JPH066552B2 - 3―オキサイソカルバサイクリン類 - Google Patents
3―オキサイソカルバサイクリン類Info
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- JPH066552B2 JPH066552B2 JP27243185A JP27243185A JPH066552B2 JP H066552 B2 JPH066552 B2 JP H066552B2 JP 27243185 A JP27243185 A JP 27243185A JP 27243185 A JP27243185 A JP 27243185A JP H066552 B2 JPH066552 B2 JP H066552B2
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Description
【発明の詳細な説明】 <技術分野> 本発明は、新規15−デオキシ−16−ヒドロキシ−3
−オキサイソカルバサイクリン類に関する。
−オキサイソカルバサイクリン類に関する。
更に詳細には、医薬品として有用な新規15−デオキシ
−16−ヒドロキシ−3−オキサイソカルバサイクリン
類に関するものである。尚その製法として、1,2,3
−−トリノル−4−ヒドロキシイソカルバサイクリン類
にハロ酢酸類を塩基存在下反応させ、次いで必要に応じ
て脱保護および/または加水分解反応および/または塩
生成反応せしめて該15−デオキシ−16−ヒドロキシ
−3−オキサイソカルバサイクリン類を製造する方法も
提供する。
−16−ヒドロキシ−3−オキサイソカルバサイクリン
類に関するものである。尚その製法として、1,2,3
−−トリノル−4−ヒドロキシイソカルバサイクリン類
にハロ酢酸類を塩基存在下反応させ、次いで必要に応じ
て脱保護および/または加水分解反応および/または塩
生成反応せしめて該15−デオキシ−16−ヒドロキシ
−3−オキサイソカルバサイクリン類を製造する方法も
提供する。
<従来技術> 天然プロスタサイクリンは、生体において、主として動
脈の血管内壁で産出される局所ホルモンであり、その強
力な生理活性、例えば血小板凝集抑制活性,血管拡張活
性等により生体の細胞機能を調節する重要な因子であ
り、このものを直接医薬品として供する試みが行なわれ
ている〔ピー・ジエー・ルイス,ジエー・オー・グラデ
ーー(P.J.Lewis,J.O.Grady)ら、“クリニカル・フアー
マコロジイー・オブ・プロスタサイクリン(Clinical Ph
armacology of Prostacyclin)”,ラベン・プレス(Rave
n Press),ニユ・ヨーク(N.Y.),1981〕。し
かし天然プロスタサイクリンは分子内に非常に加水分解
されやすいエノールエーテル結合を有するため、中性又
は酸性条件では容易に失活し、医薬品としてはその化学
的不安定性のため好ましい化合物とはいえない。このた
め天然プロスタサイクリンと同様の生理活性を有する化
学的に安定な合成プロスタサイクリン誘導体が内外で鋭
意検討されている。
脈の血管内壁で産出される局所ホルモンであり、その強
力な生理活性、例えば血小板凝集抑制活性,血管拡張活
性等により生体の細胞機能を調節する重要な因子であ
り、このものを直接医薬品として供する試みが行なわれ
ている〔ピー・ジエー・ルイス,ジエー・オー・グラデ
ーー(P.J.Lewis,J.O.Grady)ら、“クリニカル・フアー
マコロジイー・オブ・プロスタサイクリン(Clinical Ph
armacology of Prostacyclin)”,ラベン・プレス(Rave
n Press),ニユ・ヨーク(N.Y.),1981〕。し
かし天然プロスタサイクリンは分子内に非常に加水分解
されやすいエノールエーテル結合を有するため、中性又
は酸性条件では容易に失活し、医薬品としてはその化学
的不安定性のため好ましい化合物とはいえない。このた
め天然プロスタサイクリンと同様の生理活性を有する化
学的に安定な合成プロスタサイクリン誘導体が内外で鋭
意検討されている。
なかでも、プロスタサイクリンの6,9−位の酸素原子
をメチレン基で置換した誘導体、すなわち9(O)−メタ
ノプロスタグランジンI2(カルバサイクリン類〔ジエ
ー・アール・ベイン(J.R.Vane)ら、“プロスタサイクリ
ン(Prostacyclin)”,ラベン・プレス(Raven Press),
ニユー・ヨーク(N.Y.),1979,PP31−4
1参照〕および9(O)−メタノ−△6(9α)−プロス
タグランジンI1(イソカルバサイクリン)類(特開昭
59−210044等)は化学的安定性を充分に満足す
るプロスタサイクリン類として知られており、医薬品と
して期待されている。
をメチレン基で置換した誘導体、すなわち9(O)−メタ
ノプロスタグランジンI2(カルバサイクリン類〔ジエ
ー・アール・ベイン(J.R.Vane)ら、“プロスタサイクリ
ン(Prostacyclin)”,ラベン・プレス(Raven Press),
ニユー・ヨーク(N.Y.),1979,PP31−4
1参照〕および9(O)−メタノ−△6(9α)−プロス
タグランジンI1(イソカルバサイクリン)類(特開昭
59−210044等)は化学的安定性を充分に満足す
るプロスタサイクリン類として知られており、医薬品と
して期待されている。
ところで、9(O)−メタノ−△6(9α)−プロスタグ
ランジンI1(イソカルバサイクリン)類の3位のメチ
レン基を酸素原子で置換した9(O)−メタノ−△
6(9α)−3−オキサプロスタグランジンI1(3−
オキサイソカルバサイクリン)類のうちで、15位に保
護されていてもよい水酸基を有するものについては特開
昭60年181041号に報告されている。しかし、3
−オキサイソカルバサイクリン類のうちで保護されてい
てもよい水酸基が15位に存在せず、16位に存在する
ものについては上記特許(特開昭60年181041
号)には記載されていない。
ランジンI1(イソカルバサイクリン)類の3位のメチ
レン基を酸素原子で置換した9(O)−メタノ−△
6(9α)−3−オキサプロスタグランジンI1(3−
オキサイソカルバサイクリン)類のうちで、15位に保
護されていてもよい水酸基を有するものについては特開
昭60年181041号に報告されている。しかし、3
−オキサイソカルバサイクリン類のうちで保護されてい
てもよい水酸基が15位に存在せず、16位に存在する
ものについては上記特許(特開昭60年181041
号)には記載されていない。
同様にイソカルバサイクリン類の3位のメチレン基をイ
オウ原子で置換した9(O)−メタノ−3−オキサプロス
タグランジンI1(3−チアイソカルバサイクリン)類
のうちで、15位に保護されていてもよい水酸基を有す
るものについては特開昭60年181041号に報告さ
れ、我々も別途出願している。また3−チアイソカルバ
サイクリンのうち保護されていてもよい水酸基が15位
に存在せず16位に存在するものに関しては我々が別途
出願している。
オウ原子で置換した9(O)−メタノ−3−オキサプロス
タグランジンI1(3−チアイソカルバサイクリン)類
のうちで、15位に保護されていてもよい水酸基を有す
るものについては特開昭60年181041号に報告さ
れ、我々も別途出願している。また3−チアイソカルバ
サイクリンのうち保護されていてもよい水酸基が15位
に存在せず16位に存在するものに関しては我々が別途
出願している。
<発明の目的> 本発明者らは上述した3−オキサイソカルバサイクリン
類の化学構造に着目し、新規に15位の保護されていて
もよい水酸基を16位に移した15−デオキシ−16−
ヒドロキシ−3−オキサイソカルバサイクリン類を合成
し本発明に到達したものである。
類の化学構造に着目し、新規に15位の保護されていて
もよい水酸基を16位に移した15−デオキシ−16−
ヒドロキシ−3−オキサイソカルバサイクリン類を合成
し本発明に到達したものである。
<発明の構成及び作用効果> すなわち本発明では、下記式〔I〕 で表わされる化合物その立体異性体またはそれらの任意
の割合の混合物である新規15−デオキシ−16−ヒド
ロキシ−3−オキサイソカルバサイクリン類が提供され
る。
の割合の混合物である新規15−デオキシ−16−ヒド
ロキシ−3−オキサイソカルバサイクリン類が提供され
る。
R1は水素原子、C1〜C10アルキル基または1当量のカ
チオンを表わす。尚R1についての他の参考例として、
置換もしくは非置換のフエニル基,置換もしくは非置換
のC3〜C10シクロアルキル基、置換もしくは非置換の
フエニル(C1〜C2)アルキル基があげられる。
チオンを表わす。尚R1についての他の参考例として、
置換もしくは非置換のフエニル基,置換もしくは非置換
のC3〜C10シクロアルキル基、置換もしくは非置換の
フエニル(C1〜C2)アルキル基があげられる。
C1〜C10のアルキル基としては、例えば、メチル,エ
チル,n−プロピル,iso−プロピル,n−ブチル,sec
−ブチル,tert−ブチル,n−ペンチル,n−ヘキシ
ル,n−ヘプチル,n−オクチル,n−ノニル,n−デ
シル等の直鎖状または分岐状のものを挙げることができ
る。
チル,n−プロピル,iso−プロピル,n−ブチル,sec
−ブチル,tert−ブチル,n−ペンチル,n−ヘキシ
ル,n−ヘプチル,n−オクチル,n−ノニル,n−デ
シル等の直鎖状または分岐状のものを挙げることができ
る。
置換もしくは非置換のフエニル基の置換基としては、例
えばハロゲン原子,ヒドロキシ基,C2〜C7アシロキシ
基,ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4アル
キル基,ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4
アルコキシ基,ニトリル基,カルボキシル基又は(C1
〜C6)アルコキシカルボニル基等が好ましい。ハロゲ
ン原子としては、弗素,塩素又は臭素等、特に弗素また
