JPH0551847A - 織機の織り欠点防止装置 - Google Patents
織機の織り欠点防止装置Info
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- JPH0551847A JPH0551847A JP3209471A JP20947191A JPH0551847A JP H0551847 A JPH0551847 A JP H0551847A JP 3209471 A JP3209471 A JP 3209471A JP 20947191 A JP20947191 A JP 20947191A JP H0551847 A JPH0551847 A JP H0551847A
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- weft
- loom
- weaving
- warp
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-
- D—TEXTILES; PAPER
- D03—WEAVING
- D03J—AUXILIARY WEAVING APPARATUS; WEAVERS' TOOLS; SHUTTLES
- D03J1/00—Auxiliary apparatus combined with or associated with looms
- D03J1/04—Auxiliary apparatus combined with or associated with looms for treating weft
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Textile Engineering (AREA)
- Looms (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 織機を空打ち再起動する際に、緯糸が収縮す
ることによる織り欠点の発生を防止する。 【構成】 線状部材12と、駆動源11とを設け、線状
部材12は、ガイド13によって案内する。線状部材1
2は、織機を逆転するとき、先端部が少なくとも2本の
経糸P、Pの開口を阻止するように、駆動源11によ
り、織前Wa の直近前方に斜めに挿入する。不良緯糸F
b を除去した後、織機を逆転すると、開口を阻止された
経糸P、Pは、最終の正常緯糸Fa を有効に拘束しつづ
けることができる。
ることによる織り欠点の発生を防止する。 【構成】 線状部材12と、駆動源11とを設け、線状
部材12は、ガイド13によって案内する。線状部材1
2は、織機を逆転するとき、先端部が少なくとも2本の
経糸P、Pの開口を阻止するように、駆動源11によ
り、織前Wa の直近前方に斜めに挿入する。不良緯糸F
b を除去した後、織機を逆転すると、開口を阻止された
経糸P、Pは、最終の正常緯糸Fa を有効に拘束しつづ
けることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、無杼織機において、
いわゆる空打ち再起動を行なう際に、緯糸が縮むことに
よる織布の織り欠点を防止するための織機の織り欠点防
止装置に関する。
いわゆる空打ち再起動を行なう際に、緯糸が縮むことに
よる織布の織り欠点を防止するための織機の織り欠点防
止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エアジェットルームやウォータジェット
ルームにおいては、緯入れ不良が発生して織機が停止す
ると、逆転して不良緯糸の口出しを行ない、不良緯糸を
除去した後、さらに逆転することにより、いわゆる空打
ち再起動を行なうのが普通である(図8)。
ルームにおいては、緯入れ不良が発生して織機が停止す
ると、逆転して不良緯糸の口出しを行ない、不良緯糸を
除去した後、さらに逆転することにより、いわゆる空打
ち再起動を行なうのが普通である(図8)。
【0003】いま、織機サイクルKi (iは、0を含む
整数)をとり、織機サイクルKo において緯入れ不良が
発生したとすると、そのとき発生する停止信号により、
織機は、約1/2織機サイクル強の惰性運転の後、引き
続く織機サイクルK1 の開口状態で自動停止する。この
