JPH0560207A - 自動変速機の油圧回路 - Google Patents

自動変速機の油圧回路

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JPH0560207A
JPH0560207A JP21745191A JP21745191A JPH0560207A JP H0560207 A JPH0560207 A JP H0560207A JP 21745191 A JP21745191 A JP 21745191A JP 21745191 A JP21745191 A JP 21745191A JP H0560207 A JPH0560207 A JP H0560207A
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JP
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range
hydraulic
valve
passage
hydraulic pressure
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JP21745191A
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English (en)
Inventor
Shinya Kamata
真也 鎌田
Fumiaki Baba
文章 馬場
Jujiro Oda
重次郎 小田
Takuji Fujiwara
卓治 藤原
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 マニュアルバルブのRレンジからDレンジへ
のシフト時には、Rレンジで締結されている摩擦締結要
素からの油圧の排出を制限することなしに、マニュアル
バルブのRレンジからNレンジへのシフト時には、上記
摩擦締結要素からの油圧の排出速度を遅くしてシフトシ
ョックが発生しないようにする。 【構成】 Rレンジで締結される摩擦締結要素に供給さ
れている油圧がマニュアルバルブ31のRレンジからNレ
ンジへのシフト操作に伴ってドレンポートから排出され
るときの排出通路を絞る拡径部31i をマニュアルバルブ
31のバルブスプール31v に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動変速機の油圧回路に
関し、特に油路切替え用マニュアルバルブと、油圧によ
って締結される複数の摩擦締結要素とを備え、これら摩
擦締結要素が、前記マニュアルバルブのシフト操作によ
って選択的に締結または解放されるように構成された自
動変速機の油圧回路に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に自動車の自動変速機は、トルクコ
ンバータと、遊星歯車機構等を用いた多段変速機構とを
備え、この多段変速機構における動力伝達経路を切替え
るための各種クラッチ、ブレーキ等の複数の摩擦締結要
素が設けられ、これら摩擦締結要素が油圧制御機構によ
り作動されるようになっている。そして油圧制御機構に
組込まれたソレノイドバルブ等がコントロールユニット
によって制御されることにより、上記摩擦締結要素が締
結または開放されるようになっている。
【0003】すなわち、上記油圧制御機構には、オイル
ポンプの吐出圧を所定のライン圧に調整するプレッシャ
レギュレータバルブ、手動操作によってレンジを切替え
るマニュアルバルブ、運転状態に応じて作動して上記各
アクチュエータに通じる油路を切替えることにより複数
の摩擦締結要素を選択的に締結させるシフトバルブ等が
設けられる。また、上記プレッシャレギュレータバルブ
によるライン圧の調整値をエンジンのスロットル開度等
の運転状態に応じて変化させるデューティソレノイドバ
ルブや、変速時に上記シフトバルブを作動させるソレノ
イドバルブ等を備え、これらをコントロールユニットに
よって電気的に制御することにより、変速制御の精度を
向上させることが行なわれている。
【0004】ところで、セレクトレバーのセレクト操作
に連動してシフトされた各摩擦締結要素に対する油圧経
路を切替えるマニュアルバルブは、セレクトされたレン
ジに応じて、ライン圧供給通路を所定の油圧供給通路と
連通させるようになっている。
【0005】すなわち、一般的なマニュアルバルブは、
D,2,1の3つのレンジにおいてライン圧供給通路に
連通する第1のポートと、D,2の2つのレンジにおい
てライン圧供給通路に連通する第2のポートと、1レン
ジのみにおいてライン圧供給通路に連通する第3のポー
トと、Rレンジのみにおいてライン圧供給通路に連通す
る第4のポートとを備えている。この第4のポートは、
Rレンジにおいて締結される摩擦締結要素であるリバー
スクラッチおよびローリバースブレーキに油圧を供給す
るRレンジ用油圧供給通路に接続されている。
【0006】さらにマニュアルバルブは、上記Rレンジ
用油圧供給通路に接続されている第5のポートを備えて
おり、この第5のポートは、Rレンジのみにおいて閉塞
されているが、マニュアルバルブのRレンジからニュー
トラルレンジ(Nレンジ)へのシフト操作に伴ってドレ
ンポートに連通して、リバースクラッチおよびローリバ
ースブレーキを締結している油圧を上記ドレンポートか
ら排出し、リバースクラッチおよびローリバースブレー
キを解放するようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記マニュ
アルバルブがRレンジからNレンジへシフトされる場
合、リバースクラッチおよびローリバースブレーキに供
給されている油圧が上記第5のポートを介してドレンポ
ートから急速に排出されるため、セレクトショックが発
生するという問題があった。
【0008】このようなセレクトショックの発生を防止
するためには、油路にオリフィスを設けて、マニュアル
バルブのRレンジからNレンジへのシフトに伴う油圧の
排出速度を遅くすればよいと考えられるが、油路にオリ
フィスを設けた場合には、以下に述べるような新たな問
題を生じることになる。
【0009】すなわち、最近の自動変速機は、そのセレ
クトレバーにホールドボタンと呼ばれる操作ボタンを備
えたものがあり、このホールドボタンが押された場合に
は、通常の車速領域ではDレンジで3速、2レンジで2
速、1レンジで1速にホールドされ、さらに車速がきわ
めて低いとき(例えば10km/h以下)にはDレンジで2
速にホールドされるようになっている。
【0010】したがって、ホールドボタンが押された状
態で、セレクトレバーをRレンジからNレンジを通り越
してDレンジにシフトして発進する場合は、変速段は2
速となる。
【0011】一方、Dレンジの2速では、フォワードク
ラッチとともに2−4ブレーキが締結される。このた
め、セレクトレバーをRレンジからDレンジに瞬間的に
シフトして発進する場合、油路にオリフィスが設けられ
ていることによってリバースクラッチからの油圧の排出
が遅れると、このリバースクラッチに2−4ブレーキが
干渉してリバースクラッチが焼ける可能性がある(な
お、フォワードクラッチにはワンウェイクラッチが直列
に接続されているため、このような干渉はない)。そこ
で例えば特開昭59-155649 号公報に開示されている構成
と同様に、上記オリフィスをバイパスする油路を設け、
かつDレンジでこのバイパス油路を開くバルブを設けれ
ばよいとも考えられるが、油圧回路が複雑になる欠点が
ある。
【0012】本発明は、このような課題に鑑み、マニュ
アルバルブの例えばRレンジからNレンジへのシフト時
には油圧の排出速度を遅くし、かつRレンジからDレン
ジへのシフト時には油圧の排出速度を速める機能をきわ
めて簡単な構成によって達成することができる自動変速
機の油圧回路を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明による自動変速機
の油圧回路は、特定の走行レンジで締結される摩擦締結
要素に供給されている油圧が上記のようなマニュアルバ
ルブの特定レンジからニュートラルレンジへのシフト操
作に伴ってドレンポートから排出されるときの油圧の排
出通路を絞る絞り手段を上記マニュアルバルブに設けた
ことを特徴とするものである。
【0014】
【作用および効果】本発明による自動変速機の油圧回路
に設けた絞り手段は、上記マニュアルバルブが特定レン
ジ(例えばRレンジ)からNレンジへシフト操作された
ときに、ドレンポートからの油圧の排出速度を遅くする
ものであるから、上記マニュアルバルブがRレンジから
Dレンジへシフトされたときの油圧の抜けを悪化させる
ことなく、RレンジからNレンジへシフトされたときの
シフトショックを防止することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明による自動変速機の油圧制御装
置の実施例について図面に基づいて説明する。
【0016】図1に示すように、自動変速機ATには、
エンジン出力軸1のトルクを変速してタービンシャフト
2に伝達するトルクコンバータ3と、タービンシャフト
2のトルクをさらに変速しまた後進段が選択されている
ときには回転を逆転させて、出力ギヤ4から駆動輪側に
出力する変速歯車機構5とが設けられている。タービン
シャフト2はパイプ状に形成され、その中空部には、エ
ンジン出力軸1に連結されたポンプシャフト6が配設さ
れ、このポンプシャフト6によって、変速歯車機構5の
後方(図1の左側)に配置されたオイルポンプ7が回転
駆動されるようになっている。
【0017】トルクコンバータ3は、連結部材8を介し
てエンジン出力軸1に連結されたポンプ9と、タービン
シャフト2に連結され、ポンプ9から吐出される作動油
によって回転駆動されるタービン10と、タービン10から
ポンプ9に還流される作動油をポンプ9の回転を促進す
る方向に整流するステータ11とによって構成され、ポン
プ9とタービン10との回転数差に応じた変速比で、エン
ジン出力軸1のトルクを変速するようになっている。ス
テータ11は、ステータ用ワンウェイクラッチ12を介して
変速機ケース13に固定されている。なお、14はエンジン
出力軸1とタービンシャフト2とをトルクコンバータ3
を介さずに直結するためのロックアップクラッチであ
る。
【0018】変速歯車機構5は、それ自体は公知のラビ
ニヨ型の遊星歯車装置であって、この変速歯車機構5に
は、タービンシャフト2に遊嵌された比較的小径のスモ
ールサンギヤ15と、このスモールサンギヤ15の後方でタ
ービンシャフト2に遊嵌された比較的大径のラージサン
ギヤ16と、スモールサンギヤ15と噛み合う複数のショー
トピニオンギヤ17と、前部(図1の右側)がショートピ
ニオンギヤ17と噛み合い、後部がラージサンギヤ16と噛
み合うロングピニオンギヤ18と、さらにこのロングピニ
オンギヤ18と噛み合うリングギヤ19と、ショートピニオ
