624079B2 JP 2624079 B2 JP2624079 B2 JP 2624079B2 JP 8220692 A JP8220692 A JP 8220692A JP 8220692 A JP8220692 A JP 8220692A JP 2624079 B2 JP2624079 B2 JP 2624079B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸性メッキ浴によるア
ルミニウム帯への亜鉛系電気メッキ方法および装置、特
にメッキ皮膜の密着性に優れ、高速連続メッキが可能
な、アルミニウム帯への直接亜鉛系電気メッキ方法およ
びメッキ装置に関する。
ルミニウム帯への亜鉛系電気メッキ方法および装置、特
にメッキ皮膜の密着性に優れ、高速連続メッキが可能
な、アルミニウム帯への直接亜鉛系電気メッキ方法およ
びメッキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、自動車の軽量化、燃費改善を目的
として、車体にもアルミニウム板を採用する動きがあ
り、その場合、アルミニウム板に亜鉛系メッキを施して
おくと、塗装下地処理性に好ましい効果を示す(特開昭
61−157693号公報参照)。
として、車体にもアルミニウム板を採用する動きがあ
り、その場合、アルミニウム板に亜鉛系メッキを施して
おくと、塗装下地処理性に好ましい効果を示す(特開昭
61−157693号公報参照)。
【0003】しかし、かかる亜鉛系メッキ・アルミニウ
ム帯を高速にて連続的に直接メッキ法により製造するこ
とは、これまで実施不可能であった。即ち、アルミニウ
ムとその合金は表面活性が高く、表面に再生容易な強い
酸化膜を生成し、この酸化膜によりメッキ密着性が阻害
されるため、直接メッキでは十分なメッキ密着性が得ら
れないと考えられてきた。
ム帯を高速にて連続的に直接メッキ法により製造するこ
とは、これまで実施不可能であった。即ち、アルミニウ
ムとその合金は表面活性が高く、表面に再生容易な強い
酸化膜を生成し、この酸化膜によりメッキ密着性が阻害
されるため、直接メッキでは十分なメッキ密着性が得ら
れないと考えられてきた。
【0004】そのため、アルミニウム板に電気メッキす
るには、このような酸化膜を除去するための特殊な前処
理が必要であるとされ、複雑な操作を要する亜鉛または
亜鉛合金置換メッキ法によるメッキ前処理が広く実施さ
れたきた。この置換メッキ法は、アルミニウムまたはそ
の合金の表面に、先ず、薄い亜鉛または亜鉛合金(亜鉛
とニッケル、銅、鉄等との合金)を置換形成させ、この
上に所望の電気メッキを行う方法であり、その前処理の
工程例を下記に示す。
るには、このような酸化膜を除去するための特殊な前処
理が必要であるとされ、複雑な操作を要する亜鉛または
亜鉛合金置換メッキ法によるメッキ前処理が広く実施さ
れたきた。この置換メッキ法は、アルミニウムまたはそ
の合金の表面に、先ず、薄い亜鉛または亜鉛合金(亜鉛
とニッケル、銅、鉄等との合金)を置換形成させ、この
上に所望の電気メッキを行う方法であり、その前処理の
工程例を下記に示す。
【0005】工程例 溶剤脱脂→アルカリ脱脂→水洗→エッチング→水洗→酸
浸漬→水洗→亜鉛または亜鉛合金置換→水洗→酸浸漬→
水洗→亜鉛または亜鉛合金置換→水洗→ストライク銅ま
たはストライクニッケルメッキ。
浸漬→水洗→亜鉛または亜鉛合金置換→水洗→酸浸漬→
水洗→亜鉛または亜鉛合金置換→水洗→ストライク銅ま
たはストライクニッケルメッキ。
【0006】この方法において亜鉛または亜鉛合金置換
に使用する浴組成、温度、浸漬時間の例を次に示す。 水酸化ナトリウム 120 g/l、酸化亜鉛20 g/l、結晶性
塩化第二鉄2g/l 、ロッセル塩50 g/l、硝酸ナトリウム
1g/l 、21〜24℃、浸漬時間30秒; 水酸化ナトリウム 120 g/l、酸化亜鉛20 g/l、シアン
化ニッケル 1〜2 g/l、シアン化第一銅 1 g/l、27〜30
℃、20〜60秒浸漬; 水酸化ナトリウム 500 g/l、酸化亜鉛 100 g/l、結晶
性塩化第二鉄1g/l、ロッセル塩10 g/l、16〜27℃、30
〜60秒浸漬。
に使用する浴組成、温度、浸漬時間の例を次に示す。 水酸化ナトリウム 120 g/l、酸化亜鉛20 g/l、結晶性
塩化第二鉄2g/l 、ロッセル塩50 g/l、硝酸ナトリウム
1g/l 、21〜24℃、浸漬時間30秒; 水酸化ナトリウム 120 g/l、酸化亜鉛20 g/l、シアン
化ニッケル 1〜2 g/l、シアン化第一銅 1 g/l、27〜30
℃、20〜60秒浸漬; 水酸化ナトリウム 500 g/l、酸化亜鉛 100 g/l、結晶
性塩化第二鉄1g/l、ロッセル塩10 g/l、16〜27℃、30
〜60秒浸漬。
【0007】しかし、かかる置換メッキ法によるアルミ
