JPH05508999A - バシルスステアロサーモフィルスおよびバシルスカルドテナクス由来スーパーオキシドジスムターゼを含有する薬物組成物 - Google Patents

バシルスステアロサーモフィルスおよびバシルスカルドテナクス由来スーパーオキシドジスムターゼを含有する薬物組成物

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JPH05508999A JP3513492A JP51349291A JPH05508999A JP H05508999 A JPH05508999 A JP H05508999A JP 3513492 A JP3513492 A JP 3513492A JP 51349291 A JP51349291 A JP 51349291A JP H05508999 A JPH05508999 A JP H05508999A
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マイクロバイオロジカル・リサーチ・オーソリティー
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 バシルス ステアロサーモフィルスおよびバシルス カルドテナクス由来スーパ ーオキシドジスムターゼを含有する薬物組成物 〔技術分野〕 本発明は、スーパーオキシドジスムターゼ活性を有する酵素類の製法、新規なス ーパーオキシドジスムターゼ酵素類、スーパーオキシドジスムターゼ活性を有す る酵素類を含有する新規な薬物組成物類に関するものである〔背景技術〕 酸化代謝の結果のひとつに、生物の細胞構成成分の広範な損傷をもたらすスーパ ーオキシドラジカル類(02−)の発生がある。○、″から過酸化水素(Hto t)と酸素(02)への分子不均化反応は、スーパーオキシドジスムターゼ類( SODs)と呼ばれる遍在する金属含有酵素類により触媒される。他の略語類は 、図の説明の前にある付録の欄に記載しである。分子02との接触に耐えるすべ ての生物に5ODsが存在することは、これらの酵素類が酸素による損傷に対す る細胞の最初の防御線を形成していることを示唆している(Fridovich 、1975)。
酵素中の金属により、SODは3つに分類される:Cu / Z n−1n−1 Fe−1含有酵素類。どの形態の酵素も同一の反応を触媒するが、’Fe−含有 5ODs (FeSOD)は主に原核生物に限定され、Cu / Z n酵素類 (Cu/Zn5OD)は真核生物で優勢である。Mn−含有5ODs (MnS OD)は普遍的に存在する。
真核生物では、Mn5ODsはミトコンドリアに局在するか、Cu/Zn5OD sはサイドシール中に存在する(Geller and Winge、 198 4)o大腸菌(Escherichia coli)は3種類のSODアイソザ イムをもつ:Mn5OD (sodA)、Fe5OD (sodB) 、マンガ ンと鉄を両方含有するバイブリド酵素(Hassan and Fr1dovi ch、1977)。
さまざまな起源由来の5ODsは、酸化損傷治療の可能性の観点から、現在非常 に注目されている。さまざまな病気の治療のため、これらの酵素を臨床で使用す ることが提唱されてきたo (Beck et al、。
1988を見よ。) これらには、: (i)腫瘍形成、腫瘍増殖、腫瘍浸潤、UV損傷の抑制;(i i)虚血後の再潅流による小組織の損傷に対する防御;(iii)抗炎症剤とし て; (iv)抗癌剤の細胞毒性作用および心臓毒性作用の軽減; (V)生細 胞の寿命の延長;を含む。事実、現在、ウシ由来Cu / Z n S ODは 、ウマの腿の炎症の治療やヒトの変形性関節症の治療に使用されている(Puh let al、、1984)。
治療用に現在提唱されている5ODsは、投与による抗体反応のため免疫原性が 高くなるという重大な欠点をもつので、あまり臨床使用できないことが判明した 。その他の利用可能な5ODs、特に哺乳動物由来の5ODSは、細胞中の酵素 濃度が低いために大量に酵素を得るのは難しく、満足できる程度の純度の酵素を 製造するためには煩雑な精製操作が必要となる。
これゆえ、例えば欧州特許公開第0 172 577号(EP−A−01725 77、Takeda)では、霊菌(Serratia marcescens) 由来Mn5ODを抗炎症剤として薬物使用することを記載しているが、ここに記 載された投与形態は腸カプセル剤か錠剤だけである。同様に、特開昭63−24 5671 (JP−A−63245671,5hobo K、に、 and U nichika K、に、)では、化粧品や薬品の分野において、バシルス ス テアロサーモフィルス(Bacillus stearotherm。
philus)由来の修飾Mn5ODを薬物使用することを提唱している。修飾 していない酵素は抗原性があるため使用に適さないと記載されており、ポリアル キレングリコールを使用した修飾法が明細書に規定されている英国特許公開第2 183658号(GB−A−2183658)では、ヒト由来Mn5ODの大腸 菌内発現を記載しており、得られた産物のさまざまな薬物使用を提唱している。
5treptococcus 1actiS由来のSODの薬物使用も、欧州特 許公開第0289667号(EP−A−0289667)に記載されている。
利用可能なSOD酵素は、溶液中での半減期が比較的短い、pH7以下で活性を 失う、抗原性が高いなどの欠点があるため、臨床使用か限定されている。その結 果、従来まで、スーパーオキシドラジカルが組織に存在するために起こる有害な 作用を打ち消すための有効な薬物組成物を製造することができなかった。
〔発明の開示〕
本発明では、驚くべきことに、バシルス ステアロサーモフィルス(Bacil lus stearothermophi lus、BS)およびバシルス カ ルドテナクス(Bacillus caldotenax、BC)由来のMn5 OD酵素が、天然堅つまり化学的に修飾していない形態のとき、真核細胞由来の ものに比べて非常に低い抗原性をもち、より有効に治療に使用できることを発見 した。
特開昭63−245671 (JP−A−63245671)の記載に反し、本 発明の薬物組成物の製造に使用するBSおよびBC由来Mn5OD酵素は、天然 型で、実質的に非抗原性であることが見い出された。特開昭63−245671  (JP−A−63245671)でBS由来Mn5ODが高い抗原性をもつと 記載されているのは、そこに記載した方法で使用した酵素がかなり不純であった ためであろう。我々の発見によると、BSおよびBC微生物の細胞構成成分に結 合した発熱性不純物質を除去するための精製操作を行ったとき、あるいは組み換 え技術によりそのような不純物の存在を必然的に避けて製造したとき、BS酵素 およびBC酵素はどちらも(利用可能な免疫測定技術の範囲において)実質的に 非抗原性である。
これゆえ、本発明のひとつの側面は、スーパーオキシドラジカル類の存在に起図 する病的状態の予防や治療に使用するための、Mn5OD酵素および薬物的に利 用できる賦形剤から成る薬物組成物を提供するものであり、Mn5OD酵素が天 然型であり本質的にBSあるいはBC由来Mn5ODのアミノ酸配列をもつこと を特徴とする。
Mn5OD酵素は、望ましくは(a)MnSOD酵素培養菌体を生産し、(b) 培養菌体からMn5OD酵素を単離し、(C)単離したMn5OD酵素を精製し て(a)の段階で生産したMn5OD含有培養菌体中に存在するMn5OD酵素 と比較して本質的に化学修飾されていない精製酵素を製造することにより、天然 型として得られる。
培養液にはマンガンを加えることが望ましい。高いMn5OD発現レベルを得る ためには、一般に、0.01mM以上の濃度のマンガンか必要である。これゆえ 、(全可溶性蛋白質に対する発現の割合で)10%程度のMn5OD発現レベル を得るためには、0.01mMのマンガン塩を加えなければならない。
本発明の薬物組成物は、B、stearothermophilusあるいはB 、caldotenax固有の巨大分子物質である発熱性物質類をほとんど含ま ないことが望ましい。これは、例えば、B、stearothermophi  lusあるいはB、caldotenaX以外の種の形質転換微生物を培養して M n S OD酵素を製造することにより、成し遂げることができる。
M n S OD酵素は、 (i) 図3に示すBC由来Mn5ODのアミノ酸配列(ii)図12に示すB S由来M n S ODのアミノ酸配列、 (iii)(i)および(ii)の配列中の1〜3oアミノ酸が挿入、欠失、置 換したアミノ酸配列、から選択したアミノ酸配列であることが望ましい。
配列(iii)は、例えば、(i)および(ii)の配列中の1〜20アミノ酸 が、望ましくは1〜1oアミノ酸が挿入、欠失、置換したアミノ酸配列である。
最も望ましい配列(iii)は、(i)および(ii)の配列中の1〜5アミノ 酸例えばl、2.3アミノ酸が挿入、欠失、置換したアミノ酸配列である。
本発明の薬物組成物は、(a)注射用溶液、あるいは(b)外科手術あるいは移 植手術の際に組織に潅流させるのに適した溶液の形態で調製することができる。
このような組成物は、通常、上記Mn5OD酵素を0.001から1.omg/ l、望ましくはo、oiから1. 0mg/I含有し、最も望ましくは上記Mn 5OD酵素を0.05から0.5mg/lの含有する。