ンギヤ17とロングピニオンギヤ18とを回転自在に支持す
るキャリア20とが設けられている。
【0019】このように構成された変速歯車機構5で
は、変速段に応じてスモールサンギヤ15、ラージサンギ
ヤ16またはキャリア20がトルク入力部となる一方、どの
変速段でもリングギヤ19が出力部となる。従って、出力
ギヤ4はリングギヤ19に連結されている。
【0020】そして、変速歯車機構5内でのトルク伝達
路を切替えるために、複数のクラッチおよびブレーキが
設けられている。
【0021】すなわち、タービンシャフト2とスモール
サンギヤ15との間には、フォワードクラッチ21と第1ワ
ンウェイクラッチ22とが直列に介設されるとともに、両
クラッチ21,22に対して並列にコーストクラッチ23が設
けられている。そして、タービンシャフト2とキャリア
20との間には、3−4クラッチ24が介設され、タービン
シャフト2とラージサンギヤ16との間にはリバースクラ
ッチ25が介設されている。また、ラージサンギヤ16とリ
バースクラッチ25との間には、所定の変速段でラージサ
ンギヤ16を固定するためのバンドブレーキからなる2−
4ブレーキ26が設けられている。さらに、キャリア20と
変速機ケース13′との間には、所定の変速段でキャリア
20を固定するためのローリバースブレーキ27と、キャリ
ア20の反力を受止めるための第2ワンウェイクラッチ28
とが並列に介設されている。
【0022】この変速歯車機構5は、それ自体で前進4
段、後進1段の変速段を有し、摩擦締結要素であるクラ
ッチ21,23,24,25およびブレーキ26,27を適宜作動さ
せることによって所要の変速段を得ることができる。こ
こで、各変速段とクラッチ、ブレーキの作動関係を表1
に示す。
【0023】
【表1】
【0024】次に、上記各摩擦締結要素のアクチュエー
タに対して油圧を給排する油圧制御機構FSについて、
図2〜図6に基づいて説明する。
【0025】この油圧制御機構FSは、ライン圧制御機
構Lと、所定の部材に油圧を供給しまたはこれを排出す
る多数の油圧通路からなる油圧通路網Mと、セレクトレ
バー(図示せず)のセレクト操作に対応してシフトされ
てライン圧の供給経路を切替えるマニュアルバルブ31
と、このマニュアルバルブ31のシフト位置と車両の運転
状態(例えばタービン回転数とスロットル開度)とに応
じて、コントロールユニット32によってシフトされる3
個のシフトバルブ33〜35と、所定の摩擦締結要素への油
圧の供給ないし排出を緩衝させるための4個のアキュム
レータ36〜39と、所定の摩擦締結要素への油圧の供給ま
たは排出のタイミングを調整する3個のタイミングバル
ブ41〜43およびバイパスバルブ44と、トルクコンバータ
3およびロックアップクラッチ14への油圧の供給を制御
するロックアップ制御機構Uと、油圧通路網Mの所定の
部分の流動抵抗を調節するための多数のオリフィスおよ
ワンウェイバルブ等で構成されている。
【0026】各摩擦締結要素にかかる油圧は、セレクト
されたレンジ(P,R,N,D,2,1レンジ)と車両
の運転状態とに応じて、油圧制御機構FSによって制御
され、変速歯車機構5の変速段の切替えが行なわれるよ
うになっている。ここで、2−4ブレーキ26は、アプラ
イポート26a とリリースポート26b とを備えたサーボピ
ストンタイプのバンドブレーキであって、アプライポー
ト26a のみに油圧がかけられているときにオン(ブレー
キ作動)され、両ポート26a ,26b ともに油圧がかけら
れているときまたはともに油圧が排出されているときに
はオフ(ブレーキ解放)される。その他の摩擦締結要素
は、すべて油圧がかけられたときにオンされ、油圧が排
出されたときにオフされる。
【0027】ライン圧制御機構Lは、基本的には、プレ
ッシャレギュレータバルブ50によって、パイロット圧に
ほぼ比例する油圧をライン圧供給通路51内に形成するよ
うになっている。そして、このライン圧供給通路51内の
ライン圧がマニュアルバルブ31等に供給されるようにな
っている。なお、ライン圧供給通路51内の作動油は、プ
レッシャレギュレータバルブ50から、リリーフバルブ52
を備えたトルクコンバータ油路53を通じて、トルクコン
バータ3にも供給されるようになっている。
【0028】プレッシャレギュレータバルブ50に供給さ
れるパイロット圧は、減圧弁54と、モジュレータバルブ
55と、ライン圧制御用アキュムレータ56と、コントロー
ルユニット32によってデューティ制御されるライン圧制
御用ソレノイドバルブ57とによって形成されるようにな
っている。
【0029】具体的には、ライン圧供給通路51内のライ
ン圧が、減圧弁54によって減圧された後、減圧油路58を
介してモジュレータバルブ55の入力ポート55a に入力さ
れる。また、減圧油路58内の油圧は、デューティ圧通路
59を介してモジュレータバルブ55のコントロールポート
55b にも導入される。ここで、コントロールポート55b
にかかる油圧は、コントロールユニット32から出力され
るデューティ比に応じて開閉されるライン圧制御用デュ
ーティソレノイドバルブ57によって制御される。
【0030】そして、コントロールポート55b にかかる
油圧に対応する油圧が、パイロット圧としてモジュレー
タバルブ55からパロット圧通路61に出力される。ここ
で、パイロット圧通路61内の油圧脈動は、ライン圧制御
用アキュムレータ56によって吸収される。このようにし
て形成されたパイロット圧が、プレッシャレギュレータ
バルブ50に供給され、このパイロット圧に比例するライ
ン圧がライン圧供給通路51に形成される。なお、パイロ
ット圧通路61内のパイロット圧は、後述するカットバッ
クバルブ62にも供給されるようになっている。
【0031】マニュアルバルブ31は、セレクトレバー
(図示せず)のセレクト動作と連動してシフトされ、セ
レクトされたレンジに応じて、ライン圧供給通路51を所
定の油圧供給通路と連通させるようになっている。
【0032】具体的には、ライン圧供給通路51を、Dレ
ンジおよび2レンジでは第1,第2メイン油圧供給通路
63,64と連通させ、1レンジでは第1,第3メイン油圧
供給通路63,65と連通させ、Rレンジではリバースレン
ジ用油圧供給通路66と連通させ、PレンジおよびNレン
ジでは油圧供給通路63〜66の何れとも連通させないよう
になっている。
【0033】ここで、第1メイン油圧供給通路63は、1
−2シフトバルブ用油圧通路63a とフォワードクラッチ
用油圧通路63b とに分岐し、1−2シフトバルブ用油圧
通路63a は1−2シフトバルブ33の第1入力ポート33a
に接続され、フォワードクラッチ用油圧通路63b はさら
に分岐して、3−4シフトバルブ35の第1入力ポート35
a とフォワードクラッチ21とに接続されている。第2メ
イン油圧供給通路64は、2−3シフトバルブ34の第1入
力ポート34a に接続されている。第3メイン油圧供給通
路65は、ローレデューシングバルブ67(減圧弁)とボー
ルバルブ68とを介して、後述する第2分岐油圧通路66b
に集合された後、1−2シフトバルブ33の第2入力ポー
ト33b に接続されている。リバースレンジ用油圧供給通
路66は、第1分岐油圧供給通路66a と、1−2シフトバ
ルブ用通路66bとに分岐し、第1分岐油圧供給通路66a
はリバースクラッチ25に接続され,1−2シフトバルブ
用通路66b はボールバルブ68を介して1−2シフトバル
ブ33の第2入力ポート33bに接続されている。
【0034】各シフトバルブ33〜35は、それぞれ基本的
にはコントロールユニット32によって制御され、入力ポ
ートから入力される油圧を、セレクトされたレンジと変
速段とに応じて、所定の出力ポートから出力して所定の
摩擦締結要素に供給し、あるいはそこから排出するよう
になっている。
【0035】具体的には、1−2シフトバルブ33には、
前記した第1,第2入力ポート33a,33b と、第1,第
2出力ポート33c ,33d とが設けられ、第1出力ポート
33cはアプライポート用油圧通路71を介して2−4ブレ
ーキ26のアプライポート26aに接続され、第2出力ポー
ト33d はローリバースブレーキ用油圧通路72を介してロ
ーリバースブレーキ27に接続されている。
【0036】2−3シフトバルブ34には、第1入力ポー
ト34a と、第2入力ポート34b と、第1,第2出力ポー
ト34c ,34d とが設けられ、第2入力ポート34b は第1
接続通路73を介して3−4シフトバルブ35の第1出力ポ
ート35c に接続され、第1出力ポート34c は3−4クラ
ッチ用油圧通路74を介して3−4クラッチ24に接続さ
れ、第2出力ポート34d は第2接続通路75とボールバル
ブ76と後述するコーストクラッチ用油圧通路77とを介し
てコーストクラッチ23に接続されている。なお、リリー
スポート用油圧通路81とコーストクラッチ用油圧通路77
とは、第2出力ポート35d 近傍では1本に集合されてい
る。
【0037】各シフトバルブ33,34,35は、それぞれ、
バルブスプール33v ,34v ,35v の位置を、オン位置ま
たはオフ位置に切替えることによって、シフトバルブ内
での油圧伝達経路を切替えられるようになっている。こ
こで、オン位置とは、図2,図3,図4において右寄り
の位置であり、オフ位置とは左寄りの位置である。な
お、図2,図3において、各バルブスプール33v ,34v
,35v の中心線より上側の部分はオン位置をとった状
態を示し、中心線より下側の部分はオフ位置をとった状
態を示している。そして、各バルブスプール33v ,34v
,35v は、各シフトバルブ33,34,35の右側端部に設
けられたコントロール油室33s ,34s ,35s に油圧(パ
イロット圧)がかけられたときにはオフ位置をとり、こ
のパイロット圧が排出されたときにはオン位置をとるよ
うになっている。
【0038】1−2シフトバルブ33のコントロール油室
33s には、ライン圧供給通路51から分岐する第1コント
ロール用油圧通路82が接続され、この第1コントロール
用油圧通路82には、コントロールユニット32によってオ
ン・オフされる第1ソレノイドバルブ83が介設されてい
る。そしてこの第1ソレノイドバルブ83がオンされたと
きには、第1コントロール用油圧通路82内のパイロット
圧が排出され、これに伴ってコントロール油室33s 内の
パイロット圧が排出され、バルブスプール33vがオン位
置をとる。このとき、第1出力ポート33c は第1入力ポ
ート33a と連通し、第2出力ポート33d は、ドレンボー
ト(×印が付されている)と連通して開放される。一
方、第1ソレノイドバルブ83がオフされたときには、コ
ントロール油室33s にパイロット圧がかけられ、バルブ
スプール33v はオフ位置をとる。このとき、第1出力ポ
ート33c は開放され、第2出力ポート33d は第2入力ポ
ート33b と連通する。
【0039】2−3シフトバルブ34のコントロール油室
