JPH07293681A - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機の油圧制御装置

Info

Publication number
JPH07293681A
JPH07293681A JP8637794A JP8637794A JPH07293681A JP H07293681 A JPH07293681 A JP H07293681A JP 8637794 A JP8637794 A JP 8637794A JP 8637794 A JP8637794 A JP 8637794A JP H07293681 A JPH07293681 A JP H07293681A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
hydraulic
chamber
fastening
automatic transmission
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8637794A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Shinozuka
浩 篠塚
Tomoo Sawazaki
朝生 沢崎
Kenji Sawa
研司 沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP8637794A priority Critical patent/JPH07293681A/ja
Publication of JPH07293681A publication Critical patent/JPH07293681A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 数少ないデューティソレノイド弁により、複
数の摩擦締結要素の作動を制御することができる自動変
速機の油圧制御装置を提供する。 【構成】 3−4クラッチ24,フォワードクラッチ21お
よびローリバースブレーキ27にそれぞれ締結室と解放室
とを設けるとともに、各摩擦締結要素の締結圧の範囲を
互いに異ならせて設定し、3−4クラッチ24の締結室24
A内の油圧とフォワードクラッチ21およびローリバース
ブレーキ27の解放室21R,27R内の油圧とを三方デュー
ティソレノイド弁23により制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機の油圧制御
装置に関し、特に、調圧手段による締結用油圧の制御に
より選択的に締結されて、動力伝達経路を切換える複数
の摩擦締結要素を備えた自動変速機の油圧制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両用自動変速機は、トルクコ
ンバータと、遊星歯車機構等を用いた多段変速機構とを
備え、この多段変速機構における動力伝達経路を切り替
えるための各種クラッチ、ブレーキ等の摩擦締結要素が
設けられ、これら摩擦締結要素の締結・解放状態を種々
に切り替えて、遊星歯車機構等における複数の回転要素
を互いに選択的に連結したり、あるいは特定の回転要素
の回転を制動することにより、そのときの車両の運転状
態に対して最適の変速段を自動的に選択するように構成
されている。そして、上記摩擦締結要素の締結または解
放は、通常油圧回路によって行われている。
【0003】ところが、従来の車両用自動変速機におい
ては、スロットル開度および車速に応じて切換え作動さ
れるシフトバルブや、ライン圧を制御するレギュレータ
バルブや各摩擦締結要素の締結圧特性を設定するアキュ
ムレータが組み込まれているために、変速段を多くする
場合には、シフトバルブやアキュムレータの必要個数が
多くなり、バルブボディが大型化し、また、油圧回路が
複雑となり、かつ、重量、容積および価格が増大し、自
動変速機の小型化および価格低減に大きな障害となって
いた。
【0004】また、アキュムレータは、オリフィスとス
プリング力により摩擦締結要素の締結圧特性を設定して
いるため、スロットル開度、車速、油温等の異なるすべ
ての変速条件に対して精密なショックコントロールが行
えないとともに、種類の異なる自動変速機に対する調整
が困難であるという問題を有している。
【0005】そこで、例えば特開平1−299351号
公報に記載された自動変速機の油圧制御装置では、変速
時にデューティ制御により摩擦締結要素の締結圧を直接
制御する複数の電磁ソレノイド弁を用いて、上記摩擦締
結要素に供給する作動油の油圧を任意の値に制御し得る
構成とすることによって、シフトバルブおよびアキュム