本発明のさらなる側面は、(a)MnSOD酵素を産生ずる微生物を培養してM n5OD酵素を含有する培養菌体を生産し、(b)培養菌体からMn5OD酵素 を単離し、(C)単離したMn5OD酵素を精製して(a)の段階で生産したM n5OD含有培養菌体中に存在するMn5OD酵素と比較して本質的に化学修飾 されていない精製酵素を製造し、(d)化学修飾されていないMn5OD酵素を 薬物的に利用できる賦形剤と混合することにより、薬物組成物を製造する方法を 提供するものであり、上記M n S OD酵素が本質的にBSあるいはBC由 来Mn5ODのアミノ酸配列をもっことを特徴とする。
本明細書に記載したように、(a)の段階における望ましい形質転換微生物は、 B、stearothermophilusあるいはB、caldotenax 以外の種の形質転換微生物である。
さらに本発明は、スーパーオキシドラジカル類の存在に起因する病的状態の予防 や治療に使用するための薬物組成物の製造における、天然型で本質的にBSある いはBC由来M n S ODのアミノ酸配列をもつことを特徴とする、Mn5 OD酵素の用途を提供する。
BSおよびBC由来Mn5OD酵素は、外科手術あるいは移植手術の際に組織に 潅流させる溶液の製造に特に有用であることか見い出された。
これゆえ、本発明のさらなる特定な用途として、外科手術あるいは移植手術の際 に組織(特に通常の血液供給から取り出した組織)に潅流させる溶液を製造する ためにMn5OD酵素を使用するものがあり、ここでMn5OD酵素は天然型で 本質的にBSあるいはBC由来Mn5ODのアミノ酸配列をもつ。
本発明で使用するBCおよびBS由来Mn5OD酵素は、以前使用された5OD sに比べて明確な利点となる性質を有する。特に (a)BSおよびBC由来Mn5ODsの、pH7,5、Mn5OD蛋白濃度0 .5mg/mlの溶液中の半減期は、どちらも60°Cで2時間以上、65°C で30分間以上、70℃で少なくとも10分間、75°Cで少なくとも2分間で ある。
(b)BCおよびBS由来Mn5ODは、どちらも7以下6以上のpHで全触媒 活性の少なくとも10%の活性を保つ。
(c)両酵素の抗原性は非常に低く、定量することができない。これゆえ、S、 1actisやS、marcescens由来5ODsなどの酵素の抗原性は、 ウサギの抗体価を測定して決定できるのに対し、BCあるいはBS由来天然型M n5ODsは、組み換え法により製造したものも、BCあるいはBSから抽出し た後、精製して発熱性物質を除去して製造したものも、通常の方法では抗体反応 を引き起こすことができない。
(d)BCおよびBS由来Mn5ODの、pH7,5、蛋白濃度0.5mg/m lの無菌溶液中の半減期は、どちらも4°Cで1年以上、室温(15〜20℃) で3か月収上である。50%グリセロール中−20°C(両酵素はこの条件でも 液体状態のままである)での半減期は、5年以上である。
本明細に記載した特定の薬物用途に加え、本発明のBSおよびBC由来Mn5O D酵素は、以下に記載するように工業的にも使用できる。(i)診断試験におけ る過酸化水素の発生。さまざまな酵素や試薬が、過酸化水素を測定/監視するた めに利用できる。(i i)工業システムにおける、スーパーオキシドの除去。
香料や嫌気工程など含め、工業ではさまざまなスーパーオキシド捕捉剤が使用さ れている。(iii)食品などにおける(風味を分解して損なわせる)スーパー オキシドの除去。
Bacillus caldotenax由来のMnSOD酵素は、これまで単 離されたり報告されたことがない新規な物質であり、本発明のさらなる側面とな る。
これゆえ、本発明はさらに、はぼ純粋な形の、本質的にB、caldotena xのアミノ酸配列をもつ、Mn5OD酵素を提供するものであり、そのアミノ酸 配列は、 (i)図3に示すアミノ酸配列、 (ii)(i)の配列中の1〜30アミノ酸が挿入、欠失、置換したアミノ酸配 列、 から選択される。ただし、上記アミノ酸配列(ii)の103位はGluてあり 、かつ/あるいは188位はIleである。
配列(i i)は、例えば(i)の配列中の1〜20アミノ酸が、望ましくは1 〜IOアミノ酸が挿入、欠失、置換したアミノ酸配列である。
現在までに、ヒトCu/Zn5ODs (Sherman et al、、19 83)、Saccharomyces cerevisiae(Berming hamet al、、1988)、Drosophila (Seto et  al、、1989)、ヒトMn SOD(McCord et al、、197 7)、Anacystis n1dulansのFe5OD (Laudenb ach et al、、1989)、大腸菌のMn5OD(Touati et  al、、1983)とFe5OD (Sakamoto and Touat  i、1984)を含め、多数の真核細胞や原核細胞から、さまざまな5ODs をコードする構造遺伝子がクローン化されている。BSのM n S OD遺伝 子のクローニングおよびその酵母内での発現も、既に報告されている(Bowl er et al、、1990)。
本明細ではさらに、グラム陽性好熱菌Bacillus caldotenax のMn5ODのクローニング、Bacillus stearothermop hilusおよびBacillus caldotenax由来両Mn5OD酵 由来全Mn5OD酵素、両酵素の大腸菌内大量発現について、記載する。
これゆえ、本発明はさらに、上記で定義したBC由来Mn5OD酵素をコードす るDNA配列から成る組み換えDNA分子を提供する。
そのような組み換えDNA分子は、(a)図3に示すDNAコード配列、(b) 遺伝暗号に従って上記配列を縮重させたDNA配列から選択される。
本明細書に記載したように、我々はBCおよびBS由来のMn5ODを大腸菌内 で大量発現させる方法を開発し、これは本発明のさらなる側面となる。
これゆえ、本発明のさらなる側面は、プロモーターと効果的に連結したM n  S OD酵素をコードする構造遺伝子を少なくともひとつ含む組み換えプラスミ ドもつ形質転換大腸菌株を培養し、M n S OD酵素を製造する方法を提供 するものであり、そのプロモーターが大腸菌固有のtrpプロモーター、あるい はtrpプロモーターに類似した塩基配列をもち、trpプロモーターとの違い はそのプロモーター活性がほぼ維持される程度のものである関連プロモーターで あることを特徴とする。
プロモーター配列の具体例を以下に示す。
(i)配列TTGACAATTAATCATCGAACTAGTTAACT ( I)。
(i i)配列(1)に類似のDNA配列で、配列(I)との違いはそのプロモ ーター活性がほぼ維持される程度のもの。
(iii)配列(I)と少なくとも50%、望ましくは少なくとも75%、最も 望ましくは少なくとも95%のホモロジーをもつ配列。
(1v)配列(I)との違いがlθ以下の欠失、望ましくは5以下、最も望まし くは2以下の挿入や置換である配列。
(V)12から50塩基、望ましくは20から35塩基、最も望ましくはおおよ そ29塩基から成る(i)から(iv)で定義された配列。
(vi)5’端の配列がTTGACAで3°端の配列かTTAACTである(i )から(V)で定義された塩基配列。
(vi)5’端の配列かTCAATTで3“端の配列かACAGTTである(i )から(v i)で定義された塩基配列。
(vii)3’ と5′配列の間にATTAATCATCGAACTAGあるい はプロモーター活性がほぼ維持される程度の違いをもつ、それと類似の配列から 選択される介在配列をもつ(i)から(vi)で定義された配列(v i 1) ATTAATCATCGAACTAGとの違いが10以下、望ましくは5以下、 最も望ましくは2以下の欠失、挿入、置換である介在配列をもつ、(i)から( vi)で定義された配列。
配列TTGACAATTAATCATCGAACTAGTTAACTの前に、配 列GCTTACTCCCCATCCCCCCAGTGAATTCCCCTGを、 後に配列AGTACGCAGCTTGGCを置くことかできる。
B、stearothermophilusのsod遺伝子の分子クローニゲの ため、以下の方法を採用したコード遺伝子をクロニングする第一段階として、D NA/DNAハイブリダイゼーション実験による遺伝子検出に用いるための、構 造遺伝子と充分なホモロジーをもつオリゴヌクレオチドを設計した。アミノ酸配 列の解析により、17番目から34番目のアミノ酸から成るペプチドの翻訳縮重 が最小であることがわかった。そこで、B、stearothermophil usの遺伝子で最も高い頻度で使用されているコドンを縮重の位置の塩基に使用 し、50me rのアンチセンスオリゴヌクレオチドを合成した(図1)。合成 したオリゴヌクレオチドがB、stearothermophilusのゲノム 中の特定の配列にハイブリダイズすることを確認するため、サザンプロット実験 を行った。オリゴヌクレオチドを放射標識し、さまざまな制限酵素で切断したB 、stearothermophilusNCA1503ゲノムDNAに対する DNA/DNAハイブリダイゼーション反応に使用した。
採用した条件(以下の実施例を見よ)下で、プローブは以下の制限酵素切断断片 に強くハイブリダイズすることがわかった;2.45kbのBcll断片、5. 1kbのC1aI断片、6.8kbのEcoRI断片、3゜4kbのHindI II断片、20kbのPstI断片、3.2kbの5alI断片、3.5kbの 5stI断片、17kbのXhol断片。
