JPH0352551B2 - - Google Patents
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- JPH0352551B2 JPH0352551B2 JP59254719A JP25471984A JPH0352551B2 JP H0352551 B2 JPH0352551 B2 JP H0352551B2 JP 59254719 A JP59254719 A JP 59254719A JP 25471984 A JP25471984 A JP 25471984A JP H0352551 B2 JPH0352551 B2 JP H0352551B2
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Landscapes
- Electroplating And Plating Baths Therefor (AREA)
- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明はZn−Ni系合金の電気めつきにおいて、
高電流密度でめつきしてもめつき層中のNi含有
率を耐食性のよい10〜13wt%にすることができ
るめつき方法に関する。 (従来技術) 電気めつきの付着量は(電流密度)×(めつき時
間)によつて決まるので、連続電気めつきライン
などでラインスピードを速くしてめつき付着量を
同一にするには電流密度を高くする必要がある。
しかしラインスピードに合わせて単に電流密度を
高くしても濃度分極が生じたり、導電率が不足し
たりして電圧の上昇を招く。このため従来高電流
密度でめつきする場合被めつき面上にめつき液を
高速で噴射するとか、めつき液に電導剤
[Na2SO4、(NH4)2SO4、NaCl等]を添加すると
か、さらには浴温を高くするとか等種々の方法を
講じて、電流密度の増加に応じて電圧の上昇を抑
制するようにしている。このことはZn−Ni系合
金を高電流密度でめつきする場合も同様である。 ところでZn−Ni系合金を高電流密度でめつき
する場合電導剤としてK2SO4や(NH4)2SO4を使
用するとNi2+と溶解度の小さい複塩を形成し、
浴組成を目的とする組成にすることができないこ
とからこのような問題のないNa2SO4が一般に使
用されている。このNa2SO4の電導剤としての効
果は第1図に示すように添加量が約70g/
(0.5モル/)までは添加量とともに電気伝導度
は向上するが、それ以上添加しても効果は飽和し
てしまう。このため従来Na2SO4を添加する場合
は多くても0.5モル/以下であつた[Zn−Ni合
金電気めつき鋼板の耐食性、渋谷ほか、鉄と鋼、
第66年7号(’80)参照]。 しかして従来Zn2+とNi2+とを含むZn−Ni系合
金めつき浴にNa2SO4を0.5モル/以下添加して
耐食性の最も優れたNi含有率10〜13wt%のZn−
Ni系合金めつき(γ単相)を20A/dm2以上の
電流密度で行う場合はめつき浴中のNi2+/
(Zn2++Ni2+)を0.7〜0.75にし、かつ浴温を60℃
以上にして被めつき面にめつき液を0.6〜0.8m/
sec流速で噴射しながら行つていた。これは
Ni2+/(Zn2++Ni2+)が0.7未満または0.75超で
あるとめつき層の組成がめつき液の流速の影響を
受けやすく、流速分布が乱れた部位で前者の場合
(γ+η)の混相に、後者の場合は(γ+α)の
混相になり、耐食性の低下を招くからであり、ま
た浴温が60℃未満であると上記同様に流速分布が
乱れた部位で(γ+η)の混相になるからであ
る。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながらこのような浴組成および浴温で高
電流密度めつきを行うべく電流密度を高くしても
80A/dm2が限界で、80A/dm2を超えるとめつ
き層はγ単相であるが、めつき層中の平均Ni含
有率が14wt%前後に増加し、かつ無数のマイク
ロクラツクガめつき層に発生して耐食性が低下し
てしまうものであつた。このめつき層中のNi含
有率が増加する原因としてはめつき浴中のNi2+
濃度がZn2+濃度の約2.3倍とNi2+濃度の方が著し
く高いのにもかかわらず、析出するZn−Ni系合
金はNi含有率10数%と浴組成とは逆になるので
あるから、高電流密度ではNi2+よりZn2+の拡散
がZn−Ni系合金析出の律速となり、その結果め
つき浴中のNi含有率が高くなるものと推定され
る。また高電流密度でめつきした場合にめつき層
中のNi含有率が増加することは実際電流密度と
ZnおよびNiの析出量との関係を調査してみると
第2図に示すように電流密度が増加する程Niの
析出量は増加するが、Znの析出量は逆に減少す
ることからも容易に理解される。一方めつき層に
マイクロクラツクが無数発生する原因については
必ずしも明確ではないが、めつき層中のNi含有
率の増加が関与しているものと考えられる。 (問題点を解決するための手段) そこで本発明者らはめつき層中のNi含有率が
安定して耐食性の最も優れた10〜13wt%の範囲
になり、かつマイクロクラツク発生が少ないめつ
きを行うことのできる高電流密度めつき方法を開
発すべく種々研究した結果、Zn2+とNi2+とを含
む硫酸酸性めつき浴にNa2SO4を0.6〜1.0モル/
添加して、Zn2+とNi2+とをNi2+/(Zn2++
Ni2+)=0.55〜0.65に調整すれば高電流密度でめ
つきしても目的のめつき層が得られることを見出
だしたのである。 本発明においてめつき浴にNa2SO4を従来の0.5
モル/より多い0.6モル/以上添加するのは、
Na2SO4の電析に対する作用機構は明らかではな
いが、0.6モル/以上添加するとめつき層中の
平均Ni含有率を2wt%前後増加させることができ
るという知見にもとずくものである。すなわち
Na2SO4を0.6モル/以上添加することによりめ
つき液中のNi2+濃度を減少させ、Zn2+濃度を高
くすることができる。言いかえればNi2+/
(Zn2++Ni2+)<0.7にすることができる。第2図
に示したごとく高電流密度になるとZnの析出量
は減少し、逆にNiの析出量は増加するので、高
電流密度でのZnの析出量を増加させるようにす
ればめつき層中のNi含有率を14wt%以上から10
〜13wt%に減少させることができる。そこでZn
の析出量を増加させる方法について種々検討を行
つた結果上記のような方法を見出だしたのであ
る。 このようにしてZn析出量を増加させることが
可能になつたので、Zn2+、Ni2+を含むめつき浴
にNa2SO4を0.6モル/以上添加して、めつき液
流速0.6〜0.8m/sec、浴温50〜70℃、電流密度80
〜200A/dm2のめつき条件範囲でめつき層中の
Ni含有率が10〜13wt%になり、かつめつき層の
マイクロクラツク発生が少くなるめつき浴組成を
検討した結果、Na2SO4濃度を0.6〜1.0モル/
にして、Zn2+とNi2+とはZn2+がNi2+に対して従
来より多くなるようにしてNi2+/(Zn2++Ni2+)
=0.55〜0.65に、とくに電流密度150〜200A/d
m2でめつきする場合にはNa2SO4濃度を0.8〜1.0
モル/にして、Ni2+/(Zn2++Ni2+)=0.55〜
0.65にすればよいことを見出だしたのである。 ここでNa2SO4濃度を0.6〜1.0モル/にした
のは0.6モル/未満であるとめつき層中のNi含
有率を高める効果が小さく、逆に1.0モル/を
超えると冬季のように低温環境下にめつき液を保
管しておいた場合にNa2SO4が再結晶化して、そ
の溶解に時間を要し、操業性を低下させるからで
ある。またNi2+/(Zn2++Ni2+)=0.55〜0.65に
したのは0.55未満であるとめつき層組成がめつき
液流速の影響を受けやすくなつて、流速分布の乱
れた部位が(γ+η)の混相になり、耐食性が低
下するからである。一方0.65を超えるとめつき層
中の平均Ni含有率が増加して、めつき層に無数
のマイクロクラツクが発生し、耐食性が低下する
からである。なおZn2+とNi2+との濃度は(Zn2+
+Ni2+)で1.0〜1.4モル/で十分である。 本発明のめつき方法は鉄イオン、クロムイオ
ン、コバルトイオンなどZn2+やNi2+以外のイオ
ンを含むZn−Ni系合金めつき浴においても高電
流密度でめつきできるものである。 なおZn2+とNi2+とを含むめつき浴にNa2SO4を
0.6〜1.0モル/添加して高電流密度でめつきし
てめつき層中の平均Ni含有率を10〜13wt%にす
る方法としてNi2+/(Zn2++Ni2+)=0.7にして、
かつZn2+とNi2+の濃度を(Zn2++Ni2+)=1.4モ
ル/を越えて高くする方法も考えられるが、こ
の方法はめつき液の粘性が増加し、被めつき材に
よるめつき液の持ち出し量が増加して、高価な
Ni2+が多く浪費されるばかりでなく、めつき浴
の建浴費も高くなつて好ましい方法とはいえな
い。 (実施例) 板厚0.8mmの冷延鋼板を常法により脱脂、酸洗
した後Na2SO4を添加したZn2+とNi2+とを含む
種々の硫酸酸性めつき浴でZn−Ni系合金を片面
当たり20g/m2電気めつきして、めつき層のクラ
ツクの発生状況と耐食性(JIS Z2371に基づく塩
水雰霧試験)とを調査した。第1表にめつき条件
と調査結果とをまとめて示す。
高電流密度でめつきしてもめつき層中のNi含有
率を耐食性のよい10〜13wt%にすることができ
るめつき方法に関する。 (従来技術) 電気めつきの付着量は(電流密度)×(めつき時
間)によつて決まるので、連続電気めつきライン
などでラインスピードを速くしてめつき付着量を
同一にするには電流密度を高くする必要がある。
しかしラインスピードに合わせて単に電流密度を
高くしても濃度分極が生じたり、導電率が不足し
たりして電圧の上昇を招く。このため従来高電流
密度でめつきする場合被めつき面上にめつき液を
高速で噴射するとか、めつき液に電導剤
[Na2SO4、(NH4)2SO4、NaCl等]を添加すると
か、さらには浴温を高くするとか等種々の方法を
講じて、電流密度の増加に応じて電圧の上昇を抑
制するようにしている。このことはZn−Ni系合
金を高電流密度でめつきする場合も同様である。 ところでZn−Ni系合金を高電流密度でめつき
する場合電導剤としてK2SO4や(NH4)2SO4を使
用するとNi2+と溶解度の小さい複塩を形成し、
浴組成を目的とする組成にすることができないこ
とからこのような問題のないNa2SO4が一般に使
用されている。このNa2SO4の電導剤としての効
果は第1図に示すように添加量が約70g/
(0.5モル/)までは添加量とともに電気伝導度
は向上するが、それ以上添加しても効果は飽和し
てしまう。このため従来Na2SO4を添加する場合
は多くても0.5モル/以下であつた[Zn−Ni合
金電気めつき鋼板の耐食性、渋谷ほか、鉄と鋼、
第66年7号(’80)参照]。 しかして従来Zn2+とNi2+とを含むZn−Ni系合
金めつき浴にNa2SO4を0.5モル/以下添加して
耐食性の最も優れたNi含有率10〜13wt%のZn−
Ni系合金めつき(γ単相)を20A/dm2以上の
電流密度で行う場合はめつき浴中のNi2+/
(Zn2++Ni2+)を0.7〜0.75にし、かつ浴温を60℃
以上にして被めつき面にめつき液を0.6〜0.8m/
sec流速で噴射しながら行つていた。これは
Ni2+/(Zn2++Ni2+)が0.7未満または0.75超で
あるとめつき層の組成がめつき液の流速の影響を
受けやすく、流速分布が乱れた部位で前者の場合
(γ+η)の混相に、後者の場合は(γ+α)の
混相になり、耐食性の低下を招くからであり、ま
た浴温が60℃未満であると上記同様に流速分布が
乱れた部位で(γ+η)の混相になるからであ
る。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながらこのような浴組成および浴温で高
電流密度めつきを行うべく電流密度を高くしても
80A/dm2が限界で、80A/dm2を超えるとめつ
き層はγ単相であるが、めつき層中の平均Ni含
有率が14wt%前後に増加し、かつ無数のマイク
ロクラツクガめつき層に発生して耐食性が低下し
てしまうものであつた。このめつき層中のNi含
有率が増加する原因としてはめつき浴中のNi2+
濃度がZn2+濃度の約2.3倍とNi2+濃度の方が著し
く高いのにもかかわらず、析出するZn−Ni系合
金はNi含有率10数%と浴組成とは逆になるので
あるから、高電流密度ではNi2+よりZn2+の拡散
がZn−Ni系合金析出の律速となり、その結果め
つき浴中のNi含有率が高くなるものと推定され
る。また高電流密度でめつきした場合にめつき層
中のNi含有率が増加することは実際電流密度と
ZnおよびNiの析出量との関係を調査してみると
第2図に示すように電流密度が増加する程Niの
析出量は増加するが、Znの析出量は逆に減少す
ることからも容易に理解される。一方めつき層に
マイクロクラツクが無数発生する原因については
必ずしも明確ではないが、めつき層中のNi含有
率の増加が関与しているものと考えられる。 (問題点を解決するための手段) そこで本発明者らはめつき層中のNi含有率が
安定して耐食性の最も優れた10〜13wt%の範囲
になり、かつマイクロクラツク発生が少ないめつ
きを行うことのできる高電流密度めつき方法を開
発すべく種々研究した結果、Zn2+とNi2+とを含
む硫酸酸性めつき浴にNa2SO4を0.6〜1.0モル/
添加して、Zn2+とNi2+とをNi2+/(Zn2++
Ni2+)=0.55〜0.65に調整すれば高電流密度でめ
つきしても目的のめつき層が得られることを見出
だしたのである。 本発明においてめつき浴にNa2SO4を従来の0.5
モル/より多い0.6モル/以上添加するのは、
Na2SO4の電析に対する作用機構は明らかではな
いが、0.6モル/以上添加するとめつき層中の
平均Ni含有率を2wt%前後増加させることができ
るという知見にもとずくものである。すなわち
Na2SO4を0.6モル/以上添加することによりめ
つき液中のNi2+濃度を減少させ、Zn2+濃度を高
くすることができる。言いかえればNi2+/
(Zn2++Ni2+)<0.7にすることができる。第2図
に示したごとく高電流密度になるとZnの析出量
は減少し、逆にNiの析出量は増加するので、高
電流密度でのZnの析出量を増加させるようにす
ればめつき層中のNi含有率を14wt%以上から10
〜13wt%に減少させることができる。そこでZn
の析出量を増加させる方法について種々検討を行
つた結果上記のような方法を見出だしたのであ
る。 このようにしてZn析出量を増加させることが
可能になつたので、Zn2+、Ni2+を含むめつき浴
にNa2SO4を0.6モル/以上添加して、めつき液
流速0.6〜0.8m/sec、浴温50〜70℃、電流密度80
〜200A/dm2のめつき条件範囲でめつき層中の
Ni含有率が10〜13wt%になり、かつめつき層の
マイクロクラツク発生が少くなるめつき浴組成を
検討した結果、Na2SO4濃度を0.6〜1.0モル/
にして、Zn2+とNi2+とはZn2+がNi2+に対して従
来より多くなるようにしてNi2+/(Zn2++Ni2+)
=0.55〜0.65に、とくに電流密度150〜200A/d
m2でめつきする場合にはNa2SO4濃度を0.8〜1.0
モル/にして、Ni2+/(Zn2++Ni2+)=0.55〜
0.65にすればよいことを見出だしたのである。 ここでNa2SO4濃度を0.6〜1.0モル/にした
のは0.6モル/未満であるとめつき層中のNi含
有率を高める効果が小さく、逆に1.0モル/を
超えると冬季のように低温環境下にめつき液を保
管しておいた場合にNa2SO4が再結晶化して、そ
の溶解に時間を要し、操業性を低下させるからで
ある。またNi2+/(Zn2++Ni2+)=0.55〜0.65に
したのは0.55未満であるとめつき層組成がめつき
液流速の影響を受けやすくなつて、流速分布の乱
れた部位が(γ+η)の混相になり、耐食性が低
下するからである。一方0.65を超えるとめつき層
中の平均Ni含有率が増加して、めつき層に無数
のマイクロクラツクが発生し、耐食性が低下する
からである。なおZn2+とNi2+との濃度は(Zn2+
+Ni2+)で1.0〜1.4モル/で十分である。 本発明のめつき方法は鉄イオン、クロムイオ
ン、コバルトイオンなどZn2+やNi2+以外のイオ
ンを含むZn−Ni系合金めつき浴においても高電
流密度でめつきできるものである。 なおZn2+とNi2+とを含むめつき浴にNa2SO4を
0.6〜1.0モル/添加して高電流密度でめつきし
てめつき層中の平均Ni含有率を10〜13wt%にす
る方法としてNi2+/(Zn2++Ni2+)=0.7にして、
かつZn2+とNi2+の濃度を(Zn2++Ni2+)=1.4モ
ル/を越えて高くする方法も考えられるが、こ
の方法はめつき液の粘性が増加し、被めつき材に
よるめつき液の持ち出し量が増加して、高価な
Ni2+が多く浪費されるばかりでなく、めつき浴
の建浴費も高くなつて好ましい方法とはいえな
い。 (実施例) 板厚0.8mmの冷延鋼板を常法により脱脂、酸洗
した後Na2SO4を添加したZn2+とNi2+とを含む
種々の硫酸酸性めつき浴でZn−Ni系合金を片面
当たり20g/m2電気めつきして、めつき層のクラ
ツクの発生状況と耐食性(JIS Z2371に基づく塩
水雰霧試験)とを調査した。第1表にめつき条件
と調査結果とをまとめて示す。
【表】
【表】
第1表より明らかなように、本発明法でめつき
すれば、電流密度を80〜200A/dm2にしてもめ
つき層中のNi含有率は10〜13wt%になり、めつ
き層にもほとんどクラツクが発生しない。また浴
温を50〜70℃に低下させることができるので経済
的である。 第3図は第1表の本発明法1〜4でめつきした
めつき層の組成を調査して、電流密度によりZn
とNiの析出量がどのように変化するかを整理し
たもので、本発明法の場合第2図に示した従来法
の場合により電流密度増加によるZn析出量減少
とNi析出量増加とは共に少なくなつており、高
電流密度でめつきしてもめつき層中のNi含有率
が従来法のごとく高くならないことがわかる。 (効果) 以上説明したごとく、本発明法によれば80A/
dm2以上の高電流密度でめつきしても耐食性の優
れたZn−Ni系合金をめつきすることができる。
また浴温を70℃以下にすることができるので、安
価にめつきすることができる。
すれば、電流密度を80〜200A/dm2にしてもめ
つき層中のNi含有率は10〜13wt%になり、めつ
き層にもほとんどクラツクが発生しない。また浴
温を50〜70℃に低下させることができるので経済
的である。 第3図は第1表の本発明法1〜4でめつきした
めつき層の組成を調査して、電流密度によりZn
とNiの析出量がどのように変化するかを整理し
たもので、本発明法の場合第2図に示した従来法
の場合により電流密度増加によるZn析出量減少
とNi析出量増加とは共に少なくなつており、高
電流密度でめつきしてもめつき層中のNi含有率
が従来法のごとく高くならないことがわかる。 (効果) 以上説明したごとく、本発明法によれば80A/
dm2以上の高電流密度でめつきしても耐食性の優
れたZn−Ni系合金をめつきすることができる。
また浴温を70℃以下にすることができるので、安
価にめつきすることができる。
第1図はNi2+/(Zn2++Ni2+)=0.7、PH1.7、
浴温55℃のめつき浴にNa2SO4を添加した場合の
Na2SO4添加量とめつき浴電気伝導度との関係を
示すグラフである。第2図はNi2+/(Zn2++
Ni2+)=0.7、Na2SO40.5モル/、浴温60℃のめ
つき浴で電流密度を変えてめつきした場合の電流
密度とZnおよびNiの析出量との関係を示すグラ
フである。第3図は実施例の本発明法1〜4でめ
つきした場合の電流密度とZnおよびNiの析出量
との関係を示すグラフである。
浴温55℃のめつき浴にNa2SO4を添加した場合の
Na2SO4添加量とめつき浴電気伝導度との関係を
示すグラフである。第2図はNi2+/(Zn2++
Ni2+)=0.7、Na2SO40.5モル/、浴温60℃のめ
つき浴で電流密度を変えてめつきした場合の電流
密度とZnおよびNiの析出量との関係を示すグラ
フである。第3図は実施例の本発明法1〜4でめ
つきした場合の電流密度とZnおよびNiの析出量
との関係を示すグラフである。
Claims (1)
- 1 Zn2+とNi2+とを含む硫酸酸性めつき浴に
Na2SO4を0.6〜1.0モル/添加して、Zn2+と
Ni2+とをNi2+/(Zn2++Ni2+)=0.55〜0.65に調
整し、電流密度80〜200A/dm2で電気めつきす
ることを特徴とするZn−Ni系合金の高電流めつ
き方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25471984A JPS61133394A (ja) | 1984-12-01 | 1984-12-01 | Zn−Ni系合金の高電流めつき方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25471984A JPS61133394A (ja) | 1984-12-01 | 1984-12-01 | Zn−Ni系合金の高電流めつき方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61133394A JPS61133394A (ja) | 1986-06-20 |
JPH0352551B2 true JPH0352551B2 (ja) | 1991-08-12 |
Family
ID=17268891
Family Applications (1)
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JP (1) | JPS61133394A (ja) |
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Citations (1)
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JPS58204195A (ja) * | 1982-05-25 | 1983-11-28 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | 加工性および耐食性に優れたNi−Zn合金電気メツキ鋼板の製造方法 |
-
1984
- 1984-12-01 JP JP25471984A patent/JPS61133394A/ja active Granted
Patent Citations (1)
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JPS58204195A (ja) * | 1982-05-25 | 1983-11-28 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | 加工性および耐食性に優れたNi−Zn合金電気メツキ鋼板の製造方法 |
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JPS61133394A (ja) | 1986-06-20 |
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