JPH0578953A - 織機の再起動方法と、再起動準備方法 - Google Patents

織機の再起動方法と、再起動準備方法

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JPH0578953A
JPH0578953A JP23778791A JP23778791A JPH0578953A JP H0578953 A JPH0578953 A JP H0578953A JP 23778791 A JP23778791 A JP 23778791A JP 23778791 A JP23778791 A JP 23778791A JP H0578953 A JPH0578953 A JP H0578953A
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JP
Japan
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loom
main shaft
weft
warp
crank angle
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Application number
JP23778791A
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English (en)
Inventor
Kensuke Wakamatsu
謙介 若松
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Tsudakoma Corp
Original Assignee
Tsudakoma Corp
Tsudakoma Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 織段が発生するおそれを最少にして、織機を
再起動する。 【構成】 緯入れ不良信号により、クランク角θ=θ1
において織機を制動停止した後、主軸から開口装置を切
り離し、開口装置のみを逆転する。主軸の1回転相当だ
け逆転した開口装置は、主軸に連結し、主軸を介して、
経糸が開口するクランク角θ=180(度)まで逆転
し、不良緯糸を口出しする。不良緯糸を抜き取ったら、
1ピック緯入れし、所定の起動用のクランク角θ=θ2
から、織機を再起動し、正常運転に復帰する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、織段が生じ難く、ま
た、全行程を容易に円滑に遂行することができる織機の
再起動方法と、再起動準備方法に関する。
【0002】
【従来の技術】織機は、その運転中に緯入れ不良や経糸
切れ等の停止原因が発生すると、織機制御回路に織機停
止信号が与えられ、緯入れを阻止しながら速やかに制動
停止するようになっている。
【0003】停止した織機は、その全体を逆転して、不
良緯糸の口出しを行なうのが普通であるが、このとき、
主軸から開口装置を切り離し、開口装置のみを逆転させ
ることもある(たとえば、特公昭43−21095号公
報)。この場合の織機は、主軸と開口装置との間にクラ
ッチを介装し、口出し時には、このクラッチによって開
口装置を主軸から切り離し、適当な補助モータを介し、
開口装置のみを逆転させる。主軸を回転することなく不
良緯糸の口出しをすることができるから、この間の筬
は、停止したままの状態に留まり、したがって、逆転中
に不要な筬打ちが行なわれることがなく、それによる織
段が発生するおそれをなくすることができる。なお、口
出し後は、一般に、織機全体を所定の起動位置までさら
に逆転し、織機を起動させている。
【0004】また、口出し後、不良緯糸を除去したら、
織機を再起動するに先き立ち、織機を停止したまま1本
の緯糸を緯入れすることもある(たとえば、特公平3−
29904号公報)。このような緯入れは、特に1ピッ
ク緯入れと呼ばれるが、これによれば、除去された不良
緯糸の代わりに、1ピック緯入れにより、新たな正常緯
糸が織前に挿入されるから、さらに、織機を起動位置に
まで逆転する必要がない。したがって、織前の位置が変
動することが少なく、織前が変動することによる織段の
発生を少なくすることが可能である。なお、このものに
おける不良緯糸の口出しは、開口装置を主軸から切り離