オリゴヌクレオチドプローブの特異性が確認されたため、約8kbの長さに部分 分解(Sau3a)した染色体DNAをBamHIで切断したpATl 53D NAと連結し、B、stearothermophilusゲノムのプラスミド ライブラリーを構築した。得られた連結混合液を大腸菌W5445株に導入し、 形質転換体をアンピシリンを含むL寒天培地上で選択した。得られた6、000 個のアンピシリン耐性形質転換体の中で、4.125個がテトラサイクリン感受 性であることがわかった。組み換えクローンであると推定される4、125個の クローンの代表として無作為に50個のプラスミドを解析した結果、46個に挿 入断片を含むことが示された。放射標識したオリゴヌクレオチドをプローブとし て使用し、それぞれのアンピシリン耐性テトラサイクリン感受性組み換えクロー ンを、in 5ituコロニーハイブリダイゼーシヨンによりスクリーニングし た。プローブは、独立の2つのクローンに強くハイブリダイズした。それぞれの クローンからプラスミドDNAを単離し、pBcMlおよび980M2と命名し た。これら2つのプラスミドの制限酵素切断地図を図2に示す。この地図は、p BcMlの挿入断片の長さが4.7kbで、980M2の挿入断片の長さが6. 85kbであることを示している。さまざまな制限酵素(単独あるいは2つの組 み合わせ)で切断して得たDNA断片を比較解析した結果、980M2の挿入断 片はI)BCMIの挿入断片全体を含んでおり、pBCMIの挿入断片のベクタ ーに対する相対方向は980M2のものと逆であることが明らかになった。
pBCMIおよび1)80M2中にクローン化されたDNAの中のsod構造遺 伝子の位置を特定するため、それぞれのプラスミドをさまざまな制限酵素で切断 し、得られた断片についてサザンプロット分析を行った。オリゴプローブにハイ ブリダイズする最小の制限酵素切断断片のひとつは、両プラスミドに共通する1 、6kbのEcoRI/5stI断片であった。
そこで、この断片をpBCM2DNAからゲル精製し、同じEcoRIと5st Iで切断したMl 3mp 18およびMl 3mp 19に連結した。連結混 合液を大腸菌TGIに導入し、XGa1とIPTGを含むH上層寒天培地中に加 え、2XYT寒天培地上に積層した。無色の外観から同定される組み換えプラー クを、鋳型DNAの調製に使用した。各M13ベクターの代表の鋳型について、 ユニバーサルブライマーを使用した塩基配列分析を行った。両鍔型から得られた DNA配列をアミノ酸配列に翻訳した結果、報告されたMn5OD配列に相同性 のあるポリペプチドをコードするORFは見い出されなかった。この結果は、s odがこの断片の中央部分に位置していることを示している。その後、挿入断片 の全配列を、2つの異なる方法で決定した= (i)上記2つの鋳型から得られ た配列に特異的なオリゴヌクレオチドを合成し、決定した配列を延長するために 使用した;(ii)クローン化した1、6kbのEcoRI/5stI断片を含 む980M2の3.0kbのHindIII断片を電気抽出により単離し、自己 連結により環状化し、超音波処理により断片化し、T4ポリメラーゼ処理により 不揃いの末端をプラントエンド化し、ゲル精製した500からtooobpの断 片をM13mp8のSmaIサイトに挿入した。
得られた組み換えクローンのうち100クローンから鋳型DNAを調製した。得 られた塩基配列データを、DNA5TAR社のコンピューターソフトを使用し、 ひとつの連続した配列にまとめた。図3に示す配列は、得られた配列のうち、D NAの両方の鎖から決定したsod構造遺伝子を含む1294bpの部分である 。
図3に示す塩基配列を翻訳した結果、AUGコドン(n t 387)で始まり UAAコドン(ntlool)で終わる615bpのORFが存在することが明 らかになった。推定ポリペプチドの長さは204aaであり、N末端のMetを 除き、実験的に決定したMn5ODのアミノ酸配列(Brock and Wa lker、1980)と完全に一致した。
438で始まり488で終わる配列は、遺伝子を同定するために使用したオリゴ プローブとほぼ完全な相補性を示した。ミスマツチがある3か所(n t 46 5.477.483)はいずれも弱いGTペアを形成でき、SOdをコードする B、stearothermophilUS由来DNAにオリゴヌクレオチドが 充分結合したことの説明となる。翻訳開始コドンの前の配列(5’ −CAAA AGGAGGAGA−3’ )は、Bacillus 5ubtilisの16 SrRNAの3′端(3′−UCUUUCCUCCACU−5″)と強い相補性 を示した。翻訳終止コドンのすぐ3′側(nt1007からI O36)に2回 対称を示す配列が存在し、それはRho−非依存性転写ターミネータ−であると 考えられる。形成される推定RNAのステム/ループ構造のDGは−22,2k calとなる。n’tl133のAUG:]トンで開始し、上流にB、5ubt ilisの16SrRNAと適度な相補性を示す配列がある第二の推定ORFが 、sodの3′側に同定された。コードする推定ポリペプチドは、現在のPIR データベース中のどの蛋白ともホモロジーを示さなかった。sod構造遺伝子の GC含量は53.1%であり、表2にそのコドン使用を示すsodを大腸菌内で 大量発現させるため、本研究所で最近構築された一連の発現ベクターの一部であ るプラスミドpMTL1003およびpMTL1013を使用した。pMTL1 003は、pMTL4 (Chambers et al、、1988)に由来 し、変異Co1Eルブリコン(1細胞あたり600コピー; M i n t  。
n et al、、1988)から複製し、pucs由来blaおよび1acZ ’ (Messing andVieria、1982)をコードし、psct otの分配機能(par;Miller et al、、1983)および大腸 菌rrnBダブルターミネータ−(Brosius et al、、1981) およびpMTL20のポリリンカークローニング領域(Chambers et  al、、1988)を取り入れたものである。1acZ’ の転写は合成tr pプロモーターの支配下にある。pMTLIO13は、bla遺伝子(アンピシ リン耐性遺伝子)がtet遺伝子(テトラサイクリン耐性遺伝子)に置換してい る点だけがpMTL 1003と異なる。以下の方法でこれらの発現ベクターを 作製した(詳細は図4を見よ)。
プラスミドpKK223−3から831bpの5ca1/SmaI断片としてb la遺伝子(アンピシリン耐性遺伝子)の5′端とrrnBオペロンの転写ダブ ルターミネータ−シグナル(TIとT2)を同時に単離し、pMTL4のEco RVサイトと5calサイトの間に挿入し、pMTL7を得た。その後、pSC 101のpar安定性決定因子(Miller et al、、1983)を含 む385bpのTaqI断片をEcoRVサイトとSca Iサイトの間に挿入 し、pMTL8を得た。残りの操作は、最終ベクターのサイズを小さくし、不要 な制限酵素サイトを除去するために行った。pMTL8を5ailとEco47 で切断し、S1ヌクレアーゼでプラントエンド化し、自己連結させてpMTL9 を得た。この58bpの欠失により、ユニークな5alIサイト、Eco47サ イト、BamHIサイトが除去され、多数のTaqIサイトとHaeIIサイト が除去された。その後、pMTL9から322bpのHaell断片を欠失させ 、最終ベクターpMTL 10のHaeIIサイトとTaqIサイトをひとつず つ減らし、ユニークなPstlサイトとHindIIサイトを除去した。
この欠失操作によりpsc 101のpar断片の一部か除去されるが、pMT L 10は、抗生物質による選択をせずに培養した実験で100%の細胞内分配 安定性を示した。ベクターの基本骨格への最終修飾として、parとCo1E1 複製開始点の間にユニークなRcoRVサイトを導入するため、site−di rected−mutagenes i sを行った。
この変異導入のため、まず、pMTL 10のその領域を含む530bpのTa qI断片を、M13mp8のAccIサイトにクローン化した。その後、変異導 入用オリゴヌクレオチドを用いて、site−directed−mutage nes isの手法により、希望のRcoRVサイトを導入した。その後、変異 を導入したTaqI断片を再び単離し、pMTLloの1.44kbと430b pのTaqI断片と連結した。得られた修飾ベクターをpMTL 100と命名 した。
異種プロモーターの転写制御下で外来遺伝子を発現させるためには、構造遺伝子 を適当な転写シグナルの近くに正しい方向で挿入することが必要である。そのよ うな操作は、方向性のあるクローニングのための便宜や、外来DNAの挿入を検 出するための手段があると、非常に容易になる。
最も簡単な方法のひとつに、pUCおよびM13シリーズのベクター類(Vie ira and Messing、1982)に例証される、1 a c Z’  にコードされたb−ガラクトシダーゼ a−ペプチドの不活性化を利用するも のがある。機能する1 a c Z’ をもつベクターは、発色基質であるXG a1の存在下で、適当な大腸菌宿主のコロニーやプラークを青色に着色する。( 例えば外米遺伝子の挿入により)1acZ’遺伝子を不活性化すると、無色(白 色)のコロニー/プラークとなる。
pUCおよびM13ベクター中のIacZ’遺伝子の上流には、固有のlac  poプロモーター領域がある。