は塩素が好ましい。C2〜C7アシロキシ基としては、例
えばアセトキシ,プロピオニルオキシ,n−ブチリルオ
キシ,iso−ブチリルオキシ,n−バレリルオキシ,
iso−バレリルオキシ,カプロイルオキシ,エナンチ
ルオキシまたはベンゾイルオキシ等を挙げることができ
る。
えばハロゲン原子,ヒドロキシ基,C2〜C7アシロキシ
基,ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4アル
キル基,ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4
アルコキシ基,ニトリル基,カルボキシル基又は(C1
〜C6)アルコキシカルボニル基等が好ましい。ハロゲ
ン原子としては、弗素,塩素又は臭素等、特に弗素また
は塩素が好ましい。C2〜C7アシロキシ基としては、例
えばアセトキシ,プロピオニルオキシ,n−ブチリルオ
キシ,iso−ブチリルオキシ,n−バレリルオキシ,
iso−バレリルオキシ,カプロイルオキシ,エナンチ
ルオキシまたはベンゾイルオキシ等を挙げることができ
る。
ハロゲンで置換されていてもよいC1〜C4アルキル基と
しては、メチル,エチル,n−プロピル,iso−プロピ
ル,n−ブチル,クロロメチル,ジクロロメチル,トリ
フルオロメチル等を好ましいものとして挙げることがで
きる。ハロゲンで置換されていてもよいC1〜C4アルコ
キシ基としては、例えばメトキシ,エトキシ,n−プロ
ポキシ,iso−プロポキシ,n−ブトキシ,クロロメト
キシ,ジクロロメトキシ,トリフルオロメトキシ等を好
ましいものとして挙げることができる。(C1〜C6)ア
ルコキシカルボニル基としては、例えばメトキシカルボ
ニル,エトキシカルボニル,ブトキシカルボニル,ヘキ
シルオキシカルボニル等を挙げることができる。
しては、メチル,エチル,n−プロピル,iso−プロピ
ル,n−ブチル,クロロメチル,ジクロロメチル,トリ
フルオロメチル等を好ましいものとして挙げることがで
きる。ハロゲンで置換されていてもよいC1〜C4アルコ
キシ基としては、例えばメトキシ,エトキシ,n−プロ
ポキシ,iso−プロポキシ,n−ブトキシ,クロロメト
キシ,ジクロロメトキシ,トリフルオロメトキシ等を好
ましいものとして挙げることができる。(C1〜C6)ア
ルコキシカルボニル基としては、例えばメトキシカルボ
ニル,エトキシカルボニル,ブトキシカルボニル,ヘキ
シルオキシカルボニル等を挙げることができる。
置換フエニル基は、上記の如き置換基を1〜3個、好ま
しくは1個持つことができる。
しくは1個持つことができる。
置換もしくは非置換のC3〜C10シクロアルキル基とし
ては、上記したと同じ置換基で置換されているかまたは
非置換の、飽和または不飽和のC3〜C10、好ましくは
C5〜C6の基、例えばシクロプロピル,シクロペンチ
ル,シクロヘキシル,シクロヘキセニル,シクロヘプチ
ル,シクロオクチル,シクロデシル等を挙げることがで
きる。
ては、上記したと同じ置換基で置換されているかまたは
非置換の、飽和または不飽和のC3〜C10、好ましくは
C5〜C6の基、例えばシクロプロピル,シクロペンチ
ル,シクロヘキシル,シクロヘキセニル,シクロヘプチ
ル,シクロオクチル,シクロデシル等を挙げることがで
きる。
置換もしくは非置換のフエニル(C1〜C2)アルキル基
としては、該フエニル基が上記したと同じ置換基で置換
されているか又は非置換のベンジル,α−フエネチル,
β−フエネチルを挙げられる。
としては、該フエニル基が上記したと同じ置換基で置換
されているか又は非置換のベンジル,α−フエネチル,
β−フエネチルを挙げられる。
1当量のカチオンとしては、例えばNH4 +、テトラメ
チルアンモニウム,モノメチルアンモニウム,ジメチル
アンモニウム,トリメチレルアンモニウム,ベンジルア
ンモニウム,フエネチルアンモニウム,モルホリニウム
カチオン,モノエタノールアンモニウム,ピペリジニウ
ムカチオンなどのアンモニウムカチオン;Na+,K+
などのアルカリ金属カチオン:1/2Ca2+,1/2
Mg2+,1/2Zn2+,1/3Al3+などの2価
もしくは3価の合属カチオン等を挙げることができる。
チルアンモニウム,モノメチルアンモニウム,ジメチル
アンモニウム,トリメチレルアンモニウム,ベンジルア
ンモニウム,フエネチルアンモニウム,モルホリニウム
カチオン,モノエタノールアンモニウム,ピペリジニウ
ムカチオンなどのアンモニウムカチオン;Na+,K+
などのアルカリ金属カチオン:1/2Ca2+,1/2
Mg2+,1/2Zn2+,1/3Al3+などの2価
もしくは3価の合属カチオン等を挙げることができる。
R2およびR3は同一もしくは異なり、水素原子またはト
リ(C1〜C7炭化水素)シリル基を表わす。尚その他の
参考例として水酸基の酸素原子とともにアセタール結合
を形成する基があげられる。
リ(C1〜C7炭化水素)シリル基を表わす。尚その他の
参考例として水酸基の酸素原子とともにアセタール結合
を形成する基があげられる。
トリ(C1〜C7)炭化水素シリル基としては、例えばト
リメチルシリル,トリエチルシリル,t−ブチルジメチ
レルシリル基の如きトリ(C1〜C4)アルキルシリル,
ジメチルフエニルシリル基の如きジ(C1〜C4)アルキ
ルフエニルシリル,t−ブチルジフエニルシリル基の如
きジフエニル(C1〜C4)アルキルシリルまたはトリフ
エニルシリル,トリベンジルシリル基等を好ましいもの
として挙げることができる。トリメチルシリル,t−ブ
チルジメチルシリル基が特に好ましい。
リメチルシリル,トリエチルシリル,t−ブチルジメチ
レルシリル基の如きトリ(C1〜C4)アルキルシリル,
ジメチルフエニルシリル基の如きジ(C1〜C4)アルキ
ルフエニルシリル,t−ブチルジフエニルシリル基の如
きジフエニル(C1〜C4)アルキルシリルまたはトリフ
エニルシリル,トリベンジルシリル基等を好ましいもの
として挙げることができる。トリメチルシリル,t−ブ
チルジメチルシリル基が特に好ましい。
水酸基の酸素原子と共にアセタール結合を形成する基と
しては、例えばメトキシメチル,1−エトキシエチル,
2−メトキシ−2−プロピル,2−エトキシ−2−プロ
ピル,(2−メトキシエトキシ)メチル,ベンジルオキ
シメチル,2−テトラヒドロピラニル,2−テトラヒド
ロフラニル又は6,6−ジメチル−3−オキサ−2−オ
キソビシクロ〔3.1.0〕ヘキス−4−イル基を挙げるこ
とができる。これらのうち、2−テトラヒドロピラニル
基が特に好ましい。
しては、例えばメトキシメチル,1−エトキシエチル,
2−メトキシ−2−プロピル,2−エトキシ−2−プロ
ピル,(2−メトキシエトキシ)メチル,ベンジルオキ
シメチル,2−テトラヒドロピラニル,2−テトラヒド
ロフラニル又は6,6−ジメチル−3−オキサ−2−オ
キソビシクロ〔3.1.0〕ヘキス−4−イル基を挙げるこ
とができる。これらのうち、2−テトラヒドロピラニル
基が特に好ましい。
R2またはR3としては、これらのうち水素原子が特に好
ましい。
ましい。
上記式〔I〕において、R4は水素原子、またはC1〜C
10アルキル基である。尚その他の参考例としてビニル基
またはエチニル基があげられる。C1〜C10のアルキル
基としてはR1で述べた基と同じものが挙げられ、特に
メチル基が好ましい。R4としてはこれらの中で特に水
素原子、メチル基が好ましい。
10アルキル基である。尚その他の参考例としてビニル基
またはエチニル基があげられる。C1〜C10のアルキル
基としてはR1で述べた基と同じものが挙げられ、特に
メチル基が好ましい。R4としてはこれらの中で特に水
素原子、メチル基が好ましい。
上記式〔I〕においてR5は直鎖もしくは分岐鎖C1〜C
10アルキル基を表わす。尚その他の参考例として、酸素
原子を含んでいる直鎖もしくは分枝鎖C1〜C10アルキ
ル基;直鎖もしくは分枝鎖C2〜C10アルケニル基;直
鎖もしくは分枝鎖C2〜C10アルキニル基;置換されて
いても良いC3〜C10シクロアルキル基;置換されてい
てもよいフエニル基、フエノキシ基;または置換されて
いてもよいフエニル基、フエノキシ基もしくはC3〜C
10シクロアルキル基で置換されている直鎖もしくは分枝
鎖C1〜C5アルキル基があげられる。
10アルキル基を表わす。尚その他の参考例として、酸素
原子を含んでいる直鎖もしくは分枝鎖C1〜C10アルキ
ル基;直鎖もしくは分枝鎖C2〜C10アルケニル基;直
鎖もしくは分枝鎖C2〜C10アルキニル基;置換されて
いても良いC3〜C10シクロアルキル基;置換されてい
てもよいフエニル基、フエノキシ基;または置換されて
いてもよいフエニル基、フエノキシ基もしくはC3〜C
10シクロアルキル基で置換されている直鎖もしくは分枝
鎖C1〜C5アルキル基があげられる。
直鎖もしくは分岐鎖C1〜C10アルキル基としては、n
−プロピル,n−ブチル,n−ペンチル,n−ヘキシ
ル,n−ヘプチル,n−オクチル,n−デシル,1−メ
チルペンチル,1−メチルヘキシル,1,1−ジメチル
ペンチル,2−メチルペンチル,2−メチルヘキシル,
5−メチルヘキシル,2,5−ジメチルヘキシル基等が
挙げられ、好ましくは、n−ブチル,n−ペンチル,n
−ヘキシル,(R)−もしくは(S)−もしくは(RS)−1−メ
チルペンチル,(R)−もしくは(S)−もしくは(RS)−2−
メチルヘキシル基などが挙げられる。
−プロピル,n−ブチル,n−ペンチル,n−ヘキシ
ル,n−ヘプチル,n−オクチル,n−デシル,1−メ
チルペンチル,1−メチルヘキシル,1,1−ジメチル
ペンチル,2−メチルペンチル,2−メチルヘキシル,
5−メチルヘキシル,2,5−ジメチルヘキシル基等が
挙げられ、好ましくは、n−ブチル,n−ペンチル,n
−ヘキシル,(R)−もしくは(S)−もしくは(RS)−1−メ
チルペンチル,(R)−もしくは(S)−もしくは(RS)−2−
メチルヘキシル基などが挙げられる。
C2〜C10アルケニル基としては1−ブテニル基,2−