すことなく、主軸を逆転して経糸を開口させることによ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来技術の前者
によるときは、開口装置を逆転させ、不良緯糸を口出し
するときは、送出し装置、巻取り装置を適当に駆動する
ことにより、織前位置を適切に調整することが不可欠で
あるが、このときの織前調整量が大きいために、その調
整誤差に基づく織段が発生しがちであるという問題があ
った。また、後者によるときは、織前調整量が小さくて
済むから、調整誤差に基づく織段は発生し難いが、逆転
口出し中における不要な筬打ちに対する考慮がなされて
いないので、これによる織段が発生するおそれが避けら
れなかった。
【0006】さらに、これらのいずれの従来技術におい
ても、織機が制動停止する際のクランク角(主軸の回転
角度をいう、以下同じ)を特に規制していないために、
筬が織前から遠く離れ、筬打ち角が小さい状態で織機が
停止すると、その後、不良緯糸の口出しのために経糸を
開口する際に、筬とともにスレイに搭載されている緯入
れ用のエアガイドやサブノズル等が経糸と干渉すること
により、経糸がサブノズル等に掛かったままとなり、口
出しが全く不能になったり、経糸を損傷したりするおそ
れがある。なお、かかる事情は、開口装置を主軸から切
り離して不良緯糸を口出しする場合に、特に深刻であ
る。経糸を開口するとき、筬は全く動くことがなく、サ
ブノズル等が経糸開口内にそのまま停留するからであ
る。
【0007】また、筬打ち角が小さい状態で織機を停止
し、その後、開口装置を逆転すると、綜絖枠に搭載する
耳組装置、いわゆるレノ装置を使用しているときは、レ
ノ装置と筬との間に張り渡される耳糸(搦み糸、芯糸)
の屈曲角度が過大となるために、経糸を開口しても耳組
織が解放されず、不良緯糸の除去が不能となってしまう
おそれもあった。
【0008】そこで、この発明の目的は、かかる従来技
術の実情に鑑み、開口装置のみの逆転による不良緯糸の
口出しと、1ピック緯入れとを組み合せることによっ
て、両者の欠点を排除し、不要な筬打ちと、織前位置の
調整誤差の増大との双方に基づく織段を有効に排除する
ことができる織機の再起動方法と、制動停止する織機の
クランク角を適正に規制することによって、経糸が損傷
したりするおそれがなく、円滑に不良緯糸の口出しが可
能な織機の再起動準備方法とを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的を解決するた
めのこの出願に係る第1発明の構成は、織機停止信号に
より、緯入れを阻止しながら制動停止した織機を再起動
するに際し、開口装置を主軸から切り離し、主軸の1回
転相当だけ開口装置を逆転し、開口装置を主軸に連結し
た上、経糸が開口するクランク角に主軸を回転し、1ピ
ック緯入れして織機を再起動することをその要旨とす
る。
【0010】また、第2発明の構成は、織機停止信号に
より、緯入れを阻止しながら制動停止した織機を再起動
するに際し、筬が所定の筬打ち角以上となるようなクラ
ンク角に織機を停止し、開口装置を主軸から切り離し、
主軸の1回転相当だけ開口装置を逆転し、開口装置を主
軸に連結することをその要旨とする。
【0011】
【作用】かかる第1発明の構成によるときは、開口装置
は、織機が制動停止した後、主軸から切り離し、主軸の
1回転相当だけ逆転させることにより、経糸の開口パタ
ーンを1ピック分だけ逆行させると同時に、主軸に対
し、1回転だけ位置をずらせて再同期させることができ
るから、その後、開口装置を主軸に連結して、主軸を回
転させ、経糸を開口させれば、不要な筬打ちをすること
なく、不良緯糸の口出しを完成することができる。ただ
し、このとき、織機は、織機停止信号が発生した織機サ
イクルの次ぎの織機サイクル内に停止するように、制動
運転の長さが規制されているものとする。また、織機
は、その後、1ピック緯入れして再起動されるから、こ
のとき必要な織前調整量は、必要最少限で足りる。
【0012】第2発明の構成によるときは、織機が制動
停止するときのクランク角は、筬が所定の筬打ち角以上
となり、十分に織前に接近するように規制されている。
したがって、このとき、スレイ上に搭載されているサブ
ノズル等は、経糸開口の外部に抜け出した状態にあるか
ら、その後、開口装置を主軸から切り離して逆転して
も、サブノズル等と経糸とが干渉するおそれは全くな
い。
【0013】
