JPH055339A - トラス梁 - Google Patents
トラス梁Info
- Publication number
- JPH055339A JPH055339A JP20211991A JP20211991A JPH055339A JP H055339 A JPH055339 A JP H055339A JP 20211991 A JP20211991 A JP 20211991A JP 20211991 A JP20211991 A JP 20211991A JP H055339 A JPH055339 A JP H055339A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- chord member
- lower chord
- concrete
- truss beam
- filled
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Rod-Shaped Construction Members (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 下弦材2にプレストレスを導入したトラス梁
における上弦材1および下弦材をそれぞれ鋼管により形
成し、それら上弦材と下弦材の少なくとも圧縮応力が生
じる部分にコンクリート5を充填する。 【効果】 コンクリートが充填された部分の圧縮耐力が
高められて剛性が向上し、したがって、部材断面を増大
させることなく撓みや振動を有効に抑制することができ
る。
における上弦材1および下弦材をそれぞれ鋼管により形
成し、それら上弦材と下弦材の少なくとも圧縮応力が生
じる部分にコンクリート5を充填する。 【効果】 コンクリートが充填された部分の圧縮耐力が
高められて剛性が向上し、したがって、部材断面を増大
させることなく撓みや振動を有効に抑制することができ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は建築物や橋等の構造物の
梁として用いられるトラスに関する。
梁として用いられるトラスに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のトラス梁としてPSST( P
restressed SteelTruss )と称
されるものが実用化されている。これは、トラスを構成
する各部材、つまり上弦材、下弦材、斜材を鋼管や鉄骨
等の鋼材により形成するとともに、下弦材にPC鋼材を
取り付けてそれを緊張することによって下弦材にプレス
トレスを導入するようにしたものであり、特に大スパン
の梁に適用して好適なものである。
restressed SteelTruss )と称
されるものが実用化されている。これは、トラスを構成
する各部材、つまり上弦材、下弦材、斜材を鋼管や鉄骨
等の鋼材により形成するとともに、下弦材にPC鋼材を
取り付けてそれを緊張することによって下弦材にプレス
トレスを導入するようにしたものであり、特に大スパン
の梁に適用して好適なものである。
【0003】図3はそのようなPSSTの応力特性を説
明するための図である。すなわち、(イ)に示すよう
に、下弦材にプレストレス力Psが与えられたPSST
に対して鉛直荷重Wが加わったときには、上弦材には
(ロ)に示すような圧縮応力が生じる。一方、下弦材に
は、上記の鉛直荷重Wによる(ハ)に示すような引っ張
り応力が生じると同時に、プレストレス力Psによる
(ニ)に示すような圧縮応力が生じるので、結局、それ
らの引っ張り応力と圧縮応力とが合計されて、(ホ)に
示すように、下弦材の両端部には圧縮応力が、それ以外
の中間部分には引っ張り応力が生じることになる。
明するための図である。すなわち、(イ)に示すよう
に、下弦材にプレストレス力Psが与えられたPSST
に対して鉛直荷重Wが加わったときには、上弦材には
(ロ)に示すような圧縮応力が生じる。一方、下弦材に
は、上記の鉛直荷重Wによる(ハ)に示すような引っ張
り応力が生じると同時に、プレストレス力Psによる
(ニ)に示すような圧縮応力が生じるので、結局、それ
らの引っ張り応力と圧縮応力とが合計されて、(ホ)に
示すように、下弦材の両端部には圧縮応力が、それ以外
の中間部分には引っ張り応力が生じることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なPSSTでは、十分な剛性を確保して撓み量を低減
し、かつ、振動を十分に抑制するためには、各部材の断
面を十分に大きくする必要があり、したがって、一般に
は所要鋼材量が多大となってコストの点で不利なもので
あった。このため、十分な剛性を確保し得ることは勿論
のことコスト削減を図ることのできる有効なトラス梁の
提供が望まれていた。
なPSSTでは、十分な剛性を確保して撓み量を低減
し、かつ、振動を十分に抑制するためには、各部材の断
面を十分に大きくする必要があり、したがって、一般に
は所要鋼材量が多大となってコストの点で不利なもので
あった。このため、十分な剛性を確保し得ることは勿論
のことコスト削減を図ることのできる有効なトラス梁の
提供が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記事情に鑑み
てなされたもので、上弦材、下弦材、斜材により構成さ
れるとともに、前記下弦材にプレストレスを導入してな
るトラス梁において、前記上弦材および下弦材をそれぞ
れ鋼管により形成するとともに、それら上弦材と下弦材
の少なくとも圧縮応力が生じる部分にコンクリートを充
填してなることを特徴とするものである。
てなされたもので、上弦材、下弦材、斜材により構成さ
れるとともに、前記下弦材にプレストレスを導入してな
るトラス梁において、前記上弦材および下弦材をそれぞ
れ鋼管により形成するとともに、それら上弦材と下弦材
の少なくとも圧縮応力が生じる部分にコンクリートを充
填してなることを特徴とするものである。
【0006】
【作用】鋼管により形成した上弦材と下弦材の圧縮応力
が生じる部分、すなわち、上弦材の全体および下弦材の
両端部に、それぞれコンクリートを充填することにより
その部分の圧縮耐力を高めて、部材断面を増大させるこ
となく剛性を確保する。
が生じる部分、すなわち、上弦材の全体および下弦材の
両端部に、それぞれコンクリートを充填することにより
その部分の圧縮耐力を高めて、部材断面を増大させるこ
となく剛性を確保する。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は本発明の実施例であるトラス梁の側面図、
図2はその要部の拡大図であって、符号1は上弦材、2
は下弦材、3は斜材(ラチス材)である。それら上弦材
1、下弦材2、斜材3はいずれも円形断面もしくは角形
断面の鋼管により形成されたものである。また、符号4
は下弦材2内に通されているとともに所望の緊張力が付
与された上でその両端が下弦材2に対して定着されてい
るPC鋼材であり、このPC鋼材4により下弦材2にプ
レストレスが導入されたものとなっている。
する。図1は本発明の実施例であるトラス梁の側面図、
図2はその要部の拡大図であって、符号1は上弦材、2
は下弦材、3は斜材(ラチス材)である。それら上弦材
1、下弦材2、斜材3はいずれも円形断面もしくは角形
断面の鋼管により形成されたものである。また、符号4
は下弦材2内に通されているとともに所望の緊張力が付
与された上でその両端が下弦材2に対して定着されてい
るPC鋼材であり、このPC鋼材4により下弦材2にプ
レストレスが導入されたものとなっている。
【0008】以上の構成は上述した従来のPSSTと同
様であり、したがって、このトラス梁に鉛直荷重が加え
られた際の応力特性も図3に示したようになるが、本実
施例のトラス梁では、上弦材1と下弦材2の圧縮応力が
生じる部分、すなわち、図3(ロ)および(ホ)に示し
たように上弦材1の全体と下弦材2の両端部に、それぞ
れコンクリート5が充填されたものとなっている。
様であり、したがって、このトラス梁に鉛直荷重が加え
られた際の応力特性も図3に示したようになるが、本実
施例のトラス梁では、上弦材1と下弦材2の圧縮応力が
生じる部分、すなわち、図3(ロ)および(ホ)に示し
たように上弦材1の全体と下弦材2の両端部に、それぞ
れコンクリート5が充填されたものとなっている。
【0009】なお、下弦材2両端部におけるコンクリー
ト5の充填範囲は、予想される鉛直荷重の大きさやプレ
ストレス力の大きさ、このトラス梁のスパン長等を考慮
して、圧縮応力が生じる範囲に限定することが望ましい
が、引っ張り応力が作用する範囲にまでコンクリート5
を充填したとしても、自重が若干増大するのみで特に支
障はない。
ト5の充填範囲は、予想される鉛直荷重の大きさやプレ
ストレス力の大きさ、このトラス梁のスパン長等を考慮
して、圧縮応力が生じる範囲に限定することが望ましい
が、引っ張り応力が作用する範囲にまでコンクリート5
を充填したとしても、自重が若干増大するのみで特に支
障はない。
【0010】上記のように、上弦材1と下弦材2の圧縮
応力が生じる部分にコンクリート5が充填されたことに
より、このトラス梁では、コンクリート5が充填された
部分の圧縮耐力が高められて剛性が向上し、したがっ
て、部材断面を増大させることなく撓みや振動が有効に
抑制されるものである。このため、従来のPSSTと同
等の鋼材量で、それゆえ、さほどのコスト増を招くこと
なく、高剛性のトラス梁を得ることができる。
応力が生じる部分にコンクリート5が充填されたことに
より、このトラス梁では、コンクリート5が充填された
部分の圧縮耐力が高められて剛性が向上し、したがっ
て、部材断面を増大させることなく撓みや振動が有効に
抑制されるものである。このため、従来のPSSTと同
等の鋼材量で、それゆえ、さほどのコスト増を招くこと
なく、高剛性のトラス梁を得ることができる。
【0011】なお、上弦材および下弦材に対するコンク
リートの充填は、それら弦材に圧縮応力が生じる以前に
行なう必要があるので、弦材となる鋼管内に予めコンク
リートを充填しておき、その鋼管を用いてトラス梁を組
