JPH07189081A - パイル織機における緯糸処理方法 - Google Patents

パイル織機における緯糸処理方法

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JPH07189081A
JPH07189081A JP33173793A JP33173793A JPH07189081A JP H07189081 A JPH07189081 A JP H07189081A JP 33173793 A JP33173793 A JP 33173793A JP 33173793 A JP33173793 A JP 33173793A JP H07189081 A JPH07189081 A JP H07189081A
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JP
Japan
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weft
pile
reference period
pick
loom
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JP33173793A
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English (en)
Inventor
Yoshimi Iwano
義美 岩野
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Toyota Industries Corp
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Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D03WEAVING
    • D03DWOVEN FABRICS; METHODS OF WEAVING; LOOMS
    • D03D39/00Pile-fabric looms
    • D03D39/22Terry looms
    • D03D39/223Cloth control

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Looms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】パイル織機における織物品質低下を防止する。 【構成】パイル用経糸Tpを案内するテリーモーション
ローラ13及び織布Wを案内するエキスパンションバー
6はサーボモータ22の作動によりテリーモーションを
行なう。緯入れミスが発生した場合、今回の緯入れミス
が前回の緯入れミス発生時点から設定ピック数の緯入れ
回数以内に発生した場合には織機制御コンピュータC0
は緯糸処理装置27の緯糸処理動作制御を遂行しない。
今回の緯入れミスが前回の緯入れミス発生時点から設定
ピック数の緯入れ回数後に発生した場合には織機制御コ
ンピュータC0 は緯糸処理装置27の緯糸処理動作制御
を遂行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、筬の筬打ち位置と織布
の織前位置との相対距離を変更してパイルを形成するパ
イル織機における緯糸処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】パイル織機において緯入れミスが発生し
た場合の緯糸処理方法が特開昭64−85352号公報
に開示されている。この従来方法では緯入れミス緯糸が
ルーズピック緯糸の場合には不良緯糸除去装置を動作さ
せて緯入れミス緯糸のみを織前から除去し、不良緯糸が
ファーストピック緯糸の場合には不良緯糸除去装置を動
作させて不良緯糸及びその前のルーズピック緯糸2本も
除去するようにしている。ファーストピック緯糸を織前
から除去すると最前のパイルが抜け、ファーストピック
緯糸の緯入れから製織が再開されてもパイル抜けの生じ
た部位にパイルを形成できない。そのため、緯入れミス