【実施例】以下、図面を以って実施例を説明する。
【0014】織機の再起動方法は、織機を制動停止した
後、開口装置を主軸から切り離して逆転し、主軸に再連
結した上、経糸が開口するまで主軸を逆転し、1ピック
緯入れして織機を再起動する(図1)。ただし、図1
は、織機の停止原因が緯入れ不良である場合を例示して
いる。
【0015】織機は、エアジェットルームであるものと
し(図2)、経糸ビームB1 からの経糸Wp は、送出し
ロールR1 を経た上、綜絖S、Sによって上糸Wp1、下
糸Wp2に開口され、織前Wf に近い経糸開口Wpa内に図
示しない緯糸が緯入れされ、筬Rによって筬打ちされて
織布Wとなり、巻取りロールR2 を介して織布ビームB
2 に巻き取られている。経糸ビームB1 、巻取りロール
R2 は、それぞれ、送出しモータM1 、巻取りモータM
2 によって駆動されており、綜絖S、S、筬Rは、それ
ぞれ、開口装置Sa 、筬打ち機構Ra を介し、主モータ
Mによって駆動される主軸MSに連結されている。ただ
し、開口装置Sa と主軸MSとの間には、クラッチCL
が介装されており、開口装置Sa には、補助モータM3
が連結されている。そこで、開口装置Sa は、クラッチ
CLを切断し、補助モータM3 を起動することにより、
主軸MS、筬Rと無関係に綜絖S、Sを単独駆動するこ
とができる。
【0016】いま、織機が正常運転されているとき(図
1)、織機サイクルKo において緯入れ不良が発生した
とすると、織機は、図示しない織機制御回路に緯入れ不
良信号を与えることにより、制動運転に移行する。すな
わち、織機制御回路は、緯入れ不良信号を織機停止信号
として使用し、主モータMに対する電源を切断すると同
時に、主モータMに付設する図示しないブレーキ機構を
作動させるから、織機は、次ぎの織機サイクルK1 内に
おいて速やかに制動停止することができる。ただし、こ
のようにして織機が制動停止する際のクランク角θは、
θ=θ1 >180(度)であるものとし、また、制動運
転中の織機は、その緯入れ機構の作動を停止させ、織機
サイクルK1 における新たな緯入れを阻止しているもの
とする。
【0017】つづいて、織機は、クラッチCLを切断
し、開口装置Sa を主軸MSから切り離した上、補助モ
モータM3 により、主軸MSの1回転相当だけ開口装置
Sa を逆転する。なお、開口装置Sa の逆転中は、主軸
MSが停止しているから、筬Rは、停止したままであ
る。また、このとき、送出しモータM1 、巻取りモータ
M2 を作動させ、ほぼ1ピック分に相当するだけ、織前
Wf の位置を経糸ビームB1 側に戻すものとする。さら
に、多色緯入れ装置を使用し、2種以上の緯糸を選択し
て緯入れし、織布Wを製織している場合は、多色緯入れ
装置も、1ピック相当だけ逆行させるものとする。
【0018】このようにして、開口装置Sa を逆転する
と、綜絖S、Sは、織機サイクルKo において、クラン
ク角θ=θ1 相当の開口状態となるから、開口装置Sa
は、クラッチCLを接続して、主軸MSに同期連結する
ことができる。その後、主モータMを介して主軸MSを
逆転し、経糸Wp が上糸Wp1、下糸Wp2に分離して完全
に開口するクランク角θ=180(度)にすれば、上糸
Wp1、下糸Wp2は、綜絖S、Sにより、緯入れ不良を発
生した緯入れの際の開口パターンに開き、不良緯糸を口
出しすることができる。
【0019】つづいて、織機は、図示しない自動緯糸除
去装置により、口出しされた不良緯糸を織前Wf から自
動的に抜き取り、さらに、1ピック緯入れを実行する。
その後、主モータMを介して主軸MSを正転し、所定の
起動用のクランク角θ=θ2において主モータMを起動
すれば、織機は、正常運転に復帰することができる。な
お、クランク角θ=θ2 は、一般に、経糸Wpが閉口
し、上糸Wp1、下糸Wp2が、1ピック緯入れした緯糸を
確実に把持することができ、しかも、再起動後の最初の
筬打ち力が小さ過ぎることがないように、θ2 ≒260
(度)に設定するのがよい。また、主モータMは、クラ
ンク角θ=θ2 において、必らずしも一旦停止させる必
要はなく、正転状態から連続的に起動させ、織機を正常
運転に移行させてもよい。
【0020】以上の説明において、織機の制動停止から
正常運転に至るまでのすべての行程は、たとえば、マイ
クロコンピュータによる一連のシーケンス制御により、
容易に全自動で進行させることが可能である。
