JPH0559116A - エチレン−ビニルアルコール共重合体の製造方法 - Google Patents

エチレン−ビニルアルコール共重合体の製造方法

Info

Publication number
JPH0559116A
JPH0559116A JP4027362A JP2736292A JPH0559116A JP H0559116 A JPH0559116 A JP H0559116A JP 4027362 A JP4027362 A JP 4027362A JP 2736292 A JP2736292 A JP 2736292A JP H0559116 A JPH0559116 A JP H0559116A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ethylene
reaction
copolymer
methanol
vinyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4027362A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3066167B2 (ja
Inventor
Hisamichi Yanai
久道 柳井
Takanori Kitamura
隆範 北村
Fumio Nakahara
文夫 中原
Katsumi Shimizu
克巳 清水
Akemasa Aoyama
明正 青山
Takeshi Moriya
健 守谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP4027362A priority Critical patent/JP3066167B2/ja
Publication of JPH0559116A publication Critical patent/JPH0559116A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3066167B2 publication Critical patent/JP3066167B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【効果】 アルコリシスの反応速度は、低級アルコール
単独の溶媒系に比較して増大し、さらにまたアルコール
反応系は実質的に均一な液相に保たれているので、得ら
れるエチレン−ビニルアルコール共重合体の品質も均一
である。 【構成】 エチレン−ビニルエステル共重合体のアルコ
リシスによりエチレン−ビニルアルコール共重合体を製
造するに際し、溶媒としてジアルキルスルホキシドを使
用し、液相でアルコリシスするエチレン−ビニルアルコ
ール共重合体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エチレン−ビニルエス
テル共重合体をけん化して得られるエチレン−ビニルア
ルコール共重合体の製造法に関し、さらに詳しくは、エ
チレン−ビニルエステル共重合体のアルコリシスにおい
て、溶媒としてジアルキルスルホキシドを使用し、液状
でアルコリシスするエチレン−ビニルアルコール共重合
体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エチレン−ビニルアルコール共重合体
は、エチレン含有量25〜45モル%、極限粘度、
[η]ph=0.099〜0.110リットル/グラム
(以下リットル/グラムをl/gと記す)(15重量%
含水フェノール、30℃で測定)を中心した共重合体
が、該共重合体の高度なガスバリヤー性の特徴を生かし
て、食品包装容器、油類の包装容器および油類と接触す
る部品などを中心に使用され、食生活の変化とも相俟っ
て需要量の大幅な拡大が認められる。エチレン含有率が
25モル%未満のエチレン−ビニルアルコール共重合体
はポリビニルアルコール共重合体の耐水性、吸水性、膨
潤性等の改良された製品として、また45モル%以上の
エチレン含有量を有するエチレン−ビニルアルコール共
重合体は、柔軟性が良好で成型性に優れるエチレン−ビ
ニルアルコール樹脂としての展開等が期待される。さら
にエチレン含有量が25〜45モル%で[η]ph0.
099〜0.110l/gを越えるエチレン−ビニルア
ルコール共重合体は、耐久性、機械的強度が改良された
製品として各種用途分野での性能向上に資することが期
待される。以上の如く、従来公知のエチレン含有量よ
り、低エチレン含有量または高エチレン含有量のエチレ
ン−ビニルアルコール共重合体、また従来公知の重合度
より高重合度のエチレン−ビニルアルコール共重合体
は、従来のエチレン含有量および重合度の共重合体にお
いては達成し得ない優れた性能を発揮する可能性を有し
ており、その安価かつ合理的な製造方法の開発が望まれ
る。
【0003】エチレン−酢酸ビニル共重合体のけん化方
法としては、メタノール等のアルコール溶媒を使用し
て、アルカリ性触媒を使用する均一けん化法、メタノー
ル−水系等の溶媒を使用して、アルカリ性触媒を使用す
る不均一けん化法が公知である。しかしながら、メタノ
ールを溶媒としたけん化反応においては、エチレン含量
の増加に伴なってけん化反応速度は大幅に減少する。さ
らにまた、均一系けん化法の場合、従来、メタノリシス
