JPH0558529U - ワイパアームにおけるウオツシヤホースの配設構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ウオツシヤノズルを備えるワイパアームにお
いて、ウオツシヤホースを覆蓋して外観を良好にすると
共に、車体清掃時にウオツシヤホースを損傷する不都合
を解消し、さらにはウオツシヤホースがアーム揺動によ
つて折曲してしまうような不具合を解消して信頼性の向
上を計る。 【構成】 ウオツシヤホース１１の基端部を、ワイパ軸
９の近傍で、かつワイパアーム１の揺動範囲を避けた位
置に突設されるホース継手１２に接続すると共に、、ワ
イパ軸９の上方を経由してワイパアーム１に沿わせ、さ
らにアーム揺動に伴つて揺動変形するウオツシヤホース
１１の基端部と、前記ホース継手１２をアームカバー１
３で覆蓋する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ウオツシヤノズルを備えたワイパアームにおけるウオツシヤホース の配設構造に関するものである。

【０００２】

【従来技術及び考案が解決しようとする課題】

一般に、この種ワイパアーム等で構成されるワイパ装置には、ワイパアームの 払拭動作に連動して窓面にウオツシヤ液を吐出するウインドウオツシヤ装置が連 繋されており、そして従来のウインドウオツシヤ装置は、ウオツシヤタンクに貯 溜されるウオツシヤ液を、吐出口が窓面を向くよう車体に固定取付けされたウオ ツシヤノズルに対して圧送供給することでウオツシヤ液の吐出を行うよう構成さ れていた。しかるにこのものは、窓面の所定位置に向けてウオツシヤ液を吐出す るものであるため、窓面全体の広い範囲にウオツシヤ液を供給するような効率の 良い窓面の洗浄を行うことができない許りか、吐出されたウオツシヤ液の窓面到 達距離がとうしても長くなるため、高速走行時に吐出されたウオツシヤ液が風圧 を受けて所定位置に達しない等の不都合が生じる惧れがあつた。そこで今日では 、図４に示す様にウオツシヤノズルをワイパアームに設けることによつて、窓面 全体の広い範囲にウオツシヤ液を吐出することを可能にすると共に、ウオツシヤ 液の窓面到達距離を短くすることが提案されているが、このものでは、ウオツシ ヤタンクとウオツシヤノズルとを接続するウオツシヤホースを車体からワイパア ームに亘つて配設するにあたり、その基端部に、アーム揺動に伴つて屈曲する屈 曲部（ウオツシヤホースに大きな引張り力を作用させないために形成されるもの ）を形成し、これをワイパアームから露出するように配設していたため、露出す る屈曲部によつて外観を損ねる許りでなく、屈曲部が折れてウオツシヤ液の供給 が阻害されたり、露出した屈曲部を車体清掃時に引つ掛けて破損する等の不具合 があり問題となつていた。

【０００３】

【課題を解決するための手段】 本考案は、上記の如き実情に鑑みこれらの欠点を一掃することができるワイパ アームにおけるウオツシヤホースの配設構造を提供することを目的として創案さ れたものであつて、車体から突出するワイパ軸に対して基端部が一体的に連結さ れるワイパアームに、窓面に向けてウオツシヤ液を吐出するためのウオツシヤノ ズルを設けてなるワイパアームにおいて、前記ウオツシヤノズルにウオツシヤ液 を供給するためのウオツシヤホースを、車体のワイパ軸突出部近傍で、かつワイ パアームの揺動範囲を避けた位置から突出させると共に、その先端部を、ワイパ アームに沿わせてウオツシヤノズルに接続し、さらにワイパアームの基端部には 、ウオツシヤホースの車体突出部、およびアーム揺動に伴つて揺動するウオツシ ヤホースの基端側を覆蓋するアームカバーを設けたことを特徴とするものである 。 そして本考案は、この構成によつて、ウオツシヤホースを覆蓋して外観を良好 にすると共に、車体清掃時にウオツシヤホースを損傷する不都合も解消し、さら には、ウオツシヤホースが折れてしまうような不具合も確実に防止して信頼性の 向上も計ることができるようにしたものである。

【０００４】

【実施例】

次に、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。図面において、１はワイ パ装置を構成するワイパアームであつて、該ワイパアーム１は、先端にブレード ２が装着されるアームピース３、該アームピース３の基端部を一体的に支持する アームシヤンク４、該アームシヤンク４の基端部を支軸５を介して揺動自在に支 持するサポート６、さらにアームピース３の基端部とサポート６の先端部との間 に介装されるアームスプリング７（サポート６に対してはフツク金具８を介して 連結される）等で構成されいる。そして、この様に構成されたワイパアーム１は 、アームスプリング７の付勢によつてブレード２を窓面に弾圧接当させると共に 、サポート６の基端部がセレーシヨン嵌合されるワイパ軸９の往復回動に伴い往 復揺動して窓面を払拭するが、これらの基本構成は従来通りのものである。

【０００５】 １０は一対の吐出口を有するウオツシヤノズルであつて、該ウオツシヤノズル １０は、後述するウオツシヤホース１１等を介してウオツシヤタンク（図示せず ）に連結されると共に、ウオツシヤタンクから圧送されるウオツシヤ液を窓面に 向けて吐出するものであるが、本考案においては、前記アームピース３の基端側 にウオツシヤノズル１０が配設されている。即ち、図示しないウオツシヤスイツ チのＯＮ操作時には、これに連動するワイパアーム１の揺動軌跡に沿つてウオツ シヤ液を窓面全体の広い範囲に吐出するようになつている。

【０００６】 ところで前記ウオツシヤホース１１は、可撓性の樹脂ホースで形成されると共 に、その基端は車体から突出するホース継手１２（ホース継手１２の車体内部側 にはホース部材を介してウオツシヤタンクが接続されている。）に対して押し込 み接続されるが、ホース継手１２の突出位置は、ワイパ軸９の突出部近傍で、か つワイパアーム１（サポート６）の揺動範囲を避けた位置に設定されており、さ らに実施例では、アーム揺動角の二等分線上に略位置するよう設定されている。 そしてホース継手１２に接続されるウオツシヤホース１１は、ワイパ軸９の先端 上方を経由すると共に、サポート６に形成される挿通孔６ａを通つてサポート６ の下面側に達し、さらにフツク金具８にクリツプ１４を用いて止着された後、ア ームスプリング７に内装すべく断面冂字状に形成されるアームシヤンク４の内周 部を経由してウオツシヤノズル１０に到達するべく配設されている。つまり、ワ イパアーム１が払拭揺動する状態では、図３に示す如くワイパ軸９の先端上方位 置においてウオツシヤホース１１の基端部が揺動（撓み変形）することによつて ウオツシヤホース１１をワイパアーム１の揺動に追従させるようになつている。

【０００７】 さらに、１３は前記支軸５に上下揺動自在に支持されるアームカバーであつて 、該アームカバー１３は、上側揺動位置ではサポート６のワイパ軸連結部を露出 させてナツト９ａの回し操作を許容する一方、下側揺動位置ではこれを覆蓋する べく断面略冂字状に形成され、また下側揺動位置では、内側面に突出形成される リブ１３ａがサポート６の側壁部に圧接状に係止されてサポート６に一体化され るものであるが、さらに本考案においては、ホース継手１２の車体突出部、およ びアーム揺動に伴つて揺動するウオツシヤホース１１の基端部をも覆蓋するよう アームカバー１３を膨出状に形成している。

【０００８】 叙述の如く構成された本考案の実施例において、ワイパアーム１に設けられた ウオツシヤノズル１０には、ウオツシヤホース１１を経由してウオツシヤ液が供 給されることになるが、ウオツシヤホース１１の基端側は、ワイパ軸９の突出部 近傍で、かつワイパアーム１の揺動範囲を避けた位置に突設されるホース継手１ ２に接続されると共に、ワイパ軸９の先端上方を経由してワイパアーム１に沿い 、さらにホース継手１２の突出部、およびアーム揺動に伴つて揺動するウオツシ ヤホース１１の基端部は、アームカバー１３によつて覆蓋されることになる。従 つて、ワイパアーム１にウオツシヤノズル１０を設けたものでありながら、従来 のようにウオツシヤホース１１の基端側がワイパアーム１から露出することがな く、この結果、外観を極めて良好にすることができる許りか、車体清掃時等にお いてウオツシヤホース１１を引つ掛けて損傷を招く様な不都合も確実に防止する ことができる。

【０００９】 しかも、本考案では、ウオツシヤホース１１の基端部を、従来の様に大きく屈 曲させることなく、湾曲させる程度に撓み変形させるものであるため、ワイパア ーム１の払拭揺動に伴つてウオツシヤホース１１が折れてウオツシヤ液供給不能 に陥るような不具合を確実に回避することができて信頼性の向上も計ることがで きる。

【００１０】 さらに、ウオツシヤホース１１の基端部およびホース継手１２の突出部は、殊 更専用に設けられるカバー体ではなく、サポート６のワイパ軸連結部を覆蓋する ためのアームカバー１３を利用して覆蓋されるため、部品点数を増加させたり、 構造の複雑化を招来することがなく極めて都合が良い。

【００１１】 また、実施例においては、ホース継手の突出位置を、アーム揺動角の二等分線 上に設定したため、ウオツシヤホース１１の撓み揺動量を最小に抑えることがで き、もつてウオツシヤホース１１の耐久性を著しく向上させることができる。

【００１２】

【作用効果】

以上要するに、本考案は叙述の如く構成されたものであるから、窓面に向けて ウオツシヤ液を吐出するウオツシヤノズルをワイパアームに設けたものでありな がら、ウオツシヤノズルにウオツシヤ液を供給するべくワイパアームに沿つて配 設されるウオツシヤホースの基端側は、アーム揺動に伴つて揺動するよう、車体 のワイパ軸突出部近傍で、かつワイパアームの揺動範囲を避けた位置から突出さ れると共に、ワイパアームの基端部に設けられるアームカバーによつて覆蓋され ることになる。従つて、ウオツシヤホースの基端部にワイパアームから露出する 屈曲部を形成したものの如く、露出する屈曲部によつて外観を損ねることがなく 極めて良好な外観を確保できる許りか、露出した屈曲部を車体清掃時に引つ掛け て損傷する等の不具合も確実に防止することができ、またさらにはアーム揺動に 伴う変形量も可及的に少なくしてウオツシヤホースの折曲に伴う不都合も悉く回 避することできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ワイパアームの平面図である。

【図２】同上断面図である。

【図３】作用を示す同上要部拡大平面図である。

【図４】従来例を示すワイパアームの平面図である。

【符号の説明】

１ ワイパアーム ６ サポート ９ ワイパ軸 １０ ウオツシヤノズル １１ ウオツシヤホース １３ アームカバー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車体から突出するワイパ軸に対して基端
   部が一体的に連結されるワイパアームに、窓面に向けて
   ウオツシヤ液を吐出するためのウオツシヤノズルを設け
   てなるワイパアームにおいて、前記ウオツシヤノズルに
   ウオツシヤ液を供給するためのウオツシヤホースを、車
   体のワイパ軸突出部近傍で、かつワイパアームの揺動範
   囲を避けた位置から突出させると共に、その先端部を、
   ワイパアームに沿わせてウオツシヤノズルに接続し、さ
   らにワイパアームの基端部には、ウオツシヤホースの車
   体突出部、およびアーム揺動に伴つて揺動するウオツシ
   ヤホースの基端側を覆蓋するアームカバーを設けたこと
   を特徴とするワイパアームにおけるウオツシヤホースの
   配設構造。