ブテニル基,3−メチル−2−ブテニル基,2−ペンテ
ニル基,3−ペンテニル基,2−ヘキセニル基,4−ヘ
キセニル基,2−メチル−4−ヘキセニル基,2,6−
ジメチル−5−ヘプテニル基等が挙げられる。
ブテニル基,3−メチル−2−ブテニル基,2−ペンテ
ニル基,3−ペンテニル基,2−ヘキセニル基,4−ヘ
キセニル基,2−メチル−4−ヘキセニル基,2,6−
ジメチル−5−ヘプテニル基等が挙げられる。
C2〜C10アルキニル基としては、1−ブチニル,2−
ブチニル,2−ペンチニル,3−ペンチニル,2−ヘキ
シニル,3−ヘキシニル,4−ヘキシニル,2−オクチ
ニル,5−デシニル,1−メチル−3−ペンチニル,1
−メチル−3−ヘキシニル,2−メチル−4−ヘキシニ
ル基等が挙げられる。
ブチニル,2−ペンチニル,3−ペンチニル,2−ヘキ
シニル,3−ヘキシニル,4−ヘキシニル,2−オクチ
ニル,5−デシニル,1−メチル−3−ペンチニル,1
−メチル−3−ヘキシニル,2−メチル−4−ヘキシニ
ル基等が挙げられる。
置換されていても良いC3〜C10シクロアルキル基とし
ては、シクロプロピル基,シクロブチル基,シクロペン
チル基,シクロヘキシル基,シクロヘプチル基,シクロ
オクチル基,(C1〜C5)アルキルシクロペンチル基,
(C1〜C4)アルキルシクロヘキシル基,ジメチルシク
ロペンチル基,ジメチルシクロヘキシル基,クロロシク
ロペンチル基,ブロモシクロヘキシル基,ヨードシクロ
ペンチル基,フルオロシクロヘキシル基等が挙げられる
が好ましくはシクロペンチル基,シクロヘキシル基であ
る。かかるC3〜C10のシクロアルキル基の置換基とし
てはR1のフエニル基の置換基と同様のものが挙げられ
る。
ては、シクロプロピル基,シクロブチル基,シクロペン
チル基,シクロヘキシル基,シクロヘプチル基,シクロ
オクチル基,(C1〜C5)アルキルシクロペンチル基,
(C1〜C4)アルキルシクロヘキシル基,ジメチルシク
ロペンチル基,ジメチルシクロヘキシル基,クロロシク
ロペンチル基,ブロモシクロヘキシル基,ヨードシクロ
ペンチル基,フルオロシクロヘキシル基等が挙げられる
が好ましくはシクロペンチル基,シクロヘキシル基であ
る。かかるC3〜C10のシクロアルキル基の置換基とし
てはR1のフエニル基の置換基と同様のものが挙げられ
る。
置換されていてもよいフエニル基,フエノキシ基の置換
基としては例えばハロゲン原子,ヒドロキシ基,C2〜
C7アシロキシ基,ハロゲン原子で置換されていてもよ
いC1〜C4アルキル基、ハロゲン原子で置換されていて
もよいC1〜C4アルコキシ基,ニトリル基,カルボキシ
ル基又は(C1〜C6)アルコキシカルボニル基等が好ま
しい。ハロゲン原子としては、弗素,塩素又は臭素等、
特に弗素または塩素が好ましい。C2−C7アシロキシ基
としては、例えばアセトキシ,プロピオニルオキシ,n
−ブチリルオキシ,iso−ブチリルオキシ,n−バレリ
ルオキシ,iso−バレリルオキシ,カプロイルオキシ,
エナンチルオキシまたはベンゾイルオキシを挙げること
ができる。ハロゲンで置換されていてもよいC1〜C4ア
ルキル基としては、メチル,エチル,n−プロピル,is
o−プロピル,n−ブチル,クロロメチル,ジクロロメ
チル,トリフルオロメチル等を好ましいものとして挙げ
ることができる。ハロゲンで置換されていてもよいC1
〜C4アルコキシ基としては、例えば、メトキシ,エト
キシ,n−プロポキシ,iso−プロポキシ,n−ブトキ
シ,クロロメトキシ,ジクロロメトキシ,トリフルオロ
メトキシ等を好ましいものとして挙げることができる。
(C1〜C6)アルコキシカルボニル基としては、例えば
メトキシカルボニル,エトキシカルボニル,ブトキシカ
ルボニル,ヘキシルオキシカルボニル等を挙げることが
できる。
基としては例えばハロゲン原子,ヒドロキシ基,C2〜
C7アシロキシ基,ハロゲン原子で置換されていてもよ
いC1〜C4アルキル基、ハロゲン原子で置換されていて
もよいC1〜C4アルコキシ基,ニトリル基,カルボキシ
ル基又は(C1〜C6)アルコキシカルボニル基等が好ま
しい。ハロゲン原子としては、弗素,塩素又は臭素等、
特に弗素または塩素が好ましい。C2−C7アシロキシ基
としては、例えばアセトキシ,プロピオニルオキシ,n
−ブチリルオキシ,iso−ブチリルオキシ,n−バレリ
ルオキシ,iso−バレリルオキシ,カプロイルオキシ,
エナンチルオキシまたはベンゾイルオキシを挙げること
ができる。ハロゲンで置換されていてもよいC1〜C4ア
ルキル基としては、メチル,エチル,n−プロピル,is
o−プロピル,n−ブチル,クロロメチル,ジクロロメ
チル,トリフルオロメチル等を好ましいものとして挙げ
ることができる。ハロゲンで置換されていてもよいC1
〜C4アルコキシ基としては、例えば、メトキシ,エト
キシ,n−プロポキシ,iso−プロポキシ,n−ブトキ
シ,クロロメトキシ,ジクロロメトキシ,トリフルオロ
メトキシ等を好ましいものとして挙げることができる。
(C1〜C6)アルコキシカルボニル基としては、例えば
メトキシカルボニル,エトキシカルボニル,ブトキシカ
ルボニル,ヘキシルオキシカルボニル等を挙げることが
できる。
置換フエニル基または置換フエノキシ基は、上記の如き
置換基を1〜3個、好ましくは1個持つことができる。
置換基を1〜3個、好ましくは1個持つことができる。
置換されていてもよいフエニル基、フエノキシ基、C3
〜C10シクロアルキル基で置換されている直鎖もしくは
分枝鎖C1〜C5アルキル基のうちで置換されていてもよ
いフエニル基、フエノキシ基としては前記のものをその
まま好適にあげることができる。置換されていてもよい
C3〜C10シクロアルキル基としても前記のものをその
まま好適にあげることができ、直鎖もしくは分枝鎖C1
〜C5アルキル基としてはメチル,エチル,プロピル,i
so−プロピル,ブチル,iso−ブチル,sec−ブチル、t
−ブチル、ペンチル基などをあげることができ、置換基
はその任意の位置に結合していてもよい。
〜C10シクロアルキル基で置換されている直鎖もしくは
分枝鎖C1〜C5アルキル基のうちで置換されていてもよ
いフエニル基、フエノキシ基としては前記のものをその
まま好適にあげることができる。置換されていてもよい
C3〜C10シクロアルキル基としても前記のものをその
まま好適にあげることができ、直鎖もしくは分枝鎖C1
〜C5アルキル基としてはメチル,エチル,プロピル,i
so−プロピル,ブチル,iso−ブチル,sec−ブチル、t
−ブチル、ペンチル基などをあげることができ、置換基
はその任意の位置に結合していてもよい。
上記式〔I〕で表わされる化合物の16位の立体配置
は、(R)−配置、(S)−配置及びそれらの任意の割合の混
合物を含む。また上記式〔I〕で表わされる15−デオ
キシ−16−ヒドロキシ−3−オキサイソカルバサイク
リン類の8位,9位,11位,12位の立体配置は、天
然プロスタサイクリン型であるために特に有用な立体異
性体であるが、本発明では、それぞれの位置の立体配置
が異なることによる立体異性体あるいはそれらの任意の
割合の混合物をも含むものである。
は、(R)−配置、(S)−配置及びそれらの任意の割合の混
合物を含む。また上記式〔I〕で表わされる15−デオ
キシ−16−ヒドロキシ−3−オキサイソカルバサイク
リン類の8位,9位,11位,12位の立体配置は、天
然プロスタサイクリン型であるために特に有用な立体異
性体であるが、本発明では、それぞれの位置の立体配置
が異なることによる立体異性体あるいはそれらの任意の
割合の混合物をも含むものである。
本発明により提供される上記式〔I〕で代表される新規
15−デオキシ−16−ヒドロキシ−3−オキサイソカ
ルバサイクリン類の好ましい具体例としては下記に示し
た化合物を挙げることができる。
15−デオキシ−16−ヒドロキシ−3−オキサイソカ
ルバサイクリン類の好ましい具体例としては下記に示し
た化合物を挙げることができる。
(1) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−9(O)−メタ
ノ−△6(9α)−3−オキサプロスタグランジンI1 (2) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチ
ル−9(O)−メタノ−△6(9α)−3−オキサプロス
タグランジンI1 (3) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−ビニ
ル−9(O)−メタノ−△6(9α)−3−オキサプロス
タグランジンI1 (4) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−17−メチ
ル−9(O)−メタノ−△6(9α)−3−オキサプロス
タグランジンI1 (5) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16,20
−ジメチル−9(O)−メタノ−△6(9α)−3−オキ
サプロスタグランジンI1 (6) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−17,20
−ジメチル−9(O)−メタノ−△6(9α)−3−オキ
サプロスタグランジンI1 (7) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチ
ル−20−イソプロピル−9(O)−メタノ−△
6(9α)−3−オキサプロスタグランジンI1 (8) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチ
ル−9(O)−メタノ−△6(9α),17−3−オキサ
プロスタグランジンI1 (9) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16,19
−ジメチル−9(O)−メタノ−△6(9α),18−3