反応により生成したエチレン−ビニルアルコール共重合
体は、メタノール溶媒の状態で、水を中心とした該共重
合体の非溶剤または、メタノールと非溶剤の混合溶媒中
に押出し、ストランド状、チップ状等のある一定の形状
に成形、乾燥の1次工程を経て、製品化されるのが一般
的であり、不均一系に比較して工業的には有利である。
該エチレン−ビニルアルコール共重合体は、溶融(乾式
成型)又は、特定の溶媒に溶解した溶液(湿式成型)の
状態で、繊維状、ホローファイバー状、フィルム状、粒
子状等所望の形状に第2次の成型を受け最終製品とな
る。かかる公知の一般的な製造方法は以下に述べる各種
の改良すべき問題点を包含している。
【0004】1)エチレン−酢酸ビニル共重合体は、エ
チレン含有量の上昇と共にメタノールに対する溶解性が
減少傾向を示し、均一系のメタノリシス反応の実施に
は、高温、加圧等、好ましからざる条件が必要となる。
【0005】2)エチレン−酢酸ビニル共重合体のメタ
ノリシスにより生成するエチレン−ビニルアルコール共
重合体は、エチレン含有量が25〜45モル%より低エ
チレン側および高エチレン側の双方においてメタノール
に対する溶解性が減少し、特に低エチレン側では100
℃を越える高温加圧の状態においても、もはや工業的に
充分な濃度で均一状態を保ち得ず均一系でのメタノリシ
ス反応を実施し得ない。
【0006】3)エチレン−酢酸ビニル共重合体のメタ
ノリシス反応は、酢酸ビニル重合体のメタノリシスに比
較して、反応速度が遅く、多量の触媒、メタノールを必
要とし、上述の共重合体のメタノールに対する溶解性と
相俟って、高温、加圧の反応系を必要とする。その為、
触媒使用量等の原材料費、スチームを中心としたユーテ
ィリティー、反応器の設備投資額等が増大し、製造コス
トの上昇の要因となる。
【0007】さらに、従来の研究によれば、エチレン−
酢酸ビニル共重合体は、酢酸ビニルの含有率が40モル
%以下である場合にはその溶解性が著しく低いため加水
分解が困難であり、従ってBestian(米国特許N
o3344129)は、それらのポリマーのメタノール
あるいはエタノール中でのアルコリシスはポリマーの溶
媒への溶解度が著しく小さいためその速度が極めて小さ
いことを報告している。そして同一反応生成物中に加水
分解された分子および非分解の分子の両者を含有する不
均一な物質が得られる。Bestianによれば反応溶
媒として芳香族炭化水素とアルコールとの混合物を使用
するRolandの方法(米国特許2386347)は
ビニルエステル/エチレンのモル比が1/5以下の場合
にのみ有効である。ポリマー中の酢酸ビニル含有率が低
い場合には、必要となる芳香族炭化水素の量が著しく多
く、不経済となり、またその反応速度も極めて遅い。こ
れらの問題を克服するためBestianは炭素原子数
4〜8のアルコールを反応溶媒として使用することによ
り溶解性の改善を述べているが高温の採用も示唆してい
る。
【0008】Imaiらの米国特許3080350(特
公昭36−4539号)には極性の大きな非プロトン性
の溶媒、ジメチルスルホキシドを使用して酢酸ビニルの
重合を行ない、更に得られたポリ酢酸ビニルをポリビニ
ルアルコールに加水分解またはアルコリシスする方法が
述べられているが、エチレンと酢酸ビニルとを共重合す
ること、さらに該共重合体をアルコリシスすることによ
りエチレン−ビニルアルコール共重合体を得ることの記
載はないし、またジメチルスルホキシドがエチレン−酢
酸ビニル共重合体をアルコリシスするに際し、どのよう
な機能を果すのか、また得られるエチレン−ビニルアル
コール共重合体にどのような影響を及ぼすのかの記載が
なされていない。
【0009】ジメチルスルホキシドを反応溶媒として使
用すると酢酸ビニルのサポニン化の速度が増大すること
が報告されている。(Vinson,J.Chem.E
d.,46,877(1969))。しかしVinso
nのサポニン化は、かなりの量の水の存在下で起こるこ
とにより、エチレン−酢酸ビニル共重合物の場合、生成
するエチレン−ビニルアルコール共重合物が水に不溶の
ため、不均一系の反応となってしまう。
【0010】更に、Johnらの米国特許378000
4(特開昭49−71082)により、エチレン−ビニ
ルエステル共重合物のアルコリシス反応をジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性の
反応媒体中および場合によっては、炭化水素系の反応媒
体を併用し、固相におけるアルコリシス反応を行う方法
も開示されているが、均一な液相における開示は見当ら
ない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上の如き従来公知の
製造方法が包含する問題点を解決し、かつ従来公知のエ
チレン−ビニルアルコール共重合体の製造規格(エチレ
ン含有率、重合度)の幅を拡張すると共に安価かつ合理
的な製造方法に関して鋭意検討を行ない、本発明を完成
するに至った。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、エチレン−ビ
ニルエステル共重合体のアルコリシスにおいて、溶媒と
してジアルキルスルホキシドを使用し、液相でアルコリ
シスすることにより、かつ従来の方法に比較して著しく
加速されたアルコリシスを実現するものである。かかる
本発明の実施により、従来法での上記の問題点は合理的
に解決され、安価な製品コストを実現できる。本発明は
従来公知のメタノールに対して、低級アルキル基から成
るジアルキルスルホキシドを反応系の溶媒として用い、
該溶媒のエチレン−ビニルエステル共重合体およびエチ
レン−ビニルアルコール共重合体に対する特異な溶解挙
動を効果的に利用することにより、エチレン含有率、極
限粘度を従来規格から拡大しても、常に均一状態での反
応を実現するものである。
【0013】本発明は、エチレン−酢酸ビニル共重合体
を、ジアルキルスルホキシドと低級アルコールの混合系
に均一溶解し実施されるが、本発明者らの詳細な検討に
よれば本発明におけるエチレン−酢酸ビニル共重合体の
アルコリシスの反応速度は、低級アルコール単独の溶媒
系に比較して増大することが判明した。エチレン−酢酸
ビニル共重合体は、酢酸ビニル単独重合体に比べて、一
般に反応速度が小さく、反応温度の上昇、アルカリ性触
媒の使用量増加等好ましからざる条件の採用を余儀なく
されているが、本発明の完成により、温和な条件下での
反応の実施が可能となる。
【0014】従来公知の低級アルコール単独の溶媒系で
はアルコリシスにより生成するエチレン−ビニルアルコ
ールの低級アルコールに対する溶解性が小なることよ
り、均一系でのアルコリシス反応を実施するためには反
応温度を上昇させ溶解性の向上を計る以外に方策を取り
得なかった。該溶解性の制約により、従来公知の方法で
はエチレン含有率25モル%以下および45モル%以上
程度のエチレン−酢酸ビニル共重合体の均一系アルコリ
シスは非常に難しく、実質的に不可能な場合も存在す
る。本発明はかかる状況に対しても解決策を与えるもの
である。ジアルキルスルホキシドは、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体およびエチレン−ビニルアルコール共重合
体双方の良溶媒であり、反応系の温度を上昇させること
なく反応系を均一に保持でき、温度上昇による触媒失活
の増大、共重合体の熱的劣化など好ましからざる現象を
回避出来る。
【0015】本発明においてはアルコリシスは液相で進
行するが、ここで液相とは実質的に均一な液相をいう。
【0016】次に本発明の反応系ではアルコリシス反応
により酢酸などの脂肪酸の低級アルコールエステルが副
生し、さらに、けん化度を上げるためには、アルコリシ
ス平衡を生成系側に寄せることが必要となるため、エス
テル、たとえば酢酸エステルの系外への効率的な留去が
望まれる。本発明者らの詳細な検討により、本反応系に
共存するジアルキルスルホキシドには酢酸エステルと低
級アルコールの分離効率を向上せしめる効果が存在する
ことが判明した。該混合物の留出除去方法としては、槽
型式における減圧蒸留除去、塔型式において、反応塔の
中段からジアルキルスルホキシドに溶解したエチレン−
ビニルエステル共重合体を導入し、下段からアルコール
ベーパーを吹込みけん化反応を行いつつ、上段から低級
アルコールと脂肪酸アルコールエステルを留出させる方
法が好ましい実施態様の1つとして推奨出来る。かかる
効果を利用すれば該混合物の分離に要する蒸留塔の分離
段数、還流比を大幅に削減でき、設備費、ユーティリテ
ィー費の削減に対する寄与は大きい。本発明で使用する
エチレン−ビニルエステル重合体は、一般にエチレンと
ビニルエステルの共重合反応により合成される。
【0017】エチレン−ビニルエステル共重合体のエチ
レン含量は0.1〜80モル%が好ましい。共重合体の
エチレン含量が0.1モル%未満の場合には、前述のポ
リビニルアルコールに対する性能改善の効果が実質的に
発現しない。好適なエチレン含量は1モル%以上であ
り、さらには5モル%以上、10モル%以上、さらには
20モル%以上である。またエチレン含量が80モル%
を越える領域では、エチレン−ビニルエステル共重合体
がジアルキルスルホキシドを主体とする反応液系に完全
溶解し難く適当でない。エチレン−ビニルエステル共重
合体の溶解性から判断するとエチレン含量70モル%以
下の共重合体がさらに好ましい。
【0018】本発明においてビニルエステルとしては炭
素数5以下の低級脂肪酸ビニルエステルなどがあげら
れ、代表的には酢酸ビニルがあげられ、さらにプロピオ
ン酸ビニルなどもあげられる。また本発明においてはエ
チレン、ビニルエステル以外で、これらと共重合可能な
エチレン性不飽和単量体を本発明の実施に支障をきたさ
ない範囲において使用することもできる。ここでエチレ
ン性不飽和単量体としては、例えば「ポバール(改定新
版)」(高分子刊行会、1981年4月1日発行)28
1〜285頁およびそこに引用の文献に記載のモノマー
を代表例として例示できる。
【0019】代表的なモノマーとしては、たとえばオレ
フィン(炭素数3〜18のオレフィンなど)、カルボン
酸ビニル(バーサチック酸ビニル、ステアリン酸ビニル
など)、アルキルビニルエーテル(ラウリルビニルエー
テル、メチルビニルエーテルなど)、(メタ)アクリレ
ート類{メチル(メタ)アクリレートなど}、アクリル
アミド類(アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N
−ジメチルアクリルアミドなど)、不飽和カルボン酸
(エステル)又は(無水物)(アクリル酸、クロトン
酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、これらのエ
ステル、無水物など)、スルホン酸モノマー(ビニルス
ルホン酸、アクリルスルホン酸など)、カチオン性モノ
マー(ジメチルアミノエチルメタクリレート、ビニルイ
ミダゾール、ビニルピリジン、ビニルサクシイミドな
ど)、その他(ビニレンカーボネート、アリルアルコー
ル、アリルアセテートなど)があげられる。
【0020】エチレン−ビニルアルコール共重合体のけ
ん化度は最終の用途により種々変えることができ、好ま
しくは20%以上、さらには50%以上であり、さらに
高度なガスバリヤー性の特徴を生かす分野に使用する場
合のけん化度は99.0%以上が好適であり、さらに好
ましくは99.5%以上である。本反応系に用いるジア
ルキルスルホキシドは低級アルキル基から構成され、エ
チレン−ビニルエステル共重合体およびエチレン−ビニ
ルアルコール共重合体に対する溶解性等の観点から低級
アルキル基の炭素数は一般に3以下が好ましい。ジアル
キルスルホキシドの具体例としては、ジメチルスルホキ
シド、ジエチルスルホキシド、ジi−プロピルスルホキ
シド、ジn−プロピルスルホキシド、メチルエチルスル
ホキシド、メチルi−プロピルスルホキシド等を例示で
きるが、熱的、化学的安定性、入取価格等を勘案すれ
ば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドが好
ましく、上記条件に対する総合的な判断からジメチルス
ルホキシドが特に好ましい。ジアルキルスルホキシドの
使用量は、エチレン−ビニルエステル共重合体およびエ
チレン−ビニルアルコール共重合体を均一に溶解する量
であれば特に限定されないが、溶液粘度等を考慮すれ
ば、エチレン−ビニルエステル共重合体のジアルキルス
ルホキシド溶液としての濃度で0.1〜70重量%(エ
チレン−ビニルエステル共重合体およびジアルキルスル
ホキシドの合計量に対して)が適当であり、さらに好ま
しくは1〜50重量%である。
【0021】本発明においては、アルコリシス用の反応
試剤として低級アルコールを使用する。エチレン−ビニ
ルエステル共重合体のアルコリシス反応によるエチレン
−ビニルアルコール共重合体の製造方法は公知である
が、酢酸ビニルのホモポリマーであるポリ酢酸ビニルに
比較して、アルカリ性触媒によるアルコリシス反応の反
応速度が一般に小さく、エチレン含有率の増大に伴ない
反応速度は減少傾向を示す。エチレン−ビニルエステル
共重合体のアルコリシス反応に関して種々検討の結果、
該アルコリシス反応には低級アルコールの使用が好まし
く、炭素数1〜5の1級の低級アルコールの使用が好適
と判断されるに至った。炭素数1〜5の1級の低級アル
コールとしては、メタノール、エタノール、n−プロパ
ノール、n−ブタノール、i−ブタノール、n−アミル
アルコール、i−アミルアルコールなどをその具体例と
して例示できるが、アルコリシス反応の反応速度、エチ
レン−ビニルエステル共重合体に対する溶解性等を勘案
すればメタノール、エタノールの使用が好適であり、反
応速度の観点からメタノールの使用が特に好ましい。低
級アルコールの使用量については、エチレン−ビニルエ
ステル共重合体のアルコリシス反応によりエチレン−ビ
ニルアルコールを製造するに充分な量であれば特に限定
要因はないが、エチレン−ビニルエステル共重合体の平
均分子量から算出されるモル数に対して1.0〜50倍
モル、アルコリシスの反応平衡、仕込み低級アルコール
の後処理コスト等を考慮すれば1.5〜30倍モルが好
適であり、2.0〜20をさらに好適な範囲として開示
できる。
【0022】本発明のアルコリシス反応は、アルカリ性
触媒の共存下に実施されるが、該アルカリ性触媒として
は、ポリ酢酸ビニル又は、エチレン−ビニルエステル共
重合体のアルカリ性触媒によるアルコリシス反応に使用
される従来公知の触媒をそのまま使用できる。その具体
例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸
化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物、ナトリウムメ
チラート、t−ブトキシカリウムなどのアルカリ金属ア
ルコラート、1,8−ジアザビシクロ[5,4,10]
ウンデセン−7(DBU)で代表される強塩基性アミ
ン、さらには炭酸アルカリ金属塩、炭酸水素アルカリ金
属塩などを開示できるが、取り扱いの容易さ、触媒コス
ト等から水酸化ナトリウムの使用が好ましい。触媒の使
用量は、必要けん化度、反応温度等により異なるが、エ
チレン−ビニルエステル共重合体の平均分子量から算出
されるモル当り、0.001〜1.0のモル比が一般的
である。
【0023】本発明におけるアルコリシスの反応温度
は、室温から150℃程度まで必要に応じ任意の温度を
採用し得るが、常圧の反応系で高い反応速度を得るため
には40〜120℃、さらには50〜100℃が好適な
温度範囲として推奨される。エチレン−ビニルエステル
共重合体のアルコリシス反応は撹拌槽型式、塔型式等が
考えられるが、反応塔の中段から該共重合体を溶解した
ジアルキルスルホキシド溶液を導入し、下段からアルコ
