JPH0560737U

JPH0560737U - 自動ねじ締め機

Info

Publication number: JPH0560737U
Application number: JP732892U
Authority: JP
Inventors: 靖則田中; 徹中元
Original assignee: 日本電気ホームエレクトロニクス株式会社
Priority date: 1992-01-24
Filing date: 1992-01-24
Publication date: 1993-08-10

Abstract

(57)【要約】【目的】使用するＸＹテーブルの構成の簡素化および
小形化を図る。【構成】ドライバ５はドライバ回転駆動モータ６によ
り回転駆動される。ドライバ５およびドライバ回転駆動
モータ６の部分は昇降駆動されるが水平方向には移動せ
ず位置固定である。ドライバ５の下方にＸＹテーブル１
０が配置される。ねじ締め作業時には、ＸＹテーブル１
０の横移動台１３上にワーク（被ねじ締め体）１１を取
り付ける。ＸＹテーブル１０はワーク１１を水平面内の
Ｘ・Ｙの直角二方向に移動させ、特定のねじ締め箇所を
ドライバ５の直下に位置させる。ＸＹテーブルは単にワ
ークを保持するだけであるから、構成が簡素化され、小
形化される。ドライバ５が固定であるから、ワークを保
持するＸＹテーブルに加わるねじ締め時の力は常に同じ
場所となり、ＸＹテーブルが簡素化され、小形化され
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、ワーク（被ねじ締め体）に対する自動的なねじ締め付け作業を行う自動ねじ締め機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の一般的な自動ねじ締め機は、ワークを作業台上に固定し、その上方に配置したＸＹテーブルの可動部に電動ドライバを保持し、電動ドライバをＸ−Ｙ方向に移動させて、ワーク上の所定箇所のねじの締め付け作業を行う構成である。

【０００３】従来の他の自動ねじ締め機として、ワークはＹ方向に移動可能に、電動ドライバはＸ方向に移動可能に設け、ワークのＹ方向の移動と電動ドライバのＸ方向の移動とにより、ワーク上の所定箇所のねじの締め付け作業を行うものもある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

前記ＸＹテーブルを用いる方式では、ＸＹテーブルの構成が、回転駆動および昇降駆動を必要とする電動ドライバを保持してＸ−Ｙ方向に移動させる構成となるから、ＸＹテーブルが複雑化かつ大形化し、自動ねじ締め機の全体構成が大形化する。また、回転する電動ドライバがＸ−Ｙ方向に移動するのであるから、安全性に関して好ましくない。

【０００５】また、前記のワークをＹ方向に電動ドライバをＸ方向に移動させる方式は、そのようなねじ締め動作が人の感覚と異なるものであるから、最初に多数のねじを順序通りに締め付けていく作業を記憶させるティーチング操作が容易でない。また、電動ドライバを一軸方向に移動させる構成であるから、二軸方向に移動させるＸＹテーブルほどではないがやはり電動ドライバの移動機構が大形化し、前記と同様に自動ねじ締め機の全体構成が大形化するという問題もある。

【０００６】本考案は上記従来の欠点を解消するためになされたもので、ＸＹテーブルの構成の簡素化および小形化を図ることができるとともに、安全性の高い自動ねじ締め機を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決する本考案の自動ねじ締め機は、上下方向にのみ移動可能に設けられた垂直な自動ドライバと、前記自動ドライバの下方においてワークを保持しかつ水平面内の直角二方向に移動させるＸＹテーブルとを備えたことを特徴とする。

【０００８】

【作用】

上記構成において、ワークはＸＹテーブルに保持されてＸ−Ｙ方向に移動し、特定のねじ締め箇所が自動ドライバの直下に位置する。次いで、自動ドライバが下降して前記特定のねじ締め箇所についてねじ締め付け作業を行う。

【０００９】ワーク上のねじ締め箇所にはねじ締め時の反力が作用するが、自動ドライバの位置が固定であるから、ワークを保持するＸＹテーブルに加わるねじ締め時の力が常に同じ場所となる。したがって、このＸＹテーブルの剛性は、ＸＹテーブルに自動ドライバを設ける場合と比べて小さく済む。

【００１０】また、一方のみ（ワークのみ）をＸ−Ｙ方向に移動させるものであり、ねじ締め動作が人の感覚と共通である。したがって、最初に多数のねじを順序通りに締め付けていく作業を記憶させるティーチング操作が容易である。

【００１１】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図１〜図４を参照して説明する。図１は本考案一実施例の自動ねじ締め機の正面図、図２は同側面図である。符号１は自動ねじ締め機を示す。自動ねじ締め機１の機枠２の上部に電動ドライバ装置支持台３が固定され、この電動ドライバ支持台３に電動ドライバ装置４が取り付けられている。電動ドライバ装置４は、垂直なドライバ５、このドライバ５を回転駆動するドライバ回転駆動モータ６、ドライバ５の先端部に設けたねじ掴み用のチャック７、ドライバ５およびドライバ駆動モータ６部分を一体に昇降駆動するドライバ昇降駆動モータ８等からなっている。前記チャック７には図示略のねじ供給装置のねじ供給ホース９が接続されている。ねじ締め動作時にはこのねじ供給ホース９よりねじがチャック７に１個ずつ供給され、チャック７でねじを掴んだ状態でドライバ５の先端がねじの頭に係合する。

