JPH0563504B2 - - Google Patents

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JPH0563504B2
JPH0563504B2 JP33502587A JP33502587A JPH0563504B2 JP H0563504 B2 JPH0563504 B2 JP H0563504B2 JP 33502587 A JP33502587 A JP 33502587A JP 33502587 A JP33502587 A JP 33502587A JP H0563504 B2 JPH0563504 B2 JP H0563504B2
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JP
Japan
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weight
acid
parts
aromatic polyester
ethylene copolymer
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JP33502587A
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Hiroo Karasawa
Kyomi Okita
Kiichi Yonetani
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
<産業上の利用分野> 本発明は、耐衝撃性、引張り強さなどの機械的
性質に優れ、さらには極めて高い耐ヒートサイク
ル性、耐加水分解性を有する芳香族ポリエステル
樹脂組成物の製造方法に関する。 <従来の技術> ポリブチレンテレフタレートやポリエチレンテ
レフタレートに代表される芳香族ポリエステル樹
脂は、耐溶剤性などの化学的性質や物理的、機械
的性質に優れ、さらにはガラス繊維などの強化剤
を用いることにより機械強度、耐熱性が大きく向
上することから、自動車部品、機械機構部品、電
気・電子機器部品等の幅広い分野に使用されてい
る。 また、最近になつて特開昭55−2130号公報、特
開昭61−163956号公報などに開示されているエチ
レン系共重合体に不飽和カルボン酸誘導体をグラ
フト共重合した変性エチレン系共重合体を芳香族
ポリエステルにブレンドする方法が開発され、芳
香族ポリエステルの欠点とされてきた耐衝撃性が
改良され、その用途が大幅にひろがりつつある。
しかし、需要の多いガラス繊維に代表される無機
充填剤を含有する芳香族ポリエステルにこのよう
な耐衝撃技術を適用しても、その耐衝撃性の改良
効果は小さなものであつた。 そこで特開昭56−100845号公報に開示されるよ
うに、芳香族ポリエステルとガラス繊維をあらか
じめ溶融混合した後、変性エチレン系共重合体を
混合することにより、耐衝撃性の改良をはかるな
どの試みがなされていた。 <発明が解決しようとする問題点> しかしながら、これらの方法によつては押出機
中でガラス繊維が折れたり、芳香族ポリエステル
が熱分解するために得られた樹脂組成物の耐衝撃
性はあまり改良されず、また引張り強度などの機
械物性が低くなつたり、成形品の耐加水分解性が
悪くなつたりするという問題があつた。 <問題点を解決するための手段> そこで本発明者らは、ガラス繊維に代表される
無機充填剤により強化した場合にも耐衝撃強さ、
引張り強さなどの機械的性質に優れ、良好な耐加
水分解性を有する樹脂組成物を得るために鋭意検
討した結果、芳香族ポリエステル、エポキシ化合
物および無機充填剤を溶融混合した後に、不飽和
カルボン酸またはその誘導体をグラフト共重合し
た変性エチレン系共重合体を溶融混合した場合に
は、上記の目的が達成されるばかりではなく、驚
くべきことに耐ヒートサイクル性にも優れた樹脂
組成物が得られることを発見し、本発明に到達し
た。 すなわち本発明は、 (A) 芳香族ポリエステル100重量部に対して (B) 無機充填剤1〜120重量部 (C) エポキシ化合物0.01〜10重量部 (D) エチレン系共重合体に不飽和カルボン酸また
はその誘導体0.01〜10重量%をグラフト共重合
した変性エチレン系共重合体1〜70重量部から
なる樹脂組成物を製造する際、 (A)、(B)および(C)を溶融混合した後、(D)を溶融混
