JPH0559925B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0559925B2
JPH0559925B2 JP59086221A JP8622184A JPH0559925B2 JP H0559925 B2 JPH0559925 B2 JP H0559925B2 JP 59086221 A JP59086221 A JP 59086221A JP 8622184 A JP8622184 A JP 8622184A JP H0559925 B2 JPH0559925 B2 JP H0559925B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
polymer
parts
acid
solvent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP59086221A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS60231717A (ja
Inventor
Toshinori Shiraki
Susumu Hoshi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP8622184A priority Critical patent/JPS60231717A/ja
Publication of JPS60231717A publication Critical patent/JPS60231717A/ja
Publication of JPH0559925B2 publication Critical patent/JPH0559925B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、透明性、色調及び耐失透性に優れた
重合体の製造方法に関する。 〔従来の技術〕 共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなるブ
ロツク共重合体は、比較的ビニル芳香族炭化水素
含有量が少ない場合、透明で加硫をしなくても加
硫された天然ゴム或いは合成ゴムと同様の弾性を
常温にて有し、しかも高温で熱可塑性樹脂と同様
の加工性を有することから、履物、プラスチツク
改質、アスフアルト、粘接着分野等で広く利用さ
れている。又、比較的ビニル芳香族炭化水素含有
量が多い場合は、透明で耐衝撃性に優れた熱可塑
性樹脂が得られることから、食品包装容器分野を
中心に近年その使用量が増加すると同時に用途も
多様化しつつある。 しかしながら、かかるブロツク共重合体は色調
が劣り、成形品が黄色味を呈すという欠点を有す
る。そのためこの欠点を改良する方法がいくつか
試みられている。例えば、特公昭54−2679号公報
には活性ブロツク共重合体の炭化水素溶媒に、
水/炭酸ガス/フエノール性酸性防止剤を加えた
後に150−200℃の範囲の温度で処理して溶媒を直
接脱溶媒する方法が記載されており、特公昭55−
7459号公報報にはブロツク共重合体の炭化水素溶
液を加熱、もしくは加熱水と混合して溶剤をスト
リツピングする以前に有機酸化合物の水溶液と接
触させる方法が記載されている。又特開昭58−
168612号公報には重合体にホウ酸を添加した後安
定剤を添加して重合体を回収する方法が記載され
ている。 〔問題点〕 しかしながら、これらの方法により色調は改良
されるものの、耐失透性に劣り、上記方法で得た
重合体を多湿雰囲気下に長期間放置したり、水に
浸漬すると白濁して透明性が失われるという問題
点を有する。 この様な現状において、本発明者らは色調及び
耐失透性に優れた重合体を得る方法について検討
を進めた結果、重合体溶液に安定剤を添加した後
溶媒を除去して残存溶媒量を特定量以下とし、そ
の後に、高級脂肪酸及び/又はロジン酸或いは更
にオキシカルボン酸を添加することによりその目
的が達成されることを見い出し、本発明を完成す
るに到つた。 〔構成〕 即ち、本発明は、炭化水素溶媒中、有機リチウ
ム化合物を開始剤として共役ジエン及び/又はビ
ニル芳香族炭化水素を重合せしめて得られた重合
体溶液に a) 安定剤、又は安定剤と停止剤を添加した後
に、 b) 重合体溶液から溶媒を除去し、しかる後、 c) (i) 炭素数10以上の高級脂肪酸及び/又は
ロジン酸を重合体100重量部に対して0.01〜
0.5重量部、 (ii) オキシカルボン酸を重合体100重量部に対
