JPH055962U - 組立て階段 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 階段をプレキャスト成形してコストの低廉化
を図ると共に、その組立てを迅速容易にできるようにす
る。 【構成】 柱体１に突設した鉄筋１４を階段体２のスプ
ライススリーブ２１に挿入してモルタルを塗布した接合
凹部１３に階段体２を備え、柱体１の鉄筋１５をその上
に配置する柱体１の下端部に埋設したスプライススリー
ブ１６に挿入連結して階段体２の位置が柱体１に対して
互い違いに位置するよう積み上げ、踊場板３を階段体２
の上端載置部２２或いは下端配置空部２３に配置して柱
体１の梁部１２に載置固着して階段を組み立てるのであ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、プレキャスト成形した階段の構成部分を連結して階段にできる組立 て階段に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、建物の外側に配置される階段は現場でのコンクリート打設で形成されて いたが、工期の短縮によってプレキャスト化することが望ましい。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで本考案は、階段の構造部材を少なくしてコストの低廉化を図ると共に、 その組立てが迅速容易にできるようにしたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

このため本考案は、柱部とそれから突出する梁部とを鉄筋コンクリートにて一 体にプレキャスト成形した柱体と、一方の側端面に連結材を設けた鉄筋コンクリ ートプレキャスト成形した階段体と、柱体の梁部で支持される鉄筋コンクリート プレキャストにより成形された踊場板とを備え、夫々の柱体は、その一方の壁面 に階段体の側端面の形状に合わせた接合凹部を欠設すると共に、該接合凹部に階 段体の連結材と連結できる連結材を設け、夫々の柱体の上端部とその上に配置す る柱体の下端部に夫々相互に連結できる連結材を設けた構成である。

【０００５】

【作用】

連結材にて柱体の側部の接合凹部で階段体を連結し、階段体の位置が柱体に対 して互い違いに位置するよう柱体を積み上げて上下の柱体を連結すると共に、夫 々の階段体の端部と梁部とで踊場板を支持して階段を組み立てるのである。

【０００６】

【実施例】 以下、本考案の図示実施例について説明すると、図１で示す本例階段は、柱部 １１とそれから突出する梁部１２とを鉄筋コンクリートにて一体にプレキャスト 成形した柱体１と、一方の側端面にスプライススリーブ２１を横向きに設けた鉄 筋コンクリートプレキャスト成形した階段体２と、階段体２の端部と梁部１２と で支持される鉄筋コンクリートプレキャストにより成形された踊場板３とから成 る。

【０００７】 柱体１は、図２乃至図４のように、一方の壁面に階段体２の側端面の形状に合 わせた接合凹部１３を欠設すると共に、該接合凹部１３には階段体２のスプライ ススリーブ２１に挿入連結できる位置に鉄筋１４を突設している。また、柱体１ の上端部には鉄筋１５を上に向けて突設すると共に、その上に配置する柱体１の 下端部には鉄筋１５を連結できるスプライススリーブ１６を埋設している。なお 、図４のように、夫々のスプライススリーブ１６にはモルタル注入孔１８及び排 出孔１７が連通し外部に開口している。

【０００８】 また階段体２は、図５及び図６のように、下面を傾斜面一状とし、その上端端 部に踊場板３の載置部２２を形成すると共に、その下端端部に踊場板３の配置空 部２３を欠設している。そして、その一側面に埋設した夫々のスプライススリー ブ２１にはモルタル注入孔２６及び排出孔２５を連通させ上面或いは下面に開口 している。

【０００９】 このようにした本例は、図７のように、柱体１に突設した鉄筋１４を階段体２ のスプライススリーブ２１に挿入してモルタルを塗布した接合凹部１３に階段体 ２を備え、モルタルを夫々の注入孔２６から圧入して夫々のスプライススリーブ ２１に充填することで鉄筋１４をモルタル結着するのである。

【００１０】 また、図７のように、柱体１の鉄筋１５をその上に配置する柱体１の下端部に 埋設したスプライススリーブ１６に挿入して柱体１を上下に連設し、モルタルを 夫々の注入孔１８から圧入して夫々のスプライススリーブ１６に充填することで 鉄筋１５をモルタル結着するのである。なお、階段体２の位置が柱体１に対して 互い違いに位置するよう柱体１を積み上げて上下の柱体を連結するのである。

【００１１】 なお、踊場板３は、図８のように、階段体２の上端載置部２２或いは下端配置 空部２３に配置して柱体１の梁部１２に載置し、裏面に設けた金板３１と柱体１ の両側に設けた金板１９とを溶接すると共に、図示しないが、両側の壁に固着し て踊場板３を固定するのである。そして、全体を仕上げ塗りして注入孔や排出孔 等を隠すのである。

【００１２】 このように本例によると、プレキャスト成形によって柱体１と階段体２と踊場 板３とを別形成しているため製造が簡単であってその運搬も容易であり、また組 立ても迅速にできて工期の短縮化が図れるのである。

【００１３】 本例は上記のように構成したが本考案においてはこれに限定されない。例えば 、柱体、階段体及び踊場板の形状は問わない。また、柱体と階段体或いは柱体相 互を連結するための連結材の構成も適宜である。

【００１４】

【考案の効果】

本考案によると、プレキャスト成形によって柱体と階段体と踊場板とを別形成 しているため製造が簡単であってその運搬や取り扱いも容易であり、また組立て も迅速にできて工期の短縮化が図れる効果が大きい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の組み立てた状態の斜視図である。

【図２】本考案の一実施例における柱体の一部断面した
正面図である。

【図３】その柱体の一部断面した平面図である。

【図４】その柱体の一部断面した側面図である。

【図５】その階段体の一部断面した正面図である。

【図６】その階段体の一部断面した平面図である。

【図７】連結部の拡大縦断面図である。

【図８】その踊場板の連結を示す要部の正面図である。

【符号の説明】

１ 柱体、 １１ 柱部、 １２ 梁部、 １３ 接合凹部、 １４，１５ 鉄筋、 １６ スプライスス
リーブ、 １７ 排出孔、 １８ 注入孔、 ２ 階段体、 ２１ スプライスス
リーブ、 ２２ 載置部、 ２３ 配置空部、 ２５ 排出孔、 ２６ 注入孔、 ３ 踊場板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 柱部１１とそれから突出する梁部１２と
   を鉄筋コンクリートにて一体にプレキャスト成形した柱
   体１と、一方の側端面に連結材を設けた鉄筋コンクリー
   トプレキャスト成形した階段体２と、柱体１の梁部１２
   で支持される鉄筋コンクリートプレキャストにより成形
   された踊場板３とを備え、夫々の柱体は、その一方の壁
   面に階段体の側端面の形状に合わせた接合凹部１３を欠
   設すると共に、該接合凹部に階段体２の連結材と連結で
   きる連結材を設け、夫々の柱体の上端部とその上に配置
   する柱体の下端部に夫々相互に連結できる連結材を設け
   て成ることを特徴とする組立て階段。