のファーストピック緯糸を除去処理した場合にはその前
のルーズピック緯糸2本も除去し、ルーズピック緯糸の
緯入れから製織が再開される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】経糸には糸屑、糊滓等
が付着したり、毛玉ができたりし、これらが複数本の経
糸に絡み合って開口不良をもたらす。一般に、地経糸に
は高い張力が掛けられるが、パイル経糸の張力は地経糸
の張力の1/2〜1/5に設定されている。パイル経糸
を低く設定するのは両者の差が大きいほど風合いの良い
パイルを形成できるためである。そのため、パイル織機
における緯入れミスの大半はパイル経糸の開口不良に起
因する。
【0004】開口不良に起因する緯入れミス発生では不
良緯糸の除去処理を行なってもすぐに緯入れミスが発生
する。開口不良に起因する緯入れミス発生の度に不良緯
糸の除去処理を行なうと、織前付近のパイルが引け、織
物品質が低下する。
【0005】本発明は、緯入れミス発生に伴う布欠点を
確実に排除し得るパイル織機における緯糸処理方法を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
筬の筬打ち位置と織布の織前位置との相対距離を変更し
てパイルを形成し、織布の織前に筬打ちされた緯入れミ
スの緯糸を経糸開口内から除去処理する緯糸処理動作を
行なう緯糸処理装置を備えたパイル織機を対象とし、請
求項1に記載の発明では、予め設定された設定基準期間
内に緯入れミスが2回以上に設定された設定基準回数発
生した場合には前記緯糸処理装置の緯糸処理動作を禁止
するようにした。
【0007】請求項2に記載の発明では、予め設定され
た設定基準期間内に緯入れミスが2回以上に設定された
設定基準回数発生した場合には前記緯糸処理装置の緯糸
処理動作を遂行し、製織の自動再開は禁止するようにし
た。
【0008】請求項6に記載の発明では、前記設定基準
期間を織物組織別に設定した。請求項7に記載の発明で
は、前記設定基準期間内の緯入れミス発生回数が前記設
定基準回数に達した場合には前記設定基準期間を減少す
るように変更するようにした。
【0009】
【作用】前記設定基準期間としては、緯糸の設定ピック
数、パイル経糸の設定送り出し量、設定時間等が採用さ
れる。
【0010】請求項1に記載の発明では、緯入れミスが
発した場合、この緯入れミスが設定基準期間内で設定基
準回数目のものでない場合には前記緯糸処理装置による
緯糸処理動作が遂行され、不良緯糸が経糸開口内から除
去処理される。緯入れミスが設定基準期間内で設定基準
回数目のものである場合には前記緯糸処理装置による緯
糸処理動作が禁止される。即ち、緯糸処理は作業者の処
理作業に任される。
【0011】請求項2に記載の発明では、緯入れミスが
発した場合、この緯入れミスが設定基準期間内で設定基
準回数目のものでない場合には前記緯糸処理装置による
緯糸処理動作が遂行され、不良緯糸が経糸開口内から除
去処理される。緯入れミスが設定基準期間内で設定基準
回数目のものである場合には前記緯糸処理装置による緯
糸処理動作が遂行されるが、製織の自動再開は禁止され
る。
【0012】請求項6に記載の発明では、パイル織パタ
ーンの設定基準期間とパイル織パターンでない場合の設
定基準期間とは異なっており、パイル織パターンと別の
織パターンとの間の移行の際には設定基準期間が各パタ
ーン用に切り換えられる。
【0013】請求項7に記載の発明では、緯入れミス発
生回数が設定基準期間内に設定基準回数に達すると、製
織再開後の設定基準期間が少なくなるように変更され
る。製織再開後の設定基準期間内に緯入れミスが発生し
ない場合には変更された設定基準期間は元の設定基準期
間に戻される。
【0014】
【実施例】以下、本発明をジェットルームに具体化した
第1実施例を図1〜図5に基づいて説明する。
【0015】図1は織機全体の側面を示し、1は地織用
ワープビームである。地織用ワープビーム1は送り出し
モータMgにより回転駆動される。送り出しモータMg
の作動により地織用ワープビーム1から送り出される地
経糸Tはバックローラ2及び張力検出ローラ3を経由し
て綜絖4及び変形筬5を通される。織布Wはエキスパン
ションバー6、サーフェスローラ7及びガイドローラ
8,9を経由してクロスローラ10に巻き取られる。
【0016】地経糸Tgの張力は張力検出ローラ3を介
してロードセル3aにより検出される。送り出しモータ
Mgは送り出し制御コンピュータC1 の制御を受ける。
送り出し制御コンピュータC1 は予め設定された張力F
g及びロードセル3aから得られる張力検出情報に基づ
いて送り出しモータMgの送り出し速度を制御する。
【0017】地織用ワープビーム1の上方にはパイル用
ワープビーム11が支持されている。パイル用ワープビ
ーム11は送り出しモータMpにより回転駆動される。
送り出しモータMpの作動によりパイル用ワープビーム
11から送り出されるパイル用経糸Tpは張力検出ロー
ラ12及びテリーモーションローラ13を経由して綜絖
4及び変形筬5に通される。
【0018】パイル用経糸Tpの張力は張力検出ローラ
12を介してロードセル12aにより検出される。送り
出しモータMpは送り出し制御コンピュータC2 の制御
を受ける。送り出し制御コンピュータC2 は予め設定さ
れた張力Fp及びロードセル12aから得られる張力検
出情報に基づいて送り出しモータMpの送り出し速度を
制御する。
【0019】織機の前後中央部には三叉状の中間レバー
14が支軸14aを中心に回動可能に配設されている。
織機の後部には支持レバー15が支軸15aを中心に回
動可能に配設されており、支持レバー14にはテリーモ
ーションローラ13が支持されている。支持レバー15
と中間レバー14とはロッド16により連結されてい
る。織機の前部には支持レバー17が支軸17aを中心
に回動可能に配設されており、支持レバー17にはエキ
スパンションバー6が支持されている。支持レバー17
と中間レバー14とはロッド18により連結されてい
る。中間レバー14が回動すると支持レバー15,17
が同一方向へ回動し、テリーモーションローラ13及び
エキスパンションバー6が同一方向へ同量変位する。こ
の変位によりパイル用経糸Tpの経路及び織布Wの経路
が変位し、織布Wの織前W1 が変位する。
【0020】中間レバー14の上方の駆動軸19には積
極カム式のテリーモーションカム20及びウォームホイ
ール21が止着されている。駆動軸19の近傍にはサー
ボモータ22が配設されており、その駆動ウォーム22
aがウォームホイール21に噛合している。サーボモー
タ22は一方向へ回転し、テリーモーションカム20が
一方向へ回転する。サーボモータ22はテリーモーショ
ン制御コンピュータC 3 の制御を受ける。
【0021】この実施例では図4(a),(b)に示す
3本緯タオル組織の製織を前提としている。Y1 はファ
ーストピック緯糸であり、Y2 ,Y3 はルーズピック緯
糸である。Pは筬打ち位置を示す。Wbは地織部であ
り、Ybは地織部の緯糸である。図4(a)はルーズピ
ック緯糸Y2 の筬打ち状態を示し、図4(b)はルーズ
ピック緯糸Y3 の筬打ち状態を示す。
【0022】織機駆動モータM0 は織機制御コンピュー
タC0 の制御を受け、織機制御コンピュータC0 はロー
タリエンコーダ43から得られる機台回転角度検出情報
に基づいて織機駆動モータM0 の作動を制御する。織機
制御コンピュータC0 にはパイル織パターンが入力設定
されており、テリーモーション制御コンピュータC3
織機制御コンピュータC0 から得られるパイル織パター
ン情報に基づいてサーボモータ22の作動を制御する。
【0023】駆動軸19の直上にはカムレバー23が支
軸23aにより揺動可能に支持されている。テリーモー
ションカム20の回転に伴うカムレバー23の揺動変位
はリンク24、変位方向転換レバー25、ロッド26、
中間レバー14、ロッド18及び支持レバー17を介し
てエキスパンションバー6に伝達される。この変位伝達
によりエキスパンションバー6が支軸17aを中心にし
て回動変位する。ファーストピック状態の筬打ち時点に
はエキスパンションバー6は図1に示す実線位置に配置
される。ルーズピック状態の筬打ち時点にはエキスパン
ションバー6は図1に示す鎖線位置に配置される。
【0024】なお、織布Wの幅方向の縮みを防止するテ
ンプル装置(図示略)及び織布Wの織前W1 付近の下動
を防止するフェルプレート(図示略)もエキスパンショ
ンバー6の変位に追随するようになっている。又、カム
レバー23の揺動変位は中間レバー14、ロッド16及
び支持レバー15を介してテリーモーションローラ13
に伝達される。
【0025】織布Wの織前W1 の側方には緯糸処理装置
27が設置されている。図2に基づいて緯糸処理装置2
7を説明する。緯入れ用メインノズル28の直下には緯
入れ阻止ノズル29が設置されており、直上には緯糸導
入ダクト30が対向設置されている。緯糸導入ダクト3
0の出口の後方には吸引パイプ31が設置されており、
吸引パイプ31の出口側が図示しないダストボックスに
向けて湾曲されているとともに、この湾曲部にはブロー
ノズル32が接続されている。
【0026】緯入れ用メインノズル28、緯入れ阻止ノ
ズル29、緯糸導入ダクト30、及び吸引パイプ31は
いずれもスレイ上に装着されており、スレイの揺動に伴
って一体的に揺動する。これら各部材28,29,3
0,31の揺動領域の後方には緯糸引き取りモータ33
が設置されており、その上方にはエアシリンダ34が設
置されている。緯糸引き取りモータ33には駆動ローラ
35が作動連結されており、エアシリンダ34の駆動ロ
ッドには被動ローラ36が取付られている。被動ローラ
36はエアシリンダ34の突出動作によって駆動ローラ
35に圧接される。
【0027】エアシリンダ34の駆動ロッドにはリミッ
トスイッチ型の緯糸検出器37が取り付けられている。
緯糸検出器37の検知針37aはエアシリンダ34の突
出動作に伴って緯糸導入ダクト30と吸引パイプ31と
の間の領域を掃過する。
【0028】ノズル28,29,32はいずれも二方弁
型の電磁バルブV1 ,V2 ,V3 を介して図示しない圧
力エア供給タンクに接続されている。又、エアシリンダ
34は三方弁型の電磁バルブV4 を介して前記圧力エア
供給タンクに接続されている。緯入れ用メインノズル2
8の噴射口と緯糸導入ダクト29の入口との間には電磁
カッター38が配設されている。又、織前W1 の側方近
傍には電磁カッター39が配設されている。電磁カッタ
ー39は緯入れ1サイクル毎に筬打ちされた緯糸を緯入
れ用メインノズル28から切断分離する。
【0029】緯糸処理装置27を構成する電磁カッター
38、電磁バルブV2 〜V4 及び緯糸引き取りモータ3
3は電磁バルブV1 、電磁カッター39とともに織機制
御コンピュータC0 の指令制御を受ける。即ち、緯糸処
理装置27は織機制御コンピュータC0 の作動制御を受
ける。織機制御コンピュータC0 にはパイル織パターン
が予め入力設定されており、織機制御コンピュータC0
は制御コンピュータC 1 にパイル織パターンを送信す
る。
【0030】緯入れ末端側には緯糸検出器40が設置さ
れており、緯入れが正常に行われた場合には緯糸Yの先
端は緯糸検出器40の設置位置まで到達する。織機制御
コンピュータC0 は、緯糸検出器40が緯入れ1サイク
ル中の所定期間内に緯糸を検出しない場合には緯入れ異
常と判断して織機駆動モータM、電磁バルブV1 の励消
磁制御及び電磁カッター39の開閉制御を停止する。機
台は筬打ち直前のクランク角位置で停止する。不良緯糸
0 は図3に示すように織布Wの織前W1 に織りこまれ
る。織機駆動モータM0 は停止後に所定量逆転する。こ
の逆転により経糸の最大開口が形成される。
【0031】織機制御コンピュータC0 には入力装置4
2が接続されている。織機制御コンピュータC0 には設
定基準期間となる設定ピック数n及び設定基準回数Nが
入力装置42により入力設定されている。この実施例で
はN=2に設定されている。設定ピック数nとしては5
0前後が採用される。
【0032】図5は緯入れミス発生時の緯糸処理プログ
ラムを表すフローチャートであり、織機制御コンピュー
タC0 はこのプログラムに従って緯糸処理を遂行する。
緯入れミス発生が検出されると、織機制御コンピュータ
0 は、予め設定されたパイル織パターンに基づいて図
3に示す不良緯糸Y0 がファーストピックY1、ルーズ
ピックY2 ,Y3 、地織部Wbの緯糸Ybのいずれであ
るかを判別する。
【0033】不良緯糸Y0 がルーズピック緯糸Y2 ,Y
3 、緯糸Ybのいずれかである場合、今回の緯入れミス
が前回の緯入れミス発生時点から設定ピック数nの緯入
れ回数経過後に発生した場合には織機制御コンピュータ
0 は緯糸処理装置27の緯糸処理動作制御を遂行す
る。まず、電磁バルブV2 ,V3 が励磁する。電磁バル
ブV2 の励磁により緯入れ阻止ノズル29が噴射し、電
磁バルブV3 の励磁によりブローノズル32が噴射す
る。緯入れ用メインノズル28は不良緯糸Y0 に後続す
る緯糸Yfを1ピック分射出して噴射停止する。図3に
示すように後続緯糸Yfは緯入れ阻止ノズル29の噴射
作用により緯糸導入ダクト30内へ導入される。
【0034】経糸の最大開口形成状態でのクランク角位
置はスレイが最後退位置に後退する角度位置であり、緯
糸導入ダクト30と吸引パイプ31との間の領域がロー
ラ35,36の把持領域に重なる。後続緯糸Yfはロー
ラ35,36の把持領域を通過して吸引パイプ31内に
到達する。次いで、電磁バルブV4 の励磁によりエアシ
リンダ34が突出動作し、被動ローラ36が駆動ローラ
35に圧接する。この圧接により後続緯糸Yfがローラ
35,36間に挟持される。
【0035】吸引パイプ31内の後続緯糸Yfにはブロ
ーノズル32の噴射が作用しており、ローラ35,36
と吸引パイプ31との間の後続緯糸Yfには張力が付与
されている。緯糸検出器37の検知針37aは張力を付
与された後続緯糸Yfに当接し、緯糸検出器37がON
する。緯糸検出器37がONすると、電磁バルブV2
消磁し、緯入れ阻止ノズル29が噴射停止する。そし
て、電磁カッター39が作動し、後続緯糸Yfが緯入れ
用メインノズル28の噴射口と緯糸導入ダクト30の入
口との間で切断分離される。
【0036】電磁カッター39の作動後、緯糸引き取り
モータ33が作動する。緯入れ用メインノズル28から
切断分離された後続緯糸Yfは緯糸引き取りモータ33
の作動により吸引パイプ31側へ引き取られてゆく。こ
の引き取り作用によって不良緯糸Y0 も経糸開口内から
引き出されてゆく。全ての不良緯糸Y0 がローラ35,
36の把持領域を通過すると緯糸検出器37がOFFす
る。織機制御コンピュータC0 はこの糸無検出に基づい
て緯糸引き取りモータ33の作動停止、電磁バルブ
4 ,V3 の消磁を指令する。ローラ35,36の離間
及びブローノズル32の噴射停止の後、織機制御コンピ
ュータC0 は織機駆動モータMを逆転して機台を製織再
開に適したクランク角位置に移行した後、製織を再開す
る。
【0037】不良緯糸であるルーズピック緯糸Y3 (又
はY2 )は後続緯糸Yfを手掛かりとして経糸開口内か
ら引き出し除去されるため、不良緯糸であるルーズピッ
ク緯糸Y3 (又はY2 )が布欠点として残ることはな
い。
【0038】今回の緯入れミスが前回の緯入れミス発生
時点から設定ピック数nの緯入れ回数以内に発生した場
合には織機制御コンピュータC0 は緯糸処理装置27の
緯糸処理動作制御を遂行することなく警報装置41の作
動を指令する。パイル用経糸Tpの設定張力Fpは地経
糸Tgの設定張力Fgの1/2〜1/5程度という低張
力値であり、パイル用経糸Tpの開口不良が生じやす
い。緯入れミスの大半はパイル用経糸Tpの開口不良に
よるものであり、開口不良による緯入れミスは製織再開
後も直ちに発生する。このように続けて発生する開口不
良による緯入れミスの不良緯糸を全て緯糸処理装置27
の処理動作によって経糸開口内から除去処理すれば、織
前W1 付近のパイルが引け、織物品質が低下する。
【0039】設定ピック数nは開口不良による緯入れミ
スの発生把握のための目安となるものであり、開口不良
による緯入れミスは製織再開後の設定ピック数n(50
ピック前後)の緯入れ回数以内に発生するものと見なし
得る。前回の緯入れミス発生時点から設定ピック数nの
緯入れ回数以内に発生する緯入れミスを開口不良による
ものと見なして緯糸除去処理の遂行を禁止することによ
り織前W1 付近のパイル引けを回避でき、織物品質の低
下を防止することができる。
【0040】作業者は警報装置41の警報に基づいて緯
入れミスをもたらした開口不良の原因除去の作業及び不
良緯糸Y0 の除去作業を行なった後、起動スイッチ44
をON操作して製織を再開させる。
【0041】不良緯糸Y0 がファーストピック緯糸Y1
である場合、織機制御コンピュータC0 は緯糸処理装置
27の緯糸処理動作制御を遂行せず、警報装置41を作
動する。即ち、緯糸処理装置27の緯糸処理動作及び製
織の自動再開が禁止される。警報装置41の警報により
作業者が不良緯糸Y0 、及びその前のルーズピック緯糸
3 ,Y2 を織前W1 から除去処理する。この除去処理
後、起動スイッチ44をON操作して製織が再開され
る。従って、不良緯糸Y0 、ルーズピック緯糸Y 3 ,Y
2 が経糸開口内から確実に除去処理され、布欠点として
残ることはない。
【0042】本実施例では緯入れ不良が発生した場合に
は不良緯糸Y0 を織前W1 から除去可能な経糸開口を最
大開口状態にしておくため、開口不良箇所の把握及び不
良緯糸Y0 の手動作業による除去処理も容易である。
【0043】なお、本実施例ではN=2としたが、パイ
ル引けの生じにくい織物種類の場合にはN=3のように
設定することもできる。本発明は勿論前記実施例にのみ
限定されるものではなく、例えば図6〜図10にフロー
チャートで示す緯糸処理方法も可能である。図6〜図1
0の実施例ではいずれも図4に示す3本緯タオル組織の
製織が前提であり、織機全体の構成は図1と同様であ
る。
【0044】図6の実施例では設定基準期間として設定
パイル経糸送り出し量Lが採用されている。パイル織の
場合と地織の場合とではパイル経糸Tbの送り出し量が
違い、パイル織の場合のパイル経糸Tpの送り出し量は
地織の場合よりも多い。そのため、設定パイル経糸送り
出し量Lはピック数に換算した場合、換算ピック数は地
織の場合がパイル織の場合よりも多くなるが、地織の場
合には緯糸処理装置27の緯糸処理動作を連続的に何回
も遂行したとしてもパイル引けのおそれはない。この実
施例においても第1実施例と同様の作用効果が得られ
る。
【0045】図7の実施例では設定基準期間として設定
時間tが採用されている。設定時間tは織機の回転数も
考慮して設定され、織機の回転数が高いほど設定時間t
は短くなる。この実施例においても第1実施例と同様の
作用効果が得られる。
【0046】図8の実施例では設定基準期間となる設定
ピック数がパイル織の場合にはn、地織の場合にはm
(>n)に設定されている。従って、パイル織の場合の
緯入れミス発生時には設定ピック数nが緯糸処理装置2
7の緯糸処理動作遂行の是非の目安として採用され、地
織の場合の緯入れミス発生時には設定ピック数mが緯糸
処理装置27の緯糸処理動作遂行の是非の目安として採
用される。地織の場合には緯糸処理装置27の緯糸処理
動作を連続的に何回も遂行したとしてもパイル引けのお
それがないため、設定ピック数mを高く設定してもパイ
ル引けによる織物品質低下のおそれはない。設定ピック
数n,mのこのような使い分けにより緯糸処理装置27
の効率の良い緯糸処理制御が可能となり、製織停止期間
の短縮が可能である。この実施例においても第1実施例
と同様の作用効果が得られる。
【0047】図9の実施例では、今回の緯入れミスが設
定ピック数n内の設定基準回数N回目である場合には設
定ピック数nが(n−k)に変更設定される。設定ピッ
ク数nを(n−k)に減少変更することにより製織再開
後における開口不良の発生の把握の仕方が厳しくなり、
パイル用経糸Tpの過度の低張力といった開口不良の根
本的な原因を把握することができる。製織再開後の設定
ピック数M(≧n)内に緯入れミスが発生しない場合に
は設定ピック数(n−k)が元の設定ピック数nに戻さ
れる。
【0048】図10の実施例では、不良緯糸Y0 がルー
ズピック緯糸Y3 に後続するファーストピック緯糸Y1
の場合にも緯糸処理装置27の緯糸処理動作が遂行され
るが、製織の自動再開は禁止される。不良緯糸Y0 がル
ーズピック緯糸Y2 ,Y3 、緯糸Ybの場合には緯糸処
理装置27の緯糸処理動作が遂行された後に製織が自動
再開される。設定ピック数n、設定基準回数N及び緯入
れミス発生回数の間の関係は前記第1実施例と同じであ
る。この実施例では緯糸処理動作の遂行の是非が第1実
施例においてN=3とした場合と同じである。
【0049】ファーストピックY1 を緯糸処理装置27
で除去処理しておけばパイル織の場合の作業者の除去処
理対象は2本のルーズピック緯糸Y2 ,Y3 だけとな
り、作業者の除去処理作業が楽になる。
【0050】又、本発明は図11(a),(b)に示す
4本緯タオル組織の製織の場合にも適用できる。4本緯
タオル組織の製織の場合には図12に示す緯糸処理プロ
グラムが遂行される。図11のY11は第1ファーストピ
ック緯糸を示し、Y12は第2ファーストピック緯糸を示
す。Y2 ,Y3 はルーズピック緯糸である。図11
(a)はルーズピック緯糸Y2 の筬打ち状態を示し、図
11(b)はルーズピック緯糸Y2 の筬打ち状態を示
す。Wbは地織部である。
【0051】不良緯糸Y0 が第1ファーストピック緯糸
11である場合、織機制御コンピュータC0 は緯糸処理
装置27の緯糸処理動作制御を遂行せず、第1ファース
トピック緯糸Y11、その前のルーズピック緯糸Y3 ,Y
2 の除去処理は作業者の除去処理作業に任される。
【0052】不良緯糸Y0 が第2ファーストピック緯糸
12である場合、織機制御コンピュータC0 は緯糸処理
装置27の緯糸処理動作制御を遂行し、不良緯糸である
第2ファーストピック緯糸Y12が緯糸処理装置27の緯
糸処理動作によって経糸開口内から除去処理される。第
2ファーストピック緯糸Y12の除去処理後、製織が自動
再開される。4本緯タオル組織では第2ファーストピッ
ク緯糸Y12を織前W1から除去してもパイル抜けは生じ
ない。
【0053】不良緯糸Y0 がルーズピック緯糸Y2 ,Y
3 、緯糸Ybである場合には第1実施例と同様に緯糸処
理装置27の緯糸処理動作が遂行され、製織が自動再開
される。
【0054】又、本発明では、図8の実施例、図9の実
施例、図10の実施例あるいは図11の実施例における
設定ピック数の代わりに設定パイル経糸送り出し量L、
設定時間tを設定基準期間として採用してもよい。
【0055】又、本発明は、図13に示すように胴切れ
を起こした緯糸の切断片yを緯入れ末端側に設置された
緯糸処理装置27Aで除去処理する場合にも適用可能で
ある。緯糸検出器45は胴切れ検出であり、緯糸検出器
45が胴切れを起こした緯糸の切断片yを検出する。緯
糸検出器45が胴切れを検出するとエアシリンダ46が
作動し、被動ローラ47が駆動ローラ48に圧接されて
切断片yが両ローラ47,48間に挟持される。駆動ロ
ーラ48は緯糸引き取りモータ49の作動により回転
し、両ローラ47,48が切断片yを引き取られる。引
き取られた切断片yはブロワ50により吸引除去され、
緯糸検出器45が切断片yを検出しなくなると両ローラ
47,48が離間する。ルーズピック緯糸に後続するフ
ァーストピック緯糸が胴切れを起こしたときには緯糸処
理装置27Aが緯糸処理動作を遂行する場合、及び緯糸
処理装置27Aが緯糸処理動作を遂行しない場合のいず
れの緯糸処理動作制御においても製織の自動再開が禁止
される。この実施例においても前記各実施例と同様の設
定基準期間及び設定基準回数の設定による緯糸処理動作
の遂行の是非が判断される。
【0056】さらに本発明では、設定された地経糸送り
出し量を設定基準期間として採用することもできる。こ
の場合にはパイル織の場合と地織の場合とで設定地経糸
送り出し量が同一であってもよいし、地織の場合の設定
地経糸送り出し量がパイル織の場合よりも多くなるよう
にしてもよい。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したように、予め設定された設
定基準期間内に緯入れミスが2回以上に設定された設定
基準回数発生した場合には前記緯糸処理装置の緯糸処理
動作を禁止するようにした発明、及び予め設定された設
定基準期間内に緯入れミスが2回以上に設定された設定
基準回数発生した場合には前記緯糸処理装置の緯糸処理
動作を遂行し、製織の自動再開は禁止する発明では、パ
イル用経糸の開口不良に起因する緯入れミスの不良緯糸
の除去処理による織物品質の低下を防止し得るという優
れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 織機全体の側面図である。
【図2】 緯糸処理装置を示す平面図である。
【図3】 緯糸処理装置の緯糸処理動作を示す平面図で
ある。
【図4】 (a),(b)は3本緯タオル組織を示す断
面図である。
【図5】 緯糸処理プログラムを示すフローチャートで
ある。
【図6】 別例の緯糸処理プログラムを示すフローチャ
ートである。
【図7】 別例の緯糸処理プログラムを示すフローチャ
ートである。
【図8】 別例の緯糸処理プログラムを示すフローチャ
ートである。
【図9】 別例の緯糸処理プログラムを示すフローチャ
ートである。
【図10】別例の緯糸処理プログラムを示すフローチャ
ートである。
【図11】(a),(b)は4本緯タオル組織を示す断
面図である。
【図12】別例の緯糸処理プログラムを示すフローチャ
ートである。
【図13】別例の緯糸処理装置を示す正面図である。
【符号の説明】
27,27A…緯糸処理装置、Y,Yb…緯糸、Y1
11,Y12…ファーストピック緯糸、Y2 ,Y3 …ルー
ズピック緯糸、Yf…後続緯糸、W…織布、Wb…地織
部、W1 …織前、C0 …織機制御コンピュータ。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筬の筬打ち位置と織布の織前位置との相対
    距離を変更してパイルを形成し、織布の織前に筬打ちさ
    れた緯入れミスの緯糸を経糸開口内から除去処理する緯
    糸処理動作を行なう緯糸処理装置を備えたパイル織機に
    おいて、 予め設定された設定基準期間内に緯入れミスが2回以上
    に設定された設定基準回数発生した場合には前記緯糸処
    理装置の緯糸処理動作を禁止するパイル織機における緯
    糸処理方法。
  2. 【請求項2】筬の筬打ち位置と織布の織前位置との相対
    距離を変更してパイルを形成し、織布の織前に筬打ちさ
    れた緯入れミスの緯糸を経糸開口内から除去処理する緯
    糸処理動作を行なう緯糸処理装置を備えたパイル織機に
    おいて、 予め設定された設定基準期間内に緯入れミスが2回以上
    に設定された設定基準回数発生した場合には前記緯糸処
    理装置の緯糸処理動作を遂行し、製織の自動再開は禁止
    するパイル織機における緯糸処理方法。
  3. 【請求項3】前記設定基準期間は設定ピック数である請
    求項1及び請求項2のいずれかに記載のパイル織機にお
    ける緯糸処理方法。
  4. 【請求項4】前記設定基準期間は設定パイル経糸送り出
    し量である請求項1及び請求項2のいずれかに記載のパ
    イル織機における緯糸処理方法。
  5. 【請求項5】前記設定基準期間は設定時間である請求項
    1及び請求項2のいずれかに記載のパイル織機における
    緯糸処理方法。
  6. 【請求項6】前記設定基準期間は織物組織別に設定され
    ている請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のパイル
    織機における緯糸処理方法。
  7. 【請求項7】前記設定基準期間内の緯入れミス発生回数
    が前記設定基準回数に達した場合には前記設定基準期間
    を減少するように変更する請求項1乃至請求項6のいず
    れかに記載のパイル織機における緯糸処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3686332A1 (en) * 2019-01-22 2020-07-29 Tsudakoma Kogyo Kabushiki Kaisha Start restriction method and device of pile loom

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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