して0〜0.3重量部 配合する ことを特徴とする重合体の製造方法に関する。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明の方法においては、炭化水素溶媒中、有
機リチウム化合物を開始剤として共役ジエン及
び/又はビニル芳香族炭化水素を重合せしめて重
合体溶液を製造する。共役ジエン又はビニル芳香
族炭化水素の重合体は公知のいずれかの方法でも
製造することができ、共役ジエン又はビニル芳香
族炭化水素を不活性な炭化水素溶媒中で有機リチ
ウム化合物によりアニオン重合することによつて
製造することができる。 共役ジエン及びビニル芳香族炭化水素をモノマ
ーとする場合、得られる重合体中の共役ジエンと
ビニル芳香族炭化水素との組成比は特に制限はな
いが、一般に99.9:0.1〜0.1:99.9、好ましくは
98:2〜5:95の範囲で変化させることができ
る。共役ジエン及びビニル芳香族炭化水素からな
る重合体は、ランダム共重合体であつてもブロツ
ク共重合体であつてもよく、これらは公知のいず
れかの方法で不活性な炭化水素溶媒中、有機リチ
ウム化合物によりアニオン重合することにより製
造できる。 例えば、ランダム共重合体は米国特許3094514
号明細書に記載されている様に、共役ジエン及び
ビニル芳香族炭化水素の混合物を通常の重合速度
より遅い速度で重合器に供給することによつて製
造できる。又、米国特許3451988号明細書に記載
されている様に、後述する極性化合物やランダム
化剤の存在下に共役ジエンとビニル芳香族炭化水
素の混合物を共重合させてランダム共重合体を製
造することができる。 一方、ブロツク共重合体の製造方法としては、
例えば特公昭36−19286号公報、特公昭43−17979
号公報、特公昭46−32415号公報、、特公昭49−
36957号公報、特公昭48−2423号公報、特公昭48
−4106号公報、特公昭56−28925号公報、特公昭
51−49567号公報などに記載された方法があげら
れる。これらの方法により、ブロツク共重合体は
一般式、 (A−B)n,A(―B−A)n,B(―A−B)
n (上式において、、Aはビニル芳香族炭化水素を
主とする重合体ブロツクであり、Bは共役ジエン
を主とする重合体ブロツクである。Aブロツクと
Bブロツクとの境界は必ずしも明瞭に区別される
必要はない。又、nは1以上の整数である。) で表わされる線状ブロツク共重合体、あるいは一
般式、 〔(B−A)on+2――X,〔(A−B)on+2――
X 〔(B−A))o――B〕n+2――X,〔(A−B))
o――A
n+2――X (上式において、A、Bは前記と同じであり、
Xは例えば四塩化ケイ素、四塩化スズ、エポキシ
化大豆油などのカツプリング剤の残基又は多官能
有機リチウム化合物等の開始剤の残基を示す。m
及びnは1以上の整数である。) で表わされるラジアルブロツク共重合体として得
られる。尚、上式において、ビニル芳香族炭化水
素を主とする重合体ブロツクとはビニル芳香族炭
化水素を50重量%以上含有するビニル芳香族炭化
水素と共役ジエンとの共重合体ブロツク又はビニ
ル芳香族炭化水素単独重合体ブロツクを示し、共
役ジエンを主とする重合体ブロツクとは共役ジエ
ンを50重量%を超える量で含有する共役ジエンと
ビニル芳香族炭化水素との共重合体ブロツク又は
共役ジエン単独重合体ブロツクを示す。共重合体
ブロツク中のビニル芳香族炭化水素は均一に分布
していても、又テーパー状に分布していてもよ
い。 この様にして得られたブロツク共重合体はビニ
ル芳香族炭化水素の含有量が60重量%以下、好ま
しくは55重量%以下の場合は熱可塑性弾性体とし
ての特性を示し、ビニル芳香族炭化水素の含有量
が60重量%を超える場合、好ましくは65重量%以
上の場合は熱可塑性樹脂としての特性を示す。 本発明の方法で用いるビニル芳香族炭化水素と
してはスチレン、o−メチルスチレン、p−メチ
ルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、1,3
−ジメチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニ
ルナフタレン、ビニルアントラセンなどがある
が、特に一般的なものとしてはスチレンが挙げら
れる。これらは1種のみならず2種以上混合して
使用してもよい。 本発明で用いる共役ジエンとは、1対の共役二
重結合を有するジオレフインであり、たとえば