−オキサプロスタグランジンI1 (10) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチ
ル−9(O)−メタノ−△6(9α)−17,17,1
8,18−テトラデヒドロ−3−オキサプロスタグラン
ジンI1 (11) (1)〜(10)の(16R)一体 (12) (1)〜(10)の(16S)一体 (13) (1)〜(12)のメチルエステル (14) (1)〜(12)のエチルエステル (15) (1)〜(13)のt−ブチルエステル (16) (1)〜(13)のナトリウム塩 (17) (1)〜(13)のカリウム塩 (18) (1)〜(17)の11−t−ブチルジメチルシリルエ
ーテル16−トリメチルシリルエーテル体 (19) (1)〜(17)の11,16−ビス−t−ブチルジメ
チルシリルエーテル体 (20) (1)〜(19)の化合物の鏡像体 上記式(I)で表わされる本発明の新規15−デオキシ−
16−ヒドロキシ−3−オキサイソカルバサイクリン類
及び前記の参考例としてあげた化合物は、下記式〔II〕 で表わされる化合物その立体異性体またはそれらの任意
の割合の混合物である1,2,3−トリノノル−4−ヒ
ドロキシイソカルバサイクリン類に、下記式〔III〕 X−CH2−COOR11 ……〔III〕 で表わされるハロ酢酸類を塩基存在下反応せしめ、必要
に応じて脱保護および/または加水分解反応および/ま
たは塩生成反応に付することによつて製造される。
ノ−△6(9α)−3−オキサプロスタグランジンI1 (2) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチ
ル−9(O)−メタノ−△6(9α)−3−オキサプロス
タグランジンI1 (3) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−ビニ
ル−9(O)−メタノ−△6(9α)−3−オキサプロス
タグランジンI1 (4) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−17−メチ
ル−9(O)−メタノ−△6(9α)−3−オキサプロス
タグランジンI1 (5) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16,20
−ジメチル−9(O)−メタノ−△6(9α)−3−オキ
サプロスタグランジンI1 (6) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−17,20
−ジメチル−9(O)−メタノ−△6(9α)−3−オキ
サプロスタグランジンI1 (7) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチ
ル−20−イソプロピル−9(O)−メタノ−△
6(9α)−3−オキサプロスタグランジンI1 (8) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチ
ル−9(O)−メタノ−△6(9α),17−3−オキサ
プロスタグランジンI1 (9) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16,19
−ジメチル−9(O)−メタノ−△6(9α),18−3
−オキサプロスタグランジンI1 (10) 15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチ
ル−9(O)−メタノ−△6(9α)−17,17,1
8,18−テトラデヒドロ−3−オキサプロスタグラン
ジンI1 (11) (1)〜(10)の(16R)一体 (12) (1)〜(10)の(16S)一体 (13) (1)〜(12)のメチルエステル (14) (1)〜(12)のエチルエステル (15) (1)〜(13)のt−ブチルエステル (16) (1)〜(13)のナトリウム塩 (17) (1)〜(13)のカリウム塩 (18) (1)〜(17)の11−t−ブチルジメチルシリルエ
ーテル16−トリメチルシリルエーテル体 (19) (1)〜(17)の11,16−ビス−t−ブチルジメ
チルシリルエーテル体 (20) (1)〜(19)の化合物の鏡像体 上記式(I)で表わされる本発明の新規15−デオキシ−
16−ヒドロキシ−3−オキサイソカルバサイクリン類
及び前記の参考例としてあげた化合物は、下記式〔II〕 で表わされる化合物その立体異性体またはそれらの任意
の割合の混合物である1,2,3−トリノノル−4−ヒ
ドロキシイソカルバサイクリン類に、下記式〔III〕 X−CH2−COOR11 ……〔III〕 で表わされるハロ酢酸類を塩基存在下反応せしめ、必要
に応じて脱保護および/または加水分解反応および/ま
たは塩生成反応に付することによつて製造される。
本発明の製造法における原料の1つである前記式〔II〕
で表わされる1,2,3−トリノル−4−ヒドロキシイ
ソカルバサイクリン類は下記式〔IV〕 で表わされる化合物その立体異性体またはそれらの任意
の割合の混合物である1,2,3−トリノル−4,5−
デヒドロイソカルバサイクリン類をハイドロボレーシヨ
ンとそれに続く酸化反応に付することにより容易に製造
される。ハイドロボレーシヨンとそれに続く酸化反応
は、一般的な方法、すなわちオルガニツク・リアクシヨ
ン(Organic Reactions)Vol.13.Chapter 1、ジヨン
・ウイリー・アンド・サンズ(John Wiley & Sons)、In
c.,ニユー・ヨーク(New York)等に記載された方法に
準じて行なえばよい。ハイドロボレーシヨン試薬として
は、ジアルキルボラン、ジハロボラン、カテコールボラ
ン等の2置換ボランが好ましい。その中でも特にジシア
ミルボラン、9−ボラビシクロ〔3.3.1〕ノナン(9−
BBN)、ジシクロヘキシルボラン等が特に好ましい。
ハイドロボレーシヨンに続く酸化反応に使用される酸化
剤としては過酸化水素水,トリメチルアミンオキシド等
が好ましく用いむれる。ハイドロボレーシヨン試薬の使
用量は1,2,3−トリノル−4,5−デヒドロイソカ
ルバサイクリン類に対して0.5〜30当量、好ましくは
1〜5当量である。この時の反応温度は−78℃〜50
℃、好ましくは−20℃〜室温である。反応時間は10
分から20時間であり、好ましくは30分〜3時間であ
る。反応は通常、テトラヒドロフラン,ジエチルエーテ
ル,ジグライム,トリグライム等のエーテル系溶媒が好
ましく、特にテトラヒドロフランが好ましい。ハイドロ
ボレーシヨン反応によつて生成するアルキルボランは通
常単離することなく、反応系に直接酸化剤を加えること
により酸化して上記式〔II〕で表わされるアルコール体
へと導かれる。酸化剤として過酸化水素水を用いる時は
同時に水酸化ナトリウム等の塩基を使用する。過酸化水
素水はいかなる濃度のものでも使用できるが30%前後
の濃度のものが一般的に使用される。過酸化水素の使用
量は1,2,3−トリノル−4,5−デヒドロイソカル
バサイクリン類に対して0.5〜50当量、好ましくは3
〜10当量である。水酸化ナトリウムはそのもの自体で
または水溶液として使用することができるが、一般的に
1〜10規定濃度の水溶液を使用する。その使用量は0.
5〜50当量、好ましくは3〜10当量である。この時
の反応温度は通常0℃〜100℃であり、好ましくは4
0℃〜70℃である。反応時間は通常5分から5時間で
あり、好ましくは20分〜1時間である。酸化剤として
トリメチルアミスオキシドを用いる時は、通常1,2,
3−トリノル−4,5−デヒドロイソカルバサイクリン
類に対して0.5〜50当量、好ましくは3〜10当量用
いる。
で表わされる1,2,3−トリノル−4−ヒドロキシイ
ソカルバサイクリン類は下記式〔IV〕 で表わされる化合物その立体異性体またはそれらの任意
の割合の混合物である1,2,3−トリノル−4,5−
デヒドロイソカルバサイクリン類をハイドロボレーシヨ
ンとそれに続く酸化反応に付することにより容易に製造
される。ハイドロボレーシヨンとそれに続く酸化反応
は、一般的な方法、すなわちオルガニツク・リアクシヨ
ン(Organic Reactions)Vol.13.Chapter 1、ジヨン
・ウイリー・アンド・サンズ(John Wiley & Sons)、In
c.,ニユー・ヨーク(New York)等に記載された方法に
準じて行なえばよい。ハイドロボレーシヨン試薬として
は、ジアルキルボラン、ジハロボラン、カテコールボラ
ン等の2置換ボランが好ましい。その中でも特にジシア
ミルボラン、9−ボラビシクロ〔3.3.1〕ノナン(9−
BBN)、ジシクロヘキシルボラン等が特に好ましい。
ハイドロボレーシヨンに続く酸化反応に使用される酸化
剤としては過酸化水素水,トリメチルアミンオキシド等
が好ましく用いむれる。ハイドロボレーシヨン試薬の使
用量は1,2,3−トリノル−4,5−デヒドロイソカ
ルバサイクリン類に対して0.5〜30当量、好ましくは
1〜5当量である。この時の反応温度は−78℃〜50
℃、好ましくは−20℃〜室温である。反応時間は10
分から20時間であり、好ましくは30分〜3時間であ
る。反応は通常、テトラヒドロフラン,ジエチルエーテ
ル,ジグライム,トリグライム等のエーテル系溶媒が好
ましく、特にテトラヒドロフランが好ましい。ハイドロ
ボレーシヨン反応によつて生成するアルキルボランは通
常単離することなく、反応系に直接酸化剤を加えること
により酸化して上記式〔II〕で表わされるアルコール体
へと導かれる。酸化剤として過酸化水素水を用いる時は
同時に水酸化ナトリウム等の塩基を使用する。過酸化水
素水はいかなる濃度のものでも使用できるが30%前後
の濃度のものが一般的に使用される。過酸化水素の使用
量は1,2,3−トリノル−4,5−デヒドロイソカル
バサイクリン類に対して0.5〜50当量、好ましくは3
〜10当量である。水酸化ナトリウムはそのもの自体で
または水溶液として使用することができるが、一般的に
1〜10規定濃度の水溶液を使用する。その使用量は0.
5〜50当量、好ましくは3〜10当量である。この時
の反応温度は通常0℃〜100℃であり、好ましくは4
0℃〜70℃である。反応時間は通常5分から5時間で
あり、好ましくは20分〜1時間である。酸化剤として
トリメチルアミスオキシドを用いる時は、通常1,2,
3−トリノル−4,5−デヒドロイソカルバサイクリン
類に対して0.5〜50当量、好ましくは3〜10当量用
いる。
上記式〔III〕で表わされる1,2,3−トリノル−
4,5−デヒドロイソカルバサイクリン類は、下記式
〔V〕 〔式中、R21,R31,R4,R5の定義は前記式に同
じ。〕 で表わされる化合物その立体異性体またはそれらの任意
の割合の混合物であるエナール類のアルデヒドをメチレ
ン化することにより容易に製造されるメチレン化は、メ
チリデントリフエニルホスホランを使用するウイツテイ
ツヒ(Wittig)反応(新実験化学講座,14巻1号224
頁〜243頁,日本化学会編,丸善(株)参照)四塩化
チタン−ジブロモメタン−亜鉛より調製される試薬との
反応〔エル・ロンバルド(L.Lombardo),テトラヘドロン
・レターズ(Tetrahedron Letters),23巻,4293
頁,1982年;ケー・タカイ(K.Takai)ら,テトラヘ
ドロン・レターズ(Tetrahedron Letters),1978
年,2417頁参照〕等を行なうことにより容易に達成
される。上記式〔IV〕で表わされるエナール類はそれ自
体公知の方法によつて〔テイー・マセ(T.Mase)ら、テト
ラヘドロン・レターズ(Tetrahedron Lettres),25
巻,5087頁,1984年参照〕下記式〔VI〕 〔式中、R21,R31,R4,R5の定義は前記式に同
じ。〕 で表わされる化合物その立体異性体またはそれらの任意
の割合の混合物であるアリルシクロペンタノン類より数
工程を経ることにより製造できる。また上記式〔IV〕で
表わされるアリルシクロペンタノン類は、本発明者らが
別途提案した方法により容易に製造することができる
(公開特許公報昭59−44336等参照)。この時使
用する原料の1つである下記式〔VII〕 〔式中、R31,R4,R5の定義は前記式に同じ。〕 で表わされるヨードオレフイン類は、例えば特開昭60
年29385号、特開昭54年81241号等に記載さ
れている方法等で製造することができる。また、上記式
〔VII〕で表わされるヨードオレフイン類の光学活性体
のうち下記式〔VII-1〕で表わされる化合物は、例えば
我々が別途出願した方法等によつても不斉合成できる(S
cheme I参照)。
4,5−デヒドロイソカルバサイクリン類は、下記式
〔V〕 〔式中、R21,R31,R4,R5の定義は前記式に同
じ。〕 で表わされる化合物その立体異性体またはそれらの任意
の割合の混合物であるエナール類のアルデヒドをメチレ
ン化することにより容易に製造されるメチレン化は、メ
チリデントリフエニルホスホランを使用するウイツテイ
ツヒ(Wittig)反応(新実験化学講座,14巻1号224
頁〜243頁,日本化学会編,丸善(株)参照)四塩化
チタン−ジブロモメタン−亜鉛より調製される試薬との
反応〔エル・ロンバルド(L.Lombardo),テトラヘドロン
・レターズ(Tetrahedron Letters),23巻,4293
頁,1982年;ケー・タカイ(K.Takai)ら,テトラヘ
ドロン・レターズ(Tetrahedron Letters),1978
年,2417頁参照〕等を行なうことにより容易に達成
される。上記式〔IV〕で表わされるエナール類はそれ自
体公知の方法によつて〔テイー・マセ(T.Mase)ら、テト
ラヘドロン・レターズ(Tetrahedron Lettres),25
巻,5087頁,1984年参照〕下記式〔VI〕 〔式中、R21,R31,R4,R5の定義は前記式に同
じ。〕 で表わされる化合物その立体異性体またはそれらの任意
の割合の混合物であるアリルシクロペンタノン類より数
工程を経ることにより製造できる。また上記式〔IV〕で
表わされるアリルシクロペンタノン類は、本発明者らが
別途提案した方法により容易に製造することができる
(公開特許公報昭59−44336等参照)。この時使
用する原料の1つである下記式〔VII〕 〔式中、R31,R4,R5の定義は前記式に同じ。〕 で表わされるヨードオレフイン類は、例えば特開昭60
年29385号、特開昭54年81241号等に記載さ
れている方法等で製造することができる。また、上記式
〔VII〕で表わされるヨードオレフイン類の光学活性体
のうち下記式〔VII-1〕で表わされる化合物は、例えば
我々が別途出願した方法等によつても不斉合成できる(S
cheme I参照)。
Scheme Iの最初の段階であるシヤープレス不斉エポキ
シ化反応〔ケー・ビー・シヤープレス(K.B.Sharples
s)、ジヤーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサイ
エテイー(J.Am.Chem.Soc.)、102巻、5974ペー
ジ、1980年等参照〕では使用する不斉源である酒石
酸ジエチルのD−体を使うか、L−体を使うかによつて
16位(プロスタグランジンのNumbering)の不斉を(R)
体、(S)体のどちらか一方にコントロールできる。
シ化反応〔ケー・ビー・シヤープレス(K.B.Sharples
s)、ジヤーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサイ
エテイー(J.Am.Chem.Soc.)、102巻、5974ペー
ジ、1980年等参照〕では使用する不斉源である酒石
酸ジエチルのD−体を使うか、L−体を使うかによつて
16位(プロスタグランジンのNumbering)の不斉を(R)
体、(S)体のどちらか一方にコントロールできる。
また上記式〔VII〕で表わされるヨードオレフイン類の
光学活性体は、その光学不活性体を常法にしたがいジア
ステレオマーに変換して、再結晶、カラムクロマトグラ
フイー、薄層クロマトグラフイー、高速三液体クロマト
グラフイー等の方法で分離した後上記式〔VII〕で表わ
されるヨードオレフイン類にもどすことによつても得ら
れる(フアルマシア,19巻,354ページ,1983
年;化学増刊97巻“不斉合成と光学分割の進歩”化学
同人,1982年等参照)。
光学活性体は、その光学不活性体を常法にしたがいジア
ステレオマーに変換して、再結晶、カラムクロマトグラ
フイー、薄層クロマトグラフイー、高速三液体クロマト
グラフイー等の方法で分離した後上記式〔VII〕で表わ
されるヨードオレフイン類にもどすことによつても得ら
れる(フアルマシア,19巻,354ページ,1983
年;化学増刊97巻“不斉合成と光学分割の進歩”化学
同人,1982年等参照)。
またジアステレオマーに変換することなく、そのまま光
学活性カラムで分離して得ることもできる(有機合成化
学協会誌,第42巻,995ページ,1984年等参
照)。16位(プロスタグランジンのNumbering)の立
体異性体は、上記式〔VII〕で表わされるヨードオレフ
イン類の段階のみでなく、上記式〔I〕,〔II〕,〔I
V〕,〔V〕,〔VI〕で表わされる化合物の段階でもカ
ラムクロマトグラフイー,薄層クロマトグラフイー,高
速液体クロマトグラフイー,再結晶等の通常の分離操作
で分離してもよい。
学活性カラムで分離して得ることもできる(有機合成化
学協会誌,第42巻,995ページ,1984年等参
照)。16位(プロスタグランジンのNumbering)の立
体異性体は、上記式〔VII〕で表わされるヨードオレフ
イン類の段階のみでなく、上記式〔I〕,〔II〕,〔I
V〕,〔V〕,〔VI〕で表わされる化合物の段階でもカ
ラムクロマトグラフイー,薄層クロマトグラフイー,高
速液体クロマトグラフイー,再結晶等の通常の分離操作
で分離してもよい。
上記式〔II〕,〔IV〕,〔V〕,〔VI〕,〔VII〕で表
わされる化合物のR21,R31は同一もしくは異なり、ト
リ(C1〜C7)炭化水素シリル基、または水酸基の酸素
原子とともにアセタール結合を形成する基を表わし、そ
の具体的例としては、上述した上記式〔I〕のR2およ
びR3と同じである。上記式〔II〕,〔IV〕,〔V〕,
〔VI〕,〔VII〕で表わされる化合物のR4,R5は上述
した上記式〔I〕のそれと同じである。
わされる化合物のR21,R31は同一もしくは異なり、ト
リ(C1〜C7)炭化水素シリル基、または水酸基の酸素
原子とともにアセタール結合を形成する基を表わし、そ
の具体的例としては、上述した上記式〔I〕のR2およ
びR3と同じである。上記式〔II〕,〔IV〕,〔V〕,
〔VI〕,〔VII〕で表わされる化合物のR4,R5は上述
した上記式〔I〕のそれと同じである。
本発明のもう一つの原料である上記式〔III〕で表わさ
れるハロ酢酸類のXは塩素原子,臭素原子またはヨウ素
原子を表わすが、好ましくは臭素原子である。R11は水
素原子,C1〜C10アルキル基,置換もしくは非置換の
フエニル基,置換もしくは非置換のC3〜C10シクロア
ルキル基,置換もしくは非置換のフエニル(C1〜C2)
アルキル基を表わすが、その具体例は上述した上記式
〔I〕のR1と同じである。
れるハロ酢酸類のXは塩素原子,臭素原子またはヨウ素
原子を表わすが、好ましくは臭素原子である。R11は水
素原子,C1〜C10アルキル基,置換もしくは非置換の
フエニル基,置換もしくは非置換のC3〜C10シクロア
ルキル基,置換もしくは非置換のフエニル(C1〜C2)
アルキル基を表わすが、その具体例は上述した上記式
〔I〕のR1と同じである。
上記式〔II〕で示される1,2,3−トリノル−4−ヒ
ドロキシイソカルバサイクリン類と上記式〔III〕で表
わされるハロ酢酸類との反応は通常のアルコールのアル
キル化反応の方法により行なわれる(新実験化学講座1
4巻−IP567−P572,日本化学会編,丸善参
照)。本反応では通常塩基を使用するが、塩基としては
例えば、水素化ナトリウム,水素化カリウム,ナトリウ
ムアミド,ブチルリチウム,水酸化ナトリウム,水酸化
カリウム,ナトリウムt−ブトキシド,カリウムt−ブ
トキシド等が好ましく用いられるが、これ以外でも塩基
の働きをするものは何でも使用できる。塩基の使用量は
1,2,3−トリノル−4−ヒドロキシイソカルバサイ
クリン類に対して0.5〜50当量、好ましくは1当量〜
10当量である。また、本反応で使用される上記式〔II
I〕で表わされるハロ酢酸類の量は、1,2,3−トリ
ノル−4−ヒドロキシイソカルバサイクリン類に対して
0.5〜50当量、好ましくは1〜10当量である。この
時の反応温度は0℃〜200℃、好ましくは20℃〜1
20℃で行なわれ、反応時間は10分から24時間であ
り、好ましくは30分から3時間である。反応は通常溶
媒中で行なわれ、用いられる反応溶媒としてはジメチル
ホルムアミド,ジメチルスルホキシド,ヘキサメチルホ
スホリツクトリアミド等の非水性極性溶媒,テトラヒド
ロフラン,ジエチルエーテル,ジメトキシエタン等のエ
ーテル系溶媒,ベンゼン,トルエン,キシレン等のベン
ゼン系溶媒が挙げられる。また反応をスムーズに進行さ
せるために、上記溶媒のうち水と混じり合わず2層を形
成する溶媒と水の2層系溶媒中、水酸化ナトリウム,水
酸化カリウムのごとき水溶性塩基を使用し、相間移動触
媒の存在下反応を行なうこともできる。ここで使用され
る相間移動触媒としては、例えば次の本に挙げられてい
るものが使用できる〔コンペデイウム・オブ・フエーズ
トランスフアー・リアクシヨンズ・アンド・リレイテツ
ド・シンセテイツク・メツソド(Compendium of Phase-T
ransfer Reactions and Related Synthetic Methods);
Walter E.Keller著、Fluka AG,CH−9470Buch
s,Switzerland;1979年〕。その中でも硫酸水素テ
トラn−ブチルアンモニウム,ヨウ化テトラn−ブチル
