JPH0552878B2 - - Google Patents

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JPH0552878B2
JPH0552878B2 JP23630684A JP23630684A JPH0552878B2 JP H0552878 B2 JPH0552878 B2 JP H0552878B2 JP 23630684 A JP23630684 A JP 23630684A JP 23630684 A JP23630684 A JP 23630684A JP H0552878 B2 JPH0552878 B2 JP H0552878B2
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coarse
slurry
coal
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Hirohisa Yoshida
Yajuro Seike
Toshimitsu Ichinose
Toshikazu Shojima
Kenji Nishizawa
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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  • Liquid Carbonaceous Fuels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高濃度石炭水スラリの製造方法におい
て、スラリの性状を良好に作る方法に関するもの
である。
高濃度石炭水スラリ(以下高濃度スラリと記
す)とは、微粉砕した石炭60〜90重量%と水40〜
10重量%とに若干の添加剤を加えた混合物で、脱
水を行なうことなくそのままボイラ等で燃焼可能
な流体燃料とことであり、固体燃料である石炭を
流体化することにより利用範囲を飛躍的に拡大す
るものである。
従来、高濃度スラリの製造法には、大別して乾
式法、高濃度湿式法及び低濃度湿式法の3種類が
あつた。
乾式法はミルを使用し空気中で石炭を微粉砕し
た後、これを水及び添加剤と一緒に混合・撹拌
(以下混合撹拌と記す)して高濃度スラリとする
ものである。
また、高濃度湿式法はチユーブミルに石炭、水
及び添加剤を同時に投入し、微粉砕と混合撹拌を
同時に行なうものである。
さらに、低濃度湿式法はチユーブミルに石炭と
ミル供給水とを投入して低濃度で微粉砕し、いつ
たん石炭20〜60重量%と水40〜80重量%の低濃度
石炭水スラリ(以下低濃度スラリと記す)とした
後、これを脱水機にて脱水して脱水ケーキとし、
これを混合撹拌機内において改めて少量の調整水
と添加剤と一緒に混合撹拌して高濃度スラリとす
るものである。
第1図に図示するものは、従来の低濃度湿式高
濃度スラリの製造方法に関するフローシートであ
る。
第1図において、aは石炭の供給用貯留槽、b
は石炭の供給ライン、cはミル供給水用のタン
ク、dはミル供給水の供給ライン、eは湿式ミ
ル、fは湿式ミルeで得られた低濃度スラリの輸
送ライン、gは脱水機、hは脱水機gで脱水して
得られる脱水水を排水するライン、iは脱水機g
で脱水して得られたスラリ(以下脱水ケーキと記
す)の輸送ライン、jは混合撹拌機、kは混合撹
拌機jに調整水の供給ラインlを介して調整水を
供給する調整水用のタンク、mは混合撹拌機jに
添加剤の供給ラインnを介し添加剤を供給する添
加剤用のタンク、oは製品である高濃度スラリの
輸送ライン、pは製品である高濃度スラリの貯蔵
タンク又はボイラの燃焼手段等(以下製品スラリ
用タンクと記す)である。
このようなフローシイートにおいて、貯留槽a
およびタンクcからラインbおよびdを介して石
炭およびミル供給水を湿式ミルeに供給し、低濃
度で粉砕処理して低濃度スラリを作る。この低濃
度スラリをラインfによつて脱水機gへ供給す
る。脱水機gでは低濃度スラリを脱水し、脱水水
はラインhから排水し、脱水ケーキはラインiを