1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタ
ジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,
3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3
−ヘキサジエンなどであるが、特に一般的なもの
としては1,3−ブタジエン、イソプレンが挙げ
られる。これらは1種のみならず2種以上混合し
て使用してもよい。 炭化水素溶媒としてはブタン、ペンタン、ヘキ
サン、イソペンタン、ヘプタン、オクタン、イソ
オクタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、
メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチル
シクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂環
式炭化水素、或いはベンゼン、トルエン、エチル
ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素などが使
用できる。これらは1種のみならず2種以上混合
して使用してもよい。有機リチウム化合物は、分
子中に1個以上のリチウム原子を結合した有機モ
ノリチウム化合物であり、例えばエチルリチウ
ム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリテウ
ム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、
tert−ブチルリチウム、ヘキサメチレンジリチウ
ム、ブタジエニルジリチウム、イソブレニルジリ
チウムなどがあげられる。これらは1種のみなら
ず2種以上混合して使用してもよい。 本発明においては重合速度の調整、重合した共
役ジエン部のミクロ構造(シス、トランス、ビニ
ルの比率)の変更、共役ジエンとビニル芳香族炭
化水素の反応性比の調整などの目的で極性化合物
やランダム化剤を使用することができる。極性化
合物やランダム化剤としては、エーテル類、アミ
ン類、チオエーテル類、ホスホルアミド、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩、カリウムまたはナトリ
ウムのアルコキシドなどがあげられる。適当なエ
ーテル類の例はジメチルエーテル、ジエチルエー
テル、ジフエニルエーテル及びテトラヒドロフラ
ン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジ
エチレングリコールジブチルエーテルである。ア
ミン類としては第三級アミン、例えばトリメチル
アミン、トリエチルアミン、テトラメチルエチレ
ンジアミンの外、環状第三級アミンなども使用で
きる。ホスフイン及びホスホルアミドとしてはト
リフエニルホスフイン及びヘキサメチルホスホル
アミドがある。ランダム化剤としてはアルキルベ
ンゼンスルホン酸カリウムまたはナトリウム、カ
リウムまたはナトリウムブトキシドなどがあげら
れる。 本発明の方法において重合体を製造する際の重
合温度は一般に−40℃ないし150℃、好ましくは
40℃ないし120℃である。重合に要する時間は条
件によつて異なるが、通常は48時間以内であり、
特に好適には1ないし10時間である。また、重合
系の雰囲気は窒素ガスなどの不活性ガスをもつて
置換することが望ましい。重合圧力は、上記重合
温度範囲でモノマー及び溶媒を液相に維持するに
充分な圧力の範囲で行えばよく、特に限定される
ものではない。さらに重合系内には触媒及びリビ
ングポリマーを不活性化させるような不純物、た
とえば水、酸素、炭酸ガスなどが混入しないよう
に留意する必要がある。 この様にして得られた重合体の重量平均分子量
は、一般に5000〜5000000、好ましくは10000〜
1000000である。又重合体溶液中の炭化水素の量
は、一般に重合体100重量部に対して50重量部〜
2000重量部である。尚、重合体の性質によつては
重合体が炭化水素溶媒に不溶で懸濁状の状態で得
られる場合もあるが、本発明においてはこれらも
重合体溶液とよぶことにする。 上記で得られた重合体溶液に安定剤、又は安定
剤と停止剤を添加する。これらをこの段階で添加
するのは、次の工程で溶媒を除去する際に重合体
が酸化的劣化や熱的劣化を起こすのを防止する上
で有効である。これらはそのまま重合体溶液に添
加しても、また炭化水素溶媒に溶解して添加して