【0021】
【他の実施例】図1において、起動用のクランク角θ=
θ2 は、緯入れ不良が発生した織機サイクルKo に代え
て、それに先行する織機サイクルK-1にとることができ
る(図3)。このとき、クランク角θ=180(度)か
らθ=θ2 までの逆転は、主モータMを介し、主軸MS
を逆転させるものとし、また、クランク角θ=θ2 から
の起動後、織機サイクルKo における最初の緯入れは、
これを禁止し、その後の織機サイクルK1 以降に、緯入
れを実行させるものとする。主モータMは、織機サイク
ルKo の終期までには、十分に加速を完了することがで
きるから、筬Rは、織機サイクルKo において1ピック
緯入れした正常緯糸を正規の筬打ち力で織前Wf に打ち
込むことができ、織段が発生するおそれを一層少なくす
ることができる。
【0022】自動緯糸除去装置を使用するに代え、口出
しされた不良緯糸を手動で織前Wfから抜き取る場合は
(図4)、クランク角θ=θ1 まで開口装置Sa を逆転
し、主軸MSに連結した後、主モータMを介してクラン
ク角θ=θ2 まで主軸MSを正転して、待機する。ここ
で、クランク角θ=θ2 は、前述の起動用のクランク角
であるが、織工が到着するまでに、停止中の経糸Wp が
過大に伸びることを防ぐために、経糸Wp の上糸Wp1、
下糸Wp2が完全に閉じるように、θ2 ≧300(度)程
度に定めるのがよい。
【0023】織工が到着したら、主モータMを手動で起
動し、主軸MSを介して織機を手動逆転し、上糸Wp1、
下糸Wp2を開口させて、不良緯糸を口出しする(θ=1
80(度))。その後、手動で不良緯糸を織前Wf から
抜き取り、1ピック緯入れした上、起動ボタンを操作す
れば、織機は、主モータM、主軸MSを介して起動用の
クランク角θ=θ2 まで正転した後、自動的に、正常運
転に復帰することができる。なお、このとき、主モータ
Mは、クランク角θ=θ2 において、必らずしも一旦停
止する必要はなく、クランク角θ=180(度)から、
そのまま起動させてよい。
【0024】正常運転中に経糸切れが発生したときは
(図5)、織機は、まず、経切れ信号に対応して制動停
止する。すなわち、このときの織機停止信号は、緯入れ
不良信号に代え、経切れ信号となっている。
【0025】織機は、経糸切れを生じた織機サイクルK
o の次ぎの織機サイクルK1 のクランク角θ=θ1 で制
動停止した後、前実施例と全く同様にして、開口装置S
a を主軸MSから切り離して逆転し、織機サイクルKo
のクランク角θ=θ1 で主軸MSに再連結した上、クラ
ンク角θ=θ2 まで正転して待機し、織工の到着を待
つ。織工が到着したら、切れた経糸を手動補修した上、
起動ボタンを操作して、そのまま正常運転に復帰すれば
よい。
【0026】なお、織物の種類によっては、稀に、織段
防止のために、経糸切れの場合であっても、経糸切れを
生じた織機サイクルKo における正常に緯入れされた緯
糸を抜き取り、その後に1ピック緯入れすることもあ
る。このような場合は、切れた経糸を手動補修した後、
前実施例と全く同様にして、織機を手動逆転し、正常緯
糸を口出しし(θ=180(度))、緯糸を抜き取り、
1ピック緯入れした上、起動ボタンを操作すればよい。
【0027】緯入れ不良と経糸切れとの双方が同時に発
生したときは(図6)、織機は、制動停止の後、前実施
例にならって開口装置Sa を逆転させた上、主軸MSに
連結し、織機停止原因が発生した織機サイクルKo のク
ランク角θ=θ2 に待機させる。織工が到着したら、織
工の操作により、主軸MSをクランク角θ=180
(度)に逆転して、不良緯糸の口出しをする。そこで、
自動または手動で不良緯糸を抜き取って、1ピック緯入
れし、つづいて、自動または手動で、クランク角θ=θ
2 まで織機を正転し、経糸を手動補修した後、起動ボタ
ンを操作して、織機を正常運転に復帰させる。
【0028】以上の説明において、織機が制動停止する
クランク角θ=θ1 は、筬Rの筬打ち角αが所定の筬打
ち角αo 以上となるように定めることができる(図
7)。
【0029】一般に、筬Rは、スレイR1 上に立設され
ており、図示しないスレイソードを介し、揺動軸R2 を
中心に前後に揺動して、緯入れされた緯糸を織前Wf に
打ち込むことができる。また、スレイR1 上には、筬R
の前方側(筬Rより織前Wf側をいう、以下同じ)に、
緯入れ用のサブノズルSNが搭載されている。そこで、
