JPH0559177U - 冷蔵庫 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械室で凝縮器及び圧縮機の強制空冷を行う
冷蔵庫において、圧縮機の冷却効果を高め、かつ凝縮器
が目づまりした場合にも圧縮機に空気流を送り、冷却す
ることができる冷蔵庫を得る。 【構成】 仕切板６により風上側７と風上側８に区分さ
れた機械室２において、風上側７に凝縮器１０、風下側
８に圧縮機１１を配設し、風上側７の吸込口１３，１４
と送風機１２の間に凝縮器１０内の風路と別にバイパス
風路１９を設けて、空気流の一部をバイパスさせ、凝縮
器１０の出口空気と混合させて温度を下げ、風下側８の
圧縮機１１の冷却用に送りこむ風路構造にする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、本体下部に形成した機械室内に圧縮機、凝縮器及び空気循環用送 風機の機械部品を配設し、この圧縮機、凝縮器を強制空冷する冷蔵庫に関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

図４は従来の冷蔵庫を示す機械室部分で破断した平面図であり、図において、 １は冷蔵庫本体、２は本体１の下部に形成した機械室で、機械室底板３、機械室 前面板４及び機械室背面板５で区画されている。上記部品により形成された機械 室２は仕切板６により空気流の風上側７と風下側８の右左に区分され、一方の風 上側７に、電装箱９及び凝縮器１０、他方の風下側８に圧縮機１１が配設され、 上記仕切板６に穿設された穴６ａに空気循環用送風機１２が取りつけられている 。また１３は、上記機械室底板３の風上側７の前面に設けられた空気吸込口、１ ４は上記機械室前面板４の風上側７に設けられた空気吸込口、１５は上記機械室 底板３の風下側８前面に設けられた空気吐出口、１６は上記機械室前面板４風下 側８に設けられた空気吐出口である。

【０００３】 次に動作について説明する。空気循環用送風機１２を運転させることにより、 風上側７の空気吸込口１３，１４から外気を吸込み、これを凝縮器１０を通過さ せてこの凝縮器１０と熱交換することで、凝縮器１０を冷却する。次いで送風機 １２により仕切板６に区切られた風下側８へと空気を送り込む。これにより圧縮 機１１を冷却する。圧縮機１１と熱交換をした高温空気は風下側８の吐出口１５ ，１６から機械室２外へと吐出する。

【０００４】 なお、この種の従来の冷蔵庫としては実開昭６３−９９１８３号公報に示され たものが知られていた。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

従来の冷蔵庫は以上のように構成されているので、吸込口１３，１４より吸い 込まれた外気が、凝縮器１０を経て風下側８の圧縮機１１へ流れるため、圧縮機 １１に到達する時には、凝縮器１０との熱交換により外気温より上昇しており、 圧縮機１１表面との温度差が小さくなり、冷却効果が減じられているという問題 点があった。また、凝縮器１０が目づまり等により風路を塞いでしまうと、圧縮 機１１に冷却用空気が流れなくなるなどの問題点があった。

【０００６】 この考案は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、風下側に 流れる冷却用空気の温度を外気に近づけて、圧縮機の冷却効果を上げるとともに 、凝縮器が目づまりした場合にも、圧縮機側に冷却用空気を送り込むことのでき る冷蔵庫を得ることを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

この考案に係る冷蔵庫は、機械室に圧縮機、凝縮器及び空気循環用送風機を備 え、風上側に凝縮器、風下側に圧縮機を配設したものにおいて、空気循環用送風 機による空気流の一部を凝縮器を通過させずに圧縮機へ導くバイパス風路を設け たものである。

【０００８】

【作用】

この考案における冷蔵庫は、機械室において、バイパス風路により吸引された 空気の一部が凝縮器を通ることがなく冷たいままで導かれて凝縮器と熱交換した 温度の高まった他の空気流と混合され、全体として凝縮器を通過した空気の温度 より、圧縮機を冷却する空気の温度を少し下げることになる。これにより、風下 側において圧縮機の表面温度との差が大きな冷却用空気流を得ることができ、圧 縮機の冷却効果が高まる。また、凝縮器が目づまりして通風ができなくても、バ イパス風路を通る空気流により圧縮機を冷却する。

【０００９】

【実施例】 実施例１． 以下、この考案の一実施例を図について説明する。図１、図２において、図４ と同一符号は同一、又は相当部分を示している。図において、１は冷蔵庫本体、 ２は本体１の下部に形成した機械室で、機械室底板３、機械室前面板４及び機械 室背面板５で区画している。上記部品により形成された機械室２は、仕切板６に より空気流の風上側７と風下側８に区分され、一方の風上側７に電装箱９及び凝 縮器１０、他方の風下側８に圧縮機１１が配設され、上記仕切板６に穿設された 穴６ａに空気循環用送風機１２が取りつけられている。

【００１０】 また１３は、上記機械室底板３の風上側７前面に設けられた吸込口、１４は上 記機械室前面板４の風上側７に設けられた吸込口、１５は上記機械室底板３の風 下側８前面に設けられた吐出口、１６は上記機械室前面板４風下側８に設けられ た吐出口である。１７は上記凝縮器１０内を空気が流れる様に周囲を囲った風路 壁である。また、この風路壁１７と機械室天面板１８により、空気流の一部を凝 縮器１０を通過させずに圧縮機１１側へと導くバイパス風路１９を構成している 。２０は凝縮器１０を通過する空気流を表す矢印、２１はバイパス風路１９を流 れる空気流を表す矢印である。

【００１１】 次に動作について説明する。空気循環用送風機１２を運転することにより、吸 込口１３，１４から外気を吸込み、この空気流の一部がバイパス風路１９に、ま た残りが風路壁１７で囲まれた凝縮器１０を通過する。そして、凝縮器１０にお いて熱交換により温度の上昇した空気流とバイパス風路１９を通過したほぼ外気 と同じ温度の冷たい空気流を送風機１２で混合して空気流の温度上昇を緩和して 、風下側８に送り込む。これにより圧縮機１１を冷却する。この時、圧縮機１１ と熱交換をする空気流が、凝縮器１０と熱交換をした直後よりも、温度が低くな っているため、上記圧縮機１１表面との温度差が大きくなり、熱交換の効果が向 上し、より良い冷却効果が得られる。こうして圧縮機１１と熱交換した高温空気 は風下側８の吐出口１５，１６より外へと吐出する。

【００１２】 また、凝縮器１０が目づまり等により風路を塞いだ場合には、吸込口１３，１ ４から吸引された空気はバイパス風路１９を流れて風下側８に送風され、圧縮機 １１を冷却し、圧縮機１１の高温化を防止する。

【００１３】 実施例２． なお、上記実施例では、吸込口１３，１４と送風機１２の間に凝縮器１０内風 路と別にバイパス風路１９を設けたものを示したが、図３に示す様に、機械室背 面板５風上側７に他の吸込口２２を設けて、凝縮器１０と送風機１２の間で外気 をとりこむバイパス風路（図示せず）を形成し、凝縮器１０と熱交換した温度の 上昇した空気流とこの吸込口２２からの空気流と混合し、温度を下げて風下側８ に送り込む構成としてもよく、上記実施例と同様の効果を得ることができる。図 中、２３は背面板５に設けた吸込口２２から吸引した、空気流を表す矢印であり 、この実施例のバイパス風路を示している。

【００１４】

【考案の効果】

以上のように、この考案によれば機械室で空気循環用送風機により凝縮器と圧 縮機の強制空冷を行う冷蔵庫において、空気循環用送風機による空気流の一部を 凝縮器を通過させずに圧縮機へ導くバイパス風路を設けて構成したので、風下側 での圧縮機の冷却用空気の温度を凝縮器を通過した空気温度より低くすることが できるため、圧縮機の冷却効果を高めることができ、また、凝縮器の目づまり等 で風路が塞がった場合も、バイパス風路を通過する空気流により圧縮機の冷却を 可能とし、圧縮機の高温化を防止できるものが得られる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例１の冷蔵庫を示す機械室部分
で破断した平面図である。

【図２】この考案の実施例１の冷蔵庫を示す要部縦断面
図である。

【図３】この考案の実施例２の冷蔵庫を示す機械室部分
で破断した平面図である。

【図４】従来の冷蔵庫を示す機械室部分で破断した平面
図である。

【符号の説明】

１ 冷蔵庫本体 ２ 機械室 １０ 凝縮器 １１ 圧縮機 １２ 空気循環用送風機 １９ バイパス風路

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 冷蔵庫本体の下部に形成した機械室内に
   圧縮機、凝縮器及びこの圧縮機と凝縮器を冷却する空気
   循環用送風機を備え、この空気循環用送風機による空気
   流の風上側に凝縮器、風下側に圧縮機を配設した冷蔵庫
   において、上記空気循環用送風機による空気流の一部を
   上記凝縮器を通過させずに上記圧縮機へ導くバイパス風
   路を設けたことを特徴とする冷蔵庫。