JPH056527A - 磁気記録媒体及びその回収処理方法 - Google Patents

磁気記録媒体及びその回収処理方法

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JPH056527A
JPH056527A JP3233441A JP23344191A JPH056527A JP H056527 A JPH056527 A JP H056527A JP 3233441 A JP3233441 A JP 3233441A JP 23344191 A JP23344191 A JP 23344191A JP H056527 A JPH056527 A JP H056527A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 密着力が高く、且つ廃却時には弱アルカリま
たは低濃度アルカリ水溶液で容易に剥離する下塗層を設
けた環境保護に適合した磁気記録媒体とその回収処理方
法を提供する。 【構成】 非磁性プラスチック支持体と少なくとも磁性
層及び/またはバック層との間に下塗層を設けてなる磁
気記録媒体において、前記磁性層及び/またはバック層
の空隙率が最大40容量%であり、前記下塗層は40℃
の水に対する溶解性よりも、40℃、0.5重量%のア
ルカリ水溶液に対する溶解性の方が高く、かつ高くとも
当初のpHが13未満の弱アルカリまたは低濃度アルカ
リ水溶液に易溶解性を示す磁気記録媒体とその回収処理
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は非磁性プラスチック支持
体と磁性層及び/またはバック層の間に下塗層を有する
磁気記録媒体に関し、特に非磁性プラスチック支持体と
磁性層及び/またはバック層の密着力が強く耐久性に優
れ、且つ廃却する際には弱アルカリまたは低濃度アルカ
リ水溶液に対する剥離速度が高く、容易に非磁性プラス
チック支持体と磁性層及び/またはバック層が剥離し、
各層を分離、回収し易い下塗層を設けた磁気記録媒体に
関する。
【0002】
【従来の技術】最近、磁気記録層(以下、磁性層と称す
る)を有するオーディオ用、ビデオ用、コンピューター
用などのテープ状磁気記録媒体及びフロッピーディスク
などのディスク状磁気記録媒体の需要が、−般用あるい
は営業用を問はず非常に増大している。このような磁気
記録媒体の需要の増大に伴い、磁気記録媒体を製造する
際に出る不良品、廃品や使用済みの廃品の量も多くなっ
てきている。この種の磁気記録媒体は、−般にポリエス
テル等のフィルム支持体に強磁性粉末を結合剤(バイン
ダ−)に分散した磁性層が設けられたものである。そこ
でこれらポリエステル等のフィルム支持体を回収し、再
利用することは環境保護の観点からも極めて重要であ
る。
【0003】このような環境保護に関する問題は単に磁
気テ−プに限らず存在し、材料回収の検討がされてい
る。例えば写真感材の分野では銀やフィルムベ−スの回
収が行なわれており、例えば特開昭52−138131
号公報にはフィルムベ−ス回収において感光層及び/ま
たは下塗層を支持体からアルカリ溶液で剥離する際、剥
離槽内で超音波を作用させることにより、低濃度のアル
カリ溶液で短時間に剥離できるようにしたフィルム回収
方法が提案されている。具体的には写真フィルムを70
℃の2%NaOH水溶液に浸せきし、3分間、26キロ
ヘルツの超音波をかけることにより剥離できると開示さ
れている。また特開昭62−160451号公報にはア
ルカリ領域で賦活作用を持つ酵素液で浸せきしてゼラチ
ンを分解することにより、フィルムベ−スから銀を分離
する方法が提案されている。また特開昭52−9773
8号公報にはポリエステルとセルロ−ス誘導体のベ−ス
フィルムを用いた銀塩写真フィルムを酵素水溶液で処理
することによるゼラチン乳剤膜の脱膜とアルカリ水溶液
による下塗層除去を提案している。
【0004】しかしながら写真フィルムの乳剤層は通常
の磁性層及び/またはバック層に比べて空隙がほとんど
なく、空隙率が最大40%以下の磁性層及び/またはバ
ック層とは大きく異なる。このことは剥離に関しては大
きな特徴が存在する。すなわち乳剤層に空隙がないため
にアルカリ水溶液は最初に乳剤層を溶解し、その後で下
塗層も溶解することになる。つまりアルカリ水溶液は乳
剤層を通過して下塗層を溶解することはできない。従っ
てその溶解、剥離にはかなりの時間がかかった。
【0005】この様なアルカリ溶液を用いて磁性層を剥
離しようとする試みは通常市販されている磁気テ−プの
剥離にも適用され、例えば特開昭53−70404号公
報には磁気テ−プを70℃以上に加温した、濃度0.5
%以上の苛性アルカリ溶液中に浸せきして、プラスチッ
クフィルムから磁性材料を分離する磁気テ−プの回収処
理方法が提案されている。そして炭酸ソ−ダのような弱
アルカリまたは低濃度アルカリでは剥離しないと記載し
ている。実施例では5重量%NaOH、95℃の条件
で、3分間かかる剥離速度である。すなわちここで用い
た磁気テ−プは高濃度、高温のアルカリ水溶液で3分か
かるような剥離速度の遅い磁気テ−プであることがわか
る。また特開昭53−112979号公報には0.1〜
40重量%の塩基性物質を含む水溶液中で5〜150℃
の温度で剥離処理するベ−スフィルムの回収方法が提案
されている。実施例では5重量%NaOH、88℃、1
00分、または4重量%NaOH、100℃、10分と
いう剥離速度であり、きわめて剥離速度の遅い磁気テ−
プであることがわかる。
【0006】更に特開昭54−66985号公報には磁
気テ−プを25℃以上の強アルカリ溶液に浸せき処理し
て磁性層を剥離する磁気テ−プの回収処理方法が提案さ
れている。ここでは5重量%以上のNaOH水溶液を用
いることが規定されている。実施例では5重量%NaO
H、60℃、90分という剥離速度をもった磁気テ−プ
が実験した5種の磁気テ−プのなかで1番速い剥離速度
を有する磁気テ−プである。更に剥離処理の際に塩基性
物質のみならず界面活性剤を加える方法が特開昭60−
223835号公報に提案されている。実施例では5重
量%NaOH、80℃の条件で、10分間かかる剥離速
度であり、同様に極めて剥離速度は遅い。
【0007】また特開昭59−52433号公報、特開
昭59−91028号公報にベ−スフィルムを回収する
方法として磁気テ−プを裁断し、アルカリで浸せき、膨
潤させ、高速攪拌して分離し、水洗、乾燥し磁気選別す
る原料回収方法が提案されている。これらは5〜20重
量%NaOHを用いており、具体的には5重量%NaO
H、90℃、20分の剥離速度であることが開示されて
いる。この様にこれまでにアルカリ水溶液で磁気テ−プ
の磁性層を剥離しようとする試みはあるが、磁気テ−プ
そのものについては何等の開示がなく、且ついずれも剥
離速度は極めて遅く、磁気テ−プ自体にはなんら特別の
工夫はなされていないことがわかる。従ってこれら従来
技術の発明の詳細な説明では、いかにも広い範囲の濃度
のアルカリ水溶液が適用できるように記載されている
が、これらに開示されている磁気テ−プの剥離速度は遅
く、単にアルカリの条件を広範に記載したに過ぎない。
【0008】また特殊な溶剤を用いて剥離しようとする
試みもある。例えば特開昭53−92879号公報、特
開昭53−94381号公報には0.01〜5重量%の
塩基性物質(苛性ソ−ダ、炭酸ソ−ダ、ピリジンなど)
を含みグリコ−ルからなる溶液中50〜200℃の温度
で処理することによってベ−スフィルムを回収する方法
が提案されている。しかし実施例ではエチレングリコ−
ルを用いて100℃、60分や145℃、20分のよう
な高温で処理しており、PETが侵され、かつコスト的
にも合わない条件で実施している。すなわちエチレング
リコ−ルはPETの原料であり、溶解性の極めて高い溶
剤である。また特開昭62−167601号公報には有
機アミン、DMFの混合溶媒で浸せきしてバインダ−を
分解し、ベ−スフィルムを回収する方法が提案されてい
る。しかし有機アミン、DMFの混合溶媒ではコスト、
設備的にも合わない。またDMFは極めて溶解性の高い
溶剤であり、PET自体が溶解され、侵されてしまうの
で良好な品質のテ−プは得られない。
【0009】また金属薄膜型磁気記録媒体よりベ−スフ
ィルムを回収する方法として特公平1−32295号公
報にアルカリ溶液で処理することが提案され、強磁性金
属薄膜を構成する磁性体及びベ−スフィルムを個々に分
離する磁気記録媒体の回収処理方法が提案されている。
この剥離速度は0.5N(2重量%)−NaOH水溶液
で90℃、30分である。この場合、下塗層は存在せ
ず、これら金属薄膜型磁気記録媒体の剥離速度は非常に
遅いことを示している。
【0010】このように通常市販されている磁気テ−プ
からベ−スフィルムを回収しようとする種々の努力がな
されているが、通常の磁気テ−プは非磁性プラスチック
支持体と磁性層を強力に接着することのみを目的として
下塗層の材料が構成されているために、実際に磁性層を
剥離しようとすると極めて強いアルカリ水溶液を用いる
か、または特殊な有機溶剤を用いないと剥離できなかっ
た。そしてこのように強いアルカリ水溶液を用いるとベ
−スフィルムそのものが加水分解を受け、再利用するに
は十分な品質ではなかった。この剥離のメカニズムは磁
性層には加水分解に強く、且つポリイソシアネ−トで硬
化したバインダ−を用いているために磁性層自身が溶解
することは少なく、磁性層の空隙を通してアルカリ水溶
液が進入し通常ポリエステルなどでできている下塗層の
ポリエステル等のポリマ−を加水分解し、剥離が始まる
のである。同時にポリエチレンテレフタレ−トベ−ス
(PET)自体が加水分解し始め剥離が始まるのであ
る。この様に従来のアルカリ処理は溶解というよりもむ
しろ加水分解で剥離が進むために、剥離が遅く、また回
収したポリエステルベ−スフィルムが加水分解によって
品質が劣化するという問題が発生した。
【0011】一方、剥離しようとする観点はまったくな
く単に密着を改良しようとの試みのみであるが下塗層の
材料としては種々のバインダ−が開発されている。例え
ば特開昭62−185227号公報、特開昭62−19
5064号公報、特開昭63−108079号公報、特
開昭63−108530号公報、特開昭63−1462
13号公報にはジカルボン酸成分の5〜20モル%が置
換基としてスルホン酸アルカリ金属塩基を有するエステ
ル形成性ジカルボン酸であるポリエステル樹脂とカ−ボ
ンブラックを含む下塗層用塗料が提案されている。導電
性改良のためカ−ボンブラックを加え、該カ−ボンブラ
ックの分散性と下塗層の接着性を改良するために水溶性
高分子、特にスルホン酸金属塩置換ポリエステル樹脂を
用いたものである。また特開昭56−87233号公報
にはスルホン酸金属塩基を含有する共重合ポリエステル
樹脂からなる下塗層を形成し、この下塗層上に磁性層を
設けた磁気記録媒体が提案されている。
【0012】しかしこのようなスルホン酸金属塩基を含
有するポリエステル樹脂を本発明に適用しようとしても
スルホン酸がすべてアルカリ金属塩基によって置換され
ているために、例えば40℃の水に対する溶解性と40
℃、0.5重量%のNaOH水溶液に対する溶解性との
間に差がなく、従ってアルカリ水溶液による剥離性を上
げようとすると、水溶性も上がってしまい、通常のテ−
プとして使用しているときも湿気に対して弱いテ−プで
あった。また水溶性樹脂を下塗層に使用する例として
は、特開昭61−13435号公報、特開昭62−66
422号公報などが挙げられるが、これも水溶性自体を
上げた樹脂であるため、耐湿性と剥離性を同時に満足す
ることはできなかった。
【0013】一方カルボキシル基含む樹脂を下塗層に用
いる例も知られている。例えばCOOH基を有する不飽
和酸共重合体及びイソシアネ−ト化合物を下塗層に用い
た特公昭47−15623号公報、特開昭55−554
35号公報等、活性水素を有する水溶性高分子例えばカ
ルボキシル化PVAの水溶液とイソシアネ−ト化合物を
用いてウレタン結合を形成させ接着性を改良した特公昭
60−31011号公報、及び導電性下塗層用結合剤と
してカルボキシル基含有ポリウレタン樹脂、イソシアネ
−ト架橋剤及びエポキシ樹脂を用いた特開平2−278
511号公報等が挙げられるが、これらはいずれもイソ
シアネ−ト化合物と併用のため、含まれる樹脂はイソシ
アネ−トと反応して高度に架橋した巨大分子になる。
【0014】またCOOH基自体もイソシアネ−トと反
応しうるのでアルカリ水溶液に対する溶解性はなくなっ
てしまう。また特開昭63−182381号公報には下
塗用樹脂組成物が一種以上の極性基を有し、少なくとも
1分子当り1個以上の不飽和二重結合を有する樹脂を含
む水系組成物であるが、これは放射線を照射して硬化さ
せてしまうために、架橋された三次元の巨大分子を形成
し、水溶性はなくなる。従ってこれらの磁気記録媒体は
アルカリ水溶液によって溶解も剥離もしない下塗層であ
り、本発明の目的に合わない。
【0015】このように下塗層用のバインダ−として種
々のものが提案されているが、これらはいずれも非磁性
プラスチック支持体と磁性層の密着力を強くし耐久性を
高くすることだけを考えて設計されていたため、アルカ
リ処理で磁性層及び/またはバック層と非磁性プラスチ
ック支持体とを剥離しようとの思想は全くなく、また剥
離しようとしても全くできないか、あるいはできたとし
ても高濃度のNaOH水溶液のような強アルカリで長時
間処理しないと剥離できず、分離回収後のPETは加水
分解され、品質が低下するという問題があった。また水
溶性の高いポリマ−を本発明に適用しようとしても耐湿
性の問題があった。
【0016】また水溶性基を含む下塗層の他の例として
は易接着性の下塗層があり、以下のようなものが挙げら
れる。例えば特開昭62−204939号公報には水性
ポリウレタン樹脂及び水性アクリル樹脂よりなる、初期
ヤング率が40〜20000kg/cm2のプライマ−
層を設けてなる易接着性ポリエステルフィルムが提案さ
れている。また同様に特開昭62−204940号公報
には水性ポリウレタン樹脂及び水性アクリル樹脂よりな
るプライマ−層を設けてなる易接着性ポリエステルフィ
ルムが提案されている。また特開昭61−175925
号公報にはスルホン酸基またはスルホン酸塩基あるいは