pMTL1003およびpMTL1013ベクター中に1acZ’選択のシステ ムを残しつつ、lacプロモーターをtrpプロモーターを交換したいと考えた 。そのために、Ml 3mt 120DNAに部位特異的変異を導入し、1ac Z’ の3′端のPvuITサイトを除去して(lac poの5′端のPvu  I Iサイトをユニークサイトとして残し)、lac poの+1位の3′側 にユニークなHpaIサイトを導入すると同時に、NdeIの認識配列(CAT ATG)中のATGが1acZ′の転写開始コドンのAUGに相当するように1 acZ°遺伝子の開始部分にNdeIサイトを導入した。
この発現ベクターがSODの発現に適切でなくても、将来、例えば発現させよう とする外来遺伝子の同じ位置にNdeIサイトを導入した後、修飾1 a c  Z’のNdelサイトに遺伝子を挿入することにより、他の遺伝子の発現にも利 用できる。この方法により、発現させようとする遺伝子のAUG開始コドンの位 置を、1acZ’遺伝子のシャインダルガルノ(Shine−Dalgarno )配列と最適な距離にすることかてき、その後のRNA転写物の翻訳を最大限に することができる。合成大腸菌trpプロ%−ターを含む830bpHind1 11/Pstl制限酵素断片をプラスミドpDR720(Russell an d Bennett、1982)から単離し、Po1lk処理によりプラントエ ンド化し、修飾M13mt120ベクターのPvu I IとHpaIサイトの 間に挿入した。この操作により、固有の1aCプロモーターをtrpプロモータ ーに効率的に交換することかできる(同様な方法で、lac poを他のすへて のプロモーター配列に交換することかできる)。
その後、trpプロモーター/1acZ’/ポリリンカー領域をM13ベクター から38 abpのHaell断片として取り出し、pMTL 100のふたつ のHaelIサイトのうちのひとつに(図5に示す方向に)クローン化し、I) MTL1003を得た。
ベクターpMTL1013はpMTLl 003のアナログであり、bla遺伝 子かpBR322のtet遺伝子に置換されている点だけが異なる。tet遺伝 子はpBR322から1.43kbのE c oRI/Av a I断片として 単離しくBa1bas et al、、1986)、Po1lkによりプラント エンド化し、M 13 mplOのSmalサイトに挿入した。その後、部位特 異的変異を導入し、CIaIサイト、HindIIIサイト、EcoRVサイト 、BamHIサイト、5phiサイト、5ailサイトを除去した。それぞれの 塩基置換は・nt27におけるAからT;nt28におけるTからA;nt18 7におけるTからC;nt379におけるCからT;nt565におけるTから C;nt656におけるCからTである(塩基番号はpBR322の配列のもの 、Ba1bas et al、、1986)。
その後、修飾tet遺伝子を約1.43kbEcoRI/BamHI断片として 単離してpMTL28(図6を見よ)のHpalルミlサイトし、BamHI/ Bcl■断片として再単離し、pMTL1003をSsp IとDraIで切断 して得た1、85kb断片に連結した。
得られた最終プラスミドを、pMTL1013(図7)と命名した。
sod遺伝子は、pBGM2から1.3kbのNruI/Hindlll断片と して単離(図3)し、pUC9のSmaIサイトとHindIIIサイトの間に クローン化した後、同じ大きさのEcoRI/HindIII断片として再単離 した。その後、この断片をPo1Ik処理によりプラントエンド化した後、pM TL1003のSmaIサイトに挿入した。クローン化した断片の挿入方向か異 なる2種類の組み換えプラスミド(pBCM3とpBCM4)を、さらなる研究 のために選択した、pBCM3の場合(図8)、ベクターのtrpプロモーター から連続して転写されることにより発現か促進されると思われる方向に、sod がある。pMTL 1003の代わりにpMTL1013を使用することにより 、ふたつのアナログプラスミドpBCM5 (pBCM3と同等のもの)および pBCM6 (pBCM4と同等のもの)を得た。
pBCM3およびpBCM4をもつ細胞を100μMの硫酸マンガンを含む複合 培地(2XYT)中で培養し、対数増殖期の後期にインドールアクリル酸(20 μg/m1)を加えてベクターのtrpプロモーターからの転写を誘導した。1 時間ごとに培地から細胞を採取し、超音波処理により破砕し、遠心して細胞の残 骸を除去した後、抽出物のSOD活性を測定した。
pBCM3をもつ細胞が生産するM n S OD量は、10時間後、最高値で ある培養1mlあたり62,275ユニツト(可溶性蛋白1mgあたり12.2 10ユニツトと同等)に達した(図9)。純粋なMn5ODの比活性値(25, 000u/mg)を参考にすると、この発現量は細胞の可溶性蛋白の47%に相 当する、二とになる。全細胞抽出物を5DS−PAGEした後、クマシーブルー で染色したゲルをデンシトメーターを用いて読み取り、この発現量を確認した( 図10を見よ)。
pBCM4をもつ細胞か生産するSOD量は低い値(培養1mlあたりlO19 ユニット)であることから、この高い発現量はベクターのtrpプロモーター( こ起因することがわかる。B、stearothermophi 1usのso d遺伝子を大量に発現させる大腸菌の驚くべき能力は、コード領域にほとんどモ ジュレータ−コドンを使用していないこと(CGGコドンとGGAコドンをひと つずつしか使用していなしり、コード領域のコドン使用が大量に発現している大 腸菌遺伝子のものと同じ特徴をもつこと、コード領域のすぐ上流にリポソーム結 合部位のコンセンサス配列があることを考えると矛盾しない。
固有のSOD活性量が異なるさまざまな大腸菌宿主における、pBCM3による sod発現レベル量を調べた(表3)。この場合、実施例に記載したように、最 小塩培地中のトリプトファンか枯渇した後の対数増殖期の後期に、trpプロモ ーターからの転写を誘導した。不可解なことに、5odA宿主やwt宿主のもの と比較して、変異s odB遺伝子座をもつ宿主の組み換えSOD発現量はかな り低かった。
sod変異株は、大腸菌中でスーパーオキシドフリーラジカルを生成するとして 知られる市販の除草剤メチルビオロゲン(rnethyl viologen: Carlioz and Touati、1986)に対する感受性か増大して いることか報告されている。それゆえ、B、stearothermophil usの酵素が、大腸菌Q(ニア81株の増大したメチルビオロゲンに対する感受 性を相補することができるか興味がもたれた。
そこで、pBCM3をもつQC781株とpBCM3をもたないQC781株を 10−5Mメチルビオロゲン存在下で培養し、増殖速度に対す名作用を調べた。
結果を図IIに示す。組み換えSODの発現は、薬物による増殖阻害作用を軽減 はするが、メチルビオロゲン非存在下のQC781株の増殖速度を達成するまで 完全回復はしなかった。この結果は、クローン化した酵母のMn5ODを用いて 行われた同様の実験(Schrank etal、、1988)の結果と異なる 。
以下の実施例で、B、stearothermophi lusおよびB、ca ldotenax由来Mn5ODの生産について、さらに詳細に記載する。使用 した菌株や組み換えベクターを、表1に記載した。
実施例1 (a)培地および培養条件 B、stearothermophilusは、以下の培地中で58°C,pH 7,0、空気流入速度1vvmの条件で培養した:ショ糖(4%)、酵母抽出物 (5%) 、KH,PO,(1%) 、Mg5O,・7H20(0,054%)  、MnC1,’ 4H20(0,OO3%)、FeCl、−H,O(0,00 14%)、クエン酸−水和物(0,064%)、ポリプロピレングリコールP− 2000(0,01%)。大腸菌は、L培地(1%トリプトン、0.5%酵母抽 出物、0.5%塩化ナトリウム)中で、常套的に培養した。固体培地(L寒天培 地)は、L培地に2%(w/v)の寒天(Bacto−Difco)を加えたも のである。形質転換体の維持および形質転換体の選択に使用した抗生物質濃度は 、アンピシリン50μg/ml、テトラサイクリン15μg/ml、カナマイシ ン30μg/ml クロラムフェニコール5μg/mlである。trpプロモー ターの抑制が必要なときは、培地中に過剰のトリプトファン(100μg/m] )を加えた。大腸菌中の組み換えSODをパイロットスケールで生産するための 培地は、ブドウ糖(1゜4%)、硫酸アンモニウム(0,25%) 、KH,P O4(0,3%) 、KtHPO4(0,2%)、クエン酸ナトリウム(0,0 05%)、酵母抽出物−Difc。
(0,5%)、硫酸マグネシウム(1%)、微量成分(1,0%)である。微量 成分のストック溶液は、EDTA−Nag (0,5%) 、FeCls−68 20(o。
05%)、ZnO(0,005%) 、CuC1,−H2O(0,001%)  、C0NO3” 6H,0(0,O01%) 、NH,MO□Ova (0,O O1%)である。培養菌体は、37℃、pH7,0+0.1、空気流入速度lv vmの条件で培養した。この条件下で約8時間後に試験増殖を停止し、培養菌体 を集菌した。
(b)DNAの精製 Br1j溶解法(Clewel 1 et al、、1969)により調製した 透明な溶解物を塩化セシウム/臭化エチジウム密度勾配遠心(Colman e t al、、1978)L、プラスミドを精製した。迅速小スケールプラスミド 精製技術(Holmes and Quigley、1981)も、スクリーニ ングのために使用した。DNA供与体であるB、stearothermoph ilusの染色体DNAは、基本的にMarmar(1961)により報告され た方法で調製した。
(C)制限酵素切断、連結、形質転換法制限酵素およびDNAリガーゼは、Be thesdaResearch Laboratories(BRL)から購入 し、製造元が推奨するバッファーおよび条件で使用した。大腸菌の形質転換は、 基本的にCohenら(1972)により報告された方法で行った。
(d)アガロースゲル電気泳動 制限酵素切断物は、トリス−ホウ酸−EDTA緩衝液を使用し、標準水平システ ム(BRLモデルH4)上の1%アガローススラブゲル中で電気泳動した。切断 していないDNAは125V、50mAで3時間電気泳動し、切断したDNAは 15V、10mAで16時間電気泳動した。断片の大きさは、λフアージDNA をHindIIIとEcoRIとて切断した断片と比較することにより、見積も った。電気抽出(McDonnell et al、、1977)により、ゲル から断片を単離した。
(e)塩基配列の決定 M13バクテリオファージクローンの塩基配列を、バクテリオファージT7のD NAポリメラーゼを修飾した“5equenaseR″ (Tabor and  Richardson、1987)を用い、Sangerら(1977)によ るジデオキシヌクレオチド法により、決定した。実験条件は、製造元(USB社 )が記載したものを使用した。2本鎖DNAプラスミドの塩基配列の決定は、C henとSeeburg (1985)により開発されたクレノウボリメラーゼ /ジチオキシヌクレオチド法の変法を用いて行った。実験条件は、製造元(BC L社)が記載したものを使用した。
(f)DNAのサザントランスファー 制限酵素切断したDNA断片は、ReedとM a n n(1985)の方法 により、アガロースゲルから“zeta probe”ナイロン膜に移した。ゲ ルを0,4M水酸化ナトリウム転写溶液に移す前に、0.25M塩酸(15分間 )で部分的に脱プリン化した。毛細管現象による転写を4〜16時間行った後、 ハイブリダイゼーションに用いた。
(g)in 5itu コロニーハイブリダイゼーショント 希望の組み換えプラスミドを得るため、ニトロセルロースフィルターディスク( Schleicher and 5chull、0.22μm)を使用し、Gr unsteinとHogness (1977)が報告したin 5ituコロ ニーハイブリダイゼーシヨン法により、菌コロニーをスクリーニングした。
(h)オリゴヌクレオチドの放射標識 オリゴヌクレオチドプローブは、〔γ−”P)ATPを加えてT4ポリヌクレオ チドキナーゼ処理し、5゛ −水酸末端を末端標識した(Maxam and  Gi 1bert、1977)。取り込まれなかったヌクレオチドは、(Pha rmac i a)社が製造した使い捨てセファデックスG−25カラムを通す カラムクロマトグラフィーにより、除去した。
(i)ハイブリダイゼーション条件 5′末端を標識した5 0merのオリゴヌクレオチドプローブを使用したハイ ブリダイゼーションは、Sambrookら(1989)が報告した方法により 、55゛Cの温度で2時間以上行った。フィルターの洗浄は、45°Cで、5分 間ずつ数回行った。
(D部位特異的変異の導入 カップルブライミングオリゴヌクレオチドを用いた特異的変異の導入は、Car terら(1985)のサプレッサー選択法を用いて行った。放射標識したオリ ゴヌクレオチドをプローブとして使用し、Carterら(1984)が報告し たディファレンシャルテンブリチャーハイブリダイゼーション法(differ ential temperature hybridisation met hod)により、変異株を同定した。
(k)分配安定性 連続培養菌体を用い、プラスミドベクターの分配安定性を解析した。細胞を、L H500シリーズの発酵槽と600m1の液量で使用する1リツトル連続培養槽 のコントロールパッケージで増殖させた。使用した増殖培地は、Tempe s  t (1969)の単純塩培地である。
培養菌体を、37°C,pH7,0、空気流入速度1vvmで維持した。接種後 、培養菌体をバッチで4〜5時間増殖させてから、新鮮な培地の流入を開始した 。サンプルを定期的に採取し、連続的に希釈して感受性試験寒天培地に塗布し、 コロニーのb−ラクタマーゼ産生をコードするプラスミドをスクリーニングした 。
(1)スーパーオキシドジスムターゼ活性の測定歯を1リツトルバツチ培養し、 増殖のさまざまな段階で100m1のサンプルを採取した。サンプルを氷冷し、 1’3,000gで120分間遠心し、5mlの50mMリン酸緩衝液(pH7 ,8)に再懸濁し、凍結した。
MSE超音波破砕機(150W)を用い、周波数を中程度、振幅を2に設定し、 細胞を氷上で3回(各30秒間)破砕した。細胞の残骸を、to、000gで5 分間遠心して除去した。SOD活性は、McCordとFr1dovich ( 1979)が報告したチトクロームC第二鉄の還元阻害反応により、測定した。
蛋白濃度はBradford (1976)の方法で測定した。PAGE後のゲ ルをニトロブルーテトラゾリウム試薬に浸した後、リボフラビンを加えることに より、SOD活性を視覚化した。この方法は、BeauchapとFr i d ovich(1971)の報告にすべて記載されている。
(m)pBCM3を含む大腸菌TGIの小スケール発酵バッチ培養では高い組み 換えSOD発現量か得られたが、組み換え蛋白の商業的生産に使用する条件によ り類似した条件でもこの高い発現量が維持されるか興味がもたれた。そこで、本 明細に記載した最小塩培地を使用し、8リツトルパイロツトスケール培養を行っ た。接種する種菌は、プロモーターの抑制および選択のためにトリプトファン( 100μg/ml)およびアンピシリン(100μg/ml)を加えたし寒天培 地上に新たに生育させた形質転換細胞から調製した。硫酸マンガン、アンピシリ ン、トリプトファンを含む500m1の2XLB培地で培養し、種菌を得た。種 菌を37°CC120Orpて7時間培養した。ひとたび接種したら、細胞密度 が最も高くなる対数増殖期の後期にトリプトファン枯渇によりtrpプロモータ ーのスイッチが入ることを期待し、集菌するまで培養菌体をフルコースで培養し た。遠心して細胞を集菌し、細胞のペーストを袋に入れ、瞬間凍結し、抽出する まで一80°Cて保存した。パイロットスケール培養で得られたSOD発現量は 、振どうフラスコ実験で得られたものと一致した。精製した後、精製組み換えS ODはダイマー蛋白であり、各サブユニットの分子量はおおよそ21,000d al、等電点5.5であることが同定された。
上記の結果から、Bacillus stearothermophilus由 来Mn−スーパーオキシドジスムターゼをコードする遺伝子(sod)が大腸菌 中にクローン化され、その全ヌクレオチド配列が決定されたことがわかる。翻訳 後に切断されるN末端のメチオニン残基の例外を除き、推定アミノ酸配列は、以 前に報告されたアミノ酸配列と100%一致した。組み換えMn5ODは、大腸 菌中でin vitroでもin vivOでも酵素活性があり、大腸菌のtr pプロモーターと転写をカップリングさせると、細胞の可溶性蛋白の47%に相 当する量のMn5ODが発現した。
実施例2 (a)B、caldotenax由来sod遺伝子の分子クローニング B、caldotenax遺伝子をクローニングするためのオリゴヌクレオチド プローブを放射標識し、さまざまな制限酵素で切断したB、caldotena xYT1ゲノムDNAに対するDNA/DNAハイブリダイゼーション反応に使 用した。使用した条件(以下を見よ)下で、プローブは、4.1kbHindl II断片を含め、さまざまな制限酵素切断断片に強くハイブリダイズした。よっ て、おおよそその大きさのHindIII−切断ゲツムDNAをアガロースゲル から単離し、Hind I I Iで切断したpUCl 9プラスミドDNAに 連結した。得られた連結混合液を、大腸菌TGI株に導入し、形質転換体をアン ピシリンとXGa1を含むL寒天培地上で選択した。全部で独立の1100個の 組み換え体(白色コロニー)を、放射標識したオリゴヌクレオチドをプローブと したin 5ituコロニーハイブリタイゼーシヨンによりスクリーニングした 。プローブは4個の異なる組み換えクローンに強くハイブリダイズした。これら のクローンのひとつからプラスミドDNAを単離し、pMCB7と命名した。
(b)B、caldotenax由来sod遺伝子の塩基配列の決定 pMCB7にクローン化したDNA中のsod構造遺伝子の位置を決めるために 、プラスミドDNAをさまざまな制限酵素で切断し、得られた断片についてサザ ンプロット分析を行った。
オリゴプローブにハイブリダイズする最も小さな制限酵素切断断片のひとつは、 1.9kbのAccI断片であった。この断片をpMCB7からゲル精製し、自 己連結によりDNAを環状化し、超音波処理により断片化し、不揃いの末端をT 4ポリメラーゼ処理によりプラントエンド化し、ゲルから精製した500から1 000bpの断片を、M13mp8のSmaIサイトに挿入した。
得られた組み換えクローンのうち、100クローンから鋳型DNAを調製した。
DNA5TAR社のコンピューターソフトを使用し、得られた塩基配列を連続し た配列にまとめた。図12に示す配列は、得られた配列のうち、DNAの両方の 鎖から決定したsod構造遺伝子を含む780bpの部分である。
図12に示す塩基配列を翻訳すると、AUGコドン(nt30)から始まりUA Aコドン(nt643)で終わる615bpのORFが存在することが明らかに なった。図12に示す領域には、B、stearothermophi Ius ゲノムの相当する領域と比較し、35塩基の違いがあった。これらのうち21個 が遺伝子コード領域中にあり、それに起因してコードされるふたつのポリペプチ ドにはアミノ酸2個の違いがあった。これゆえ、BCMnSODは103位、1 88位にそれぞれアミノ酸残基Glu、Ileを含むのに対し、B SMn S ODはそれぞれ相当する位置にアミノ酸、6,5pSValを含む。B、ste arothermophilusの遺伝子と同様に、転写開始コドンの上流に配 列(5° −CAAAAGGAGGAGA−3’ )があり、この配列はBac illus 5ubtilisの16srRNAの3′端(3’ −UCUUU CCUCCACU−5’)と強い相補性を示した。同様に、転写終止コドンのす ぐ3′側に2回対称を示す配列(n t 654から677)があり、それは恐 ら<Rho−非依存性転写ターミネータ−であると考えられる。しかしこの場合 、形成する推定RNAステム/ループ構造のDG(−26,4kcal)は、B 、stearothermophilus遺伝子の下流の相当する構造のもの( DG−22,2kcal)に比べて高く、これは、TからCへの置換という1個 の塩基の違いに起因する。sod構造遺伝子のGC含量は52.8%であり、そ のコドン使用を表2に記載する。
(c)BCMnSODの大量発現 BCMnSOD遺伝子の大量発現のために、上記と同様なプラスミドを構築した 。この場合、1.9kbのAccI断片をpMTL1003のAccIサイトに 挿入し、組み換えプラスミドpBCM8 (図13を見よ)およびpBCM9を 得た。980M8 (図13)の場合、sodはベクターのtrpプロモーター から連続して転写されることにより発現が促進される方向にあった。pMTL1 003の代わりにpMTL1013を使用することにより、ふたつのアナログプ ラスミドpBCMIO(980M8と同等)およびpBcMl 1 (pBCM 9と同等)を作製した。
980M8およびpBCM9をもつ細胞を100μM硫酸マンガンを含む複合培 地(2XYT)中で培養し、対数増殖期の後期にインドールアクリル酸(20μ g/ml)を加えることによりtrpプロモーターからの転写を誘導した。1時 間ごとに細胞を培地から採取し、超音波処理により破砕し、遠心して細胞の残骸 を除去した後、抽出物のSOD活性を測定した。B、5tear。
thermophi lusの組み換えクローンのものと同様な発現量が得られ た。つまり10時間後、980M8をもつ細胞により生産されるMn5ODは、 最大量である培養1mlあたり90.710ユニツト(可溶性蛋白1mgあたり 9.913ユニツトと同等)に達した(図9)。純粋なMn5ODの比活性(2 5,000u/mg)と比較すると、この値は細胞の可溶性蛋白の40%に相当 する。全細胞抽出物を5DS−PAGEした後クマシーブルー染色したゲルをデ ンシトメーターで読み取り、この発現量を確認した(図10を見よ)。pBCM 9をもつ細胞が生産するSOD量は低い(培養1mlあたり8.9ユニツト)こ とから、この高い発現量はベクターのtrpプロモーターに起因することか明ら かになった。B、caldotenax由来sod遺伝子を大量発現させる大腸 菌の能力は、コード領域にモジュレータ−コドンをほとんど使用していないこと (CGGとGGGコドンをひとつずつしか使用していない)、大腸菌で大量発現 している遺伝子のコドン使用(Grosjean and Fr1ers、19 82)と同じ特徴を示すこと、リボゾーム結合サイトのコンセンサス配列かすぐ 上流にあることを考えると矛盾しない。
実施例3 精製した発熱性物質を含まないB5Mn5ODは、以下の方法でBSの培養菌体 から製造した。
集菌した後、BS細胞を高圧ホモゲナイズで破砕し、クルードな抽出物をDE− 23セルロースから分画溶出してバッチ精製した。Mn5ODを含む0.4m分 画を順次以下に示すクロマトグラフィーにかけた:(i)pH8,0におけるD EAE−セファロースを用いたイオン交換グラジェントクロマトグラフィー、( i 1)pH6,8におけるリン酸グラジェントを使用したヒドロキシアパタイ トクロマトグラフィー。
純度30%の酵素を、pH7,5におけるQ−セファロースを用いたイオン交換 グラジェントクロマトグラフィーおよびセファクリル(Sephaenyl)S −200を用いたゲル濾過により、発熱性物質を除去し、単一に精製した。
薬物試験 (a)血清中での半減期 B5Mn5ODの半減期を、モルモットモデルを用いて評価した。赤血球の溶血 に起因する固有Cu / Z n SODの妨害反応は、アッセイ系に5mMシ アニドを加えることにより抑制した。
半減期は約6時間となった。
(b)抗原性 (1グループあたり4匹)のモルモット(n=12)のグループに、それぞれ1 ,2.10mg/体重kg/6時間を腹腔内投与したが、抗原性はみられなかっ た。
48時間後および96時間後(2匹/量/時間)に殺した動物の死後解剖の結果 、内部組織に有害な作用はなく、全病理は正常であった。
(C)心濯流における保護作用 心潅流用標準(リンガ−)溶液に、5mgの酵素と10mgの乳糖と5μmol のトリス塩酸を含有するバイアルから、0.1mg/lとなるよう、B5Mn5 ODを加えた。 6匹のミニブタを3匹ずつの2グループに分け、ヒトの心臓手 術を模倣した手術を行った。特に、試験溶液を潅流している間、2時間にわたり 動物の大動脈を結紮した。
試験の最後に結紮をはずして通常の血液供給に再結合し、標準法により正常な洞 リズムを回復させた。
手術後に動物を観察した結果、(MnSOD含有溶液を潅流した)試験動物はほ ぼ正常な心機能を示し、病理学的試験のために殺す(1か月後)まで生存した。
心筋梗塞の兆候や、他の心組織の病理学的異常はみられなかった。
コントロールグループの動物は心不調を示し、1週間後にすべて死亡した。
付 録 略語:aa、アミノ酸:Ap、アンピシリン;BCMnSOD、Bacillu s ealdotenax由来Mn5OD ; bp、塩基対; B5Mn5O D、Bac 111us stearothermophilus由来Mn5O D ; Cu5OD、銅含有SOD ; d a 1、ダルトン:Fe5OD、 鉄含有SOD 、kb、キロベースあるいは1000塩基対:kcal、キロカ ロリー:1acZ’ 、b−ガラクトシダーゼ a−ペプチドをコードする遺伝 子;Mn5OD、マンガン含有SOD; nt、ヌクレオチド:オリゴ、オリゴ デオキシヌクレオチド;○RF、オーブンリーディングフレーム;ORI、複製 開始点、0.−、スーパーオキシドラジカル: PAGE、ポリアクリルアミド ゲル電気泳動;par、プラスミドpsc 1o iの分配機能:po、プロモ ーターオペレーター領域;Po1lk、大腸菌DNAポリメラーゼIのフレノウ (ラージ)断片:R1耐性;S;感受性;SDS、 ドデシル硫酸ナトリウム; SOD、スーパーオキシドジスムターゼ;sod、SODをコードする遺伝子: Tc、テトラサイクリン;vvm、容量計による1分間あたりの容量:wt、野 性型;XGa1.5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−b−D−ガラクト シド;Zn5OD、亜鉛含有SOD。
〔図面の簡単な説明〕
図1) B、stearothermophilusのsod遺伝子を検出する ために使用したオリゴヌクレオチドプローブ BrockとWalker (1980)が決定した17番残基から34番残基 のアミノ酸配列を示す(1文字表記、上の行)。目的のアミノ酸配列をコードす るDNAtijlに相補するように設計した5 0me rのオリゴヌクレオチ ドを合成し、標識してプローブとした。17番残基から34番残基のアミノ酸を コードする真のDNA配列を、オリゴヌクレオチド配列(nt配列と記載)の上 に示す。真の配列とプローブが相補する位置を1で、弱い塩基対をつくる位置を コロンで示す。
図2) pBcMlおよびpBCM2の制限酵素地図制限酵素切断サイトを示す 。pAT 153由来のDNAを太い線で、B、stearothermoph ilus由来挿入DNAを細い線で示す。5od(SOD)遺伝子およびb 1  a (ApR)遺伝子の位置および転写方向とCo1E1複製開始点(ORI )を適当な矢印で示す。図中に示す3.0kbのHindIII断片と1.6k bのEcoRI/Ss t I断片は、文中に記載したように、塩基配列を決定 するために単離した。制限酵素切断サイトは:C,C1aI ;H,HindI II;N、Nru I ;P、Pvu I :R1,EcoRI ;Sa、5a lI;Sl、5stl;S2,5stII、X。
XhoIである。
図3) B、stearothermophilusのMn5ODをコードする 遺伝子の塩基配列pBCM2 (図2を見よ)由来の1294bpのHind  I I I/Nru I制限酵素断片領域を示す。ふたつのORFの中で、0R F−Aはsod遺伝子に対応し、0RF−Bは未同定の推定遺伝子に対応する。
両ORFの上流にある推定リポソーム結合部位を、下線およびS、D、で示す。
sodの転写ターミネータ−と考えられる2回対称の領域を、配列上の向かい合 う矢印で示す。
図4) pMTL 10(7)構築 pMTL4を構築するための詳細な操作は、文中に記載した。制限酵素切断サイ トは:Sc、5caI ;Hd、HindlII;P、PstI:S、5alI ;B。
BamHI ;Sm、Sma I :RV、EcoRV;E7、Eco47;R 1,EcoRI;T、Taql;Ha、HaeIIである。プラスミド中の他の 特別なエレメントは:Co1E1複製特異的転写物、RNAIおよびRNAI  I ;psclo 1(7)分配機能、PAR、大腸菌のtrpプロモーター、 trp;b−ガラクトシダーゼa−ペプチド、1acZ’ ;大腸菌rrnBオ ペロンの転写ターミネータ−シグナル、T1およびT2;bla遺伝子およびt et遺伝子、ApおよびTcである。
図5) pMTL1003の制限酵素地図trp/1acZ’/ボ’)す’、h −4−含む388bpのHaeII断片を、pMTL 1 (1)pSC10L ノparエレメントのすぐ隣のHaeIIサイトに挿入することにより、pMT Llo(図4を見よ)からプラスミドpMTL1003を作製した(詳細は文中 )。図中に示すエレメントは:Co1E1複製開始点、ORI;pSCIOIの 分配機能、PAR、大腸菌のtrpプロモーター、trp;b−ガラクトシダー ゼ a−ペプチド、1acZ’ ;アンピシリン耐性遺伝子(bla)、ApR ;大腸菌rrnBオペロン転写ターミネータ−シグナル、T1およびT2である 。
図6) pMTL28のポリリンカークローニング領域の塩基配列 pMTL20クローニングベクターシリーズ(Chambers et al、 、1988)中で使用できるポリリンカー領域を示す。pMTL28は、適当な オリゴヌクレオチド(5’ −TCGAGATCTCCCGGGATCCGAT ATCTGATCAGTTAACAG−ATCTG−3’および5’ −AAT TCAGATCTGTTAACTGATCAGATATCGGATCCCGG− GAGATC−3”)を化学的に合成し、それらをアニールさせ、pMTL23 のXhoIサイトとEcoRIサイトの間に挿入することにより作製した。
図7) pMTL I O13の制限酵素地図プラスミドpMTL1013は、 bla遺伝子をtet遺伝子に置換することによりpMTL 1003から構築 した(詳細は文中)。図中に示すエレメントは:C0IEI複製開始点、ORI ;psclolの分配機能、PAR、大腸菌のtrpプロモーター、trp;b −ガラクトシダーゼ a−ペプチド、1acZ’ ;テトラサイクリン耐性遺伝 子(tet)、TcR;大腸菌rrnBオペロン転写ターミネータ−シグナル、 T1およびT2である。
図8 ) p B CM 3の制限酵素地図プラスミドpBCM3は、pBGM 2のsod遺伝子を1.3kbNru I/Hi nd I I I断片として 単離しく図3)、pUC9のSmaIサイトとHind I I■の間にクロー ン化した後、同じ大きさのEeoRI/HindIII断片として再単離するこ とにより構築した。その後、この断片をPo1Ik処理によりプラントエンド化 した後、ベクターのtrpプロモーターからSOdが連続して転写されるように 、pMTL1003のSmalサイ1〜に挿入した。B、stearother mophilus由来DNA挿入断片を太い線で示す。
他の特徴は:Co1E1複製開始点、ORI;psclolの分配機能、PAR ,trpプロモーター、trp;rrnB転写ターミネータ−1TIおよびT2 ;アンピシリン耐性マーカー;B、stearotherm。
phi lus由来Mn5OD遺伝子、SODである。
図9) pBCM3をもつ大腸菌中の組み換えM n S 0Dの生産 980M3をもつ細胞を100μM硫酸マンガンを含む複合培地(2XYT)中 で培養し、対数増殖期の後期(矢印で示す)にインドールアクリル酸(20μg  / ml)を加え、ベクターのtrpプロモーターからの転写を誘導した。1 時間ごとに培地から細胞を採取し、超音波破砕し、遠心して細胞の残骸を除去し た後、抽出物のSOD活性を測定した。
図10) 980M3をもつTGI細胞の全細胞抽出物のS’DS−PAGE 図9に示した実験の10時間後のサンプルから調製した全細胞抽出物について、 5DS−PAGEを行った。
レーン1、精製したB、stearothermophi lusのMn5OD :レーン2、分子量マーカー:レーン3.980M3をもつTGIの可溶性細胞 溶解物である。
図11) 980M3の大腸菌5odA変異株を相補する能力 980M3をもつQC781株(+)および980M3をもたないQC781株 (○)を、10−5Mメチルビオロゲンの存在下で培養した。比較のため、プラ スミドをもたないQC781株(・)の増殖曲線も示す。
図12) BCMnSODをコードするB、cald。
tenaxの遺伝子の塩基配列。
pMCB8に含まれる1、9kbAccl断片のうち、780bpの領域を示す 。B、stearothermophilusの配列と異なる点は、配列の上に 塩基を記載して示す(−は、B、stearotherm。
philusDNAの配列に欠失していることを示す)、B5Mn5ODとBC MnSODのアミノ酸が異なる点は、BCMnSODの配列の下の適当な所にB  S M n5ODのアミノ酸を記載することにより示す(103位ではGlu の代わりにAspS 188位ではlieの代わりにVa 1)。sod遺伝子 の上流のリポソーム結合サイトは、下線とS、D、で示す。sodの転写ターミ ネータ−と考えられる2回対称領域は、配列の上の向かい合う矢印で示す。
図13) pBCM8の制限酵素地図 プラスミドpBCM8は、B、caldotenaxのsod遺伝子をpBCM 7から1.9kbのAccl断片して単離し、pMTL1003のAccIサイ トにベクターのtrpプロモーターから連続して転写されるようにクローン化す ることにより構築する。B、caldotenax由来DNA挿入断片を太い線 で示す。他の特徴は:Co1E1複製開始点、ORI;psclolの分配機能 、PAR;trpプロモーター、trp;rrnB転写ターミネータ−1TIお よびT2:アンビシリン耐性マーカー;B、caldotenax由来Mn5O D遺伝子、SODである。
表1 a株およびプラスミド/ファージベクター薗株/プラスミド 特徴 由来 B、 5tearother+5ophilus NCA1503B、 cal dotenax YTI E、 coli TGI P2tD!!3I:roAs2pLtVAJ5!D、 uイ、 C6Qer et al、。
E、yBj4E445 pLroIHu、i、hihlBup[441acY  Mintonetal、。
E、 coli QC773GC4468[1(sodB−kan)1−D2  hRD、 TouatiE、 coli QC7995odA 5odB、 C d hRD、 TouatiE、 coli BMH71−18K〒!YbDJ Jac邦No!sjHg[!、AhjQ!uδムi5 K、g2er et a l、。
LL 表2 B5Mn5OD遺伝子およびBCMnSOD遺伝子のコドン使用BS B CBS BCBS BCO38CUUIJPbe2 3UCU Q I UAU Tyr 2 2UGUCys O0UUC65UCC3er l 0UAC66 UGCOO聞^LeuO0UCA O0UAATer 1 1UGATer O 0UUG 8 9UCG 5 5UAG O0UGGTrp 6 8CUU 4  5CCU O0CAUHis 4 4CGU 2 2CUCLeu3 3CC CPro 0 0CAC55CGCArg 3 3CUA O0CCA 3 3 CMGIn 3 3CGA O0CUG 4 2 CCG 10 10 CAG  OOCGG l 1AULI 5 7ACU O0AAUAsn 4 4AG USer O0AUCIle4 3ACCThr 1 1MC1313AGC5 5AUA O0ACA 3 2AAALys 11 10AGAArg OOA UGMet33ACG 78MG 12AGG 00GUU 3 2GCU 2  1GAUAsp 3 2GGU 3 4GUCI/at 2 2GCCAla  4 3GAC55GGCGly 11 10GUA O0GCA 5 5GM GIu 12 12GGA 1 0GUG 3 3 GCG 9 11 GAG  6 7 GGG OITyr−転写終止コドン BC−B、 caldotenax遺伝子BS −B、 sLearother mophilus遺伝子太字のコドンは、大腸菌において転写モジュレータ−と して認識されるコドンである。
表3 大腸菌中の固有SODおよび組み換えSODの発現量宿主 フェノタイプ  プラスミド SOD比活性TGI A+、B+ 55.5 QC781A−、B+ 36 QC773A+、B−1,9 QC799A−、B−1,6 TGI A+、B+ pBCM3 12.000QC781A−、B+ 12. o00 QC?73 A+、B−5,000 QC799A−、B−4,000 TCI A+、B+ pBCM8 9.913QC781A−、B+ 3.65 0 QC773A+、B−2,581 QC799A−、B−1,944 a−フェノタイプAおよびフェノタイプBは、それぞれ5odA遺伝子およびs od B遺伝子に起因し、十と−はその遺伝子が機能している(+)か機能して いない(−)かを示す。
b−固有のSOD活性量が異なるさまざまな大腸菌宿主におけるpBCM3/8 によるsodを発現量を、細胞抽出物のSOD活性を測定することにより調べた 。この場合、培地(2xYT)中のトリプトファンが枯渇した対数繁殖期の後期 にtrpプロモーターからの転写を誘導した。
K 工 D K3 T M N 工 K−−−CACATCGACAAA GA A ACG ATG AACATT CACIll Ill III III  III III Ill Ill II: l1131− GTG TAG C TG TTT CTT TGC’I’ACTTG TAG GTGHTKHI( NT−aa 配置す GTG TGCTTT GTG GTG TTG TG −5170−アEco RV 図7 coRV 4R#1(h) EcoRV 要約書 Bacillus stearothermophilusおよびBacill us caldotenax由来Mn−スーパーオキシドジスムターゼをコード する遺伝子(sod)を大腸菌中にクローン化し、その全塩基配列を決定した。
翻訳後に切断されるN端のメチオニン残基を例外として、B、stearoth ermophilus由来酵素(BSMnSOD)の推定アミノ酸配列は、以前 決定されたアミノ酸配列と100%一致した。B、caldotenax由来酵 素(BCMnSOD)は、B S M n S ODと2アミノ酸異なる。両組 み換えMn5ODは大腸菌中でin vitroでも1nvivoでも酵素活性 があり、大腸菌のtrpプロモーターと転写をカップリングさせると、細胞の可 溶性蛋白の47%に相当する量のMn5ODが発現した。これらの細菌由来スー パーオキシドジスムターゼの薬物用途を記載した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.スーパーオキシドラジカルの存在に起因する病的状態を予防かつ/あるいは 治療するために使用する、MnSODが天然型であり本質的にBSあるいはBC 由来MnSODのアミノ酸配列をもつことを特徴とする、MnSOD酵素と薬物 的に使用できる賦形剤を含む薬物組成物。 2.(a)MnSOD酵素産生微生物を培養してMnSOD酵素含有培養菌体を 生産し、(b)培養菌体からMnSOD酵素を単離し、(c)単離したMnSO D酵素を精製して(a)の段階で生産したMnSOD含有培養菌体中に存在する MnSOD酵素と比較して本質的に化学修飾されていない精製酵素を得ることに より、天然型のMnSOD酵素を得ることを特徴とする請求項1記載の薬物組成 物。 3.B.stearothermophilusあるいはB.caldoten ax固有の巨大分子物質である発熱性物質をほとんど含まないことを特徴とする 請求項1あるいは請求項2記載の薬物組成物。 4.B.stearothermophilusあるいはB.caldoten ax以外の種の形質転換微生物を培養することによりMnSOD酵素を生産する ことを特徴とする上記すべての請求項記載の薬物組成物。 5.MnSOD酵素のアミノ酸配列が、(i)図3に示すBCMnSODのアミ ノ酸配列、(ii)図12に示すBSMnSODのアミノ酸配列、(iii)( i)および(ii)の配列中の1〜30アミノ酸が挿入、欠失、置換したアミノ 酸配列、から選択したものであることを特徴とする上記すべての請求項記載の薬 物組成物。 6.アミノ酸前列(iii)が、(i)および(ii)の配列中の1〜20アミ ノ酸が挿入、欠失、置換したアミノ酸配列であることを特徴とする請求項5記載 の薬物組成物。 7.アミノ酸配列(iii)が、(i)および(ii)の配列中の1〜10アミ ノ酸が挿入、欠失、置換したアミノ酸配列であることを特徴とする請求項5記載 の薬物組成物。 8.アミノ酸配列(iii)が、(i)および(ii)の配列中の1〜5アミノ 酸が挿入、欠失、置換したアミノ酸配列であることを特徴とする請求項5記載の 薬物組成物。 9.アミノ酸配列(iii)が、(i)および(ii)の配列中の1あるいは2 あるいは3アミノ酸が挿入、欠失、置換したアミノ酸配列であることを特徴とす る請求項5記載の薬物組成物。 10.(a)注射用溶液、あるいは(b)外科手術あるいは移植手術の際に組織 に灌流させるのに適した溶液の形態であることを特徴とする上記すべての請求項 記載の薬物組成物。 11.MnSOD酵素を0.001から1.0mg/1望ましくは0.0lから 1.0mg/1含むことを特徴とする請求項10記載の薬物組成物。 12.MnSOD酵素を0.001から1.0mg/1望ましくは0.05から 0.5mg/1含むことを特徴とする請求項11記載の薬物組成物。 13.MnSOD酵素が本質的にBSあるいはBCMnSODのアミノ酸配列を もつことを特徴とする、(a)MnSOD酵素産生微生物を培養してMnSOD 酵素含有培養菌体を生産し、(b)培養菌体からMnSOD酵素を単離し、(c )単離したMnSOD酵素を精製して(a)の段階で生産したMnSOD含有培 養菌体中に存在するMnSOD酵素と比較して本質的に化学修飾されていない精 製酵素を生産し、(d)化学的に修飾されていないMnSOD酵素を薬物的に使 用できる賦形剤と混合して薬物組成物を製造する方法。 14.微生物が、B.stearothermophilusあるいはB.ca ldotenax以外の種の形質転換微生物であることを特徴とする請求項13 記載の方法。 15.MnSOD酵素が請求項5から請求項9で定義されたものであることを特 徴とする請求項13あるいは請求項14の方法。 16.MnSOD酵素が天然型で本質的にBSあるいはBCMnSODのアミノ 酸配列をもつことを特徴とし、スーパーオキシドラジカルの存在に起因する病的 状態を予防かつ/あるいは治療するために使用する薬物組成物を製造するために MnSOD酵素を使用するという、MnSOD酵素の用途。 17.MnSOD酵素が天然型で本質的にBSあるいはBCMnSODのアミノ 酸配列をもつことを特徴とし、外科手術あるいは移植手術の際に組織(特に通常 の血液供給中から取り出したような組織)に灌流させるための溶液を製造するた めにMnSOD酵素を使用するという、MnSOD酵素の用途。 18.MnSOD酵素が請求項5から請求項9で定義されたものであることを特 徴とする、請求項16あるいは請求項17記載の用途。 19.アミノ酸配列が、 (i)図3に示すアミノ酸配列、 (ii)(i)の配列中の1〜30アミノ酸が挿入、欠失、置換したアミノ酸配 列、 から選択され、ただしアミノ酸配列(ii)の103位はGluかつ/あるいは 188位はIleである、ほとんど純粋な形態の本質的にB.caldoten axのアミノ酸配列をもつMnSOD酵素。 20.請求項19で定義されたMnSOD酵素をコードするDNA配列から成る 組み換えDNA分子。 21.(a)図3に示すDNAコード配列あるいは(b)(a)の配列の遺伝子 コドンが縮重したDNA配列から選択される、請求項20記載の組み換えDNA 分子。 22.プロモーターが大腸菌固有のtrpプロモーター、あるいはtrpプロモ ーターとの違いはそのプロモーター活性がほぼ維持される程度のものであるtr pプロモーターに類似した塩基配列をもつ関連プロモーターであることを特徴と する、プロモーターと連結したMnSOD酵素をコードする構造遺伝子を少なく ともひとつ含む組み換えプラスミドをもつ形質転換大腸菌を培養してMnSOD 酵素を製造する方法。 23.プロモーターの配列が【配列があります】(I)、あるいは (I)との違いはそのプロモーター活性がほぼ維持される程度のものである(I )に類似したDNA配列をもつプロモーターであることを特徴とする、請求項2 2記載の方法。 24.プロモーターが配列(I)と少なくとも50%のホモロジーを示すことを 特徴とする請求項22記載の方法。 25.プロモーターが配列(I)と少なくとも75%のホモロジーを示すことを 特徴とする請求項22記載の方法。 26.プロモーターが配列(I)と少なくとも95%のホモロジーを示すことを 特徴とする請求項22記載の方法。 27.配列(I)との違いが10以下の欠失、挿入、置換である配列のプロモー ターを特徴とする請求項22から請求項26記載すべての方法。 28.配列(I)との違いが5以下の欠失、挿入、置換である配列のプロモータ ーを特徴とする請求項22から請求項26記載すべての方法。 29.配列(I)との違いが2以下の欠失、挿入、置換である配列のプロモータ ーを特徴とする請求項22から請求項26記載すべての方法。 30.関連プロモーターが12から50塩基から成ることを特徴とする請求項2 2から請求項29記載すべての方法。 31.関連プロモーターが20から35塩基から成ることを特徴とする請求項2 2から請求項30記載すべての方法。 32.関連プロモーターがおおよそ29塩基から成ることを特徴とする請求項2 2から請求項31記載すべての方法。 33.5′端の配列がTTGACAで3′端の配列がTTAACTである塩基配 列のプロモーターを特徴とする請求項22から請求項32記載すべての方法。 34.5′端の配列がTCAATTで3′端の配列がACAGTTである塩基配 列のプロモーターを特徴とする請求項22から請求項33記載すべての方法。 35.3′と5′配列の間に【配列があります】あるいはプロモーター活性がほ ぼ維持される程度の違いをもつ関連介在配列から選択される介在配列をもつプロ モーターを特徴とする請求項22から請求項34記載すべての方法。 36.【配列があります】との違いが 10以下の欠失、挿入、置換である介在配列を特徴とする請求項35記載の方法 。 37.【配列があります】との違いが 5以下の欠失、挿入、置換である介在配列を特徴とする請求項36記載の方法。 38.【配列があります】との違いが 2以下の欠失、挿入、置換である介在配列を特徴とする請求項37記載の方法。 39.プロモーターの塩基配列が【配列があります】であることを 特徴とする請求項37記載の方法。
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