もよい。安定剤としては、従来から使用されてき
た公知の安定剤のいずれでもよく、フエノール
系、有機ホスフエート系、有機ホスフアイト系、
アミン系、イオウ系等の種々の公知の酸化防止剤
が使用される。安定剤は一般に重合体100重量部
に対して0.001〜10重量部の範囲で使用される。
停止剤としては有機リチウム化合物によつて製造
されたリビング重合体を失活させることができる
公知の停止剤が使用できるが、好適なものは水、
アルコール(メタノール、エタノール、プロパノ
ール等)、多価アルコール(エチレングリコール、
プロピレングリコール、グリセリン等)及びこれ
らの混合物である。これらは、一般に重合体100
重量部に対して0.01〜10重量部の範囲で使用され
る。停止剤は安定剤を添加する前に添加してもよ
いし、安定剤と同時に添加してもよい。 次に安定剤、又は安定剤と停止剤を添加した重
合体溶液から溶媒を除去する。この際、溶媒は残
存溶媒量が重合体100重量部に対して30重量部以
下、好ましくは10重量部以下になるまで除去する
のが耐失透性に優れた重合体を得る上で好まし
い。重合体溶液から溶媒を除去する方法は公知の
いずれの方法でもよく、例えば溶液を加熱して溶
媒を蒸発させる方法、溶液を水又は温水に分散さ
せ、水蒸気を吹き込んで溶媒を蒸発させる方法
(スチームストリツピング法)、メタノール等の沈
殿剤を多量に添加して重合体を沈殿させて溶媒と
分離する方法、溶液を真空乾燥する方法、フラツ
シユ塔などで溶媒の一部を蒸発させた後、更にベ
ント式押出機で溶媒を除去する方法などが採用で
きる。 次に、上記の方法で溶媒を除去した重合体に、
(i)炭素数10以上、好ましくは炭素数12〜26の高級
脂肪酸及び/又はロジン酸を0.01〜0.5重量部、
好ましくは0.05〜0.3重量部添加し、更に(ii)オキ
シカルボン酸を重合体100重量部に対して0〜0.3
重量部、好ましくは0.01〜0.2重量部添加する。
本発明の方法においては上記の高級脂肪酸及び/
又はロジン酸の添加のみでも充分な色調の改良効
果が認められるが、高級脂肪酸及び/又はロジン
酸とオキシカルボン酸を併用することで更に色調
の改良された重合体が得られる。高級脂肪酸の炭
素数が10未満の場合には耐失透性が劣るため好ま
しくない。高級脂肪酸及び/又はロジン酸の添加
量が0.01重量部未満の場合には色調の改良効果が
認められない。又高級脂肪酸、ロジン酸、オキシ
カルボン酸の添加量が上記範囲を超える場合は、
重合体の透明性や耐失透性が劣る。高級脂肪酸は
一般に動物または植物油脂を原料として得られる
が、本発明においては、その他ジカルボン酸、ト
リカルボン酸などでもよい。かかる高級脂肪酸の
具体例としては、カプリン酸、ラウリン酸、ミリ
スチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイ
ン酸、リノール酸、リノレン酸、リシノール酸、
ベヘン酸、牛脂脂肪酸あるいはこれらの混合物が
あげられる。ロジン酸はその水添加でもよい。オ
キシカルボン酸としては、分子中に少なくとも1
つのヒドロキシ基と少なくとも1つのカルボキシ
ル基を有する化合物であり、例えばグリコール
酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、オキシ
吉草酸、2−ヒドロキシステアリン酸、サリチル
酸、o−オキシケイ皮酸、あるいはこれらの混合
物などがあげられる。上記の高級脂肪酸やロジン
酸、オキシカルボン酸は水溶液又は炭化水素溶液
として重合体に添加してもよいが、本発明におい
てはそのまま添加するのが耐失透性の良好な重合
体を得る点で好ましい。 上記の高級脂肪酸及び/又はロジン酸、或いは
更にオキシカルボン酸を添加した盾合体は従来公
知の混練機で均一に混合するのが好ましい。混練
機としてはオープンロール、インテンシブミキサ
ー、インターナルミキサー、コニーダー、二軸ロ
ーター付の連続混練機、押出機等が用いられる。
尚、本発明の方法において、高級脂肪酸、ロジン
酸、オキシカルボン酸を添加した後、重合体中に
残存している溶媒を更に除去したい場合には、前
記の溶媒除去方法のいずれかの方法を採用して除
去すればよい。 本発明の方法の最も好ましい実施態様は、安
定剤、又は安定剤と停止剤を添加した重合体溶液
から溶媒を加熱蒸発させる方法かスチームストリ
ツピング法により重合体中の残存溶媒量を重合体
100重量部に対して5重量%以下、好ましくは1
重量%以下にした後、高級脂肪酸及び/又はロジ
ン酸、或いは更にオキシカルボン酸を添加して押
出機(ベント式押出機を含む)で混練する方法、
或いは安定剤、又は安定剤と停止剤を添加した
重合体溶媒からフラツシユ塔で溶媒の一部を蒸発
させた後、ベント式押出機で残存溶媒を更に除去
して重合体を回収する方法において、重合体中の
残存溶媒量が重合体100重量部に対して5重量部
以下、好ましくは1重量部以下になる工程で高級
脂肪酸及び/又はロジン酸、或いは更にオキシカ
ルボン酸を添加する方法があげられる。 本発明の方法によつて得られた重合体には目的
に応じて種々の添加剤を添加することができる。
例えば、オイル等の軟化剤、可塑剤、帯電防止
剤、滑剤、紫外線吸収剤、難燃剤、顔料、無機充
填剤、有機繊維・無機繊維、カーボンブラツクな
どの補強剤、他の熱可塑性樹脂などを添加剤とし
て使用できる。 以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説
明する。尚、実施例で使用したブロツク共重合体
は次のようにして製造した。得られた重合体溶液
の、重合体と溶媒との重量比はいずれも1:4で
あつた。 〔ブロツク共重合体(A)〕 窒素ガス雰囲気下において、1,3−ブタジエ
ン15重量部とスチレン20重量部を含むn−ヘキサ
ン溶液にn−ブチルリチウムを0.11重量部添加
し、70℃で2時間重合した後、さらに1,3−ブ
タジエン45重量部とスチレン20重量部を含むn−
ヘキサン溶液を加えて70℃で2時間重合した。得
られた重合体は、スチレン含有量40重量%のB−
A−B−A構造のブロツク共重合体であつた。 〔ブロツク共重合体(B)〕 窒素ガス雰囲気下において、スチレン15重量部
を含むシクロヘキサン溶液にn−ブチルリチウム
を0.11重量部を添加し70℃で1時間重合した後、、
1,3−ブタジエン70重量部を含むシクロヘキサ
ン溶液を添加して70℃で2時間重合した。その
後、更にスチレン15重量部を含むシクロヘキサン
溶液を加えて70℃で1時間重合した。得られた重
合体は、スチレン含有量30重量%のA−B−A構
造のブロツク共重合体であつた。 〔ブロツク共重合体(C)〕 窒素ガス雰囲気下において、スチレン30重量部
とテトラヒドロフラン0.3重量部を含むシクロヘ
キサン溶液にn−ブチルリチウムを0.08重量部添
加し、70℃で1時間重合した後、更に1,3−ブ
タジエン20重量部とスチレン50重量部を含むシク
ロヘキサン溶液を加えて70℃で2時間重合した。
得られた重合体はスチレン含有量80重量%のA−
B−A構造のブロツク共重合体であつた。 〔ブロツク共重合体(D)〕 窒素ガス雰囲気下において、1,3−ブタジエ
ン15重量部とスチレン20重量部を含むn−ヘキサ
ン溶液にn−ブチルリチウムを0.07重量部添加
し、70℃で2時間重合した後、更に1,3−ブタ
ジン15重量部とスチレン50重量部を含むn−ヘキ
サン溶液及びn−ブチルリチウム0.02重量部を加
えて70℃で2時間重合した。得られた重合体はス
チレン含有量70重量%のB−A−B−A構造のブ
ロツク共重合体とB−A構造のブロツク共重合体
からなる混合物であり、しかも得られた重合体溶
液は懸濁状であつた。 〔ブロツク共重合体(E)〕 窒素ガス雰囲気下において、スチレン75重量部
を含むシクロヘキサン溶液にn−ブチルリチウム
を0.15重量部添加し、70℃で1時間重合した後、
1,3−ブタジエン25重量部を含むシクロヘキサ
ン溶液を加えて70℃で2時間重合した。その後エ
ポキシ化大豆油を5重量部添加してスチレン含有
量75重量%のラジアル構造のブロツク共重合体を
得た。 〔ブロツク共重合体(F)〕 窒素ガス雰囲気下において、1,3−ブタジエ
ン80重量部とスチレン20重量部を含むn−ヘキサ
ン溶液にn−ブチルリチウムを0.08重量部添加
し、70℃で2時間重合した。得られた重合体はス
チレン含有量20重量%のB−A構造のブロツク共
重合体であつた。 実施例1〜4及び比較例1〜4 前記で製造したブロツク共重合体(C)の溶液に安
定剤として4−メチル−2,6−ジ−tert−ブチ
ルフエノール及びトリスノニルフエニルフオスフ
アイトを重合体100重量部に対してそれぞれ0.5重
量部添加した後、重合体中の残存溶媒の量が第1
表に示した量になるまで溶媒を加熱除去した。そ
の後、第1表に示した配合処法に従つて高級脂肪
酸、又は高級脂肪酸とオキシカルボン酸を添加
し、30mmφ押出機で押出してペレツトとした。
尚、重合体中の残存溶媒の量が多い場合は、残存