合することを特徴とする芳香族ポリエステル樹脂
組成物の製造方法を提供するものである。 本発明で用いる芳香族ポリエステルAとは、芳
香環を重合体の連鎖単位に有するポリエステル
で、芳香族ジカルボン酸(あるいはそのエステル
形成誘導体)とジオール(あるいはそのエステル
形成誘導体)とを主成分とする重縮合反応により
得られる重合体ないし共重合体である。 ここでいう芳香族ジカルボン酸としては、テレ
フタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、1,
5−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレ
ンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸、2,2′−ビフエニルカルボン酸、3,3′−ビ
フエニルジカルボン酸、4,4′−ビフエニルカル
ボン酸、4,4′−ジフエニルエーテルジカルボン
酸、4,4′−ジフエニルメタンジカルボン酸、
4,4′−ジフエニルスルフオンジカルボン酸、
4,4′−ジフエニルイソプロピリデンジカルボン
酸、1,2−ビス(フエノキシ)エタン−4,
4′−ジカルボン酸、2,5−アントラセンジカル
ボン酸、2,6−アントラセンジカルボン酸、
4,4″−p−ターフエニレンジカルボン酸、2,
5−ピリジンジカルボン酸などであり、テレフタ
ル酸が好ましく使用できる。 これらの芳香族ジカルボン酸は2種以上を混合
して使用してもよい。なお、少量であればこれら
の芳香族ジカルボン酸とともに、アジピン酸、ア
ゼライン酸、ドデカンジオン酸、セバシン酸など
の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボ
ン酸などの脂環族ジカルボン酸を一種以上混合し
て使用することができる。 また、ジオール成分としては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、1,5−ペンタンジオール、ヘキシレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−
1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコールなどの脂肪族ジオー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの
脂環族ジオールなどおよびそれらの混合物などが
挙げられる。なお少量であれば、分子量400〜
6000の長鎖ジオール、すなわちポリエチレングリ
コール、ポリ1,3−プロピレングリコール、ポ
リテトラメチレングリコールなどを一種以上共重
合せしめてもよい。 具体的な芳香族ポリエステルとしては、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチ
レンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、
ポリエチレン−1,2−ビス(フエノキシ)エタ
ン−4,4′−ジカルボキシレートなどのほか、ポ
リエチレンイソフタレート/テレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート/イソフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート/デカンジカルボキシ
レートなどの共重合ポリエステルが挙げられる。
これらのうち機械的性質、成形性などのバランス
のとれたポリブチレンテレフタレートおよびポリ
エチレンテレフタレートが好ましく使用できる。 本発明において使用する芳香族ポリエステル
は、0.5%のo−クロルフエノール溶液を25℃で
測定した相対粘度が1.15〜2.0、特に1.3〜1.85の
ものが好ましい。 本発明で用いる無機充填剤(B)は、特に限定され
るものではないが、好ましくは、強化熱可塑性樹
脂に一般に用いられているガラス繊維(シラン系
カツプリング剤等で表面処理されているものを含
む)、炭素繊維、金属繊維、アスベスト、チタン
酸カリウムウイスカ、ワラステナイト、ガラスフ
レーク、ガラスビーズ、タルク、マイカ、クレ
ー、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタ
ン、酸化アルミニウムなどが挙げられ、中でもチ
ヨツプドストランドタイプのガラス繊維が最も好
ましく用いられる。 無機充填剤の添加量は、芳香族ポリエステル
100重量部に対して1〜120重量部が好ましい。1
重量部未満では芳香族ポリエステルの機械物性の
改良効果が充分ではなく、また、120重量部を越
えるとかえつて機械物性の低下を招き好ましくな
い。 本発明で使用するエポキシ化合物(C)は、必ずし
も限定されるものではないが、ビスフエノール−
A−ジグリシジルエーテル、オルトフエニルフエ
ニルグリシジルエーテルなどのグリシジルエーテ
ル類や、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエス
テル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステ
ル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、イソフ
タル酸ジグリシジルエステルなどのグリシジルエ
ステル類などが挙げられるが、下記一般式()
で示される化合物が最も好ましい。 (ただし、式中Arは炭素数6〜20の芳香族基ま
たは脂環基を、nは0または1〜20の整数を示
す。) Arの具体例としては、1,4−フエニレン、
1,3−フエニレン、1,2−フエニレン、2−
メチル−1,4−フエニレン、4,4′−ビフエニ
レン、3,3′−ビフエニレン、2,2′−ビフエニ
レン、3,4′−ビフエニレン、1,4−ナフチレ
ン、1,5−ナフチレン、2,6−ナフチレン、
2,7−ナフチレン、1,4−シクロヘキシレ
ン、1,3−シクロヘキシレン、1,2−シクロ
ヘキシレン、4,4′−ビシクロヘキシレン、2,
6−デカヒドロナフチレンなどが好ましく挙げら
れ、なかでも1,4−フエニレン、1,3−フエ
ニレンおよび2,6−ナフチレンが特に好まし
い。 ()式の化合物の重合度nの値は、0または
1〜20の整数であり、0または1〜10の整数が好
ましく、また、各種の重合度を有する化合物の混
合物であつてもよい。 特に好ましいのは平均重合度(n)が0〜2の範囲
にあり、重合平均分子量(Mw)と、数平均分子
量(Mn)の比Mw/Mnが1.0〜3.0の範囲にある
ものである。()式で示されるエポキシ化合物
の製造方法は特に限定されるものではないが、例
えば、ヒドロキシカルボン酸と、エピハロヒドリ
ンとを4級アンモニウム塩、3級アミン、3級ホ
スフインなどの触媒存在下、40〜150℃で反応さ
せて、ハロヒドリンエステルエーテル化を行い、
次いでアルカリ金属塩を添加して脱ハロゲン化水
素して製造する方法が挙げられる。重合度の高い
ものについては、さらに、ヒドロキシカルボン酸
を触媒の存在下比率を変え反応させることにより
得ることができる。 本発明におけるエポキシ化合物の添加量は、ポ
リエステル100重量部に対して001〜10重量部、好
ましくは0.05〜5重量部、より好ましくは0.2〜
3重量部が望ましい。添加量が0.01重量部未満の
場合は、芳香族ポリエステルの耐加水分解性改良
効果が充分でなく、一方10重量部を越える場合に
は、芳香族ポリエステル樹脂の機械物性を損ねる
ためいずれも好ましくない。 本発明で用いる変性エチレン系共重合体(D)は、
エチレン系共重合体に不飽和カルボン酸またはそ
の誘導体0.01〜10重量%をグラフト共重合して得
られるものである。 幹ポリマーとして用いるエチレン系共重合体と
しては、ガラス転移温度が30℃以下であれば特に
限定されるものではないが、好ましくは、エチレ
ンとプロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、4
−メチルペンテン−1などのα−オレフインとの
共重合体、α−オレフインとさらに1,4−ヘキ
サジエン、エチリデンノルボーネン、ジシクロペ
ンタジエンなどの非共役ジエンを含有する共重合
体、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、
メチルメタクリレートなどのアルキルアクリレー
トまたはアルキルメタクリレートとの共重合体、
酢酸ビニルとの共重合体、さらにはスチレン−イ
ソプレン−スチレン共重合体や、スチレン−ブタ
ジエン−スチレン共重合体などに含まれる脂肪族
二重結合の一部またはすべてを水素添加した重合
体などであつて、具体的には、エチレン/プロピ
レン共重合体、エチレン/ブテン−1共重合体、
エチレン/ペンテン−1共重合体、エチレン/4
−メチルペンテン−1共重合体、エチレン/プロ
ピレン/エチリデンノルボーネン共重合体、エチ
レン/プロピレン/ジシクロペンタジエン共重合
体、エチレン/ブテン−1/エチリデンノルボー
ネン共重合体、エチレン/エチルアクリレート共
重合体、エチレン/ブチルアクリレート共重合
体、エチレン/メチルメタクリレート共重合体、
水添スチレン−イソプレン−スチレン三元ブロツ
ク共重合体、水添スチレン−ブタジエン−スチレ
ンブロツク共重合体などが挙げられる。 また用いる幹ポリマーは、ガラス転移温度が30
℃以下、好ましくは0℃以下、より好ましくは−
20℃以下であることが望ましい。さらに190℃で
測定したメルトフローレート(MFR)が0.05〜
150(単位gr/10分)のものが好ましい。 特に好ましい幹ポリマーの例としては、エチレ
ン/プロピレン共重合体およびエチレン/エチル
アクリレート共重合体が挙げられる。 また、上記エチレン系共重合体にグラフト共重
合する不飽和カルボン酸とは、アクリル酸、メタ
クリル酸、クロトン酸、マイレン酸、フマール
酸、イタコン酸、5−ノルボーネン−2,3−ジ
カルボン酸、テトラヒドロフタル酸、ダイマー酸
などが例として挙げられ、その誘導体としては上
記の酸の無水物、エステル、アミド、イミド、塩
などが挙げられる。具体的には、無水マイレン
酸、無水イタコン酸、無水−5−ノルボーネン−
2,3−ジカルボン酸、テトラヒドロフタル酸無
水物、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、ア
クリル酸グリシジル、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸グリシジル、クロ
トン酸エチル、クロトン酸ブチル、クロトン酸グ
リシジル、マイレン酸ジエチル、マイレン酸ジブ
チル、マイレン酸ジグリシジル、フマール酸ジエ
チル、フマール酸ジブチル、フマール酸ジグリシ
ジル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチ
ル、イタコン酸ジグリシジル、5−ノルボーネン
−2,3−ジカルボン酸ジエチル、5−ノルボー
ネン−2,3−ジカルボン酸ジブチル、5−ノル
ボーネン−2,3−ジカルボン酸ジグリシジル、
テトラヒドロフタル酸ジエチル、テトラヒドロフ
タル酸ジブチル、テトラヒドロフタル酸ジグリシ
ジル、ダイマー酸ジエチル、ダイマー酸ジブチ
ル、ダイマー酸ジグリシジル、アクリルアミド、
メタクリルアミド、クロトンアミド、マイレンア
ミド、フマールアミド、イタコンアミド、5−ノ
ルボーネン−2,3−カルボンアミド、テトラヒ
ドロフタルアミド、ダイマーアミド、N,N−ジ
メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタク
リルアミド、N,N−ジメチルクロマトンアミ
ド、N,N,N′,N′−テトラメチルマレインア
ミド、N,N,N′,N′−テトラメチルフマール
アミド、N,N,N′,N′−テトラメチルイタコ
ンアミド、N,N,N′,N′−テトラメチル−5
−ノルボーネン−2,3−カルボンアミド、N,
N,N′,N′−テトラメチルテトラヒドロフタル
アミド、N,N,N′,N′−テトラメチルダイマ
ーアミド、マレインイミド、フマールイミド、イ
タコンイミド、5−ノルボーネン−2,3−カル
ボンイミド、テトラヒドロフタルイミド、N−フ
エニルマレインイミド、N−フエニルフマールイ
ミド、N−フエニルイタコンイミド、N−フエニ
ル−5−ノルボーネン−2,3−カルボンイミ
ド、N−フエニルテトラヒドロフタルイミドなど
が挙げられ、なかでも、アクリル酸、メタクリル
酸、無水マイレン酸、無水イタコン酸、テトラヒ
ドロフタル酸無水物、アクリル酸グリシジル、メ
タクリル酸グリシジル、マイレン酸ジグリシジ
ル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジル、ダイマ
ー酸ジグリシジル、アクリルアミド、メタクリル
アミド、マイレンイミド、N−フエニルマレイン
イミドなどが好ましく挙げられる。 エチレン系共重合体に不飽和カルボン酸、また
はその誘導体をグラフト共重合する方法はかなら
ずしも限定されるものではないが、エチレン系共