レータ等の個数を減らして油圧制御回路を簡素化し、小
型化および価格の低減を図っている。
【0006】また、上記公報にも記載されているよう
に、複数の摩擦締結要素のうちの複数が、締結用作動油
が供給される締結室のみでなく、解放用作動油が供給さ
れる解放室を備えている自動変速機も知られており、そ
のような構成を有する摩擦締結要素は、締結室内の油圧
を保持したままで、解放室に作動油を供給することによ
り、該摩擦締結要素が解放されるように構成されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公報に
記載された自動変速機の油圧制御装置では、多数のデュ
ーティソレノイド弁を必要とするものであり、このよう
な目的に使用される調圧手段としてのデューティソレノ
イド弁が高価なことから、それだけ自動変速機の価格の
低減を阻害することになる。
【0008】上述の事情に鑑み、本発明は、数少ない
(例えば1個または2個)調圧手段(例えばデューティ
ソレノイド)弁により、複数(例えば3個)の摩擦締結
要素の作動を制御することができる自動変速機の油圧制
御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明による自動変
速機の油圧制御装置は、少なくとも2つの摩擦締結要素
の締結用油圧の範囲を互いに異ならせて設定し、該少な
くとも2つの摩擦締結要素の作動を、1つの調圧手段に
より制御することを特徴とするものである。
【0010】上記油圧制御装置では、上記少なくとも2
つの摩擦締結要素に、締結用作動油が供給される締結室
と、解放用作動油が供給される解放室とをそれぞれ設
け、各摩擦締結要素における締結室側の受圧面積と解放
室側の受圧面積との比を互いに異ならせることにより、
上記少なくとも2つの摩擦締結要素の締結用油圧の範囲
を互いに異ならせている。
【0011】その場合に、上記調圧手段による上記摩擦
締結要素の締結室内の油圧の制御により、該摩擦締結要
素の作動を制御しても、あるいは、上記調圧手段による
上記摩擦締結要素の解放室内の油圧の制御により、該摩
擦締結要素の作動を制御しても良い。
【0012】締結室内の油圧の制御により該摩擦締結要
素の作動を制御する場合は、その摩擦締結要素の解放室
に元圧が供給され、解放室内の油圧の制御により該摩擦
締結要素の作動を制御する場合は、その摩擦締結要素の
締結室に元圧が供給される。
【0013】上記少なくとも2つの摩擦締結要素のうち
の一方は上記調圧手段による締結室内の油圧の制御によ
り、他方は上記調圧手段による解放室内の油圧の制御に
より、該少なくとも2つの摩擦締結要素の作動が制御さ
れる。
【0014】第2の発明による自動変速機の油圧制御装
置は、少なくとも2つの摩擦締結要素に、締結用作動油
が供給される締結室と、解放用作動油が供給される解放
室とをそれぞれ設け、各摩擦締結要素における締結室側
の受圧面積と解放室側の受圧面積との比を互いに異なら
せることにより、上記少なくとも2つの摩擦締結要素の
締結用油圧の範囲を互いに異ならせて設定するととも
に、上記少なくとも2つの摩擦締結要素の締結室および
解放室のうちの一方の室内の油圧を制御する第1の調圧
手段と、他方の室内の油圧を制御する第2の調圧手段と
を設け、該第1および第2の調圧手段により上記少なく
とも2つの摩擦締結要素の作動を制御することを特徴と
するものである。
【0015】
【作用および発明の効果】第1の発明は、少なくとも2
つ(例えば3個)の摩擦締結要素の締結用油圧の範囲を
互いに異ならせて設定したことにより、該少なくとも2
つの摩擦締結要素を1つの調圧手段により制御すること
が可能にしたものであるから、油圧制御回路の構成が簡
単になり、かつ自動変速機全体の価格を低減できる。
【0016】第2の発明は、少なくとも2つ(例えば3
個)の摩擦締結要素の締結用油圧の範囲を互いに異なら
せて設定したことにより、該少なくとも2つの摩擦締結
要素を第1および第2の調圧手段により制御するように
したものであるから、第1の発明の装置よりも制御性が
向上する利点がある。
【0017】
【実施例】以下、本発明による自動変速機の油圧制御装
置の実施例について図面に基づいて説明する。
【0018】図1に示すように、自動変速機ATには、
エンジン出力軸1のトルクを変速してタービンシャフト
2に伝達するトルクコンバータ3と、タービンシャフト
2のトルクをさらに変速しまた後進段が選択されている
ときには回転を逆転させて、出力ギヤ4から駆動輪側に
出力する変速歯車機構5とが設けられている。タービン
シャフト2はパイプ状に形成され、その中空部には、エ
ンジン出力軸1に連結されたオイルポンプシャフト6が
配設され、このオイルポンプシャフト6によって、変速
歯車機構5の後方(図1の左側)に配置されたオイルポ
ンプ7が回転駆動されるようになっている。
【0019】トルクコンバータ3は、連結部材8を介し
てエンジン出力軸1に連結されたポンプ9と、タービン
シャフト2に連結され、ポンプ9から吐出される作動油
によって回転駆動されるタービン10と、タービン10から
ポンプ9に還流される作動油をポンプ9の回転を促進す
る方向に整流するステータ11とによって構成され、ポン
プ9とタービン10との回転数差に応じた変速比で、エン
ジン出力軸1のトルクを変速するようになっている。ス
テータ11は、ワンウェイクラッチ12を介して変速機ケー
ス13に固定されている。なお、14はエンジン出力軸1と
タービンシャフト2とをトルクコンバータ3を介さずに
直結するためのロックアップクラッチである。
【0020】変速歯車機構5は、それ自体は公知のラビ
ニヨ型の遊星歯車装置であって、この変速歯車機構5に
は、タービンシャフト2に遊嵌された比較的小径のスモ
ールサンギヤ15と、このスモールサンギヤ15の後方でタ
ービンシャフト2に遊嵌された比較的大径のラージサン
ギヤ16と、スモールサンギヤ15と噛み合う複数のショー
トピニオンギヤ17と、前部(図1の右側)がショートピ
ニオンギヤ17と噛み合い、後部がラージサンギヤ16と噛
み合うロングピニオンギヤ18と、さらにこのロングピニ
オンギヤ18と噛み合うリングギヤ(インターナルギヤ)
19と、ショートピニオンギヤ17とロングピニオンギヤ18
とを回転自在に支持するキャリア20とが設けられてい
る。
【0021】このように構成された変速歯車機構5で
は、変速段に応じてスモールサンギヤ15、ラージサンギ
ヤ16またはキャリア20がトルク入力部となる一方、どの
変速段でもリングギヤ19が出力部となる。従って、出力
ギヤ4はリングギヤ19に連結されている。
【0022】そして、変速歯車機構5内でのトルク伝達
路を切替えるために、複数のクラッチおよびブレーキが
設けられている。
【0023】すなわち、タービンシャフト2とスモール
サンギヤ15との間には、スモールサンギヤ15を駆動する
フォワードクラッチ21が介設され、タービンシャフト2
とキャリア20との間には、3速と4速時にキャリア20を
駆動する3−4クラッチ24が介設され、タービンシャフ
ト2とラージサンギヤ16との間には、後退時にラージサ
ンギヤ16を駆動するリバースクラッチ25が介設されてい
る。また、ラージサンギヤ16とリバースクラッチ25との
間には、2速と4速時にラージサンギヤ16を固定するた
めのバンドブレーキからなる2−4ブレーキ26が設けら
れている。さらに、キャリア20と変速機ケース13との間
には、1速と後退時にキャリア20を固定するためのロー
リバースブレーキ27が介設されている。
【0024】この変速歯車機構5は、それ自体で前進4
段、後進1段の変速段を有し、摩擦締結要素であるクラ
ッチ21,24,25およびブレーキ26,27を適宜作動させる
ことによって所要の変速段を得ることができる。
【0025】ここで、各変速段とクラッチ、ブレーキの
作動関係を表1に示す。なお、表1においては、摩擦締
結要素油圧が締結される状態を「○」で示してある。
【0026】
【表1】
【0027】すなわち、表1から明らかなように、1速
で締結されているローリバースブレーキ27が1速から2
速への変速時に解放され、かつ3速および4速でも解放
状態が維持され、1速および2速で解放されている3−
4クラッチ24が2速から3速への変速時に締結され、か
つ4速でも締結状態が維持され、1速〜3速で解放され
ているフォワードクラッチ21が3速から4速への変速時
に締結されるようになっている。
【0028】図2は、図1の自動変速機ATのための油
圧制御回路の第1の実施例を示す図である。なお、図2
を参照した以下の説明においては、DレンジおよびRレ
ンジ以外のレンジ(Nレンジ,Pレンジ等)については
省略してある。
【0029】図2において、リバースクラッチ25および
2−4ブレーキ26は、それぞれ締結用油圧が供給される
締結室25Aおよび26A(Aはアプライを意味する)のみ
を備えているが、フォワードクラッチ21,3−4クラッ
チ24およびローリバースブレーキ27には、それぞれ締結
用油圧が供給される締結室21A,24Aおよび27Aに加え
て、解放用油圧が供給される解放室21R,24Rおよび27
R(Rはリリースを意味する)とがそれぞれ設けられて
いる。
【0030】そして、フォワードクラッチ21,3−4ク