溶媒量が約1重量%以下になるまで溶媒を加熱除
去した後押出機にかけた。ペレツトを180℃でプ
レス成形して厚さ2mmのシートを作成し、縦3
cm、横4cmの試験片の色調、透明性、耐失透性を
測定した。その結果を第1表に示す。
【表】 実施例 5〜8 実施例1〜4においてブロツク共重合体(C)の溶
液に安定剤を添加する前に予めイソプロピルアル
コールをブロツク共重合体100重量部に対して1
重量部添加する以外は、実施例1〜4と同様の方
法で各試験片を作成した。得られた試験片はそれ
ぞれ実施例1〜4と同等の色調、透明性及び耐失
透性を示した。 比較例 5及び6 実施例1と同様の安定剤を添加したブロツク共
重合体(C)の重合溶液に、ステアリン酸0.2重量部
(重合体100重量部当り)を重合体溶液の容量と等
量の純水に溶解した水溶液を全量加えて室温で振
とうした後、静置して重合溶液層と水層とを分離
した。分離した重合溶液層から溶媒を加熱除去し
てブロツク共重合体を得た。 一方、上記と同様の方法で得た重合溶液層を少
量づつ80〜90℃に加熱された純水上へ滴下して溶
媒を揮発させた。 これらのブロツク共重合体を実施例1と同様の
方法で押出機にかけ、得られたブロツク共重合体
の耐失透性を調べた結果、いずれも耐失透性は劣
つていた(評価ランクは×)。 比較例 7 ステアリン酸の代わりにホウ酸を使用する以外
は実施例1と同様の方法でブロツク共重合体を得
たが、このブロツク共重合体の耐失透性は劣つて
いた(評価ランクは×)。 実施例 9〜18 実施例1、2と同様の方法で得た残存溶媒が
0.5重量部以下の重合体に、第2表に示した配合
処法に従つて、高級脂肪酸、ロジン酸、オキシカ
ルボン酸を200℃の40mmφ押出機で混練配合した。
その後得られた各重合体の色調、透明性、耐失透
性を測定した。その結果を第2表に示す。
〔効果〕
本発明の方法で得られた重合体は、透明で色調
に優れるためその特徴を生かして、シート、フイ
ルム、各種形状の射出成形品、中空成形品、圧空
成形品、真空成形品等多種多様の成形品として活
用できる。特に本発明の方法で得られた重合体
は、耐失透性に優れるため多湿雰囲気下で使用し
たり、水と接触する様な用途分野、例えば食品容
器、食品包装材料、玩具類、医療用品等に有効に
利用できる。又、本発明の方法は、共役ジエンと
ビニル芳香族炭化水素とのブロツク共重合体の
他、共役ジエン重合体、ビニル芳香族炭化水素重
合体共役ジエンとビニル芳香族炭化水素とのラン
ダム共重合体にも利用できる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 炭化水素溶媒中、有機リチウム化合物を開始
    剤として共役ジエン及び/又はビニル芳香族炭化
    水素を重合せしめて得られた重合体溶液に a) 安定剤、又は安定剤と停止剤を添加した後
    に、 b) 重合体溶液から溶媒を除去し、しかる後、 c) (i) 炭素数10以上の高級脂肪酸及び/又は
    ロジン酸を重合体100重量部に対して0.01〜
    0.5重量部、 (ii) オキシカルボン酸を重合体100重量部に対
    して0〜0.3重量部、 配合する ことを特徴とする重合体の製造方法。
JP8622184A 1984-05-01 1984-05-01 重合体の製造方法 Granted JPS60231717A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8622184A JPS60231717A (ja) 1984-05-01 1984-05-01 重合体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8622184A JPS60231717A (ja) 1984-05-01 1984-05-01 重合体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60231717A JPS60231717A (ja) 1985-11-18
JPH0559925B2 true JPH0559925B2 (ja) 1993-09-01

Family

ID=13880724