介して混合撹拌機jに供給する。この混合撹拌機
jでは、供給されてきた脱水ケーキにタンクkお
よびmからラインlおよびnを介して供給される
調整水および添加剤を一素に混合撹拌して粘性の
低い高濃度スラリに調整し製品として高濃度スラ
リのラインoから製品スラリ用タンクpに供給す
る。
このような、従来の低濃度湿式法高濃度スラリ
の製造方法においては、混合撹拌機jからライン
oを介して製品として出て来る高濃度スラリは、
湿式ミルeで石炭を粗粉砕するのみであるので石
灰粒の形状は角ばつており、したがつて添加剤と
混合撹拌した場合、添加剤がうまく分散しなかつ
た。この為、添加剤の効果が充分に発揮できず、
また粘度の低い高濃度スラリを得ることが出来な
かつた。
さらに、湿式ミルeで石炭を粗粉砕するのみで
あるので、微小石炭粒は少量しか生成されない。
したがつて、従来の高濃度スラリ中にも微小石炭
粒が少量しか含まれてなく、そのため高濃度スラ
リのレオロジー特性はダイラタントなり貯蔵安定
性が劣るという欠点があつた。また、レオロジー
特性を擬塑性とし、貯蔵安定性を向上させるため
に何らかの方法でミル内において微小石炭粒を生
成させたとしても、低濃度スラリ中に微小石炭粒
が多量に含まれる場合には脱水機の脱水性能が著
しく低下し、脱水ケーキ中の水分が増加し、した
がつて出来上がる高濃度スラリの濃度が低下する
という欠点があつた。
本発明は、上記する従来の低濃度湿式高濃度ス
ラリの製造方法の問題点を解消し、粘性の低い均
一性のある良質の高濃度スラリを得ることを目的
として提供するものである。
すなわち、本発明の第1発明は、石炭を水中で
粗粉砕ミルによつて湿式粗粉砕して低濃度スラリ
に調製し、ついで上記低濃度スラリを脱水して脱
水ケーキとし、上記脱水ケーキを超微粉砕ミルに
導き、同超微粉砕ミルによつて上記脱水ケーキの
石炭粒を超微粉砕しかつ摩砕するとともに上記脱
水ケーキを供給される調整水および添加剤と一緒
に混合撹拌することを特徴とする高濃度石炭水ス
ラリの製造方法である。
以下、本発明の第1発明の好ましい実施例を第
2図に図示する実施例で詳述する。第2図に図示
する実施例は、第1発明に係る一実施例のフロー
シイートである。第2図において、1は石炭の供
給貯留槽、2は石炭の供給ライン、3は粗粉砕湿
式ミル供給水用のタンク、4は粗粉砕湿式ミル供
給水の供給ライン、5は粗粉砕湿式ミル(以下粗
粉砕ミルと記す)、6は粗粉砕ミル5で得られた
低濃度スラリの輸送ライン、7は脱水機で、同脱
水機7は低濃度スラリを脱水して脱水ケーキとす
るものである。8は脱水機7で得られる脱水水の
排水ライン、9は脱水機7で脱水して得られた脱
水ケーキの輸送ライン、10は超微粉砕ミル、1
1は超微粉砕ミル10のスラリの水分濃度を調整
するために供給する水(以下調整水と記す)を貯
蔵する調整水用タンク、12は調整水の供給ライ
ン、13は超微粉砕ミル10に供給する界面活性
剤などの添加剤(以下添加剤と略記する)を貯蔵
するタンク(以下添加剤用タンクと記す)、14
は添加剤の供給ライン、15は超微粉砕ミル10
で超微粉砕され、摩砕されかつ混合撹拌されて製
品として又は次工程へ供給される高品質の高濃度
スラリ(以下製品高濃度スラリと記す)の輸送ラ
イン、16は製品として又は次工程へ供給する製
品高濃度スラリを貯留するタンク(以下製品高濃
度スラリ用タンクと記す)である。なお、ライン
15は図示省略のボイラ燃焼手段等に連結される
こともあるが、この事についての説明は以下同様
なので省略する。
第2図に図示するこのような実施例において、
貯留槽1の石炭およびタンク3の粗粉砕ミル供給
水をライン2および4を介して粗粉砕ミル5に供
給し、低濃度で粉砕処理し石炭20〜60重量%の低
濃度スラリを作る。この低濃度スラリをライン6
によつて脱水機7に供給し、脱水して生じる脱水
水はライン8から排水し、一方脱水ケーキはライ
ン9を介して超微粉砕ミル10に供給する。超微
粉砕ミル10では脱水ケーキ中の石炭粒を摩砕
し、角ばつた石炭粒の角をとり丸味をおびた形に
するとともに、石炭粒を数μ以下の超微小石炭粒
が大量に生じるよう超微粉砕する(以下超微粉砕
すると云う)。そして超微粉砕ミル10では石炭
粒を摩砕し丸味をおびさせた、また超微小粒化す
るとともに水分濃度を調整するために調整水用タ
ンク11からライン12を介して供給される調整
水および添加剤用タンク13からライン14を介
して供給される添加剤と一緒に混合撹拌する。こ
の超微粉砕ミル10で超微粒化粉砕、摩砕および
混合撹拌により調整された製品高濃度スラリはラ
イン15から製品高濃度スラリ用のタンク16に
輸送して貯留する。
以上、本発明の第1発明に係る実施例を示す第
2図のフローシイートに基づいて詳述したように
本発明の第1発明によつて次のような効果が得ら
れる。
(1) 粗粉砕ミルでは、粉砕動力が最小となる低濃
度(石炭20〜60重量%)で粉砕を行なうので、
粉砕動力が最小の点で運転が可能となる。
(2) 石炭を粗粉砕ミルで粗粉砕したのち、超微粉
砕ミルでさらに摩砕するので、石炭粒は丸味を
帯びる。したがつて、添加剤の分散が良好とな
り、その結果微小石炭粒および超微小石炭粒が
石炭粒間に充填され石炭濃度が高くて、しかも
粘度の低い均質な高濃度スラリを得ることが出
来る。
(3) 石炭を粗粉砕ミルで粗粉砕したのち、超微粉
砕ミルでさらに摩砕するとともに超微小粒化す
るので、製品として出て来る高濃度スラリには
粒径40〜数μの微小石炭粒および粒径数μ以上
の超微小石炭粒が多量に含まれるのでレオロジ
ー特性が擬塑性となりきわめて貯蔵安定性が向
上する。
(4) 石炭を粗粉砕ミルで粗粉砕したものを脱水す
るので、脱水機の脱水性能が著しく向上し、ま
た脱水ケーキ中の水分が減少するので、その後
の高濃度スラリの水分を低目におさえることが
出来る。また、水分調整濃度を広い範囲で選ぶ
ことが出来る。
次に、本発明の第2発明は、上記第1発明をさ
らに改良するために提出されたものである。すな
わち、本発明の第2発明は、石炭を水中で粗粉砕
ミルによつて湿式粗粉砕して低濃度スラリに調整
し、ついで上記低濃度スラリを脱水して脱水ケー
キとし、上記脱水ケーキを塊砕装置又はトルク均
等型砕塊装置で塊砕しのち超微粉砕ミルに導き、
導超微粉砕ミルによつて小塊状脱水ケーキの石炭
粒を超微粉砕しかつ摩砕するとともに上記小塊状
脱水ケーキを供給される調整水および添加剤と一
緒に混合撹拌することを特徴とする高濃度スラリ
の製造方法である。
以下、本発明の第2発明の好ましい実施例を第
3図に図示する実施例で詳述する。第3図に図示
する実施例は第2発明に係る一実施例のフローシ
イートである。
第3図に図示する実施例において、符号1乃至
16は第2図に図示する実施例における符号1乃
至16と均等物であるので説明を省略する。そし
て、17は塊砕装置、18は第4図に図示するト
ルク均等型塊砕装置であり、この塊砕装置17又
は18でライン9を介して供給された板状または
塊状の脱水ケーキを小塊状または微小塊状に塊砕
するものである。19はこの小塊状または微小塊
状の脱水ケーキ(以下小塊状脱水ケーキと記す)
を輸送するラインである。また、第4図は上記各
実施例に適用されるトルク均等型塊砕装置の斜視
一部断面図である。第4図において、18aは脱
水ケーキの入口、18bは小塊状脱水ケーキの出
口、18cは適宜な間隔を有して並行に架設され
上端側に細くなつたくさび形のスリツト用棒群、
18dはスリツト用棒群18cの長手方向とほぼ
直角に配設された回転軸、18eは回転軸18d
を回転させるモータ、18fは回転軸18dの円
周方向にみて位相をずらして設けられており、か
つスリツト用棒18cで作られる各々のスリツト
に各々が咬合するように嵌装された塊砕用棒群で
ある。
第4図に図示するこのような実施例において、
貯留槽1の石炭およびタンク3の粗粉砕ミル供給
水をライン2および4を介して粗粉砕ミル5に供
給し、低濃度で粉砕処理し石炭20〜60重量%の低
濃度スラリを作る。この低濃度スラリをライン6
によつて脱水機7に供給し、脱水して生じる脱水
水はライン8から排水し、一方脱水ケーキはライ
ン9を介して塊砕装置17又はトルク均等型粉砕