ニウム帯のメッキ前処理には次のような問題点がある。 一度メッキした皮膜を溶解剥離して二度目の置換メッ
キを行うため、資源的に無駄であり、かつその廃液処理
に多大の費用を要する。また、二回の置換処理を含めて
工程数が多い。 置換浴が有毒物であるシアン化合物やロッセル塩を含
み、硫酸浴等の酸性浴に比べ複雑な浴の管理を必要とす
る。 置換メッキ浴による処理時間は1回の置換に20〜60秒
を要し、工程例に示される溶解脱脂〜二回目の置換メッ
キ迄に3〜13分の時間がかかるため、効率が悪い。
ニウム帯のメッキ前処理には次のような問題点がある。 一度メッキした皮膜を溶解剥離して二度目の置換メッ
キを行うため、資源的に無駄であり、かつその廃液処理
に多大の費用を要する。また、二回の置換処理を含めて
工程数が多い。 置換浴が有毒物であるシアン化合物やロッセル塩を含
み、硫酸浴等の酸性浴に比べ複雑な浴の管理を必要とす
る。 置換メッキ浴による処理時間は1回の置換に20〜60秒
を要し、工程例に示される溶解脱脂〜二回目の置換メッ
キ迄に3〜13分の時間がかかるため、効率が悪い。
【0008】また、アルミニウムの直接メッキ法とし
て、陽極酸化皮膜中に銅などの重金属を不純物として混
入させ、その不純物金属をメッキ電析の核とする方法も
知られている (特開昭51−64429 号公報参照) 。しか
し、この方法は陽極酸化時間に10〜45分要し、やはり効
率が悪い。従って、このような従来のメッキ法を採用し
てアルミニウム帯の連続メッキ設備を作ろうとした場
合、鋼帯の近代的連続メッキラインで達成されているよ
うな高速・高能率化をとても実現し得ない。仮にそれに
近い高速ラインにすれば、鋼帯のメッキの場合の数倍に
も及ぶ長大なラインを必要とすることになる。
て、陽極酸化皮膜中に銅などの重金属を不純物として混
入させ、その不純物金属をメッキ電析の核とする方法も
知られている (特開昭51−64429 号公報参照) 。しか
し、この方法は陽極酸化時間に10〜45分要し、やはり効
率が悪い。従って、このような従来のメッキ法を採用し
てアルミニウム帯の連続メッキ設備を作ろうとした場
合、鋼帯の近代的連続メッキラインで達成されているよ
うな高速・高能率化をとても実現し得ない。仮にそれに
近い高速ラインにすれば、鋼帯のメッキの場合の数倍に
も及ぶ長大なラインを必要とすることになる。
【0009】かかる欠点を克服するため、置換メッキを
必要としないアルミニウム帯の直接メッキ法が検討され
てきた。例えば、特公昭57−20399 号公報では、アルカ
リ性溶液またはフッ酸を含む酸性溶液に浸漬した後、混
酸にてアルミニウム表面を粗面化し、その後で電気メッ
キする方法が開示されている。この方法は、アルカリ性
溶液または酸性溶液による浸漬でアルミニウム表面に存
在する酸化膜を除去し、次いで混酸による溶解によりア
ルミニウム表面を粗面化し、これらの効果でメッキ皮膜
の密着性を確保しようとするものである。しかし、この
方法でも、酸化膜除去・粗面化には55〜165 秒の時間を
要しており、連続法での高速メッキを実現するにはライ
ンが長くなりすぎ、不適である。
必要としないアルミニウム帯の直接メッキ法が検討され
てきた。例えば、特公昭57−20399 号公報では、アルカ
リ性溶液またはフッ酸を含む酸性溶液に浸漬した後、混
酸にてアルミニウム表面を粗面化し、その後で電気メッ
キする方法が開示されている。この方法は、アルカリ性
溶液または酸性溶液による浸漬でアルミニウム表面に存
在する酸化膜を除去し、次いで混酸による溶解によりア
ルミニウム表面を粗面化し、これらの効果でメッキ皮膜
の密着性を確保しようとするものである。しかし、この
方法でも、酸化膜除去・粗面化には55〜165 秒の時間を
要しており、連続法での高速メッキを実現するにはライ
ンが長くなりすぎ、不適である。
【0010】また、この方法で亜鉛メッキを行う場合、
上記公告公報の実施例のデータによると、ホウフッ化物
浴を使用して実施しており、その電流密度は6A/dm2と
極めて低い。従って、このメッキ法は、直接メッキでは
あるが、本発明で目指す高速・連続メッキを実現するも
のではない。
上記公告公報の実施例のデータによると、ホウフッ化物
浴を使用して実施しており、その電流密度は6A/dm2と
極めて低い。従って、このメッキ法は、直接メッキでは
あるが、本発明で目指す高速・連続メッキを実現するも
のではない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第一の目的
は、鋼帯では既に確立されているが如き高速連続亜鉛系
メッキを、アルミニウム帯においても実現することであ
る。本発明の第二の目的は、アルミニウム帯のメッキで
問題となるメッキ密着性が改善され、かつ高速連続メッ
キが可能なアルミニウム帯の直接亜鉛系電気メッキ方法
およびメッキ装置を提供することである。
は、鋼帯では既に確立されているが如き高速連続亜鉛系
メッキを、アルミニウム帯においても実現することであ
る。本発明の第二の目的は、アルミニウム帯のメッキで
問題となるメッキ密着性が改善され、かつ高速連続メッ
キが可能なアルミニウム帯の直接亜鉛系電気メッキ方法
およびメッキ装置を提供することである。
【0012】本発明者らは、鋼帯にて既に確立されてい
るが如き高速連続メッキをアルミニウム帯のメッキにて
も実現すべく、メッキ皮膜の密着性の改善と高速連続メ
ッキ処理という、一般には両立しがたい条件を満足する
処理条件について種々検討を重ねた。
るが如き高速連続メッキをアルミニウム帯のメッキにて
も実現すべく、メッキ皮膜の密着性の改善と高速連続メ
ッキ処理という、一般には両立しがたい条件を満足する
処理条件について種々検討を重ねた。
【0013】その結果、従来のバッチ式のアルミニウム
帯のメッキ処理で重要視されていた前処理条件よりも、
むしろ、メッキ条件自体の方が密着性に遙かに大きな影
響を及ぼし、これまでの前処理を行いあるいは行わずし
て、亜鉛系電気メッキに先だって、酸洗液中またはメッ
キ液中でアノード電解処理を行うことによって、メッキ
皮膜の密着性が著しく改善され、アルミニウム帯の高速
連続メッキが可能となることを見出し、先に特許出願を
行った (特願平3−117648号) 。
帯のメッキ処理で重要視されていた前処理条件よりも、
むしろ、メッキ条件自体の方が密着性に遙かに大きな影
響を及ぼし、これまでの前処理を行いあるいは行わずし
て、亜鉛系電気メッキに先だって、酸洗液中またはメッ
キ液中でアノード電解処理を行うことによって、メッキ
皮膜の密着性が著しく改善され、アルミニウム帯の高速
連続メッキが可能となることを見出し、先に特許出願を
行った (特願平3−117648号) 。
【0014】このメッキ前のアノード電解処理は、メッ
キ槽とは別に専用のアノード電解槽を設けて、この槽で
行ってもよいが、既存の電気メッキラインに新たに電解
槽を設けることはスペース的に難点がある上、設備費も
嵩むので、実際には困難を伴う。一方、アノード電解を
メッキ浴中で行う場合には、既存の電気メッキラインに
おけるメッキ槽内の最前列のメッキセルの極性を変える
だけでよいので、余分なスペースを必要とせず、しかも
極めて安価かつ簡便に実現できる。
キ槽とは別に専用のアノード電解槽を設けて、この槽で
行ってもよいが、既存の電気メッキラインに新たに電解
槽を設けることはスペース的に難点がある上、設備費も
嵩むので、実際には困難を伴う。一方、アノード電解を
メッキ浴中で行う場合には、既存の電気メッキラインに
おけるメッキ槽内の最前列のメッキセルの極性を変える
だけでよいので、余分なスペースを必要とせず、しかも
極めて安価かつ簡便に実現できる。
【0015】しかし、メッキ浴中でアノード電解を行う
と、これまでメッキ電極(陽極)として通常用いられて
きた種類の不溶性電極をそのまま陰極とすると、陰極側
にメッキ金属が析出し、この陰極上に析出したメッキ金
属が成長して、ある時間がたつと陰極から剥離し、アル
ミニウム帯への押し込みを生じることが判明した。その
結果、メッキ外観が著しく悪化して、商品価値のある成
品が得られないため、メッキを継続することが不可能と
なる。従って、メッキ浴中でメッキに先立ってアノード
電解を行うには、この問題を解決する必要がある。本発
明の直接的な課題は、この問題を解決することである。
と、これまでメッキ電極(陽極)として通常用いられて
きた種類の不溶性電極をそのまま陰極とすると、陰極側
にメッキ金属が析出し、この陰極上に析出したメッキ金
属が成長して、ある時間がたつと陰極から剥離し、アル
ミニウム帯への押し込みを生じることが判明した。その
結果、メッキ外観が著しく悪化して、商品価値のある成
品が得られないため、メッキを継続することが不可能と
なる。従って、メッキ浴中でメッキに先立ってアノード
電解を行うには、この問題を解決する必要がある。本発
明の直接的な課題は、この問題を解決することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らはさらに検討
した結果、陰極として白金電極を使用して、メッキ前の
アノード電解を行うことにより、上記問題を解決できる
ことを見出し、本発明を完成させた。
した結果、陰極として白金電極を使用して、メッキ前の
アノード電解を行うことにより、上記問題を解決できる
ことを見出し、本発明を完成させた。
【0017】ここに、本発明の要旨は、酸性亜鉛系メッ
キ浴におけるアルミニウム帯への電気メッキにおいて、
アルミニウム帯に該メッキ浴中で白金電極を陰極として
アノード電解を行った後、カソード電解を行ってメッキ
することを特徴とする、アルミニウム帯への亜鉛系電気
メッキ方法にある。
キ浴におけるアルミニウム帯への電気メッキにおいて、
アルミニウム帯に該メッキ浴中で白金電極を陰極として
アノード電解を行った後、カソード電解を行ってメッキ
することを特徴とする、アルミニウム帯への亜鉛系電気
メッキ方法にある。
【0018】本発明により、白金電極からなる陰極を備
えたアノード電解セルと、その下流側に配置された少な
くとも一つの電気メッキセルとを収容したメッキ槽を有
することを特徴とする、酸性亜鉛系メッキ浴によるアル
ミニウム帯の電気メッキ装置もまた提供される。
えたアノード電解セルと、その下流側に配置された少な
くとも一つの電気メッキセルとを収容したメッキ槽を有
することを特徴とする、酸性亜鉛系メッキ浴によるアル
ミニウム帯の電気メッキ装置もまた提供される。
【0019】本発明において、アルミニウム帯とは、純
アルミニウム帯の他に、Alが50重量%以上のアルミニウ
ム合金(例、Al−Mg、Al−Cu、Al−Mg−Si合金等) 帯を
も包含する。また、アルミニウム帯とは、コイル状のも
のばかりでなく、板材をも包含する。同様に、亜鉛系メ
ッキとは、純亜鉛メッキおよび亜鉛合金メッキの両方を
含む意味である。亜鉛合金メッキの例には、合金元素と
してNi、Fe、Co、およびCrの1種もしくは2種以上を含
有するものがある。亜鉛合金メッキとしては、Niまたは
Feを含む亜鉛合金メッキが、密着性に優れていることか
ら好ましい。
アルミニウム帯の他に、Alが50重量%以上のアルミニウ
ム合金(例、Al−Mg、Al−Cu、Al−Mg−Si合金等) 帯を
も包含する。また、アルミニウム帯とは、コイル状のも
のばかりでなく、板材をも包含する。同様に、亜鉛系メ
ッキとは、純亜鉛メッキおよび亜鉛合金メッキの両方を
含む意味である。亜鉛合金メッキの例には、合金元素と
してNi、Fe、Co、およびCrの1種もしくは2種以上を含
有するものがある。亜鉛合金メッキとしては、Niまたは
Feを含む亜鉛合金メッキが、密着性に優れていることか
ら好ましい。
【0020】
【作用】本発明の特徴は、酸性浴によるアルミニウム帯
の亜鉛系電気メッキにおいて、メッキ前に同じメッキ浴
中 (即ち、酸性メッキ液中) で、白金電極を陰極として
アルミニウム帯をアノード電解処理することである。
の亜鉛系電気メッキにおいて、メッキ前に同じメッキ浴
中 (即ち、酸性メッキ液中) で、白金電極を陰極として
アルミニウム帯をアノード電解処理することである。
【0021】酸性メッキ液中でアルミニウム帯にアノー
ド電解を行うと、電極 (陰極) 側では下記および式
に示す反応が起こる。 Zn2-+ 2e → Zn ‥‥‥ H+ + e → 1/2 H2 ‥‥‥ 電気メッキにおいて不溶性電極(陽極)として慣用され
ている鉛系または酸化物系電極を陰極とした場合、理論
的には電気化学的に優先して生ずる式の反応が主体と
なるので、電極上へのZnの電析は起こらないはずであ
る。
ド電解を行うと、電極 (陰極) 側では下記および式
に示す反応が起こる。 Zn2-+ 2e → Zn ‥‥‥ H+ + e → 1/2 H2 ‥‥‥ 電気メッキにおいて不溶性電極(陽極)として慣用され
ている鉛系または酸化物系電極を陰極とした場合、理論
的には電気化学的に優先して生ずる式の反応が主体と
なるので、電極上へのZnの電析は起こらないはずであ
る。
【0022】しかし、実際には、鉛系または酸化物系
(TiO2、IrO2など) の電極上での水素過電圧が高いた
め、式の反応が主として生ずる。その結果、陰極上に
はZn (合金電気メッキの場合にはZn合金) が電析し、あ
る臨界点を超えると、電析物が陰極から剥脱して、アル
ミニウム帯上に落下する。こうなると、メッキ品質の悪
化によりメッキ操業を続けることができなくなる。
(TiO2、IrO2など) の電極上での水素過電圧が高いた
め、式の反応が主として生ずる。その結果、陰極上に
はZn (合金電気メッキの場合にはZn合金) が電析し、あ
る臨界点を超えると、電析物が陰極から剥脱して、アル
ミニウム帯上に落下する。こうなると、メッキ品質の悪
化によりメッキ操業を続けることができなくなる。
【0023】ところが、白金電極を陰極とした場合に
は、水素過電圧が極めて低いため、式の反応が主体と
なり、Zn (またはZn合金) の電析は実質的に起こらな
い。それにより、メッキ浴中でアノード電解を、メッキ
に悪影響を生ずることなく、長期間連続的に行うことが
できる。
は、水素過電圧が極めて低いため、式の反応が主体と
なり、Zn (またはZn合金) の電析は実質的に起こらな
い。それにより、メッキ浴中でアノード電解を、メッキ
に悪影響を生ずることなく、長期間連続的に行うことが
できる。
【0024】この酸性メッキ浴中でのアノード電解処理
の作用効果については不明の点が多いが、以下のように
推察される。アルミニウムは活性な金属のため酸素との
結合力が強く大気中に放置しただけでも、薄い酸化皮膜
によって表面が覆われる。そしてこの酸化皮膜は通常の
前処理であるアルカリ脱脂→酸洗過程で一部除去される
と考えられるが、メッキされるまでの間にアルミニウム
表面に酸化皮膜が再生し、この上にメッキ皮膜が生成す
るために密着性の悪いメッキしか得られない。
の作用効果については不明の点が多いが、以下のように
推察される。アルミニウムは活性な金属のため酸素との
結合力が強く大気中に放置しただけでも、薄い酸化皮膜
によって表面が覆われる。そしてこの酸化皮膜は通常の
前処理であるアルカリ脱脂→酸洗過程で一部除去される
と考えられるが、メッキされるまでの間にアルミニウム
表面に酸化皮膜が再生し、この上にメッキ皮膜が生成す
るために密着性の悪いメッキしか得られない。
【0025】これに対して、本発明により酸性メッキ浴
中でアノード電解処理を行うと、アルミニウム帯表面の
酸化皮膜およびAlが一旦溶解した後、アノード電解で生
じた陽極酸化皮膜が生成する。この陽極酸化皮膜の厚み
は100 Å以上あり、上記の再生された酸化皮膜に比べて
相当に厚い。この膜厚の差に加えて、アノード電解によ
り生成した陽極酸化皮膜は、上記の再生された酸化皮膜
とは異なり、アモルファス状の多孔質皮膜である。従っ
て、その上にメッキを行うと、図1に示すように、メッ
キ皮膜への投錨効果が起こり、メッキ皮膜の密着性が向
上するものと考えられる。即ち、この投錨効果のある陽
極酸化皮膜がかなりの厚みで生ずることが、アノード電
解によるメッキ皮膜の密着性の改善に大きく関与してい
るものと考えられる。
中でアノード電解処理を行うと、アルミニウム帯表面の
酸化皮膜およびAlが一旦溶解した後、アノード電解で生
じた陽極酸化皮膜が生成する。この陽極酸化皮膜の厚み
は100 Å以上あり、上記の再生された酸化皮膜に比べて
相当に厚い。この膜厚の差に加えて、アノード電解によ
り生成した陽極酸化皮膜は、上記の再生された酸化皮膜
とは異なり、アモルファス状の多孔質皮膜である。従っ
て、その上にメッキを行うと、図1に示すように、メッ
キ皮膜への投錨効果が起こり、メッキ皮膜の密着性が向
上するものと考えられる。即ち、この投錨効果のある陽
極酸化皮膜がかなりの厚みで生ずることが、アノード電
解によるメッキ皮膜の密着性の改善に大きく関与してい
るものと考えられる。
【0026】本発明において、メッキ浴中でのアノード
電解の処理条件は特に制限されないが、好ましくは0.2
秒以上行う。通常は、高々数秒間のアノード電解処理で
十分であるので、単一のアノード電解セル内を高速でア
ルミニウム帯が通過する間に十分に処理が完了する。従
って、既存の高速連続メッキラインでアノード電解処理
を実施できる。電解時間は、経済性およびメッキ密着
性、メッキ外観の観点から長くても180 秒以下に制限す
る。電圧は 100V以下とすることが好ましい。メッキ液
中でアノード電解するため、浴温度とpHはメッキ条件
により左右されるが、アノード電解に好ましい浴温は30
〜60℃、pHは4以下、特に2.5 以下である。酸性メッ
キ浴は、硫酸塩浴と塩化物浴のいずれでもよい。
電解の処理条件は特に制限されないが、好ましくは0.2
秒以上行う。通常は、高々数秒間のアノード電解処理で
十分であるので、単一のアノード電解セル内を高速でア
ルミニウム帯が通過する間に十分に処理が完了する。従
って、既存の高速連続メッキラインでアノード電解処理
を実施できる。電解時間は、経済性およびメッキ密着
性、メッキ外観の観点から長くても180 秒以下に制限す
る。電圧は 100V以下とすることが好ましい。メッキ液
中でアノード電解するため、浴温度とpHはメッキ条件
により左右されるが、アノード電解に好ましい浴温は30
〜60℃、pHは4以下、特に2.5 以下である。酸性メッ
キ浴は、硫酸塩浴と塩化物浴のいずれでもよい。
【0027】このアノード電解を施す前に、アルミニウ
ム帯に対して、アルカリ脱脂、酸洗などの通常のメッキ
前処理を施しておくことが好ましい。その後、アルミニ
ウム帯をメッキ槽に導入し、まず上記のように白金電極
を陰極としてアノード電解を施した後、同じメッキ槽内
でカソード電解して、所期の亜鉛系メッキを施す。それ
により、メッキ密着性に優れた亜鉛系メッキ皮膜がアル
ミニウム帯上に形成される。カソード電解の処理条件も
特に制限されないが、例えば、電流密度は5〜100 A/d
m2、メッキ付着量は 0.1〜45g/m2程度が好ましい。
ム帯に対して、アルカリ脱脂、酸洗などの通常のメッキ
前処理を施しておくことが好ましい。その後、アルミニ
ウム帯をメッキ槽に導入し、まず上記のように白金電極
を陰極としてアノード電解を施した後、同じメッキ槽内
でカソード電解して、所期の亜鉛系メッキを施す。それ
により、メッキ密着性に優れた亜鉛系メッキ皮膜がアル
ミニウム帯上に形成される。カソード電解の処理条件も
特に制限されないが、例えば、電流密度は5〜100 A/d
m2、メッキ付着量は 0.1〜45g/m2程度が好ましい。
【0028】本発明のメッキ方法は、メッキ槽内に白金
電極からなる陰極を備えたアノード電解セルと、その下
流側に配置された1または2以上のメッキセルとが収容
されている電気メッキ装置を使用して行うことができ
る。具体的には、例えば、図2に示すように、酸性メッ
キ液を入れたメッキ槽内に設けられている複数のメッキ
セルの最初の一つを、白金電極からなる陰極を備えたア
ノード処理セルに変更した連続メッキ装置を使用して、
本発明の方法を実施することができる。
電極からなる陰極を備えたアノード電解セルと、その下
流側に配置された1または2以上のメッキセルとが収容
されている電気メッキ装置を使用して行うことができ
る。具体的には、例えば、図2に示すように、酸性メッ
キ液を入れたメッキ槽内に設けられている複数のメッキ
セルの最初の一つを、白金電極からなる陰極を備えたア
ノード処理セルに変更した連続メッキ装置を使用して、
本発明の方法を実施することができる。
【0029】即ち、メッキ槽1内の最前列のメッキセル
を、電極 (図示例では両面メッキ用に一対の電極をアル
ミニウム帯2の両側に配置) を白金電極3に取替え、極
性を逆にするだけで、アノード電解セル4として使用す
ることができる。それにより、メッキ槽1に導入された
アルミニウム帯は、この最前のセル4でアノード電解を
受けた後、陽極として通常の亜鉛系メッキ用不溶性また
は可溶性電極5を備えた1または2以上の後続のメッキ
セル (図示例では、第2メッキセル6から最終メッキセ
ル7まで)を通過する間にカソード電解が行われ、メッ
キが施される。所望により、最初の2以上のメッキセル
を、上記の方法でアノード電解セルに変更してもよい
が、通常は最初の一つのメッキセルをアノード電解セル
として使用するだけで十分である。なお、図2におい
て、8は通電ロール、9はダムロールである。
を、電極 (図示例では両面メッキ用に一対の電極をアル
ミニウム帯2の両側に配置) を白金電極3に取替え、極
性を逆にするだけで、アノード電解セル4として使用す
ることができる。それにより、メッキ槽1に導入された
アルミニウム帯は、この最前のセル4でアノード電解を
受けた後、陽極として通常の亜鉛系メッキ用不溶性また
は可溶性電極5を備えた1または2以上の後続のメッキ
セル (図示例では、第2メッキセル6から最終メッキセ
ル7まで)を通過する間にカソード電解が行われ、メッ
キが施される。所望により、最初の2以上のメッキセル
を、上記の方法でアノード電解セルに変更してもよい
が、通常は最初の一つのメッキセルをアノード電解セル
として使用するだけで十分である。なお、図2におい
て、8は通電ロール、9はダムロールである。
【0030】前述したように、本発明によるアルミニウ
ム帯への亜鉛系電気メッキ方法は、メッキ前のアノード
電解が短時間で終了するため、高速連続メッキが可能で
ある。従って、本発明の方法は、例えば、既存の亜鉛系
電気メッキ鋼板の製造ラインを利用し、アルミニウム帯
を通板する時には、上記のように最前列のメッキセルの
電極を白金電極に置換し、極性を逆にすることにより、
既存設備を利用して安価かつ簡便に、しかも高速連続直
接メッキにより実施することができるので、非常に効率
的である。こうして製造された亜鉛系電気メッキアルミ
ニウム帯は、メッキ前のアノード電解により優れたメッ
キ密着性を示すことから、過酷なプレス成形にも耐え、
今日特に要望の強い自動車用材料として有用である。
ム帯への亜鉛系電気メッキ方法は、メッキ前のアノード
電解が短時間で終了するため、高速連続メッキが可能で
ある。従って、本発明の方法は、例えば、既存の亜鉛系
電気メッキ鋼板の製造ラインを利用し、アルミニウム帯
を通板する時には、上記のように最前列のメッキセルの
電極を白金電極に置換し、極性を逆にすることにより、
既存設備を利用して安価かつ簡便に、しかも高速連続直
接メッキにより実施することができるので、非常に効率
的である。こうして製造された亜鉛系電気メッキアルミ
ニウム帯は、メッキ前のアノード電解により優れたメッ
キ密着性を示すことから、過酷なプレス成形にも耐え、
今日特に要望の強い自動車用材料として有用である。
【0031】
【実施例】実施例1 アルミニウム合金 (Al−4.5Mg)の試験片を、Zn2+ 30 g/
l およびNi2+ 60 g/lを含有する酸性メッキ液 (pH 1.
5、温度60℃) 中において、陰極として各種電極を使用
してアノード電解処理した。アノード電解の電流密度は
20A/dm2、通電時間は10分間とした。アノード電解終了
後、電極およびメッキ液の目視観察により、電極上への
電析物の有無とその剥離の有無を調べた。結果を電極材
料の種類と共に次の表1に示す。
l およびNi2+ 60 g/lを含有する酸性メッキ液 (pH 1.
5、温度60℃) 中において、陰極として各種電極を使用
してアノード電解処理した。アノード電解の電流密度は
20A/dm2、通電時間は10分間とした。アノード電解終了
後、電極およびメッキ液の目視観察により、電極上への
電析物の有無とその剥離の有無を調べた。結果を電極材
料の種類と共に次の表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】表1から分かるように、白金電極のみ陰極
上への電析が防止されたのに対し、これまでアノード電
解に使用されてきた各種電極材料ではいずれも陰極への
電析が起こり、しかも10分間のアノード電解処理中に電
析物が剥離していた。これは、白金電極以外によるアノ
ード電解では、良好なメッキ成品を得ることができない
ことを意味している。
上への電析が防止されたのに対し、これまでアノード電
解に使用されてきた各種電極材料ではいずれも陰極への
電析が起こり、しかも10分間のアノード電解処理中に電
析物が剥離していた。これは、白金電極以外によるアノ
ード電解では、良好なメッキ成品を得ることができない
ことを意味している。
【0034】実施例2 自動車用ボンネットに使用される板厚0.8 mmのアルミニ
ウム合金 (Al−4.5Mg)帯を、Pb−3%Agの鉛系不溶性電
極を備えたメッキ槽を持つ既存の連続メッキラインを使
用して、図2に示すように、メッキ槽の最初のメッキセ
ルの電極を白金電極に変えると共に、極性を変更するこ
とにより、酸性メッキ浴中でまずアノード電解処理した
後、同じ電解槽内の残りのメッキセルにおいてカソード
電解を行うことにより、両面Zn−Ni合金メッキアルミニ
ウム帯を製造した。
ウム合金 (Al−4.5Mg)帯を、Pb−3%Agの鉛系不溶性電
極を備えたメッキ槽を持つ既存の連続メッキラインを使
用して、図2に示すように、メッキ槽の最初のメッキセ
ルの電極を白金電極に変えると共に、極性を変更するこ
とにより、酸性メッキ浴中でまずアノード電解処理した
後、同じ電解槽内の残りのメッキセルにおいてカソード
電解を行うことにより、両面Zn−Ni合金メッキアルミニ
ウム帯を製造した。
【0035】使用したメッキ浴はZn2+ 30 g/l およびNi
2+ 60 g/l を含有する酸性メッキ液(pH 1.5、温度60
℃) であり、アノード電解の電流密度は20A/dm2、メッ
キ電流密度は50A/dm2とし、アルミニウム帯の通板速度
は60 m/minであった。メッキ皮膜の目付量は片面当たり
20g/m2、組成はZn−12%Ni合金であった。アルミニウム
帯をメッキ槽に導入する前に、メッキライン内でアルカ
リ脱脂→水洗→酸洗→水洗の前処理を施した。この条件
下で連続メッキを60分間実施した。
2+ 60 g/l を含有する酸性メッキ液(pH 1.5、温度60
℃) であり、アノード電解の電流密度は20A/dm2、メッ
キ電流密度は50A/dm2とし、アルミニウム帯の通板速度
は60 m/minであった。メッキ皮膜の目付量は片面当たり
20g/m2、組成はZn−12%Ni合金であった。アルミニウム
帯をメッキ槽に導入する前に、メッキライン内でアルカ
リ脱脂→水洗→酸洗→水洗の前処理を施した。この条件
下で連続メッキを60分間実施した。
【0036】連続メッキ60分後に得られたZn−Ni合金メ
ッキアルミニウム帯のメッキ表面を観察して、押込み発
生の有無を調べた。また、メッキ密着性は、碁盤目を入
れたメッキ試験片をエリクセン試験機により高さ5mmま
で張り出した後、セロハンテープ剥離試験を行って、メ
ッキ皮膜の剥離状態を調べることにより評価した。テー
プ剥離後のメッキ皮膜残存率が95%以上の場合を密着性
が良好であると判定した。結果を表2にまとめて示す。
比較のために、白金電極を有する最初のメッキセルにお
いてアノード電解を行わなず (この電極に通電せず) に
同様にメッキを行った場合、および最初のメッキセルに
おいて電極を交換せず、上記鉛系電極のままアノード電
解を行って、または行わずに同様にメッキを行った場合
についても、得られたZn−Ni合金メッキアルミニウム帯
の押込みの発生とメッキ密着性を調べた。これらの結果
も表2に併せて示す。
ッキアルミニウム帯のメッキ表面を観察して、押込み発
生の有無を調べた。また、メッキ密着性は、碁盤目を入
れたメッキ試験片をエリクセン試験機により高さ5mmま
で張り出した後、セロハンテープ剥離試験を行って、メ
ッキ皮膜の剥離状態を調べることにより評価した。テー
プ剥離後のメッキ皮膜残存率が95%以上の場合を密着性
が良好であると判定した。結果を表2にまとめて示す。
比較のために、白金電極を有する最初のメッキセルにお
いてアノード電解を行わなず (この電極に通電せず) に
同様にメッキを行った場合、および最初のメッキセルに
おいて電極を交換せず、上記鉛系電極のままアノード電
解を行って、または行わずに同様にメッキを行った場合
についても、得られたZn−Ni合金メッキアルミニウム帯
の押込みの発生とメッキ密着性を調べた。これらの結果
も表2に併せて示す。
【0037】
【表2】
【0038】表2に示す試験結果から分かるように、既
存のメッキラインの最前列セルの電極を白金電極に変更
してアノード電解を行った本発明例においては、押込み
発生もなく、密着性のよい亜鉛系メッキ皮膜が形成され
た。これに対して、電極を変更せずに鉛系電極のままア
ノード電解を行った比較例では、メッキ密着性は良好で
あったものの、アノード電解の電極上に電析した析出物
によるメッキ皮膜の押込みが多発し、満足すべき成品は
得られなかった。アノード電解を行わなかった比較例は