とき、織機サイクルKo において緯入れされた不良緯糸
Fb と、それ以前の正常運転中の各織機サイクルKi
(i≦−1)において緯入れされた正常緯糸Fa 、F、
F…とは、いずれも、経糸P、Pにより強固に拘束され
ている。また、このときの経糸P、Pは、経糸開口Pa
を形成している。ただし、図8において、正常緯糸Fa
は、織機サイクルK-1において最後に正常に緯入れされ
た緯糸であり、正常緯糸F、F…は、それ以前に正常に
緯入れされた緯糸である。
整数)をとり、織機サイクルKo において緯入れ不良が
発生したとすると、そのとき発生する停止信号により、
織機は、約1/2織機サイクル強の惰性運転の後、引き
続く織機サイクルK1 の開口状態で自動停止する。この
とき、織機サイクルKo において緯入れされた不良緯糸
Fb と、それ以前の正常運転中の各織機サイクルKi
(i≦−1)において緯入れされた正常緯糸Fa 、F、
F…とは、いずれも、経糸P、Pにより強固に拘束され
ている。また、このときの経糸P、Pは、経糸開口Pa
を形成している。ただし、図8において、正常緯糸Fa
は、織機サイクルK-1において最後に正常に緯入れされ
た緯糸であり、正常緯糸F、F…は、それ以前に正常に
緯入れされた緯糸である。
【0004】つづいて、織機は、自動または手動によっ
て出力される口出し指令に呼応して、1織機サイクルの
逆転口出しを行なう。これにより、不良緯糸 Fb は、
経糸開口Pa に臨むようになり、経糸P、Pの拘束から
解放されるから、織工は、不良緯糸Fb を経糸開口Pa
から機械的に除去することができる。
て出力される口出し指令に呼応して、1織機サイクルの
逆転口出しを行なう。これにより、不良緯糸 Fb は、
経糸開口Pa に臨むようになり、経糸P、Pの拘束から
解放されるから、織工は、不良緯糸Fb を経糸開口Pa
から機械的に除去することができる。
【0005】不良緯糸Fb を除去したら、逆転指令によ
り、さらに、織機を逆転する。この逆転後の停止位置
は、一般に、織機サイクルK-1において、経糸P、Pが
開口状態から閉口状態に移行する途中の所定の織機機械
角である。そこで、このとき、織機停止前に、織機サイ
クルK-1において緯入れされた最終の正常緯糸Fa は、
部分的に開かれた経糸開口Pa に臨む状態にあり、した
がって、正常緯糸Fa は、経糸P、Pによる拘束を解除
されている。
り、さらに、織機を逆転する。この逆転後の停止位置
は、一般に、織機サイクルK-1において、経糸P、Pが
開口状態から閉口状態に移行する途中の所定の織機機械
角である。そこで、このとき、織機停止前に、織機サイ
クルK-1において緯入れされた最終の正常緯糸Fa は、
部分的に開かれた経糸開口Pa に臨む状態にあり、した
がって、正常緯糸Fa は、経糸P、Pによる拘束を解除
されている。
【0006】その後、織機は、起動信号によって再起動
させられるが、このとき、最初の筬打ちは、既に織前に
正常緯糸Fa が存在するため、新たな緯入れを行なうこ
とをせず、したがって、いわゆる空打ちとなる。次い
で、織機サイクルKo においては、新たな緯糸が緯入れ
されて実打ちが行なわれ、織機は、以後、正常運転に復
帰することができる。
させられるが、このとき、最初の筬打ちは、既に織前に
正常緯糸Fa が存在するため、新たな緯入れを行なうこ
とをせず、したがって、いわゆる空打ちとなる。次い
で、織機サイクルKo においては、新たな緯糸が緯入れ
されて実打ちが行なわれ、織機は、以後、正常運転に復
帰することができる。
【0007】なお、このようにして、逆転口出し後、さ
らに逆転して織機を再起動することにより、起動直後の
実打ちにおける筬打ち力を正規のものに近くし、起動段
等の織り欠点の発生を抑えることができる。
らに逆転して織機を再起動することにより、起動直後の
実打ちにおける筬打ち力を正規のものに近くし、起動段
等の織り欠点の発生を抑えることができる。
【0008】
【発明が解決しようとうする課題】かかる空打ち再起動
を行なうときは、緯糸が縮むことにより、織布に織り欠
点が発生することがある。すなわち、逆転後、織機を再
起動する際には、最終の正常緯糸Fa に対する経糸P、
Pの拘束が解除されているから、正常緯糸Fa は、特に
張力が大きい場合には、その緯入れ側が織布内に向けて
縮む傾向となるからである。なお、この織り欠点は、縮
み量の大きな強撚糸やスパンデックス糸の緯糸の場合に
殊に深刻である。
を行なうときは、緯糸が縮むことにより、織布に織り欠
点が発生することがある。すなわち、逆転後、織機を再
起動する際には、最終の正常緯糸Fa に対する経糸P、
Pの拘束が解除されているから、正常緯糸Fa は、特に
張力が大きい場合には、その緯入れ側が織布内に向けて
縮む傾向となるからである。なお、この織り欠点は、縮
み量の大きな強撚糸やスパンデックス糸の緯糸の場合に
殊に深刻である。
【0009】また、このような正常緯糸Fa の縮みを防
止するために、耳組装置を利用し、耳糸を介して正常緯
糸Fa の拘束を維持しようとする技術も知られている
(たとえば、特開昭62−206059号公報)。この
ものは、織機の逆転の際に、耳糸開口内に撚止め用のピ
ンを挿入し、耳糸を介して緯糸を拘束するものである
が、ピンの挿入位置が織前から遠いために、耳糸による
緯糸の拘束力が小さく、緯糸の縮みを阻止するには不十
分であり、必らずしも良好な結果を得ることができない
のが実情である。
止するために、耳組装置を利用し、耳糸を介して正常緯
糸Fa の拘束を維持しようとする技術も知られている
(たとえば、特開昭62−206059号公報)。この
ものは、織機の逆転の際に、耳糸開口内に撚止め用のピ
ンを挿入し、耳糸を介して緯糸を拘束するものである
が、ピンの挿入位置が織前から遠いために、耳糸による
緯糸の拘束力が小さく、緯糸の縮みを阻止するには不十
分であり、必らずしも良好な結果を得ることができない
のが実情である。
【0010】そこで、この発明の目的は、かかる従来技
術の問題に鑑み、不良緯糸を除去した後、織機を逆転す
るとき、少なくとも2本の経糸の開口を阻止するよう
に、織前の直近前方に斜めに挿入する線状部材を設ける
ことによって、耳組装置を使用する必要がなく、緯糸が
強撚糸やスパンデックス糸等であっても、これを十分安
定に保持する大きな拘束力を得ることができ、緯糸の収
縮による織り欠点の発生を有効に防止することができる
織機の織り欠点防止装置を提供することにある。
術の問題に鑑み、不良緯糸を除去した後、織機を逆転す
るとき、少なくとも2本の経糸の開口を阻止するよう
に、織前の直近前方に斜めに挿入する線状部材を設ける
ことによって、耳組装置を使用する必要がなく、緯糸が
強撚糸やスパンデックス糸等であっても、これを十分安
定に保持する大きな拘束力を得ることができ、緯糸の収
縮による織り欠点の発生を有効に防止することができる
織機の織り欠点防止装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めのこの発明の構成は、線状部材と、線状部材を長手方
向に前後に駆動する駆動源とからなり、線状部材は、織
機を逆転するとき、先端部が少なくとも2本の経糸の開
口を阻止するように、織布の端部において、織前の直近
前方(ただし、織前の筬側を前方とする、以下同じ)に
斜めに差し込むことをその要旨とする。
めのこの発明の構成は、線状部材と、線状部材を長手方
向に前後に駆動する駆動源とからなり、線状部材は、織
機を逆転するとき、先端部が少なくとも2本の経糸の開
口を阻止するように、織布の端部において、織前の直近
前方(ただし、織前の筬側を前方とする、以下同じ)に
斜めに差し込むことをその要旨とする。
【0012】なお、線状部材は、ガイドにより案内され
るようにしてもよく、また、可撓性を有するものとして
もよい。
るようにしてもよく、また、可撓性を有するものとして
もよい。
【0013】
【作用】かかる構成によるときは、駆動源は、線状部材
を長手方向に前後に駆動することができるので、線状部
材は、駆動源によって前進するとき、その先端部を織前
の直近前方に斜めに差し込むことができ、また、駆動源
によって後退するとき、そこから抜去することができ
る。
を長手方向に前後に駆動することができるので、線状部
材は、駆動源によって前進するとき、その先端部を織前
の直近前方に斜めに差し込むことができ、また、駆動源
によって後退するとき、そこから抜去することができ
る。
【0014】線状部材は、織機を逆転するとき、その先
端部が少なくとも2本の経糸の開口を阻止するように織
前の直近前方に斜めに差し込まれる。すなわち、線状部
