JPH0551798A - 亜鉛メツキ鋼板の電着塗装方法 - Google Patents
亜鉛メツキ鋼板の電着塗装方法Info
- Publication number
- JPH0551798A JPH0551798A JP23713591A JP23713591A JPH0551798A JP H0551798 A JPH0551798 A JP H0551798A JP 23713591 A JP23713591 A JP 23713591A JP 23713591 A JP23713591 A JP 23713591A JP H0551798 A JPH0551798 A JP H0551798A
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- JP
- Japan
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- electrodeposition
- electrodeposition coating
- steel sheet
- galvanized steel
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 通電時間を延長することなく、ピンホールの
発生を抑制できる亜鉛メッキ鋼板の電着塗装方法を提供
する。 【構成】 カチオン型電着塗料の浴液に亜鉛メッキ鋼板
の部品3を浸漬させ、この部品3及び極板2間に直流電
圧を印加して防錆用の電着塗装を行う際に、印加電圧V
oを水素ガス発生が限度以下に抑制される電圧値に設定
して、電着塗装を開始させ、次いで所定の電着量に達し
た後に、電着速度を相対的に高くするように、相対的に
高い電圧値に印加電圧Voを変化させる。
発生を抑制できる亜鉛メッキ鋼板の電着塗装方法を提供
する。 【構成】 カチオン型電着塗料の浴液に亜鉛メッキ鋼板
の部品3を浸漬させ、この部品3及び極板2間に直流電
圧を印加して防錆用の電着塗装を行う際に、印加電圧V
oを水素ガス発生が限度以下に抑制される電圧値に設定
して、電着塗装を開始させ、次いで所定の電着量に達し
た後に、電着速度を相対的に高くするように、相対的に
高い電圧値に印加電圧Voを変化させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カチオン型電着塗料槽
中に亜鉛メッキ鋼板を浸漬させ、この亜鉛メッキ鋼板及
び極板間に直流電圧を印加して防錆用の電着塗装を行う
溶融又は電気亜鉛メッキ鋼板等の亜鉛メッキ鋼板の電着
塗装方法に関するものである。
中に亜鉛メッキ鋼板を浸漬させ、この亜鉛メッキ鋼板及
び極板間に直流電圧を印加して防錆用の電着塗装を行う
溶融又は電気亜鉛メッキ鋼板等の亜鉛メッキ鋼板の電着
塗装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の足回り部品等に採用されている
亜鉛メッキ鋼板は、防錆処理のためにカチオン電着塗装
が通常行われる。
亜鉛メッキ鋼板は、防錆処理のためにカチオン電着塗装
が通常行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、亜鉛メ
ッキ鋼板の場合、普通鋼板等と同じ電着塗装条件では塗
膜にピンホールを生じ易く、後続の焼付け工程でもピン
ホールが埋らずに面欠陥をもたらす問題がある。このよ
うなピンホールは、電気的に不均一な表面に電流が局部
的に大きく流れると、水素ガスが異常発生し易いことに
起因している。このような欠陥を抑制するためには、印
加電圧を下げて相応に通電時間を長くすれば良いが、お
のずと塗装時間が長くなる。また、普通鋼板と一緒に電
着塗装をする場合、普通鋼板を過剰品質にする。本発明
は、このような点に鑑みて、通電時間を延長することな
く、ピンホールの発生を抑制できる亜鉛メッキ鋼板の電
着塗装方法を提供することを目的とする。
ッキ鋼板の場合、普通鋼板等と同じ電着塗装条件では塗
膜にピンホールを生じ易く、後続の焼付け工程でもピン
ホールが埋らずに面欠陥をもたらす問題がある。このよ
うなピンホールは、電気的に不均一な表面に電流が局部
的に大きく流れると、水素ガスが異常発生し易いことに
起因している。このような欠陥を抑制するためには、印
加電圧を下げて相応に通電時間を長くすれば良いが、お
のずと塗装時間が長くなる。また、普通鋼板と一緒に電
着塗装をする場合、普通鋼板を過剰品質にする。本発明
は、このような点に鑑みて、通電時間を延長することな
く、ピンホールの発生を抑制できる亜鉛メッキ鋼板の電
着塗装方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、カチオン型電
着塗料の浴液に亜鉛メッキ鋼板を浸漬させ、この亜鉛メ
ッキ鋼板及び極板間に直流電圧を印加して防錆用の電着
塗装を行う亜鉛メッキ鋼板の電着塗装方法において、前
述の目的を達成するために、印加電圧を水素ガス発生が
限度以下に抑制される電圧値に設定して、電着塗装を開
始させ、次いで所定の電着量に達した後に、電着速度を
相対的に高くするように、相対的に高い電圧値に印加電
圧を変化させることを特徴とする。
着塗料の浴液に亜鉛メッキ鋼板を浸漬させ、この亜鉛メ
ッキ鋼板及び極板間に直流電圧を印加して防錆用の電着
塗装を行う亜鉛メッキ鋼板の電着塗装方法において、前
述の目的を達成するために、印加電圧を水素ガス発生が
限度以下に抑制される電圧値に設定して、電着塗装を開
始させ、次いで所定の電着量に達した後に、電着速度を
相対的に高くするように、相対的に高い電圧値に印加電
圧を変化させることを特徴とする。
【0005】
【作用】カチオン型電着塗料の浴液中に亜鉛メッキ鋼板
を浸漬させた状態で、この亜鉛メッキ鋼板及び極板間に
亜鉛に塗料が折出する時の水素ガス発生を実質上抑制で
きる程度の直流電圧を印加して、電着塗装を開始させ
る。続いて、所定の電着量、即ち薄い電着膜厚が形成さ
れた状態で、相対的に高い電圧を印加して、ピンホール
になる程度の水素ガスを発生させることなく電着膜厚の
形成速度を相対的に高くする。
を浸漬させた状態で、この亜鉛メッキ鋼板及び極板間に
亜鉛に塗料が折出する時の水素ガス発生を実質上抑制で
きる程度の直流電圧を印加して、電着塗装を開始させ
る。続いて、所定の電着量、即ち薄い電着膜厚が形成さ
れた状態で、相対的に高い電圧を印加して、ピンホール
になる程度の水素ガスを発生させることなく電着膜厚の
形成速度を相対的に高くする。
【0006】
【実施例】図1は本発明の亜鉛メッキ鋼板の電着塗装方
法を実施するための装置を示すもので、電着槽1におい
て電極板2及び例えば合金化溶融亜鉛メッキ鋼板製の自
動車の部品3がカチオン型電着塗料の浴液に浸漬され
る。その溶液は、塗料名エレクロンHB2100(関西
ペイント製)、溶剤量2.5〜3.5%、液温27〜3
0℃、加熱残分19〜21%、灰分15〜17%、酸濃
度23〜27MEQ、PH6.1〜6.7、比電導度1
300〜1900μs/mである。交流入力はサイリス
タ整流装置5で整流平滑されて、電極板2及び部品3間
の印加電圧Voとして出力され、電着塗料に通電を行
う。このサイリスタ整流装置には、タイマ回路6を備え
ており、通電開始後、図2に示すように、僅かな立上り
時間を経由して2分経過すると、サイリスタの点弧角を
制御して印加電圧Voを320Vから普通電着塗装条件
の375Vに切換え、さらに1分経過後に電圧出力を終
了させる。
法を実施するための装置を示すもので、電着槽1におい
て電極板2及び例えば合金化溶融亜鉛メッキ鋼板製の自
動車の部品3がカチオン型電着塗料の浴液に浸漬され
る。その溶液は、塗料名エレクロンHB2100(関西
ペイント製)、溶剤量2.5〜3.5%、液温27〜3
0℃、加熱残分19〜21%、灰分15〜17%、酸濃
度23〜27MEQ、PH6.1〜6.7、比電導度1
300〜1900μs/mである。交流入力はサイリス
タ整流装置5で整流平滑されて、電極板2及び部品3間
の印加電圧Voとして出力され、電着塗料に通電を行
う。このサイリスタ整流装置には、タイマ回路6を備え
ており、通電開始後、図2に示すように、僅かな立上り
時間を経由して2分経過すると、サイリスタの点弧角を
制御して印加電圧Voを320Vから普通電着塗装条件
の375Vに切換え、さらに1分経過後に電圧出力を終
了させる。
【0007】これにより、電着塗装が開始されると、印
加電圧の立上り時点から2分間はピンホールの発生の恐
れのない低い印加電圧320Vが通電され、この間水素
ガス発生を抑制して電着膜厚が薄く形成される。次い
で、高い印加電圧375Vに昇圧して膜厚形成が促進さ
れ、20μの電着膜厚が形成される。ちなみに、同程度
の厚みの電着膜厚を得るのに、従来のように印加電圧V
oを320V一定にする場合、4分の通電時間が必要で
ある。
加電圧の立上り時点から2分間はピンホールの発生の恐
れのない低い印加電圧320Vが通電され、この間水素
ガス発生を抑制して電着膜厚が薄く形成される。次い
で、高い印加電圧375Vに昇圧して膜厚形成が促進さ
れ、20μの電着膜厚が形成される。ちなみに、同程度
の厚みの電着膜厚を得るのに、従来のように印加電圧V
oを320V一定にする場合、4分の通電時間が必要で
ある。
【0008】尚、前述の実施例で第1段階を1分及び第
2段階を2分にする場合にも、問題なく僅かに厚めに成
層できることが確認されている。表1及び表2は、前述
の実施例と同一ワークである部品3に、単に印加電圧及
び通電時間を変化させることにより、本発明の効果を確
認するための試験結果を示すものである。先ず、表1は
従来の一定電圧の通電方式によるものである。
2段階を2分にする場合にも、問題なく僅かに厚めに成
層できることが確認されている。表1及び表2は、前述
の実施例と同一ワークである部品3に、単に印加電圧及
び通電時間を変化させることにより、本発明の効果を確
認するための試験結果を示すものである。先ず、表1は
従来の一定電圧の通電方式によるものである。
【0009】
【表1】
【0010】これらの表から明らかなように、3分の通
電時間では、ピンホールの発生を抑制しようとすれば2
0μの膜厚が確保されず、一方20μの膜厚を確保しよ
うとすれば、ピンホールの発生を抑制できなくなる。表
2は2段階の通電方式によるものである。
電時間では、ピンホールの発生を抑制しようとすれば2
0μの膜厚が確保されず、一方20μの膜厚を確保しよ
うとすれば、ピンホールの発生を抑制できなくなる。表
2は2段階の通電方式によるものである。
【0011】
【表2】
【0012】これらの表から明らかなように、3分の通
電時間で2段階にすると、前述条件に限らず、325V
・1分及び350V・2分或は325V・2分及び37
5V・1分或は325V・1分及び375V・2分で双
方の条件を満足させることができる。
電時間で2段階にすると、前述条件に限らず、325V
・1分及び350V・2分或は325V・2分及び37
5V・1分或は325V・1分及び375V・2分で双
方の条件を満足させることができる。
【0013】
【発明の効果】以上、本発明の印加電圧を通電時間の経
過に伴い増大させる電着塗装により、亜鉛メッキ鋼板に
対して水素ガス発生に起因するピンホールの発生を抑制
しつつ、通電時間を短縮できる。
過に伴い増大させる電着塗装により、亜鉛メッキ鋼板に
対して水素ガス発生に起因するピンホールの発生を抑制
しつつ、通電時間を短縮できる。
【図1】本発明の亜鉛メッキ鋼板の電着塗装方法を実施
する装置の構成を示す図である。
する装置の構成を示す図である。
【図2】同装置の動作を説明する図である。
1 電着槽 2 電極板 3 部品
Claims (1)
- 【請求項1】 カチオン型電着塗料の浴液に亜鉛メッキ
鋼板を浸漬させ、この亜鉛メッキ鋼板及び極板間に直流
電圧を印加して防錆用の電着塗装を行う亜鉛メッキ鋼板
の電着塗装方法において、 印加電圧を水素ガス発生が限度以下に抑制される電圧値
に設定して、電着塗装を開始させ、 次いで所定の電着量に達した後に、電着速度を相対的に
高くするように、相対的に高い電圧値に印加電圧を変化
させることを特徴とする亜鉛メッキ鋼板の電着塗装方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3237135A JP2764484B2 (ja) | 1991-08-24 | 1991-08-24 | 亜鉛メッキ鋼板の電着塗装方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3237135A JP2764484B2 (ja) | 1991-08-24 | 1991-08-24 | 亜鉛メッキ鋼板の電着塗装方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0551798A true JPH0551798A (ja) | 1993-03-02 |
JP2764484B2 JP2764484B2 (ja) | 1998-06-11 |
Family
ID=17010926
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3237135A Expired - Lifetime JP2764484B2 (ja) | 1991-08-24 | 1991-08-24 | 亜鉛メッキ鋼板の電着塗装方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2764484B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007126726A (ja) * | 2005-11-04 | 2007-05-24 | Trinity Ind Corp | 電着塗装における通電方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS53121041A (en) * | 1977-03-31 | 1978-10-23 | Shinto Paint Co Ltd | Cathodic electrodeposition painting method |
-
1991
- 1991-08-24 JP JP3237135A patent/JP2764484B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS53121041A (en) * | 1977-03-31 | 1978-10-23 | Shinto Paint Co Ltd | Cathodic electrodeposition painting method |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007126726A (ja) * | 2005-11-04 | 2007-05-24 | Trinity Ind Corp | 電着塗装における通電方法 |
JP4720997B2 (ja) * | 2005-11-04 | 2011-07-13 | トリニティ工業株式会社 | 電着塗装における通電方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2764484B2 (ja) | 1998-06-11 |
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