いずれもメッキ密着性が劣った。
存のメッキラインの最前列セルの電極を白金電極に変更
してアノード電解を行った本発明例においては、押込み
発生もなく、密着性のよい亜鉛系メッキ皮膜が形成され
た。これに対して、電極を変更せずに鉛系電極のままア
ノード電解を行った比較例では、メッキ密着性は良好で
あったものの、アノード電解の電極上に電析した析出物
によるメッキ皮膜の押込みが多発し、満足すべき成品は
得られなかった。アノード電解を行わなかった比較例は
いずれもメッキ密着性が劣った。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、鋼帯のメッキと同様の
高速直接連続メッキ法により、アルミニウム帯に対し
て、密着性がよく、押込みのない良好な品質の亜鉛系電
気メッキ皮膜を、高い電流密度で形成することができ
る。しかも、本発明の方法は、既存の鋼帯用の亜鉛系電
気メッキラインにおいてメッキ槽の最前列の電極を白金
電極に変更しただけの電気メッキ装置を利用して実施で
きる。従って、本発明により、亜鉛系電気メッキアルミ
ニウム帯を、直接メッキにより安価かつ簡便に高速で効
率よく連続製造することができ、大規模なメッキアルミ
ニウム帯の工業的製造が可能となる。このように、本発
明は自動車用途などへのアルミニウムの利用拡大に貢献
する技術である。
高速直接連続メッキ法により、アルミニウム帯に対し
て、密着性がよく、押込みのない良好な品質の亜鉛系電
気メッキ皮膜を、高い電流密度で形成することができ
る。しかも、本発明の方法は、既存の鋼帯用の亜鉛系電
気メッキラインにおいてメッキ槽の最前列の電極を白金
電極に変更しただけの電気メッキ装置を利用して実施で
きる。従って、本発明により、亜鉛系電気メッキアルミ
ニウム帯を、直接メッキにより安価かつ簡便に高速で効
率よく連続製造することができ、大規模なメッキアルミ
ニウム帯の工業的製造が可能となる。このように、本発
明は自動車用途などへのアルミニウムの利用拡大に貢献
する技術である。
【図1】酸性メッキ浴でアノード電解を施した後に存在
する陽極酸化皮膜の表面性状を示す略式説明図である。
する陽極酸化皮膜の表面性状を示す略式説明図である。
【図2】本発明の電気メッキ装置のメッキ槽を示す略式
説明図である。
説明図である。
1:メッキ槽 2:アルミニウム
帯 3:白金電極 4:アノード電解
セル 5:メッキ電極 6, 7:メッキセ
ル 8:通電ロール 9:ダムロール
帯 3:白金電極 4:アノード電解
セル 5:メッキ電極 6, 7:メッキセ
ル 8:通電ロール 9:ダムロール
Claims (2)
- 【請求項1】 酸性亜鉛系メッキ浴におけるアルミニウ
ム帯への電気メッキにおいて、アルミニウム帯に該メッ
キ浴中で白金電極を陰極としてアノード電解を行った
後、カソード電解を行ってメッキすることを特徴とす
る、アルミニウム帯への亜鉛系電気メッキ方法。 - 【請求項2】 白金電極からなる陰極を備えたアノード
電解セルと、その下流側に配置された少なくとも一つの
電気メッキセルとを収容したメッキ槽を有することを特
徴とする、酸性亜鉛系メッキ浴によるアルミニウム帯の
電気メッキ装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8220692A JP2624079B2 (ja) | 1992-04-03 | 1992-04-03 | アルミニウム帯への亜鉛系電気メッキ方法と装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8220692A JP2624079B2 (ja) | 1992-04-03 | 1992-04-03 | アルミニウム帯への亜鉛系電気メッキ方法と装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05279891A JPH05279891A (ja) | 1993-10-26 |
| JP2624079B2 true JP2624079B2 (ja) | 1997-06-25 |
Family
ID=13767952
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8220692A Expired - Lifetime JP2624079B2 (ja) | 1992-04-03 | 1992-04-03 | アルミニウム帯への亜鉛系電気メッキ方法と装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2624079B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2648678B2 (ja) * | 1992-04-09 | 1997-09-03 | 新日本製鐵株式会社 | 耐食性と化成処理性に優れた亜鉛系合金めっきアルミニウム板 |
| JP5583363B2 (ja) * | 2009-06-23 | 2014-09-03 | 旭化成イーマテリアルズ株式会社 | ワイヤグリッド偏光板及びその製造方法 |
-
1992
- 1992-04-03 JP JP8220692A patent/JP2624079B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05279891A (ja) | 1993-10-26 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19970204 |