ラッチ24およびローリバースブレーキ27の締結室側の受
圧面積と解放室側の受圧面積との比(以下、これを「A
R比」と呼ぶ)を互いに異ならせて設定することによっ
て、図3に示すように、3個の摩擦締結要素の締結用油
圧の範囲を互いに異ならせ、これら3個の摩擦締結要素
の作動を1個の三方デューティソレノイド弁23により制
御することを可能にしている。
【0031】次に、図2に示す各摩擦締結要素の締結室
および解放室に対して作動油を給排する各種弁の構成お
よび動作について詳細に説明する。
【0032】オイルポンプ7で昇圧された作動油は、プ
レッシャレギュレータバルブ28により調圧されてライン
圧(元圧)が得られ、このライン圧は、油路aを経由し
てマニュアルバルブ30に供給されるとともに、油路aか
ら分岐された油路bを経由して、3−4クラッチ24の解
放室24Rに供給される。
【0033】マニュアルバルブ30は、図面を簡単にする
ために、DレンジとRレンジとを切換える10ポート2位
置切換弁として描かれており、Nレンジその他は省略さ
れている。そして、マニュアルバルブ30に供給されたラ
イン圧は、シフトレバーの位置により、2つの油路c,
dのうちの1方に選択的に伝達される。すなわち、Dレ
ンジでは、マニュアルバルブ30が図2に示す第1の切換
位置にあり、ライン圧が油路cに伝達され、マニュアル
バルブ30が第2の切換位置に移動するRレンジでは、リ
バースクラッチ25の締結室25Aに連通する油路dに伝達
されるとともに、油路c,dのうちのいずれか一方が選
択されてこれにライン圧が伝達されたとき、他方の油路
内の作動油はドレーンされるように構成されている。
【0034】上記油路cは、この油路cから分岐された
油路eを介してフォワードクラッチ21の締結室21Aに連
通するとともに、シャトル弁31の一方の入力ポートに接
続されている。このシャトル弁31の他方の入力ポート
は、Dレンジにおいて作動油がマニュアルバルブ30を介
してドレーンされている油路fに接続され、かつ出力ポ
ートが油路gを介してローリバースブレーキ27の締結室
27Aに接続されていることにより、Dレンジでは、ライ
ン圧がローリバースブレーキ27の締結室27Aに印加され
ている。
【0035】一方、3−4クラッチ24の締結室24Aと、
フォワードクラッチ21およびローリバースブレーキ27の
解放室21R,27Rとが油路hを介して互いに連通され、
この油路hと、ライン圧が供給される上記油路cとの間
に、三方デューティソレノイド弁23が介装され、このソ
レノイド弁23によって、1速から2速への変速時に解放
されるローリバースブレーキ27の締結圧と、2速から3
速への変速時に締結される3−4クラッチ24の締結圧
と、3速から4速への変速時に解放されるフォワードク
ラッチ21の締結圧とが、各摩擦締結要素のAR比の相違
に基づいて、図4に示すように制御される。
【0036】そして変速時には、変速に関わる摩擦締結
要素のトルク容量のコントロールが容易になるように、
ライン圧を変化させている。すなわち、プレッシャレギ
ュレータバルブ28を制御するために、二方デューティソ
レノイド弁22とモデュレータバルブ29とが設けられてお
り、ソレノイド弁22からが出力されるパイロット圧によ
って、プレッシャレギュレータバルブ28がモデュレータ
バルブ29を介して制御され、これによって、ライン圧が
調圧されるようになっている。
【0037】このような構成によって、3個の摩擦締結
要素、すなわち、フォワードクラッチ21,3−4クラッ
チ24およびローリバースブレーキ27の作動を1個の三方
デューティソレノイド弁23により制御することが可能に
なる。
【0038】さらに、2速および4速で締結される2−
4ブレーキ26のために、第1および第2の切換弁32,33
と、アキュムレータ34とが設けられている。
【0039】第1の切換弁32は、スプリングオフセット
・パイロット方式の3ポート2位置切換弁よりなり、常
開型ON/OFFソレノイド弁35によって制御される。
そして、2速および4速では、ソレノイド弁35がON状
態(ライン圧の入力ポート閉、ドレーンポート開)とさ
れて、切換弁32に対するパイロット圧が作用しないこと
により、切換弁32は、オフセットスプリングの付勢力に
より、図2に示す第1の切換位置にあり、ライン圧の作
動油が切換弁32から、アキュムレータ34の棚圧形成用オ
リフィス37を備えた油路iを通り、さらに切換弁30およ
び油路jを経由して、2−4ブレーキ26の締結室26Aに
供給され、2−4ブレーキ26が締結される。
【0040】そして、2速および4速以外の変速段で
は、ソレノイド弁35がOFF状態(ライン圧の入力ポー
ト開、ドレーンポート閉)とされて、切換弁32に対する
パイロット圧が発生することにより、切換弁32は、図6
に示す第2の切換位置に移動するようになっている。
【0041】また、第2の切換弁33は、スプリングオフ
セット・パイロット方式の5ポート2位置切換弁よりな
り、常開型ON/OFFソレノイド弁36によって制御さ
れ、1速および1速から2速への変速開始直後までは、
ソレノイド弁36がOFF状態(ライン圧の入力ポート
開、ドレーンポート閉)とされて、切換弁33に対してパ
イロット圧が作用することにより、切換弁33は、図2に
示す位置から左方へ移動した、図5に示す第2の切換位
置にある。
【0042】そして、1速から2速への変速時(3速か
ら4速への変速時も同様)に、切換弁32が図2に示す第
1の切換位置に切換えられると、その変速初期には、図
5に示すように、切換弁33が上記第2の切換位置にある
ため、油路iのオリフィス37の上流側から分岐された油
路kと、オリフィス37の下流側の油路iとが、オリフィ
ス37をバイパスして連通されていることにより、2−4
ブレーキ26の締結室26Aに対する速やかな作動油供給が
開始されるが、次の瞬間、ソレノイド弁36がON状態
(ライン圧の入力ポート閉、ドレーンポート開)とされ
て、切換弁33に対するパイロット圧が消滅するため、切
換弁33は、オフセットスプリングの付勢力により、図2
に示す第1の切換位置に切換えられ、油路iのオリフィ
ス37の下流側から分岐された油路mが、アキュムレータ
34に接続された油路nに切換弁33を介して連通する。し
たがって、上記オリフィス37とアキュムレータ34との作
用で、オリフィス37の下流側の油路iの油圧、すなわ
ち、油路jの油圧が緩やかに上昇し、2−4ブレーキ26
締結用の棚圧が形成される。
【0043】なお、アキュムレータ34は、デューティソ
レノイド弁38および調圧弁39とによって、その背圧がア
クセル開度に応じて制御されるようになっている。
【0044】次に、2速から3速への変速時への変速時
には、ソレノイド弁35,36がともにOFF状態とされ
て、切換弁32,33に対しパイロット圧が作用するため、
切換弁32,33は、ともに図6に示す第2の切換位置に切
換えられ、2−4ブレーキ26の締結室26A内の作動油
が、油路j,切換弁30,油路i,切換弁33,油路kおよ
び切換弁32を介して排出され、2−4ブレーキ26が解放
されるとともに、アキュムレータ37内の作動油は、オリ
フィス37を介することなく、油路nから直接切換弁32を
介して速やかに排出される。
【0045】一方、マニュアルバルブ30がRレンジにシ
フトされると、油路c内の作動油がドレーンされ、かつ
油路dおよび油路fにライン圧が印加されるので、リバ
ースクラッチ25が締結され、フォワードクラッチ21およ
び3−4クラッチ24が解放される。また、ローリバース
ブレーキ27の締結室27Aに対し、ライン圧が油路fおよ
び油路gを介して印加され、ローリバースブレーキ27が
締結される。
【0046】以上が本発明の第1実施例の構成およびそ
の動作の説明であるが、本実施例によれば、3個の摩擦
締結要素、すなわち、フォワードクラッチ21,3−4ク
ラッチ24およびローリバースブレーキ27の締結圧の範囲
を互いに異ならせて設定して、これら摩擦締結要素の作
動を、1個の三方デューティソレノイド弁23により制御
するようにしたので、油圧制御回路を簡素化することが
できるとともに、自動変速機の価格を低減することがで
きる。
【0047】なお、上記調圧手段としての三方ソレノイ
ド弁23に代えて、二方デューティソレノイド弁およびこ
れによって制御される調圧弁を用いても良い。
【0048】次に、図7は、図1の自動変速機ATのた
めの油圧制御回路の第2の実施例を示す図である。
【0049】上述した第1の実施例においては、3個の
摩擦締結要素、すなわち、フォワードクラッチ21,3−
4クラッチ24およびローリバースブレーキ27が、1個の
三方デューティソレノイド弁23により制御されるように
構成され、かつフォワードクラッチ21およびローリバー
スブレーキ27の締結室21A,27Aと3−4クラッチ24の
解放室24Rとにライン圧が印加されるようになっている
が、本実施例では、3−4クラッチ24の締結室24A内の
油圧とフォワードクラッチ21およびローリバースブレー
キ27の解放室21R,27R内の油圧とを制御するための第
1の三方デューティソレノイド弁41に加えて、フォワー
ドクラッチ21およびローリバースブレーキ27の締結室21
A,27A内の油圧と3−4クラッチ24の解放室24R内の