34s には、フォワードクラッチ用油圧通路63b から分岐
する第2コントロール用油圧通路84が接続され、この第
2コントロール用油圧通路84に、コントロールユニット
32によってオン・オフされる第2ソレノイドバルブ85が
介設されている。この場合も、1−2シフトバルブ33の
場合と同様に、第2ソレノイドバルブ85のオン・オフに
対応して、バルブスプール34v がオン位置またはオフ位
置をとる。
【0040】ここで、バルブスプール34v がオン位置を
とったときには、第1出力ポート34c は開放され、第2
出力ポート34d は第2入力ポート34b と連通する。一
方、バルブスプール34v がオフ位置をとったときには、
第1出力ポート34c は第1入力ポート34aと連通し、第
2出力ポート34d は開放される。
【0041】3−4シフトバルブ35のコントロール油室
35s には、第2コントロール用油圧通路84から分岐する
第3コントロール用油圧通路86が接続され、この第3コ
ントロール用油圧通路86に、コントロールユニット32に
よってオン・オフされる第3ソレノイドバルブ87が介設
されている。この場合も、1−2シフトバルブ33の場合
と同様に、第3ソレノイドバルブ87のオン・オフに対応
して、バルブスプール35v がオン位置またはオフ位置を
とる。
【0042】ここでバルブスプール35v がオン位置をと
ったときには、第1,第2出力ポート35c ,35d はとも
に開放される。一方、バルブスプール35v がオフ位置を
とったときには、第1出力ポート35c は第1入力ポート
35a と連通に、第2出力ポート35d は第2入力ポート35
b と連通する。
【0043】そして、各摩擦締結要素に急激に油圧が供
給されあるいは排出されると締結ショック(変速ショッ
ク)が生じるので、これを防止するために、アプライポ
ート用油圧通路71に対して1−2アキュムレータ36が設
けられ、1−2シフトバルブ用通路66b に対してN−R
アキュムレータ37が設けられ、フォワードクラッチ用油
圧通路63b に対してN−Dアキュムレータ38が設けら
れ、3−4クラッチ用油圧通路74に対して2−3アキュ
ムレータ39が設けられている。各アキュムレータ36〜39
には、それぞれ、ライン圧供給通路51から分岐する背圧
通路89を介して、ライン圧が背圧として供給されるよう
になっている。
【0044】また、後述するように、レンジないし変速
段の切替え時において、変速歯車機構5に内部ロック
(ダブルロック)が使用じないように、所定の摩擦締結
要素のオン・オフタイミングを調整する3−2タイミン
グバルブ41と2−3タイミングバルブ42とコーストタイ
ミングバルブ43とバイパスバルブ44とが設けられてい
る。
【0045】ロックアップ制御機構Uは、ロックアップ
シフトバルブ91とロックアップコントロールバルブ92
と、第1,第2ロックアップ制御用ソレノイドバルブ9
3,94とを備えた通常のロックアップ機構であって、作
動油供給通路95を介してトルクコンバータ3に作動油を
供給するとともに、トルクコンバータ3内の作動油を作
動油戻り通路96を介してオイルクーラ97に案内し、かつ
必要に応じてロックアップクラッチ用油圧通路98を介し
てロックアップクラッチ14に油圧を供給するようになっ
ている。
【0046】このような油圧制御機構FSによって、マ
ニュアルバルブ31のレンジ位置と、第1〜第3ソレノイ
ドバルブ83,85,87のオン・オフ状態に応じて、各摩擦
締結要素への油圧のオン・オフ制御がなされ、表1に示
すような各種レンジないし変速段が得られるようになっ
ている。表2に、各レンジ(P,R,N,D,2,1レ
ンジ)ないし変速段に対応する第1〜第3ソレノイドバ
ルブ83,85,87のオン・オフパターンを示す。
【0047】
【表2】
【0048】なお、PレンジまたはNレンジでは、マニ
ュアルバルブ31から、第1〜第3メイン油圧供給通路63
〜65およびリバースレンジ用油圧供給通路66の何れにも
油圧が供給されないので、第1〜第3ソレノイドバルブ
83,85,87のオン・オフ状態にかかわりなく、どの摩擦
締結要素にも油圧が供給されない。したがって、すべて
の摩擦締結要素がオフされ、変速歯車機構は中立状態と
なり、トルクを伝達しない。
【0049】以下、表2を参照しながら、各走行レンジ
(R,D,2,1レンジ)ないし変速段における、油圧
制御機構FS内での油圧の伝達経路を説明する。
【0050】(1) Rレンジ…マニュアルバルブ31はRレ
ンジをとり、第1,第2ソレノイドバルブ83,85はオフ
され、第3ソレノイドバルブ87はオンされる。
【0051】この場合、リバースレンジ用油圧供給通路
66に油圧が供給され、この油圧が第1分岐油圧供給通路
66a を介してリバースクラッチ25に供給され、リバース
クラッチ25がオンされる。また、リバースレンジ用油圧
供給通路66内の油圧は、1−2シフトバルブ用通路66b
と、1−2シフトバルブ33の第2入力ポート33b と、第
2出力ポート33d と、ローリバース用油圧通路72とを順
に介してローリバースブレーキ27に供給され、ローリバ
ースブレーキ27がオンされる。他の摩擦締結要素は油圧
が供給されないのでオフされる。
【0052】(2) Dレンジ1速…マニュアルバルブ31は
Dレンジ位置(図4に示す位置)をとり、第1,第2メ
イン油圧供給通路63,64に油圧が供給される。なお、こ
れは以下のDレンジ2−4速でも同様である。そして、
