JPH0551536B2 - - Google Patents

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JPH0551536B2
JPH0551536B2 JP59110142A JP11014284A JPH0551536B2 JP H0551536 B2 JPH0551536 B2 JP H0551536B2 JP 59110142 A JP59110142 A JP 59110142A JP 11014284 A JP11014284 A JP 11014284A JP H0551536 B2 JPH0551536 B2 JP H0551536B2
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JP
Japan
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hydrazine
cation exchange
exchange resin
water
resin
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JP59110142A
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English (en)
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JPS60255616A (ja
Inventor
Hiroshi Hayashi
Shinji Nakano
Masahiro Kobayashi
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Otsuka Chemical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Chemical Co Ltd
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案はヒドラジンの製造方法に関する。
(従来の技術) ベンゾフエノンアジン類は分子状酸素酸化によ
り得られる経済的なヒドラジン製造の中間体とし
て知られる有用な物質であるが、その加水分解は
容易に行い難く、従来より種々の方法が検討報告
されている。これらのうち英国特許第843587号、
特開昭54−66399号、特開昭54−101800号等にお
いては高濃度硫酸の存在下、高温で長時間加熱反
応するという激しい条件を必要とし、この条件下
では溶媒として使用あるいは加水分解により生成
するベンゾフエノン類の縮合、酸化あるいはスル
ホン化などによる劣化を避けることができない。
また特開昭55−126512号及び同55−126513号に
おいては、有機スルホン酸または硫酸酸性エステ
ルの存在下、希硫酸または酸性硫酸塩で加水分解
する方法が報告されているが、これらの方法に於
いては酸あるいは酸性硫酸塩がベンゾフエノン類
へ溶解し、これを循環使用すると、ベンゾフエノ
ンアジン類を得るためのベンゾフエノンイミン類
の合成時に副反応が生起しやすくなるので、溶解
した酸あるいは酸性硫酸塩を除去しなければなら
ない。さらにこれらの反応は有機層と水層の2層
反応であるため、反応後の分液操作が必要となつ
ている。
(発明の目的) 本発明の目的は溶媒として使用あるいは加水分
解により生成するベンゾフエノンの劣化を招くこ
とのないベンゾフエノンアジンからヒドラジンを
製造する方法を提供することにある。
また本発明の目的は循環使用されるベンゾフエ
ノン中に酸、塩類等の不純物が混入されることの
ないベンゾフエノンアジンからヒドラジンを製造
する方法を提供することにある。
更に本発明の目的は反応後に何ら分液操作を必
要としないベンゾフエノンアジンからヒドラジン
を製造する方法を提供することにある。
本発明はベンゾフエノンアジンを実質的に均一
な含水有機溶媒中において、陽イオン交換樹脂と
接触させて加水分解して陽イオン交換樹脂のヒド
ラジン塩を得、次いでこれよりヒドラジンを脱離
することを特徴とするヒドラジンの製造方法に係
る。
本発明において用いられる実質的に含水均一有
機溶媒における有機溶媒としては、水及びベンゾ
フエノンアジンを冷時あるいは熱時に溶解する有
機溶媒であれば何れでもよいが、一般にベンゾフ
エノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロル
ベンゼン、クロロホルム、プロパノール、ブタノ
ール、ヘキサンなどの単独もしくは混合溶媒が好
ましい。ここで実質的に均一な含水有機溶媒中と
は2層分離することのない水を有機溶媒の混合物
中を意味する。
本発明において使用される陽イオン交換樹脂と
してはゲル質またはマクロポーラス質のスルホン
酸型あるいはカルボン酸型などの陽イオン交換樹
脂が挙げられるが、加水分解収率の面からスルホ
ン酸型陽イオン交換樹脂などの強酸型陽イオン交
換樹脂が好ましい。本発明において加水分解に用
いる水量は理論量(ベンゾフエノンアジンの2倍
モル量)以上で、反応系で水層部と油層部の2層
に分離しない実質的に均一な含水有機溶媒となる
範囲であればいくらでもよく、一般には加水分解
するベンゾフエノンアジンの2倍モル以上から反
応系で水層が分離しない最大含水量の範囲として
示される。これらの水は予め陽イオン交換樹脂に
含ませておいてもよく、又反応液とともに加えて
もよい。加水分解の反応系に多量の水が存在し、
油層部より水層部が分離し不均一系となる場合
は、陽イオン交換樹脂とベンゾフエノンアジンを
含有する有機溶媒層とが接触し難くなり加水分解
収率が極端に低下する。本発明の反応温度は室温
〜陽イオン交換樹脂の耐熱温度の範囲が用いられ
るが、通常は約50〜120℃で充分加水分解が可能
である。加水分解反応後の反応液は実質的に均一
な有機層の溶液となり、分液、抽出等の操作を必
要としない。また比較的温和な加水分解反応条件
であるためにベンゾフエノンの劣化や酸類などの
混入もないので、容易に原料として循環使用する
ことができる。一方陽イオン交換樹脂はヒドラジ
ンをヒドラジニウム塩として安定に吸着している
が、これに理論量以上の酸あるいは塩基を流せ
ば、ヒドラジン塩、無水ヒドラジン、ヒドラジン
ヒドラート等のヒドラジン類として陽イオン交換
樹脂より脱離することができる。例えば、陽イオ
ン交換樹脂に吸着されたヒドラジンの脱離に、該
陽イオン交換樹脂より強い酸性度を有する酸を使
用した場合、ヒドラジンはヒドラジン塩として分
離され、陽イオン交換樹脂はそのまま再度の加水
分解反応に供することができる。使用される酸の
例としては希塩酸、希硫酸等が挙げられる。吸着
されたヒドラジンの脱離にヒドラジンよりも強い
塩基を使用した場合、ヒドラジンは無水ヒドラジ
ンまたはヒドラジンヒドラートとして分離され
る。また、この際陽イオン交換樹脂は塩酸、硫酸
等で再生することにより再び加水分解に使用する
ことができる。使用される塩基の例としてはアン
モニアガス、アンモニア水、カ性ソーダ等の水溶
液などが挙げられる。
上記脱離操作により得られたヒドラジンはその
まま、或いは公知の精製方法により精製して使用
することができる。
(発明の効果) 本発明の方法によれば溶媒として使用あるいは
加水分解により生成するベンゾフエノンを劣化し
たり、又はその中に酸、塩類等の不純物が混入さ
れることがなく、ベンゾフエノンを有効に循環使
用することができる。
また本発明の方法によれば反応後に何ら分液操
作を行う必要がなく、工程を簡略化でき、工業上
極めて有用である。
(実施例) 次に実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに
詳しく説明する。
実施例 1 撹拌器、温度計、還流冷却器を備えた100mlの
4つ口フラスコ内にスルホン酸型イオン交換樹脂
(4.4m当量/g、ローム・アンド・ハース社製、
アンバーリスト15)10gと水4gを加え、ゆるや
かに混合して樹脂に含浸させたのちトルエン40g
に溶解させたベンゾフエノンアジン12.7g(35.2
ミリモル)を加え86〜100℃で30分間還流させた。
この際反応液側は均一となつていた。冷却後、樹
脂をグラスフイルターでろ別しトルエンで洗浄
後、ろ液のガスクロ分析を行つた結果、ベンゾフ
エノンアジンの加水分解率は100%であつた。ろ
別した樹脂をトルエンで洗浄、風乾したのち上部
より5重量%−アンモニア水200gを流した。さ
らに水200gで洗浄し、ろ液をヨウ素滴定したと
ころヒドラジンの回収は100%(35.2ミリモル)
であつた。なお脱離後の樹脂を4N−HClで再生
すると再使用が可能であり、陽イオン交換樹脂の
劣化も見られなかつた。
比較例 1 実施例1において水4gにかえて水14gとした
以外は実施例1と同様にして処理したところ、加
水分解反応中水層が分離しベンゾフエノンアジン
の加水分解率は3%であつた。
実施例 2 実施例1と同様のフラスコに実施例1と同じ陽
イオン交換樹脂6.7gと水2gを加えゆるやかに
混合して樹脂に含浸させたのち、ベンゾフエノン
30gに溶解させたベンゾフエノンアジン7.1g
(19.7ミリモル)を加え100℃で1時間ゆるやかに
混合した。加水分解率を測定するために反応液を
トルエン100gで溶解し、樹脂のろ別および洗浄
を行つたのち、ガスクロでろ液の分析を行つた結
果、加水分解率は98%であつた。ろ別した樹脂を
トルエンで洗浄、風乾したのち上部より5重量%
−アンミニア水200gを流した。さらに水200gで
洗浄し、ろ液をヨウ素滴定したところヒドラジン
ヒドラートの回収率は吸着したアジンに対して
100%(19.3ミリモル)であつた。なお脱離後の
樹脂は実施例1と同様に処理し再使用に供した。
比較例 2 実施例2において水2gにかえて水10gとした
以外は実施例2と同様にして処理したところ、加
水分解反応中水層が分離し加水分解率は1%であ
つた。
実施例 3 実施例1と同様のフラスコ内にスルホン酸型イ
オン交換樹脂(4.9m当量/g、ダウケミカル社
製、ダウエツクス88)10gと水4gを加え、ゆる
やかに混合して樹脂に含浸させたのち、ブタノー
ル40gに溶解させたベンゾフエノンアジン14.2g
(39.2ミリモル)を加え100〜110℃で1時間還流
させた。冷却後、樹脂をグラスフイルターでろ別
しブタノールで洗浄後、ろ液をガスクロ分析した
結果、加水分解率は99%であつた。ろ別した樹脂
をトルエンで洗浄、風乾したのち上部より5重量
%のアンモニアを含むメタノール200gを流した。
さらにメタノールで洗浄したところ樹脂に吸着し
たヒドラジンの100%(38.8ミリモル)を主とし
て無水ヒドラジンとして回収した。樹脂は実施例
1と同様に再処理した。
比較例 3 実施例3において水4gにかえて水30gとした
以外は実施例3と同様にして処理したところ、水
層が分離し加水分解率は1%であつた。
実施例 4 実施例1と同様のフラスコにスルホン酸型イオ
ン交換樹脂(4m当量/g、住友化学製、デユオ
ライトC−26)4.5gと水2gを加え5分間ゆる
やかに混合して樹脂に含浸させたのち、トルエン
40gに溶解させたベンゾフエノンアジン5.2g
(14.4ミリモル)を加え50℃で3時間ゆるやかに
混合した。冷却後、樹脂をろ別しトルエンで洗浄
後、ろ液をガスクロ分析した結果、加水分解率は
95%であつた。
比較例 4 実施例4において水2gにかえて水20gとした
以外は実施例4と同様にして処理したところ加水
分解率は1%であつた。
実施例 5 内径10mmのカラム内に水10gを含浸させた実施
例1と同じ陽イオン交換樹脂80gを充填しカラム
外温を95℃となしたのち、上部よりトルエン700
gに溶解させたベンゾフエノンアジン70g(194
ミリモル)を10分間でカラム上部より滴下した。
滴下後、樹脂をトルエンで洗浄したのち回収液の
ガスクロ分析を行つた結果、加水分解率は97%で
あつた。
実施例 6 実施例1において水を予め樹脂に含浸させるこ
となくトルエンに溶解させたベンゾフエノンアジ
ン溶液中に水4gを加え、他は全て実施例1と同
様にして処理したところ、加水分解率は100%で
あつた。
実施例 7 実施例1において5重量%−アンモニア水200
gにかえて、2重量%−水酸化ナトリウム水溶液
200gを使用した以外は実施例1と同様にして処
理したところ、ヒドラジンの回収率は100%
(35.2ミリモル)であつた。なお脱離後の樹脂は
実施例1と同様に再生が可能であつた。
実施例 8 実施例1において5重量%−アンミニア水200
gにかえて、2N−H2SO4(200g)を使用した以
外は実施例1と同様にして処理したところ、ヒド
ラジンは硫酸ヒドラジンとして得られ、回収率は
100%(35.2ミリモル)であつた。なお脱離後の
樹脂はそのまま再使用が可能であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ベンゾフエノンアジンを実質的に均一な含水
    有機溶媒中において、陽イオン交換樹脂と接触さ
    せて加水分解して陽イオン交換樹脂のヒドラジン
    塩を得、次いでこれよりヒドラジンを脱離するこ
    とを特徴とするヒドラジンの製造方法。 2 陽イオン交換樹脂のヒドラジン塩を、ヒドラ
    ジンよりも強い塩基で処理してヒドラジンを脱離
    する特許請求の範囲第1項に記載の方法。 3 陽イオン交換樹脂のヒドラジン塩を、該陽イ
    オン交換樹脂の酸性度より強い酸性度を有する酸
    類で処理してヒドラジンを脱離する特許請求の範
    囲第1項に記載の方法。 4 陽イオン交換樹脂がスルホン酸型イオン交換
    樹脂である特許請求の範囲第1〜3項のいずれか
    に記載の方法。 5 塩基がアンモニアである特許請求の範囲第2
    項に記載の方法。 6 塩基が水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウ
    ムである特許請求の範囲第2項に記載の方法。
JP11014284A 1984-05-30 1984-05-30 ヒドラジン類の製造方法 Granted JPS60255616A (ja)

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