み立てるようにすることが良いが、大きな鉛直荷重が加
わる前であれば、トラス梁を組み立ててから、もしくは
組み立てられたトラス梁を所定位置に設置してから、コ
ンクリートを充填することでも良い。
リートの充填は、それら弦材に圧縮応力が生じる以前に
行なう必要があるので、弦材となる鋼管内に予めコンク
リートを充填しておき、その鋼管を用いてトラス梁を組
み立てるようにすることが良いが、大きな鉛直荷重が加
わる前であれば、トラス梁を組み立ててから、もしくは
組み立てられたトラス梁を所定位置に設置してから、コ
ンクリートを充填することでも良い。
【0012】
【発明の効果】以上で詳細に説明したように、本発明の
トラス梁は、上弦材および下弦材をそれぞれ鋼管により
形成して、それら上弦材と下弦材の少なくとも圧縮応力
が生じる部分にコンクリートを充填したものであるか
ら、コンクリートが充填された部分の圧縮耐力が高めら
れて剛性が向上し、したがって、部材断面を増大させる
ことなく撓みや振動を有効に抑制することができ、その
結果、鋼材量や製作コストの削減を図ることができると
いう効果を奏する。
トラス梁は、上弦材および下弦材をそれぞれ鋼管により
形成して、それら上弦材と下弦材の少なくとも圧縮応力
が生じる部分にコンクリートを充填したものであるか
ら、コンクリートが充填された部分の圧縮耐力が高めら
れて剛性が向上し、したがって、部材断面を増大させる
ことなく撓みや振動を有効に抑制することができ、その
結果、鋼材量や製作コストの削減を図ることができると
いう効果を奏する。
【図1】本発明の実施例であるトラス梁の側面図であ
る。
る。
【図2】同トラス梁の下弦材の端部の拡大図である。
【図3】下弦材にプレストレスを導入したトラス梁の応
力特性を示す図である。
力特性を示す図である。
1 上弦材 2 下弦材 3 斜材 4 PC鋼材 5 コンクリート。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 上弦材、下弦材、斜材により構成される
とともに、前記下弦材にプレストレスを導入してなるト
ラス梁において、前記上弦材および下弦材をそれぞれ鋼
管により形成するとともに、それら上弦材と下弦材の少
なくとも圧縮応力が生じる部分にコンクリートを充填し
てなることを特徴とするトラス梁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20211991A JPH055339A (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | トラス梁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20211991A JPH055339A (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | トラス梁 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH055339A true JPH055339A (ja) | 1993-01-14 |
Family
ID=16452281
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20211991A Pending JPH055339A (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | トラス梁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH055339A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100983085B1 (ko) * | 2010-01-13 | 2010-09-20 | 안창일 | 프리스트레스가 도입되는 폐쇄된 관부재인 인장플랜지를 구비한 복합부재 및 이를 이용한 구조물 시공방법 |
CN104110098A (zh) * | 2014-07-29 | 2014-10-22 | 中交一公局第四工程有限公司 | 一种预应力钢管混凝土桁片及其构建的桁架 |
-
1991
- 1991-06-25 JP JP20211991A patent/JPH055339A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100983085B1 (ko) * | 2010-01-13 | 2010-09-20 | 안창일 | 프리스트레스가 도입되는 폐쇄된 관부재인 인장플랜지를 구비한 복합부재 및 이를 이용한 구조물 시공방법 |
CN104110098A (zh) * | 2014-07-29 | 2014-10-22 | 中交一公局第四工程有限公司 | 一种预应力钢管混凝土桁片及其构建的桁架 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20000912 |