第1ソレノイドバルブ83はオフされ、第2,第3ソレノ
イドバルブ85,87はオンされる。
【0053】この場合、第1メイン油圧供給通路63内の
油圧が、フォワードクラッチ用油圧通路63b を介してフ
ォワードクラッチ21に供給され、フォワードクラッチ21
がオンされる。また、各シフトバルブ33〜35の何れの出
力ポートからも油圧が出力されないので、他の摩擦締結
要素はオフされる。
【0054】(3) Dレンジ2速…第1〜第3ソレノイド
バルブ83,85,87はすべてオンされる。
【0055】この場合、Dレンジ1速の場合と同様に、
フォワードクラッチ21がオンされる。さらに、第1メイ
ン油圧供給通路63内の油圧が、1−2シフトバルブ用油
圧通路63a と、1−2シフトバルブ33の第1入力ポート
33a と、第1出力ポート33cと、アプライポート用油圧
通路71とを順に介して2−4ブレーキ26のアプライポー
ト26a に供給される。このとき、リリースポート26b に
油圧が供給されないので、2−4ブレーキ26がオンされ
る。他の摩擦締結要素は油圧が供給されないのでオフさ
れる。
【0056】(4) Dレンジ3速…第1ソレノイドバルブ
83はオンされ、第2,第3ソレノイドバルブ85,87はオ
フされる。
【0057】この場合、Dレンジ2速の場合と同様に、
フォワードクラッチ21がオンされ、かつアプライポート
26a に油圧が供給される。しかしながら、後述のよう
に、リリースポート26b にも油圧が供給されるので、2
−4ブレーキ26はオフされる。
【0058】そして、第2メイン油圧供給通路64内の油
圧が、2−3シフトバルブ34の第1入力ポート34a と、
第1出力ポート34c と、3−4クラック用油圧通路74と
を順に介して3−4クラッチ24に供給され、3−4クラ
ッチ24がオンされる。また、3−4クラッチ用油圧通路
74内の油圧が、第3接続通路78と、3−4シフトバルブ
35の第2入力ポート35b と、第2出力ポート35d と、コ
ーストクラッチ用油圧通路77とを順に介してコーストク
ラッチ23に供給され、コーストクラッチ23がオンされ
る。さらに第2出力ポース35d の油圧が、リリースポー
ト用油圧通路81を介して2−4ブレーキ26のリリースポ
ート26b に供給され、2−4ブレーキ26がオフされる。
なお、リバースクラッチ25とローリバースブレーキ27と
は、油圧が供給されないのでオフされる。
【0059】(5) Dレンジ4速…第1,第3ソレノイド
バルブ83,87がオンされ、第2ソレノイドバルブ85はオ
フされる。
【0060】この場合、Dレンジ2速の場合と同様に、
フォワードクラッチ21と2−4ブレーキ26とがオンされ
る。また、Dレンジ3速の場合と同様に、3−4クラッ
チ24がオンされる。他の摩擦締結要素は油圧が供給され
ないのでオフされる。
【0061】(6) 2レンジ1速…マニュアルバルブ31は
2レンジ位置をとるが、摩擦締結要素への油圧の伝達経
路はDレンジ1速の場合と同様である。
【0062】(7) 2レンジ2速…第1,第2ソレノイド
バルブ83,85はオンされ、第3ソレノイドバルブ87はオ
フされる。
【0063】この場合、Dレンジ2速の場合と同様に、
フォワードクラッチ21と2−4ブレーキ26とがオンされ
る。さらにフォワードクラッチ用油圧通路63b 内の油圧
が、3−4シフトバルブ35の第1入力ポート35a と、第
1出力ポート35c と、第1接続通路73と、2−3シフト
バルブ34の第2入力ポート34b と、第2出力ポート34d
と、第2接続通路75と、ボールバルブ76と、コーストク
ラッチ用油圧通路77とを順に介してコーストクラッチ23
に供給され、コーストクラッチ23がオンされる。他の摩
擦締結要素は、油圧が供給されないのでオフされる。
【0064】(8) 2レンジ3速…Dレンジ3速の場合と
同様である。
【0065】(9) 1レンジ1速…マニュアルバルブ31は
1レンジ位置をとり、第1,第3メイン油圧供給通路6
3,65に油圧が供給される。第1,第3ソレノイドバル
ブ83,87はオフされ、第2ソレノイドバルブ85はオンさ
れる。
【0066】この場合、Dレンジ1速の場合と同様にフ
ォワードクラッチ21がオンされ、また2レンジ2速の場
合と同様にコーストクラッチ23がオンされる。さらに、
第3メイン油圧供給通路65内の油圧が、ローレデューシ
ングバルブ767 と、ボールバルブ68と、1−2シフトバ
ルブ用通路66b と、1−2シフトバルブ33の第2入力ポ
ート33b と、第2出力ポート33d と、ローリバースブレ
ーキ用油圧通路72とを介してローリバースブレーキ27に
供給され、ローリバースブレーキ27がオンされる。他の
摩擦締結要素は、油圧が供給されないのでオフされる。
【0067】(10)1レンジ2速…マニュアルバルブ31は
1レンジ位置をとるが、摩擦締結要素への油圧伝達経路
は2レンジ2速の場合と同様である。
【0068】このように、表2に示すようなソレノイド
バルブのオン・オフパターンに対応して、表1に示すよ
うな摩擦締結要素のオン・オフパターンが得られ、所定
のレンジないし変速段が得られる。
【0069】さらに上記油圧制御機構FSには、所定の
変速時において、内部ロック等の発生を防止するための
所定の摩擦締結要素のオン・オフタイミングを調整する
タイミングバルブ41〜43およびバイパスバルブ44が設け
られている。
【0070】バイパスバルブ44は、3−4クラック用油
圧通路74に介設されたワンウェイオリフィス101 をバイ
パスする第1バイパス油圧通路102 に介設されている。
そして、バイパスバルブ44には、バルブスプール44v
と、これより上流側の第1バイパス油圧通路102に接続
される入力ポート44a と、下流側の第1バイパス油圧通
路102 に接続される出力ポート44b と、パイロック圧通
路61内のパイロット圧が導入されるパイロット油室44c
と、ワンウェイオリフィス101 より下流側の3−4クラ
ッチ用油圧通路74内の油圧が導入されるコントロール油
室44d とが設けられている。
【0071】そして、通常のDレンジ2速から3速への
シフトアップ時においては、最初はバルブスプール44v
が右側に押しつけられて入力ポート44a と出力ポート44
b とが連通しているので、第1バイパス油圧通路102 を
介して、油圧が急激に3−4クラッチ24に供給される。
しかしながら、ワンウェイオリフィス101 より下流側の
3−4クラッチ用油圧通路74内の油圧、すなわち3−4
クラッチ24にかけられている油圧が所定値以上に上昇す
ると、コントロール油室44d 内の油圧によってバルブス
プール44v が左向きに移動させられ、入力ポート44aと
出力ポート44bとが遮断されるので、ワンウェイオリフ
ィス101が介設された3−4クラッチ用油圧通路74を介
して、油圧が比較的緩やかに3−4クラッチ24に供給さ
れる。このようにして、バイパスバルブ44によって3−
4クラッチ24への油圧の供給特性が調整される。
【0072】また、3−4シフトバルブ35の第2出力ポ
ート35d には、リリースポート用油圧通路81とコースト
クラッチ用油圧通路77とが1つに集合された集合油圧通
路104 が接続され、この集合油圧通路104 は、分岐部10
5 から下流側で、独立したリリースポート用油圧通路81
とコーストクラッチ用油圧通路77とに分かれている。こ
こで、集合油圧通路104 には2−3タイミングバルブ42
が介設されている。なお、この2−3タイミングバルブ
42をバイパスする第2バイパス油圧通路106 が設けら
れ、この第2バイパス油圧通路106 に一方弁107 が介設
されている。そして2−3タイミングバルブ42には、バ
ルブスプール42v と、これより上流側の集合油圧通路10
4 に接続される入力ポート42a と、下流側の集合油圧通
路104 に接続される出力ポート42b と、パイロット圧通
路61内のパイロット圧が導入されるパイロット油室42c
と、3−4クラッチ用油圧通路74内の油圧が導入される
コントロール油室42d とが設けられている。そして3−
4クラッチ24と2−4ブレーキ26とが、適切なタイミン
グでオン・オフされ、締結ショックあるいは内部ロック
が生じないようになっている。
【0073】なお、コーストクラッチ用油圧通路77には
コーストタイミングバルブ43が介設され、このコースト
タイミングバルブ43は、内部ロックの発生を防止するた
め、コーストクラッチ23がオンされるタイミングを、2
−4ブレーキ26がオフされるタイミングより遅らせるよ
うになっている。また、3−2タイミングバルブ41は、
3速から2速へのシフトダウン時等において2−4ブレ
ーキ26等のオン・オフタイミングを調整するようになっ
ている。
【0074】次にセレクトレバー(図示せず)のセレク
ト操作に連動してシフトされてライン圧の供給通路51を
切替えるマニュアルバルブ31の詳細な構成およびその動
作について図7〜図9に基づいて説明する。なお、図7
〜図9は、マニュアルバルブ31のバルブスプール31v が
それぞれRレンジ、NレンジおよびDレンジにシフトさ
れた状態を示す。
【0075】前述のように、このマニュアルバルブ31
は、ライン圧供給通路51を、Dレンジおよび2レンジで
は第1,第2メイン圧供給通路63,64と連通させ、1レ
ンジでは第1,第3メイン圧供給通路63,65と連通さ
せ、Rレンジではリバースレンジ用油圧供給通路66と連
通させ、PレンジおよびNレンジでは油圧供給通路63〜
66の何れとも連通させないようになっている。
【0076】このため、マニュアルバルブ31は、第1メ
イン圧供給通路63に接続されていて、D,2,1の3つ
のレンジにおいてライン圧供給通路51に連通するポート
31aと、第2メイン圧供給通路64に接続されて、D,2
の2つのレンジにおいてライン圧供給通路51に連通する
ポート31b と、第3メイン圧供給通路65に接続されてい
て1レンジのみにおいてライン圧供給通路51に連通する
ポート31c と、リバースレンジ用油圧供給通路66に接続
されていてRレンジのみにおいてライン圧供給通路51に
連通するポート31d とを備えている。
【0077】また、マニュアルバルブ31は、リバースレ
ンジ用油圧供給通路66に接続されているポート31e を備
えている。このポート31e は、図7から明らかなよう
に、Rレンジにおいてはバルブスプール31v の大径部31
f によって閉塞されているが、Rレンジ以外ではドレン
ポート31g に連通して、Rレンジ用油圧供給通路66内の
油圧をドレンポート31g から排出するようになってい
る。
【0078】さらにマニュアルバルブ31のバルブスプー
ル31v には、、セレクトレバー(図示せず)に連結され
る小径のロッド状部31h と上記大径部31f との間に、こ
の大径部31f よりは小径であるが、ロッド状部31h より
は大径とされた拡径部31i が大径部31f に隣接して、か
つバルブスプール31v の軸線方向(移動方向)に所定の
長さに亘って形成されている。この拡径部31i は、図8
に示すようにバルブスプール31v がRレンジからNレン
ジへシフトされてポート31e が解放されたときに、ポー
ト31e に対向する位置からドレンポート31g 側に向って
延びており、この拡径部31i の存在によって、ポート31
e からドレンポート31g に通じる油圧排出通路に、通路
断面積の縮小された通路部分31j が形成される。
【0079】一方、バルブスプール31v が、図9に示す
ように、RレンジからNレンジを通り越してDレンジに
シフトされたときには、ポート31eからドレンポート31g
に通じる油圧排出通路には上記拡径部31iが存在しない
ようにこの拡径部31i の軸線方向の長さが定められてい
る。
【0080】したがって、本実施例によれば、マニュア
ルバルブ31をRレンジからNレンジへシフトしたときに
は、ポート31e からドレンポート31g を通じて排出され
る油圧の排出速度が上記拡径部31i の存在によって遅く
され、これによって、マニュアルバルブ31がRレンジか
らNレンジへシフトされたときに生じるおそれのあるシ
フトショックを効果的に防止することができる。一方、
上記拡径部31i は、マニュアルバルブ31のRレンジから
Nレンジを通り越してDレンジにシフトされたときに
は、ポート31e からドレンポート31g に通じる油圧排出
通路に対して何等の影響も与えないから、たとえホール
ドボタンが押された状態で、RレンジからDレンジへの
マニュアルバルブ31のシフト操作が瞬間的に行なわれ
て、Dレンジの2速で発進する場合であっても、リバー
スクラッチ25が速やかに解放されるから、Dレンジの2
速で締結される2−4ブレーキ26とリバースクラッチ25
が干渉して、リバースクラッチ25が焼けるというおそれ
も回避されるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動変速機の機械的構成を示すスケルトン図
【図2】油圧制御機構の、変速機まわりの構成を示す図
【図3】油圧制御機構の、ライン圧制御機構まわりの構
成を示す図
【図4】油圧制御機構の、マニュアルバルブおよび1−
2シフトバルブまわりの構成を示す図
【図5】油圧制御機構の、2−3シフトバルブおよび3
−4シフトバルブまわりの構成を示す図
【図6】油圧機構の、ロックアップ制御機構まわりの構
成を示す図
【図7】マニュアルバルブがRレンジにシフトされた状
態を示す断面図
【図8】マニュアルバルブがRレンジからNレンジにシ
フトされた状態を示す断面図
【図9】マニュアルバルブがDレンジにシフトされた状
態を示す断面図
【符号の説明】
3 トルクコンバータ 5 変速歯車機構 21 フォワードクラッチ 23 コーストクラッチ 24 3−4クラッチ 25 リバースクラッチ 26 2−4ブレーキ 27 ローリバースブレーキ 31 マニュアルバルブ 31v マニュアルバルブのバルブスプール 31f バルブスプールの大径部 31i バルブスプールの拡径部 32 コントロールユニット 50 プレッシャレギュレータバルブ 57 デューティソレノイドバルブ 66 リバースレンジ用油圧供給通路 83 第1ソレノイドバルブ 85 第2ソレノイドバルブ 87 第3ソレノイドバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 卓治 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セレクトレバーのセレクト操作に連動し
    てシフトされて油路を切替えるマニュアルバルブと、油
    圧によって締結される複数の摩擦締結要素とを備え、こ
    れら摩擦締結要素が前記マニュアルバルブのシフト操作
    によって選択的に締結または解放されて変速がなされる
    ように構成された自動変速機において、 特定の走行レンジで締結される摩擦締結要素に供給され
    ている油圧が前記マニュアルバルブの前記特定の走行レ
    ンジからニュートラルレンジへのシフト操作に伴ってド
    レンポートから排出されるときの油圧の排出通路を絞る
    絞り手段を前記マニュアルバルブに設けたことを特徴と
    する自動変速機の油圧回路。
JP21745191A 1991-08-28 1991-08-28 自動変速機の油圧回路 Pending JPH0560207A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007162931A (ja) * 2005-12-14 2007-06-28 Hyundai Motor Co Ltd 無段変速機油圧制御システムのマニュアルバルブ
WO2011111434A1 (ja) * 2010-03-11 2011-09-15 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 自動変速機の油圧制御装置

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WO2011111434A1 (ja) * 2010-03-11 2011-09-15 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 自動変速機の油圧制御装置
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