JPH0558349B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、硬質ゼラチン等の無毒性材料で形
成した弁蓋にあらかじめ入れた微細（微粉化し
た）粉末状の医薬品を投与する注入器に関する。
この種の注入器は、弁蓋に孔をあけ、空気流を通
すことにより、弁蓋から粉末を取り出し投与媒体
として機能させる装置を備える。この空気流体
は、適当な手動ポンプにより作り出す。

〔従来の技術〕

公知の種々の注入器では、微細化した粉末状の
医薬品を弁蓋内にその内容量の約１／３ほど収容
し、この弁蓋を、孔開け装置に設けた適切な受部
内に入れ、次いで孔開け等により空気流用の開口
を作つて、空気流を受部に通して粉末状薬剤を引
き出すようにしている。

この孔開け装置は、一以上の針又はピン（通常
２本の互いに向きあつた軸線を同じくするピン）
であつて、空気流用の２個の対応する向きあつた
孔を弁蓋にあけるのに適したものを備え、空気流
をこれら向きあつた孔に通して弁蓋内に収容した
粉末状薬剤を引き出すようにしている。たとえ
ば、アメリカ合衆国特許第3906950号明細書では、
これらのピンは、垂直方向に位置付けられてい
る。しかしながら、このような注入器では、構造
が複雑なだけでなく、孔開け装置の２本の互いに
向きあつた垂直方向を向いたピンにより、弁蓋に
孔をあける時、弁蓋内に収容した粉末に作用する
重力と、弁蓋から引き出す時に下方ピンにより粉
末に加わる引つ張る力とが重なり合つて、かなり
の量の粉末が、弁蓋から落下するという欠点があ
つた。この場合、下方の手動ポンプによつて作り
出される空気流の作用では、弁蓋から落ちた粉末
を完全に外に出すことはできず、粉末状の医薬品
が、消費するという問題を生じていた。さらに、
長い間使用していると、粉末が、特にポンプ内に
たまり、注入器のクリーニングを定期的に行う必
要があつた。

上述した、従来の注入器と類似しているが、簡
便化したものとして、商標（RINOFLATORE）
を付してイギリスのフイソンズ・リミテツド
（FISONS LIMITED）により製造されているも
のがある。この注入器は、弁蓋と、空気流の流れ
管と軸線を同じくする、１本の垂直な上向きの孔
開けピンを備える。このピンは、弁蓋を一端から
他端まで実際に突き通すのに十分な長さを有して
いる。しかしながら、この注入器も、粉末が下方
孔から出てしまうこと及び装置の内部に溜ること
の点で、先に述べた従来例と同様、むしろもつと
悪化した欠点を有する。このことは、内部に溜つ
た粉末を取り除くブラシを備品として付けたま
ま、注入器が市販されている事実から確認され
る。

別の公知の装置として、アメリカ合衆国特許第
4013075号明細書に記載されたものがあり、これ
は、吸入器としても又、注入器としても使用でき
る。この装置でも、又、弁蓋は、空気流の出口管
と平行になつて垂直方向に位置づけられている。
弁蓋は、その２個の端部を切ることにより孔をあ
ける。この装置は、特殊な形状をした２枚の金属
刃を備えたかなり精巧な部品からなるので、構造
が複雑で製造コストが高いものである。更に又、
この装置でも、かなりの量の粉末が、弁蓋の両端
を切る時にむだにされる。

〔発明が解決しようとする問題点〕

この発明の目的は、弁蓋内にあらかじめ入れた
粉末状の医薬品を投与する投入器であつて、製造
が簡単で、弁蓋内に収容したすべての粉末を実際
に用いることができるものを提供することにあ
る。

〔問題点を解決するための手段〕

これらの目的は、粉末状医薬品を運ぶ空気用の
実質的に垂直な送り出し通路と空気取入れ孔とを
備えた本体と、適当な細長い受部におかれた弁蓋
に孔を開ける公知の互いに向きあつたピンを備
え、この受部には、２個の孔が軸線方向の両側に
設けられる装置とからなり、弁蓋用の受部には、
本体に関して回転自在な円形部材が設けられ、こ
の回転自在な円形部材は、少なくとも２つの異な
る位置、すなわち、弁蓋が、前記孔開け装置の互
いに向き合つた実質的に水平なピンにより軸線方
向に孔をあけられることのできる第１の水平位
置、すなわち弁蓋孔開け位置と、第１位置に対し
実質的に90度回転した第２の垂直位置、すなわち
送り出し位置等をとることができ、弁蓋に孔開け
されることによりできた互いに向き合う孔は、空
気送出し通路と軸線を同じくし、第２位置では、
空気送出し通路の下端は、弁蓋の受部の上部孔と
連通し、一方受部の下部孔は、空気取入れ通路と
連通することを特徴とする本発明による注入器に
より達成される。

〔作用〕

本発明による注入器では、弁蓋は、回転自在な
部材を第１位置においたまま孔開けを行うので、
弁蓋に孔をあけている最中、弁蓋内に収容した粉
末に作用する孔開けピンの引つ張りにより弁蓋か
ら粉末が落下するのを防止できる。

次いで、回転自在な部材を、90度回転させて、
第２位置に移動させると、弁蓋に形成した互いに
向かい合つた孔は、空気送出し通路と軸線を同じ
くする。弁蓋の受部、したがつて（孔を開けられ
た弁蓋の）内部は、空気取入れ孔と、空気送出し
通路と連通する。

実際、回転自在な部材を90度回転させ第２位置
に移動させると、弁蓋の下方の孔から少量の粉末
が出てくる。しかしながら、この出て来る粉末の
量は、弁蓋の下方の孔を覆う粉末粒子の集積中
に、「アーチ効果（arch effect）」生じるため、
著しく少ないものとなる。従つて、この「アー
チ」、より正確に言えば、この下方の孔の上に形
成される「ドーム」の下に位置する粉末粒子のみ
が、外に出る。弁蓋に開ける孔の直径は、粉末を
弁蓋から取り出すのに十分な空気流をもたらすの
に必要なできるだけ狭いものとする。このため、
外部に出てしまう粉の量は、実際上無視できるも
のであり弁蓋に縦方向に位置付けたピンで孔をあ
ける場合に出てしまう粉の量よりはるかに少ない
ものである。

このことから、本発明による注入器が、製造及
び使用においていかに簡単であるか明らかであ
る。

特に、弁蓋の受部を備えた回転自在な部材は、
好ましくは、円形の形状とし、注入器の本体内に
形成した適切な円形の空洞にはめ込む。注入器の
各種部品は、無毒性の熱可塑性プラスチツク材料
で形成するとよい。

本発明による注入器では、空気取入れ孔は、内
側が空気取入れ孔と連通する無毒性のエラストマ
ー製容器から適切に形成される公知の手動ポンプ
と連通する。この容器には、外気を取り入れるた
めの一方方向弁すなわち逆止弁を設ける。

同様な弁を、空気取入れ孔に取り付けて、前述
した小量の粉末もエラストマー製の容器内に落下
しないようにするとよい。

本発明による注入器の本体には、本体から回転
自在な部材を取り出せる取出し装置を適切に設け
て、回転自在な部材に設けた受部に弁蓋を簡単に
装填できるようになつている。この取出し装置
は、つまみ等により、外部から操作できる押出し
部材で簡単に構成でき、この押出し部材により、
回転自在な部材な内面に力を及ぼす。つまみに加
える指圧力だけで、回転自在の部材を押し出しこ
れを取り出すのに十分である。

回転自在な部材にも、又同様な取出し装置を設
けて、空になつた弁蓋を受部から取り出せるよう
にするとよい。

弁蓋の装填は、又、注入器の本体から回転自在
な部材を取り外さなくても行なうことができる。
実際、弁蓋の受部が、注入器の本体に形成した半
径方向の装填孔と軸線を同じくする第３の位置
に、回転自在な部材を位置づけると、弁蓋の装填
が可能となる。この装填孔の直径は、弁蓋をその
受部に入れるのに十分な幅とする。この場合、空
になつた弁蓋の取り出しは、上述したタイプの取
出し装置を設け、回転自在な部材を第３の位置に
再び移動させてから、空になつた弁蓋をこの装填
孔から半径方向に取り出すようにすると簡単であ
る。

〔実施例〕

本発明はについては、添付図面に示した説明の
為の非限定的な実施例についての詳細な説明によ
りさらに明らかとなる。

第１図，第２図及び第３図に、本発明による注
入器の概観を示してある。詳述すると、符号１
は、無毒性のエラストマーで形成した容器を示す
もので、この容器１を押すことにより手動操作で
きるポンプを構成する。この容器には、一方方向
弁、すなわち逆止弁２を設ける。添付図面にその
概略を示した逆止弁は、弾性容器１を押すとその
中に空気を満たすようになつている。弾性容器１
を押すことにより、注入器の作動に必要な空気流
が生じる。

第１図，第２図及び第３図には、注入器の本体
を覆う脱転自在のカバー３が、示してある。この
カバー３には、フイン５が突出するスリツト４が
形成される。フインの作用については後述する。

第４図，第５図及び第６図に、注入器の内部構
造を示してある。注入器は、容器１の内部と連通
する空気取入れ通路７を備えた本体６を有する。
この本体６には又、薬剤粉末で満ちた空気用の送
出し通路８を設ける。図示の例では、送出し通路
８には、上部が解剖学的形状（anatomicshape）
をしていて薬剤粉末を鼻孔に送り込めるアダプタ
９を取り付けてある。

空気取入れ通路７と空気送出し通路８の双方
は、孔１０，１１を介して、本体６の中央に形成
した円筒空洞１２（第５図及び第６図）と連通す
る。本体６内には、外側から、円筒空洞１２内で
回転する円板体１３を挿入するとよい。この回転
自在の円板体１３は、硬質ゼラチンからなる弁蓋
１５を挿入できる直径方向の受部１４を備える。
この弁蓋は、微細粉末状の薬剤を収容する。受部
１４は、回転自在な円板体１３を、第４図，第５
図及び第６図に示した位置、すなわち第２位置に
置くと、軸線を同じくして互いに向き合つた位置
にある、２つの孔１６，１７の各々が、孔１０及
び１１と整合する。こうして、回転自在な円板体
１３を、第２位置に置くと、受部１４は、空気取
入れ通路７及びこれを通じて本部１並びに空気取
入れ通路８と連通する。

回転自在な円板体１３は、２つの位置、すなわ
ち第２位置と名づけた位置と、この第２位置に対
し90度回転した位置との間で回転できる。この後
者の位置を、以下第１位置と呼ぶ。回転自在な円
板体１３を、第１位置に置くと、孔１６，１７
が、各々突出部２０，２１に固定した２本の互い
に向き合うピン１８，１９と軸線を同じくするこ
とになる。これらのピンは、本体６に形成した互
いに向き合う摺動孔２２，２３中で水平方向に往
復移動できる。突出部２０，２１には、各々、復
帰バネ２４，２５を設ける。

回転自在な円板体１３を第１位置に置くと、突
出部２０及び２１を、内側方向に押すことによ
り、ピン１８，１９が、円筒空洞１２の壁に形成
した対応する孔２６，２７を通り、更に、対応す
る孔１６，１７の各々を通ることになるので、弁
蓋の球形の両先端の位置で、受部１４に前もつて
入れた弁蓋１５に孔をあけることになる。このよ
うにして、弁蓋には、２個の互いに向き合つた実
質的に軸を同じくする孔が形成される。回転自在
な円板体１３を、第２位置に回転させると、この
弁蓋に形成した孔は、受部１４の孔１６及び１
７、並びに空気取入れ通路７及び空気送出し通路
８と連通する対応する孔１０及び１１と同じ軸線
上に位置することになる。このようにして、空気
流用のまつすぐな垂直方向の通路は形成され、こ
の通路は、弁蓋１５と軸線を同じくする。

円筒空洞１２の底部には、板状押出し部材２８
を設ける（第５図及び第６図）。この押出し部材
は、本体６の背面に形成した孔３１を貫通する軸
２９の一端に固定する。この軸２９には、つまみ
３０が他端に固定される。

板状押出し部材２８と軸２９とつまみ３０とか
らなる組立体により円筒空洞から回転自在な円板
体１３を簡単に取り外すための取外し装置を構成
する。実際、つまみ３０を押すと、回転自在な円
板体１３が、外側に押し出されるので本体６から
容易に取り出せる。回転自在な円板体１３を取り
外したまま、弁蓋１５を、受部１４に容易に挿入
できる。

第４図及び第６図に示すように、受部１４の側
壁には、弁蓋１５を受部１４内で適所に保持でき
る複数個の突起３２を設けるとよい。突起３２が
あるため、弁蓋１５は、弱い圧力で受部１４に挿
入させることになる。このため、注入器の装填中
に、弁蓋が、偶発的に抜け出るのを防止できる。

注入器には、又、使用後に回転自在な円板体１
３から弁蓋を取り出すための装置を設ける（第５
図及び第６図参照）。この取出し装置は、受部１
４の底部に設けた鞍状の押出し部材３４からなる
（第６図及び第５図参照）。この鞍状の押出し部材
３４には回転自在な円板体１３の外面に形成した
スリツト３６から突出する外部フイン５を接続す
る。このフインは、鞍状の押出し部材３４に固定
される。回転自在な円板体１３を、円筒形空洞１
２から取り出すと、フイン５の縦方向端３５に若
干の圧力を加えるだけで、空になつた弁蓋１５を
取り出すことができる。フイン５は、回転自在な
円板体１３を回転させて、所望の位置に移動させ
るのに用いられると共に、回転自在な円板体１３
用の把持装置としても用いられる。

既に述べた様に、本発明による注入器は、無毒
性の熱可塑性プラスチツク材料で適切に形成し、
ポンプとして作用する弾性容器１を、無毒性のエ
ラストマーで形成するとよい。バネ２４及び２５
並びにピン１８及び１９は、適切な無毒性のプラ
スチツク材料又は金属で形成するとよい。

本発明による注入器の動作原理は、上述した説
明及び添付図面から明らかであるが、理解を深め
るために、若干説明を加える。

第１手順では、保護カバー３を取り外すことは
明らかである。次に、本体６の円筒空洞１２から
回転自在な円板体１３を取り出し、回転自在な円
板体１３内の受部１４に弁蓋１５を入れ、回転自
在な円板体１３を円筒空洞１２にはめ込む。この
時、回転自在な円板体１３の孔１６及び１７がピ
ン１８及び１９と軸線を同じくする第１位置に、
フイン５により回転自在な円板体１３をもつてく
る。次いで、突出部２０，２１を押して、弁蓋１
５をその両端部で軸線方向に孔をあけ、ピン５に
より、回転自在な円板体１３を第２位置（すなわ
ち、90度回転した位置）に移動させて、孔１６及
び１７を各々孔１０及び１１と整合させる。更
に、投与対象となる空洞（例えば鼻孔）にアダプ
タ９に挿入し、又は、治療を施す箇所近くに排出
孔を位置づけて、弾性容器１を繰り返し押す。回
転自在な円板体１３を再び取り出し、フイン５の
端３５を軽く押すことにより空になつた弁蓋１５
を取り出し、回転自在な円板体１３を円筒形空洞
１２に挿入して、保護カバー３を再び取り付け
る。

〔発明の効果〕

本発明による注入器は、極めて簡便な構造を有
し、製造が容易であることは、上述の説明から明
らかである。また、簡便かつ信頼性のある方法で
使用でき、従来の装置の有していた記述の様な欠
点をもたらさない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、保護カバーを取り付けた、本発明に
よる注入器の正面図であり、第２図は、同注入器
の側面図であり、第３図は、同注入器の底面図で
あり、第４図は、第３図の線−における部分
拡大断面図であり、第５図は、第１図の線−
における部分拡大断面図であり、第６図は、第１
図の線−における若干拡大した断面図であ
る。 ６…本体、７…空気取入れ通路、８…空気送出
し通路、１３…円板体、１４…受部、１５…弁
蓋、１８及び１９…ピン。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 薬剤粉末を運ぶ空気用の実質的に垂直方向の
   送出し通路８，１１と空気取入れ孔７，１０とを
   備えた本体６と、適切な細長い受部１４内に置か
   れる弁蓋１５に孔を開ける公知の互いに向き合つ
   たピン１８，１９を備え、この受部１４には、２
   個の孔１６，１７が軸線方向の両側に設けられる
   装置とからなる、弁蓋にあらかじめ入れた粉末状
   の薬剤を投与する注入器において、弁蓋１５用の
   受部１４には、該本体６に対し回転自在な円形部
   材１３が設けられ、この回転自在な円形部材１３
   は、少なくとも２つの異なる位置、すなわち弁蓋
   １５が、前記孔開け装置の互いに向き合つた実質
   的に水平なピン１８，１９により、軸線方向に弁
   蓋に孔を開けられることのできる第１の水平位置
   すなわち弁蓋孔開け位置と、この第１位置に対し
   実質的に90度回転した位置であつて、弁蓋１５に
   あけられた互いに向きあう孔が、前記空気送出し
   通路８，１１と軸線を同じくする第２の垂直位置
   すなわち送出し位置とを取ることができ、第２位
   置において、空気送出し通路８，１１の下端は、
   弁蓋の受部の上部孔１７と連通し、一方該受部の
   下部孔１６は、空気取入れ孔７，１０と連通する
   ことを特徴とする注入器。 ２ 前記回転自在な部材１３は、前記本体６から
   取外し自在であることを特徴とする、特許請求の
   範囲第１項に記載した注入器。 ３ 前記回転自在な部材１３は、前記本体６に形
   成され、この回転自在な部材１３と軸線を同じく
   する円筒形の空洞１２内に収容されることを特徴
   とする、特許請求の範囲第２項に記載した注入
   器。 ４ 前記円筒形空洞１２の円形側壁には、前記回
   転自在な部材１３の回転軸線に沿つて往復運動で
   きる取外し装置を設け、この取外し装置は、軸２
   ９を介してつまみ３０と結合された板状押出し部
   材２８からなるとともに、前記本体６の外側から
   操作することにより該本体から前記回転自在な部
   材１３を容易に取り外せることを特徴とする、特
   許請求の範囲第３項に記載した注入器。 ５ 前記弁蓋の受部１４の下部に、前記回転自在
   な部材１３の回転軸線に沿つて往復運動でき、該
   回転自在な部材１３の外側から操作することによ
   り、該回転自在な部材１３を該本体６から分離す
   ると空になつた弁蓋１５を受部１４から取り外せ
   る押出し部材３４を設けたことを特徴とする、特
   許請求の範囲第２項ないし第４項のいずれかに記
   載した注入器。 ６ 前記回転自在な部材１３に、外側に突出する
   フイン５を設けて、該回転自在な部材１３を容易
   に回転できるようにしたことを特徴とする、特許
   請求の範囲第１項ないし第５項のいずれかに記載
   した注入器。 ７ 前記フイン５は、前記弁蓋１５を受部１４か
   ら取り外す前記押出し部材３４に固定したことを
   特徴とする、特許請求の範囲第５項または第６項
   に記載した注入器。 ８ 前記回転自在な部材１３は、前記弁蓋１５の
   受部１４が、注入器の本体６に形成した半径方向
   の装填孔と軸線を同じくする第３の位置を取るこ
   とができ、この装填孔の直径は、弁蓋１５を受部
   １４に挿入できる大きさであることを特徴とす
   る、特許請求の範囲第１項に記載した注入器。 ９ 注入器の本体６に、前記回転自在な部材１３
   の回転軸線に対し垂直方向に往復運動でき、該本
   体６の外側から操作することにより、該回転自在
   な部材１３を前記第３の位置に置くと空になつた
   弁蓋１５をこの装填孔から容易に取り外せること
   を特徴とする、特許請求の範囲第８項に記載した
   注入器。 １０ 一方方向弁、すなわち、逆止弁を、前記空
   気取入れ孔７，１０に設けることにより、薬剤粉
   末がこの孔から流下しないようにしたことを特徴
   とする、特許請求の範囲第１項ないし第９項のい
   ずれかに記載した注入器。