【００１２】前記ドライバ５の下方位置にＸＹテーブル１０が配置されている。ＸＹテーブル１０は、図３、図４に詳細を示すように、Ｘ方向（正面から見て前後方向）に移動する縦移動台１２とこの縦移動台１２上でＹ方向（正面から見て左右方向）に移動する横移動台１３とを備え、作業時には前記横移動台１３上にワーク１１を保持したワーク取付治具１４が取り付けられる。前記縦移動台１２は、裏面の一体に設けたスライド部１６が機枠２の台部２ｂ上に設けた縦移動用レール１５に嵌合してＸ方向に案内されるようになっている。また、縦移動台１２と一体のブラケット１２ａにボールナット１７が固定され、このボールナット１７に螺合するスクリュウ１８が縦移動用レール１５と平行に設けられ、このスクリュウ１８を回転駆動する縦駆動用モータ（パルスモータを用いている）１９が機枠２の台部２ｂ上に固定した取付台３１に設置されている。

【００１３】前記横移動台１３の裏面にＹ方向に長いスライド部２２が固定され、このスライド部２２をＹ方向に案内するガイド部材２３が縦移動台１２の上面に固定されている。横移動台１３の裏面にＹ方向に延びるラック２４が固定され、このラック２４にピニオン２５がかみ合っている。ピニオン２５は機枠２の台部２ｂ上に固定した取付台３２に回転可能に取り付けられ、同じく取付台３２に固定した横駆動用モータ（パルスモータを用いている）２６によりプーリ２７、２８間に掛け渡されたタイミングベルト２９を介して回転駆動されるようになっている。

【００１４】次に動作について説明する。図示例のねじ締め作業は、プリント基板をシャーシやケースにねじで固定する作業であり、ＸＹテーブル１０の横移動台１３上にワーク（すなわち、プリント基板とこれを取り付けるべきシャーシまたはケース）１１を保持したワーク取付治具１４を固定する。ワーク１１は複数箇所にねじ締め箇所を持っている。特定のねじ締め箇所についてねじ締めを行う場合、ＸＹテーブル１０を作動させて、当該ねじ締め箇所をドライバ５の直下に位置させる。すなわち、縦駆動用モータ１９を作動させてスクリュウ１８を回転させ、このスクリュウ１８が螺合するボールナット１７と一体に縦移動台１２をＸ方向に所定距離だけ移動させ、かつ、横移動用モータ２６を作動させてタイミングベルト２９を介してピニオン２５を回転駆動し、ラック２４を介して横移動台１３をＹ方向に所定距離だけ移動させる。続いて、ドライバ昇降駆動モータ８を作動させてドライバ５およびドライバ回転駆動モータ６の部分を一体に下降させ、図示略のねじ供給ホースより供給されチャック７で掴まれたねじをドライバ５がドライバ回転駆動モータ６の駆動により回転させ、ワーク１１に対するねじの締め付け動作する。

【００１５】一箇所について上記の動作によりねじ締め付け作業を行うと、ドライバ５およびドライバ回転駆動モータ６の部分が上昇し、次いでＸＹテーブル１０があらかじめテーチング操作で記憶させた通りに作動して、ワーク１１上の次のねじ締め箇所がドライバ５の直下に位置し、続いて上記と同じ動作により、ドライバ５でねじ締め付けを行う。この動作をワーク１１上の全部のねじ締め箇所について繰り返す。

【００１６】なお、実施例では自動ドライバとして電動ドライバを用いたが、これに限らず例えばエア駆動式でもよい。要するに、位置は固定で昇降動作のみ行う自動ドライバであればよい。また、ＸＹテーブルの構成についても実施例のものに限定されるものではなく、要するにワークを保持してＸ・Ｙの直角二方向に移動できるのもであればよい。

【００１７】また、実施例ではプリント基板をシャーシやケース等にねじで締め付け固定する場合について述べたが、これに限らず種々のねじ締め作業に適用することができる。

【００１８】

【考案の効果】

本考案によれば、ＸＹテーブルは回転駆動も昇降駆動もしない単なるワークを保持してＸ−Ｙ方向に移動させればよいから、ＸＹテーブルの構成が簡素化される。

【００１９】ワーク上のねじ締め箇所にはねじ締め時の反力が作用するが、自動ドライバの位置が固定であるから、ワークを保持するＸＹテーブルに加わるねじ締め時の力が常に同じ場所となり、このためＸＹテーブルの剛性は、ＸＹテーブルに自動ドライバを設ける場合と比べて小さく済み、この点でもＸＹテーブルの構成が簡素化され、小形化される。さらに、回転する自動ドライバの位置が固定であるから、安全性が向上する。

【００２０】また、ワークをＹ方向に自動ドライバをＸ方向に移動させる従来方式と異なり、一方のみ（ワークのみ）をＸ−Ｙ方向に移動させる構成で、ねじ締め動作が人の感覚と共通するから、最初に多数のねじを順序通りに締め付けていく作業を記憶させるティーチング操作が容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す自動ねじ締め機の正面
図である。

【図２】同側面図である。

【図３】図１におけるＸＹテーブル部分を示す拡大平面
図である。

【図４】図１におけるＸＹテーブル部分の拡大側面図で
ある。

【符号の説明】

１自動ねじ締め機４電動ドライバ装置５ドライバ６ドライバ回転駆動モータ７チャック８ドライバ昇降駆動モータ１０ＸＹテーブル１１ワーク１２縦移動台１３横移動台１４ワーク取付治具１５縦移動用レール１６スライド部１８スクリュウ１９縦駆動用モータ２２スライド部２３ガイド部材２４ラック２５ピニオン２６横駆動用モータ２９タイミングベルト

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】上下方向にのみ移動可能に設けられた垂
直な自動ドライバと、前記自動ドライバの下方において
ワークを保持しかつ水平面内の直角二方向に移動させる
ＸＹテーブルとを備えたことを特徴とする自動ねじ締め
機。