ールベーパーを吹吸み、副生した酢酸エステルを上段か
ら抜取る塔型式が好ましい実施様態の1つとして推奨出
来る。
【0024】また本発明においては酸素を実質的に除去
した状態、たとえば、酸素濃度5×10-4mol/l以
下の状態でアルコリシスを行なうことが重合度低下が少
ないので好ましい。反応系の酸素濃度をこのレベル以下
にするためには、純度99.9%以上の窒素ガスで置換
するか、60°以上に加熱したあと窒素かアルゴンで置
換する方法がある。
【0025】さらに本発明により取得されるEVOHは
DMSO系重合に由来する立体構造の特異性および/ま
たはDMSO系鹸化による残存エステル基の分布挙動
(残存エステル基の分布がよりランダムであること)か
ら、従来の低級アルコー中での重合および/または鹸化
により取得される、重合度および鹸化度が同一のEVO
Hに較べて融点が低下傾向を示すなど本発明に特有な物
性を示す。このことは後述する実施例11から明らかで
ある。本物性を利用すれば、たとえばEVOHの溶融延
伸成形においては熱的劣化によるゲル、ブツ発生の抑
制、延伸速度、延伸倍率の向上、ボイド、クラックの低
減、厚みむらの向上、長時間にわたる安定操業の確保等
への寄与が期待される。
【0026】本発明により得られるEVOHの残存エス
テル基の分布がよりランダム(よりシャープ)であるこ
とはブロックキャラクターにより表示され、ブロックキ
ャラクターの値が大きいほどよりランダム(よりシャー
プ)であることを示す。
【0027】本発明により得られるEVOHは、好まし
くはブロックキャラクター0.2以上、さらに好ましく
は0.25以上、さらに好適には0.3以上の値を示
す。ここでブロックキャラクターとは、次式によって算
出される。 ブロックキャラクター=(OH−OAC)/2(OH)
(OAC) ここで(OH−OAC)とは、二連鎖{ビニルアルコー
ル単位−ビニルアルコール単位の二連鎖のモル分率(A
1)+ビニルアルコール単位−ビニルエステル単位の二
連鎖のモル分率(A2)+ビニルエステル単位−ビニル
エステル単位の二連鎖のモル分率(A3)}の合計モル
分率(A1+A+23)に対するビニルアルコール単位
−ビニルエステル単位の二連鎖のモル分率(A2)の割
合を示すものである。
【0028】またビニルアルコール単位−ビニルアルコ
ール単位の二連鎖のモル分率(A1)は13C−NMRス
ペクトルによりδが45.7〜48ppmの領域のピー
クの吸収強度から求められ、ビニルアルコール単位−ビ
ニルエステル単位のモル分率(A2)は8が43.5〜
45.5ppmの領域のピーク吸収強度から求められ
る。またビニルエステル単位−ビニルエステル単位の二
連鎖のモル分率(A3)はEVOH中のビニルアルコー
ル単位とビニルエステル単位の合計量のモル分率を2乗
した値から前記A1およびA2引き算することによって求
められる。また上記式中(OH)および(OAC)は、
それぞれ二連鎖およびそれ以上の連鎖の中のビニルアル
コール単位およびビニルエステル単位のモル分率を示
す。
【0029】以下、実施例により本発明を具体的に説明
するが、本発明は実施例により限定を受けるものではな
い。なお実施例中、EVAの[η]phとはEVAを完
全けん化(けん化度99.4モル%以上)して得たEV
OHの極限粘度を表わす。
【0030】
【実施例】
実施例1 撹拌機、コンデンサー、温度計ならびに窒素ガス導入管
を装備した5lセパラブルフラスコに、エチレン含有率
5モル%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)
([η]ph=0.224l/g)340g、メタノー
ル660g、ジメチルスルホキシドを1700gを入
れ、70℃で加熱撹拌を行い均一の溶液とした。この溶
液に3%の水酸化ナトリウム−メタノール溶液51.6
gを添加して、70℃にて20分間反応を行った。反応
後の溶液の状態は均一であった。この時、反応液の一部
をサンプリングし、中和後、メタノール中で析出、洗浄
を繰り返した。その後、粉砕、乾燥を行い、けん化度9
7.8%のエチレン−ビニルアルコール共重合体(EV
OH)を得た。更に、20分間反応を行った溶液につい
て、アルコリシスの平衡を生成系側に寄せるため、メタ
ノール、酢酸メチルの混合液を、減圧蒸留により系外へ
留出させた。系外への留出量が780gとなった所で中
和により反応を停止し、上記と同様の後処理を行い、け
ん化度99.9%のEVOHを得た。また、反応停止時
の溶液の状態は均一であった。
【0031】実施例2 実施例1に準じて、エチレン含有率32モル%のEVA
([η]ph=0.111l/g)100g、メタノー
ル170g、ジメチルスルホキシド580gを入れ、6
0℃で加熱撹拌を行い、均一の溶液とした。この溶液に
3%の水酸化ナトリウム−メタノール溶液160gを添
加して、60℃にて30分間反応を行った。反応後の溶
液の状態は均一であった。反応時間中、各時間毎に反応
液をサンプリングし、中和後、1g/Lの酢酸−純水溶
液中にポリマーを析出後、30分間浸した。酢酸水溶液
を入れ換え、更に30分間酸処理を行い、液捨て後、水
道水に30分間浸した。
【0032】その後、粉砕、乾燥してEVOHを得た。
けん化反応時間とけん化度の関係を図1に示したが、反
応開始2分後のけん化度は75%で最終けん化度98.
3%であった。30分間反応を行った溶液について、実
施例1に準じて、アルコリシスの平衡を生成側に寄せる
ため、メタノール、酢酸メチルの混合液を、減圧蒸留に
より系外へ留出させた。系外への留出量が260gでの
サンプリング試料を上記同様の後処理を行い、けん化度
を測定したところ99.4%であった。更に反応系にメ
タノールを190g添加して、同様に減圧蒸留を行い、
系外への留出量が150gとなった所で、中和により反
応を停止、同様に後処理を行い、けん化度99.8%の
EVOHを得た。また留出開始直後の留出液中のメタノ
ールと酢酸メチルの重量比は1:9であった。反応中お
よび反応停止時の溶液の状態は均一な液相であった。
【0033】比較例1 実施例2において、ジメチルスルホキシドの変わりにメ
タノールを使用し、同一の触媒量(対EVA中の酢酸ビ
ニルモル比)で反応を行った。反応時間30分までのけ
ん化度の経時変化を、上記実施例と同様の後処理を行
い、調べた。反応開始2分後のけん化度は55%で、3
0分間反応後の最終けん化度は95%であった。結果を
図1に併記したが、図1からも明らかな様に、ジメチル
スルホキシドを反応系に共存させることにより、メタノ
ール単独系と比較して、加速されたアルコリシスを実施
可能なことが分かる。さらに、30分間反応を行った溶
液について、メタノール、酢酸メチルの混合液を、減圧
蒸留により系外へ留出させた。留出開始直後の留出液中
の、メタノールと酢酸メチルの重量比は、2:8であっ
た。系外への留出量が260gでのサンプリング試料を
後処理後、けん化度測定したところ、96.5%であっ
た。
【0034】実施例1と比較例1の留出液中のメタノー
ルと酢酸メチルの重量比の比較によりアルコリシスの平
衡を生成側に寄せるため、副生酢酸メチルを系外へ留去
する際、反応系にジメチルスルホキシドが共存すると、
メタノール単独系に比して、酢酸メチルとメタノールの
分離効率が向上し、酢酸メチルの系外への効率的な留去
が達成出来ることが分かる。反応中および反応停止時の
溶液の状態は、ジメチルスルホキシド系同様均一であっ
た。
【0035】実施例3 実施例1に準じて、エチレン含有率27モル%のEVA
([η]ph=0.109l/g)100g、メタノー
ル170g、ジメチルスルホキシド550gを使用し、
60℃にて均一溶解後、3%−水酸化ナトリウム−メタ
ノール溶液150gを添加し、同一温度で30分間反応
を行った。反応中および反応後の溶液の状態は均一であ
った。この反応液の一部をサンプリングし、後処理した
EVOHのけん化度は反応時間2分で77%で、30分
で98.6%であった。30分間反応を行った溶液につ
いて、上記実施例同様、アルコリシスの平衡を生成側に
寄せるため、メタノール、酢酸メチルの混合液を減圧、
蒸留により系外へ留出させた。系外への留出量が250
gでのサンプリング試料について、後処理後、けん化度
を測定した所99.5%であった。更に、反応系に、メ
タノール190g添加して、同様に減圧蒸留を行い、系
外への留出量が150gとなった所で、中和により反応
を停止、後処理を行い、けん化度99.8%のEVOH
を得た。反応中および反応停止時の溶液の状態は均一で
あった。
【0036】比較例2 実施例3において、ジメチルスルホキシドの代りにメタ
ノールを使用し、同一の触媒量(対EVA中の酢酸ビニ
ルモル比)で反応を行った。反応開始時の溶液の状態は
均一であったが、触媒添加後、5分後から、系内にEV
OHが析出し始め、10分後には、固化してしまった。
30分後に、固体を取り出し、ミキサー破砕後、後処理
して得たEVOHのけん化度は、96.0%であった。
また、反応開始2分後のけん化度は58%であった。
【0037】実施例4 実施例1に準じて、エチレン含有率60モル%のEVA
([η]ph=0.077l/g)100g、メタノー
ル180g、ジメチルスルホキシド760gを使用し、
60℃にて均一溶解後、3%−水酸化ナトリウム−メタ
ノール溶液260gを添加し、同一温度で40分間反応
を行った。40分間反応後のEVOHのけん化度は、9
7.2%であった。40分間反応を行った溶液につい
て、メタノール、酢酸メチルの混合液を、減圧蒸留によ
り系外へ留出させた。系外への留出量が、350gでの
サンプリング試料について、後処理後、けん化度を測定
した所、99.0%であった。更に、反応系にメタノー
ル200g添加後、減圧蒸留を行い、留出量が160g
となった所で反応を中止した。後処理後の最終けん化度
は、99.4%であった。反応中および反応停止時の溶
液の状態は均一であった。
【0038】比較例3 実施例4において、ジメチルスルホキシドの代りに、メ
タノールを使用し、同一触媒量(対EVA中の酢酸ビニ
ルのモル比)で反応を行った。60℃にてポリマーは完
全に溶解せず、白濁した状態であった。触媒添加後、系
は均一になり、40分間反応を行った。40分間反応後
のEVOHのけん化度は94.2%であった。更に、メ
タノール、酢酸メチルの混合液を、減圧蒸留により系外
へ留出させた。系外への留出量が350gでのサンプリ
ング試料のけん化度は、95.6%であった。更に反応
系にメタノールを200g添加後、減圧蒸留行い、実施
例4におけるジメチルスルホキシド共存の系より、多く
留出さた。留出量200gで反応を中止し、後処理を行
い、けん化度を測定したところ、97.4%であった。
【0039】実施例5 実施例2に準じて、エチレン含有率32モル%のEVA
([η]ph=0.111l/g)100g、メタノー
ル170g、ジエチルスルホキシド780g、3%−水
酸化ナトリウム−メタノール溶液160gを使用し、6
0℃で30分間反応を行った。30分間反応後のサンプ
リング試料のけん化度は98.0%であった。更に、留
出液260gでけん化度99.3%を得、メタノール1
90g添加後、留出液150gでけん化度99.6%の
EVOHを得た。留出直後の留出液中のメタノールと酢
酸メチルの重量比は1:9であった。反応中および反応
停止時の溶液の状態は均一であった。
【0040】実施例6 実施例2に準じて、エチレン含有率32モル%のEVA
([η]ph=0.111l/g)100g、エタノー
ル320g、ジメチルスルホキシド580g、3%−水
酸化ナトリウム−エタノール溶液160gを用い、60
℃で40分間反応を行った。40分間反応後のサンプリ
ング試料のけん化度は、96.5%であった。更に留出
液380gでけん化度98.5%を得、エタノール27