その両方を有する化合物を含む磁気記録媒体が提案され
ている。これらはいずれも前記易接着層を設けた後、延
伸処理を実施しているので非磁性プラスチック支持体上
には部分的に易接着層が存在することになる。従ってこ
れらは水溶性の基または水溶性の樹脂を用いていても、
部分的にしか存在しないためアルカリ水溶液で処理した
としても簡単には剥離はしなかった。
【0017】このように従来知られている磁気記録媒体
の下塗層は磁性層及び/またはバック層と非磁性プラス
チック支持体との密着力改良を目的にしているために、
両者の剥離のしやすさについては全く考慮も検討もされ
ていなかった。つまり環境保護、ベ−スの回収を積極的
に行なうために磁気記録媒体そのもの、とくに下塗層を
改良する試みはなかった。又前述のごとく、既に世の中
に出ている磁気記録媒体を力ずくで剥離しようとしてい
るためにきわめて激しい条件で処理をしていた。そこで
本発明者らは弱アルカリまたは低濃度アルカリ水溶液を
用いて、短時間に、且つ非磁性プラスチック支持体の材
質劣化、例えばポリエチレンテレフタレ−ト(PET)
も加水分解されないような緩和な条件で非磁性プラスチ
ック支持体から磁性層及び/またはバック層を剥離する
ことのできる下塗層について鋭意検討した。その結果、
下塗層に新規なポリマ−を用いることによりきわめて耐
湿性、剥離性に優れた磁気記録媒体が得られ、品質劣化
のない非磁性プラスチック支持体が回収でき、且つ環境
保護上もきわめて適当であることを見いだし本発明に至
った。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】すなわち本発明の目的
は第一に環境保護に適合した磁気記録媒体とその回収処
理方法を提供しようとするものである。本発明の目的は
第二に新規な下塗層を有する磁気記録媒体であって、磁
性層及び/またはバック層と非磁性プラスチック支持体
との密着力に優れ、かつ廃却する際には弱アルカリまた
は低濃度アルカリ水溶液処理における剥離速度が極めて
高く、容易に磁性層及び/またはバック層と非磁性プラ
スチック支持体が剥離し、各層を分離、回収し易い磁気
記録媒体及びその回収処理方法を提供しようとするもの
である。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は非磁
性プラスチック支持体と少なくとも磁性層及び/または
バック層との間に下塗層を設けてなる磁気記録媒体にお
いて、前記磁性層及び/またはバック層の空隙率が最大
40容量%であり、前記下塗層は40℃の水に対する溶
解性よりも、40℃、0.5重量%のNaOH水溶液に
対する溶解性の方が高く、且つ、高くとも当初のpHが
13未満の弱アルカリまたは0.25N以下の低濃度ア
ルカリ水溶液に易溶解性を示すことを特徴とする磁気記
録媒体によって達成される。
【0020】ここで前記下塗層が易溶解性を示すとは非
磁性プラスチック支持体と磁性層及び/またはバック層
との間に設けた下塗層が、高くとも当初のpHが13未
満の弱アルカリまたは0.25N以下の低濃度アルカリ
水溶液に容易に溶解し、磁性層及び/またはバック層が
剥離でき、且つ加水分解による分子量低下や磁性層など
の残存による着色なく非磁性プラスチック支持体を回収
できる性質を有することである。すなわち、ここで前記
下塗層が易溶解性を示すとは実際に磁性層及び/または
バック層を非磁性プラスチック支持体から剥離処理をす
る際に有する性質のことである。例えばバッチ式で剥離
処理をするように多少時間をかける場合(約90分以内
程度)は比較的低い温度(約70℃以下)で溶解し、磁
性層及び/またはバック層を非磁性プラスチック支持体
から除去できるようにし、また連続式に剥離処理するよ
うな場合は比較的高い温度(約60〜100℃)である
が、ごく短時間(約3分以内)に溶解し、磁性層及び/
またはバック層を非磁性プラスチック支持体から除去で
きるようにして、その結果品質劣化のない非磁性プラス
チック支持体がを回収できるのである。
【0021】すなわち本発明は磁性層及び/またはバッ
ク層の空隙率が最大40容量%であるので、写真フィル
ムの乳剤層等と異なり、弱アルカリまたは低濃度アルカ
リ水溶液が磁性層及び/またはバック層の空隙を通して
容易に下塗層に到達することができること、および該下
塗層は40℃の水に対する溶解性よりも、40℃、0.
5重量%のNaOH水溶液に対する溶解性の方が高いポ
リマ−を使用していることにより、通常磁気記録媒体と
して使用している時には耐湿性が極めて良好であるとと
もに、アルカリ水溶液による剥離は極めて容易に進行す
る。さらに好ましくは有機溶剤に可溶であるため、有機
溶剤を用いて非磁性プラスチック支持体上に塗布するこ
とができ、支持体上に特別の処理をすることなく良好な
密着力が得られる。更に本発明の下塗層は弱アルカリま
たは低濃度アルカリ水溶液に易溶解性を示すため極めて
容易に磁性層及び/またはバック層が剥離できることを
見いだしたもので本発明によれば環境保護に適合した磁
気記録媒体とその回収処理方法が提供できる。
【0022】この新規な下塗層用ポリマ−は40℃の水
に対する溶解性よりも、40℃、0.5重量%のNaO
H水溶液に対する溶解性の方が高いポリマ−である。す
なわち同じポリマ−でありながら水に対する溶解性は低
く、アルカリ水溶液に対する溶解性の方が高いポリマ−
とは、例えば酸性極性基、具体的にはCOOH基、SO
3H基、SO4H基、OPO(OH)2基、PO(OH)2
基から選ばれる少なくとも1種以上の極性基を含むポリ
マ−であり、これらはフリ−の状態では相対的に水溶性
は低いが、例えばNaOH水溶液に接するとそれぞれC
OONa基、SO3Na基、SO4Na基、OPO(ON
a)2基、PO(ONa)2基となって極めて溶解性が高
くなる。
【0023】この様に本発明の特徴は磁気記録媒体とし
て用いているときには、支持体と磁性層及び/またはバ
ック層との密着が良好であり、且つ水溶性が低く耐湿性
が良好であり、好ましくは難溶であり、一方廃却し剥離
処理するときには弱アルカリまたは低濃度アルカリ水溶
液に接触して可溶となるポリマ−を使用する事によって
環境保護に適合した磁気記録媒体とその回収処理方法を
発明したものである。本発明のポリマ−は極性基の中に
アルカリ金属塩等の塩を形成しているものを含んでいて
もよいがその塩を含む場合は、ポリマ−全体として酸性
を示すかまたは、例えば40℃の水に対する溶解性より
も、40℃、0.5重量%のNaOH水溶液に対する溶
解性の方が高いポリマ−であることが必要である。好ま
しいのは塩を形成していない酸性極性基である。
【0024】本発明において弱アルカリまたは低濃度ア
ルカリ水溶液とは高くとも当初のpHが13未満の弱ア
ルカリまたは0.25N以下の低濃度アルカリ水溶液で
ある。この弱アルカリまたは低濃度アルカリ水溶液はP
ETが加水分解しないような程度のアルカリ水系溶液を
意味し、例えば水系溶液としてはなんでも使用すること
ができるが炭酸ソ−ダ、重炭酸ソ−ダ、炭酸アンモニウ
ム、リン酸ナトリウム、ピリジン、トリエタノ−ルアミ
ンなどを含有した弱アルカリ水溶液でも、また低濃度で
あればカセイソ−ダ、カセイカリなどもPETを加水分
解しない程度の低濃度アルカリ水溶液が使用できる。ア
ルカリ土類金属塩(例えばCaなど)の水酸化物、酸化
物、炭酸塩、第3級アミン水溶液等も使用できる。
【0025】この弱アルカリまたは低濃度アルカリ水溶
液は具体的には高くとも当初の濃度が1重量%(0.2
5N)、好ましくは0.5重量%のNaOH水溶液であ
り、前記下塗層はこのようなNaOH水溶液を用いて4
0℃で溶解するものである。そして前記下塗層は40℃
の0.5重量%のNaOH水溶液50g中に少なくとも
固形分1gが好ましくは5分以内に溶解するポリマ−か
らなることが好ましい。この様な弱アルカリまたは低濃
度アルカリ水溶液に対する易溶解性を規定したのはPE
TやPENなどの非磁性プラスチック支持体が加水分解
をして回収品の品位を損なわないためである。
【0026】本発明の下塗層に用いられるポリマ−とし
ては以下のものが挙げられる。すなわち40℃の0.5
重量%のNaOH水溶液50g中に固形分1gが好まし
くは5分以内に溶解するようなポリマ−であるが、従来
知られているようなポリマ−以上にアルカリ水溶液に対
する溶解性を付与したポリマ−である。例えば、前記下
塗層がカルボキシル基を2x10-4eq/g以上を有す
るポリマ−を含有することを特徴とする磁気記録媒体、
前記下塗層が酸価13以上であるポリマ−を含有するこ
とを特徴とする磁気記録媒体、前記下塗層がジカルボン
酸またはその無水物を含むモノマ−を成分とする共重合
体を含有することを特徴とする磁気記録媒体、前記下塗
層がカルボキシル基を8x10-4eq/g以上を有する
ポリウレタンまたはポリエステルを含有することを特徴
とする磁気記録媒体が挙げられる。
【0027】また前記下塗層が酸価45以上であるポリ
ウレタンまたはポリエステルを含有することを特徴とす
る磁気記録媒体が挙げられる。ここで酸価とは前記ポリ
マ−1g中に含まれる酸を中和するのに必要な水酸化カ
リウムのmg数をいう。正確に力価のわかった水酸化カ
リウム溶液で滴定してその中和量から算出する。また前
記下塗層が−SO3M基、−SO4M基、−OPO(O
M)2基、−PO(OM)2基(ここでMは水素であり、
部分的にアルカリ金属塩になっていてもよい。)から選
ばれる少なくとも1種の極性基を2x10-4eq/g以
上を有するポリウレタンまたはポリエステルを含有する
ことを特徴とする磁気記録媒体であって、かつ弱アルカ
リまたは低濃度アルカリ水溶液に溶解するポリマ−であ
る。
【0028】また前記下塗層は密着力が30g以上でか
つ弱アルカリまたは低濃度アルカリ水溶液に溶解するポ
リマ−からなることが好ましい。これは非磁性プラスチ
ック支持体と磁性層及び/またはバック層との間の接着
をするという下塗層に本来要求される特性であり、通常
の磁気記録媒体として使用するときには、耐久性が充分
あるとともに廃却するときには速やかに剥離するという
相反する要求特性を満足したものである。
【0029】また前記磁性層及び/またはバック層の空
隙率は好ましくは1〜40容量%であり、かつ下塗層は
弱アルカリまたは低濃度アルカリ水溶液に溶解するポリ
マ−からなる。これは弱アルカリまたは低濃度アルカリ
水溶液が磁性層及び/またはバック層に滲み込んで、下
塗層に到達するために必要な特性であり、これがために
写真フィルムの剥離とは根本的に異なるのである。すな
わち写真フィルムの剥離では、アルカリ水溶液が乳剤層
を通過できず下塗層に到達しないため、いくら下塗層に
アルカリ水溶液への溶解性の高いポリマ−を用いても、
剥離には直接役にはたたない。従って先ず乳剤層から溶
解しなくてはいけないのである。
【0030】更に前記下塗層はガラス転移温度(Tg)
が30〜100℃であることが好ましく、かつ弱アルカ
リまたは低濃度アルカリ水溶液に溶解するポリマ−から
なることが好ましい。これは磁性層を平滑にする際のカ
レンダ−処理時に発生する汚れを防止するのに有効であ
る。すなわちTgが30℃未満ではブロッキングや粘着
故障をおこしやすく、またTgが100℃より高いと脆
くなって密着が悪くなりやすいためである。
【0031】また本発明は非磁性プラスチック支持体上
に少なくとも空隙率が最大40容量%である磁性層及び
/またはバック層とを有してなる磁気記録媒体を裁断
し、弱アルカリまたは低濃度アルカリ水溶液で裁断した
前記磁気記録媒体を浸せき、攪拌して、該裁断片の40
℃の水に対する溶解性よりも、40℃、0.5重量%の
NaOH水溶液に対する溶解性の方が高いポリマ−を有
する前記下塗層を溶解することにより、前記非磁性プラ
スチック支持体から磁性層及び/またはバック層とを剥
離させた後、それらの固形物をそれぞれ分離することを
特徴とする磁気記録媒体の回収処理方法によって達成す
る事ができる。これはいわゆるバッチ形式の剥離方法で
ある。前記弱アルカリまたは低濃度アルカリ水溶液は高
くとも当初のpHが13未満の弱アルカリまたは濃度が
0.25N以下の低濃度アルカリ水溶液であり、または
濃度が1重量%のNaOH水溶液である。
【0032】更に本発明は非磁性プラスチック支持体と
少なくとも空隙率が最大40容量%である磁性層及び/
またはバック層との間に40℃の水に対する溶解性より
も、40℃、0.5重量%のNaOH水溶液に対する溶
解性の方が高いポリマ−を有する下塗層を有してなる帯
状もしくはテ−プ状の磁気記録媒体を所定の走行路に沿
って連続的に搬送させながら、該磁気記録媒体を高くと
も当初のpHが13未満の弱アルカリまたは0.25N
以下の低濃度アルカリ水溶液タンク中を通過させ該タン
ク通過後、該磁気記録媒体を洗浄液で洗浄しながらスク
レ−パ−で前記磁性層及び/またはバック層とを前記非
磁性プラスチック支持体から剥離することを特徴とする
磁気記録媒体の回収処理方法によって達成することがで
きる。これはいわゆる連続式の剥離方法である。
【0033】以下更に本発明を詳細に説明する。本発明
は磁気記録媒体の磁性層及び/またはバック層の特徴を
検討した結果、写真フィルムのような場合と異なり空隙
の大きい磁性層及び/またはバック層を通じてアルカリ
水溶液が進入し下塗層のポリマ−を攻撃できることに着
目し、前記下塗層にアルカリ水溶液に対する溶解性の高
いポリマ−を用いることにより、きわめて環境保護適性
に優れた磁気記録媒体を提供できることを見いだしたも
のである。
【0034】すなわち本発明は従来磁気記録媒体では考
えなかったような、たくさんの量のアルカリ水溶液に対
する溶解性の高い基を導入し、酸価を高めた結合剤を用
い、且つ磁性層及び/またはバック層の空隙に着目する
事によって、弱アルカリまたは低濃度アルカリ水溶液で
極めて容易に磁性層及び/またはバック層の剥離、非磁
性プラスチック支持体の回収を可能にしたものである。
本発明は空隙が最大40容量%あることが必要である。
この空隙を伝って弱アルカリまたは低濃度アルカリ水溶
液が滲み込み下塗層が溶解する。オ−デイオ、ビデオ、
フロッピ−デイスク等の磁性層及び/またはバック層の
空隙があれば適用できる。蒸着の場合は剥離処理前にひ
び割れを生じさせることにより更に効率よく剥離するこ
とができる。
【0035】そして本発明は好ましくは0.5重量%の
NaOH水溶液中、40℃のごとく低濃度、低温の条件
下で攪拌することにより3分以内に溶解するような剥離
速度の高い水溶性の下塗層を非磁性プラスチック支持体
上に設けることにより、磁性層及び/またはバック層の
剥離が極めて容易に行われポリエチレンテレフタレ−ト
やポリエチレンナフタレ−トなどの回収が極めて容易に
行われるように工夫したものである。また本発明は前記
下塗層に好ましくは40℃の0.5重量%のNaOH水
溶液50g中に少なくとも固形分1gが5分以内に溶解
するような極めてアルカリ水溶液に対する溶解性の高い
結合剤を用いることにより密着と剥離という相反する要
請を同時に満たす従来全く考えられなかったような磁気
記録媒体が得られたものである。
【0036】本発明ではこのような下塗り剤として、下
塗層に用いるポリマ−中にカルボキシル基を2x104
eq/g以上含むポリマ−を用いることによって密着力
を低下させないで、アルカリ処理により容易に溶解する
下塗層が得られた。ポリマ−中のカルボキシル基の量は
2x104eq/g以上、好ましくは3x10-3eq/
g以上であることが必要で、または酸価は13以上が必
要であり、これより少ないと剥離性が悪くなる。本発明
に用いるカルボキシルを含むポリマ−としてはカルボン
酸ビニルエステル、無水フタル酸との共重合体が挙げら
れる。
【0037】本発明において下塗層に含有する共重合体
にはその他に共重合可能なモノマ−が共重合されていて
もよい。共重合可能なモノマ−としてはビニル系モノマ
−、ジエン系モノマ−などがある。ビニル系モノマ−と
してはカルボン酸ビニルエステル(酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニルなど)、アルキルビニルエ−テル、スチレ
ン、アクリロニトリル、アクリル酸メチル、メタアクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、メタアクリル酸エチ
ル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタアク
リル酸ブチル、ヒドロキシルエチルアクリレ−ト、ヒド
ロキシルエチルメタアクリレ−ト、アクリルアミド、メ
タアクリルアミド、塩化ビニル、塩化ビニリデン、エチ
レン、プロピレンなどがある。カルボン酸ビニルエステ
ルとしては酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等、アルキ
ルビニルエ−テルとしてはメチルビニルエ−テル、エチ
ルビニルエ−テル等がある。ジエン系モノマ−としては
ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどがある。こ
れら共重合体の好ましい分子量は重量平均分子量で1万
〜20万、更に好ましくは2万〜10万である。この範
囲より大きいと溶液粘度が高く塗布がしにくくなる。こ
の範囲より小さいと密着力が不足する。
【0038】又本発明ではこのような下塗り剤として、
下塗層に用いる共重合体は無水マレイン酸及び共重合可
能なモノマ−を成分として含むポリマ−を用いることに
よって密着力を低下させないで、アルカリ処理により容
易に溶解する下塗層が得られた。無水マレイン酸の好ま
しい共重合比は10wt%以上であり、さらに好ましく
は30wt%以上である。これより少ないとベ−スフィ
ルムと磁性層及び/またはバック層との密着力が弱くテ
−プの走行耐久性が劣化し、更に弱アルカリまたは低濃
度アルカリ処理に於けるベ−スフィルムと磁性層及び/
またはバック層との剥離性が悪くなる。
【0039】共重合可能なモノマ−としてはビニル系モ
ノマ−、ジエン系モノマ−などがある。ビニル系モノマ
−としてはカルボン酸ビニルエステル(酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニルなど)、スチレン、アクリロニトリ
ル、アクリル酸メチル、メタアクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、メタアクリル酸エチル、アクリル酸プロピ
ル、アクリル酸ブチル、メタアクリル酸ブチル、ヒドロ
キシルエチルアクリレ−ト、ヒドロキシルエチルメタア
クリレ−ト、アクリルアミド、メタアクリルアミド、塩
化ビニル、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレンなど
がある。ジエン系モノマ−としてはブタジエン、イソプ
レン、クロロプレンなどがある。これら共重合体の好ま
しい分子量は重量平均分子量で1万〜20万、更に好ま
しくは2万〜10万である。この範囲より大きいと溶液
粘度が高く塗布がしにくくなる。この範囲より小さいと
密着力が不足する。
【0040】又本発明ではこのような下塗り剤として、
下塗りに用いるポリウレタン中にカルボキシル基を8x
10-4eq/g以上含むポリウレタンを用いることによ
って密着力を低下させないで、弱アルカリまたは低濃度
アルカリ水溶液処理により容易に溶解する下塗層が得ら
れた。ポリウレタンを用いた理由はポリウレタンは膜の
機械的物性が高く強靱性に優れるためであり、下塗層の
上に磁性塗料を塗布する際、ギ−サ−によって下塗層の
削れが生じたりしないため好ましい。
【0041】本発明のポリウレタンは、カルボキシル基
を含有するポリオ−ルとジイオシアネ−トと、更に必要
に応じて鎖延長剤とから、それ自体公知のポリウレタン
の製造方法によって製造することができる。カルボキシ
ル基を含有するポリオ−ルは、例えばポリエ−テルポリ
オ−ル、ポリエステルポリオ−ル、ポリカ−ボネ−トジ
オ−ル、ポリカプロラクトンジオ−ルのようなポリオ−
ルの主鎖または側鎖に、カルボキシル基が結合している
化合物である。上記ポリエ−テルポリオ−ルの代表例と
しては、ポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリ
コ−ル等のポリアルキレングリコ−ルを挙げることがで
きる。上記ポリエステルポリオ−ルは例えば2価のアル
コ−ルと2塩基酸との重縮合、ラクトン類例えばカプロ
ラクトンの開環重合等によって合成することができる。
【0042】代表的な2価のアルコ−ルとしては、エチ
レングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ブタンジオ−
ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、シクロヘキサンジメタ
ノ−ル等のグリコ−ルを例示することができる。又代表
的な2塩基酸としては、アジピン酸、ピメリン酸、アゼ
ライン酸、セバシン酸、フタル酸、テレフタル酸等を例
示することができる。またポリカ−ボネ−トポリオ−ル
は、次の−般式(1)で表される。−般式(1)
【0043】
【化1】
【0044】この−般式(1)を有する多価アルコ−ル
と、ホスゲン、クロルギ酸エステル、ジアルキルカ−ボ
ネ−トとの縮合またはエステル交換により合成される、
分子量300〜2万、水酸基価20〜300のポリカ−
ボネ−トポリオ−ル、あるいは該ポリカ−ボネ−トポリ
オ−ルと−般式HOOC−R2−COOH(式中、R2
炭素原子数3〜6個のアルキレン基、1,4−、1,3
−もしくは1,2−シクロヘキシレン基を表す。)を有
する2価カルボン酸との縮合により得られる、分子量4
00〜3万、水酸基価5〜300のポリカ−ボネ−トポ
リエステルポリオ−ルである。
【0045】上記ポリオ−ルに、その他のポリオ−ル、
例えばポリエ−テルポリオ−ル、ポリエステルエ−テル
ポリオ−ルやポリエステルを、上記ポリオ−ルの90重
量%まで配合、併用してもよい。カルボキシル基を含む
ジオ−ルとしてはジメチロ−ルプロピオン酸、ジメチロ
−ル酪酸、ジメチロ−ル吉草酸などを上記のポリオ−ル
中に結合させて組み込んでもよいし、直接これらの化合
物を低分子量ポリオ−ルとして用いてもよい。
【0046】上記ポリオ−ルと反応させてポリウレタン
を形成するために用いられるポリイソシアネ−トとして
は、特に制限はなく通常使用されているものを用いるこ
とができる。例えばヘキサメチレンジイソシアネ−ト、
トリレンジイソシアネ−ト、イソホロンジイソシアネ−
ト、1,3−キシリレンジイソシアネ−ト、1,4−キ
シリレンジイソシアネ−ト、シクロヘキサンジイソシア
ネ−ト、トルイジンジイソシアネ−ト、2,4−トリレ
ンジイソシアネ−ト、2,6−トリレンジイソシアネ−
ト、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、p
−フェニレンジイソシアネ−ト、m−フェニレンジイソ
シアネ−ト、1,5−ナフチレンジイソシアネ−ト、
3,3−ジメチルフェニレンジイソシアネ−ト、ジシク
ロヘキシルメタンジイソシアネ−トなどを挙げることが
できる。
【0047】鎖延長剤としては、例えば前記の多価アル
コ−ル、脂肪族ポリアミン、脂環式ポリアミン、芳香族
ポリアミン等を挙げることができる。本発明のポリウレ
タンは弱アルカリまたは低濃度アルカリに容易に溶解し
やすくするためにカルボキシル基を8x10-4eq/g
以上必要で、更に好ましくは15x10-4eq/g以上
である。更にポリオ−ルには例えばポリエチレングリコ
−ルの様な親水性の高い化合物を用いるのが好ましい。
【0048】これらポリウレタンの好ましい分子量は重
量平均分子量で1万〜20万、更に好ましくは2万〜1
0万である。この範囲より大きいと溶液粘度が高く塗布
がしにくくなり、この範囲より小さいと密着力が不足す
る。
【0049】本発明のポリウレタンは−SO3M、−S
4M、−OPO(OM)2、−PO(OM)2(ここで
Mは水素であり、部分的にアルカリ金属塩になっていて
もよい。)から選ばれる少なくとも1種以上の極性基を
2x10-4eq/g以上を有するポリウレタンであるこ
とが好ましい。本発明のポリウレタンは、極性基を含有
するポリオ−ルとジイオシアネ−トと、更に必要に応じ
て鎖延長剤とから、それ自体公知のポリウレタンの製造
方法によって製造することができる。極性基を含有する
ポリオ−ルは、例えばポリエ−テルポリオ−ル、ポリエ
ステルポリオ−ル、ポリカ−ボネ−トジオ−ル、ポリカ
プロラクトンジオ−ルのようなポリオ−ルの主鎖または
側鎖に、極性基が結合している化合物である。
【0050】上記ポリエ−テルポリオ−ルの代表例とし
ては、ポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ
−ル等のポリアルキレングリコ−ルを挙げることができ
る。上記ポリエステルポリオ−ルは例えば2価のアルコ
−ルと2塩基酸との重縮合、ラクトン類例えばカプロラ
クトンの開環重合等によって合成することができる。代
表的な2価のアルコ−ルとしては、エチレングリコ−
ル、プロピレングリコ−ル、ブタンジオ−ル、1,6−
ヘキサンジオ−ル、シクロヘキサンジメタノ−ル、等の
グリコ−ルを例示することができる。又代表的な2塩基
酸としては、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、
セバシン酸、フタル酸、テレフタル酸等を例示すること
ができる。またポリカ−ボネ−トポリオ−ルは、前記−
般式(1)で表される。
【0051】前記−般式(1)を有する多価アルコ−ル
と、ホスゲン、クロルギ酸エステル、ジアルキルカ−ボ
ネ−トとの縮合またはエステル交換により合成される、
分子量300〜2万、水酸基価20〜300のポリカ−
ボネ−トポリオ−ル、あるいは該ポリカ−ボネ−トポリ
オ−ルと−般式HOOC−R2−COOH(式中、R2
炭素原子数3〜6個のアルキレン基、1,4−、1,3
−もしくは1,2−シクロヘキシレン基を表す。)を有
する2価カルボン酸との縮合により得られる、分子量4
00〜3万、水酸基価5〜300のポリカ−ボネ−トポ
リエステルポリオ−ルである。
【0052】上記ポリオ−ルに、その他のポリオ−ル、
例えばポリエ−テルポリオ−ル、ポリエステルエ−テル
ポリオ−ルやポリエステルを、上記ポリオ−ルの90重
量%まで配合、併用してもよい。
【0053】上記ポリオ−ルと反応させてポリウレタン
を形成するために用いられるポリイソシアネ−トとして
は、特に制限はなく通常使用されているものを用いるこ
とができる。例えばヘキサメチレンジイソシアネ−ト、
トリレンジイソシアネ−ト、イソホロンジイソシアネ−
ト、1,3−キシリレンジイソシアネ−ト、1,4−キ
シリレンジイソシアネ−ト、シクロヘキサンジイソシア
ネ−ト、トルイジンジイソシアネ−ト、2,4−トリレ
ンジイソシアネ−ト、2,6−トリレンジイソシアネ−
ト、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、p
−フェニレンジイソシアネ−ト、m−フェニレンジイソ
シアネ−ト、1,5−ナフチレンジイソシアネ−ト、
3,3−ジメチルフェニレンジイソシアネ−ト、ジシク
ロヘキシルメタンジイソシアネ−トなどを挙げることが
できる。
【0054】鎖延長剤としては、例えば前記の多価アル
コ−ル、脂肪族ポリアミン、脂環式ポリアミン、芳香族
ポリアミン等を挙げることができる。本発明のポリウレ
タンは弱アルカリまたは低濃度アルカリに容易に溶解し
やすくするために極性基を4x10-4eq/g以上必要
で、更に好ましくは8x10-4eq/g以上である。更
にポリオ−ルには例えばポリエチレングリコ−ルの様な
親水性の高い化合物を用いるのが好ましい。これらポリ
ウレタンの好ましい分子量は重量平均分子量で1万〜2
0万、更に好ましくは2万〜10万である。この範囲よ
り大きいと溶液粘度が高く塗布がしにくくなり、この範
囲より小さいと密着力が不足することがある。
【0055】本発明において、下塗層はカルボキシル基
を8x10-4eq/g以上を有するポリエステルまたは
酸価45以上であるポリエステルを含有する。ポリエス
テル中のカルボキシル基は8x10-4eq/g以上、更
に好ましくは30x10-4eq/g以上を有することが
必要で、これより少ないと剥離性が悪くなる。カルボキ
シル基は部分的に塩となっていてもよく、Li,Na,
K,Ca,アンモニウムまたは第4級アミン塩などが用
いられる。ポリエステル樹脂にカルボキシル基を導入す