重合体をベンゼン、トレエン等の溶媒に加熱溶解
せしめ、これに不飽和カルボン酸および/または
不飽和カルボン酸誘導体、およびラジカル発生剤
を添加反応させる方法、エチレン系共重合体、不
飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸
誘導体およびラジカル発生剤を押出機、ニーダー
等を用いて、溶融混練反応させる方法などが挙げ
られる。 グラフト共重合する不飽和カルボン酸または不
飽和カルボン酸誘導体の量は、変性エチレン共重
合体中0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜3重量
%である。グラフト量が0.01重量%未満では、芳
香族ポリエステルの耐衝撃性改良効果が充分でな
く、また10重量%を越える場合は、樹脂組成物の
成形流動性が低下する問題がありいずれも好まし
くない。 さらに少量であれば、そのほかのモノマー、他
えばスチレン、アクリロニトリル、ブタジエン等
をグラフト成分モノマーとして同時に用いてもよ
い。 本発明における(D)不飽和カルボン酸またはその
誘導体0.01〜10重量%をグラフト共重合した変性
エチレン系共重合体の添加量は、芳香族ポリエス
テル100重量部に対して1〜70重量部、好ましく
は2〜50重量部、より好ましくは3〜40重量部で
ある。添加量が1重量部未満では、芳香族ポリエ
ステルの耐衝撃性の改良効果が充分でなく、70重
量部を越えると、かえつて芳香族ポリエステルの
機械的特性を損なう傾向にありいずれも好ましく
ない。 本発明組成物は、(A)芳香族ポリエステル、(B)無
機充填剤および(C)エポキシ化合物を溶融混合した
後、(D)不飽和カルボン酸またはその誘導体0.01〜
10重量%をグラフト共重合したエチレン系共重合
体を溶融混合した場合に最高の性能を発揮する。 すなわち、本発明の特徴は、上記本発明の製造
方法に従つて(混合順序にしたがつて)芳香族ポ
リエステル、無機充填剤、エポキシ化合物、変性
エチレン系共重合体の樹脂組成物を製造したとき
に限つて、耐衝撃性、引張り強さなどの機械的性
質に優れると共に、良好な耐ヒートサイクル性、
耐加水分解性を有する芳香族ポリエステル樹脂組
成物が得られることにある。 例えば、(A)芳香族ポリエステル、(B)無機充填
剤、(C)エポキシ化合物および(D)変性エチレン系共
重合体の4者を同時に溶融混合した場合には、耐
衝撃性はもちろんのこと、優れた耐ヒートサイク
ル性を有した樹脂組成物は得られない。 さらに、(A)芳香族ポリエステル、(B)無機充填剤
を溶融混合した後、(D)変性エチレン系共重合体を
溶融混合した場合には、ある程度耐衝撃性は向上
するものの、引張り強度などの機械物性や、耐加
水分解性に問題がある。 また、(A)芳香族ポリエステル、(D)変性エチレン
系共重合体を溶融混合した後、(B)無機充填剤、(C)
エポキシ化合物を溶融混合した場合には、耐衝撃
性、引張り強さなどの機械的性質が不十分な樹脂
組成物しか得られない。 本発明の製造法にしたがえば(混合順序にした
がえば)具体的な溶融混合法は必ずしも限定され
るものではないが、好ましくは、芳香族ポリエス
テル、無機充填剤、エポキシ化合物の3者を押出
機を使用して、溶融混合・ペレツト化し、このペ
レツトを変性エチレン系共重合体と共に再び押出
機を使用して溶融混合する方法や、押出機の吐出
口から最も遠いホツパーより芳香族ポリエステ
ル、無機充填剤、エポキシ化合物の3者を投入
し、吐出口に近いホツパーより変性エチレン系共
重合体を加る方法などが挙げられる。 本発明により得られた樹脂組成物は、射出成
形、押出成形などの通常の方法で容易に成形する
ことが可能であり、得られた成形品は優れた性能
を発揮する。 さらに本発明組成物に対して、本発明の目的を
損なわない範囲で、酸化防止剤、熱安定剤、紫外
線吸収剤、滑剤、離 型剤、染料・顔料を含む着
色剤、核剤などの通常の添加剤を1種以上任意の
時点で添加することができる。 また少量の熱可塑性樹脂(例えば、ポリフエニ
レンオキサイド、ポリカーボネート、ポリアミ
ド、ポリプロピレンなど)を同様に添加すること
もできる。 <実施例> 以下実施例・比較例を挙げて本発明の効果をさ
らに詳述する。 参考例 1〜2 表1に示す幹ポリマー100重量部に対して、無
水マイレン酸またはグリシジルメタクリレート2
重量部および1,3−ビス(t−ブチルペルオキ
シ−イソプロピル)ベンゼン0.2重量部をV−ブ
レンダーでドライブレンドし、30mmφ2軸押出機
を用いて、200℃で溶融混練後ペレツト化し、変
性エチレン系共重合体(イ)および(ロ)を製造した。 得られたペレツトについて、ソツクスレー抽出
機を用いて、未反応のカルボン酸誘導体を抽出
後、IRスペクトルによつてグラフト率を定量し
た。結果を表1に示す。
〔エポキシ化合物〕
【表】 注:※1 成形下限圧:値が小さい程、成形
時の流動性が良好。
実施例2〜4、比較例1〜4 また実施例1において、変性エチレン系共重合
体を(ロ)に変えたのみの例(実施例2)、使用する
エポキシ化合物を(ニ)に変えたのみの例(実施例
3)および(ホ)に変えたのみの例(実施例4)につ
いても、実施例1と同様にして、溶融混合、成
形・評価を行つた。結果を表2に示す。 さらにエポキシ化合物(ハ)未添加の例(比較例
1)、実施例1の混合順序を変えた例、すなわち、
PBT、ガラス繊維、変性エチレン共重合体(イ)お
よびエポキシ化合部(ハ)を同時にドライブレンドし
た例(比較例2)、PBTと変性エチレン系共重合
体(イ)を溶融混合、ペレツト化後、このペレツトに
対して、ガラス繊維とエポキシ化合物(ハ)を溶融嵌
合した例(比較例3)、PBT、ガラス繊維および
変性エチレン系共重合体(イ)を溶融混練−ペレツト
化後、このペレツトに対してエポキシ化合物(ハ)を
溶融混練した例(比較例4)についても実施例1
と同様にして成形評価を行つた。結果を表2に示
す。 表2の結果から明らかなように、本発明の混合
順序にしたがつて製造した場合(実施例1〜4)
には成形品の引張り強度、衝撃強度が優れるばか
りでなく、耐加水分解性、耐ヒートサイクル性を
極めて良好であり、中でもエポキシ化合物(ハ)ハを
使用した場合の性能が最も優れることがわかる。 これに対し、エポキシ化合物未添加の場合(比
較例1)や、本発明の混合順序と異なる場合(比
較例2〜4)には機械的性質が低いばかりでな
く、耐加水分解性、耐ヒートサイクル性も劣つて
いる。 <発明の効果> 本発明によつて製造された組成物の与える成形
品は、衝撃強度、引張り強度に代表される機械物
性に優れるばかりでなく、耐加水分解性、耐ヒー
トサイクル性も極めて良好であり、機械構造部
品、自動車部品等の用途に有用である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A) 芳香族ポリエステル100重量部に対して (B) 無機充填剤1〜120重量部 (C) エポキシ化合物0.01〜10重量部 (D) エチレン系共重合体に不飽和カルボン酸また
    はその誘導体0.01〜10重量%をグラフト共重合
    した変性エチレン系共重合体1〜70重量部から
    なる樹脂組成物を製造するに際し、 (A)、(B)および(C)を溶融混合した後、(D)を溶融混
    合することを特徴とする芳香族ポリエステル樹脂
    組成物の製造方法。
JP33502587A 1987-12-28 1987-12-28 芳香族ポリエステル樹脂組成物の製造方法 Granted JPH01174555A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33502587A JPH01174555A (ja) 1987-12-28 1987-12-28 芳香族ポリエステル樹脂組成物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33502587A JPH01174555A (ja) 1987-12-28 1987-12-28 芳香族ポリエステル樹脂組成物の製造方法

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Publication Number Publication Date
JPH01174555A JPH01174555A (ja) 1989-07-11
JPH0563504B2 true JPH0563504B2 (ja) 1993-09-10

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ID=18283901

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