JPH0554808B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、加熱軟化した所定大きさの樹脂シー
トを所定大きさの成形基材に吸引密着させてそれ
らを一体成形するのに好適な装置に関する。

（従来技術と問題点） 従来のこの種の装置は、一般に真空成形ステー
シヨンにおいて成形作業とトリミング作業の両作
業を交互に行つて樹脂成形品を製造するようにし
ており、そのため、生産性が悪い問題があつた。

（発明の目的） 本発明は上記の問題を解消するためになされた
ものである。

（発明の構成） 以下、本発明の構成について実施例の図面に基
づき詳細に説明する。本発明の樹脂成形品の真空
成形装置は、第１図に示すように樹脂シートと成
形基材とを一体成形する真空成形ステーシヨン１
と、該真空成形ステーシヨン１の前後両側にこれ
と隣接して配置されて真空成形ステーシヨン１に
搬入する基材を模型板にセツトしかつ真空成形ス
テーシヨン１で成形された成形品素材をトリミン
グ成形する２つの基材セツトステーシヨン２，３
と、真空成形ステーシヨン１の左側にこれと隣接
して配置されて真空成形ステーシヨン１に搬入す
る樹脂シートを搬送装置にセツトする樹脂シート
セツトステーシヨン４と、真空成形ステーシヨン
１の右側にこれと隣接して配置されて樹脂シート
を加熱する加熱ステーシヨン５と、で構成されて
いる。そして第２図に示すように真空成形ステー
シヨン１では、門型フレーム６の中段位置に上向
きのシリンダ７が設置され、該シリンダ７のピス
トンロツドの上端には、上面に真空源（図示せ
ず）と連通可能な凹みを形成したテーブル８が固
着されている。なお、９，９はガイドバー、１
０，１０はガイドバー９用のホルダーである。ま
た、基材セツトステーシヨン２，３では門型フレ
ーム１１，１２がそれぞれ設置され、該門型フレ
ーム１１と門型フレーム１２との間には、下降時
のテーブル８の上方を横切つて前後方向に延びる
つば付ローラコンベヤ１３が架設されており、該
つば付ローラコンベヤ１３はテーブル８が上下に
通過できるように構成されている。そして、該つ
ば付ローラコンベヤ１３上には第３図に示すよう
に枠状の走行台車１４が前後方向に往復動可能に
載置され、該走行台車１４上には、表面に多数の
細孔を透設した２個の模型板１５，１６が前後方
向に並べられて上昇分離可能に載置されている。
また、門型フレーム１１，１２の夫々の天井に
は、下向きのシリンダ１７が固定貫装され、該シ
リンダ１７の下端にはカツターを取り付けたカツ
タープレート１８が固着されている。なお、１
９，１９はガイドバー、２０，２０はガイドバー
１９用ホルダーである。

かくして、前記模型板１５，１６は、一方の模
型板１５が基材セツトステーシヨン２のカツター
プレート１８の直下に位置する時、他方の模型板
１６は真空成形ステーシヨン１のテーブル８の直
上に位置するように配置されている。また、樹脂
シートセツトステーシヨン４では門型フレーム２
１が設置され、該門型フレーム２１の中段位置に
は上向きのシリンダ２２が固設され、該シリンダ
２２のピストンロツドの上端にはテーブル２３が
固着されている。そして、樹脂シートセツトステ
ーシヨン４と真空成形ステーシヨン１との間には
一対のレール２４，２４が門型フレーム２１，６
の上部間に横架されて設けられ、該レール２４，
２４には走行台車２５が走行可能に載置され、該
走行台車２５の下面には、真空源（図示せず）と
連通可能な複数の吸着カツプ手段２６，２６が適
宜の間隔をおいて装着されている。そして、走行
台車２５はこれの上面に設置した減速機付モータ
２７の正逆回転によりテーブル２３，８の上方間
を往復移動するようになつている。また、加熱ス
テーシヨン５では門型フレーム２８が設置され、
該門型フレーム２８には２組の電気ヒータユニツ
ト２９，３０が上下に所要の間隔をおいて装着さ
れている。そして、真空成形ステーシヨン１と加
熱ステーシヨン５との間には枠状の搬送フレーム
３１が門型フレーム６，２８の上部間に横架され
て設けられており、該搬送フレーム３１は吸着カ
ツプ手段２６，２６の下方に位置しかつ電気ヒー
タユニツト２９，３０の間を貫通するようになつ
ている。そして、搬送フレーム３１には２台の搬
送冶具３２，３３が走行自在に装着され、該搬送
冶具３２，３３は２本のローラチエン３４，３５
を介して環状に連結されている。一方のローラチ
エン３４は搬送フレーム３１の樹脂シートセツト
ステーシヨン４側に軸着した鎖歯車３６に、また
他方のローラチエン３４は搬送フレーム３１の加
熱ステーシヨン５側に軸着した鎖歯車３７にそれ
ぞれ掛け回され、前記鎖歯車３６には、門型フレ
ーム６に装着した減速機付モータ３８の出力軸が
連結されている。なお、一方の搬送冶具３２は、
搬送フレーム３１の内面に刻設した〓〓形状に延
びる２対のガイド溝（図示せず）に四隅でカムロ
ーラ（図示せず）を介して係合され、また、他方
の搬送冶具３３は、搬送フレーム３１の外面に刻
設した〓〓形状に延びる２対のガイド溝３９，４
０に四隅でカムローラ（図示せず）を介して係合
されていて、搬送冶具３１，３２の夫々は、減速
機付モータ３８の正逆回転により真空成形ステー
シヨン１および加熱ステーシヨン５にそれぞれ交
互に入出し、かつ図示しない〓〓形状のガイド溝
と〓〓形状のガイド溝３９，４０により離なされ
て移動途中で衝突することがないように構成され
ている。

（発明の作用） 次にこのように構成した装置の作用について説
明する。加熱ステーシヨン５の電気ヒータユニツ
ト２９，３０をあらかじめ所要温度に加熱してお
く。この状態の下に基材セツトステーシヨン２に
位置する模型板１５上に成形基材をセツトし、続
いて、走行台車１４を介して模型板１５，１６を
前進させ（第３図において左方に移動させ）、基
材をセツトした模型板１５を真空成形ステーシヨ
ン１に搬入するとともに模型板１６を基材セツト
ステーシヨン３に搬入する。なお、基材セツトス
テーシヨン３に搬入された模型板１６には後述す
るようにして先行して成形された成形品素材が載
つている。一方、あらかじめ下面に加熱により接
着力が生じる接着剤を塗布されかつ所定大きさに
切断された樹脂シートをテーブル２３上に載せ、
続いて、シリンダ２２を伸長作動してテーブル２
３をもつて樹脂シートを上昇させ吸着カツプ手段
２６，２６に当接させる。次いで、吸着カツプ手
段２６，２６に吸引作用を働かせて樹脂シートを
吸着し、続いて、シリンダ２２を収縮作動してテ
ーブル２３を下降させた後減速機付モータ２７を
正転駆動して走行台車２５を介して樹脂シートを
真空成形ステーシヨン１に搬入する。次いで、吸
着カツプ手段２６，２６の吸引作用を解除して樹
脂シートを自重落下させるとともにこれを真空成
形ステーシヨン１に位置している搬送冶具３１上
に載せ、続いて、減速機付モータ２７を逆転駆動
して走行台車２５および吸着カツプ手段２６，２
６を樹脂シートセツトステーシヨン１に戻し、か
つ、減速機付モータ３８を正転駆動して搬送冶具
３２を加熱ステーシヨン５に搬入するとともに先
行して加熱ステーシヨン５に位置して加熱軟化し
た樹脂シートを載せた搬送冶具３３を真空成形ス
テーシヨン１に搬入する。そして、加熱ステーシ
ヨン５に搬入された搬送冶具３２上の樹脂シート
は、後工程の真空成形ステーシヨン１に搬入され
るまでの間電気ヒータユニツト２９，３０により
上下両面を加熱されることとなる。次いで、シリ
ンダ７を伸長作動してテーブル８を上昇させる
と、まず、テーブル８上にはつば付ローラコンベ
ヤ１３上の模型板１５が載り、続いて、該模型板
１５の基材上には搬送冶具３３の加熱軟化した樹
脂シートが載る。次いで、テーブル８の凹み内を
真空源に連通接続して模型板１５の表面に吸引作
用を働かせると、樹脂シートと基材とは模型板１
５表面に吸着されると同時に互いに接着されて一
体化され、成形品素材が成形される。成形完了後
テーブル８の真空源への連通を止め、続いて、シ
リンダ７を収縮作動してテーブル８を下降させる
とともに模型板１５を走行台車１４上に載せる。
また、他方以上の成形工程と同様にして先行して
成形されて模型板１６上に載つて基材セツトステ
ーシヨン３に搬入された成形品素材は、シリンダ
１７の伸長作動によりカツタープレート１８が下
降してトリミング成形され、所定の成形品にされ
る。トリミング成形終了後、シリンダ１７の収縮
作動によりカツタープレート１８が上昇し、続い
て、成形品が取り出された後模型板１６は別の基
材がセツトされて待機している。次いで、走行台
車１４を後退させて、基材の載つた模型板１６を
真空成形ステーシヨン１に搬入するとともに成形
品素材の載つた模型板１５を基材セツトステーシ
ヨン２に搬入させ、続いて、前述と同様にして樹
脂シートを搬送冶具３３に載せた後、減速機付モ
ータ３８を逆転駆動して真空成形ステーシヨン１
の未加熱樹脂シートを加熱ステーシヨン５に搬入
するとともに搬送冶具３２上の加熱済樹脂シート
を真空成形ステーシヨン１に搬入する。次いで、
前述したと同様にして真空成形ステーシヨン１で
成形品素材を成形している間に、基材セツトステ
ーシヨン２においては前述した基材セツトステー
シヨン３の操作と同様の操作を行つて模型板１５
上の成形品素材をトリミング成形して成形品にし
た後取り出す。以上の操作を適宜順次繰り返すこ
とにより所定の樹脂成形品を連続的に成形製造す
ることができる。

（発明の効果） 以上の説明からも明らかなように本発明によれ
ば、一方の基材セツトステーシヨン２に基材をセ
ツトして真空成形ステーシヨン１に搬入し所定の
成形品素材を成形している間に、他方の基材セツ
トステーシヨン３では先行して成形された成形品
素材をトリミング成形して所定の成形品にした
後、その成形品を取り出し、その後、模型板に別
の基材をセツトして待機できるため、従来のこの
種の装置と比較して生産性が非常に向上するなど
の優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図は平面
図、第２図は第１図Ａ〜Ａ矢視図、第３図は第１
図のＢ〜Ｂ矢視図である。 １：真空成形ステーシヨン、２，３：基材セツ
トステーシヨン、４：樹脂シートセツトステーシ
ヨン、５：加熱ステーシヨン、１３：つば付ロー
ラコンベヤ、１４：走行台車、１５，１６：模型
板、２５：走行台車、２６：吸着カツプ、３１：
搬送フレーム、３２，３３：搬送冶具。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 樹脂シートと成形基材とを一体成形する真空
   成形ステーシヨン１と、該真空成形ステーシヨン
   １の前後両側にこれと隣接して配置されて真空成
   形ステーシヨン１に搬入する基材を模型板にセツ
   トしかつ真空成形ステーシヨン１で成形された成
   形品素材をトリミング成形する２つの基材セツト
   ステーシヨン２・３と、前記真空成形ステーシヨ
   ン１の一側にこれと隣接して配置されて真空成形
   ステーシヨン１に搬入する樹脂シートを搬送装置
   にセツトする樹脂シートセツトステーシヨン４
   と、前記成形ステーシヨン１の他側にこれと隣接
   して配置されて樹脂シートを加熱する加熱ステー
   シヨン５と、前記真空成形ステーシヨン１を横切
   つて前記基材セツトステーシヨン２・３間に配設
   されていて２個の真空成型用模型板１５，１６を
   載置した走行台車１４を搬送するつば付ローラコ
   ンベヤ１３と、前記樹脂シートセツトステーシヨ
   ン４と前記真空成形ステーシヨン１との間を往復
   動可能に配設されるとともに樹脂シート用吸着カ
   ツプ２６，２６を備えた走行台車２５と、前記真
   空成形ステーシヨン１と前記加熱ステーシヨン５
   との間に架設されて２台の樹脂シート搬送冶具３
   ２，３３を真空成形ステーシヨン１と加熱ステー
   シヨン５に交互に搬入出させる搬送フレーム３１
   と、を具備したことを特徴とする樹脂成形品の真
   空成形装置。