アンモニウム,塩化ベンジルトリエチルアンモニウム等
が好ましく用いられる。
ドロキシイソカルバサイクリン類と上記式〔III〕で表
わされるハロ酢酸類との反応は通常のアルコールのアル
キル化反応の方法により行なわれる(新実験化学講座1
4巻−IP567−P572,日本化学会編,丸善参
照)。本反応では通常塩基を使用するが、塩基としては
例えば、水素化ナトリウム,水素化カリウム,ナトリウ
ムアミド,ブチルリチウム,水酸化ナトリウム,水酸化
カリウム,ナトリウムt−ブトキシド,カリウムt−ブ
トキシド等が好ましく用いられるが、これ以外でも塩基
の働きをするものは何でも使用できる。塩基の使用量は
1,2,3−トリノル−4−ヒドロキシイソカルバサイ
クリン類に対して0.5〜50当量、好ましくは1当量〜
10当量である。また、本反応で使用される上記式〔II
I〕で表わされるハロ酢酸類の量は、1,2,3−トリ
ノル−4−ヒドロキシイソカルバサイクリン類に対して
0.5〜50当量、好ましくは1〜10当量である。この
時の反応温度は0℃〜200℃、好ましくは20℃〜1
20℃で行なわれ、反応時間は10分から24時間であ
り、好ましくは30分から3時間である。反応は通常溶
媒中で行なわれ、用いられる反応溶媒としてはジメチル
ホルムアミド,ジメチルスルホキシド,ヘキサメチルホ
スホリツクトリアミド等の非水性極性溶媒,テトラヒド
ロフラン,ジエチルエーテル,ジメトキシエタン等のエ
ーテル系溶媒,ベンゼン,トルエン,キシレン等のベン
ゼン系溶媒が挙げられる。また反応をスムーズに進行さ
せるために、上記溶媒のうち水と混じり合わず2層を形
成する溶媒と水の2層系溶媒中、水酸化ナトリウム,水
酸化カリウムのごとき水溶性塩基を使用し、相間移動触
媒の存在下反応を行なうこともできる。ここで使用され
る相間移動触媒としては、例えば次の本に挙げられてい
るものが使用できる〔コンペデイウム・オブ・フエーズ
トランスフアー・リアクシヨンズ・アンド・リレイテツ
ド・シンセテイツク・メツソド(Compendium of Phase-T
ransfer Reactions and Related Synthetic Methods);
Walter E.Keller著、Fluka AG,CH−9470Buch
s,Switzerland;1979年〕。その中でも硫酸水素テ
トラn−ブチルアンモニウム,ヨウ化テトラn−ブチル
アンモニウム,塩化ベンジルトリエチルアンモニウム等
が好ましく用いられる。
上記反応によつて得られる反応混合物は通常の抽出操作
の後、シリカゲルカラムクロマトグラフイー,シリカゲ
ル薄層クロマトグラフイー,高速液体クロマトグラフイ
ー,再結晶等の一般的分離手段を用いることにより単離
することができる。
の後、シリカゲルカラムクロマトグラフイー,シリカゲ
ル薄層クロマトグラフイー,高速液体クロマトグラフイ
ー,再結晶等の一般的分離手段を用いることにより単離
することができる。
かくして得られた生成物にさらに必要に応じて脱保護反
応および/または加水分解反応および/または塩生成反
応に付すことができる。
応および/または加水分解反応および/または塩生成反
応に付すことができる。
水酸基の保護基の除去(脱保護反応)は、保護基が水酸
基の酸素原子とともにアセタール結合を形成する基の場
合には、例えば、酢酸,p−トルエンスルホン酸,ピリ
ジニウムp−トルエンスルホネート,陽イオン交換樹脂
等を触媒とし、例えば水,メタノール,エタノールまた
は水,メタノール,エタノール等を共存させたテトラヒ
ドロフラン,エチルエーテル,ジオキサン,アセトン,
アセトニトリル等を反応溶媒とすることにより好適に実
施される。反応温度は通常−78℃〜+50℃の温度範
囲で10分〜3日間程度行なわれる。また保護基がトリ
(C1〜C7)炭化水素基の場合には、例えば酢酸,p−
トルエンスルホン酸,ピリジニウムp−トルエンスルホ
ネート等の酸を触媒とし、上記した反応溶媒中で同様の
温度で行なうか、または、テトラブチルアンモニウムフ
ルオライド,セシウムフルオライド,フツ化水素酸,フ
ツ化水素−ピリジン等のフツ素系試薬を使用し、テトラ
ヒドロフラン,エチルエーテル,ジオキサン,アセト
ン,アセトニトリル等を反応溶媒として上記と同様の温
度で同程度の時間行なうことにより好適に実施される。
基の酸素原子とともにアセタール結合を形成する基の場
合には、例えば、酢酸,p−トルエンスルホン酸,ピリ
ジニウムp−トルエンスルホネート,陽イオン交換樹脂
等を触媒とし、例えば水,メタノール,エタノールまた
は水,メタノール,エタノール等を共存させたテトラヒ
ドロフラン,エチルエーテル,ジオキサン,アセトン,
アセトニトリル等を反応溶媒とすることにより好適に実
施される。反応温度は通常−78℃〜+50℃の温度範
囲で10分〜3日間程度行なわれる。また保護基がトリ
(C1〜C7)炭化水素基の場合には、例えば酢酸,p−
トルエンスルホン酸,ピリジニウムp−トルエンスルホ
ネート等の酸を触媒とし、上記した反応溶媒中で同様の
温度で行なうか、または、テトラブチルアンモニウムフ
ルオライド,セシウムフルオライド,フツ化水素酸,フ
ツ化水素−ピリジン等のフツ素系試薬を使用し、テトラ
ヒドロフラン,エチルエーテル,ジオキサン,アセト
ン,アセトニトリル等を反応溶媒として上記と同様の温
度で同程度の時間行なうことにより好適に実施される。
1位のエステル基の加水分解反応は、通常の方法、例え
ば苛性ソーダー,苛性カリ,水酸化カルシウムの水溶液
もしくは水−アルコール混合溶液、あるいはナトリウム
メトキシド,カリウムメトキシド,ナトリウムエトキシ
ドを含むアルコール−水混合溶液で、加水分解せしめる
ことにより実施することができる。また例えばリパーゼ
等の酵素を用い、水又は水を含む溶媒中で−10℃〜+
60℃の温度範囲で10分〜24時間程度行なわれる。
加水分解反応の反応後の後処理及び精製は希塩酸,シユ
ウ酸等の酸で中和した後通常の方法で行なわれる。
ば苛性ソーダー,苛性カリ,水酸化カルシウムの水溶液
もしくは水−アルコール混合溶液、あるいはナトリウム
メトキシド,カリウムメトキシド,ナトリウムエトキシ
ドを含むアルコール−水混合溶液で、加水分解せしめる
ことにより実施することができる。また例えばリパーゼ
等の酵素を用い、水又は水を含む溶媒中で−10℃〜+
60℃の温度範囲で10分〜24時間程度行なわれる。
加水分解反応の反応後の後処理及び精製は希塩酸,シユ
ウ酸等の酸で中和した後通常の方法で行なわれる。
上記の如き加水分解反応により生成せしめたカルボキシ
ル基を有する化合物は、次いで必要により、更に塩生成
反応に付され相当するカルボン酸塩を与える。塩生成反
応はそれ自体公知であり、カルボン酸とほぼ等量の水酸
化ナトリウム,水酸化カリウム,炭酸ナトリウムなどの
塩基化合物、あるいはアンモニア,トリメチルアミン,
モノエタノールアミン,モルホリン等とを通常の方法で
中和反応せしめることにより行なわれる。
ル基を有する化合物は、次いで必要により、更に塩生成
反応に付され相当するカルボン酸塩を与える。塩生成反
応はそれ自体公知であり、カルボン酸とほぼ等量の水酸
化ナトリウム,水酸化カリウム,炭酸ナトリウムなどの
塩基化合物、あるいはアンモニア,トリメチルアミン,
モノエタノールアミン,モルホリン等とを通常の方法で
中和反応せしめることにより行なわれる。
上記エステルの加水分解反応により直接得ることもでき
る。
る。
化合物の単離精製は、上述したように上記式〔II〕で表
わされる1,2,3−トリノル−4−ヒドロキシイソカ
ルバサイクリン類と上記式〔III〕で表わされるハロ酢
酸類を反応させた後でもよいが、脱保護反応および/ま
たは加水分解反応および/または加水分解反応および/
または塩生成反応を行なつた後に通常のシリカゲルカラ
ムクロマトグラフイー,シリカゲル薄層クロマトグラフ
イー,高速液体クロマトグラフイー,再結晶等の一般的
分離手段を用いることにより行なつてもよい。かくして
得られた15−デオキシ−16−ヒドロキシ−3−オキ
サイソカルバサイクリン類は一般的なプロスタグランジ
ン様活性である細胞保護作用,胃酸分泌抑制作用,血小
板凝集阻害作用,血圧降下作用,血管拡張作用=平滑筋
収縮(弛緩)作用,気管支拡張作用,利尿作用,ガン転
移抑制作用,睡眠作用等を有する。
わされる1,2,3−トリノル−4−ヒドロキシイソカ
ルバサイクリン類と上記式〔III〕で表わされるハロ酢
酸類を反応させた後でもよいが、脱保護反応および/ま
たは加水分解反応および/または加水分解反応および/
または塩生成反応を行なつた後に通常のシリカゲルカラ
ムクロマトグラフイー,シリカゲル薄層クロマトグラフ
イー,高速液体クロマトグラフイー,再結晶等の一般的
分離手段を用いることにより行なつてもよい。かくして
得られた15−デオキシ−16−ヒドロキシ−3−オキ
サイソカルバサイクリン類は一般的なプロスタグランジ
ン様活性である細胞保護作用,胃酸分泌抑制作用,血小
板凝集阻害作用,血圧降下作用,血管拡張作用=平滑筋
収縮(弛緩)作用,気管支拡張作用,利尿作用,ガン転
移抑制作用,睡眠作用等を有する。
特に、本発明の15−デオキシ−16−ヒドロキシ−3
−オキサイソカルバサイクリン類は、15位に水酸基を
有する従来のプロスタグランジン化合物と異なり、16
位に水酸基を有しており、従来のプロスタグランジン化
合物とは、その作用選択性が異なる。すなわち、例え
ば、循環器系に対する作用に比べて、細胞保護作用,胃
酸分泌抑制作用等の作用が高いという特徴を有する。
−オキサイソカルバサイクリン類は、15位に水酸基を
有する従来のプロスタグランジン化合物と異なり、16
位に水酸基を有しており、従来のプロスタグランジン化
合物とは、その作用選択性が異なる。すなわち、例え
ば、循環器系に対する作用に比べて、細胞保護作用,胃
酸分泌抑制作用等の作用が高いという特徴を有する。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
参考例1 メチルトリフエニルホスホニウムブロマイド900mg
(2.5mmol)およびカリウムt−ブトキシド338mg
(3.06mmol)をフラスコに加え、窒素置換後氷冷し、乾
燥テトラヒドロフラン16mlを加えた。黄色に着色した
懸濁液を室温で40分間撹拌後、(16S)−15−デ
オキシ−1,2,3,4,5−ペンタノル−5−ホルミ
ル−16−メチル−16−トリメチルシリルオキシ−9
(O)−メタノ−△6(9α)−プロスタグランジンI1
11−t−ブチルジメチルシリルエーテル(化合物
(i))910mg(1.9mmol)のテトラヒドロフラン(8m
l)溶液を加え、室温で1時間撹拌した。n−ヘキサン
(40ml)及び飽和塩化アンモン溶液(25ml)を加
え、セライトで吸引ロ過後、分液ロートで振とうした。
水層をn−ヘキサンで再抽出後、合わせた有機層を、希
塩酸,飽和重曹水,飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸マグ
ネシウムで乾燥し溶媒を留去した。得られた粗生成物を
シリカゲルカラムクロマトグラフイーで精製すると、2
%酢酸エチル−n−ヘキサン溶出部に820mg(収率9
0%)の(16S)−1,2,3−トリノル−15−デ
オキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル−9(O)−メ
タノ−△4,6(9α)−プロスタグランジンI1 1
1−t−ブチルジメチルシリルエーテル16−トリメチ
ルシリルエーテル〔化合物(ii)〕を得た。
(2.5mmol)およびカリウムt−ブトキシド338mg
(3.06mmol)をフラスコに加え、窒素置換後氷冷し、乾
燥テトラヒドロフラン16mlを加えた。黄色に着色した
懸濁液を室温で40分間撹拌後、(16S)−15−デ
オキシ−1,2,3,4,5−ペンタノル−5−ホルミ
ル−16−メチル−16−トリメチルシリルオキシ−9
(O)−メタノ−△6(9α)−プロスタグランジンI1
