JPH0556341B2 - - Google Patents

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JPH0556341B2
JPH0556341B2 JP59274142A JP27414284A JPH0556341B2 JP H0556341 B2 JPH0556341 B2 JP H0556341B2 JP 59274142 A JP59274142 A JP 59274142A JP 27414284 A JP27414284 A JP 27414284A JP H0556341 B2 JPH0556341 B2 JP H0556341B2
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JP
Japan
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group
carbon atoms
formula
mmol
reaction
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JP59274142A
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English (en)
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JPS61152651A (ja
Inventor
Masakatsu Shibazaki
Mikiko Sodeoka
Katsuhiko Izeki
Yoshio Hayashi
Hiroyoshi Nishi
Toshimoto Kanayama
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Kasei Corp
Sagami Chemical Research Institute
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
Sagami Chemical Research Institute
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Kasei Corp, Sagami Chemical Research Institute filed Critical Mitsubishi Kasei Corp
Priority to JP27414284A priority Critical patent/JPS61152651A/ja
Publication of JPS61152651A publication Critical patent/JPS61152651A/ja
Publication of JPH0556341B2 publication Critical patent/JPH0556341B2/ja
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
技術分野 本発明は新規なプロスタサイクリン類及びその
製法に関する。更に詳しくはイソカルバサイクリ
ンの4位のメチレン基が硫黄原子に変換されたプ
ロスタサイクリン類に関するものである。 従来技術 プロスタサイクリンは生体において主として動
脈の血管内壁で産生されるオータコイドであり、
その強力な生理活性例えば血小板凝集抑制作用、
血管拡張作用等により生体機能を調節する重要な
因子であり、このものを直接医薬品として供する
試みが行なわれている(P.J.Lewis & J.O.
Grady“Clinical Pharmacology of Prostacylin”
Raven Press,N.Y.,1981)。 しかし天然プロスタサイクリンは分子内に非常
に加水分解されやすいビニルエーテル結合を有す
るため、その半減期は中性付近の水溶液(37℃)
で5分であり、医薬品としては好ましい化合物と
はいえない。そこで化学的に安定で、医薬品とし
てより優れた作用特性を有する合成プロスタサイ
クリン誘導体を求めて鋭意研究開発されつつあ
る。例えばプロスタサイクリンの6,9−位の酸
素原子をメチレン基で置換した誘導体、すなわち
9(0)−メタノプロスタサイクリン(カルバサイ
クリン)は化学的安定性を十分に満足するプロス
タサイクリン類として知られており(D.R.
Mortons.“Prostacyclins”J.R.Vane & S.
Bergstrom,Eds,Raven Press,N.Y.,1979,
pp31〜41参照)医薬品として期待されている。 また9(0)−メタノプロスタサイクリン(カル
バサイクリン)の5位二重結合を6(9α)位に移
した9(0)−メタノ−Δ6(9)−プロスタグランジ
ンI1(イソカルバサイクリン)も化学的に十分安
定であり、強力な生理活性を有するプロスタサイ
クリン類として報告されている(特開昭59−
137445)。 目的及び構成 本発明の目的は、化学的に安定でかつ優れた薬
理作用及び作用時間を有する経口投与可能な新規
なプロスタサイクリン類及びその製法を提供する
ことにある。本発明者らは、幅広い研究を行なつ
た結果、イソカルバサイクリンの4位のメチレン
基を硫黄原子に変換した本発明化合物を得、本発
明を完成した。 すなわち本発明や式〔〕 〔式中、R1は−CO2R4基(基中、R4は水素原
子、又は炭素数1〜12の直鎖もしくは分枝鎖アル
キル基、又は1当量のカチオンを表わす)を表わ
し、R2は炭素数3〜10の直鎖もしくは分枝鎖ア
ルキル基、又は置換されていないか少なくとも1
個の炭素数1〜4のアルキル基で置換されている
シクロペンチル基、又は炭素数3〜12の直鎖もし
くは分枝鎖アルケニル基、又は炭素数3〜8の直
鎖もしくは分枝鎖アルキニル基を表わし、R3
水素原子、又は水酸基の酸素原子と共にアセター
ル結合を形成する基を表わす。〕で表わされる新
規プロスタサイクリン類及びその製法である。 R1はCO2R4を表わし、ここでR4は水素原子、
又は炭素数1〜12の直鎖もしくは分枝鎖アルキル
基、又は1当量のカチオンである。炭素数1〜12
の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基としては、例え
ば、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロ
ピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、
n−ペンチル、iso−アミル、n−ヘキシル、n
−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デ
シル、n−ウンデシル、n−ドデシル等を挙げる
ことができる。 一当量のカチオンとしては、例えばNa+、K+
などのアルカリ金属カチオン、1/2Ca2+、1/2
Mg2+、1/3Al3+などの2価もしくは3価の金属カ
チオン、アンモニウムイオン、テトラメチルアン
モニウムイオン、などのアンモニウムカチオンな
どを挙げることができる。 R1としては、特にカルボキシル基又はメトキ
シカルボキニ基が好ましい。R2は炭素数3〜10
の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、又は置換され
ていないか少なくとも1個の炭素数1〜4のアル
キル基で置換されているシクロペンチル基、又は
炭素数3〜12の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル
基、又は炭素数3〜8の直鎖もしくは分枝鎖アル
キニル基を表わす。ここで炭素数3〜10の直鎖も
しくは分枝鎖アルキル基としては、n−プロピ
ル、n−ブチル、n−ペンチル、1−メチルペン
チル、1,2−ジメチルペンチル、n−ヘキシ
ル、2−メチルヘキシル、n−ヘフチル、n−オ
クチル、n−ノニル、n−デシル等、好ましくは
n−ペンチル、n−ヘキシル、1−メチルペンチ
ル、1,2−ジメチルペンチル、2−メチルヘキ
シル等を挙げることができる。置換されていない
か少なくとも1個の炭素数1〜4のアルキル基で
置換されているシクロペンチル基としては、シク
ロペンチル、2−ペンチルシクロペンチル、2,
2−ジメチルシクロペンチル、3−エチルシクロ
ペンチル、3−プロピルシクロペンチル、3−ブ
チルシクロペンチル、3−tert−ブチルシクロペ
ンチル、(1−メチル−3−プロピル)シクロペ
ンチル、(2−メチル−3−プロピル)シクロペ
ンチル、(2−メチル−4−プロピル)シクロペ
ンチル等、好ましくはシクロペンチルを挙げるこ
とができる。 炭素数3〜12の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル
基としては、例えばアリル、3−ブテニル、2−
ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、4−ペン
テニル、3−ペンテニル、4−メチル−3−ペン
テニル、2−ペンテニル、5−ヘキセニル、4−
ヘキセニル、3−メチル−4−ヘキセニル、5−
メチル−2−ヘキセニル、2,5−ジメチル−3
−ヘキセニル、6−ヘプテニル、5−ヘプテニ
ル、2−エチル−5−ヘプテニル、2,6−ジメ
チル−5−ヘプテニル、7−オクテニル、8−ノ
ネニル、9−デセニル、10−ウンデセニル、11−
ドデセニル等、好ましくは3−ペンテニル、2,
6−ジメチル−5−ヘプテニル等を挙げることが
できる。 炭素数3〜8の直鎖もしくは分枝鎖アルキニル
基としては、プロパルギル、2−ブチニル、3−
ブチニル、2−メチル−3−ブチニル、2−エチ
ル−3−ブチニル、4−ペンチニル、3−ペンチ
ニル、1−エチル−3−ペンチニル、2−メチル
−3−ペンチニル、1−メチル−3−ペンチニ
ル、3−ヘキシニル、4−ヘプチニル、5−オク
チニル等、好ましくは1−メチル−3−ペンチニ
ル等を挙げることができる。 R2としては、特にn−ペンチル、シクロペン
チル、1−メチル−3−ペンチニル、2,6−ジ
メチル−5−ヘプテニルが好ましい。 R3は水素原子、又は水酸基の酸素原子と共に
アセタール結合を形成する基を表わす。 水酸基の酸素原子と共にアセタール結合を形成
する基としては、例えばメトキシメチル、1−エ
トキシエチル、2−メトキシ−2−プロピル、2
−エトキシ−2−プロピル、(2−メトキシエト
キシ)メチル、ベンジルオキシメチル、2−テト
ラヒドロピラニル、2−テトラヒドロフラニル、
4−(4−メトキシテトラヒドロピラニル)基又
は6,6−ジメチル−3−オキサ−2−オキソビ
シクロ〔3.1.0〕ヘキス−4−イル基を挙げるこ
とができる。これらのうち、2−テトラヒドロピ
ラニル、2−テトラヒドロフラニル、1−エトキ
シエチル、2−メトキシ−2−プロピル、(2−
メトキシエトキシ)メチル、4−(4−メトキシ
テトラヒドロピラニル)基、6,6−ジメチル−
3−オキサ−2−オキソビシクロ〔3.1.0〕ヘキ
ス−4−イル基が好ましい。 R3としては、これらのうち2−テトラヒドロ
ピラニル基が特に好ましい。 本発明により提供されるプロスタサイクリン類
の具体例を以下に挙げる。 (1) 4−チア−9(0)−メタノ−Δ6(9)−プロス
タグランジンI1 (2) 16,17,18,19,20−ペンタノル−15−シク
ロペンチル−4−チア−9(0)−メタノ−
Δ6(9)−プロスタグランジンI1 (3) 16−メチル−4−チア−9(0)−メタノ−
Δ6(9)−プロスタグランジンI1 (4) 16,20−ジメチル−4−チア−9(0)−メタ
ノ−Δ6(9)−プロスタグランジンI1 (5) 16−メチル−18,18,19,19−テトラデヒド
ロ−4−チア−9(0)−メタノ−Δ6(9)−プロ
スタグランジンI1 (6) 16,20−ジメチル−18,18,19,19−テトラ
デヒドロ−4−チア−9(0)−メタノ−Δ6(9)
−プロスタグランジンI1 (7) 17−メチル−4−チア−9(0)−メタノ−
Δ6(9)−プロスタグランジンI1 (8) 17−メチル−20−イソプロピリデン−4−チ
ア−9(0)−メタノ−Δ6(9)−プロスタグラン
ジンI1 (9) 16,16−ジメチル−4−チア−9(0)−メタ
ノ−Δ6(9)−プロスタグランジンI1 (10) (1)〜(9)のメチルエステル (11) (10)の11−(テトラヒドロ−2−ピラニル)エ
ーテル (12) (1)〜(9)のカルボン酸のナトリウム塩、アンモ
ニユウム塩、カリウム塩 本発明のプロスタサイクリン類は、式〔〕 〔式中、R1、R2、R3は前記定義に同じであ
る。〕 で表わされるα,β−不飽和カルボニル化合物
を、還元試薬を用いて還元せしめ、必要に応じて
脱保護反応ジアステレオマーの分離、加水分解反
応、塩生成反応に付すことによつて製造される。 原料化合物である式〔〕で示されるα,β−
不飽和カルボニル化合物は、新規化合物であり後
述する製法により製造される。 式〔〕で表わされるα,β−不飽和カルボニ
ル化合物を還元せしめる還元試薬としては、R1
を還元しないものが好ましく、例えばナトリウム
ポロハイドライド、亜鉛ポロハイドライド、ジフ
エニル錫ハイドライド、又はリチウムトリ−sec
−ブチルポロハイドライドのようなトリアルキル
ポロハイドライド、および2,6−ジ−tert−ブ
チル−4−メチルフエノールによつて修飾された
ジ−iso−ブチルアルミナムハイドライド〔J.
Org.Chem.44,1363(1979)〕、又は1,1′−ビ−
2−ナフトールとエタノールのような低級アルコ
ールとによつて修飾されたリチウムアルミナムハ
イドライド〔J.Am.Chem.Soc.,101,5843
(1979)〕等が挙げられる。 反応溶媒としては、メタノール、エタノール等
の低級アルコール類、ジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン(THF)、ジオキサンのようなエ−
テル類、ベンゼン又はトルエンのような芳香族炭
化水素類が挙げられる。 還元試薬の使用量は、原料化合物であるα,β
−不飽和化合物に対し、好ましくは0.5〜30当量、
特に好ましくは1〜10当量である。反応温度は−
150℃〜80℃、好ましくは−100℃〜30℃である。
かくして得られた反応液の処理は、通常行なわれ
る方法に準じて後処理すればよい。例えば、反応
液を、希塩酸、希硫酸又は飽和の塩化アンモニウ
ム水溶液に注ぎ、ヘキサン、ペンタン、石油エー
テル、エチルエーテル、ベンゼン又はトルエン等
の水に難溶の有機溶媒で抽出し、得られた抽出液
を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム、無水硫
酸マグネシウム、無水炭酸カリウムなどの乾燥剤
にて乾燥後有機溶媒を減圧留去して粗生成物が得
られる。粗生成物は、所望により、カラムクロマ
トグラフイー、薄層クロマトグラフイー、液体ク
ロマトグラフイー、などの精製手段により、精製
することができる。かくして得られた生成物は必
要に応じて更に、脱保護反応、ジアステレオマー
の分離、加水分解反応、塩生成反応に付すことが
できる。 水酸基の保護基の除去は、保護基が水酸基の酸
素原子と共にアセタール結合を形成する基の場合
には、例えば酢酸、p−トルエンスルホン酸のピ
リジニウム塩又は陽イオン交換樹脂等を触媒と
し、例えば水、テトラヒドロフラン、エチルエー
テル、ジオキサン、アセトン、アセトニトリル等
を溶媒とすることにより好適に実施される。反応
は通常−78℃〜80℃の温度範囲で10分〜3日間程
度行なわれる。かくして得られた生成物は必要に
応じて、還元反応によつて生じた15位水酸基に基
づくジアステレオマーの分離を、カラムクロマト
グラフイー、薄層クロマトグラフイー、液体クロ
マトグラフイーなどの精製手段により精製するこ
とができる。 カルボン酸エステル基の加水分解反応は、苛性
ソーダ又は苛性カリを含む水、メタノール、又は
エタノールの単独又は混合溶液中で、−10℃〜100
℃の温度範囲で1分〜24時間で行なわれるか、あ
るいは、例えばリパーゼ等の酵素を用い、水又は
水を含む溶液中で−10℃〜60℃の温度範囲で1分
〜24時間で行なわれる。加水分解反応後の生成物
は上記したと同様の精製手段により精製すること
ができる。 上記の如き保護基の除去反応により生成せしめ
たカルボキシル基を有する化合物は、次いで必要
に応じて、更に塩生成反応に付され相当するカル
ボン酸を与える。塩生成反応はそれ自体公知であ
り、カルボン酸とほぼ等量の苛性ソーダ、苛性カ
リ、炭酸ナトリウムなどの塩基化合物、あるいは
アンモニア、トリメチルアミン、モノエタノール
アミン、モルホリンとを通常の方法で中和反応せ
しめることにより行なわれる。 本発明化合物の製造に用いられる原料化合物
α,β−不飽和化合物は例えば以下に示す経路に
よつて得ることができる。 経路1 〔式中、R1、R2、R3は前記定義に同じであり
Si〓は、tert−ブチルジメチルシリル基、Zはハ
ロゲン原子又は有機スルホニルオキシ基を表わ
す。〕 上記式〔〕の化合物は公知化合物であり、例
えば、〔第45回有機合成シンポジウム(有機合成
化学協会主催)講演要旨集51〜54ページ〕にその
合成法とともに記載されている。 経路−1において、化合物〔〕は化合物
〔〕を、水素化ホウ素ナトリウム、ジイソブチ
ルアルミナムハイドライドで還元することによつ
て得られる。反応はメタノール、エタノール等の
アルコール中、又はトルエン中で、−78℃〜0℃
で行なわれる。 化合物〔XI〕は、化合物〔〕をハロゲン化又
は有機スルホン酸エステル化することにより得ら
れる。ハロゲン化試薬としては、トリフエニルホ
スフイン−四塩化炭素、又はトリフエニルホスフ
イン−四臭化炭素が好ましい。反応は通常ジクロ
ロメタン中、−78℃〜30℃で行われる。有機スル
ホン酸エステル化には、ピリジン又はトリエチル
アミン等の塩基存在下、メタンスルホン酸クロリ
ド又はp−トルエンスルホン酸クロリドが用いら
れる。反応は無溶媒又はジクロロメタンあるいは
クロロホルム等のハロゲン化炭化水素中、通常−
30℃〜30℃で行われる。 化合物〔XII〕は、化合物〔XI〕と、塩基で処理
されたHSCH2CH2R1〔式中、R1は前記定義と同
じ〕とを反応させることにより得られる。塩基と
しては、水素化ナトリウム又はカリウムtert−ブ
トキシドが特に好ましい。反応は通常ジメチルホ
ルムアミド(DMF)又はジメチルスルホキシド
中で、0℃〜30℃で行われる。 化合物〔〕は、化合物〔〕をテトラー
n−ブチルアンモニウムフルオライド又はセシウ
ムフルオライド等の弗素化合物で処理することに
より得られる。反応は通常テトラヒドロフラン、
エチルエーテル等のエーテル類中で、0℃〜30℃
で行われる。 化合物〔〕は、化合物〔〕のヒドロキ
シメチル基を酸化してアルデヒドとすることによ
つて得られる。ヒドロキシメチル基の酸化に際し
ては一級アルコールをアルデヒドに酸化するアミ
ン−三酸化イオウ・ピリジン複合体−ジメチルス
ルホキシドの系を用いる酸化法が特に好ましく用
いられる。反応は通常10℃〜40℃の範囲で進行
し、用いられる酸化剤の量は2〜100倍モルと過
剰に用いるのが好ましい。 化合物〔〕は、化合物〔〕に、塩基で処
理をした
【式】 〔式中、R2は前記定義と同じで、R7は炭素数
1〜3のアルキル基を表わす〕で表わされるヴイ
テイツヒ試薬を反応せしめることによつて得られ
る。塩基としては、水素化ナトリウム、又はカリ
ウムtert−ブトキシドが好ましい。反応は、テト
ラヒドロフラン(THF)ジメトキシエタン
(DME)等のエーテル類中で、−20℃〜30℃で行
われる。 有用性 本発明によつて提供される式〔〕で表わされ
る新規プロスタサイクリン類は、非常に強い生理
活性を有していると考えられる。例えば本願発明
化合物に構造が近い16,17,18,19,20−ペンタ
ノル−15−シクロペンチル−3−チア−9(0)−
メタノ−Δ6(9)−プロスタグランジンI1はADP誘
起のヒト血小板凝集をIC50 20nMで抑制出来るこ
とが判明した。 このことから、本発明化合物は抗血栓剤、抗動
脈硬化剤に応用出来ることが期待される。またこ
の製造にあたつて中間に生成する中間にもそれ自
体強い生理活性が期待されるばかりでなく、新し
いプロスタグランジン類に誘導し得るものがあり
工業的意義は大きい。 以下実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明す
る。 実施例 1 α,β−不飽和ケトン1〜(119.6mg,
0.26mmol)をメタノール(5ml)に溶解し、−25
℃で過剰の水素化ホウ素ナトリウムを加え、−25
℃で1時間撹拌した。アセトンを加え反応を停止
させた後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え
た。メタノール留去後残留水層をエーテルで抽出
し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム
で乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフイーで精製し、目的とするア
リルアルコール2〜(116.5mg,97%)を無色油状
物質として得た。 IR(neat);3500cm-1,1745cm-1 Mass m/z;468,450 実施例 2 アリルアルコール2〜(116.0mg,0.25mmol)を
THF(0.22ml)に溶解し、65%酢酸水溶液(2.2
ml)を加え、50℃で2時間撹拌した。反応液を冷
却した飽和重曹水中にあけ、酢酸エチルにより抽
出した。有機層は飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフイーにより精製
し、低極性成分として、15β−ジオール4〜(41.0
mg,43%)を高極性成分として15α−ジオール3〜
(46.6mg,49%)をそれぞれ無色油状物として得
た。高極性成分のスペクトルデータは以下のとお
りであつた。 IR(neat);3350cm-1,1740cm-1 NMR(δ)CDCl3;5.59(3H,m),4.10(1H.
m),3.80(3H,s),3.28(2H,s). Mass(m/z);382(M+),320,277,197,
131,99,44. 低極性成分のスペクトルデータは高極性成分の
ものと一致した。 実施例 3 15α−ジオール3〜(46.0mg,0.12mmol)をエタ
ノール(1ml)に溶解した。室温で5%水酸化カ
リウム水溶液(1ml)を加え、同温度で1時間撹
拌した。反応終了後5N塩酸で注意深く中和し、
最終的PH4〜3とした。これを酢酸エチルで抽出
した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留
去後得られる粗生成物を中性シリカゲルキヤピラ
リーカラムにて精製し、カルボン酸体5〜(33.0
mg,74%)を得た。 IR(neat);3350cm-1,1710cm-1 NMR(δ)CDCl3;5.50(3H,m) Mass(m/z);350(M+−18),322,277,
201,131,79,67. 参考例 1 実施例1と全く同様な反応操作により、α,β
−不飽和ケトン6〜(54.5mg,0.12mmol)から、
アリルアルコール7〜(52.0mg,95%)を無色油状
物質として得た。 IR(neat);3350cm-1,1740cm-1 Mass m/z;468,450,384. 参考例 2 実施例2と全く同様な反応操作により、アリル
アルコール7〜(50.0mg,0.11mmol)から、低極
性成分として、15β−ジオール9〜(11.0mg,27%)
を、高極性成分として15α−ジオール8〜(22.7mg,
55%)をそれぞれ無色油状物質として得た。高極
性成分のスペクトルデータは以下のとおりであつ
た。 IR(neat);3350cm-1,2950cm-1,2850cm-1
1740cm-1 NMR(δ)CDCl3;5.57(2H,m),5.38(1H、
s),4.10(1H,m),3.75(3H,s),3.24
(2H,s). Mass(m/z);382(M+),364,346,320,
258,214. 低極性成分のスペクトルデータは高極性成分の
ものと一致した。 参考例 3 実施例3と全く同様な反応操作により、15α−
ジオール8〜(20.0mg,0.052mmol)からカルボン
酸体10〜(15.7mg,75%)を得た。 IR(neat);3350cm-1,2950cm-1,2860cm-1
1735cm-1. NMR(δ)CDCl3;5.65〜5.34(3H,m),
3.22(2H.d,J=4.6Hz). Mass(m/z);368(M+),350,332,299,
277,231. 参考例 4 実施例1と全く同様な反応操作により、α,β
−不飽和ケトン11〜(71.1mg,0.15mmol)からア
リルアルコール12〜(58.0mg,81%)を無色油状物
質として得た。 IR(neat);3525cm-1,1740cm-1. Mass(m/z);464,446,380. 参考例 5 実施例2と全く同様な反応操作により、アリル
アルコール12〜(55mg,0.12mmol)から、低極性
成分として15β−ジオール14〜(12.4mg,28%)を
高極性成分として15α−ジオール13〜(25.4mg,56
%)をそれぞれ無色油状物質として得た。高極性
成分のスペクトルデータは以下のとおりであつ
た。 IR(neat);3325cm-1,2900cm-1,2825cm-1
1730cm-1. NMR(δ)CDCl3;5.57(2H,m),5.38(1H,
s),3.74(3H,s),3.23(2H,s),2.75
(2H,t,J=7.7Hz). Mass(m/z);380(M+),362,344,318,
256,212,187. 低極性成分のスペクトルデータは高極性成分の
ものと一致した。 参考例 6 実施例3と全く同様な反応操作により、15α−
ジオール13〜(22.0mg,0.058mmol)から、カルボ
ン酸15〜(17.8mg,84%)を無色結晶として得た。 IR(neat);3450cm-1,3325cm-1,2900cm-1
1730cm-1 NMR(δ)CDCl3;5.68〜5.43(2H,m),
5.38(1H,s),3.23(2H,d,J=1.1
Hz). Mass(m/z);367(M++1),349,331,
231. 参考例 7 実施例1と全く同様な反応操作により、α,β
−不飽和ケトン16〜(75mg,0.16mmol)からアリ
ルアルコール17〜(56.0mg,74.4%)を無色油状物
質として得た。 IR;3425cm-1,1730cm-1. Mass(m/z);476,458,392. 参考例 8 実施例2と全く同様な反応操作により、アリル
アルコール17〜(56mg,0.12mmol)から、低極性
成分として15β−ジオール19〜(8.9mg,19.3%)
を、高極性成分として15α−ジオール18〜(22.5mg、
48.8%)をそれぞれ無色油状物質として得た。高
極性成分のスペクトルデータは以下のとおりであ
つた。 IR;3350cm-1,1730cm-1. NMR(δ)CDCl3;5.60(2H,m),5.40(1H
df−s),3.74(3H,s),1.81(3H,s),
0.98(3H,m). Mass(m/z);374(M+−18),330,268,
215,187,81,41. 低極性成分のスペクトルデータは高極性成分の
ものと一致した。 参考例 9 実施例3と全く同様な反応操作により、15α−
ジオール18〜(21.1mg,0.054mmol)から、カルボ
ン酸体20〜(15.0mg,73.9%)を得た。 IR;3350cm-1,1700cm-1. NMR(δ)CDCl3;5.58(2H,m),5.39(1H.
s),4.11(3/5H,m),3.99(2/5H,
m),3.80(1H,m),3.25(2H,s),1.79
(3H,s),1.01(9/5H,d,J=6.5
Hz),0.96(6/5H,d,J=6.8Hz). Mass(m/z);379(M++1),361,343. 参考例 10 実施例1と全く同様な反応操作により、α,β
−不飽和ケトン21〜(87.1mg,0.17mmol)からア
リルアルコール22〜(80.6mg,92.2%)を無色油状
物質として得た。 IR;3450cm-1,1740cm-1. NMR(δ)CDCl3;5.20〜5.70(2H,m),
4.98(1H,m),4.62(1H,m),3.78(3H,
s),3.22(2H,s),1.68(3H,s),1.60
(3H,s),0.95(3H,m). 参考例 11 実施例2と全く同様な反応操作により、アリル
アルコール22〜(80.6mg,0.16mmol)から低極性
成分として15β−ジオール24〜(21.3mg,32.4%)
を、高極性成分として15α−ジオール23〜(28.5mg,
43.4%)をそれぞれ油状物質として得た。高極性
成分のスペクトルデータは以下のとおりであつ
た。 IR;3350cm-1,1740cm-1. NMR(δ)CDCl3;5.39〜5.65(3H,m),
3.74(3H,s),1.70(3H,s),1.62(3H,
s),0.95(3H,d,J=9.0Hz). Mass(m/z);418(M+−18),400,312,
251,227,131,91,69. 低極性成分のスペクトルデータは高極性成分の
ものと一致した。 参考例 12 実施例3と全く同様な反応操作により、15α−
ジオール23〜(26.5mg,0.051mmol)から、カルボ
ン酸体25〜(17.2mg,67.2%)を得た。 IR;3350cm-1,1700cm-1. NMR(δ)CDCl3;5.56(2H,m),5.38(1H,
s),5.10(1H,m),4.20(1H,m),3.78
(1H,m),3.24(2H,s),1.68(3H,
s),1.60(3H,s),0.93(3H,d,J=
6.5Hz). Mass(m/z);423(M++1),405,387 参考例 13 メチルトリフエニルホスホニウム ブロミド
(357mg,1mmol)を無水テトラヒドロフラン
(5ml)に溶解し、これに室温でカリウムtert−
ブトキシド(116mg,1mmol)の無水テトラヒド
ロフラン(5ml)溶液を加える。次いでα,β−
不飽和アルデヒド26〜(190mg,0.5mmol)の無水
テトラヒドロフラン(5ml)溶液をシリンジを用
いて加え、室温で30分間撹拌した。反応終了後飽
和NH4Cl水溶液を加え、エチルエーテルで抽出
した。抽出液を飽和食塩水で洗浄無水硫酸マグネ
シウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイーによ
り精製し、ジエン体27〜(171mg,90.5%)を無色
油状物質として得た。 IR(neat);2940cm-1,1638cm-1,1597cm-1. NMR(δ)CDCl3;6.52(1H,dd,J=16,
10Hz),5.63(1H,bs),5.00(2H,m),
4.62(1H,m),3.00(m,1H),0.90(9H,
s),0.05(6H,s) Mass(m/z);294(M+−84),277,237,85. 参考例 14 アルゴン雰囲気下、ジエン体27〜(100mg,
0.266mmol)をテトラヒドロフラン(1.5ml)に
溶解し、−10℃でジシアミルボラン−テトラヒド
ロフラン溶液(0.59M,0.9ml)を加え3時間撹
拌した後、更にジシアミルボラン−テトラヒドロ
フラン溶液(0.59M,0.45ml)を加え、1.5時間撹
拌した。次いで6N−NaOH水溶液(0.27ml)と
30%過酸化水素水(0.2ml)を加え、室温で1.5時
間撹拌した後、反応液をエーテルで抽出し、抽出
液を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液及び飽和食塩
水にて洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフイーで精製し、ホモアリルアルコール
28〜(97mg,92.6%)を無色油状物質として得
た。 IR(neat);3400cm-1,2925cm-1,1470cm-1
1255cm-1. NMR(δ)CDCl3;5.43(1H,bs),4.60(1H,
m),3.00(1H,m),0.92(9H,s),0.05
(6H,s) Mass(m/z);312(M++84),255,237,85. 参考例 15 ホモアリルアルコール28〜(230mg,0.58mmol)
をピリジン(3ml)に溶解し、p−トルエンスル
ホニル クロリド(130mg,0.68mmol)を加え
た。室温で6時間撹拌後エチルエーテルで抽出し
た。抽出液を10%硫酸銅水溶液、水、飽和食塩水
で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
した。溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフイーにて精製し、トシラート29〜
(304.1mg,95%)を得た。 IR(neat);2925cm-1,1595cm-1,1470cm-1
1360cm-1. NMR(δ)CDCl3;7.28(4H,s),5.23(1H,
m),4.59(1H,m),4.28〜3.42(6H,
m),2.44(3H,s),2.58〜1.15(16H,
m),0.91(9H,s),0.07(6H,s) Mass(m/z);466(M+−84),409,317,
277,237. 参考例 16 水素化ナトリウム(40mg,60%,1mmol)を
DMF(2ml)に溶解し、室温にてチオグリコール
酸メチル(96μ,95%,1mmol)をシリンジを
用いて加え、30分間撹拌する。次いでトシラート
29〜(435.2mg,0.79mmol)のDMF(2ml)溶液を
加え、室温で5分間撹拌した後、飽和NH4Cl水
溶液を加え、エチルエーテルで抽出する。抽出液
を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥後、溶媒を留去する。得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフイーにて精製し、30〜
(312.0mg,82%)を無色油状物質として得た。 IR(neat);2925cm-1,1740cm-1,1460cm-1
1435cm-1 NMR(δ)CDCl3;5.27(1H,m),4.58(1H,
m),3.72(3H,s),3.22(2H,s),0.95
(9H,s),0.10(6H,s). Mass(m/z);400(M+−84),343,251,
237,145. 参考例 17 アルゴン雰囲気下、30〜(240.8mg,0.50mmol)
を無水テトラヒドロフラン(3ml)に溶解し、テ
トラ−n−ブチルアンモニウムフルオライド−テ
トラヒドロフラン(1M,750μ)溶液を加え、
室温で2.5時間撹拌する。飽和NH4Cl水溶液で希
釈し、エチルエーテルで抽出する。抽出液を飽和
食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、
溶媒を減圧留去する。得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフイーにて精製し、アルコー
ル体31〜(131.3mg,71%)を無色油状物質として
得た。 IR(neat);3450cm-1,2925cm-1,1730cm-1
1435cm-1. NMR(δ)CDCl3;5.33(1H,m),4.62(1H,
m),3.74(3H,s),3.23(2H,s). Mass(m/z);286(M+−84),246,180. 参考例 18 アルゴン雰囲気下、アルコール体31〜(158mg,
0.43mmol)、トリエチルアミン(2.65ml)を無水
DMSO(1.6ml)に溶解した。SO3−ピリジン複合
体(1.427g)の無水DMSO(3.7ml)溶液をシリ
ンジを用いて加え、室温で20分間撹拌した。次い
で反応液を氷水にあけ、エチルエーテルで抽出し
た。抽出液を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、溶媒を減圧留去し、粗製アルデヒド32〜
(155mg)を得た。こうして得られた31〜は精製する
ことなしに、次工程に用いた。 IR;1740cm-1,1720cm-1. 参考例 19 アルゴン雰囲気下、水素化ナトリウム(60%,
13.2mg,0.33mmol)の無水テトラヒドロフラン
(3ml)溶液に、ジメチル(2−オキソヘプチル)
ホスホネート(73.3mg,0.33mmol)の無水テト
ラヒドロフラン(1ml)溶液を加え、室温で1時
間撹拌した。次いで租製アルデヒド32〜(62.6mg,
0.17mmol)の無水テトラヒドロフラン(1ml)
溶液を加え、室温で1時間撹拌した。反応液を飽
和NH4Cl水溶液にあけ、エーテル抽出した。抽
出液を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウム
で乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフイーに付し、
α,β−不飽和ケトン6〜(54.5mg,69%)を無色
油状物質として得た。 IR(neat);3450cm-1,1735cm-1. NMR(δ)CDCl3;7.05〜5.88(1H,m),
5.35(1H,m),4.60(1H,m),3.74(3H,
s),3.22(2H,s). Mass(m/z);446(M+−18),433,380,
362,336. 参考例 20 アルゴン雰囲気下、水素化ナトリウム(60%,
13.2mg,0.33mmol)の無水テトラヒドロフラン
(3ml)溶液に、ジメチル(2−シクロペンチル
−2−オキソエチル)ホスホネート(72.7mg,
0.33mmol)の無水テトラヒドロフラン(1ml)
溶液を加え、室温で1時間撹拌した。次いで租製
アルデヒド32〜(63.5mg,0.17mmol)の無水テト
ラヒドロフラン(1ml)溶液を加え、室温で1時
間撹拌した。以降参考例19と同様な操作により、
α,β−不飽和ケトン11〜(71.1mg,89%)を無色
油状物質として得た。 IR(neat);2950cm-1,1735cm-1,1690cm-1
1660cm-1,1620cm-1. NMR(δ)CDCl3;7.02〜5.86(1H,m),
5.23(1H,m),4.50(1H,m),3.65(3H,
s),3.14(2H,s). Mass(m/z);462(M+),378(M+−84),
334,272,228. 参考例 21 アルゴン雰囲気下、水素化ナトリウム(60%,
17.2mg,0.43mmol)の無水テトラヒドロフラン
(3ml)溶液に、ジメチル(3−メチル−2−オ
キソヘプト−5−イニル)ホスホネート(100.3
mg,0.43mmol)の無水テトラヒドロフラン(1
ml)溶液を加え、室温で1時間撹拌した。次いで
租製アルデヒド32〜(75mg,0.20mmol)の無水テ
トラヒドロフラン(1ml)溶液を加え、室温で1
時間撹拌した。以降参考例19と同様な操作によ
り、α,β−不飽和ケトン16〜(64.2mg,66.5%)
を無色油状物質として得た。 IR;1740cm-1,1690cm-1,1670cm-1,1620cm-1. NMR(δ)CDCl3;6.08〜6.88(3H,m),
5.38(1H,m),3.72(3H,s),3.22(3H,
s),1.16(3H,m). 参考例 22 アルゴン雰囲気下、水素化ナトリウム(60%,
17.2mg,0.43mmol)の無水テトラヒドロフラン
(3ml)溶液にジメチル(4,8−ジメチル−2
−オキソ−7−ノネニル)ホスホネート118.7mg,
0.43mmol)の無水テトラヒドロフラン(1ml)
溶液を加え、室温で1時間撹拌した。次いで租製
アルデヒド32〜(75mg,0.20mmol)の無水テトラ
ヒドロフラン(1ml)溶液を加え、室温で1時間
撹拌した。以降参考例19と同様な操作により、
α,β−不飽和ケトン21〜(92.9mg,88.0%)を無
色油状物質として得た。 IR;1740cm-1,1690cm-1,1670cm-1,1620cm-1. NMR(δ)CDCl3;6.65(1H,m),6.26,
6.00(1H,each d,J=15Hz,4Hz),
5.00〜5.40(3H,m),4.60(1H,m),3.74
(3H,s),1.68(3H,df−s),1.60(3H,
df−s),0.88(3H,df−d J=7.0Hz). 参考例 23 アルゴン雰囲気下、α,β−不飽和アルデヒド
26〜(2.03g,5.3mmol)をトルエン(10ml)に溶
解し、−78℃に冷却する。次いでジイソブチルア
ルミナムハイドライド−トルエン(1.76M,3.36
ml)を加え、−78℃で30分間撹拌後、メタノール
(1ml)を加え、エチルエーテルで希釈し、室温
まで温度を上げ、飽和食塩水を加える。エチルエ
ーテルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄、無
水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイー
にて精製し、アルコール体33〜(1.74g,85.3%)
を無色油状物質として得た。 IR(neat);3430cm-1,2950cm-1,835cm-1. NMR(δ)CDCl3;5.66(1H,bs),4.62(1H,
m),4.12(2H,s),3.00(1H,m),0.90
(9H,s),0.05(6H,s). Mass(m/z);298(M+−84),241,223,85. 参考例 24 アルゴン雰囲気下、アルコール体33〜(383mg,
1mmol)をジクロロメタン(7ml)に溶解し、−
60℃に冷却した。次いでトリフエニルホスフイン
(315mg,1.2mmol)および四臭化炭素(398mg,
1.2mmol)を加え、−60℃で6時間撹拌後、飽和
NaHCO3水溶液を加え、エチルエーテルで抽出
した。抽出液を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。得られた油
状物質をシリカゲルカラムクロマトグラフイーに
て精製し、ブロム体34〜(305mg,68.4%)で得た。 IR(neat);2950cm-1,835cm-1, NMR(δ)CDCl3;5.70(1H,bs),4.60(1H,
m),4.00(2H,s),3.00(1H,m),0.90
(9H,s),0.05(6H,s). Mass(m/z);362(M++2−84),360(M+
84),305,303,281,263,85. 参考例 25 水素化ナトリウム(32mg,60%,0.8mmol)を
DMF(1.5ml)に溶解し、室温にてβ−メルカプ
トプロビオン酸メチル(98mg,0.8mmol)をシリ
ンジを用いて加え、30分間撹拌した。次いでブロ
ム体34〜(245.0mg,0.55mmol)のDMF(2ml)溶
液を加え、室温で3.5時間撹拌した後、飽和
NH4Cl水溶液を加え、エチルエーテルで抽出し
た。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。得られた残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイーにて精
製し、35〜(212.3mg,79.7%)を無色油状物質と
して得た。 IR;2925cm-1,2850cm-1,1740cm-1. NMR(δ)CDCl3;5.37(1H,m),4.48(1H,
m),3.58(3H,s),3.10(2H,s),0.80
(9H,s),0.05(6H,s). Mass(m/z);484(M+),400,343. 参考例 26 アルゴン雰囲気下、35〜(251.2mg,0.52mmol)
を無水テトラヒドロフラン(3ml)に溶解し、テ
トラ−n−ブチルアンモニウム フルオライド−
テトラヒドロフラン(1M,630μ)溶液を加
え、室温で2.5時間撹拌した。飽和NH4Cl水溶液
で希釈し、エチルエーテルで抽出する。抽出液を
飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、溶媒を減圧留去する。得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフイーにて精製し、アル
コール体36〜(116.4mg,60.7%)を無色油状物質
として得た。 IR;3450cm-1,2950cm-1,2850cm-1,1740cm-1. NMR(δ)CDCl3;5.55(1H,m),4.71(1H,
m),3.75(3H,s),3.23(2H,s). Mass(m/z);370(M+),286,197. 参考例 27 アルゴン雰囲気下、アルコール体35〜(110.0mg,
0.31mmol)、トリエチルアミン(1.86ml)を無水
DMSO(1.2ml)に溶解した。SO3−ピリジン複合
体(1.03g)の無水DMSO(2.6ml)溶液をシリン
ジを用いて加え、室温で20分間撹拌した。次いで
反応液を氷水にあけ、エチルエーテルで抽出し
た。抽出液を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、溶媒を減圧留去し、粗製アルデヒド37〜
(102.1mg)を得た。こうして得られた37〜は精製
することなしに次工程に用いた。 IR;3400cm-1,2950cm-1,2850cm-1,1740cm
-1,1720cm-1. 参考例 28 アルゴン雰囲気下、水素化ナトリウム(60%,
22.0mg,0.55mmol)の無水テトラヒドロフラン
(5ml)溶液にジメチル(2−オキソヘプチル)
ホスホネート(122.2mg,0.55mmol)の無水テト
ラヒドロフラン(1.7ml)溶液を加え、室温で1
時間撹拌した。次いで粗製アルデヒド37〜(102.1
mg,0.28mmol)の無水テトラヒドロフラン(2
ml)溶液を加え、室温で1時間撹拌した。反応液
を飽和NH4Cl水溶液にあけ、エチルエーテルで
抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸
マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得
られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイ
ーに付し、α,β−不飽和ケトン1〜(110.1mg,
85.5%)を無色油状物質として得た。 IR(neat);1740cm-1,1690cm-1,1670cm-1
1630cm-1. NMR(δ)CDCl3;6.45〜6.75(1H,m),
5.90〜6.20(1H,m),5.40(1H,m),4.50
(1H,m),3.65(3H,s),3.21(2H,
s). MS(m/z);464(M+),433,380,261,85.

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式〔〕 〔式中、R1は−CO2R4基(基中、R4は水素原
    子、又は炭素数1〜12の直鎖もしくは分枝鎖アル
    キル基、又は1当量のカチオンを表わす)を表わ
    し、R2は炭素数3〜10の直鎖もしくは分枝鎖ア
    ルキル基、又は置換されていないか少なくとも1
    個の炭素数1〜4のアルキル基で置換されている
    シクロペンチル基、又は炭素数3〜12の直鎖もし
    くは分枝鎖アルケニル基、又は炭素数3〜8の直
    鎖もしくは分枝鎖アルキニル基を表わし、R3
    水素原子、又は水酸基の酸素原子と共にアセター
    ル結合を形成する基を表わす。〕 で表わされるプロスタサイクリン類。 2 式〔〕において、R1がカルボキシル基、
    又はメトキシカルボニル基である特許請求の範囲
    第1項記載のプロスタサイクリン類。 3 式〔〕において、R2がn−ペンチル基、
    シクロペンチル基、1−メチル−3−ペンチニル
    基、又は2,6−ジメチル−5−ヘプテニル基で
    ある特許請求の範囲第1項又は第2項記載のプロ
    スタサイクリン類。 4 式〔〕において、R3が2−テトラヒドロ
    ピラニル基である特許請求の範囲第1項〜第3項
    のいづれか1項記載のプロスタサイクリン類。 5 式〔〕 〔式中、R1は−CO2R4基(基中、R4は水素原
    子、又は炭素数1〜12の直鎖もしくは分枝鎖アル
    キル基、又は1当量のカチオンを表わす)を表わ
    し、R2は炭素数3〜10の直鎖もしくは分枝鎖ア
    ルキル基、又は置換されていないか少なくとも1
    個の炭素数1〜4のアルキル基で置換されている
    シクロペンチル基、又は炭素数3〜12の直鎖もし
    くは分枝鎖アルケニル基、又は炭素数3〜8の直
    鎖もしくは分枝鎖アルキニル基を表わし、R3
    水素原子、又は水酸基の酸素原子と共にアセター
    ル結合を形成する基を表わす。〕 で表わされるα,β−不飽和カルボニル化合物
    を、還元試薬を用いて還元せしめ、必要に応じて
    脱保護反応、加水分解反応、塩生成反応に付すこ
    とを特徴とする式〔〕 〔式中、R1、R2、R3は前記定義に同じであ
    る。〕 で表わされるプロスタサイクリン類の製法。
JP27414284A 1984-12-27 1984-12-27 プロスタサイクリン類及びその製法 Granted JPS61152651A (ja)

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