材は、不良緯糸を除去した後、織機が再起動のために逆
転するとき、少なくとも2本の経糸が線状部材の先端部
を介して上下に交錯することにより、これらの経糸が開
口されることを阻止することができ、このようにして開
口を阻止された経糸は、最終の正常緯糸を積極的に拘束
しつづけることができるから、最終の正常緯糸の縮みを
有効に防止することができる。
端部が少なくとも2本の経糸の開口を阻止するように織
前の直近前方に斜めに差し込まれる。すなわち、線状部
材は、不良緯糸を除去した後、織機が再起動のために逆
転するとき、少なくとも2本の経糸が線状部材の先端部
を介して上下に交錯することにより、これらの経糸が開
口されることを阻止することができ、このようにして開
口を阻止された経糸は、最終の正常緯糸を積極的に拘束
しつづけることができるから、最終の正常緯糸の縮みを
有効に防止することができる。
【0015】線状部材がガイドによって案内されるとき
は、ガイドにより、線状部材の進行方向を積極的に規制
することができるので、線状部材は、所定の位置におい
て、所定の角度で、織前の直近前方に正しく差し込むこ
とができる。
は、ガイドにより、線状部材の進行方向を積極的に規制
することができるので、線状部材は、所定の位置におい
て、所定の角度で、織前の直近前方に正しく差し込むこ
とができる。
【0016】可撓性を有する線状部材を使用すれば、線
状部材は、織機を逆転するとき、経糸により容易に屈曲
することができるから、経糸に過大な力を及ぼすおそれ
がない。
状部材は、織機を逆転するとき、経糸により容易に屈曲
することができるから、経糸に過大な力を及ぼすおそれ
がない。
【0017】
【実施例】以下、図面を以って実施例を説明する。
【0018】織機の織り欠点防止装置は、駆動源11、
線状部材12、ガイド13を備えてなり(図1)、織布
Wの緯入れ側に配設されている。
線状部材12、ガイド13を備えてなり(図1)、織布
Wの緯入れ側に配設されている。
【0019】織布Wは、図示しない綜絖枠により、経糸
P、P…を所定の開口パターンに従って開口し、経糸開
口Pa 中に緯糸F、F…を緯入れすることによって製織
されている。ただし、図1は、何らかの原因により緯入
れ不良が発生し、織機が自動停止したとき、織機を逆転
口出しし、不良緯糸Fb を除去する過程を図示している
ものとし、したがって、ここでは、最後に緯入れされた
正常緯糸Fa は、経糸P、P…によって拘束され、織前
Wa を形成している。なお、織布Wの緯入れ側には、緯
糸切断カッタ15が配設されている。
P、P…を所定の開口パターンに従って開口し、経糸開
口Pa 中に緯糸F、F…を緯入れすることによって製織
されている。ただし、図1は、何らかの原因により緯入
れ不良が発生し、織機が自動停止したとき、織機を逆転
口出しし、不良緯糸Fb を除去する過程を図示している
ものとし、したがって、ここでは、最後に緯入れされた
正常緯糸Fa は、経糸P、P…によって拘束され、織前
Wa を形成している。なお、織布Wの緯入れ側には、緯
糸切断カッタ15が配設されている。
【0020】駆動源11は、可逆モータ11aの出力軸
にレバー11bを取り付けてなる。ただし、可逆モータ
11aは、ロータリソレノイドを含む他の任意の回転駆
動源であってもよいものとし、レバー11bを所定の駆
動角度θだけ正逆に回転駆動することができるものとす
る。
にレバー11bを取り付けてなる。ただし、可逆モータ
11aは、ロータリソレノイドを含む他の任意の回転駆
動源であってもよいものとし、レバー11bを所定の駆
動角度θだけ正逆に回転駆動することができるものとす
る。
【0021】線状部材12は、弾性に富む金属線または
合成樹脂材料からなる線材であって、その後端部は、連
結部材11b1 を介し、レバー11bの先端に連結され
ている。なお、連結部材11b1 は、レバー11bに対
して回転自在であるものとし、したがって、駆動源11
は、可逆モータ11aを正逆に駆動することにより、線
状部材12を長手方向に前後に駆動することができる。
合成樹脂材料からなる線材であって、その後端部は、連
結部材11b1 を介し、レバー11bの先端に連結され
ている。なお、連結部材11b1 は、レバー11bに対
して回転自在であるものとし、したがって、駆動源11
は、可逆モータ11aを正逆に駆動することにより、線
状部材12を長手方向に前後に駆動することができる。
【0022】ガイド13は、先端部を織布Wに向けて軽
く屈曲させたパイプ材であり、線状部材12は、ガイド
13を摺動自在に貫通している。そこで、線状部材12
は、その後退限においては、先端部がガイド13の先端
から短かく突出し(図1の実線)、前進限においては、
先端部が、織布Wの緯入れ側の端部において、経糸P、
P…の間から経糸開口Pa 内へ、織前Wa の直近前方に
斜めに差し込まれるものとする(同図の二点鎖線)。な
お、線状部材12は、経糸P、P…に掛からないよう
に、その先端が丸く形成されている(図2)。
く屈曲させたパイプ材であり、線状部材12は、ガイド
13を摺動自在に貫通している。そこで、線状部材12
は、その後退限においては、先端部がガイド13の先端
から短かく突出し(図1の実線)、前進限においては、
先端部が、織布Wの緯入れ側の端部において、経糸P、
P…の間から経糸開口Pa 内へ、織前Wa の直近前方に
斜めに差し込まれるものとする(同図の二点鎖線)。な
お、線状部材12は、経糸P、P…に掛からないよう
に、その先端が丸く形成されている(図2)。
【0023】ガイド13は、線状部材12を前後に駆動
するとき、線状部材12の進行方向を規制する。そこ
で、ガイド13は、その先端部の屈曲角度を適当に選定
することにより、線状部材12を織前Wa の直近前方に
差し込むとき、正常緯糸Fa に対する線状部材12の傾
きαを規制することができる。また、線状部材12は、
可逆モータ11aを駆動するとき、レバー11bの駆動
角度θにより、その前後動ストロークが決定される。す
なわち、線状部材12は、傾きαと、前後動ストローク
とを適当に定めることにより、その先端部が、経糸開口
Pa 内の正常緯糸Fa の直近前方において、少なくとも
2本の経糸P、Pと交わるように、経糸開口Pa に差し
込むことができる(同図の実線)。なお、ここでは、線
状部材12の先端部が交わる経糸P、Pは、特に中心線
を付して図示してある。
するとき、線状部材12の進行方向を規制する。そこ
で、ガイド13は、その先端部の屈曲角度を適当に選定
することにより、線状部材12を織前Wa の直近前方に
差し込むとき、正常緯糸Fa に対する線状部材12の傾
きαを規制することができる。また、線状部材12は、
可逆モータ11aを駆動するとき、レバー11bの駆動
角度θにより、その前後動ストロークが決定される。す
なわち、線状部材12は、傾きαと、前後動ストローク
とを適当に定めることにより、その先端部が、経糸開口
Pa 内の正常緯糸Fa の直近前方において、少なくとも
2本の経糸P、Pと交わるように、経糸開口Pa に差し
込むことができる(同図の実線)。なお、ここでは、線
状部材12の先端部が交わる経糸P、Pは、特に中心線
を付して図示してある。
【0024】そこで、この状態で織機を再起動のために
逆転すれば、経糸P、P…は、図示しないワープライン
を横切って上下に反転し、開口して正常緯糸Fa を解放
するが(図3の二点鎖線)、このとき、線状部材12の
先端部と交わる経糸P、Pのみは、線状部材12を挾み
込むようにして上下に交錯し(同図の実線)、正常緯糸
Fa を解放しない。すなわち、この経糸P、Pは、織機
が逆転しても、線状部材12により、その開口が積極的
に阻止されるから、正常緯糸Fa の拘束を有効に継続す
ることができ、正常緯糸Fa の縮みを防止することがで
きる。
逆転すれば、経糸P、P…は、図示しないワープライン
を横切って上下に反転し、開口して正常緯糸Fa を解放
するが(図3の二点鎖線)、このとき、線状部材12の
先端部と交わる経糸P、Pのみは、線状部材12を挾み
込むようにして上下に交錯し(同図の実線)、正常緯糸
Fa を解放しない。すなわち、この経糸P、Pは、織機
が逆転しても、線状部材12により、その開口が積極的
に阻止されるから、正常緯糸Fa の拘束を有効に継続す
ることができ、正常緯糸Fa の縮みを防止することがで
きる。
【0025】なお、線状部材12の傾きαは、線状部材
12等が、緯糸切断カッタ15を含む他の部材と機械的
に干渉することがないようにするためにも重要である。
すなわち、傾きαを適切に定めることにより、線状部材
12、駆動源11等は、織布Wから十分離して配設する
ことができ、干渉による不具合を容易に回避することが
できる。
12等が、緯糸切断カッタ15を含む他の部材と機械的
に干渉することがないようにするためにも重要である。
すなわち、傾きαを適切に定めることにより、線状部材
12、駆動源11等は、織布Wから十分離して配設する
ことができ、干渉による不具合を容易に回避することが
できる。
【0026】
【他の実施例】線状部材12は、その前後動ストローク
を大きくすることにより、織前Wa の直近前方に差し込
むとき、正常緯糸Fa の前方において、2本以上の経糸
P、P…と交わり、織機を逆転するとき、これらの経糸
P、P…の開口を阻止するようにしてもよい(図2の二
点鎖線)。織機を逆転すると、これらの経糸P、P…
は、そのすべてが線状部材12の先端部を挾み込むよう
にして上下に交錯し、正常緯糸Fa の拘束を継続するか
ら、正常緯糸Fa に対する拘束力を一層強大にすること
ができる。
を大きくすることにより、織前Wa の直近前方に差し込
むとき、正常緯糸Fa の前方において、2本以上の経糸
P、P…と交わり、織機を逆転するとき、これらの経糸
P、P…の開口を阻止するようにしてもよい(図2の二
点鎖線)。織機を逆転すると、これらの経糸P、P…
は、そのすべてが線状部材12の先端部を挾み込むよう
にして上下に交錯し、正常緯糸Fa の拘束を継続するか
ら、正常緯糸Fa に対する拘束力を一層強大にすること
ができる。
【0027】線状部材12は、自由状態で湾曲するもの
としてもよい(図4)。織前Wa の直近前方に差し込む
とき、線状部材12は、多くの経糸P、P…と交わり
(同図の二点鎖線)、これらの経糸P、P…は、織機を
逆転することにより、すべて、線状部材12を介して上
下に交錯することができる。
としてもよい(図4)。織前Wa の直近前方に差し込む
とき、線状部材12は、多くの経糸P、P…と交わり
(同図の二点鎖線)、これらの経糸P、P…は、織機を
逆転することにより、すべて、線状部材12を介して上
下に交錯することができる。
【0028】線状部材12は、円弧状に湾曲させてもよ
い(図5)。可逆モータ11aは、レバー11bを介
し、線状部材12を回転させるようにして、その長手方
向に前後に駆動し、線状部材12の先端部を織前Wa の
直近前方に差し込むことができる(同図の二点鎖線)。
ただし、このときの可逆モータ11aは、経糸P、P…
とほぼ同方向に、織布Wの上方に配設し、線状部材12
は、経糸P、P…を横切るようにして、織前Wa の直近
前方に差し込むものとする。
い(図5)。可逆モータ11aは、レバー11bを介
し、線状部材12を回転させるようにして、その長手方
向に前後に駆動し、線状部材12の先端部を織前Wa の
直近前方に差し込むことができる(同図の二点鎖線)。
ただし、このときの可逆モータ11aは、経糸P、P…
とほぼ同方向に、織布Wの上方に配設し、線状部材12
は、経糸P、P…を横切るようにして、織前Wa の直近
前方に差し込むものとする。
【0029】駆動部11は、レバー11bに代えて、駆
動ローラ11c、プレッシャローラ11dを使用するこ
とができる(図6)。駆動ローラ11cは、線状部材1
2が嵌合する案内溝11c1 を有し、線状部材12は、
駆動ローラ11cを正逆に回転することにより、前後に
駆動することができる。なお、案内溝11c1 は、プレ
ッシャローラ11dに設けてもよく、また、駆動ローラ
11c、プレッシャローラ11dの双方に設けてもよ
い。
動ローラ11c、プレッシャローラ11dを使用するこ
とができる(図6)。駆動ローラ11cは、線状部材1
2が嵌合する案内溝11c1 を有し、線状部材12は、
駆動ローラ11cを正逆に回転することにより、前後に
駆動することができる。なお、案内溝11c1 は、プレ
ッシャローラ11dに設けてもよく、また、駆動ローラ
11c、プレッシャローラ11dの双方に設けてもよ
い。
【0030】線状部材12は、揺動運動により、織前W
a の直近前方に差し込み(図7の実線)、また、経糸開
口Pa の外部へ退去させることができる(同図の二点鎖
線)。すなわち、線状部材12は、適当な回転駆動源に
より、その先端が正常緯糸Fa に対して傾斜した円軌道
Kを描くように、往復揺動運動させるものとする。
a の直近前方に差し込み(図7の実線)、また、経糸開
口Pa の外部へ退去させることができる(同図の二点鎖
線)。すなわち、線状部材12は、適当な回転駆動源に
より、その先端が正常緯糸Fa に対して傾斜した円軌道
Kを描くように、往復揺動運動させるものとする。
【0031】以上の各実施例において、線状部材12
は、可撓性を有するものとすることができる。線状部材
12は、経糸P、P…によって上下に挾み込まれると
き、正常緯糸Fa と平行になるように、容易に変形する
ことができるから、経糸P、P…に対し、過大な力を及
ぼすことがない。
は、可撓性を有するものとすることができる。線状部材
12は、経糸P、P…によって上下に挾み込まれると
き、正常緯糸Fa と平行になるように、容易に変形する
ことができるから、経糸P、P…に対し、過大な力を及
ぼすことがない。
【0032】また、駆動源11は、可逆モータ11aの
ように、正逆の回転駆動源ではなく、線状部材12を長
手方向に直接駆動する直線駆動源であってもよい。
ように、正逆の回転駆動源ではなく、線状部材12を長
手方向に直接駆動する直線駆動源であってもよい。
【0033】以上の説明において、線状部材12は、織
機を逆転するとき、少なくとも2本の経糸P、Pが線状
部材12を介して上下に交錯し、その先端部が、これら
の経糸P、Pの開口を阻止することができればよい。そ
こで、一般に、線状部材12の差込み長さは、約5〜1
0mm、長くても1〜2cm程度で十分である。また、線状
部材12は、織布Wの緯入れ側の端部においてのみなら
ず、反緯入れ側の端部において差し込んでもよく、ま
た、緯入れ側、反緯入れ側の双方の端部において差し込
んでもよい。なお、このようにして差し込んだ線状部材
12は、織機を再起動し、新たな緯糸が緯入れされて、
正常緯糸Fa が正常に拘束された時点において、経糸開
口Pa の外部へ抜去するものとする。
機を逆転するとき、少なくとも2本の経糸P、Pが線状
部材12を介して上下に交錯し、その先端部が、これら
の経糸P、Pの開口を阻止することができればよい。そ
こで、一般に、線状部材12の差込み長さは、約5〜1
0mm、長くても1〜2cm程度で十分である。また、線状
部材12は、織布Wの緯入れ側の端部においてのみなら
ず、反緯入れ側の端部において差し込んでもよく、ま
た、緯入れ側、反緯入れ側の双方の端部において差し込
んでもよい。なお、このようにして差し込んだ線状部材
12は、織機を再起動し、新たな緯糸が緯入れされて、
正常緯糸Fa が正常に拘束された時点において、経糸開
口Pa の外部へ抜去するものとする。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、駆動源と線状部材とを設け、駆動源により線状部材
を前後に駆動し、織機を逆転するとき、線状部材の先端
部が少なくとも2本の経糸の開口を阻止するように、織
前の直近前方に線状部材を斜めに差し込むことによっ
て、再起動のために織機を逆転する際に、開口を阻止さ
れた経糸により正常緯糸を強固に拘束しつづけることが
できるので、収縮性の強い緯糸を仕掛ける場合であって
も、緯糸の収縮に起因する織り欠点の発生を確実に防止
することができ、しかも、このとき、耳糸装置を全く使
用しないから、耳糸装置のない織機にも有効に適用する
ことができるという優れた効果がある。
ば、駆動源と線状部材とを設け、駆動源により線状部材
を前後に駆動し、織機を逆転するとき、線状部材の先端
部が少なくとも2本の経糸の開口を阻止するように、織
前の直近前方に線状部材を斜めに差し込むことによっ
て、再起動のために織機を逆転する際に、開口を阻止さ
れた経糸により正常緯糸を強固に拘束しつづけることが
できるので、収縮性の強い緯糸を仕掛ける場合であって
も、緯糸の収縮に起因する織り欠点の発生を確実に防止
することができ、しかも、このとき、耳糸装置を全く使
用しないから、耳糸装置のない織機にも有効に適用する
ことができるという優れた効果がある。
【0035】なお、線状部材は、斜めに差し込まれるか
ら、織布の緯入れ側に設ける場合であっても、緯糸切断
カッタ等との機械的干渉を容易に避けることができ、そ
の作動に際し、緯糸切断カッタ等を退避させるような動
作を全く必要としないという実用的な効果もある。
ら、織布の緯入れ側に設ける場合であっても、緯糸切断
カッタ等との機械的干渉を容易に避けることができ、そ
の作動に際し、緯糸切断カッタ等を退避させるような動
作を全く必要としないという実用的な効果もある。
【図1】 全体構成斜視説明図
【図2】 図1のX矢視相当の動作説明図
【図3】 図1のY矢視相当の動作説明図
【図4】 他の実施例を示す図2相当図
【図5】 別の実施例を示す図1相当図
【図6】 さらに他の実施例を示す図1相当図
【図7】 さらに別の実施例を示す図2相当図
【図8】 織機の動作と開口状態を示す説明図
W…織布 Wa …織前 P…経糸 10…織機の織り欠点防止装置 11…駆動源 12…線状部材 13…ガイド
Claims (3)
- 【請求項1】 線状部材と、該線状部材を長手方向に前
後に駆動する駆動源とからなり、前記線状部材は、織機
を逆転するとき、先端部が少なくとも2本の経糸の開口
を阻止するように、織布の端部において、織前の直近前
方に斜めに差し込むことを特徴とする織機の織り欠点防
止装置。 - 【請求項2】 前記線状部材は、ガイドにより案内され
ることを特徴とする請求項1記載の織機の織り欠点防止
装置。 - 【請求項3】 前記線状部材は、可撓性を有することを
特徴とする請求項1または請求項2記載の織機の織り欠
点防止装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3209471A JPH0551847A (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | 織機の織り欠点防止装置 |
KR1019920014939A KR930004536A (ko) | 1991-08-21 | 1992-08-19 | 직기의 직조 결점 방지 장치 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3209471A JPH0551847A (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | 織機の織り欠点防止装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0551847A true JPH0551847A (ja) | 1993-03-02 |
Family
ID=16573411
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3209471A Pending JPH0551847A (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | 織機の織り欠点防止装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0551847A (ja) |
KR (1) | KR930004536A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100813782B1 (ko) * | 2001-12-31 | 2008-03-13 | 두산인프라코어 주식회사 | 유압엑츄에이터의 급조작 충격방지장치 |
-
1991
- 1991-08-21 JP JP3209471A patent/JPH0551847A/ja active Pending
-
1992
- 1992-08-19 KR KR1019920014939A patent/KR930004536A/ko not_active Application Discontinuation
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100813782B1 (ko) * | 2001-12-31 | 2008-03-13 | 두산인프라코어 주식회사 | 유압엑츄에이터의 급조작 충격방지장치 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
KR930004536A (ko) | 1993-03-22 |
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