装置18へ供給する。この塊砕装置17又はトル
ク均等型塊砕装置18では供給されて来た板状ま
たは塊状の脱水ケーキを小塊状または微小塊状に
塊砕する。この小塊状脱水ケーキをライン19を
介して超微粉砕ミル10に供給する。超微粉砕ミ
ル10では小塊状脱水ケーキ中の石炭粒を摩砕
し、角ばつた石炭粒の角をとり丸味をおびた形に
するとともに、石炭粒をさらに超微小粒化する。
そして仕上げミル10では石炭粒を摩砕し丸味を
おびさせ、また超微粒砕するとともに水分濃度を
調整するためタンク11からライン12を介して
供給する調整水およびタンク13からライン14
を介して供給される添加剤と一緒に混合撹拌す
る。この超微粉砕ミル10で超微粉砕し、摩砕
し、混合撹拌することによつて調整された製品高
濃度スラリはライン15から製品高濃度スラリ用
のタンク16に輸送して貯留する。
以上、本発明の第2発明に係る実施例を示す第
3図のフローシイートに基づいて詳述したよう
に、本発明の第2発明は、第1発明で得られる上
記の効果の他に次のような効果が得られる。
(1) 超微粉砕ミルに供給する脱水ケーキを小塊状
に塊砕して供給するために、超微粉砕ミルに供
給されるスラリ調整のための調整水および添加
剤との均一な混合撹拌がスムーズに行き良質で
均一な製品高濃度スラリを得ることが出来る。
(2) また、均一混合がスムーズに出来るので製品
高濃度スラリの単位時間当りの生産量が著しく
多くなり、したがつて生産性が向上する。
(3) 第4図に図示する場合には、塊砕装置がトル
ク均等型であるので、モータにかかるトルクが
均等になりモータのオーバヒートの防止出来、
小容量のモータで塊砕作業がスムーズに行く。
このような塊砕作業が非常にスムーズに行くの
で、大量の製品高濃度スラリをスムーズに作る
ことが出来る。
次に、本発明の第3発明は、上記第1発明をさ
らに改良するために提供されたものである。すな
わち、本発明の第3発明は、石炭を水中で粗粉砕
ミルによつて湿式粗粉砕して低濃度スラリに調整
し、ついで上記低濃度スラリを分級器にて粗粒を
含む低濃度スラリ(以下粗粒含有低濃度スラリと
記す)と粗粒が除去された低濃度スラリ(以下粗
粒カツト低濃度スラリと記す)とに分級し、上記
粗粒含有低濃度スラリは上記粗粉砕ミルに返送循
環させ、一方上記粗粒カツト低濃度スラリは脱水
して粗粒カツト脱水ケーキとし、上記粗粒カツト
脱水ケーキを超微粉砕ミルに導き、同超微粉砕ミ
ルによつて上記粗粒カツト脱水ケーキの細小石炭
粒を超微粉砕しかつ摩砕するとともに、上記粗粒
カツト脱水ケーキを供給される調整水および添加
剤と一緒に混合撹拌することを特徴とする高濃度
スラリの製造方法である。
以下、本発明の第3発明の好ましい実施例を第
5図に図示する実施例で詳述する。第5図に図示
する実施例は第3発明に係る一実施例のフローシ
イートである。
第5図に図示する実施例において、符号1乃至
16のうち同符号のものは第2図に図示する実施
例における符号1乃至16と均等物であるので説
明を省略する。
そして、9aは粗粒カツト脱水ケーキの輸送ラ
イン、20はライン6から供給されてきた低濃度
スラリ中の粗粒を分離し粗粒含有低濃度スラリと
粗粒カツト低濃度スラリとに分級する分級器、2
1は分級器20で分級された粗粒を粗粉砕ミル5
で再度湿式粗粉砕するための粗粒含有低濃度スラ
リの返送循環ライン、22は分級器20で分級さ
れた粗粒カツト低濃度スラリの輸送ラインであ
る。
第5図に図示するこのような実施例において、
貯留槽1の石炭およびタンク3の粗粉砕ミル供給
水をライン2および4を介して粗粉砕ミル5に供
給し、低濃度で粉砕処理し石炭20〜60重量%の低
濃度スラリを作る。この低濃度スラリをライン6
によつて分級器20に供給して粗粒含有低濃度ス
ラリと粗粒カツト低濃度スラリに分級する。粗粒
含有低濃度スラリはライン21を介して粗粉砕ミ
ル5に返送し、含有されている粗粒はさらに粗粉
砕ミル5で細小石炭粒または微小石炭粒に粉砕す
る。一方、分級器20にて得られる粗粒カツト低
濃度スラリは輸送ライン22から脱水機7に供給
する。脱水機7では粗粒カツト低報度スラリを脱
水し、脱水水はライン8から排水し、一方粗粒カ
ツト脱水ケーキはライン9aを介して超微粉砕ミ
ル10に供給する。超微粉砕ミル10では粗粒カ
ツト脱水ケーキ中の細小石炭粒を摩砕し、角ばつ
た細小石炭粒の角をとり丸味をおびた形にすると
ともに、細小石炭粒をさらに超微小粒化する。そ
して超微粉砕ミル10では細小石炭粒を摩砕し丸
味をおびさせ、また超微小粒化するとともに水分
濃度を調整するためタンク11からライン12を
介して供給される調整水およびタンク13からラ
イン14を介して供給する添加剤と一緒に混合調
整する。この超微粉砕ミル10で超微粉砕し、摩
砕し、混合撹拌することによつて調整された製品
高濃度スラリはライン15から製品高濃度スラリ
用のタンク16に輸送して貯留する。
以上、本発明の第3発明に係る実施例を示す第
5図のフローシイートに基づいて詳述したように
本発明の第3発明は、第1発明で得られる上記の
効果の他に次のように効果が得られる。
(1) 粗粒含有低濃度スラリを再度粗粉砕ミルで粗
粉砕するので、高濃度スラリ中には粗粒が非常
に少なくなり、一方微小石炭粒および超微小石
炭粒が増大することにより高濃度スラリのレオ
ロジー特性が擬塑性となり貯蔵安定性が向上す
る。
(2) 分級器で分級し、粗粒含有低濃度スラリは再
度粗粉砕ミルで粉砕するので、高濃度スラリ中
の粗粒の最大径を任意に選ぶことが出来る。し
たがつて、所望の粒度分布の高濃度スラリを得
ることが容易になる。
(3) 分級器で分級し、粗粒含有低濃度スラリは再
度粗粉砕ミルで粉砕するので、高濃度スラリ中
の粗粒が非常に少なくなる。したがつて、ボイ
ラ等の燃焼手段で燃焼させた場合に、未燃炭分
が極めて少なくなりボイラ内の残滓も殆んどな
くなつて、しかも燃焼効率が良くなる。
次に、本発明の第4発明は、第2発明および第
3発明が有する効果の相乗効果をねらつてさらに
良質の製品高濃度スラリを得る目的で提供された
ものである。すなわち、本発明の第4発明は、石
炭を水中で粗粉砕ミルによつて湿式粗粉砕して低
濃度スラリに調整し、ついで上記低濃度スラリを
分級器にて粗粒含有低濃度スラリと粗粒カツト低
濃度スラリとに分級し、上記粗粒含有低濃度スラ
リは上記粗粉砕ミルに返送循環させ、一方上記粗
粒カツト低濃度スラリは脱水して粗粒カツト脱水
ケーキとし、上記粗粒カツト脱水ケーキを塊砕装
置又はトルク均等型塊砕装置で塊砕したのち、超
微粉砕ミルに導き、同超微粉砕ミルによつて小塊
状粗粒カツト脱水ケーキの細小石炭粒を超微粉砕
しかつ摩砕するとともに、上記小塊状粗粒カツト
脱水ケーキを供給される調整水および添加剤と一
緒に混合撹拌することを特徴とする高濃度スラリ
の製造方法である。
以下、本発明の第4発明の好ましい実施例を第
6図に図示する実施例で詳述する。第6図に図示
する実施例は第4発明に係る一実施例のフローシ
イートである。
第6図に図示する実施例において、符号1乃至
22のうち同符号のものは第2図乃至第5図に図
示する実施例における1乃至22のうちの同符号
のものと均等物であるので説明を省略する。そし
て、9aは粗粒カツト脱水ケーキの輸送ライン、
19aは小塊状粗粒カツト脱水ケーキの輸送ライ
ンである。
第6図に図示するこのような実施例において、
貯留槽1の石炭およびタンク3の粗粉砕ミル供給
水をライン2および4を介して粗粉砕ミル5に供
給し、低濃度で粉砕処理し石炭20〜60重量%の低
濃度スラリを作る。この低濃度スラリをライン6
によつて分級器20に供給して粗粒含有低濃度ス
ラリと粗粒カツト低濃度スラリとに分級する。粗
粒含有低濃度スラリはライン21を介して粗粉砕
ミル5に返送し、含有されている粗粒はさらに粗
粉砕ミル5で微小石炭粒または超微小石炭粒に粉
砕する。一方、分級器20にて得られる粗粒カツ
ト低濃度スラリはライン22から脱水機7に供給
する。脱水機7では粗粒カツト低濃度スラリを脱
水し、脱水水はライン8から排水し、一方粗粒カ
ツト脱水ケーキはライン9aを介して塊砕装置1
7又は第4図に示すトルタ均等型塊砕装置18へ
供給する。この塊砕装置16又はトルク均等型塊
砕装置18では供給されて来た板状または塊状の
粗粒カツト脱水ケーキを小塊状または微小塊状に
塊砕する。この小塊状粗粒カツト脱水ケーキをラ
イン19aを介して超微粉砕ミル10に供給す
る。超微粉砕ミル10では小塊状粗粒カツト脱水
ケーキ中の細小石炭粒を摩砕し、角ばつた細小石
炭粒の角をとり丸味をおびた形にするとともに、
細小石炭粒を超微小粒化する。そして超微粉砕ミ
ル10では細小石炭粒を摩砕し丸味をおびさせ、
また超微小粒化するとともに水分濃度を調整する
ためタンク11からライン12を介して供給する
調整水およびタンク13からライン14を介して
供給する添加剤と一緒に混合調整する。この超微
粉砕ミル10で超微粉砕し、摩砕し、混合撹拌す
ることによつて調整された高濃度スラリを製品高
濃度スラリとしてライン15から製品高濃度スラ
リ用のタンク16に輸送して貯留する。
以上、本発明の第4発明に係る実施例を示す第
6図のフローシイートに基づいて詳述したように
本発明の第4発明は、第1発明乃至第3発明で得
られる上記の効果の他に次のような効果が得られ
る。
(1) 脱水する前に分級し、粗粒含有低濃度スラリ
は粗粉砕ミルへ返送して再度粉砕し、粗粒がカ
ツトされた低濃度スラリのみの脱水し、さらに
脱水後の板状又は塊状の粗粒カツト脱水ケーキ
を塊砕装置又はトルク均等型塊砕装置で小塊状
に塊砕して超微粉砕ミルに供給するため、これ
らの相乗効果によつて極めて良質な製品高濃度
スラリを得ることが出来る。
次に、本発明の第5発明は、第3発明を再に改
良したものである。すなわち、第5発明は、石炭
を水中で粗粉砕ミルによつて湿式粗粉砕して低濃
度スラリに調整し、ついで上記低濃度スラリを希
釈水にて希釈したのち分級器にて粗粒含有希釈低
濃度スラリと粗粒カツト希釈低濃度スラリとに分
級し、上記粗粒含有希釈低濃度スラリは上記粗粉
砕ミルに返送循環させ、一方上記粗粒カツト希釈
低濃度スラリは脱水して粗粒カツト脱水ケーキと
し、上記粗粒カツト脱水ケーキを超微粉砕ミルに
導き、同超微粉砕ミルによつて上記粗粒カツト脱
水ケーキの細小石炭粒を超微粉砕しかつ摩砕する
とともに、上記粗粒カツト脱水ケーキを供給され
る調整水および添加剤と一緒に混合撹拌すること
を特徴とする高濃度スラリの製造方法である。
以下、本発明と第5発明の好ましい実施例を第
7図に図示する実施例で詳述する。第7図に図示
する実施例は第5発明に係る一実施例のフローシ
イートである。
第7図に図示する実施例において、符号1乃至
22のうち同符号のものは第2図乃至第6図に図
示する実施例における1乃至22のうちの同符号
のものと均等物であるので説明を省略する。そし
て、9aは粗粒カツト脱水ケーキの輸送ライン、
21aは粗粒含有希釈低濃度スラリの返送循環ラ
イン、22aは粗粒カツト希釈低濃度スラリの輸
送ライン、23はライン6を介して供給されてき
た低濃度スラリを希釈水で分級しやすい濃度まで
薄める希釈用タンク、24は希釈水用のタンク、
25は希釈水を供給する希釈水の供給ライン、2
6は希釈用タンク23で希釈されて得られた石炭
15〜40重量%、水60〜85重量%の低濃度スラリ
(以下希釈低濃度スラリと記す)を輸送するライ
ンである。
第7図に図示するこのような実施例において、
貯留槽1の石炭およびタンク3の粗粉砕ミル供給
水をライン2および4を介して粗粉砕ミル5に供
給し、低濃度で粉砕処理し石炭20〜60%の低濃度
スラリを作る。この低濃度スラリをライン6によ
つて希釈用タンク23に導き、この希釈用タンク
23でタンク24からライン25を介して供給さ
れる希釈水で分級しやすい濃度まで薄める。すな
わち、石炭15〜40重量%の希釈低濃度スラリにす
る。この希釈低濃度スラリをライン26によつて
分級器20に供給して粗粒含有希釈低濃度スラリ
と粗粒カツト希釈低濃度スラリとに分級する。粗
粒含有希釈低濃度スラリはライン21aを介して
粗粉砕ミル5に返送し、含有されている粗粒はさ
らに粗粉砕ミル5で再粉砕する。一方、分級器2
0にて得られる粗粒カツト希釈低濃度スラリはラ
イン22aから脱水機7に供給する。脱水機7で
は粗粒カツト希釈低濃度スラリを脱水し、脱水水
はライン8から排水し、一方粗粒カツト脱水ケー
キはライン9aを介して超微粉砕ミル10に供給
する。超微粉砕ミル10では粗粒カツト脱水ケー
キ中の細小石炭粒を摩砕し、角ばつた細小石炭粒
の角をとり丸味をおびた形にするとともに、細小
石炭粒をさらに超微小粒化する。そして超微粉砕
ミル10では細小石炭粒を摩砕し丸味をおびさ
せ、また超微小粒化するとともに水分濃度を調整
するためタンク11からライン12を介して供給
する調整水およびタンク13からライン14を介
して供給する添加剤と一緒に混合撹拌する。この
超微粉砕ミル10で超微粉砕し、摩砕し、混合撹
拌することによつて調整された高濃度スラリを製
品高濃度スラリとしてライン15から製品スラリ
用のタンク18に輸送して貯留する。
以上、本発明の第5発明に係る実施例を示す第
7図のフローシイートに基づいて詳述したよう
に、本発明の第5発明は、第1発明および第3発
明で得られる上記の効果の他に次のような効果が
得られる。
(1) 分級器で分級する前に石灰20〜60重量%の低
濃度スラリを希釈して石炭15〜40%の薄い希釈
低濃度スラリにするので、分級器での分級能率
が向上し、製品高濃度スラリの大量生産が可能
である。
次に本発明の第6発明は、上記第1発明乃至第
5発明を再に改良し、その相乗効果をねらつたも
のである。すなわち、本発明の第6発明は、石炭
を水中で粗粉砕ミルによつて湿式粗粉砕して低濃
度スラリに調整し、ついで上記低濃度スラリを希
釈水にて希釈したのち分級器にて粗粒含有希釈低
濃度スラリと粗粒カツト希釈低濃度スラリとに分
級し、上記粗粒含有希釈低濃度スラリは上記粗粉
砕ミルに返送循環させ、一方上記粗粒カツト希釈
低濃度スラリは脱水して粗粒カツト脱水ケーキと
し、上記粗粒カツト脱水ケーキを塊砕装置又はト
ルク均等型塊砕装置で塊砕したのち超微粉砕ミル
に導き、同超微粉砕ミルでは小塊状粗粒カツト脱
水ケーキ中の細小石炭粒を超微粉砕しかつ摩砕す
るとともに、上記小塊状粗粒カツト脱水ケーキを
供給される調整水および添加剤と一緒に混合撹拌
することを特徴とする高濃度スラリの製造方法で
ある。
以下、本発明の第6発明の好ましい実施例を第
8図に図示する実施例で詳述する。第8図に図示
する実施例は第6発明に係る一実施例のフローシ
イートである。
第8図に図示する実施例において、符号1乃至
24のうち同符号のものおよび符号9a,19
a,21a,22aは第2図乃至第7図に図示す
る実施例における符号1乃至24のうちの同符号
のものおよび符号9a,19a,21a,22a
と均等物であるので説明を省略する。
第8図に図示するこのような実施例において、
貯留槽1の石炭およびタンク3の粗粉砕ミル供給
水をライン2および4を介して粗粉砕ミル5に供
給し、低濃度で粉砕処理し石炭20〜60重量%の低
濃度スラリを作る。この低濃度スラリをライン6
によつて希釈用タンク23に導き、この希釈用タ
ンク23でタンク24からライン25を介して供
給される希釈水で分級しやすい濃度まで薄める。
すなわち、石炭15〜40重量%の希釈低濃度スラリ
にする。この希釈低濃度スラリをライン26によ
つて分級器20に供給して粗粒含有希釈低濃度ス
ラリと粗粒カツト希釈低濃度スラリとに分級す
る。粗粒含有希釈低濃度スラリはライン21aを
介して粗粉砕ミル5に返送し、含有されている粗
粒はさらに粗粉砕ミル5で再粉砕する。一方、分
級器20にて得られる粗粒カツト希釈低濃度スラ
リはライン22aから脱水機7に供給する。脱水
機7では粗粒カツト希釈低濃度スラリを脱水し、
脱水はライン8から排水し、一方粗粒カツト脱水
ケーキはライン9aを介して塊砕装置17又はト
ルク均等型塊砕装置18へ供給する。この塊砕装
置17又は第4図に図示するトルク均等型塊砕装
置18では供給されて来た板状または塊状の粗粒
カツト脱水ケーキを小塊状または微小塊状に塊砕
する。この小塊状粗粒カツト脱水ケーキをライン
19aを介して超微粉砕ミル10に供給する。超
微粉砕ミル10では小塊状粗粒カツト脱水ケーキ
中の細小石炭粒を摩砕し、角ばつた細小石炭粒の
角をとり丸味をおびた形にするとともに、細小石
炭粒をさらに超微小粒化する。そして、超微粉砕
ミル10では細小石炭粒を摩砕し丸味をおびさ
せ、また超微小粒化するとともに水分濃度を調整
するためタンク11からライン12を介して供給
する調整水およびタンク13からライン14を介
して供給する添加剤と一緒に混合撹拌する。この
超微粉砕ミル10で超微粉砕し、摩砕し、混合撹
拌することによつて調整された高濃度スラリを製
品高濃度スラリとしてライン15から製品スラリ
用のタンク16に輸送して貯留する。
以上、本発明の第6発明に係る実施例を示す第
8図のフローシイートに基づいて詳述したよう
に、本発明の第6発明は、第1発明乃至第5発明
で得られる上記の効果の他に次のような効果が得
られる。
(1) 分級する前に分級しやすいように希釈し、ま
た分級によつて粗粒をカツトし粗粒含有希釈低
濃度スラリは粗粉砕ミルへ返送して再度粉砕
し、粗粒がカツトされた希釈低濃度スラリのみ
を脱水し、さらに脱水後の板状又は塊状の粗粒
カツト脱水ケーキを塊砕装置又はトルク均等型
塊砕装置で小塊状又は微小塊状に塊砕して超微
粉砕ミルに供給し、この超微粉砕ミルで超微粉
砕し、摩砕しながら調整水および添加剤と一緒
に混合撹拌するのでこれらの相乗効果によつて
極めて良質の製品高濃度スラリを得ることが出
来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の低濃度湿式高濃度スラリの製造
方法に関するフローシイート、第2図乃至第8図
は本発明に係るもので、第2図は本発明の第1発
明に係る実施例のフローシイート、第3図は本発
明の第2発明に係る実施例のフローシイート、第
4図はトルク均等型塊砕装置の斜視図、第5図は
本発明の第3発明に係る実施例のフローシイー
ト、第6図は本発明の第4発明に係る実施例のフ
ローシイート、第7図は本発明の第5発明に係る
フローシイート、第8図は本発明の第6発明に係
る実施例のフローシイートである。 1……石炭の供給貯留槽、2……石炭の供給ラ
イン、3……粗粉砕ミル供給水用タンク、4……
粗粉砕ミル用供給水の供給ライン、5……粗粉砕
ミル、6……低濃度スラリの輸送ライン、7……
脱水機、8……脱水水の排水ライン、9……脱水
ケーキの輸送ライン、9a……粗粒カツト脱水ケ
ーキの輸送ライン、10……徴微粉砕ミル、11
……調整水用タンク、12……調整水の供給ライ
ン、13……添加剤用タンク、14……添加剤の
供給ライン、15……製品高濃度スラリの輸送ラ
イン、16……製品高濃度スラリ用貯留タンク、
17……塊砕装置、18……トルク均等型塊砕装
置、19……小塊状脱水ケーキの輸送ライン、1
9a……小塊状粗粒カツト脱水ケーキの輸送ライ
ン、20……分級器、21……粗粒含有低濃度ス
ラリの返送循環ライン、21a……粗粒含有希釈
低濃度スラリの返送循環ライン、22……粗粒カ
ツト低濃度スラリの輸送ライン、22a……粗粒
カツト希釈低濃度スラリの輸送ライン、23……
希釈用タンク、24……希釈水用タンク、25…
…希釈水の供給ライン、26……希釈低濃度スラ
リの輸送ライン。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 石炭を水中で粗粉砕ミルによつて湿式粗粉砕
    して低濃度石炭水スラリに調製し、ついで上記低
    濃度石炭水スラリを脱水して脱水ケーキとし、上
    記脱水ケーキを超微粉砕ミルに導き、同超微粉砕
    ミルによつて上記脱水ケーキの石炭粒を超微粉砕
    しかつ摩砕するとともに上記脱水ケーキを供給さ
    れる調整水および添加剤と一緒に混合撹拌するこ
    とを特徴とする高濃度石炭水スラリの製造方法。
JP23630684A 1984-11-09 1984-11-09 高濃度石炭水スラリの製造方法 Granted JPS61115996A (ja)

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