11−t−ブチルジメチルシリルエーテル(化合物
(i))910mg(1.9mmol)のテトラヒドロフラン(8m
l)溶液を加え、室温で1時間撹拌した。n−ヘキサン
(40ml)及び飽和塩化アンモン溶液(25ml)を加
え、セライトで吸引ロ過後、分液ロートで振とうした。
水層をn−ヘキサンで再抽出後、合わせた有機層を、希
塩酸,飽和重曹水,飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸マグ
ネシウムで乾燥し溶媒を留去した。得られた粗生成物を
シリカゲルカラムクロマトグラフイーで精製すると、2
%酢酸エチル−n−ヘキサン溶出部に820mg(収率9
0%)の(16S)−1,2,3−トリノル−15−デ
オキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル−9(O)−メ
タノ−△4,6(9α)−プロスタグランジンI1 1
1−t−ブチルジメチルシリルエーテル16−トリメチ
ルシリルエーテル〔化合物(ii)〕を得た。
Mass(EI,m/e):475(M+),461,419 参考例2 参考例1と同様にして(16R)−1,2,3−トリノ
ル−15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル
−9(O)−メタノ−△4,6(9α)−プロスタグラン
ジンI111−t−−ブチルジメチルシリルエーテル1
6−トリメチルシリルエーテル を得た。
ル−15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル
−9(O)−メタノ−△4,6(9α)−プロスタグラン
ジンI111−t−−ブチルジメチルシリルエーテル1
6−トリメチルシリルエーテル を得た。
Mass(EI,m/e):476(M+),461,419 同様にして(16RS)−1,2,3−トリノル−15
−デオキシ−16−ヒドロキシ−9(O)−メタノ−△
4,6(9α)−プロスタグランジンI1 11−t−
ブチルジメチルシリルエーテル16−トリメチルシリル
エーテルを得た。
−デオキシ−16−ヒドロキシ−9(O)−メタノ−△
4,6(9α)−プロスタグランジンI1 11−t−
ブチルジメチルシリルエーテル16−トリメチルシリル
エーテルを得た。
参考例3 (16S)−1,2,3−トリノル−15−デオキシ−
16−ヒドロキシ−16−メチル−9(O)−メタノ−△
4,6(9α)−プロスタグランジンI1 11−t−
ブチルジメチルシリルエーテル16トリメチルシリルエ
ーテル〔化合物(ii)〕476mg(1mmol)を乾燥テトラ
ヒドロフラン(5ml)に溶解し、窒素置換、氷冷後、9
−ボラビシクロ〔3.3.1〕ノナン(9−BBN)の0.5M
テトラヒドロフラン溶液3mlを加え、氷冷下2時間撹拌
した。次いで5規定水酸化ナトリウム溶液1ml及び35
%過酸化水素水1mlを加え、50〜60℃で30分加熱
撹拌した。水(20ml)を加え、酢酸エチル(2×30
ml)で抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。溶媒で留去後、残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフイーにより精製すると、5%酢酸
エチル−n−ヘキサン溶出部に430mg(収率87%)
の(16S)−1,2,3−トリノル−15−デオキシ
−4,16−ジヒドロキシ−16−メチル−9(O)−メ
タノ−△6(9α)−プロスタグランジンI111−t
−ブチルジメチルシリルエーテル16−トリメチルシリ
ルエーテル〔化合物(iii)〕が得られた。
16−ヒドロキシ−16−メチル−9(O)−メタノ−△
4,6(9α)−プロスタグランジンI1 11−t−
ブチルジメチルシリルエーテル16トリメチルシリルエ
ーテル〔化合物(ii)〕476mg(1mmol)を乾燥テトラ
ヒドロフラン(5ml)に溶解し、窒素置換、氷冷後、9
−ボラビシクロ〔3.3.1〕ノナン(9−BBN)の0.5M
テトラヒドロフラン溶液3mlを加え、氷冷下2時間撹拌
した。次いで5規定水酸化ナトリウム溶液1ml及び35
%過酸化水素水1mlを加え、50〜60℃で30分加熱
撹拌した。水(20ml)を加え、酢酸エチル(2×30
ml)で抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。溶媒で留去後、残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフイーにより精製すると、5%酢酸
エチル−n−ヘキサン溶出部に430mg(収率87%)
の(16S)−1,2,3−トリノル−15−デオキシ
−4,16−ジヒドロキシ−16−メチル−9(O)−メ
タノ−△6(9α)−プロスタグランジンI111−t
−ブチルジメチルシリルエーテル16−トリメチルシリ
ルエーテル〔化合物(iii)〕が得られた。
同様にして(16RS)−1,2,3−トリノル−15
−デオキシ−4,16−ジヒドロキシ−16−メチル−
9(O)−メタノ−△6(9α)−プロスタグランジンI1
11−t−ブチルジメチルシリルエーテル16−トリメ
チルシリルエーテルを得た。
−デオキシ−4,16−ジヒドロキシ−16−メチル−
9(O)−メタノ−△6(9α)−プロスタグランジンI1
11−t−ブチルジメチルシリルエーテル16−トリメ
チルシリルエーテルを得た。
実施例1 水素化ナトリウム(53%オイルデイスパージヨン)1
30mg(2.9mmol)を窒素雰囲気下ペンタンで洗浄し、
それを乾燥ジメチルホルムアミド1ml中に懸濁させた。
(16S)−1,2,3−トリノル−15−デオキシ−
4,16−ジヒドロキシ−16−メチル−9(O)−メタ
ノ−△6(9α)−プロスタグランジンI111−t−
ブチルジメチルシリルエーテル16−トリメチルシリル
エーテル〔化合物(iii)〕287mg(0.58mmol)の乾燥
ジメチルホルムアミド溶液(1ml)を加え、室温で30
分撹拌した。t−ブチルブロモアセテート470μl
(2.9mmol)を加え、室温で5時間撹拌後飽和塩化アン
モニウム水溶液(20ml)を加え、エーテル(2×20
ml)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸水素カリウム
水溶液、重曹水、食塩水で順次洗浄した後、硫酸マグネ
シウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた粗生成物を
シリカゲルカラムクロマトグラフイーで精製すると、n
−ヘキサン−酢酸エチル(99:1〜96:4)溶出部
に88mg(収率25%)の(16S)−15−デオキシ
−16−ヒドロキシ−16−メチル−9(O)−メタノ−
△6(9α)−3−オキサプロスタグランジンI1t−
ブチルエステル11−t−ブチルジメチルシリルエーテ
ル16−トリメチルシリルエーテル〔化合物(iv)〕を得
た。
30mg(2.9mmol)を窒素雰囲気下ペンタンで洗浄し、
それを乾燥ジメチルホルムアミド1ml中に懸濁させた。
(16S)−1,2,3−トリノル−15−デオキシ−
4,16−ジヒドロキシ−16−メチル−9(O)−メタ
ノ−△6(9α)−プロスタグランジンI111−t−
ブチルジメチルシリルエーテル16−トリメチルシリル
エーテル〔化合物(iii)〕287mg(0.58mmol)の乾燥
ジメチルホルムアミド溶液(1ml)を加え、室温で30
分撹拌した。t−ブチルブロモアセテート470μl
(2.9mmol)を加え、室温で5時間撹拌後飽和塩化アン
モニウム水溶液(20ml)を加え、エーテル(2×20
ml)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸水素カリウム
水溶液、重曹水、食塩水で順次洗浄した後、硫酸マグネ
シウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた粗生成物を
シリカゲルカラムクロマトグラフイーで精製すると、n
−ヘキサン−酢酸エチル(99:1〜96:4)溶出部
に88mg(収率25%)の(16S)−15−デオキシ
−16−ヒドロキシ−16−メチル−9(O)−メタノ−
△6(9α)−3−オキサプロスタグランジンI1t−
ブチルエステル11−t−ブチルジメチルシリルエーテ
ル16−トリメチルシリルエーテル〔化合物(iv)〕を得
た。
Mass(EI,m/e):608(M+),551 実施例2 実施例1と同様にして(16S)−15−デオキシ−1
6−ヒドロキシ−16−メチル−9(O)−メタノ−△
6(9α)−3−オキサプロスタグランジンI1t−ブ
チルエステル11−t−ブチルジメチルシリルエーテル
16−トリメチルシリルエーテル を得た。
6−ヒドロキシ−16−メチル−9(O)−メタノ−△
6(9α)−3−オキサプロスタグランジンI1t−ブ
チルエステル11−t−ブチルジメチルシリルエーテル
16−トリメチルシリルエーテル を得た。
Mass(EI,m/e):608(M+),551 同様にして(16RS)−15−デオキシ−16−ヒド
ロキシ−メチル−9(O)−メタノ−△6(9α)−3−
オキサプロスタグランジンI1t−ブチルエステル11
−t−ブチルジメチルシリルエーテル16−トリメチル
シリルエーテルを得た。
ロキシ−メチル−9(O)−メタノ−△6(9α)−3−
オキサプロスタグランジンI1t−ブチルエステル11
−t−ブチルジメチルシリルエーテル16−トリメチル
シリルエーテルを得た。
実施例3 実施例1の条件の中で、t−ブチルブロモアセテートの
替わりにメチルブロモアセテートを用いること以外は実
施例1と同様の操作を行なうことにより、(16S)−
15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル−9
(O)−メタノ−△6(9α)−3−オキサプロスタグラ
ンジンI1メチルエステル11−t−ブチルジメチルシ
リルエーテル16−トリメチルシリルエーテル〔化合物
(v)〕を得た。
替わりにメチルブロモアセテートを用いること以外は実
施例1と同様の操作を行なうことにより、(16S)−
15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル−9
(O)−メタノ−△6(9α)−3−オキサプロスタグラ
ンジンI1メチルエステル11−t−ブチルジメチルシ
リルエーテル16−トリメチルシリルエーテル〔化合物
(v)〕を得た。
Mass(EI,m/e):566(M+),509 実施例4 実施例3と同様にして(16R)−15−デオキシ−1
6−ヒドロキシ−16−メチル−9(O)−メタノ−△
6(9α)−3−オキサプロスタグランジンI1メチル
エステル11−t−ブチルジメチルシリルエーテル16
−トリメチルシリルエーテル を得た。
6−ヒドロキシ−16−メチル−9(O)−メタノ−△
6(9α)−3−オキサプロスタグランジンI1メチル
エステル11−t−ブチルジメチルシリルエーテル16
−トリメチルシリルエーテル を得た。
Mass(EI,m/e):566(M+),509 同様にして(16RS)−15−デオキシ−16−ヒド
ロキシ−16−メチル−9(O)−メタノ−△6(9α)
−3−オキサプロスタグランジンI1メチルエステル1
1−t−ブチルジメチルシリルエーテル16−トリメチ
ルシリルエーテルを得た。
ロキシ−16−メチル−9(O)−メタノ−△6(9α)
−3−オキサプロスタグランジンI1メチルエステル1
1−t−ブチルジメチルシリルエーテル16−トリメチ
ルシリルエーテルを得た。
実施例5 (16S)−15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16
−メチル−9(O)−メタノ−△6(9α)−3−オキサ
プロスタグランジンI1t−ブチルエステル11−t−
ブチルジメチルシリルエーテル16−トリメチルシリル