筬Rが織前Wf から最も離れる位置(同図の実線)を規
準にして、織前Wf 側に向けて筬打ち角αを定義する。
【0030】サブノズルSNは、筬打ち角α=0(度)
のときは、その先端が、下糸Wp2を突き抜けて経糸開口
Wpa内に突出し、図示しない緯糸が、経糸開口Wpa内に
緯入れされるのを補助することができる。ただし、緯糸
は、筬Rに形成された緯入れガイドRb に沿って緯入れ
されるものとする。また、サブノズルSNは、筬Rが、
このようにして緯入れされた緯糸を織前Wf に打ち込む
ときは、経糸開口Wpaから、下糸Wp2の下方に抜け出す
ことができる(同図の二点鎖線)。そこで、サブノズル
SNが、経糸開口Wpaから完全に抜け出すときの筬打ち
角αを、α=αo とする。
【0031】いま、筬打ち角αが、α<αo のときに、
開口装置Sa を駆動して、上糸Wp1、下糸Wp2からなる
経糸Wp を開閉すれば、経糸Wp は、開口の途中におい
て、経糸開口Wpa内に突出するサブノズルSNに掛か
り、損傷するおそれがあるが(同図の一点鎖線)、α≧
αo では、サブノズルSNが経糸開口Wpa内に存在しな
いから、このような事態が発生するおそれは全くない。
すなわち、筬Rが筬打ち角α≧αo となるように、織機
が制動停止するクランク角θ=θ1 を設定すれば、その
後、開口装置Sa を主軸MSから切り離して逆転して
も、経糸Wp が損傷するおそれを完全に排除することが
できる。
【0032】同様に、スレイR1 上にエアガイドGDが
搭載されているときは(図8)、クランク角θ=θ1
は、エアガイドGDが経糸開口Wpaから抜け出るときの
筬打ち角α=αo として、α≧αo となるように設定す
ればよい。
【0033】なお、このようにして、α≧αo となるよ
うに、織機を制動停止させる際のクランク角θ=θ1 を
設定すれば、そのときの筬Rは、綜絖Sとの距離dを十
分大きくとることができるから、綜絖Sにレノ装置が搭
載されている場合であっても、距離dにおける耳糸の屈
曲角度が大きくなく、したがって、開口装置Sa を逆転
させることにより、耳組織を円滑に解放することができ
る。
【0034】一方、このようにクランク角θ=θ1 を規
制するためには、主モータMに付設する図示しないブレ
ーキ機構は、ブレーキ力を調節可能な形式とし、制動停
止する際のクランク角θ=θ1 の大小により、ブレーキ
力を積極的にコントロールするようにしてもよい。ま
た、織機の制動運動の長さが過大となり、織機の制動停
止が織機サイクルK1 の次ぎの織機サイクルにまでずれ
込むと、新たな筬打ちがなされることにより、織段の原
因となったり、不良緯糸の除去が困難になったりするか
ら、クランク角θ=θ1 は、適当な監視回路により、そ
の値が適正範囲内にあることを監視するようにしてもよ
い。
【0035】なお、織機が制動停止する際のクランク角
θ=θ1 が、筬打ち角α≧αo とならない場合には、そ
の後に、手動または自動操作による織機全体の正転また
は逆転により、織機を筬打ち角α≧αo となる位置にま
で移動し、その後に、開口装置Sa を主軸MSから切り
離して逆転することができる。
【0036】また、織前Wf の位置は、主軸MSから切
り離して開口装置Sa を逆転させる際に調整するに代
え、その後、織機を逆転し、または、正転する際に調整
するようにしてもよく、さらには、織機をクランク角θ
=θ2 においた後、主モータMを起動するに先き立って
調整するようにしてもよい。
【0037】さらに、開口装置Sa は、クラッチCLを
介して主軸MSと連結し、補助モータM3 を備えるもの
のみならず、専用の駆動モータを備え、定常運転中は、
この駆動モータを主モータMに電気的に同期させ、ま
た、逆転口出し中は、主モータMとの電気的な同期を切
り離し、駆動モータのみを単独運転するものであっても
よい。
【0038】なお、この発明は、エアジェットルーム以
外の織機に対しても、そのまま適用することができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、この出願に係る第
1発明によれば、主軸から切り離した開口装置を逆転
し、主軸に連結した上、経糸が開口するクランク角に主
軸を回転し、1ピック緯入れすることにより、開口装置
を単独で逆転するから、逆転口出し中の不要な筬打ちを
なくすることができ、また、1ピック緯入れを実行する
から、織前調整量が少なくて済み、したがって、不要な
筬打ちと織前の調整誤差との双方に基づく織段の発生を
有効に防止することができるという優れた効果がある。
【0040】第2発明によれば、筬が所定の筬打ち角以
上となるようなクランク角に織機を停止させることによ
って、筬とともにスレイ上に搭載されるサブノズル等
は、確実に経糸開口内から外部に脱出した状態にするこ
とができるから、その後、開口装置を逆転させても、サ
ブノズル等により、不用意に経糸を損傷させるおそれが
全くなく、一連の動作を円滑に遂行することができると
いう優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 動作説明線図
【図2】 織機の概略構成図
【図3】 他の実施例を示す要部動作説明線図
【図4】 別の実施例を示す図1相当図(1)
【図5】 別の実施例を示す図1相当図(2)
【図6】 別の実施例を示す図1相当図(3)
【図7】 織機の要部動作説明図(1)
【図8】 織機の要部動作説明図(2)
【符号の説明】
Wp …経糸 MS…主軸 R…筬 Sa …開口装置 θ…クランク角 α…筬打ち角
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年12月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めのこの出願に係る第1発明の構成は、織機停止信号に
より、緯入れを阻止しながら制動停止した織機を再起動
するに際し、開口装置を主軸から切り離し、主軸の1回
転相当だけ開口装置を逆転し、開口装置を主軸に連結し
た上、経糸が開口するクランク角に主軸を回転し、1ピ
ック緯入れして織機を再起動することをその要旨とす
る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】つづいて、織機は、クラッチCLを切断
し、開口装置Sa を主軸MSから切り離した上、補助モ
ータM3 により、主軸MSの1回転相当だけ開口装置S
a を逆転する。なお、開口装置Sa の逆転中は、主軸M
Sが停止しているから、筬Rは、停止したままである。
また、このとき、送出しモータM1 、巻取りモータM2
を作動させ、ほぼ1ピック分に相当するだけ、織前Wf
の位置を経糸ビームB1側に戻すものとする。さらに、
多色緯入れ装置を使用し、2種以上の緯糸を選択して緯
入れし、織布Wを製織している場合は、多色緯入れ装置
も、1ピック相当だけ逆行させるものとする。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 織機停止信号により、緯入れを阻止しな
    がら制動停止した織機を再起動するに際し、開口装置を
    主軸から切り離し、主軸の1回転相当だけ開口装置を逆
    転し、開口装置を主軸に連結した上、経糸が開口するク
    ランク角に主軸を回転し、1ピック緯入れして織機を再
    起動することを特徴とする織機の再起動方法。
  2. 【請求項2】 織機停止信号により、緯入れを阻止しな
    がら制動停止した織機を再起動するに際し、筬が所定の
    筬打ち角以上となるようなクランク角に織機を停止し、
    開口装置を主軸から切り離し、主軸の1回転相当だけ開
    口装置を逆転し、開口装置を主軸に連結することを特徴
    とする織機の再起動準備方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5467801A (en) * 1993-04-17 1995-11-21 Nissan Texsys Co., Ltd. Warp yarn leveling motion incorporated with a loom stop timing judging device

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5467801A (en) * 1993-04-17 1995-11-21 Nissan Texsys Co., Ltd. Warp yarn leveling motion incorporated with a loom stop timing judging device

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