JPH0554493B2 - - Google Patents

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JPH0554493B2
JPH0554493B2 JP60112463A JP11246385A JPH0554493B2 JP H0554493 B2 JPH0554493 B2 JP H0554493B2 JP 60112463 A JP60112463 A JP 60112463A JP 11246385 A JP11246385 A JP 11246385A JP H0554493 B2 JPH0554493 B2 JP H0554493B2
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Japan
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water
film
acid
polyester
dicarboxylic acid
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Katsuhiko Nose
Hajime Suzuki
Osamu Makimura
Kozo Maeda
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Publication date
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  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は接着性を改良した熱可塑性樹脂フイル
ムに関し、その目的とするところは、親水性ポリ
マー及び疎水性ポリマー共に良好な接着性を有す
る熱可塑性樹脂フイルムを提供することにある。 (従来の技術) 周知の如く熱可塑性樹脂フイルム、例えばポリ
エステル、ポリアミド、ポリプロピレン等、特に
ポリエステルフイルムとりわけポリエチレンテレ
フタレートフイルムは、機械的強度、耐熱性、耐
薬品性、透明性、寸法安定性等が優れているの
で、磁気テープ用ベースフイルム、絶縁テープ、
写真フイルム、トレーシングフイルム、食品包装
用フイルムなどの多方面で使用されている。しか
しながら一般にポリエステルフイルムは接着性が
低いため、磁性体、感光剤、マツト剤などを積層
する場合には、フイルム表面にコロナ放電処理を
施し、更にアンカーコート剤を設けることが一般
的である。また食品包装に用いる場合は、印刷層
やヒートシール層との接着性が弱いため、全体の
ヒートシール強度も低下するという欠点がある。
熱可塑性樹脂フイルム表面の接着性を改良する方
法として、コロナ放電処理が一般に行なわれてお
り、この他に、紫外線照射処理、プラズマ放電処
理、火炎処理、窒素雰囲気下のコロナ放電処理な
どの物理的処理方法や、アルカリ処理、プライマ
ー処理などの化学的処理方法や、これらを併用し
た処理方法が知られている。しかしながら、親水
性ポリマー及び疎水性ポリマーの両者に対して良
好な接着性を有する熱可塑性樹脂フイルムとりわ
けポリエステルフイルムはない。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明者らは前記従来の技術における問題点す
なわち親水性ポリマー及び疎水性ポリマーの両者
に対して共に良好な接着性を付与することの困難
性を解決するため鋭意研究、努力した結果、本発
明を完成するに到つたものである。 (問題点を解決するための手段) すなわち本発明は、熱可塑性樹脂フイルムの少
なくとも片面に、水溶性ポリマーへの重合性二重
結合含有単量体の1種又は2種以上のグラフト化
物(A)と、全ジカルボン酸成分中に0.5〜15モル%
のスルホン酸金属塩基を有するジカルボン酸を含
有する混合ジカルボン酸をポリエステルのジカル
ボン酸成分とする水不溶性ポリエステル共重合体
(B)との混合物が積層されてなる易接着性フイルム
である。 本発明の好ましい実施態様(1)は前記発明におい
て重合性二重結合単量体の、水溶性ポリマーに対
するグラフト率が5〜1000%である易接着性フイ
ルムである。 また本発明のより好ましい実施態様(2)は前記発
明ないしは実施態様(1)のいずれかにおいて、溶融
押出しされた未延伸または一軸延伸された熱可塑
性樹脂フイルムの少なくとも片面にグラフト化物
(A)と水不溶性ポリエステル共重合体(B)との混合物
が積層されたのち、更に少なくとも一軸延伸され
た易接着性フイルムである。 この発明に用いられる水溶性ポリマーとしては
ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテ
ル、ビニルメチルエーテル/無水マレイン酸コポ
リマー、ポリビニルピロリドン、ポリビニルスル
ホン、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポ
リエチレンオキサイド、ゼラチン、カゼイン、メ
チルセルロース、エチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロース、アルギン酸変性デンプン、デ
ンプンなどが挙げられるが、これらに限定される
ものではない。これらの水溶性ポリマーは種々の
接着性および他の特性の要求に応じて任意に選ぶ
ことが出来る。 また、ここで用いられるビニルモノマーとして
は特に限定はされないが次式〔〕〜〔〕に挙
げるものが好ましい。 〔〕
【式】 R1=Hまたは炭素数1〜4のアルキル基 R2=炭素数1〜8のアルキル基
【表】
【表】 ‖

OH

〔〕〜〔〕式で示される化合物としてはア
クリル酸または、メタアクリル酸とメチル、エチ
ル、プロピル、プチル、アミル、ヘキシル、ヘプ
チル、オクチル、2−エチルヘキシル等の低級ア
ルキル基を有するアルコールとから成るエステ
ル、または、スチレンおよびメチル、エチル、プ
ロピル、ブチル、アミル、ヘキシル、ヘプチル、
オクチル等の低級アルキルより成るo,m,p−
モノアルキルスチレン、2,4−(又は2,5−、
2,6−、3,4−、3,5−)ジアルキルスチ
レン、2,4,5−(又は2,4,6−)トリア
ルキルスチレン、2,3,4,5−テトラアルキ
ルスチレンまたはこれらのα−メチル置換体等が
挙げられる。更にアクリル酸、メタクリル酸およ
びそのヒドロキシアルキルエステル、アルコキシ
アルキルエステル、アルキルアルキレングリコー
ルエステル、グリシジルエステルおよび、o−
(又はm−,p−)モノクロルスチレン、2,3
−(又は2,4−、2,5−、2,6−、3,4
−、3,5−)ジクロルスチレン、2,3,4−
(又は2,4,5−)トリクロルスチレン、更に
はテトラクロル(又はペンタクロル等の)スチレ
ン、2−クロル−5−メチル、4−クロル−3−
メチル、p−クロルメチル等のクロル−アルキル
スチレン等、ハロゲン置換スチレン誘導体、o−
(又はm−、p−)ヒドロキシスチレン、o−(又
はm−、p−)メトキシスチレン、エトキシスチ
レン、3−メトキシ−4−ヒドロキシスチレン等
のヒドロキシ或はアルコキシスチレン誘導体、エ
チレンスルホン酸およびそのナトリウム、カリウ
ム等アルカリ金属塩またはビニルメチルスルホ
ン、ビニルエチルスルホン、ビニルブチルスルホ
ン等のビニルアルキルスルホン類、ビニルスルホ
ンアミド、ビニルスルホンアニリド、ビニルスル
ホンメチルアニリド等のビニルスルホンアミド
類、スチレンスルホン酸およびそのナトリウム、
カリウム等のアルカリ金属塩等及びモノ(2−メ
タクリロイロキシエチル)アツシドホスフエー
ト、モノ(2−アクリロイロキシエチル)アシツ
ドホスフエート、このなかでもアクリル酸、メタ
アクリル酸、グリシジルアクリレート、グリシジ
ルメタアクリレート、モノ(2−メタアクリロイ
ロキシエチル)アシツドホスフエート、モノ(2
−アクリロイロキシエチル)アシツドホスフエー
ト、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシ
エチルメタアクリレートが有効である。 これらのビニルモノマーのグラフト率は5〜
1000%が好ましい。より好ましくは10〜200%、
最も好ましくは15〜150%である。グラフト化率
が5%以下では疎水性ポリマーに接着しがたく、
1000%以上では親水性ポリマーに対する接着性が
低下する。これらのグラフト物は常法に従つて製
造することができる。即ち、硝酸第2セリウムア
ンモニウム、硫酸セリウムアンモニウム、過硫酸
カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素など
の水溶性重合開始剤を共存させ、水媒体中で反応
を行なう。反応系におけるポリエチレングリコー
ルの濃度は5〜50%が好ましい。なおグラフト重
合反応は通常冷却乃至加熱下で行なわれ0〜100
℃、好ましくは5〜80℃が推奨される。0℃以下
では重合速度が遅く、100℃以上では重合開始剤
の分離を招き重合系の安定性が低下してゲル等を
生じるからである。 本発明のポリエステル共重合体(B)は、スルホン
酸金属塩基含有ジカルボン酸0.5〜15モル%と、
スルホン酸金属塩基を含有しないジカルボン酸85
〜99.5%モルとの混合ジカルボン酸をグリコール
成分と反応させて得られた実質的に水不溶性のポ
リエステル共重合体である。実質的に水不溶性と
は、ポリエステル共重合体を80℃の熱水中で撹拌
しても熱水中にポリエステル共重合体が消散しな
いことを意味し、具体的にはポリエステル共重合
体を過剰の80℃熱水中で24時間撹拌処理した後の
ポリエステル共重合体の重量減少が5重量%以下
のものである。 上記のスルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸と
しては、スルホテレフタル酸、5−スルホイソフ
タル酸、4−スルホフタル酸、4−スルホナフタ
レン−2,7−ジカルボン酸、5〔4−スルホフ
エノキシ〕イソフタル酸等の金属塩があげられ、
特に好ましいのは5−ナトリウムスルホイソフタ
ル酸、ナトリウムスルホテレフタル酸である。こ
れらのスルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸成分
は、全ジカルボン酸成分に対して0.5〜15モル%、
好ましくは0.5〜5モル%である。15モル%を越
えると水に対する分散性は向上するがポリエステ
ル共重合体の耐水性が著しく低下し、また0.5モ
ル%未満では水に対する分散性が著しく低下す
る。ポリエステル共重合体の水に対する分散性
は、共重合組成分、水溶性有機化合物の種類およ
び配合比などによつて異なるが、上記スルホン酸
金属塩基含有ジカルボン酸は水に対する分散性を
損わない限り、少量の方が好ましい。 スルホン酸金属塩基を含まないジカルボン酸と
しては、芳香族、脂肪族、脂環族のジカルボン酸
が使用できる。芳香族ジカルボン酸としては、テ
レフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸等をあげること
ができる。これらの芳香族ジカルボン酸は全ジカ
ルボン酸成分の40モル%以上であることが好まし
い。40モル%未満ではポリエステル共重合体の機
械的強度や耐水性が低下する。脂肪族および脂環
族のジカルボン酸としては、コハタ酸、アジピン
酸、セバシン酸、1,3−シクロペンタンジカル
ボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、
1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−
シクロヘキサンジカルボン酸などがあげられる。
これらの非芳香族ジカルボン酸成分を加えると、
場合によつては接着性能が高められるが、一般的
にはポリエステル共重合体の機械的強度や耐水性
を低下させる。 上記混合ジカルボン酸と反応させるグリコール
成分としては、炭素数2〜8個の脂肪族グリコー
ルまたは炭素数6〜12個の脂環族グリコールであ
り、具体的には、エチレングリコール、1,2−
プロピレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリ
コール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シ
クロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキ
サンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメ
タノール、p−キシリレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコールなどであ
る。またポリエーテルとしては、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール、ポリテト
ラメチレングリコールなどがあげられる。 ポリエステル共重合体は、通常の溶融重縮合に
よつて得られる。すなわち上記のジカルボン酸成
分およびグリコール成分を直接反応させて水を留
去しエステル化したのち、重縮合を行なう直接エ
ステル化法、あるいは上記ジカルボン酸成分のジ
メチルエステルとグリコール成分を反応させてメ
チルアルコールを留出しエステル交換を行なわせ
たのち重縮合を行なうエステル交換法などによつ
て得られる。その他、溶液重縮合、界面重縮合な
ども使用され、この発明のポリエステル共重合体
は重縮合の方法によつて限定されるものではな
い。 該ポリエステル共重合体の水系分散液を得るに
は、水溶性有機化合物とともに水に分散すること
が必要である。例えば、上記ポリエステル共重合
体と水溶性有機化合物とを50〜200℃であらかじ
め混合し、この混合物に水を加え撹拌して分散す
る方法、あるいは逆に、混合物を水に加え撹拌し
て分散する方法、あるいはポリエステル共重合体
と水溶性有機化合物と水とを共存させて40〜120
℃で撹拌する方法がある。 上記水溶性有機化合物は、20℃で1の水に対
する溶解度が20以上の有機化合物であり、具体
的に脂肪族および脂環族のアルコール、エーテ
ル、エステル、ケトン化合物であり、例えばメタ
ノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブ
タノール等の1価アルコール類、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール等のグリコール類、
メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、n−ブチ
ルセロソルブ等のグリコール誘導体、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、酢酸エ
チル等のエステル類、メチルエチルケトン等のケ
トン類である。これら水溶性有機化合物は、単独
または2種以上を併用することができる。上記化
合物のうち、水への分散性、フイルムへの塗布性
からみて、ブチルセロソルブ、エチルセロソルブ
が好適である。 上記の(A)ポリエステル共重合体、(F)水溶性有機
化合物および(G)水の配合重量割合は (A)/(F)=100/20〜5000 (F)/(G)=100/50〜10000 を満足することが重要である。ポリエステル共重
合体に対して水溶性有機化合物が少なく(A)/(F)が
100/20を越える場合は、水系分散液の分散性が
低下する。この場合、界面活性剤を添加すること
によつて、分散性を補助することができるが、界
面活性剤の量が多過ぎると接着性、耐水性が低下
する。逆に(A)/(F)が100/5000未満の場合、また
は(F)/(G)が100/50を越える場合は、水系分散液
中の水溶性有機化合物量が多くなりコート後の溶
剤残留の危険性が生じ、このため防爆対策を構ず
る必要があり、さらに環境汚染、コスト高となる
ので化合物回収を考慮する必要がある。 (F)/(G)が100/10000未満の場合は、水系分散液
の表面張力が大きくなり、フイルムへの濡れ性が
低下し、塗布斑を生じ易くなる。この場合、界面
活性剤の添加によつて濡れ性を改良することがで
きるが、界面活性剤の量が多過ぎると上記したと
同様に接着性や耐水性が低下する。 グラフト物と水不溶性ポリエステル樹脂との混
合比率は95/5〜1/99が好ましく、更により好
ましくは70/30〜1/99である。グラフト物の水
不溶性ポリエステル樹脂に対する比率が1%以下
では接着性が劣り、95%以上では熱可塑性樹脂フ
イルムとりわけポリエステルフイルムに対する接
着性が悪くなる。 更にこの混合液には着色剤、制電剤、架橋剤、
耐ブロツキング剤、無機又は有機粒子等の滑剤、
他の重合体、紫外線吸収剤、劣化防止剤その他の
ものが、本発明の効果を損わない程度に添加され
ていてもよい。 熱可塑性樹脂フイルムに塗布される混合液の塗
布量はフイルムに対して0.01〜5g/m2である。
0.01g/m2以下の場合は接着性が劣り、5g/m2
以上ではフイルムの滑り性、耐ブロツキング性が
劣る。 本発明において上記混合物を熱可塑性樹脂フイ
ルムにコート法で塗布するのは、熱可塑性樹脂フ
イルムが溶融押出された未延伸フイルム又は二軸
延伸フイルムのいずれでもよいが、二軸延伸フイ
ルムに塗布するのはフイルムが広巾になつてお
り、かつフイルムの走行速度が速くなつているた
め均一に塗布しにくく、更に前二者がコート剤の
密着性、耐久性などの点でより好ましい。 更に積層前及び積層后に、空気又は窒素雰囲気
下でのコロナ放電処理、紫外線照射処理などを行
なうことによつて更に接着性を向上させることが
できる。 また本発明においては、熱可塑性樹脂フイルム
としてポリエステルフイルム、とりわけポリエチ
レンテレフタレートフイルムを使用する場合には
積層及び製膜工程等で発生したフイルム屑を回
収、再利用出来るので好ましい。 またポリエステルとしては、透明性の点で出来
るだけ滑剤量が少ない方が好ましく、好ましくは
300ppm以下である。 上記の方法によつて製造されたコーテイング熱
可塑性樹脂フイルムとりわけポリエステルフイル
ムは、磁気テープ用ベースフイルム、ラベルステ
ツカー用ベースフイルム、ケミカルマツト用ベー
スフイルム、オーバーヘツドプロジエクター用フ
イルム、食品包装用フイルム、その他の用途のフ
イルムに使用される。 実施例 以下にこの発明の実施例を説明する。実施例
中、部、%は重量基準を示す。なおグラフト化率
は次式で表わされる。 グラフト化率% =グラフトしたモノマー量(gr)/幹ポリマーの量(
gr) ×100 実施例 1 (1) ポリエチレンテレフタレートの製造 エチレングリコール200ml中に水酸化鉛PbO・
Pb(OH)22.2g(Pb0.95×10-2モル)を溶解しこ
の溶液にGeO22.0g(1.9×10-2モル)を添加して
197℃のエチレングリコールの沸点で還流加熱す
ると約30分で透明な溶液が得られた。次にこの溶
液を重縮合触媒とするポリエチレンテレフタレー
トの製造を行なつた。ジメチルテレフタレート
620部、エチレングリコール480部、エステル交換
触媒として酢酸亜鉛Zn(OAc)2・2H2O0.036部を
エステル交換反応器にとり、エステル交換反応は
150℃より230℃に徐々に昇温しつつ行ない、120
分を要してメタノールの溜出を終つた。次いで内
容物を重縮合装置に移し、重縮合触媒として上記
触媒溶液2.7部を加え徐々に昇温すると共に減圧
し、1時間を要して280℃とし0.5mmHgの高減圧
下の重縮合反応を25分間行なつて得られたポリマ
ーは極限粘度0.63、融点262℃であつた。 (2) グラフト化ポリエチレングリコールの製造 分子量20000のポリエチレングリコール100gを
860c.c.の水に溶解させたポリエチレングリコール
溶液中にアクリル酸20gを加え、30分間N2ガス
を通した。他方硝酸第2セリウムアンモニウムを
1Nの硝酸水溶液(20c.c.)に溶解したものを上記
のポリエチレングリコール水溶液に60℃に保ちつ
つ撹拌し、120分間に亘つてN2ガスを通し、アク
リル酸グラフト化ポリエチレングリコール(グラ
フト化率20%)を得た。 (3) ポリエステル共重合体の水系分散液の製造 ジメチルテレフタレート117部(49モル%)、ジ
メチルイソフタレート117部(49モル%)、ジエチ
レングリコール103部(50モル%)、ジエチレング
リコール58部(50モル%)、酢酸亜鉛0.08部、三
酸化アンチモン0.08部を反応容器中で40〜220℃
に昇温させて3時間エステル交換反応させ、次い
で5−ナトリウムスルホイソフタル酸9部(2モ
ル%)を添加して220〜260℃、1時間エステル化
反応させ、更に減圧下(10〜0.2mmHg)で2時間
重縮合反応を行ない、平均分子量18000、軟化点
140℃のポリエステル共重合体を得た。このポリ
エステル共重合体300部とn−ブチルセロソルブ
140部とを容器中で150〜170℃、約3時間撹拌し
て、均一にして粘稠な溶融液を得、この溶融液に
水560部を徐々に添加し約1時間後に均一な淡白
色の固形分濃度30%の水分散液を得、これに更に
サイロイド150をポリエステル共重合体に対して
500ppm、分子量20000のポリエチレングリコール
を3%、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ1
%、次亜リン酸ナトリウム5%、水4500部、エチ
ルアルコール4500部を加えて希釈し、固形分濃度
3%の塗布液を得た。 (4) インラインコートフイルムの製造 (1)で製造したポリエチレンテレフタレートを
280〜300℃で溶融押出し、15℃の冷却ロールで冷
却して厚さ1000ミクロンの未延伸フイルムを得、
この未延伸フイルムを周速の異なる85℃の一対の
ロール間で縦方向に3.5倍延伸し、前記の塗布液
をエアナイフ方式で塗布し、70℃の熱風で乾燥
し、次いでテンターで98℃で横方向に3.5倍延伸
し、さらに200〜210℃で熱固定し厚さ100ミクロ
ンの二軸延伸コーテイングポリエステルフイルム
を得た。 実施例 2〜3 実施例1においてビニルモノマーを変えた以外
は実施例1と同様にしてポリエステルフイルムを
得た。 実施例 4〜5 実施例1においてポリエチレングリコール又は
ビニルモノマーの添加量を変えた以外は実施例1
と同様にしてポリエステルフイルムを得た。 比較例 1 実施例1においてコーテイングしなかつた以外
は実施例1と同様にしてポリエステルフイルムを
得た。 比較例 2 実施例1においてグラフト化しないポリエチレ
ングリコールを用いた以外は実施例1と同様にし
てポリエステルフイルムを得た。 比較例 3〜6 実施例1において特許請求の範囲以外のグラフ
ト用モノマー濃度及びポリエチレングリコール濃
度を用いた以外は実施例1と同様にしてポリエス
テルフイルムを得た。 比較例 7〜8 実施例1においてPEGグラフト化物のポリエ
ステル共重合体への添加量を特許請求の範囲以外
に変えた以外は実施例1と同様にしてポリエステ
ルフイルムを得た。
【表】 PVA及びPVCは、水及びDMF(ジメチルホル
ムアミド)に10%溶解したものを各々の溶剤にと
ける赤色染料で着色したものを用いた。これらを
塗布量2g/m2になる様に印刷し、テープ剥離テ
ストを行なつた。 テープ剥離試験は、インキ印刷面にセロハンテ
ープ(商品名:Lパツク、ニチバン社製)を均一
に貼着したのち180度および360度方向に速やかに
引剥がし、フイルム上に残つたインキ量を目視で
判定し、インキが残つている部分が全面積の95%
以上を◎、50〜95%を〇、10〜50%を△、10%以
下を×で示した。 表1より実施例はPVA、PVC共に良好な接着
性、耐ブロツキング性を示すが比較例は接着性又
は耐ブロツキング性のどれかが劣ることがわか
る。 実施例 6 実施例1においてポリエチレングリコールの代
りにケン化度98モル%、重合度500のポリビニル
アルコールを、アクリル酸の代りにグリシジルメ
タクリレートを用いてグラフト化物を作り、ポリ
エステル共重合体に対して100%添加した以外は
実施例1と同様にしてポリエステルフイルムを得
た。このポリエステルフイルムのPVA、PVCに
対する接着性(180度、360度方向の剥離共に)は
非常に良好でランクは◎であつた。 実施例 7 実施例1においてポリエチレングリコールの代
りにカルボキシメチルセルロースを用いた以外は
実施例1と同様にしてポリエステルフイルムを得
た。このポリエステルのPVA、PVCに対する接
着性(180度、360度方向の剥離共に)は非常に良
好でランクは◎であつた。 (発明の効果) このように本発明の方法によつて得られたフイ
ルムは親水性ポリマー及び疎水性ポリマー共に良
好な接着性を有するという効果がある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 熱可塑性樹脂フイルムの少なくとも片面に、
    水溶性ポリマーへの重合性二重結合含有単量体の
    1種又は2種以上のグラフト化物(A)と、全ジカル
    ボン酸成分中に0.5〜15モル%のスルホン酸金属
    塩基を有するジカルボン酸を含有する混合ジカル
    ボン酸をポリエステルのジカルボン酸成分とする
    水不溶性ポリエステル共重合体(B)との混合物が積
    層されてなることを特徴とする易接着性フイル
    ム。 2 重合性二重結合単量体の、水溶性ポリマーに
    対するグラフト率が5〜1000%である特許請求の
    範囲第1項記載の易接着性フイルム。 3 溶融押出しされた未延伸または一軸延伸され
    たフイルムの少なくとも片面にグラフト化物(A)と
    水不溶性ポリエステル共重合体(B)との混合物が積
    層されたのち、更に少なくとも一軸延伸された特
    許請求の範囲第1項および第2項いずれかに記載
    の易接着性フイルム。
JP60112463A 1985-05-24 1985-05-24 易接着性フイルム Granted JPS61270153A (ja)

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