エーテル〔化合物(iv)〕200mg(0.33mmol)に、テト
ラn−ブチルアンモニウムフルオライドの1M−テトラ
ヒドロフラン溶液1.5mlを加え、室温で12時間撹拌し
た。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチル
(2×20ml)で抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄、
次いで硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得
られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイーで精
製すると、酢酸エチル−n−ヘキサン(1:1〜1:
3)溶出部に125mg(収率90%)の(16S)−1
5−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル−9
(O)−メタノ−△6(9α)−3−オキサプロスタグラ
ンジンI1t−ブチルエステル〔化合物(vi)〕を得た。
−メチル−9(O)−メタノ−△6(9α)−3−オキサ
プロスタグランジンI1t−ブチルエステル11−t−
ブチルジメチルシリルエーテル16−トリメチルシリル
エーテル〔化合物(iv)〕200mg(0.33mmol)に、テト
ラn−ブチルアンモニウムフルオライドの1M−テトラ
ヒドロフラン溶液1.5mlを加え、室温で12時間撹拌し
た。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチル
(2×20ml)で抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄、
次いで硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得
られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイーで精
製すると、酢酸エチル−n−ヘキサン(1:1〜1:
3)溶出部に125mg(収率90%)の(16S)−1
5−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル−9
(O)−メタノ−△6(9α)−3−オキサプロスタグラ
ンジンI1t−ブチルエステル〔化合物(vi)〕を得た。
Mass(EI,m/e):404(M−H2O),360 実施例6 実施例5と同様にして(16R)−15−デオキシ−1
6−ヒドロキシ−16−メチル−9(O)−メタノ−△
6(9α)−3−オキサプロスタグランジンI1t−ブ
チルエステル を得た。
6−ヒドロキシ−16−メチル−9(O)−メタノ−△
6(9α)−3−オキサプロスタグランジンI1t−ブ
チルエステル を得た。
Mass(EI,m/e):404(M−H2O),360 同様にして(16RS)−15−デオキシ−16−ヒド
ロキシ−16−メチル−9(O)−メタノ−△6(9α)
−3−オキサプロスタグランジンI1t−ブチルエステ
ルを得た。
ロキシ−16−メチル−9(O)−メタノ−△6(9α)
−3−オキサプロスタグランジンI1t−ブチルエステ
ルを得た。
実施例7 (16S)−15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16
−メチル−9(O)−メタノ−△6(9α)−3−オキサ
プロスタグランジンI1メチルエステル11−t−ブチ
ルジメチルシリルエーテル16−トリメチルシリルエー
テル〔化合物(v)〕を実施例5と同様の条件で脱シリル
化し、(16S)−15−デオキシ−16−ヒドロキシ
−16−メチル−9(O)−メタノ−△6(9α)−3−
オキサプロスタグランジンI1メチルエステル〔化合物
(vii)〕を得た。
−メチル−9(O)−メタノ−△6(9α)−3−オキサ
プロスタグランジンI1メチルエステル11−t−ブチ
ルジメチルシリルエーテル16−トリメチルシリルエー
テル〔化合物(v)〕を実施例5と同様の条件で脱シリル
化し、(16S)−15−デオキシ−16−ヒドロキシ
−16−メチル−9(O)−メタノ−△6(9α)−3−
オキサプロスタグランジンI1メチルエステル〔化合物
(vii)〕を得た。
Mass(EI,m/e):362(M−H2O),318 実施例8 実施例7と同様にして(16R)−15−デオキシ−1
6−ヒドロキシ−16−メチル−9(O)−メタノ−△
6(9α)−3−オキサプロスタグランジンI1メチル
エステル を得た。
6−ヒドロキシ−16−メチル−9(O)−メタノ−△
6(9α)−3−オキサプロスタグランジンI1メチル
エステル を得た。
Mass(EI,m/e):362(M−H2O),318 同様にして(16RS)−15−デオキシ−16−ヒド
ロキシ−16−メチル−9(O)−メタノ−△6(9α)
−3−オキサプロスタグランジンI1メチルエステルを
得た。
ロキシ−16−メチル−9(O)−メタノ−△6(9α)
−3−オキサプロスタグランジンI1メチルエステルを
得た。
実施例9 (16S)−15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16
−メチル−9(O)−メタノ−△6(9α)−3−オキサ
プロスタグランジンI1t−ブチルエステル〔化合物(v
i)〕40mg(0.095mmol)をメタノール(1.0ml)に溶解
し、1規定水酸化ナトリウム水溶液0.4mlを加え、室温
で3時間撹拌した。メタノールを減圧濃縮し、水(10
ml)を加え撹拌しながら1規定塩酸加え水層を酸性にし
た。水層を再度酢酸エチル(15ml)で抽出後、合わせ
た有機層を飽和食塩水で洗浄、次いで硫酸マグネシウム
で乾燥した。溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフイーで精製すると、酢酸エチル−
n−ヘキサン((4:1;0.25%酢酸を含む)溶出
部に(16S)−15−デオキシ−16−ヒドロキシ−
16−メチル−9(O)−メタノ−△6(9α)−3−オ
キサプロスタグランジンI1〔化合物(viii)〕を29mg
(収率82%)を得た。
−メチル−9(O)−メタノ−△6(9α)−3−オキサ
プロスタグランジンI1t−ブチルエステル〔化合物(v
i)〕40mg(0.095mmol)をメタノール(1.0ml)に溶解
し、1規定水酸化ナトリウム水溶液0.4mlを加え、室温
で3時間撹拌した。メタノールを減圧濃縮し、水(10
ml)を加え撹拌しながら1規定塩酸加え水層を酸性にし
た。水層を再度酢酸エチル(15ml)で抽出後、合わせ
た有機層を飽和食塩水で洗浄、次いで硫酸マグネシウム
で乾燥した。溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフイーで精製すると、酢酸エチル−
n−ヘキサン((4:1;0.25%酢酸を含む)溶出
部に(16S)−15−デオキシ−16−ヒドロキシ−
16−メチル−9(O)−メタノ−△6(9α)−3−オ
キサプロスタグランジンI1〔化合物(viii)〕を29mg
(収率82%)を得た。
実施例10 実施例9と同様にして(16R)−15−デオキシ−1
6−ヒドロキシ−16−メチル−9(O)−メタノ−△
6(9α)−3−オキサプロスタグランジンI1 を得た。
6−ヒドロキシ−16−メチル−9(O)−メタノ−△
6(9α)−3−オキサプロスタグランジンI1 を得た。
同様にして(16RS)−15−デオキシ−16−ヒド
ロキシ−16−メチル−9(O)−メタノ−△6(9α)
−3−オキサプロスタグランジンI1を得た。
ロキシ−16−メチル−9(O)−メタノ−△6(9α)
−3−オキサプロスタグランジンI1を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/557 AAY ABR ABU ACB ACF ACL 9360−4C ACX ADU AEL
Claims (7)
- 【請求項1】下記式[I] で表わされる化合物その立体異性体またはそれらの任意
の割合の混合物である15−デオキシ−16−ヒドロキ
シ−3−オキサイソカルバサイクリン類。 - 【請求項2】R1が水素原子である特許請求の範囲第1
項記載の15−デオキシ−16−ヒドロキシ−3−オキ
サイソカルバサイクリン類。 - 【請求項3】R1がメチル基である特許請求の範囲第1
項記載の15−デオキシ−16−ヒドロキシ−3−オキ
サイソカルバサイクリン類。 - 【請求項4】R1が1当量のカチオンである特許請求の
範囲第1項記載の15−デオキシ−16−ヒドロキシ−
3−オキサイソカルバサイクリン類。 - 【請求項5】R2,R3がともに水素原子である特許請求
の範囲第1項〜第4項のいずれか1項記載の15−デオ
キシ−16−ヒドロキシ−3−オキサイソカルバサイク
リン類。 - 【請求項6】R4がメチル基である特許請求の範囲第1
項〜第5項のいずれか1項記載の15−デオキシ−16
−ヒドロキシ−3−オキサイソカルバサイクリン類。 - 【請求項7】R5がn−ブチル基である特許請求の範囲
第1項〜第6項のいずれか1項記載の15−デオキシ−
16−ヒドロキシ−3−オキサイソカルバサイクリン
類。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27243185A JPH066552B2 (ja) | 1985-12-05 | 1985-12-05 | 3―オキサイソカルバサイクリン類 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27243185A JPH066552B2 (ja) | 1985-12-05 | 1985-12-05 | 3―オキサイソカルバサイクリン類 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62132839A JPS62132839A (ja) | 1987-06-16 |
JPH066552B2 true JPH066552B2 (ja) | 1994-01-26 |
Family
ID=17513816
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27243185A Expired - Fee Related JPH066552B2 (ja) | 1985-12-05 | 1985-12-05 | 3―オキサイソカルバサイクリン類 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH066552B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5206416A (en) * | 1985-09-13 | 1993-04-27 | Teijin Limited | Isocarbacyclin derivative |
ES2099093T3 (es) * | 1988-12-23 | 1997-05-16 | Teijin Ltd | Uso de isocarbaciclinas para evitar o tratar enfermedades de organos. |
US5364883A (en) * | 1988-12-23 | 1994-11-15 | Teijin Limited | Isocarbocyclins for the treatment of liver and kidney diseases |
-
1985
- 1985-12-05 JP JP27243185A patent/JPH066552B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62132839A (ja) | 1987-06-16 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |