JPH05106085A - 電気めつき液へのFeイオン溶出防止法 - Google Patents

電気めつき液へのFeイオン溶出防止法

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JPH05106085A
JPH05106085A JP26363091A JP26363091A JPH05106085A JP H05106085 A JPH05106085 A JP H05106085A JP 26363091 A JP26363091 A JP 26363091A JP 26363091 A JP26363091 A JP 26363091A JP H05106085 A JPH05106085 A JP H05106085A
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JP
Japan
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plating
zinc
electroplating
steel strip
elution
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Withdrawn
Application number
JP26363091A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeo Itano
重夫 板野
Yoshio Kobayashi
義雄 小林
Toyoaki Yasui
豊明 安井
Nobuyuki Taniguchi
信行 谷口
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気めっきを施す際に、電気めっき液へのF
eの溶出を防止する。 【構成】 亜鉛又は亜鉛合金等の電気めっきを鋼板11
に施す際に、プレめっき槽17内のFe以外の導電性物
質を有するプレめっき液16で予じめ該鋼板11に導電
性皮膜を施すことにより、鋼板表面を直接電気めっき液
に接触させることを防止し、Feの溶出を防ぎ、耐食
性,めっき外観の良好なめっき鋼板を得ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気めっきを鋼帯に施す
際、電気めっき液へのFeイオンの溶出を防止する電気
めっき液へのFeイオン溶出防止法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より亜鉛又は亜鉛合金電気めっきに
おいて、ライン停止時や連続めっき中における電解処理
しない箇所では、めっき液による被めっき鋼帯の化学溶
解により、亜鉛又は亜鉛合金めっき液中にFe2+イオン
が溶出するという問題がある。
【0003】この溶出したFe2+イオンを含有するめっ
き液においては、電解することにより、Feが亜鉛と共
析して、その耐食性を劣化させたり、めっき外観を悪く
したりするという問題がある。また、不溶性陽極の場合
には、陽極でのFe2+の酸化によりFe3+が生成し、め
っき皮膜にマイクロクラックが発生し、その耐食性を劣
化させるという問題がある。
【0004】そこで従来においてはこの問題を解決する
ため、以下に示すFe2+イオン及びFe3+イオンを除去
する方法を行っている。 亜鉛粉末を用いて亜鉛と鉄とのイオン化傾向の差を
利用し、置換除去する方法。 微小電解により、Feを優先的に電着させる方法。 沈澱剤の添加により、選択的に沈澱させ、ろ過する
方法。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前述した
従来技術に係るFeイオンの除去方法は以下〜に示
すような問題がある。
【0006】 亜鉛粉末による置換除去方法において
は、用いる亜鉛粉末が比較的高価であるため大量のFe
を除去するには設備が膨大となり、更にコストがかさむ
ことや、亜鉛粉末が非連続的に行なわれるため、電気め
っきのように連続的にFeが混入する場合にFeの濃度
が変動すること等の問題がある。
【0007】 微小電解法も極く少量のFeの混入が
予想される場合には効果があるが大量にしかも連続的に
混入される場合には大きな陰極面積が必要であり、工業
的な方法として採用するには限界がある。
【0008】 共沈剤を用いる方法も、やはりFeの
混入量が多くなると共沈剤の量が増加し、コストが高く
なり、実用上困難である。
【0009】 また近年、耐食性の更なる向上を狙い
として、Zn又はZn合金めっき液中にSiO2 ,Al
2 3 ,TiO2 等の酸化物を分散させ、電解により、
共析させる。微粒子分散めっきの開発が盛んに行なわれ
ている。この微粒子分散めっきにおいても上述のごとく
Fe2+の共析は耐食性、加工性を劣化させることより問
題であるが、この微粒子分散めっき法はめっき液中に微
粒子が分散しているため次のイ〜ハの理由により、上述
のFe2+,Fe3+除去法の適用が困難である。
【0010】イ.亜鉛粉末による置換除去法において
は、Fe2+を置換析出させる亜鉛粉末中にめっき液中分
散微粒子が捕捉され、系として作用しない。 ロ.微小電解法においては、めっき液中分散微粒子にF
2+が吸着しており、Fe2+を優先析出する際に分散微
粒子も共析し電着効率が著しく低下し、実用な方法では
ない。 ハ.共沈剤による沈澱除去法においては、Fe2+,Fe
3+から生成した鉄化合物は沈澱としてろ過される際にめ
っき液中分散微粒子もろ過され、ろ過効率が著しく低下
し、実用的な方法ではない。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の本発明にかかる電気めっき液へのFeイオン溶出防止
法は、鋼帯を連続式電気めっき設備により亜鉛又は亜鉛
合金めっき或いは亜鉛又は亜鉛合金をベースとした微粒
子分散めっきを施すに際し、Fe以外の導電性物質を用
いて鋼帯に予め導電性皮膜を施し、亜鉛又は亜鉛合金め
っき工程において、鋼帯からFeイオンの溶出を防止す
ることを特徴とする。
【0012】
【作用】亜鉛又は亜鉛合金等の電気めっきを鋼板に施す
際に、Fe以外の導電性物質を用いて該鋼帯に導電性皮
膜を予め施すことで、鋼板表面を直接電気めっき液に接
触させることを防止し、これにより電気めっき液へのF
eの溶出を防止する。
【0013】
【実施例】以下本発明の好適な実施例を説明する。
【0014】図1は、本実施例において電気めっき法に
よりプレめっきするための工程図である。図1におい
て、通搬される被めっき鋼帯11は、プレ電気めっきを
施す前工程として、酸洗するために硫酸あるいは塩酸等
を用いて酸洗槽12中を通過した後、リンス槽13に導
入され酸液を洗い流し、その後プレめっき装置14に運
ばれる。
【0015】本実施例ではプレめっき装置14として、
通常の電気めっき設備を用いており、具体的には横型噴
流めっき装置を使用した。
【0016】本実施例におけるプレめっき装置14は、
鋼帯11に通電を行う通電ロール15と、プレめっき液
(Fe以外の導電性物質を有するめっき液)16を充填
したプレめっき槽17と、鋼帯11に対向するよう設け
られて通電する陽極板18,18と、鋼帯11と陽極板
18,18との間で鋼帯の搬送方向と対向する方向にプ
レめっき液を噴射する噴流ノズル19,19とを具備す
るものである。尚、図中20,20はダムロール、2
1,21は中間支持ロールを各々図示している。尚プレ
めっき液16で用いるめっき物質はFe以外の導電性物
質であればいずれを用いてもよい。
【0017】このプレめっき装置14により被めっき鋼
帯11上にプレめっきとしての導電性皮膜を施した後、
引き続き電気めっき装置22を用いて、本めっきの電気
めっきを施す。
【0018】次に本発明の効果を示す実験例を説明す
る。
【0019】実施例1 被めっき鋼帯11として板厚0.8mmのALギルド冷延鋼
板を用い、50〜60℃に加熱保持した10%H2 SO
4 にて酸洗後、スプレーにて水洗し、引き続いて図1に
示すプレめっき装置14を用いNiのプレめっきを3g
/m2 施した。
【0020】プレめっき条件は次の通りである。 (プレめっき浴組成) ・NiSO4 ・6H2 O :300g/L ・ホウ酸 :40g/L (プレめっき条件) ・pH :3.0〜5.0 ・電流密度 :20〜40A/dm2 ・温度 :45〜50℃ ・噴流流速 :1.0m/sec ・陽陰極間距離 :20mm ・陽極材質 :Pb合金
【0021】上記Niを用いたプレめっきを施した後、
本めっきであるZnめっきを40g/m2 次の条件で施
した。尚めっき装置はプレめっきと同型のものを使用し
た。 (本めっき浴組成) ・ZnSO4 ・7H2 O :300g/L ・Na2 SO4 :30g/L ・CH3 COONa :12g/L (本めっき条件) ・pH :2.0 ・電流密度 :50〜60A/dm2 ・温度 :40〜45℃ ・噴流流速 :1.0m/sec ・陽陰極間距離 :15mm ・陽極材質 :Pb合金
【0022】本実施例におけるめっき浴の組成分析を、
めっき開始時、100時間経過後、1000時間経過後
において行った結果、電気めっき液中のFe濃度は、ど
の時点においても0.01ppm 以下であった。
【0023】実験例2 被めっき鋼帯11として板厚0.8mmのALギルド冷延鋼
板を用い、50〜60℃に加熱保持した10%H2 SO
4 にて酸洗後、スプレーにて水洗し、引き続いて図1に
示すプレめっき装置14を用いNiのプレめっきを6g
/m2 施した。
【0024】プレめっき条件は次の通りである。 (プレめっき浴組成) ・ZnSO4 ・6H2 O :300g/L ・Na2 SO4 :30g/L ・CH3 COONa :12g/L (プレめっき条件) ・pH :2.0 ・電流密度 :100A/dm2 ・温度 :40〜50℃ ・噴流流速 :1.5m/sec ・陽陰極間距離 :20mm ・陽極材質 :Pb合金
【0025】上記Niを用いたプレめっきを施した後、
本めっきであるZn-Ni-SiO2 分散めっきを30g/
2 次の条件で施した。尚めっき装置はプレめっきと同
型のものを使用した。 (本めっき浴組成) ・ZnSO4 ・7H2 O :150g/L ・Na2 SO4 ・6H2 O :180g/L ・分散微粒子 :SiO2 (平均一次粒径
15mm) ・分散微粒子添加量 :50g/L (本めっき条件) ・pH :2.0 ・電流密度 :50A/dm2 ・温度 :50〜55℃ ・噴流流速 :1.5m/sec ・陽陰極間距離 :15mm ・陽極材質 :TiにPtめっきしたも
【0026】本実施例におけるめっき浴の組成分析を、
めっき開始時、100時間経過後、1000時間経過後
において行った結果、電気めっき液中のFe濃度は、ど
の時点においても0.01ppm 以下であった。
【0027】さらに比較として、本発明のようなプレめ
っきなしで直接本めっきした場合の、同時間でのめっき
液中のFe濃度の分析結果は、次のとおりであり、めっ
き皮膜中に共析した。 めっき開始時 :0.01ppm 以下 100時間経過後 :1mg/L 1000時間経過後 :1000mg/L
【0028】
【発明の効果】以上実施例と共に詳しく述べたように、
本発明の電気めっき液へのFeイオン溶出防止法によれ
ば、Fe以外の導電性物質を用いてを本めっきを施す前
に鋼帯表面に導電性皮膜を施すことにより、本めっき時
の電気めっき液へのFeの溶出が防止でき、耐食性及び
めっき外観の良好なめっき鋼板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る電気めっき法によりプレめっき
を施す工程図である。
【符号の説明】
11 鋼帯 12 酸洗槽 13 リンス槽 14 プレめっき装置 15 通電ロール 16 プレめっき液 17 プレめっき槽 18 陽極板 19 噴流ノズル 20 ダムロール 21 中間支持ロール 22 電気めっき装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷口 信行 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼帯を連続式電気めっき設備により亜鉛
    又は亜鉛合金めっき或いは亜鉛又は亜鉛合金をベースと
    した微粒子分散めっきを施すに際し、Fe以外の導電性
    物質を用いて鋼帯に予め導電性皮膜を施し、亜鉛又は亜
    鉛合金めっき工程において、鋼帯からFeイオンの溶出
    を防止することを特徴とする電気めっき液へのFeイオ
    ン溶出防止法。
JP26363091A 1991-10-11 1991-10-11 電気めつき液へのFeイオン溶出防止法 Withdrawn JPH05106085A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006336082A (ja) * 2005-06-03 2006-12-14 Dowa Holdings Co Ltd 複合めっき材の製造方法および製造装置
JP2006348354A (ja) * 2005-06-17 2006-12-28 Jfe Steel Kk 電気錫めっき鋼帯の製造方法
JP2007002287A (ja) * 2005-06-22 2007-01-11 Jfe Steel Kk 電気めっき金属帯の製造方法および錫めっき鋼帯の製造方法

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Effective date: 19990107