る方法としては、例えば次のような方法が挙げられる。
【0056】(1)本発明のポリエステルは原料のポリ
オ−ル、2塩基酸等に上記のカルボキシル基を予め導入
しておき、それ自体公知のポリエステルの製造方法によ
って製造することができる。原料のポリオ−ルとしては
−般の脂肪族及び芳香族の多価アルコ−ル及びポリエ−
テルジオ−ル、ポリエステルジオ−ル、ポリカ−ボネ−
トジオ−ル、ポリカプロラクトンジオ−ルのようなポリ
オ−ルを用いることができる。カルボキシル基を含むポ
リオ−ルとしては、ジメチロ−ルプロピオン酸、ジメチ
ロ−ル酪酸、ジメチロ−ル吉草酸等が挙げられる。原料
の多塩基酸としては−般の無水トリメリット酸、無水ピ
ロメリット酸等が利用できる。ポリエステル製造の際、
分岐することも有り得るが溶解性の許す範囲で使用する
ことは可能である。
【0057】(2)2官能もしくは3官能以上の−OH
基を有するポリエステル樹脂を変成する方法を採用する
ことも可能である、たとえばR−OH+ClCH2CO
OM=R−OCH2COOM+HClの反応で示され
る。Rはポリエステル残基を示す。MはLi,Na,
K,Ca,アンモニウムまたは第4級アミン塩などであ
る。ポリエステル樹脂は2塩基酸とグリコールから合成
される。本発明のポリエステル樹脂の2塩基酸成分とし
てテレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、ナフ
タレンジカルボン酸などに代表される芳香族ジカルボン
酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸などの脂肪族ジ
カルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族
ジカルボン酸から選ばれる。この中で好ましいのはテレ
フタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など
の芳香族ジカルボン酸である。
【0058】グリコール成分としてはエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ブ
タンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオ
ール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタ
ノール、ビスフェノールAなどの脂肪族、脂環族、芳香
族グリコールなどが用いられる。この中で好ましいのは
エチレングリコール、ジエチレングリコールである。
【0059】またポリエステル樹脂、カルボキシル基含
有アクリル樹脂、−SO3含有ポリエステル樹脂等を併
用し、密着性と剥離性を両立することも可能である。本
発明のポリエステルは弱アルカリまたは低濃度アルカリ
に容易に溶解しやすくするために極性基を8x10-4
q/g以上必要で、更に好ましくは15x10-4eq/
g以上である。更にポリオ−ルには例えばポリエチレン
グリコ−ルの様な親水性の高い化合物を用いるのが好ま
しい。カルボキシル基の量はポリエステルを合成すると
きの仕込値による。酸価はポリエステル1g中に含まれ
る遊離脂肪酸を中和するのに必要な水酸化カリウムのm
g数をいう。これらポリエステルの好ましい分子量は重
量平均分子量で1万〜20万、更に好ましくは2万〜1
0万である。この範囲より大きいと溶液粘度が高く塗布
がしにくくなり、この範囲より小さいと密着力が不足す
る。
【0060】本発明の下塗層の厚みは0.01〜5μm
が好ましく特に0.01〜0.5μmが好ましくこの範
囲より厚いと磁性層の平滑性に悪影響を及ぼす事があり
好ましくない。この範囲より薄いと接着力が不十分にな
ることがある。また剥離の点では均一に層ができている
ことが必要であり、下塗層が塗布されていない部分があ
ると剥離の際、剥がれないことがある。従ってどんなに
薄くてもかまわないが少なくとも均一に下塗層ができて
いることが必要である。
【0061】好ましい分子量は重量平均分子量で1万〜
10万でさらに好ましくは3万〜6万である。極性基量
や分子量が高すぎると有機溶剤に溶解する事が困難にな
り、有機溶剤中の溶液塗布ができず製造工程上好ましく
ない。好ましいTgは30〜100゜Cで更に好ましくは
40〜80゜Cである。Tgが低すぎると製造工程中でブ
ロッキングがおきやすく好ましくない。
【0062】次に本発明の剥離回収処理方法について述
べる。これにはバッチ式と連続式が適用できる。まずバ
ッチ式としては磁気記録媒体を裁断し、剥離し、分離す
る工程よりなる。具体的には非磁性プラスチック支持体
上に少なくとも空隙率が最大40容量%である磁性層及
び/またはバック層を有してなる磁気記録媒体を裁断
し、弱アルカリまたは低濃度アルカリ水溶液で裁断した
前記磁気記録媒体を浸せき、攪拌して、該裁断片の前記
下塗層を溶解することにより、前記非磁性プラスチック
支持体から磁性層及び/またはバック層を剥離させた
後、それらの固形物をそれぞれ分離する磁気記録媒体の
回収処理方法である。
【0063】裁断方法としては通常のカッタ−はすべて
使用することができ例えばロ−タリ−カッタ−、スリッ
トカッタ−、ギロチンカッタ−、シュレッダ−などが使
用できる。弱アルカリまたは低濃度アルカリ溶液はPE
Tが加水分解しないような程度のアルカリの水系溶液を
意味し、例えば水系溶液としてはなんでも使用すること
ができるが炭酸ソ−ダ、重炭酸ソ−ダ、炭酸アンモニウ
ム、リン酸ナトリウム、ピリジン、トリエタノ−ルアミ
ンなどを含有した水溶液でも、また低濃度であればカセ
イソ−ダ、カセイカリなどもPETを加水分解しない程
度で使用してもよい。アルカリ土類金属塩(例えばCa
など)の水酸化物、酸化物、炭酸塩、第3級アミン水溶
液等も使用してもよい。しかし後処理の点から考えて水
または水と他の溶剤との混合物のみが好ましい。水溶液
の溶剤は水またはエタノ−ル、アセトン、ジオキサン、
THFなどの有機溶媒またはこれらの混合物が使用でき
るが、水が最も好ましい。
【0064】前記弱アルカリまたは低濃度アルカリ水溶
液は高くとも当初のpHが13未満であり、または高く
とも当初の濃度が0.25N以下、具体的には1重量%
以下のNaOH水溶液であり、40℃で前記下塗層が溶
解することが必要である。浸せき、攪拌装置としては通
常の槽はすべて使用できるがタ−ビン羽根などのついた
攪拌機のついた槽やヘンシェルタイプ、デイゾルバ−タ
イプなども強力な攪拌のできる槽として使用できる。処
理温度は室温〜100℃で、好ましくは40〜100℃
である。室温未満では剥離の速度が遅く、100℃より
高いとポリエステルフィルムが溶解したり加水分解した
りなどの問題が起こる。水溶液で処理するに際しては廃
磁気テ−プは切断、粉砕等適当な手段によって後の処理
工程に都合のよい形状に変えられる。
【0065】処理時間は磁気記録媒体の種類、形状、弱
アルカリまたは低濃度アルカリ物質の濃度、温度によっ
て自由に変えられるが、剥離を有効に行なわしめ、PE
Tの溶解、加水分解を最小限度に抑制するよう決定す
る。また分離方法としては通常多孔板、金網によって分
離することもできるが、分離しにくい場合には磁気分
離、比重差による分離が適当である。これは加熱装置を
備えた混合槽とこの混合槽中に配置された回転翼を回転
することによりベ−スと磁性粉末を分離し、ベ−スは上
層に浮き、磁性分は下に沈み、分離が容易である。この
際パンチングメタルのような多孔性の板で仕切をしてお
く。また中和はpH5.5〜7.0にするのが好まし
い。
【0066】次に連続式で処理することもできる。その
方法としては非磁性プラスチック支持体上に少なくとも
空隙率が最大40容量%である磁性層及び/またはバッ
ク層を有してなる帯状もしくはテ−プ状の磁気記録媒体
を所定の走行路に沿って連続的に搬送させながら、該磁
気記録媒体を弱アルカリまたは低濃度アルカリ水溶液タ
ンク中を通過させ該タンク通過後、該磁気記録媒体を洗
浄液で洗浄しながらスクレ−パ−で前記磁性層及び/ま
たはバック層を前記非磁性プラスチック支持体から剥離
する回収処理方法である。
【0067】洗浄液は水が好ましい。スクレ−パ−はポ
リプロピレン、ポリエチレン等のプラスチック、SUS
等の金属を用いることができるが、エッジを有する板状
のものが好ましい。搬送スピ−ドは20〜300m/m
inが好ましい。得られたプラスチック支持体は熱風に
より乾燥するが風量はテ−プ幅、搬送スピ−ド、温度に
よって適当に変えられる。
【0068】本発明の磁気記録媒体は非磁性プラスチッ
ク支持体とその表面に設けられた下塗層とその上に設け
られた磁性層及び/またはバック層からなる基本構造を
有する。また本発明の磁性層は強磁性粉末が結合剤中に
分散されたもの、または斜め蒸着などによる強磁性金属
薄膜をいう。
【0069】本発明の非磁性プラスチック支持体はポリ
エチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフ
タレート(PEN)、ポリプロピレン、ポリカーボネー
ト、ポリアミド、ポリアロマティックアミド(アラミ
ド)、ポリイミド、ポリアミドイミドなどの各種の合成
樹脂フィルムから選ばれる。好ましいのはポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミ
ド、ポリアロマティックアミド(アラミド)、ポリイミ
ド、ポリアミドイミドなどである。非磁性プラスチック
支持体は一般には2.5〜100μm好ましくは3〜8
0μmの厚みのものが用いられる。
【0070】本発明に使用される磁気記録媒体は以下の
ような構成を有する。強磁性粉末塗布型磁気記録媒体の
場合使用される強磁性粉末の組成(酸化鉄、コバルト含
有酸化鉄、鉄を主成分とする合金、バリウムフェライト
等)、サイズや表面処理については、特に制限はない。
強磁性粉末の形状にも特に制限はないが、通常は針状、
粒状、サイコロ状、米粒状及び板状のものなどが使用さ
れる。たとえば、特開昭58−119609号公報(U
S4455345)、特開昭60−171631号公
報、特開昭61−8726号公報(US469086
3)、特開昭61−16024号公報、特開昭61−1
58023号公報、特開昭63−78334号公報、特
開昭63−103423号公報、特開平1−18790
3号公報、特開平1−189025号公報等が挙げられ
る。
【0071】本発明に使用される磁性層を形成する結合
剤は通常の結合剤から選ぶことができる。結合剤の例と
しては、塩化ビニル共重合体、塩化ビニル・酢酸ビニル
共重合体、塩化ヒ゛ニル、酢酸ビニルと、ビニルアルコ−
ル、マレイン酸及び/またはアクリル酸との共重合体、
塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル・ア
クリロニトリル共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合
体、ニトロセルロ−ス樹脂などのセルロ−ス誘導体、ア
クリル樹脂、ポリビニルアセタ−ル樹脂、ポリビニルブ
チラ−ル樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリウ
レタン樹脂、ポリカ−ボネ−トポリウレタン樹脂等を挙
げることができる。分散性・耐久性を更に高めるために
以上列挙の結合剤分子中に−COOM、−SO3M、−
PO32、−OSO3M、−OPO32(ここでMは
H、アルカリ金属塩、アンモニウム塩を示す)の内すく
なくとも1種の極性基またはエポキシ基を導入したもの
が好ましい。1つの基の中に複数のMがあるときには互
いに異なってもよい。極性基の含有量としてはポリマ−
1グラム当り10-6〜10-4当量が好ましい。以上列挙
の高分子結合剤は単独または数種混合して使用され、し
ばしばイソシアネ−ト系の公知の架橋剤を添加して硬化
処理される。
【0072】またアクリル酸エステル系のオリゴマ−と
モノマ−とを結合剤として用い、放射線照射によって硬
化する結合剤も、本発明の磁性層に用いることができ
る。本発明の磁気記録媒体の磁性層中の全結合剤の含有
量は、通常は強磁性粉末100重量部に対して10〜6
0重量部であり、好ましくは20〜40重量部である。
結合剤の例としては特開昭59−8127号公報、特開
昭61−123017号公報、特開昭62−33329
号公報、特開昭62−146432号公報、特開平1−
205721号公報、特開平1−205724号公報、
特開平3−44819号公報、特公平3−18247号
公報等が挙げられる。、
【0073】本発明の磁気記録媒体の磁性層には、更に
モ−ス硬度5以上の無機質粒子を含有する事が好まし
い。使用される無機質粒子は、モ−ス硬度5以上であれ
ば特に制限はない。モ−ス硬度5以上の無機質粒子の例
としてはAl23(モ−ス硬度9)、TiO2(同
5)、TiO(同6.5)、SiO2(同7)、SnO
2(同6.5)、Cr23(同9)及びα−Fe2
3(同5.5)を挙げることができ、これらを単独ある
いは混合して用いることができる。たとえば特開昭57
−6439号公報、特開昭62−134827号公報
(US4761243)、特開平1−106332号公
報、特開平1−140421号公報、特開平1−205
726号公報、特開平1−220219号公報等が挙げ
られる。
【0074】特に好ましいのはモ−ス硬度8以上の無機
質粒子である。モ−ス硬度が5よりも低い無機質粒子を
用いた場合には、磁性層から無機質粒子が脱落し易く、
またヘッドの研磨作用も殆どないため、ヘッド目詰まり
を発生し易く、また走行耐久性も乏しくなる。
【0075】無機質粒子の含有量は、通常、強磁性粉末
100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲であ
り、好ましくは1〜10重量部の範囲である。また磁性
層には上記の無機質粒子以外にも、カ−ボンブラック
(特に、平均粒径が10〜300nm(ナノメ−トル;
10-9m)のもの)などを含有させることが望ましい。
たとえば特開昭59−75431号公報、特開昭59−
172123号公報、特開平1−243227号公報、
特開平3−8113号公報等が挙げられる。
【0076】次に、本発明の磁気記録媒体を製造する方
法の例を述べる。まず非磁性プラスチック支持体上に下
塗層を塗布する。下塗り剤のポリマ−は適当な溶媒例え
ばシクロヘキサノン、MEK、アセトン、MIBK、酢
酸ブチルなどに溶解され塗布される。塗布の方法は通常
の方法が使用できる。一般的な下塗層の塗布方式として
はロッドコ−タ(正、逆転)、ワイヤ−バ−コ−タ
(正、逆転)、ブレ−ドコ−タ、カ−テンコ−タ、エク
ストル−ジョンコ−タ、グラビアコ−タ、キスロ−ルコ
−タ等が適用できる。特に好ましいのは、ロッドコ−タ
(逆転)、エクストル−ジョンコ−タである。
【0077】次に、強磁性粉末と結合剤、そして必要に
応じて、他の充填剤、添加剤などを溶剤と混練し、磁性
塗料を調整する。混練の際に使用する溶剤としては、磁
性塗料の調整に通常使用されている溶剤を使用すること
ができる。混練の方法にも特に制限はなく、また各成分
の添加順序などは、適宜設定することができる。すなわ
ち、結合剤、溶剤、強磁性粉末を予め予備混練した後、
硬化剤溶液を添加する方法や潤滑剤を最後に溶液状態で
添加する方法がとられる場合がある。磁性塗料を調整す
る際には、分散剤、帯電防止剤、潤滑剤等の公知の添加
剤を併せて使用することができる。
【0078】分散剤の例としては、炭素数12〜22の
脂肪酸、及び其の塩またはエステル化合物及びその化合
物の水素の1部あるいは全部をフッ素原子で置換した化
合物、上記の脂肪酸のアミド、脂肪族アミン、高級アル
コ−ル、ポリアルキレンオキサイドアルキル燐酸エステ
ル、アルキル燐酸エステル、アルキルホウ酸エステル、
サルコシネ−ト類、アルキルエ−テルエステル類、トリ
アルキルポリオレフィン、オキシ第4級アンモニウム塩
およびレシチンなどの公知の分散剤を挙げることができ
る。分散剤を使用する場合は、通常は使用する強磁性粉
末100重量部に対し、0.1〜10重量部の範囲で使
用される。
【0079】帯電防止剤の例としては、カ−ボンブラッ
ク、カ−ボンブラックグラフトポリマ−などの導電性微
粉末;、サポニンなどの天然界面活性剤;高級アルキル
アミン類、第4級アンモニウム塩類、ピリジンその他の
複素環化合物の塩類、ホスホニウムまたはスルホニウム
類などのカチオン性界面活性剤;カルボン酸、リン酸、
硫酸エステル基、リン酸エステル基等の酸性基を含むア
ニオン性界面活性剤;アミノ酸類、アミノスルホン酸
類、アミノアルコ−ルの硫酸またはリン酸エステル類等
の両性界面活性剤等を挙げることができる。帯電防止剤
として上記の導電性微粉末を使用する場合には、例えば
強磁性粉末100重量部に対し0.1〜10重量部の範
囲で使用され、界面活性剤を使用する場合にも同様に
0.12〜10重量部の範囲で使用される。
【0080】なお、上記した分散剤、帯電防止剤、潤滑
剤などの添加剤は、厳密に上記した作用効果のみを有す
るものであるとの限定の下に記載したものではなく、例
えば分散剤が潤滑剤あるいは帯電防止剤として作用する
こともありうる。従って上記分類により例示した化合物
などの効果、作用が上記分類に記載された事項に限定さ
れないことは勿論であり、また複数の作用効果を奏する
物質を使用する場合には、添加量は、その作用効果を考
慮して決定することが好ましい。
【0081】このようにして調製された磁性塗料は前述
の非磁性プラスチック支持体上に塗設された下塗層の上
に塗布される。このようにして形成される磁性層の厚さ
は一般的には0.1μm〜10μmである。また本発明
の磁気記録媒体は、複数の磁性層を有する重層型のもの
でもよい。たとえば特開昭57−143734号公報、
特開昭61−214223号公報、特開平2−1108
23号公報、特開平2−158913号公報、特開平2
−254627号公報等が挙げられる。非磁性プラスチ
ック支持体上の下塗層と磁性層との間に非磁性中間層を
有するものでも構わない。また非磁性プラスチック支持
体の磁性層側と反対側にバック層を設けても構わない。
この場合非磁性プラスチック支持体とバック層の間に本
発明の下塗層を設けることが好ましい。バック層の厚み
は0.1〜2ミクロン、好ましくは0.3〜1ミクロン
である。
【0082】バック層は公知のものが使用できる。たと
えば特開昭60−5417号公報、特開昭60−387
25号公報、特開昭60−229227号公報、特開昭
61−273722号公報、特公平2−62894号公
報、特公平3−12370号公報等が挙げられる。バッ
ク層には結合剤、無機質粉末、カ−ボンブラック等を用
いることができるが、基本的には前記した磁性層に用い
ることができるものと同じである。上記の強磁性粉末と
結合剤の分散方法及び非磁性プラスチック支持体への塗
布方法などの詳細は特開昭54−46011号公報、特
開昭54−21805号公報、特開昭57−13023
4号公報(US4414270)、特開昭57−150
130号公報(US4496626)、特開昭58−2
00423号公報、特開昭60−38725号公報(U
S4582757)、特開昭60−76023号公報、
特開昭62−60748号公報、特開昭62−2145
24号公報、特開昭62−298927号公報、特開平
2−17971号公報に記載されている。
【0083】非磁性プラスチック支持体上に塗布された
磁性層は磁気記録媒体がテ−プ状で使用される場合、通
常磁性層中の強磁性粉末を配向させる処理、すなわち、
磁場配向処理を施した後、乾燥される。また逆にデイス
ク状媒体の場合は磁気特性の異方性を取り除くために、
磁場による無配向処理が施される。この後、必要により
表面平滑化処理が施される。
【0084】
【実施例】次に実施例をもって本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、実施例中「部」との表示は「重量部」を表すものと
する。
【0085】実施例1、比較例1 下記の組成物をボ−ルミルを用いて48時間混練した
後、1ミクロンの平均孔径を有するフィルタを用いて濾
過し、磁性塗料を調製した。次に厚さ10ミクロンのポ
リエチレンテレフタレ−ト非磁性プラスチック支持体の
表面に表1の樹脂をアセトン/シクロヘキサノン=8/
2(重量比)の混合溶媒で溶解した液を乾燥膜厚0.1
ミクロンになるように塗布、乾燥して下塗層を設け、こ
の上に得られた磁性塗料を乾燥後の厚さが4ミクロンに
なるように、リバ−スロ−ルを用いて塗布した。
【0086】
【表1】
【0087】
【表2】
【0088】 磁性塗料組成 強磁性合金粉末 100部 (組成:Fe94%、Zn4%,Ni2%,;Hc: 1500Oe;BET比表面積:54m2/g) ポリエステルポリウレタン 5部 (重量平均分子量:4万;数平均分子量:2.5万; 1分子当り平均2個のSO3Na基を持つ) 塩化ビニル共重合体 12部 (日本ゼオン社製「MR110」、重合度320、 SO3K基、エポキシ基,OH基含有) 研磨剤(α−アルミナ、平均粒径0.3ミクロン) 5部 ステアリン酸 1部 オレイン酸 1部 ステアリン酸ブチル 2部 カ−ボンブラック(平均粒径40nm) 2部 メチルエチルケトン 200部 シクロヘキサノン 100部
【0089】磁性塗料が塗布された非磁性プラスチック
支持体を、磁性塗料が未乾燥の状態で3000ガウスの
磁石で磁場配向を行い、更に乾燥後、ス−パ−カレンダ
−処理を行った後8mm幅にスリットして、ビデオテ−
プを製造した。磁性層空隙率は18容量%であった。得
られたテ−プサンプルについて下記の試験を行い、表2
の結果を得た。
【0090】試験1 磁性層の密着強度 ガラス板上に粘着テ−プ(3M社製Scotch Sp
licing tape41−3/4−66)を粘着面
が上向きになるように固定し、その上にテ−プサンプル
の磁性層表面が下向きになるように張りつける。これを
23℃50%RH雰囲気でテ−プ長手方向に引っ張りバ
ネばかりにて強度(gf)を測定する。引っ張り速度は
富士写真フィルム社製8mmビデオテ−プ[SUPER
AGスリム」が8mm幅当り50gfになるようにす
る。
【0091】試験2 走行による磁性層の粉落ち VTR(富士写真フィルム社製:FUJIX8)を用い
てテ−プサンプルを23℃、5%RHの環境で200パ
ス繰り返し走行させた後テ−プエッジ部の磁性層の粉落
ちの有無を調べた。粉落ちの発生したものをX,発生し
なかったものをOで表した。
【0092】試験3 磁性層の剥離性:A テ−プサンプルを0.1重量%(0.009N)−Na
2CO3水溶液(後述の方法により測定した水溶液のpH
は10.8であった)中に40℃、最長3分間浸せきし
て磁性層が非磁性プラスチック支持体より剥離するか否
か調べた。剥離したものをO、しなかったものをXで表
した。また剥離が完了するまでの時間を測定した。
【0093】試験4 磁性層の剥離性:B 0.5Wt%(0.125N)NaOH水溶液(後述の
方法により測定した水溶液のpHは12.4であった)
4リットルを40℃でビ−カ−に入れ、テ−プサンプル
100g(直径約3cmに切ったもの)を投入し、柴田
科学機器社製エアモ−タ−攪拌機(攪拌プロペラ直径5
0mm、4枚バネ)で500rpmで最長3分間攪拌し
た。剥離したものをO、しなかったものをXで表した。
また剥離が完了するまでの時間を測定した。
【0094】試験5 磁性層の剥離性:C 5Wt%(1.25N)NaOH水溶液(後述の方法に
より測定した水溶液のpHは13.3であった)4リッ
トルを90℃でビ−カ−に入れ、テ−プサンプル100
g(直径約3cmに切ったもの)を投入し、柴田科学機
器社製エアモ−タ−攪拌機(攪拌プロペラ直径50m
m、4枚バネ)で500rpmで最長2時間攪拌した。
剥離したものをO、しなかったものをXで表した。また
剥離が完了するまでの時間を測定した。
【0095】試験6 磁性層の剥離性:D 水4リットルを40℃でビ−カ−に入れ、テ−プサンプ
ル100g(直径約3cmに切ったもの)を投入し、柴
田科学機器社製エアモ−タ−攪拌機(攪拌プロペラ直径
50mm、4枚バネ)で500rpmで最長3分攪拌し
た。剥離しなかったものをO、剥離したものをXで表し
た。
【0096】試験7 磁性層の剥離性:E 回収PETの分子量:PETサンプルを190℃、30
分真空乾燥したのち、フェノ−ル/テトラクロルエタン
=6/4溶媒に溶解させ、0.3%、0.6%、1%溶
液を作成した。この溶液を25℃でのウベロ−デ粘度計
で求めた粘度をη、溶媒の粘度をη0とし極限粘度
(I.V.値)=lim(η−η0)/η0Cを求め、分
子量の代用値とした。 着色:PETサンプルを約50g取り、200℃でホッ
トプレス機にて成型したものの着色を目視で見た。 O:PETの着色及び分子量低下なし △:PETの着色はないが分子量低下はややある X:PETの着色及び分子量低下あり
【0097】試験8 下塗素材のアルカリ水溶液への溶
解性:a 40℃の0.5重量%のNaOH水溶液50g(後述の
方法により測定した水溶液のpHは12.4であった)
中に下塗素材の固形分1gを入れインキュベ−タ−にて
3分間振とうして溶解したものをO、不溶解物が残った
ものをXとした。
【0098】試験9 磁性層及び/またはバック層空隙
率 測定方法:QUANTA CHROME社製、全自動ガ
ス吸着量測定装置「AUTOSORB−1」を用いてN
2吸着法により測定した。
【0099】試験10 ガラス転移温度(Tg) オリエンテック社製レオバイブロンを用い、サンプル幅
3mm,サンプル長50mm、厚み約50ミクロンの下
塗素材クリア膜を周波数110Hzで測定した動的粘弾
性の温度依存性の損失弾性率E”のピ−ク温度をTgと
した。
【0100】試験11 pHの測定方法 pH:横河電気製pHメ−タ−”pH18”で温度23
℃で測定した。
【0101】 表2 磁気テ−プの No 密着力 粉落ち 剥離性 A B C D E 1 38 O O40" O10" − O O 2 40 O O40" O10" − O O 3 45 O O40" O10" − O O 4 50 O O40" O10" − O O 5 40 O X X O2゜ O X 6 0 X X X O30' O X 7 50 O X O3’ − O O 8 50 O X X O1゜ O △ 9 50 O O40" O10" − O O 10 52 O O1' O15" − O O 11 56 O O1' O15" − O O 12 48 O O1' O15" − O O 13 40 O X X O2゜ O X 14 0 X X X O30' O X
【0102】密着力:gf/8mm幅 剥離性:A;0.1重量%−Na2CO3水溶液、40℃ B;0.5重量%のNaOH水溶液、40℃ C;5重量%のNaOH水溶液、90℃ D;水、40℃ E;回収PETの着色及び分子量低下の有無 例えば10”は10秒を示し、1’は1分を示し、1°
は1時間を示す。
【0103】表2より明らかなごとく本発明の下塗層を
設けたサンプルは通常の状態では磁性層と非磁性プラス
チック支持体との密着力を高め、走行耐久性に優れてい
た。更にアルカリ処理を行うと容易に磁性層が非磁性プ
ラスチック支持体から剥離することがわかった。
【0104】−方、下塗層として従来使用されているポ
リエステル系下塗り剤を用いた場合は弱アルカリまたは
低濃度アルカリ水溶液(0.1重量%−Na2CO3
0.5重量%のNaOH水溶液)では剥離しないことが
わかった(サンプルNo5,No13)。又下塗層を有
しないサンプルNo6、No14では粉落ちがあると共
に弱アルカリまたは低濃度アルカリ水溶液の剥離性も不
良であった。なお、サンプルNo7はCOOH基の量が
2.33x10-4eq/gで酸価が13で弱アルカリま
たは低濃度アルカリ水溶液の剥離性はやや不十分であ
り、限界であることがわかった。またサンプルNo8は
COOH基の量が少ないために磁性層が剥離せず、強ア
ルカリ水溶液(5重量%のNaOH水溶液)によって剥
離しても回収したPETは着色及び分子量低下があっ
た。
【0105】実施例2、比較例2 表3の樹脂をPET上にMEK/シクロヘキサノン=7
/3(重量比)の混合溶媒を用いて塗布し、下塗層を得
た。磁性層の結合剤としてMR110の代わりに塩化ビ
ニル/酢酸ビニル/無水マレイン酸共重合体(日本ゼオ
ン社製「400X110A」、重合度400)を用いた
以外は実施例1と同様にした。得られた結果を表4に示
した。
【0106】 表3 No ポリウレタン COOH基 重量 Tg 下塗り素材 構造 含有量 平均 溶解性 eq/g 酸価 分子量 (℃) a 15 HMDI/TDI/DMP/2EG 21X10-4 108 4.8 85 O =30/20/30/20 16 HMDI/MDI/DMP/4EG 18X10-4 102 5.2 80 O =10/40/30/20 17 HMDI/DMP/BD/AA 28X10-4 155 3.9 40 O =40/40/10/10 18 MDI/DMB/PCL 8X10-4 45 8.0 50 O =50/30/20 19 「STAFIX」(フシ゛フィルム) − − − 25 O 20 TDI/DMP/4EG 10X10-4 56 3.6 40 O =50/17.5/32.5 21 MDI/DMP/BD/AA 7X10-4 41 6.0 25 O =40/20/20/20 22 TDI/DMP/4EG 4X10-4 22 4.3 40 X 50/7.5/42.5
【0107】重量平均分子量;単位:万 HMDI:ヘキサメチレンジイソシアネ−ト MDI:ジフェニルメタンジイソシアネ−ト TDI:トリレンンジイソシアネ−ト DMP:ジメチロ−ルプロピオン酸 2EG:ジエチレングリコ−ル 4EG:テトラエチレングリコ−ル DMB:ジメチロ−ル酪酸 BD:ブタンジオ−ル AA:アジピン酸 PCL:ポリカプロラクトン
【0108】合成方法 コンデンサ−、攪拌機を備え、予め窒素置換した1リッ
トルの3つ口丸底フラスコにモノマ−組成Aを加え、シ
クロヘキサノン226gに溶解した。これにモノマ−組
成Bを加え、更に触媒としてジ−n−ブチルスズジラウ
レ−ト0.31g(0.49mmol)を加え、窒素気
流下で90℃にて9時間加熱攪拌し、ポリウレタン溶液
を得た。
【0109】 組成表 No モノマ−組成A モノマ−組成B 15 DMP=0.24mol 2EG=0.16mol HMDI=0.24mol TDI=0.16mol 16 DMP=0.24mol 4EG=0.16mol HMDI=0.04mol TDI=0.36mol 17 DMP=0.4mol BD-AA(2000)=0.01mol HMDI=0.4mol 18 DMB=0.24mol PCL(1000)=0.01mol MDI=0.4mol 20 DMP=0.14mol 4EG=0.26mol TDI=0.4mol 21 DMP=0.2mol BD-AA(800)=0.2mol MDI=0.4mol 22 DMP=0.06mol 4EG=0.34mol TDI=0.4mol
【0110】BD-AA(2000):ポリブチレンアジペ−ト 分
子量約2000 BD-AA(800):ポリブチレンアジペ−ト 分子量約800
【0111】 表4 密着力 粉落ち 磁気テ−プ No (gf/8mm幅) 剥 離 性 A B C D E 15 65 O O30" O10" − O O 16 50 O O30" O10" − O O 17 45 O O30" O10" − O O 18 60 O O30" O10" − O O 19 40 O X X O2゜ O X 20 48 O O30” O10” − O O 21 70 O X X O1゜ O △ 22 50 O X X O2゜ O X
【0112】剥離性:A;0.1重量%−Na2CO3
溶液、40℃ B;0.5重量%のNaOH水溶液、40℃ C;5重量%のNaOH水溶液、90℃ D;水、40℃ E;回収PETの着色及び分子量低下の有無 例えば10”は10秒を示し、1’は1分を示し、1°
は1時間を示す。
【0113】表4より明らかなごとく本発明の下塗層を
設けたサンプルは通常の状態では磁性層と非磁性プラス
チック支持体との密着力が高く、走行耐久性に優れてい
た。更にアルカリ処理を行うと容易に磁性層が非磁性プ
ラスチック支持体から剥離することがわかった。−方、
下塗層として従来使用されているポリエステル系下塗り
剤を用いた場合は弱アルカリまたは低濃度アルカリ水溶
液(0.1重量%−Na2CO3、0.5重量%のNaO
H水溶液)では剥離しないことがわかった(サンプルN
o19)。なお、サンプルNo21はCOOH基の量が
7x10-4eq/gで酸価が41で弱アルカリまたは低
濃度アルカリ水溶液の剥離性はやや不十分であり、限界
であることがわかった。またサンプルNo22はCOO
H基の量が少ないために磁性層が剥離せず、強アルカリ
水溶液(5重量%のNaOH水溶液)によって剥離して
も回収したPETは着色及び分子量低下があった。
【0114】実施例3、比較例3 表5の樹脂をMEK/シクロヘキサノン=2/8(重量
比)の混合溶媒を用いて下塗層を塗布した。磁性層の結
合剤としてMR110の代わりに塩化ビニル/酢酸ビニ
ル/無水マレイン酸共重合体(日本ゼオン社製「400
X110A」、重合度400)を用いた以外は実施例1
と同様にした。得られた結果を表6に示した。
【0115】 表5 No 極性基 重量平均 Tg 溶解性 種 量(eq/g) 分子量 (℃) a 23 ホ゜リエチレンク゛リコ-ル -SO3H 4X10-4 3.2 35 O ホ゜リウレタン 24 ホ゜リカフ゜ロラクトン -SO4H 8X10-4 4.3 43 O ホ゜リウレタン 25 ホ゜リカ-ホ゛ネ-ト -PO3H2 4X10-4 5.5 58 O ホ゜リウレタン 26 ホ゜リフ゜ロヒ゜レンク゛リコ-ル -PO3H2 10X10-4 8.3 38 O ホ゜リウレタン 27 「STAFIX」(フシ゛フィルム) − − − 25 X 28 − − − − − − 29 ホ゜リカフ゜ロラクトン -SO4H 8X10-5 5.0 30 O ホ゜リウレタン 30 ホ゜リカフ゜ロラクトン -SO4H 6X10-5 4.0 30 X ホ゜リウレタン
【0116】 表6 密着力 粉落ち 磁気テ−プの No (gf/8mm幅) 剥 離 性 A B C D D 23 92 O O40" O10" − O O 24 113 O O40" O10" − O O 25 105 O O40" O10" − O O 26 121 O O40" O10" − O O 27 40 O X X O2゜ O X 28 0 X X X O30' O X 29 53 O X X O1゜ O △ 30 42 O X X O2゜ O X
【0117】剥離性:A;0.1重量%−Na2CO3
溶液、40℃ B;0.5重量%のNaOH水溶液、40℃ C;5重量%のNaOH水溶液、90℃ D;水、40℃ E;回収PETの着色及び分子量低下の有無 例えば10”は10秒を示し、1’は1分を示し、1°
は1時間を示す。
【0118】表6より明らかなごとく本発明の下塗層を
設けたサンプルは通常の状態では磁性層と非磁性プラス
チック支持体との密着力を高め、走行耐久性に優れてい
た。更にアルカリ処理を行うと容易に磁性層が非磁性プ
ラスチック支持体から剥離することがわかった。−方、
下塗層として従来使用されているポリエステル系下塗り
剤を用いた場合は弱アルカリまたは低濃度アルカリ水溶
液(0.1重量%−Na2CO3、0.5重量%のNaO
H水溶液)では剥離しないことがわかった(サンプルN
o27)。又下塗層を有しないサンプルNo28では粉
落ちがあると共に弱アルカリまたは低濃度アルカリ水溶
液の剥離性も不良であった。なお、サンプルNo29は
極性基の量が8x10-5eq/gで弱アルカリまたは低
濃度アルカリ水溶液の剥離性はやや不十分であり、限界
であることがわかった。またサンプルNo30は極性基
の量が少ないために磁性層が剥離せず、強アルカリ水溶
液(5重量%のNaOH水溶液)によって剥離しても回
収したPETは着色及び分子量低下があった。
【0119】実施例4、比較例4 下記の組成物をボ−ルミルを用いて48時間混練した
後、1ミクロンの平均孔径を有するフィルタを用いて濾
過し、磁性塗料を調製した。次に厚さ10ミクロンのポ
リエチレンテレフタレ−ト非磁性プラスチック支持体の
表面に表7の樹脂をアセトン/シクロヘキサノン=7/
3(重量比)の混合溶媒で溶解した液を乾燥膜厚0.1
ミクロンになるように塗布、乾燥して下塗層を得、この
上に得られた磁性塗料を乾燥後の厚さが4ミクロンにな
るように、リバ−スロ−ルを用いて塗布した。
【0120】 表7 ポリエステル COOH基 重量 Tg 溶解性 No 構造 含有量 平均 a eq/g 酸価 分子量 (℃) 31 PA/AA/DMP/EG 24X10-4 133 3.5 85 O =20/30/30/20 32 AA/DMP/NPG/BD 16X10-4 89 4.2 80 O =50/20/20/10 33 AA/DMP/CHDM/PEG 9X10-4 50 5.1 40 O =50/15/25/10 34 PA/AA/DMP/EG 19X10-4 105 − 50 O =20/30/30/20 80 「STAFIX」 20 (フシ゛フィルム) 35 STAFIX」(フシ゛フィルム) − − − 25 O 36 − − − − − − 37 PA/DMB/DEG 7X10-4 39 2.5 25 O 38 PA/DMB/DEG 4X10-4 22 3.0 30 X
【0121】DMP:ジメチロ−ルプロピオン酸 EG:エチレングリコ−ル DEG:ジエチレンレングリコ−ル DMB:ジメチロ−ル酪酸 BD:ブタンジオ−ル AA:アジピン酸、PA:イソフタル酸 CHDM:シクロヘキサンジメタノ−ル PEG:ポリエチレングリコ−ル
【0122】 磁性塗料組成 強磁性合金粉末 100部 (組成:Fe94%、Zn4%,Ni2%,;Hc: 1500Oe;BET比表面積:54m2/g) ポリエステル 5部 (重量平均分子量:4万;数平均分子量:2.5万; 1分子当り平均2個のSO3Na基を持つ) 塩化ビニル/酢酸ビニル/無水マレイン酸共重合体 12部 (日本ゼオン社製「400X110A」、重合度400) 研磨剤(α−アルミナ、平均粒径0.3ミクロン) 5部 ステアリン酸 1部 オレイン酸 1部 ステアリン酸ブチル 2部 カ−ボンブラック(平均粒径40nm) 2部 メチルエチルケトン 200部 シクロヘキサノン 100部 磁性塗料が塗布された非磁性プラスチック支持体を、磁
性塗料が未乾燥の状態で3000ガウスの磁石で磁場配
向を行い、更に乾燥後、ス−パ−カレンダ−処理を行っ
た後8mm幅にスリットして、ビデオテ−プを製造し
た。得られたテ−プサンプルについて下記の試験を行
い、表8の結果を得た。
【0123】 表8 密着力 粉落ち 磁気テ−プ No(gf/8mm幅) 剥 離 性 A B C D E 31 50 O O40" O10" − O O 32 45 O O40" O10" − O O 33 60 O O40" O10" − O O 34 45 O O40" O10" − O O 35 40 O X X O2゜ O X 36 0 X X X O30' O X 37 55 O X X O1゜ O △ 38 40 O X X O2゜ O X
【0124】剥離性:A;0.1重量%−Na2CO3
溶液、40℃ B;0.5重量%のNaOH水溶液、40℃ C;5重量%のNaOH水溶液、90℃ D;水、40℃ E;回収PETの着色及び分子量低下の有無 例えば10”は10秒を示し、1’は1分を示し、1°
は1時間を示す。
【0125】表8より明らかなごとく本発明の下塗層を
設けたサンプルは通常の状態では磁性層と非磁性プラス
チック支持体との密着力が高く、走行耐久性に優れてい
た。更にアルカリ処理を行うと容易に磁性層が非磁性プ
ラスチック支持体から剥離することがわかった。
【0126】−方、下塗層として従来使用されているポ
リエステル系下塗り剤を用いた場合は弱アルカリまたは
低濃度アルカリ水溶液(0.1重量%−Na2CO3
0.5重量%のNaOH水溶液)では剥離しないことが
わかった(サンプルNo35)。又下塗層を有しないサ
ンプルNo36では粉落ちがあると共に弱アルカリまた
は低濃度アルカリ水溶液の剥離性も不良であった。な
お、サンプルNo37はCOOH基の量が7x10-4
q/gで酸価が41で弱アルカリまたは低濃度アルカリ
水溶液の剥離性はやや不十分であり、限界であることが
わかった。またサンプルNo38はCOOH基の量が少
ないために磁性層が剥離せず、強アルカリ水溶液(5重
量%のNaOH水溶液)によって剥離しても回収したP
ETは着色及び分子量低下があった。
【0127】実施例5、比較例5(蒸着) 13ミクロン厚のポリエチレンテレフタレ−ト非磁性プ
ラスチック支持体の表面に表11の樹脂をMEK/シク
ロヘキサノン=7/3(重量比)の混合溶媒で溶解した
液を乾燥膜厚0.1ミクロンになるように塗布、乾燥
し、この上にコバルト−ニッケル磁性膜(膜厚150n
m)を斜め蒸着し、磁気テ−プの原反を調製した。蒸発
源としては電子ビ−ム蒸発源を使用し、これにコバルト
−ニッケル合金(Co:80Wt%,Ni:20Wt
%)をチャ−ジし、入射角が50度となるように斜め蒸
着を行なった。得られた磁気テ−プの原反の磁性金属薄
膜上に潤滑剤としてDu Pont社製KRITOX1
57SLをMONTEFLUOS社製FOMBLIN
ZS100に溶解して固形分で5.5mg/m2になる
ように塗布、乾燥した後8mm幅にスリットして8mm
ビデオテ−プサンプルを得た。得られた磁性金属薄膜の
空隙率は30容量%であった。得られた蒸着型8mmビ
デオテ−プサンプルについて試験を行い表9の結果を得
た。
【0128】 表9 下塗り素材 磁気テ−プ No 剥 離 性 A B C D E 39 1 O40" O10" − O O 40 15 O40" O10" − O O 41 23 O40" O10" − O O
【0129】剥離性:A;0.1重量%−Na2CO3
溶液、40℃ B;0.5重量%のNaOH水溶液、40℃ C;5重量%のNaOH水溶液、90℃ D;水、40℃ E;回収PETの着色及び分子量低下の有無 例えば10”は10秒を示し、1’は1分を示し、1°
は1時間を示す。表9の結果より本発明の下塗素材の効
果は金属薄膜媒体においても同様であることがわかっ
た。
【0130】実施例6(フロッピ−デイスク) 厚さ75ミクロンのポリエチレンテレフタレ−ト非磁性
プラスチック支持体の表面にサンプルNo1、9、1
5、20、23、31の樹脂をアセトン/シクロヘキサ
ノン=8/2(重量比)の混合溶媒で溶解した液を乾燥
膜厚0.1ミクロンになるように塗布、乾燥し、下塗層
を設けた。この上に以下のごとく磁性塗料を塗布した。
まず以下の組成物をニ−ダ−で約1時間混練した。
【0131】 磁性塗料組成 強磁性合金粉末 100部 (組成:Fe99%、Ni1%,;Hc: 1580Oe;比表面積:50m2/g;飽和磁化 :130emu/g) 塩化ビニル共重合体 13.5部 (日本ゼオン社製「MR110」、重合度320、 SO3K基、エポキシ基,OH基含有) 研磨剤(Cr23、平均粒径0.5ミクロン) 10部 カ−ボンブラック(ライオンアクゾ社製、 ケッチェンブラックEC、平均粒径30nm) 10部 カ−ボンブラック(カンカルブ社製、サ−マックスMT、 平均粒径280nm) 3部 トルエン 36部 シクロヘキサノン 36部 得られた均一な組成物に、さらに以下の組成物を加え
て、サンドグラインダ−により、2000rpmで2時
間分散処理を施して均一な分散物をえた。 ポリウレタン樹脂(アルコ−ル成分:シクロヘキサン 5.1部 −1−4−ジメタノ−ル70モル%、ブタンジオ−ル 30モル%、酸成分:アジピン酸、ポリイソシアネ−ト :アルコ−ル成分の15モル%、 −COOH1.0重量%含有、 メチルエチルケトン 250部 トルエン 250部 さらにこの分散物に以下の組成物を加え均一に混合して
磁性塗布液を得た。 トリデシルステアレ−ト 11部 (結合剤全量の38重量%に相当) ポリイソシアネ−ト(日本ポリウレタン社製 11.4部 コロネ−トL)
【0132】この磁性塗布液を、前述のポリエチレンテ
レフタレ−トフィルムの両面に乾燥膜厚が各々3.0ミ
クロンとなるようにグラビアロ−ルにて塗布し、約10
0℃で乾燥して、ついで約40℃でカレンダ−処理し
て、強磁性金属粉末系の磁気記録媒体を得た。得られた
磁性層の空隙率は4容量%であった。得られた磁気記録
媒体のシ−トを3.5インチのフロッピ−デイスクに打
ち抜き加工した。そしてケンダ−ル社製不織布No92
46をライナ−に使用したカ−トリッジに装顛した。得
られたサンプルについて下記の試験を行い、表10の結
果を得た。
【0133】 表10 サンプル ポリマ− 粉落ち フロッピ−デイスク No No 剥 離 性 A B C D D 42 1 O O40" O10" − O O 43 9 O O40" O10" − O O 44 15 O O40" O10" − O O 45 20 O O40" O10" − O O 46 23 O O40" O10" − O O 47 31 O O40" O10" − O O 市販(1) − O X X O2゜ O X 市販(2) − O X X O2゜ O X 市販(3) − O X X O30' O X 市販(4) − O X X O2゜ O X 市販(5) − O X X O30' O X 市販(6) − O X X O30' O X 市販(7) − O X X O1゜ O X 市販(8) − O X X O30' O X
【0134】 市販(1):FUJI FILM(製) MF2HD 市販(2):FUJI FILM(製) MF2DD 市販(3):TDK(製) M2HD256 Lot.K928K362 5インチ 市販(4):MAXELL(製) SUPER RD MD2DD 5インチ 市販(5):SONY(製) M2DD Lot.OM02T124D 5インチ 市販(6):TDK(製) MF-2DD 3.5インチ 市販(7):MAXELL(製) SUPER RD MF2DD Lot.LO40J15 3.5インチ 市販(8):SONY(製) MF−2DD Lot.W351089 3.5インチ
【0135】剥離性:A;0.1重量%−Na2CO3
溶液、40℃ B;0.5重量%のNaOH水溶液、40℃ C;5重量%のNaOH水溶液、90℃ D;水、40℃ E;回収PETの着色及び分子量低下の有無 例えば10”は10秒を示し、1’は1分を示し、1°
は1時間を示す。
【0136】表10の結果より明らかのごとく本発明の
下塗層を設けたフロッピ−デイスクは弱アルカリまたは
低濃度アルカリ水溶液で良好な剥離性を示した。一方市
販のフロッピ−デイスクは剥離性がいずれも極めて不良
であった。
【0137】実施例(重層ビデオテ−プ) 厚さ15ミクロンのポリエチレンテレフタレ−ト非磁性
プラスチック支持体の表面にサンプルNo1、9、1
5、20、23、31の樹脂をアセトン/シクロヘキサ
ノン=8/2(重量比)の混合溶媒で溶解した液を乾燥
膜厚0.1ミクロンになるように塗布、乾燥し、下塗層
を設けた。この上に以下のごとく磁性塗料を塗布した。
以下の処方で磁性塗布液を調製した。
【0138】 (1)下層磁性層用塗布液 Co−r−Fe23(Hc:650Oe、 100部 比表面積:50m2/g 塩化ビニル共重合体 12部 (重合度:260、SO3Na基:6x10-5eq/g、 エポキシ基:20x10-5eq/g,OH基: 40x10-5eq/g、塩化ビニル:86Wt%) ポリエステルポリウレタン 5部 (SO3Na基:8x10-5eq/g、OH基: 10x10-5eq/g、重量平均分子量:3万) 8部 メチルエチルケトン 20部 トルエン 20部 シクロヘキサノン 20部 上記のものをオ−プンニ−ダを用いて混練してさらに ステアリン酸 2部 トリデシルステアレ−ト 2部 カ−ボンブラック(平均粒径80nm) 2部 メチルエチルケトン 100部 シクロヘキサノン 50部 トルエン 150部 を加えてサンドグラインダ−を用いて分散した。この分
散液にポリイソシアネ−ト化合物(日本ポリウレタン社
製 コロネ−トL)を5部とメチルエチルケトン20部
を加えて混合して、下層磁性層用塗布液をえた。
【0139】 (2)上層磁性層用塗布液 Co−r−Fe23(Hc:700Oe、 100部 比表面積:45m2/g 塩化ビニル共重合体 12部 (重合度:260、SO3Na基:6x10-5eq/g、 エポキシ基:20x10-5eq/g,OH基: 40x10-5eq/g、塩化ビニル:86Wt%) ポリエステルポリウレタン 5部 (SO3Na基:8x10-5eq/g、OH基: 10x10-5eq/g、重量平均分子量:3万) 8部 α−Al23(平均粒径0.08ミクロン) 5部 メチルエチルケトン 10部 トルエン 10部 シクロヘキサノン 10部 上記のものを加圧ニ−ダを用いて混練してさらに ステアリン酸 2部 トリデシルステアレ−ト 2部 カ−ボンブラック(平均粒径40nm) 2部 メチルエチルケトン 100部 シクロヘキサノン 50部 トルエン 150部 を加えてサンドグラインダ−を用いて分散して、上層磁
性層用塗布液をえた。
【0140】得られた下層磁性層用塗布液を乾燥後の厚
さ3.0ミクロンになるように前述の下塗層を設けたポ
リエチレンテレフタレ−ト非磁性プラスチック支持体上
にリバ−スロ−ルを用いて塗布した。その後、下層磁性
層が湿潤状態のうちに上層磁性層用塗布液を乾燥後の厚
さが0.5ミクロンになるようにリバ−スロ−ルを用い
て塗布し、磁石により配向処理し、乾燥後ス−パ−カレ
ンダ−処理を行ない、1/2インチ幅にスリットしビデ
オテ−プを得た。得られた磁性層の空隙率は26容量%
であった。得られたサンプルについて下記の試験を行
い、表11の結果を得た。
【0141】 表11 サンプル ポリマ− 粉落ち 磁気テ−プ No No 剥 離 性 A B C D E 48 1 O O40" O10" − O O 49 9 O O40" O10" − O O 50 15 O O40" O10" − O O 51 20 O O40" O10" − O O 52 23 O O40" O10" − O O 53 31 O O40" O10" − O O 市販 (9) − O X X O2゜ O X 市販(10) − O X X O2゜ O X 市販(11) − O X X O2゜ O X 市販(12) − O X X X O X
【0142】 市販(9):FUJI FILM(製) VHS SUPER AG DC 市販(10):FUJI FILM(製) AXIA AVテ-フ゜ DC 市販(11):コニカ(製) HART GALLERY HG Lot.JI39CD1 市販(12):TDK(製) SS-XP HiFi Lot.ADCF001
【0143】剥離性:A;0.1重量%−Na2CO3
溶液、40℃ B;0.5重量%のNaOH水溶液、40℃ C;5重量%のNaOH水溶液、90℃ D;水、40℃ E;回収PETの着色及び分子量低下の有無 例えば10”は10秒を示し、1’は1分を示し、1°
は1時間を示す。
【0144】表11の結果より明かのごとく本発明の下
塗層を設けた重層のビデオテ−プは弱アルカリまたは低
濃度アルカリ水溶液で良好な剥離性を示した。一方市販
の重層のビデオテ−プは剥離性がいずれも極めて不良で
あった。
【0145】実施例8(バック層を設けた8mmテ−
プ) 厚さ10ミクロンのポリエチレンテレフタレ−ト非磁性
プラスチック支持体の両表面にサンプルNo1、9、1
5、20、23、31の樹脂をアセトン/シクロヘキサ
ノン=8/2(重量比)の混合溶媒で溶解した液を乾燥
膜厚0.1ミクロンになるように塗布、乾燥し、下塗層
を設けた。この上に以下のごとく磁性塗料、バックコ−
ト塗料を塗布した。バック層の空隙率は20容量%であ
った。
【0146】 磁性塗料組成 強磁性合金粉末 100部 (組成:Fe98%、Ni2%,;Hc: 1500Oe;BET比表面積:50m2/g) ポリウレタン(日本ポリウレタン社製:N−2301 5部 塩化ビニル/酢酸ビニル/無水マレイン酸共重合体 12部 (日本ゼオン社製「400X110A」、重合度400) 研磨剤(α−アルミナ、平均粒径0.5ミクロン) 5部 ステアリン酸 2部 オレイン酸 1部 ステアリン酸ブチル 2部 カ−ボンブラック(平均粒径40nm) 2部 メチルエチルケトン 317部 ポリイソシアネ−ト化合物(日本ポリウレタン社製 コロネ−トL) 5部
【0147】 バックコ−ト液組成 カ−ボンブラック(平均粒径20nm) 100部 ニトロセルロ−ス 50部 ポリウレタン(日本ポリウレタン社製:N−2301 5部 ポリイソシアネ−ト化合物(日本ポリウレタン社製 コロネ−トL) 5部 メチルエチルケトン 500部 トルエン 10部 以上の磁性層用塗布液を乾燥後の厚さ3.0ミクロンに
なるように前述の下塗層を設けたポリエチレンテレフタ
レ−ト非磁性支持体上にリバ−スロ−ルを用いて塗布
し、バック液は他方の面に0.5ミクロンの厚さになる
ように塗布、乾燥して試料とした。得られたサンプルに
ついて下記の試験を行い、表12の結果を得た。
【0148】 表12 サンプル ポリマ− 粉落ち 磁気テ−プ No No 剥 離 性 A B C D D 60 1 O O40" O10" − O O 61 9 O O40" O10" − O O 62 15 O O40" O10" − O O 63 20 O O40" O10" − O O 64 23 O O40" O10" − O O 65 31 O O40" O10" − O O 市販(13) − O X X O2゜ O X 市販(14) − O X X O2゜ O X 市販(15) − O X X O30' O X 市販(16) − O X X X O X 市販(17) − O X X O30' O X
【0149】 市販(13):FUJI FILM(製) 8ミリヒ゛テ゛オ SUPER AG スリム 市販(14):FUJI FILM(製) 8ミリヒ゛テ゛オ SUPER HG スリム 市販(15):SONY HG120 Lot.4020154 8ミリヒ゛テ゛オ 市販(16):TDK(製) HG120 Lot.ALA1014 8ミリヒ゛テ゛オ 市販(17):MAXELL(製) HG120 Lot.G0596 8ミリヒ゛テ゛オ
【0150】剥離性:A;0.1重量%−Na2CO3
溶液、40℃ B;0.5重量%のNaOH水溶液、40℃ C;5重量%のNaOH水溶液、90℃ D;水、40℃ E;回収PETの着色及び分子量低下の有無 例えば10”は10秒を示し、1’は1分を示し、1°
は1時間を示す。
【0151】表12の結果より明らかのごとく本発明の
下塗層を設けた8ミリビデオテ−プは弱アルカリまたは
低濃度アルカリ水溶液で良好な剥離性を示した。一方市
販の8ミリビデオテ−プは剥離性がいずれも極めて不良
であった。
【0152】実施例9(単層ビデオテ−プ) 厚さ15ミクロンのポリエチレンテレフタレ−ト非磁性
プラスチック支持体の表面にサンプルNo1、9、1
5、20、23、31の樹脂をアセトン/シクロヘキサ
ノン=8/2(重量比)の混合溶媒で溶解した液を乾燥
膜厚0.1ミクロンになるように塗布、乾燥し、下塗層
を設けた。この上に以下のごとく磁性塗料を塗布した。
以下の処方で磁性塗布液を調製した。
【0153】 磁性層用塗布液 Co−r−Fe23(Hc:700Oe、 100部 比表面積:45m2/g 塩化ビニル共重合体 12部 (重合度:260、SO3Na基:6x10-5eq/g、 エポキシ基:20x10-5eq/g,OH基: 40x10-5eq/g、塩化ビニル:86Wt%) ポリエステルポリウレタン 5部 (SO3Na基:8x10-5eq/g、OH基: 10x10-5eq/g、重量平均分子量:3万) 8部 α−Al23(平均粒径0.08ミクロン) 5部 メチルエチルケトン 10部 トルエン 10部 シクロヘキサノン 10部 上記のものを加圧ニ−ダを用いて混練してさらに ステアリン酸 2部 トリデシルステアレ−ト 2部 カ−ボンブラック(平均粒径40nm) 2部 メチルエチルケトン 100部 シクロヘキサノン 50部 トルエン 150部 を加えてサンドグラインダ−を用いて分散して、磁性層
用塗布液をえた。
【0154】得られた磁性層用塗布液を乾燥後の厚さ
3.5ミクロンになるように前述の下塗層を設けたポリ
エチレンテレフタレ−ト非磁性プラスチック支持体上に
リバ−スロ−ルを用いて磁性塗料を塗布し、磁石により
配向処理し、乾燥後ス−パ−カレンダ−処理を行ない、
1/2インチ幅にスリットし、ビデオテ−プを得た。得
られた磁性層の空隙率は25容量%であった。得られた
サンプルについて下記の試験を行い、表13の結果を得
た。
【0155】 表13 サンプル ポリマ− 粉落ち 磁気テ−プ No No 剥 離 性 A B C D D 60 1 O O40" O10" − O O 61 9 O O40" O10" − O O 62 15 O O40" O10" − O O 63 20 O O40" O10" − O O 64 23 O O40" O10" − O O 65 31 O O40" O10" − O O 市販(18) − O X X O30’ O X 市販(19) − O X X O2゜ O X 市販(20) − O X X O30’ O X 市販(21) − O X X O1° O X
【0156】 市販(18):TDK(株) SSHS Lot.AFAA007 市販(19):MAXELL(製) VX Lot.1260BB712 市販(20):SONY(製) VB Lot.4E72038 市販(21):3M(製) EG-TV Lot.OJ203
【0157】剥離性:A;0.1重量%−Na2CO3
溶液、40℃ B;0.5重量%のNaOH水溶液、40℃ C;5重量%のNaOH水溶液、90℃ D;水、40℃ E;回収PETの着色及び分子量低下の有無 例えば10”は10秒を示し、1’は1分を示し、1°
は1時間を示す。
【0158】表13の結果より明らかのごとく本発明の
下塗層を設けた単層ビデオテ−プは弱アルカリまたは低
濃度アルカリ水溶液で良好な剥離性を示した。一方市販
の単層ビデオテ−プは剥離性がいずれも極めて不良であ
った。
【0159】剥離実施例1 前記サンプルNo48〜53の磁気テ−プをロ−タリ−
カッタ−で小片に裁断したもの200gを0.5重量%
(0.125N)NaOH4リットルが入っている槽に
投入した。槽にはタ−ビン羽のついた攪拌機があり、槽
の下部は3mm直径の孔のあいた板で仕切ができてい
る。NaOHの温度は40℃に設定し、攪拌は800r
pmで強く攪拌した。
【0160】磁気テ−プ投入後10分でサンプリングす
るとフィルムと強磁性粉末は完全に剥離していた。さら
に10分攪拌を続け、剥離した強磁性粉末を細かく粉砕
後、攪拌を停止すると、大半の強磁性粉末は多孔板を通
して下に沈積し、フィルムと分離することができた。槽
の下から液を抜くことで強磁性粉末を取り出し、再び槽
に水を入れ、攪拌後HClでpHを6.0〜7.0の間
に中和した。攪拌停止、水抜きを繰り返すことでフィル
ムから強磁性粉末を完全に分離することができた。この
操作を4回繰り返した。このようにしてPETのフィル
ム130gを品質劣化させることなく、分離回収するこ
とができた。
【0161】剥離実施例2 本発明による下塗り剤を塗布したサンプルNo48〜5
3の磁気テ−プを予め市販のロ−タリ−カッタ−用いて
2〜30mm角程度に小片に裁断したものを剥離テスト
用に準備した。剥離テストに用いた装置は内径800m
m、深さ1000mmの加熱ジャケット付きの攪拌槽
で、槽の下方に2mm直径の孔のあいた多孔板で仕切ら
れており、攪拌羽は羽径750mm、幅120mmの2
枚の板羽根が多孔板の真上にできている。この攪拌槽に
40℃の温水350リットルをいれ、これに固形のNa
OH1.75Kgを投入溶解した。これに予め準備した
裁断したテ−プ35Kgを投入し強く攪拌した(回転数
110rpm)。攪拌後30分して100ccのビ−カ
−でサンプリングしてフィルムと強磁性粉末の剥離の状
態を調べたところ小片からは強磁性粉末が完全に剥離し
ていることを確認した。
【0162】さらに30分攪拌することで剥離した強磁
性粉末を細かく砕き攪拌を停止した。底バルブを開け液
を抜くことで強磁性粉末の大半は多孔板を通して分離す
ることができた。その後底バルブを締め水350リット
ルを投入し攪拌した。これに35%HCl、300ミリ
リットルを添加しNaOHを中和した(pH6.6)。
その後攪拌15分で停止し水抜きすることで残った強磁
性粉末を分離した。この後、水の投入、攪拌、水抜きの
操作を4回繰り返すことで強磁性粉末を更に分離した。
分離したフィルムから5gサンプリングして残存強磁性
粉末量を測定したところ5ppm以下であった。またフ
ィルムを溶解してI.V値を測定したところ0.64で
あり、もとのフィルムのI.V値と変わらなかった。分
離したフィルムを脱水し乾燥したところ22Kgのフィ
ルム片を得ることができた。
【0163】剥離実施例3 本発明による下塗り剤を塗布したサンプルNo54〜5
9のパンケ−キに巻かれた磁気テ−プを用いてつぎの実
験を行なった。ロ−ル送り出しから送り出されたテ−プ
を温度70℃、濃度0.5重量%のNaOH溶液が入っ
た槽に浸せきした後、次の剥離槽においてブレ−ドで強
磁性粉末をベ−スからかき落とすとともに、水洗水をシ
ャワ−状にベ−スに吹き付けることで、ベ−スに付着し
た微量の強磁性粉末やNaOHを洗い落とした。その
後、熱風を吹き付けてベ−スに付いた水を乾燥し、ロ−
ル状に巻き取った。ベ−スの搬送速度は30m/mi
n、NaOH溶液での浸せき長は1.5m(浸せき時間
は3秒)であった。この様にして強磁性粉末を分離した
ベ−スには強磁性粉末の付着は見られず(残存Fe量は
1ppm以下)、またIV値も0.64とまったく生ベ
−スの値と変わらなかった。
【0164】
【発明の効果】以上説明したように本発明は弱アルカリ
または低濃度アルカリ水溶液、特に高くとも当初のpH
が13未満の弱アルカリまたは低濃度アルカリ水溶液に
易溶解性を示す新規な下塗層を非磁性プラスチック支持
体と磁性層及び/またはバック層との間に設ける事によ
って、従来極めて剥離の困難な磁気記録媒体から非磁性
プラスチック支持体が容易に回収できた。すなわちを磁
性層及び/またはバック層の空隙を通して弱アルカリま
たは低濃度アルカリ水溶液が磁性層及び/またはバック
層に滲み込み、前記の新規な下塗層を溶解する事によ
り、極めて簡単に前記磁性層及び/またはバック層が剥
離でき、環境保護に適合した磁気記録媒体が得られた。
【0165】本発明はカルボキシル基を2x10-4eq
/g以上を有するポリマ−、または酸価13以上である
ポリマ−、ジカルボン酸またはその無水物を含むモノマ
−を成分とする共重合体、カルボキシル基を8x10-4
eq/g以上を有するポリウレタン、酸価45以上であ
るポリウレタン、−SO3M、−SO4M、−OPO(O
M)2、−PO(OM)2(ここでMは水素であり、部分
的にアルカリ金属塩になっていてもよい。)から選ばれ
る少なくとも1種以上の極性基を2x10-4eq/g以
上を有するポリウレタン、カルボキシル基を8x10-4
eq/g以上を有するポリエステルなどからなることに
より、非磁性プラスチック支持体と磁性層及び/または
バック層との間の密着が良好であるとともに、廃磁気記
録媒体としたときには弱アルカリまたは低濃度アルカリ
水溶液に浸せき処理することにより、ほぼ完全な形で従
来極めて剥離の困難な磁気記録媒体から非磁性プラスチ
ック支持体が容易に回収できた。弱アルカリまたは低濃
度アルカリ水溶液に浸せき処理するためにPET等のベ
−ス材料は溶解したり、加水分解したりして変質したり
することがなく、回収後ほぼ完全な形で次の使用に供す
ることができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平3−4003 (32)優先日 平3(1991)1月17日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 鈴木 恵一 神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富 士写真フイルム株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性プラスチック支持体と少なくとも
    磁性層及び/またはバック層との間に下塗層を設けてな
    る磁気記録媒体において、前記磁性層及び/またはバッ
    ク層の空隙率が最大40容量%であり、前記下塗層は4
    0℃の水に対する溶解性よりも、40℃、0.5重量%
    のNaOH水溶液に対する溶解性の方が高く、且つ前記
    下塗層は高くとも当初のpHが13未満の弱アルカリま
    たは0.25N以下の低濃度アルカリ水溶液に易溶解性
    を示すことを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記下塗層は40℃の水に対する溶解性
    よりも、有機溶剤に対する溶解性及び40℃、0.5重
    量%のNaOH水溶液に対する溶解性の方が高いポリマ
    −からなることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒
    体。
  3. 【請求項3】 非磁性プラスチック支持体と少なくとも
    磁性層及び/またはバック層との間に下塗層を設けてな
    る磁気記録媒体において、前記磁性層及び/またはバッ
    ク層の空隙率が最大40容量%であり、前記下塗層は少
    なくとも酸性極性基を有するポリマ−からなり、且つ前
    記下塗層は高くとも当初のpHが13未満の弱アルカリ
    または0.25N以下の低濃度アルカリ水溶液に易溶解
    性を示すことを特徴とする磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記下塗層は0.5重量%のNaOH水
    溶液に、40℃で、3分以内に溶解する剥離速度を有す
    ることを特徴とする請求項1または請求項3記載の磁気
    記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記下塗層は40℃の0.5重量%のN
    aOH水溶液50g中に少なくとも固形分1gが溶解す
    るポリマ−からなることを特徴とする請求項1または請
    求項3記載の磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記下塗層中のポリマ−に含まれる酸性
    極性基はCOOH基、SO3H基、SO4H基、OPO
    (OH)2基、PO(OH)2基から選ばれる少なくとも
    1種以上の極性基であり、その塩を含む場合は、ポリマ
    −全体として酸性を示すかまたは40℃の水に対する溶
    解性よりも、40℃、0.5重量%のNaOH水溶液に
    対する溶解性の方が高いポリマ−であることを特徴とす
    る請求項1または請求項3記載の磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記下塗層がカルボキシル基を2x10
    -4eq/g以上を有するポリマ−を含有することを特徴
    とする請求項1または請求項3記載の磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】 前記下塗層が酸価13以上であるポリマ
    −を含有することを特徴とする請求項1または請求項3
    記載の磁気記録媒体。
  9. 【請求項9】 前記下塗層がジカルボン酸またはその無
    水物を含むモノマ−を成分とする共重合体を含有するこ
    とを特徴とする請求項1または請求項3記載の磁気記録
    媒体。
  10. 【請求項10】 前記下塗層がカルボキシル基を8x1
    -4eq/g以上を有するポリウレタンまたはポリエス
    テルを含有することを特徴とする請求項1または請求項
    3記載の磁気記録媒体。
  11. 【請求項11】 前記下塗層が酸価45以上であるポリ
    ウレタンまたはポリエステルを含有することを特徴とす
    る請求項1または請求項3記載の磁気記録媒体。
  12. 【請求項12】 前記下塗層が−SO3M基、−SO4
    基、−OPO(OM)2基、−PO(OM)2基(ここで
    Mは水素であり、部分的にアルカリ金属塩になっていて
    もよい。)から選ばれる少なくとも1種以上の極性基を
    2x10-4eq/g以上を有するポリウレタンまたはポ
    リエステルを含有することを特徴とする請求項1または
    請求項3記載の磁気記録媒体。
  13. 【請求項13】 前記下塗層は密着力が30gf以上
    で、且つガラス転移温度(Tg)が30〜100℃であ
    ることを特徴とする請求項1または請求項3記載の磁気
    記録媒体。
  14. 【請求項14】 前記非磁性プラスチック支持体がポリ
    エチレンテレフタレ−ト、またはポリエチレンテレナフ
    タレ−トよりなることを特徴とする請求項1または請求
    項3記載の磁気記録媒体。
  15. 【請求項15】 非磁性プラスチック支持体上に少なく
    とも空隙率が最大40容量%である磁性層及び/または
    バック層とを有してなる磁気記録媒体を裁断し、高くと
    も当初のpHが13未満の弱アルカリまたは0.25N
    以下の低濃度アルカリ水溶液で、裁断した前記磁気記録
    媒体を浸せき、攪拌して、該裁断片の40℃の水に対す
    る溶解性よりも、40℃、0.5重量%のNaOH水溶
    液に対する溶解性の方が高いポリマ−を有する下塗層を
    溶解することにより、前記非磁性プラスチック支持体か
    ら磁性層及び/またはバック層とを剥離させた後、それ
    らの固形物をそれぞれ分離することを特徴とする磁気記
    録媒体の回収処理方法。
  16. 【請求項16】 非磁性プラスチック支持体上に少なく
    とも空隙率が最大40容量%である磁性層及び/または
    バック層との間に40℃の水に対する溶解性よりも、4
    0℃、0.5重量%のNaOH水溶液に対する溶解性の
    方が高いポリマ−を有する下塗層を有してなる帯状もし
    くはテ−プ状の磁気記録媒体を所定の走行路に沿って連
    続的に搬送させながら、該磁気記録媒体を高くとも当初
    のpHが13未満の弱アルカリまたは0.25N以下の
    低濃度アルカリ水溶液タンク中を通過させ該タンク通過
    後、該磁気記録媒体を洗浄液で洗浄しながらスクレ−パ
    −で前記磁性層及び/またはバック層とを前記非磁性プ
    ラスチック支持体から剥離することを特徴とする磁気記
    録媒体の回収処理方法。
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