0g添加後、留出液220gで、けん化度99.5%の
EVOHを得た。反応中および反応停止時の溶液の状態
は均一であった。
【0041】実施例7〜10 実施例1に準じて、エチレン含量O(PVAc),2
0,32,47,60モル%のEVAを表1に示す条件
下で、40℃にて60分間反応を行った。けん化後のポ
リマーを析出させる溶媒は、エチレン含量、けん化度に
応じて、水,エタノール,両者の混合溶媒を適宜用い
た。反応後の溶液の状態は全て均一であった。図2に、
けん化度の経時変化を示す。また、対照として、実施例
7〜10において、ジメチルスルホキシドの代わりにメ
タノールを使用し、その他の条件は同じにしてけん化反
応を行った。反応後固化したポリマーは、粉砕後、中
和、後処理を行った。(比較例4〜8)メタノール系の
場合、エチレン含量によって異なるが、反応中、反応後
で固体あるいはスラリー状であった。図3に、メタノー
ル系の場合のけん化度の経時変化を示す。図2と図3を
比較すると分かるように、ジメチルスルホキシドを溶媒
にした場合、メタノール系に比較して、反応が非常に速
いことが分かる。
【0042】図2、図3より、それぞれの溶媒系で、各
エチレン含量における反応速度を求め、その比(DMS
O系けん化/MeOH系けん化)を求めた(図4)。図
4より分かるように、反応速度比は、エチレン含量が高
くなるに従って、増大し、これより、ジメチルスルホキ
シドを用いたけん化反応は、非常に特異的であるといえ
る。
【0043】実施例11 実施例1に準じた方法で、エチレン含量32モル%のE
VA([η]ph=0.111l/g)100g、メタ
ノール96g、ジメチルスルホキシド1788gを使用
し、水酸化ナトリウム2.0gをメタノリシス触媒とし
て用い、反応温度40℃で、2分間反応を行い、実施例
1と同様の後処理を行い、鹸化度76.5モル%の部分
鹸化EVOHを得た。この得られたEVOHの融点は、
116.4℃、ブロックキャラクターは0.345であ
った。また対照として(比較例9)、実施例11のジメ
チルスルホキシドの代わりに、メタノールを使用した以
外は、同様の方法で、反応温度40℃、90分間反応を
行い、同様の後処理を行うことにより、鹸化度76.5
モル%の部分鹸化物を得た。この得られたEVOHの融
点は、143.8℃、ブロックキャラクター0.118
であった。上記の様に、DMSO溶媒系で鹸化した場
合、MeOH溶媒系で鹸化した場合に比較して同一の鹸
化度でも、融点が低くなること、さらに得られるEVO
H中の残存アセチル基の分布がよりランダム(よりシャ
ープ)であることがわかる。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、アルコリシスの反応速
度は低級アルコール単独の溶媒系に比較して増大し、さ
らにまたアルコリシス反応系は実質的に均一な液相に保
たれているので、得られるエチレン−ビニルアルコール
共重合体の品質も均一である。またエチレン含量の増加
に伴なうアルコリシス反応速度の減少はわずかであり、
興味あることには、メタノール溶媒を用いた場合にくら
べ、反応速度比(ジアルキルスルホキシドを使用した場
合の反応速度/メタノールを使用した場合の反応速度)
はエチレン含量の増加とともに増加傾向を示す。したが
って本発明は高エチレンEVAのアルコリシス反応に極
めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2および比較例1における、けん化時間
(分)を横軸にし、EVOHのけん化度(%)を縦軸と
するグラフである。
【図2】実施例7〜10における、けん化時間(分)を
横軸にし、EVOHのけん化度(%)を縦軸とするグラ
フである。
【図3】比較例4〜8における、けん化時間(分)を横
軸にし、EVOHのけん化度(%)を縦軸とするグラフ
である。
【図4】実施例7〜10および比較例4〜8における、
EVOHのエチレン含量(モル%)を横軸とし、反応速
度比(DMSO系けん化/MeOHけん化)を縦軸とす
るグラフである。
【符号の説明】
1 実施例2の曲線 2 比較例1の曲線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 克巳 岡山市海岸通1丁目2番1号 株式会社ク ラレ内 (72)発明者 青山 明正 岡山県倉敷市酒津1621番地 株式会社クラ レ内 (72)発明者 守谷 健 岡山県倉敷市酒津1621番地 株式会社クラ レ内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−ビニルエステル共重合体のア
    ルコリシスによりエチレン−ビニルアルコール共重合体
    を製造するに際し、溶媒としてジアルキルスルホキシド
    を使用し、液相でアルコリシスすることを特徴とするエ
    チレン−ビニルアルコール共重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 副生するエステルを反応系外へ留出除去
    しつつ、アルコリシスを行なう請求項1記載のエチレン
    −ビニルアルコール共重合体の製造方法。
JP4027362A 1991-01-18 1992-01-17 エチレン−ビニルアルコール共重合体の製造方法 Expired - Fee Related JP3066167B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4027362A JP3066167B2 (ja) 1991-01-18 1992-01-17 エチレン−ビニルアルコール共重合体の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1941491 1991-01-18
JP3-19414 1991-01-18
JP4027362A JP3066167B2 (ja) 1991-01-18 1992-01-17 エチレン−ビニルアルコール共重合体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0559116A true JPH0559116A (ja) 1993-03-09
JP3066167B2 JP3066167B2 (ja) 2000-07-17

Family

ID=26356242

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4027362A Expired - Fee Related JP3066167B2 (ja) 1991-01-18 1992-01-17 エチレン−ビニルアルコール共重合体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3066167B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010132667A (ja) * 2002-01-11 2010-06-17 Celanese Internatl Corp 酢酸メチル副生成物ストリームを用いるカルボニル化により酢酸、無水酢酸を製造、またはこれらを同時に製造するための統合プロセス
US9768487B2 (en) 2009-11-19 2017-09-19 Huawei Device Co., Ltd. Electronic device with plug
US20210292502A1 (en) * 2018-07-18 2021-09-23 Kuraray Co., Ltd. Multilayer structure
CN113736004A (zh) * 2021-09-30 2021-12-03 盛虹石化集团上海新材料有限公司 一种乙烯-乙烯醇共聚物及其制备方法和应用

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010132667A (ja) * 2002-01-11 2010-06-17 Celanese Internatl Corp 酢酸メチル副生成物ストリームを用いるカルボニル化により酢酸、無水酢酸を製造、またはこれらを同時に製造するための統合プロセス
US9768487B2 (en) 2009-11-19 2017-09-19 Huawei Device Co., Ltd. Electronic device with plug
US20210292502A1 (en) * 2018-07-18 2021-09-23 Kuraray Co., Ltd. Multilayer structure
US11958954B2 (en) * 2018-07-18 2024-04-16 Kuraray Co., Ltd. Multilayer structure
CN113736004A (zh) * 2021-09-30 2021-12-03 盛虹石化集团上海新材料有限公司 一种乙烯-乙烯醇共聚物及其制备方法和应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP3066167B2 (ja) 2000-07-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101127058B1 (ko) 비닐 화합물의 현탁 중합용 분산 안정제 및 비닐 화합물 중합체의 제조방법
CN106414511A (zh) 悬浮聚合用分散稳定剂、乙烯基系聚合物的制造方法及氯乙烯树脂
EP0495495B1 (en) Process for producing ethylene-vinyl ester copolymers, process for producing ethylene-vinyl alcohol copolymers and process for producing shaped articles
JP5179309B2 (ja) エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の製造方法
JP2000313721A (ja) 新規ヒドロキシル基含有共重合体とその製造方法
AU689621B2 (en) Suspending agent for suspension polymerization of vinyl compound
JPH02311505A (ja) p―アセトキシスチレンとエチレン性不飽和酸アリルエステルとのコポリマーの選択的加水分解
RU2385326C2 (ru) Применение функционализованных кислотными группами твердых смол на основе сополимеров винилацетата в качестве добавки для снижения усадки
JP3066167B2 (ja) エチレン−ビニルアルコール共重合体の製造方法
JP2661654B2 (ja) エチレン−ビニルエステル共重合体の製法
JP2916440B2 (ja) エチレン−ビニルアルコール共重合体の成形物の製法
JP4607285B2 (ja) ビニルアルコール系重合体の製造方法
JPH0676451B2 (ja) エチレン/ビニルアルコ−ルコポリマ−の製法
US20220267499A1 (en) Vinyl alcohol-based block copolymer and method for producing same
JPH0578403A (ja) エチレン−ビニルエステル共重合体の製造方法
JP6203038B2 (ja) 成形品及びその製造方法
JP6161531B2 (ja) 成形品及びその製造方法
JP2001019770A (ja) ポリビニルアルコール系グラフトポリマー、ポリビニルアルコール系ブロックポリマー及びそれらの製造方法
JPH02189309A (ja) 高重合度ポリビニルアルコール系重合体
JP3033915B2 (ja) チオール基を有する重合体の製法
CA2167953C (en) Process for producing ethylene-vinyl alcohol copolymer and shaped articles therefrom
JP3758856B2 (ja) ヘテロタクチシチーに富むポリビニルアルコールの 製造方法
JP3946530B2 (ja) オキシアルキレン基含有ビニルエステル系重合体およびそのケン化物の製造方法
WO2020017417A1 (ja) ポリビニルアルコール系重合体及び、これを用いた成形体
JP2733315B2 (ja) 高強力ポリビニルアルコール繊維の製法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090512

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees