JPH0558322B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は横に引くカーテン又はアコーデオンド
アを電動と手動のいずれによつても開閉すること
ができる装置の改良に関する。

〔従来の技術〕

モータでカーテン等を開閉することができるだ
けでなく、手引でカーテン等を開閉することがで
きる従来の装置は、カーテン開閉用の紐が掛けら
れた駆動車とモータを電磁クラツチを介して連結
し、モータ通電時は電磁クラツチが入つて駆動車
とモータを結合し、モータ停止時は電磁クラツチ
が切れて駆動車とモータを分離させる方式であつ
た。したがつて、モータ停止時はモータの抵抗を
受けずにカーテン等を手引きで軽く開閉すること
ができた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

モータと駆動車を連結する電磁クラツチは、高
価な上に小型化することが難しいという問題があ
つた。

本発明は上記問題を解決するためになされたも
のであり、その目的とするところは、モータと駆
動車を連結する装置であつてコストが安く小型化
の可能なものを提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

前記目的を達成するため、本発明の特徴とする
手段は、第１図に示すように、モータの減速され
た出力軸に太陽ギヤ２０を固定し、同じ出力軸に
アーム２５を少なくとも回動自在に取付け、その
アームに遊星ギヤ３０を回動自在に取付け、カー
テン等の開閉用の紐４４の駆動車４２に従動ギヤ
４０を一体に固定し、モータの制御回路にモータ
停止信号が入力するとモータを回転していた方向
と逆の方向に微小時間回転した後に停止させる停
止時微小反転回路を設けたことにある。

〔作用〕

第２図に矢印で示すように、始め、モータ１０
がＡ方向に回転すると、その出力軸に固定された
太陽ギヤ２０は遊星ギヤ３０が従動ギヤ４０にか
み合うまでアーム２５を同じＡ方向に回転させ
る。次に、太陽ギヤ２０の回転は遊星ギヤ３０を
介して従動ギヤ４０に伝達されるから、駆動車４
２が回転し、カーテン等は一方向に走行する。モ
ータ１０を停止させると、停止時微小反転回路に
よつて、第３図に示すように、モータはわずかの
間Ｂ方向に回転した後に停止するから、遊星ギヤ
３０は従動ギヤ４０から外れる。したがつて、モ
ータ１０の停止中、駆動車４２はモータ１０とは
関係がないから、手引きで軽くカーテン等を開閉
することができる。

〔実施例〕

本発明の装置を図面に示す実施例に基づいて説
明する。

第１図に示すように、カーテン５０を開閉する
モータ１０は減速機１２を備え、その出力軸１４
には太陽ギヤ２０が固定される。モータ１０はボ
ツクス１１に内設され、そのボツクスは壁面等に
固定される。同じく出力軸１４にはアーム２５が
回動可能に取付けられ、そのアームには太陽ギヤ
２０とかみ合う遊星ギヤ３０が回動自在に軸受け
される。モータ１０の上方においてボツクス１１
に駆動車４２が回動自在に軸受けされ、その駆動
車に従動ギヤ４０が一体に固定される。従動ギヤ
４０と太陽ギヤ２０の軸心は同一垂直面にあり、
従動ギヤ４０と太陽ギヤ２０の軸心間の距離は太
陽ギヤ２０と遊星ギヤ３０の軸心間の距離の二倍
よりも小さいから、遊星ギヤ３０が一方に公転す
ると従動ギヤ４０に一方の側からかみ合い、逆に
公転すると従動ギヤ４０に反対の側からかみ合
う。

駆動車４２にはカーテン開閉用の紐４４が掛け
られ、その紐４４は垂直な案内車４６を回してレ
ール４５の一端から内部に出入する。紐４４はレ
ール４５の他端の水平な張力車４８を回り、その
張力車によつて張力が付与される。レール４５に
は多数のランナ４７が走行自在に取付けられ、そ
のランナにカーテン５０が吊下げられる。先頭の
ランナ４７ａに紐４４が止着され、紐４４が一方
に走行するとカーテン５０は開き、逆に走行する
とカーテン５０は閉じる。

レール４５の両端部にはリミツトスイツチＬ
１，Ｌ２が設けられ、スイツチボツクス１３には
開スイツチＯ、停止スイツチＳ、閉スイツチＣが
設けられる。

第２図に示すように、開スイツチＯを押すと、
モータ１０と共に太陽ギヤ２０と出力軸１４が回
転し、さらに、出力軸１４に遊嵌したアーム２５
も摩擦によつて出力軸１４と同一方向に回動する
ため、遊星ギヤ３０はＡ方向に公転する。鎖線で
示すように、遊星ギヤ３０が公転して従動ギヤ４
０にかみ合うと、アーム２５はもはや回転できな
いから、遊星ギヤ３０が自転して従動ギヤ４０を
回転させる。その結果、紐４４がカーテン５０を
開く方向に走行する。途中で停止スイツチＳを押
したり、カーテン５０が開き限度に達してリミツ
トスイツチＬ１が作動すると、第５図に示すよう
に、モータの制御回路は停止時微小反転回路を含
むから、モータ１０は一度停止後、再び極くわず
かの時間Ｂ方向に回転して停止する。その結果、
第３図に示すように、遊星ギヤ３０と従動ギヤ４
０のかみ合いは外れる。又、閉スイツチＣを押す
と、第４図に示すように、遊星ギヤ３０は太陽ギ
ヤ２０の周囲をＢ方向に公転して従動ギヤ４０と
かみ合い、駆動車４２は開スイツチを押したとき
とは逆の方向に回転させるから、カーテンは閉じ
る。途中で停止スイツチＳを押したり、カーテン
が閉限度に達して第１図のリミツトスイツチＬ２
が作動すると、モータ１０は停止後、再びＡ方向
にわずかの間回転して停止するから、第４図の鎖
線で示すように、遊星ギヤ３０と従動ギヤ４０の
かみ合いは外れる。

このように、モータ１０の停止中、駆動車４２
とモータ１０の間の回転伝達路は切れているか
ら、モータ１０の回転抵抗を受けることなく、手
引きでカーテン５０を軽く開閉することができ
る。

第６図に示すように、制御回路のみによつてモ
ータ１０の停止時にモータ１０を微小時間逆転さ
せることも可能である。又、カーテンが開閉限度
に達したり、何かに引掛つて抵抗が大きくなると
モータ１０が停止するようにしておけば、リミツ
トスイツチを設ける必要はない。このときのモー
タの停止は、ホール集積回路ICを備えたモータ
停止検出回路Ｄ３により検出される。モータ１０
はコンデンサーモータであり、モータ主駆動回路
Ｄ１と副駆動回路Ｄ２により駆動される。主駆動
回路Ｄ１は開スイツチＯと閉スイツチＣの操作を
記憶する一組のフリツプフロツプＦ１と、開スイ
ツチＯが押されたときにモータ１０をカーテンが
開く方向に回転するように電流を供給し閉スイツ
チが押されたときに逆転するように電流を供給す
るソリツドステートリレーSSR１を備え、停止ス
イツチＳの操作又はモータ停止検出回路Ｄ３のモ
ータ停止の信号によつてフリツプフロツプＦ１は
リセツトされてモータ１０の回転を停止させる。
副駆動回路Ｄ２も開スイツチＯと閉スイツチＣの
操作を記憶する一組のフリツプフロツプＦ２を備
えるが、それが制御するソリツドステートリレー
SSR２は主駆動回路Ｄ１とは逆の方向にモータ１
０を回転するように配線される。副駆動回路Ｄ２
のソリツドステートリレーSSR２はパルス発生回
路PGからパルスが発生してくる間だけ作動する
ように設定される。パルス発生回路PGは単安定
マルチバイブレータMVを含み、停止スイツチＳ
が押されるか又はモータ停止検出回路Ｄ３がモー
タ１０の停止を検出すると所定の微小時間パルス
を発生して副駆動回路Ｄ２に入力し、ソリツドス
テートリレーSSR２を作動させる。

このように、第６図の制御回路を使用すれば、
機械的な機構も、リミツトスイツチも不要にな
り、停止スイツチを押したり、カーテンが開閉限
度に達したり、又は何かに引掛つて動けなくなる
と、モータはそれまで回転していた方向とは逆の
方向にわずかに回転して停止するから、第１図の
従動ギヤ４０と遊星ギヤ３０のかみ合いが外れ
る。したがつて、モータ１０の停止後、カーテン
５０を手で軽く操作することができる。

なお、実施例としてカーテン用の装置のみを示
したが、同じ横引きのアコーデオンドアにもその
まま適用しうることはいうまでもない。

〔発明の効果〕

上記の通り、本発明の装置はモータとカーテン
やアコーデオンドアを開閉する紐の駆動車を遊星
歯車機構を介して連結する簡単な構造であるか
ら、従来の電磁クラツチを介して結合する装置に
比べると、安価な上に、小型化、特に軸方向の長
さを短縮することができるという優れた効果を有
する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の装置を備えたカー
テンの要部を一部切欠いて示す斜視図、第２図な
いし第４図は第１図のギヤリングを示す図、第５
図は第１図の制御回路のブロツク図、第６図は別
の実施例の制御回路図である。 図において、１０はモータ、１１はボツクス、
１４は出力軸、２０は太陽ギヤ、２５はアーム、
３０は遊星ギヤ、４０は従動ギヤ、４２は駆動
車、４４は紐、４５はレール、５０はカーテン、
Ｃは閉スイツチ、Ｄ１は主駆動回路、Ｄ２は副駆
動回路、Ｄ３はモータ停止検出回路、PGはパル
ス発生回路をそれぞれ示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ レールにその長手方向に移動自在に取付けら
   れたランナと、前記ランナに吊下げられたカーテ
   ン等と、前記レール内を走行自在に張設されて前
   記ランナに止着された紐と、前記紐を走行させる
   駆動車と、前記駆動車を回転駆動するモータと、
   前記モータの制御回路からなる装置であつて、前
   記モータ又はそのモータに連結した減速機の出力
   軸と前記駆動車の軸芯は同一平面に配置され、前
   記出力軸に太陽ギヤが固定され、同じく前記出力
   軸にアームが回動可能に外嵌され、前記アームに
   前記太陽ギヤとかみ合う遊星ギヤが回転自在に軸
   受けされ、前記駆動軸に前記遊星ギヤとかみ合う
   従動ギヤが一体に固定され、前記太陽ギヤと前記
   遊星ギヤの軸心間の距離は前記太陽ギヤと前記従
   動ギヤの軸心間の距離の半分よりも長く設定さ
   れ、前記制御回路は開スイツチと閉スイツチと停
   止スイツチを含み、前記モータの回転中に前記停
   止スイツチが押されるか、又は開閉限度に達して
   回転を停止すると、前記モータを停止直後に回転
   していた方向とは逆の方向に微小時間再び回転さ
   せる停止時微小反転回路が設けられたことを特徴
   とする手引カーテン等のモータ装置。 ２ 制御回路は開スイツチと閉スイツチの操作を
   記憶してモータをいずれか一方に回転させ、停止
   スイツチが押されると前記モータの回転を停止さ
   せる主駆動回路を含み、停止時微小反転回路は前
   記モータの停止を検出するモータ停止検出回路
   と、前記停止スイツチの操作又は前記モータ停止
   検出回路のモータ停止の信号を受けると微小時間
   パルスを発生するパルス発生回路と、前記開スイ
   ツチと前記閉スイツチの操作を記憶し、前記パル
   ス発生回路のパルスの入力中作動して前記モータ
   を前記主駆動回路とは逆の方向に回転させる副駆
   動回路からなることを特徴とする特許請求の範囲
   第１項記載の手引カーテン等のモータ装置。