JPH06346272A - 高電流密度による錫めっき用硫酸浴および錫めっき方法 - Google Patents
高電流密度による錫めっき用硫酸浴および錫めっき方法Info
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- JPH06346272A JPH06346272A JP14161693A JP14161693A JPH06346272A JP H06346272 A JPH06346272 A JP H06346272A JP 14161693 A JP14161693 A JP 14161693A JP 14161693 A JP14161693 A JP 14161693A JP H06346272 A JPH06346272 A JP H06346272A
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- plating
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 電気めっきブリキおよび薄錫めっき鋼板の製
造に用いる高電流密度用錫めっき硫酸浴および高電流密
度による錫めっき方法を提供することを目的とする。 【構成】 主成分として5〜50g/lの硫酸、40〜
100g/lの錫(II)、光沢添加剤およびスラッジ抑
制剤を含む高電流密度用錫めっき浴、および該めっき浴
を用いて温度30〜70℃、50A/dm2 以上の電流
密度で鋼ストリップに錫を電析させる高電流密度による
錫めっき方法。
造に用いる高電流密度用錫めっき硫酸浴および高電流密
度による錫めっき方法を提供することを目的とする。 【構成】 主成分として5〜50g/lの硫酸、40〜
100g/lの錫(II)、光沢添加剤およびスラッジ抑
制剤を含む高電流密度用錫めっき浴、および該めっき浴
を用いて温度30〜70℃、50A/dm2 以上の電流
密度で鋼ストリップに錫を電析させる高電流密度による
錫めっき方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気めっきブリキおよ
び薄錫めっき鋼板の製造に用いる高電流密度による錫め
っき硫酸浴および錫めっき方法に関する。
び薄錫めっき鋼板の製造に用いる高電流密度による錫め
っき硫酸浴および錫めっき方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ブリキ等の錫めっき鋼板の製造に用いら
れる錫めっき浴としては、ハロゲン浴、フェロスタン浴
(フェノールスルホン酸浴)、アルカリ浴等が従来から
よく知られている。アルカリ浴は4価の錫である錫酸ナ
トリウムを錫源としているため、二価の錫を使用する他
の浴と同一の錫付着量を得るためには、約2倍の電気量
が必要で、経済的理由から国内外を問わず、現在これを
使用している電気めっきラインはほとんどない。ハロゲ
ン浴は高電流密度でのめっきが可能であるという利点が
ある一方、その腐食性のため、装置類のメンテナンスが
他の浴に比べて面倒であり、また不溶性陽極を使用でき
ないという欠点があり、広く使用されるに至っていな
い。
れる錫めっき浴としては、ハロゲン浴、フェロスタン浴
(フェノールスルホン酸浴)、アルカリ浴等が従来から
よく知られている。アルカリ浴は4価の錫である錫酸ナ
トリウムを錫源としているため、二価の錫を使用する他
の浴と同一の錫付着量を得るためには、約2倍の電気量
が必要で、経済的理由から国内外を問わず、現在これを
使用している電気めっきラインはほとんどない。ハロゲ
ン浴は高電流密度でのめっきが可能であるという利点が
ある一方、その腐食性のため、装置類のメンテナンスが
他の浴に比べて面倒であり、また不溶性陽極を使用でき
ないという欠点があり、広く使用されるに至っていな
い。
【0003】現在、世界中のほとんどのブリキライン
で、主にフェノールスルホン酸浴が採用されている。フ
ェノールスルホン酸浴から製造したブリキは外観、耐食
性等、優れた特性を持っているが、高電流密度でのめっ
きではいわゆるめっきやけが生じてしまう欠点がある。
また、多量のフェノールスルホン酸を含むため、排水処
理が困難で、コストアップの一因ともなっている。
で、主にフェノールスルホン酸浴が採用されている。フ
ェノールスルホン酸浴から製造したブリキは外観、耐食
性等、優れた特性を持っているが、高電流密度でのめっ
きではいわゆるめっきやけが生じてしまう欠点がある。
また、多量のフェノールスルホン酸を含むため、排水処
理が困難で、コストアップの一因ともなっている。
【0004】近年、アルキルスルホン酸を酸成分とする
めっき浴が使われ始めている。この浴の特徴の一つに廃
液処理が簡便であることが挙げられる。特開平4−22
8595号公報によれば、濯ぎ洗い用の水は、中和によ
って錫イオンを回収した後は、環境に有害な成分を含ま
ないために通常の方法で排出可能である。しかし、有機
スルホン酸の多量の使用はCOD上昇につながり、処理
なしで排出することが環境への影響がないとは考え難
い。
めっき浴が使われ始めている。この浴の特徴の一つに廃
液処理が簡便であることが挙げられる。特開平4−22
8595号公報によれば、濯ぎ洗い用の水は、中和によ
って錫イオンを回収した後は、環境に有害な成分を含ま
ないために通常の方法で排出可能である。しかし、有機
スルホン酸の多量の使用はCOD上昇につながり、処理
なしで排出することが環境への影響がないとは考え難
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高電流密度
での電気錫めっきを行ってもめっきやけが発生せず、陰
極電流効率の低下がなく、めっき外観、耐食性に優れた
ブリキを得ることのできる低公害、低コストの硫酸浴、
および該めっき浴を用いためっき方法の提供を目的とす
る。
での電気錫めっきを行ってもめっきやけが発生せず、陰
極電流効率の低下がなく、めっき外観、耐食性に優れた
ブリキを得ることのできる低公害、低コストの硫酸浴、
および該めっき浴を用いためっき方法の提供を目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、低公害、
低価格という点から酸成分として無機酸である硫酸に着
目し、高電流密度で良好なめっきが得られるめっき浴お
よびめっき方法について種々検討した結果、本発明に至
ったものである。すなわち、本発明は、主成分として5
〜50g/lの硫酸、40〜100g/lの錫(II)、
光沢添加剤およびスラッジ抑制剤を含む高電流密度用錫
めっき浴、および該めっき浴を用いて温度30〜70
℃、50A/dm2 以上の電流密度で鋼ストリップに錫
を電析させる高電流密度による錫めっき方法である。
低価格という点から酸成分として無機酸である硫酸に着
目し、高電流密度で良好なめっきが得られるめっき浴お
よびめっき方法について種々検討した結果、本発明に至
ったものである。すなわち、本発明は、主成分として5
〜50g/lの硫酸、40〜100g/lの錫(II)、
光沢添加剤およびスラッジ抑制剤を含む高電流密度用錫
めっき浴、および該めっき浴を用いて温度30〜70
℃、50A/dm2 以上の電流密度で鋼ストリップに錫
を電析させる高電流密度による錫めっき方法である。
【0007】
【作用】以下に本発明について詳細に説明する。本発明
の錫めっき浴では酸成分として硫酸を用いている。硫酸
は、若干のミストが出るものの、本質的に不揮発性で作
業環境や大気の汚染が少ない上、廃液処理上の問題が、
従来の有機スルホン酸を用いる浴と比較して少なく、低
価格である点も工業的に有利である。硫酸濃度は5〜5
0g/lとすべきである。硫酸濃度5g/lで電解液の
pHは約1.2で錫(II)イオンは安定であるが、これ
より低い濃度では、電解時に陰極近傍でpHが高くなる
ために錫(II)イオンが不安定となって沈殿が生じやす
い。また、電析した錫の光沢が優れない。一方、50g
/lより濃いと高ストリップの溶解による浴中の鉄濃度
の上昇による浴の劣化促進、装置類の腐食促進等、さま
ざまな弊害が生じる。
の錫めっき浴では酸成分として硫酸を用いている。硫酸
は、若干のミストが出るものの、本質的に不揮発性で作
業環境や大気の汚染が少ない上、廃液処理上の問題が、
従来の有機スルホン酸を用いる浴と比較して少なく、低
価格である点も工業的に有利である。硫酸濃度は5〜5
0g/lとすべきである。硫酸濃度5g/lで電解液の
pHは約1.2で錫(II)イオンは安定であるが、これ
より低い濃度では、電解時に陰極近傍でpHが高くなる
ために錫(II)イオンが不安定となって沈殿が生じやす
い。また、電析した錫の光沢が優れない。一方、50g
/lより濃いと高ストリップの溶解による浴中の鉄濃度
の上昇による浴の劣化促進、装置類の腐食促進等、さま
ざまな弊害が生じる。
【0008】建浴時の錫は、可溶性の二価の錫塩として
加える。不要な成分を浴中に入れないため、硫酸錫(I
I)を使用するのが最も好ましい。予め硫酸を加えた溶
液に少しずつ溶解しながら加えていく。一度に多量に加
えると沈殿を生じる。硫酸錫(II)は長期にわたって保
管すると空気酸化を受けて不溶性の錫(IV)が生じるの
で、在庫を不必要に多く持つべきではない。保管は冷暗
所、さらに可能ならば窒素雰囲気中で保管することが望
ましい。酸化錫(II)または金属錫を建浴に用いること
も可能であるが、溶解までに時間がかかる。
加える。不要な成分を浴中に入れないため、硫酸錫(I
I)を使用するのが最も好ましい。予め硫酸を加えた溶
液に少しずつ溶解しながら加えていく。一度に多量に加
えると沈殿を生じる。硫酸錫(II)は長期にわたって保
管すると空気酸化を受けて不溶性の錫(IV)が生じるの
で、在庫を不必要に多く持つべきではない。保管は冷暗
所、さらに可能ならば窒素雰囲気中で保管することが望
ましい。酸化錫(II)または金属錫を建浴に用いること
も可能であるが、溶解までに時間がかかる。
【0009】錫(II)濃度は40〜100g/lとす
る。40g/l未満では高電流密度でめっきを行うとい
わゆるめっきやけを生じ、高品質のブリキが得難い。1
00g/lを超えるとストリップの持ち出す錫(II)イ
オンが多くなることに加え、スラッジが多量に生成する
ようになり、経済的に不利である。錫めっきの光沢添加
剤は特に限定する必要はない。一例として、フェロスタ
ン浴で使用されるENSA(エトキシ化α−ナフト−ル
スルホン酸)が問題なく使用できる。その濃度は2〜6
g/lで良好なめっきを可能にする。
る。40g/l未満では高電流密度でめっきを行うとい
わゆるめっきやけを生じ、高品質のブリキが得難い。1
00g/lを超えるとストリップの持ち出す錫(II)イ
オンが多くなることに加え、スラッジが多量に生成する
ようになり、経済的に不利である。錫めっきの光沢添加
剤は特に限定する必要はない。一例として、フェロスタ
ン浴で使用されるENSA(エトキシ化α−ナフト−ル
スルホン酸)が問題なく使用できる。その濃度は2〜6
g/lで良好なめっきを可能にする。
【0010】硫酸浴はスラッジの生成量が多いため、ス
ラッジ抑制剤の使用が必要である。適切なスラッジ抑制
剤は、二つ以上の電子供与性置換基を有し、そのうちの
少なくとも一つがヒドロキシ基である電解液溶解性の芳
香族化合物である。このうち、ヒドロキシ基のo−位ま
たはp−位に酸素が芳香環の炭素と結合する置換基を有
する芳香族化合物は0.01〜2g/l、酸素が芳香環
の炭素と結合する置換基がヒドロキシ基のm−位にある
芳香族化合物および芳香環の炭素と結合する原子が窒素
である芳香族化合物では0.1g/l〜2g/lで用い
ることが望ましい。上述の下限濃度より低濃度ではスラ
ッジ抑制効果が十分でない。2g/lを超えると効果が
飽和することに加え、浴中有機物の減少により低公害化
を狙った本発明の主旨に反する。
ラッジ抑制剤の使用が必要である。適切なスラッジ抑制
剤は、二つ以上の電子供与性置換基を有し、そのうちの
少なくとも一つがヒドロキシ基である電解液溶解性の芳
香族化合物である。このうち、ヒドロキシ基のo−位ま
たはp−位に酸素が芳香環の炭素と結合する置換基を有
する芳香族化合物は0.01〜2g/l、酸素が芳香環
の炭素と結合する置換基がヒドロキシ基のm−位にある
芳香族化合物および芳香環の炭素と結合する原子が窒素
である芳香族化合物では0.1g/l〜2g/lで用い
ることが望ましい。上述の下限濃度より低濃度ではスラ
ッジ抑制効果が十分でない。2g/lを超えると効果が
飽和することに加え、浴中有機物の減少により低公害化
を狙った本発明の主旨に反する。
【0011】次に本発明のめっき方法について説明す
る。本発明における高電流密度用の錫めっきは、電解液
が鋼ストリップとアノードとの間を100m/min.
の高速で流動するセルを用いることが望ましい。このよ
うなセルがない場合は鋼ストリップと電解液との相対速
度を160m/min.以上にするとよい。本発明のめ
っき浴で錫めっきを施す鋼板は特に限定せず、用途によ
り適切な鋼板を用いればよい。前処理として電解アルカ
リ脱脂、硫酸酸洗により表面の清浄、活性化を施す。さ
らにニッケルフラッシュめっき等の下地めっきを施すこ
ともできる。
る。本発明における高電流密度用の錫めっきは、電解液
が鋼ストリップとアノードとの間を100m/min.
の高速で流動するセルを用いることが望ましい。このよ
うなセルがない場合は鋼ストリップと電解液との相対速
度を160m/min.以上にするとよい。本発明のめ
っき浴で錫めっきを施す鋼板は特に限定せず、用途によ
り適切な鋼板を用いればよい。前処理として電解アルカ
リ脱脂、硫酸酸洗により表面の清浄、活性化を施す。さ
らにニッケルフラッシュめっき等の下地めっきを施すこ
ともできる。
【0012】錫めっきは浴温30〜70℃で行う。電解
や攪拌等による発熱のため、30℃未満の浴温を得るに
は冷却のためのコストがかかり、経済的でないばかりで
なく、外観、耐食性の優れためっきが得られない。70
℃を超える浴温での操業は、装置類の腐食や鋼板の鉄溶
出促進による浴の劣化が促進されることおよび蒸気の発
生が多くなり、作業環境が悪くなることから避けるべき
である。陰極電流効率が高く、良好なめっきが得られる
範囲であれば、陰極電流密度は高いほど好ましい。生産
性の向上による経済性の利点ばかりでなく、電析におい
て細かいめっき析出核が多く発生し、緻密なめっきとな
るため耐食性が向上する。リフロー処理する場合も、リ
フロー前の電析錫が緻密なほど生成した錫−鉄合金が緻
密で鉄面露出がなく、耐食性は良好である。
や攪拌等による発熱のため、30℃未満の浴温を得るに
は冷却のためのコストがかかり、経済的でないばかりで
なく、外観、耐食性の優れためっきが得られない。70
℃を超える浴温での操業は、装置類の腐食や鋼板の鉄溶
出促進による浴の劣化が促進されることおよび蒸気の発
生が多くなり、作業環境が悪くなることから避けるべき
である。陰極電流効率が高く、良好なめっきが得られる
範囲であれば、陰極電流密度は高いほど好ましい。生産
性の向上による経済性の利点ばかりでなく、電析におい
て細かいめっき析出核が多く発生し、緻密なめっきとな
るため耐食性が向上する。リフロー処理する場合も、リ
フロー前の電析錫が緻密なほど生成した錫−鉄合金が緻
密で鉄面露出がなく、耐食性は良好である。
【0013】本発明では、従来最も多く使用されてきた
フェロスタン浴で実現困難であった50A/dm2 以上
の高電流密度でめっきを行う。これによって上に述べた
ように耐食性の向上も図ることができる。アノードは溶
性、不溶性のどちらでも使用できるが、高電流密度でめ
っきを行う場合、錫アノードの減量が多く、交換頻度が
高くなるため、不溶性アノードを用いる方が望ましい。
不溶性アノードとしては白金族金属またはその酸化物が
よいが高価なため、チタンを母材とし、白金等のめっき
を施したものでよい。不溶性アノードを用いる場合のめ
っき液への錫イオンの補給は、金属錫粒を浸漬した電解
液に酸素または空気を吹き込むことによって錫を溶解す
ればよい。
フェロスタン浴で実現困難であった50A/dm2 以上
の高電流密度でめっきを行う。これによって上に述べた
ように耐食性の向上も図ることができる。アノードは溶
性、不溶性のどちらでも使用できるが、高電流密度でめ
っきを行う場合、錫アノードの減量が多く、交換頻度が
高くなるため、不溶性アノードを用いる方が望ましい。
不溶性アノードとしては白金族金属またはその酸化物が
よいが高価なため、チタンを母材とし、白金等のめっき
を施したものでよい。不溶性アノードを用いる場合のめ
っき液への錫イオンの補給は、金属錫粒を浸漬した電解
液に酸素または空気を吹き込むことによって錫を溶解す
ればよい。
【0014】錫めっき後の鋼板は用途によってはリフロ
ー処理を施す。従来のフェロスタン浴などではめっき液
の希釈液がそのままフラックスになり得たので、通常ド
ラッグアウト槽をストリップが通過するだけでフラック
ス塗布の目的は達せられた。しかし、本発明のめっき浴
は希釈してもフラックスとして作用しないので、極めて
平滑で光沢の優れたブリキを必要とする場合は、めっ
き、水洗後にフラックスを塗布する工程を入れることが
望ましい。しかし、フラックスを塗布しないでリフロー
しても、実用上十分な光沢を有するブリキを得ることが
できる。なお、化成処理は用途により行えばよい。
ー処理を施す。従来のフェロスタン浴などではめっき液
の希釈液がそのままフラックスになり得たので、通常ド
ラッグアウト槽をストリップが通過するだけでフラック
ス塗布の目的は達せられた。しかし、本発明のめっき浴
は希釈してもフラックスとして作用しないので、極めて
平滑で光沢の優れたブリキを必要とする場合は、めっ
き、水洗後にフラックスを塗布する工程を入れることが
望ましい。しかし、フラックスを塗布しないでリフロー
しても、実用上十分な光沢を有するブリキを得ることが
できる。なお、化成処理は用途により行えばよい。
【0015】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。以下に記
した方法により、(1)めっき性およびめっき鋼板特
性、(2)スラッジ生成について試験した。 (1)めっき性およびめっき鋼板特性 液流速200m/min.の横型循環セルを用いて試験
液を循環させて50クーロン/dm2 の錫めっきを行っ
た。アノードはチタンに白金めっきした不溶性アノード
を使用した。めっき性、めっき鋼板特性を下記の方法で
評価した。 a)陰極電流効率 めっき鋼板の錫付着量を希塩酸中での電解剥離によって
測定し、理論付着量に対する百分率を陰極電流効率とし
た。 b)めっき光沢 JIS Z 8741の方法により、めっきままおよび
リフロー後のめっき鋼板の光沢度Gs60°を測定し
た。光の入射、反射の方向はめっき原板の圧延方向とし
た。 c)耐食性(ATC試験) 鋼板に錫めっきを施した後、260℃でリフロー処理、
脱脂し、金属錫を電解剥離して試験片を作成した。2.
25cm2 の通電部を残してシールし、26.7℃のト
マトジュースに浸漬して、20時間後の試験片と錫極間
に流れるカップル電流を測定した。
した方法により、(1)めっき性およびめっき鋼板特
性、(2)スラッジ生成について試験した。 (1)めっき性およびめっき鋼板特性 液流速200m/min.の横型循環セルを用いて試験
液を循環させて50クーロン/dm2 の錫めっきを行っ
た。アノードはチタンに白金めっきした不溶性アノード
を使用した。めっき性、めっき鋼板特性を下記の方法で
評価した。 a)陰極電流効率 めっき鋼板の錫付着量を希塩酸中での電解剥離によって
測定し、理論付着量に対する百分率を陰極電流効率とし
た。 b)めっき光沢 JIS Z 8741の方法により、めっきままおよび
リフロー後のめっき鋼板の光沢度Gs60°を測定し
た。光の入射、反射の方向はめっき原板の圧延方向とし
た。 c)耐食性(ATC試験) 鋼板に錫めっきを施した後、260℃でリフロー処理、
脱脂し、金属錫を電解剥離して試験片を作成した。2.
25cm2 の通電部を残してシールし、26.7℃のト
マトジュースに浸漬して、20時間後の試験片と錫極間
に流れるカップル電流を測定した。
【0016】(2)スラッジ生成試験 めっき原板を静止させ、めっき液を循環させるめっきセ
ルに45℃のめっき液2リットルを循環させ、アノード
には白金めっきを施したチタンを用い、アノード電流密
度100A/dm2 で30000クーロンの電解を行っ
てスラッジ生成量を測定した。 以上の試験結果を表1に示す。本発明によるものは、優
れた総合性能を示している。
ルに45℃のめっき液2リットルを循環させ、アノード
には白金めっきを施したチタンを用い、アノード電流密
度100A/dm2 で30000クーロンの電解を行っ
てスラッジ生成量を測定した。 以上の試験結果を表1に示す。本発明によるものは、優
れた総合性能を示している。
【0017】
【表1】
【0018】
【発明の効果】本発明により、低公害、低コストの硫酸
浴を用いて高電流密度で良好なめっきが得られるので、
以下のようなメリットが得られる。 1)トータルコストの低減 2)環境汚染の軽減 3)錫めっき鋼板の耐食性向上。
浴を用いて高電流密度で良好なめっきが得られるので、
以下のようなメリットが得られる。 1)トータルコストの低減 2)環境汚染の軽減 3)錫めっき鋼板の耐食性向上。
Claims (2)
- 【請求項1】 主成分として5〜50g/lの硫酸、4
0〜100g/lの錫(II)、光沢添加剤およびスラッ
ジ抑制剤を含む高電流密度用錫めっき浴。 - 【請求項2】 請求項1記載のめっき浴を用い、浴温3
0〜70℃、電流密度50A/dm2 以上で鋼ストリッ
プに錫を電析させる高電流密度による錫めっき方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14161693A JPH06346272A (ja) | 1993-06-14 | 1993-06-14 | 高電流密度による錫めっき用硫酸浴および錫めっき方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14161693A JPH06346272A (ja) | 1993-06-14 | 1993-06-14 | 高電流密度による錫めっき用硫酸浴および錫めっき方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06346272A true JPH06346272A (ja) | 1994-12-20 |
Family
ID=15296184
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14161693A Pending JPH06346272A (ja) | 1993-06-14 | 1993-06-14 | 高電流密度による錫めっき用硫酸浴および錫めっき方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06346272A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997023664A1 (fr) * | 1995-12-22 | 1997-07-03 | Toyo Kohan Co., Ltd. | Bain et procede d'etamage |
WO1997032058A1 (fr) * | 1996-02-29 | 1997-09-04 | Nippon Steel Corporation | Procede et bain d'etamage presentant un fonctionnement optimal dans une plage large de densites de courant |
US5814202A (en) * | 1997-10-14 | 1998-09-29 | Usx Corporation | Electrolytic tin plating process with reduced sludge production |
US6022467A (en) * | 1997-10-14 | 2000-02-08 | Usx Corporation | Electrolytic tin plating process with reduced sludge production |
-
1993
- 1993-06-14 JP JP14161693A patent/JPH06346272A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997023664A1 (fr) * | 1995-12-22 | 1997-07-03 | Toyo Kohan Co., Ltd. | Bain et procede d'etamage |
WO1997032058A1 (fr) * | 1996-02-29 | 1997-09-04 | Nippon Steel Corporation | Procede et bain d'etamage presentant un fonctionnement optimal dans une plage large de densites de courant |
US5814202A (en) * | 1997-10-14 | 1998-09-29 | Usx Corporation | Electrolytic tin plating process with reduced sludge production |
US6022467A (en) * | 1997-10-14 | 2000-02-08 | Usx Corporation | Electrolytic tin plating process with reduced sludge production |
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