油圧とを制御するための第2の三方デューティソレノイ
ド弁42が付加され、これに伴って、第1の実施例におけ
る10ポート2位置切換弁よりなるマニュアルバルブ30に
代えて、13ポート2位置切換弁よりなるマニュアルバル
ブ40が設けられている。
【0050】そして、Dレンジでは、このマニュアルバ
ルブ40が図7に示す第1の切換位置にあり、ライン圧が
油路cおよび油路pに伝達され、マニュアルバルブ40が
第2の切換位置に移動するRレンジでは、リバースクラ
ッチ25の締結室25Aに連通する油路dに伝達されるとと
もに、油路c,pの組と油路dのうちのいずれか一方が
選択されてこれにライン圧が伝達されたとき、他方の油
路内の作動油はドレーンされるように構成されている。
【0051】上記油路cは、第1の三方デューティソレ
ノイド弁41の入力ポートにのみ接続され、かつ上記油路
pは、第2の三方デューティソレノイド弁42の入力ポー
トにのみ接続されている。
【0052】3−4クラッチ24の締結室24Aと、フォワ
ードクラッチ21およびローリバースブレーキ27の解放室
21Rおよび27Rとは、図2の場合と同様に、油路hを介
して互いに連通されて、この油路hが第1の三方デュー
ティソレノイド弁41の出力ポートに接続されている。ま
た、フォワードクラッチ21の締結室21Aと3−4クラッ
チ24の解放室24Rとが、第2の三方デューティソレノイ
ド弁42の出力ポートに接続された油路qを介して互いに
連通され、さらにこの油路qから分岐された油路rがシ
ャトル弁31の一方の入力ポートに接続されている。この
シャトル弁31の他方の入力ポートは、Dレンジにおいて
作動油がマニュアルバルブ40を介してドレーンされてい
る油路fに接続され、出力ポートが油路gを介してロー
リバースブレーキ27の締結室27Aに接続されているた
め、Dレンジでは、ローリバースブレーキ27の締結室27
Aがフォワードクラッチ21の締結室21Aと3−4クラッ
チ24の解放室24Rとともに第2の三方デューティソレノ
イド弁42の出力ポートに連通している。
【0053】なお、上記以外の構成についてはは、第1
の実施例と同様であるから、対応する要素に同一の符号
を付して、重複する説明は省略する。
【0054】本実施例においては、フォワードクラッチ
21,3−4クラッチ24およびローリバースブレーキ27の
AR比を互いに異ならせて設定して、3個の摩擦締結要
素の締結用油圧の範囲を互いに異ならせるとともに、こ
れら3個の摩擦締結要素の作動を第1および第2の三方
デューティソレノイド弁41,42により制御するように構
成されている。
【0055】図8は、第1および第2の三方デューティ
ソレノイド弁41,42の出力圧に対する3個の摩擦締結要
素の締結領域を示すマップである。図8における境界線
IとX軸との間の領域は、1速〜3速におけるフォワー
ドクラッチ21の締結領域を示し、境界線 II とX軸との
間の領域は、1速におけるローリバースブレーキ27の締
結領域を示し、境界線 IIIとY軸との間の領域は、3速
および4速における3−4クラッチ24の締結領域を示
す。境界線I〜 IIIの位置は、各摩擦締結要素のAR比
に基づいて、下記の式 (1)〜 (3)によってそれぞれ決定
される。
【0056】いま、フォワードクラッチ21,ローリバー
スブレーキ27および3−4クラッチ24のAR比をそれぞ
れARF,ARLおよびAR3とし、これら摩擦締結要
素の押圧力をそれぞれFF,FLおよびF3とする。そ
して、第1および第2の三方デューティソレノイド弁4
1,42の出力圧をそれぞれP1,P2とした場合、フォ
ワードクラッチ21の押圧力FFは下記の式で求められる
(ただし、SA は締結室側の受圧面積、SR は解放室側
の受圧面積)。
【0057】FF=SA ・P2−SR ・P1 締結条件はFF>0であるから、上式より、 P1<(SA /SR )P2 すなわち、 P1<ARF・P2 (1) ローリバースブレーキ27についても同様に、 P1<ARL・P2 (2) また、3−4クラッチ24の押圧力F3は下記の式で求め
られる。
【0058】F3=SA ・P1−SR ・P2 締結条件はF3>0であるから、上式より、 P1>(1/AR3)・P2 (3) 以上が本発明の第2実施例の構成およびその動作である
が、本実施例では、3−4クラッチ24の締結室24A内の
油圧とフォワードクラッチ21およびローリバースブレー
キ27の解放室21R,27R内の油圧とを第1の三方デュー
ティソレノイド弁41により制御し、かつフォワードクラ
ッチ21およびローリバースブレーキ27の締結室21A,27
A内の油圧と3−4クラッチ24の解放室24R内の油圧と
を第2の三方デューティソレノイド弁42により制御する
ようにしたので、第1の実施例よりも制御性を向上させ
ることができる。
【0059】なお、本実施例の場合も、上記調圧手段と
しての三方デューティソレノイド弁41,42に代えて、二
方デューティソレノイド弁およびこれによって制御され
る調圧弁を用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる自動変速機の機械的構成を示す
スケルトン図
【図2】本発明の第1の実施例を示す油圧制御回路の概
略図
【図3】同 作用の説明に供するグラフ
【図4】同 作用の説明に供するマップ
【図5】図2の油圧制御回路の1速から2速への変速時
における動作の説明図
【図6】図2の油圧制御回路の2速から3速への変速時
における動作の説明図
【図7】本発明の第2の実施例を示す油圧制御回路の概
略図
【図8】同 作用の説明に供するマップ
【符号の説明】
3 トルクコンバータ 5 歯車変速機構 21 フォワードクラッチ (摩擦締結
要素) 23 三方デューティソレノイド弁 (調圧手
段) 24 3−4クラッチ (摩擦締結
要素) 25 リバースクラッチ 26 2−4ブレーキ 27 ローリバースブレーキ (摩擦締結
要素) 41 三方デューティソレノイド弁 (第1の調
圧手段) 42 三方デューティソレノイド弁 (第2の調
圧手段)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 調圧手段による締結用油圧の制御により
    選択的に締結されて、動力伝達経路を切換える複数の摩
    擦締結要素を備えた自動変速機の油圧制御装置におい
    て、 少なくとも2つの摩擦締結要素の締結用油圧の範囲を互
    いに異ならせて設定し、該少なくとも2つの摩擦締結要
    素の作動を1つの調圧手段により制御することを特徴と
    する自動変速機の油圧制御装置。
  2. 【請求項2】 上記少なくとも2つの摩擦締結要素に、
    締結用作動油が供給される締結室と、解放用作動油が供
    給される解放室とをそれぞれ設け、各摩擦締結要素にお
    ける締結室側の受圧面積と解放室側の受圧面積との比を
    互いに異ならせることにより、上記少なくとも2つの摩
    擦締結要素の締結用油圧の範囲を互いに異ならせること
    を特徴とする請求項1に記載の自動変速機の油圧制御装
    置。
  3. 【請求項3】 上記調圧手段による上記摩擦締結要素の
    締結室内の油圧の制御により、該摩擦締結要素の作動を
    制御することを特徴とする請求項2に記載の自動変速機
    の油圧制御装置。
  4. 【請求項4】 上記摩擦締結要素の解放室に元圧が供給
    されることを特徴とする請求項3に記載の自動変速機の
    油圧制御装置。
  5. 【請求項5】 上記調圧手段による上記摩擦締結要素の
    解放室内の油圧の制御により、該摩擦締結要素の作動を
    制御することを特徴とする請求項2に記載の自動変速機
    の油圧制御装置。
  6. 【請求項6】 上記摩擦締結要素の締結室に元圧が供給
    されることを特徴とする請求項5に記載の自動変速機の
    油圧制御装置。
  7. 【請求項7】 上記少なくとも2つの摩擦締結要素のう
    ちの一方は上記調圧手段による締結室内の油圧の制御に
    より、他方は上記調圧手段による解放室内の油圧の制御
    により、該少なくとも2つの摩擦締結要素の作動を制御
    することを特徴とする請求項2に記載の自動変速機の油
    圧制御装置。
  8. 【請求項8】 調圧手段による締結用油圧の制御により
    選択的に締結されて、動力伝達経路を切換える複数の摩
    擦締結要素を備えた自動変速機の油圧制御装置におい
    て、 少なくとも2つの摩擦締結要素に、締結用作動油が供給
    される締結室と、解放用作動油が供給される解放室とを
    それぞれ設け、各摩擦締結要素における締結室側の受圧
    面積と解放室側の受圧面積との比を互いに異ならせるこ
    とにより、上記少なくとも2つの摩擦締結要素の締結用
    油圧の範囲を互いに異ならせて設定するとともに、上記
    少なくとも2つの摩擦締結要素の締結室および解放室の
    うちの一方の室内の油圧を制御する第1の調圧手段と、
    他方の室内の油圧を制御する第2の調圧手段とを設け、
    該第1および第2の調圧手段により上記少なくとも2つ
    の摩擦締結要素の作動を制御することを特徴とする自動
    変速機の油圧制御装置。
JP8637794A 1994-04-25 1994-04-25 自動変速機の油圧制御装置 Pending JPH07293681A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8637794A JPH07293681A (ja) 1994-04-25 1994-04-25 自動変速機の油圧制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8637794A JPH07293681A (ja) 1994-04-25 1994-04-25 自動変速機の油圧制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07293681A true JPH07293681A (ja) 1995-11-07

Family

ID=13885197

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8637794A Pending JPH07293681A (ja) 1994-04-25 1994-04-25 自動変速機の油圧制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07293681A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5836845A (en) Hydraulic pressure control apparatus for an automatic transmission
JP3653839B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP3186760B2 (ja) 自動変速機の油圧制御回路
JP3076446B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP3342167B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
US5176046A (en) Control system for an automatic transmission
JP3435735B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JPH07293681A (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP3342168B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
KR100310912B1 (ko) 자동변속기의제어장치
JP2918175B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP3557641B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP3555169B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP3117480B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP3299814B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP3890617B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP3568051B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP3135989B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JPS6249066A (ja) 自動変速機の油圧変速段制御装置
JPS6361541B2 (ja)
JP2729814B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP3302780B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP3552303B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP2871812B2 (ja) 自動変速機の油圧回路
JP2981793B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置