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8622184A Granted JPS60231717A (ja) 1984-05-01 1984-05-01 重合体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS60231717A (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62215613A (ja) * 1986-03-18 1987-09-22 Asahi Chem Ind Co Ltd 重合体の色調改良方法
JPH0713086B2 (ja) * 1986-04-01 1995-02-15 旭化成工業株式会社 色調改良方法
JPH0713087B2 (ja) * 1986-04-02 1995-02-15 旭化成工業株式会社 重合体の製造方法
JPS6377907A (ja) * 1986-09-22 1988-04-08 Asahi Chem Ind Co Ltd 重合体の製造法
JPS63179953A (ja) * 1987-01-21 1988-07-23 Asahi Chem Ind Co Ltd 重合体組成物の製造方法
JPH0655772B2 (ja) * 1988-01-12 1994-07-27 旭化成工業株式会社 重合体を取得する方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50157492A (ja) * 1974-06-12 1975-12-19
JPS557459A (en) * 1978-07-04 1980-01-19 Fuji Electric Co Ltd Adhering method for metal and rubber
JPS58134145A (ja) * 1982-02-04 1983-08-10 Asahi Chem Ind Co Ltd 水白化防止方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50157492A (ja) * 1974-06-12 1975-12-19
JPS557459A (en) * 1978-07-04 1980-01-19 Fuji Electric Co Ltd Adhering method for metal and rubber
JPS58134145A (ja) * 1982-02-04 1983-08-10 Asahi Chem Ind Co Ltd 水白化防止方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS60231717A (ja) 1985-11-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5159022A (en) Crystalline block copolymer and process for producing the same
US7037980B2 (en) Monovinylarene/conjugated diene copolymers having lower glass transition temperatures
JPH0468342B2 (ja)
JP3489597B2 (ja) モノビニルアレーン/共役ジエンコポリマーの製造方法
JP5240984B2 (ja) ブロック共重合体組成物又はその水添物の製造方法
JP5240985B2 (ja) ブロック共重合体組成物、その水添物の製造方法
JPH0559925B2 (ja)
JPH0465082B2 (ja)
JPH0713087B2 (ja) 重合体の製造方法
JPH0554845B2 (ja)
JPH0456041B2 (ja)
JP3226969B2 (ja) 重合体を製造する方法
JPH0465081B2 (ja)
JPH0360843B2 (ja)
JPS62232401A (ja) 色調改良方法
GB1570404A (en) Transparent polymer mixtures having high impact strength
JPH0349281B2 (ja)
JPH04175304A (ja) ブロック共重合体の製造方法
JPS62215613A (ja) 重合体の色調改良方法
JPH0360844B2 (ja)
JPH0132258B2 (ja)
JPH0655772B2 (ja) 重合体を取得する方法
JPH0364521B2 (ja)
JPS62215612A (ja) 重合体の色調改良法
JPH02187404A (ja) 重合体の回収方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees