JPH05508150A - 酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体 - Google Patents

酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 8、 該第2の機能性構成要素がフィブリン溶解活性を有するものである、請求 項7に記載の多機能性分子。
9、 該第2の機能性構成要素がt−PAである、請求項8に記載の多機能性分 子。
10、該第2の機能性構成要素がペプチドを生体適合性ポリマーに結合する手段 である、請求項7に記載の多機能性分子。
11、天然トロンボモジュリンの生物学的活性を実質的に除去する濃度及び条件 下においてオキシダントに暴露した後に活性を保持するトロンボモジュリン類縁 体ペプチドをコードする核酸配列。
12、天然蛋白質配列における291位又は388位に位置するメチオニン残基 の少なくとも一方がペプチド結合により又はメチオニン以外の1またはより多く の異なるアミノ酸によって置換されており、ここに該数字が表1に提示されたア ミノ酸に言及するものである、請求項11に記載の核酸配列。
13、 置換コドンが、ロイシン、グルタミン及びアラニンよりなる郡より選ば れるアミノ酸をコードするものである、請求項12に記載の核酸配列。
14、多機能性トロンボモジュリン類縁体をコードする核酸配列であって、 1) オキシダントに曝露した後に活性を保持するトロンボモジュリン類縁体ペ プチド、および 2) 第2の蛋白質性の機能性構成要素よりなるものである核酸配列。
15、該第2の機能性構成要素がIPAである、請求項14に記載の核酸配列。
16、天然トロンボモジュリンの生物学的活性を実質的に除去する濃度及び条件 下においてオキシダントに暴露した後に生物学的活性を保持するトロンボモジュ リン類縁体ペプチドをコードする核酸配列よりなる、組換えベクター。
17、1) オキシダントに暴露した後に活性を保持するトロンボモジュリン類 縁体ペプチド、及び 2) 第2の蛋白質性機能性構成要素よりなるものである、機能性分子ををコー ドする核酸配列よりなる、組換えベクター。
18、該配列が発現調節配列に作動可能にリンクした、請求項11に記載の核酸 配列。
19、該配列が発現調節配列に作動可能にリンクした、請求項14に記載の核酸 配列。
20、 天然トロンボモジュリンの生物学的活性を実質的に除去する濃度及び条 件下においてオキシダントに暴露した後に生物学的活性を保持するトロンボモジ ュリン類縁体ペプチドの単位投与量の無菌的調製物よりなる、抗血栓活性を有す る薬剤組成物。
21、該トロンボモジュリン類縁体ペプチド291位又は388位に位置するメ チオニンの一方又は双方がペプチド結合又はメチオニン以外のアミノ酸によって 置換されており、ここに該数字が表1に提示されたアミノ酸に言及するものであ る、請求項2oに記載の組成物。
22、 トロンボモジュリン類縁体ペプチドの388位のメチオニンが置換され ているものである、請求項21に記載の方法。
23、天然トロンボモジュリンの生物学的活性を実質的に除去する濃度及び条件 下においてオキシダントに暴露した後に生物学的活性を保持するトロンボモジュ リン類縁体ペプチドの有効量の無菌の水性溶液を投与することによる、哺乳類に おける血栓形成活性を制御する方法。
24、天然トロンボモジュリンの生物学的活性を実質的に除去する濃度及び条件 下においてオキシダントに暴露した後に生物学的活性を保持するトロンボモジュ リン類縁体ペプチドを結合させた表面を有する生体適合性ポリマーよりなる組成 物。
25、1) 天然トロンボモジュリンの生物学的活性を実質的に除去する濃度及 び条件下においてオキシダントに暴露した後に生物学的活性を保持するトロンボ モジュリン類縁体ペプチド、及び2) 第2の蛋白質性の機能性構成要素よりな るものである、多機能性トロンボモジュリン類縁体の単位投与量の無菌的all !物よりなる、抗血栓形成活性及び第2の生物活性を育する薬剤学的組成物。
26、第2の生物活性がフィブリン溶解活性である、請求項23に記載の薬剤学 的組成物。
27、1) 天然トロンボモジュリンの生物学的活性を実質的に除去する濃度及 び条件下においてオキシダントに暴露した後に生物学的活性を保持するトロンボ モジュリン類縁体ペプチド、及び2) 第2の蛋白質性の機能性構成要素よりな るものである、多機能性トロンボモジュリン類縁体の有効投与量の無菌の水性溶 液を投与することによる、病理学的な血餅を育する哺乳類を治療する方法。
28、 a) 天然トロンボモジュリンの生物学的活性を実質的に除去する濃度 及び条件下においてオキシダントに暴露した後に生物学的活性を保持するトロン ボモジュリン類縁体ペプチド、及びb) 多機能性分子であって、 l) オキシダントに暴露した後に活性を保持するトロンボモジュリン類縁体と 、及び 2) 第2の蛋白質性の機能性構成要素とからなるものである多機能性分子 よりなる群より選ばれる蛋白質をコードする核酸配列よりなる組換えベクターに よってトランスフェクトされた細胞。
29、体重1キログラムあたり薬剤学的に許容しつる塩類溶液中の酸化抵抗性ト ロンボモジュリン類縁体ペプチドの0.001乃至0.1mgを静脈内投与する ことよりなる、ヒトにおける血栓症を防止する方法。
30、トロンボモジュリン類縁体ペプチドの291位又は388位に位置するメ チオニンの一方又は双方がペプチド結合又はメチオニン以外のアミノ酸によって 置換されており、ここに該数字が表1に提示されたアミノ酸に言及するものであ る、請求項29に記載の方法。
31、トロンボモジュリン類縁体ペプチドの388位のメチオニンが置換されて いるものである、請求項30に記載の方法。
明細書 酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体 発明の背景 発明の分野 本発明は、オキシダントに曝された後も活性を保持するトロンボモジュリンの可 溶性類縁体の生産及び使用に関する。これらの類縁体は、組換えDNA技術を用 いて製造され、例えば抗血栓療法等に有用である。新規の蛋白質、核酸遺伝子配 列、ベクター、薬剤及び血栓形成活性の阻害方法が開示される。
情報開示 安全で有効な抗凝固剤/抗血栓剤により治療すれば利益を得るであろう多くの疾 患状態が存在する。これらの状態の性質は種々である。例えば、抗凝固療法は、 心筋梗塞における又は、例えば敗血症等に関連した播種住血管内凝固(D I  C)の治療における、血栓溶解療法の際のような急性の状態において有用であろ う。抗凝固剤はまた、心臓弁理め込みを受けた患者における慢性的な使用又は深 部静脈血栓症(DVT)のおそれを減少するための手術患者への予防的使用のよ うな、急性度の低い状態に対しても有用である。現在ヒトに使用することが承認 されている抗凝固剤は、一様に有効というわけではなく、より有効な化合物に対 する需要が存在する(例えば、Prevention of Venous T hrombosis and Pulmonary Embolism、 C。
n5ensus Development Conference State ment、 N[H,1986,6(2):1−23.を参照)。
トロンボモジュリンは、実証された抗凝固作用を有する膜蛋白質である。ヒトに おいては、それは中枢神経系を除き血管系及びリンパ管の内皮上に広く分布して いる。それは、凝固カスケードにおける中心的酵素であるトロンビンの受容体と して機能する。遊離のときは、トロンビンは、フィブリノーゲンをフィブリンに 変換しそして血小板を活性化することにより直接的にも、そして凝固カスケード 中の他の蛋白質(例えば、第V、第V[[I 、第X III因子)の活性化を 通じて間接的にも、凝固を促進する。トロンボモジュリンに結合したときは、し かしながら、トロンビンの凝固促進活性は阻害され、その主たる機能はプロティ ンCの活性化へと切り換えられる。活性化されたプロティンCは、今度は数カ所 において凝固過程を−12251,を参照)。
天然のトロンボモジュリンをコードしている遺伝子は、数個の種より単離され、 いずれもゲノムの形態で且っcDNAとして配列が定められている(R,Jac kman、 et al、 (1986) PNAS 83: 8834−88 38及び(+987) 84: 6425−6429. これらのいずれも参照 によりここに導入する。)。LDL受容体のような既知の蛋白質との比較は、機 能的ドメインを示唆している(D、 Wen、 et at、 (1987)  Biochemistry26: 4350−4357)。ある研究は、5番目 及び6番目の表皮増殖因子(EGF)様ドメインがトロンビンに結合する能力を 有することを示唆しくS、 Kurosawa、 et al (1988)  J、 Biol: Chem、 263: 5993−5996) 、別の研究 は、EG、F様ドメイン第4.5及び6が、トロンビン媒介プロティンC活性化 活性のための補因子として働くに十分であることを示唆している(Zushi、  et al、 (1989) J、 Biol、 Chem、264: 10 351−10353)。
天然形態におけるトロンボモジュリンは、固有のアミノ酸配列のためそれが膜結 合性であり、界面活性剤処理なしては不溶性であることから、抗凝固療法には適 さない。それは、剖検又は生検サンプルからの精製が実際的でないような僅かな 量(約300mgトロンボモジュリン/人)だけ存在している。
本発明者はまた、天然のトロンボモジュリンが酸化に弱く、酸化されるとプロテ ィンCの活性化を促進する能力を失うことも発見した。抗凝固を必要としている 疾患状態の多くはまた、毒性酸素ラジカルの高いレベルとも関係しており、それ は生体分子を不活性化し且つ有意な組織障害を引き起こし得る。これらの状態の 例は、心筋梗塞に関連した再潅流傷害、敗血症に関連したDIC,及び成人呼吸 窮迫症候群に関連した肺胞繊維症である(Otani、 H,et al、 ( 19ようないかなる外傷も、活性化された単球、多形核白血球等の流入を伴い、 それらはエラスターゼのような多数の蛋白分解酵素を遊離するとともに、毒性酸 素種を作り出し得る。内皮細胞障害、炎症及び血栓症の間の関連は久しく認識さ れてきた(例えば、The Mo1ecuJar and Ce1lular  Biology of Wound Repair、 C1ark、 R,A、 F、及びP、M、 Hen5on !i!、1988.を参照)。しかしながら 、本発明者は、トロンボモジュリンが毒性酸素種に曝されることによって不活性 化されること及びこのことが多くの病原的状態において重要な役割を演じている らしいということを認識した最初の者である。
可溶性のトロンボモジュリン様分子が、ヒト血漿及び尿中に非常に少量検出され た。これらの分子は、プロティンCの活性化を促進する能力が低下しており、少 なくとも部分的な酸化のため、少なくとも部分的に不活性化されている可能性が ある。これらの分子が膜結合分子の分解産物であることが示唆されている(H, [5hii and P、 Majerus、 (1985) J、 Cl1n 、 Inv、 76: 2178−2181)か、それらは特徴付けが困難な程 に非常に少量(〜o、8mg/成人男子)にしか存在しない。精製された天然分 子の蛋白分解フラグメントが、トリプシンまたはエラスターゼを用いて製造され た( l5hii、上記、Kur。
分店性化を促進する能力を保持している。
天然蛋白質の活性の全てではないとしても大部分を保持しているトロンボモジュ リンの可溶性類縁体が製造され、係属中の、共に譲渡された1989年2月17 日に出願した米国特許出願第312.141号 、1989年4月28日に出願 した米国特許出願第345.372号、1989年9月13日に出願した米国特 許出願第406.941及び1990年2月16日に出願したWo 90100 955に記述されており、ここに参照して導入する。更なる参照文献は、BP  290.419及びWo 88105053を含み、これらはヒトのトロンボモ ジュリン蛋白質をコードしたcDNAを開示している。トロンボモジュリンの類 縁体はまた、WO88105053にも記述されており、これは種々の数のEG F様ドノドメインする類縁体を開示している。
トロンボモジュリンの抗凝固作用を示し、血漿に可溶性であり、オキシダントへ の曝露による不活性化に対して抵抗性であり、そして容易に大量に製造される、 新しい組成物への需要が存在する。本発明は、これらの及び他の需要を満たして いる。
発明の概要 本発明は、トロンボモジュリンの特徴的な抗血栓活性を有するが、水性溶液に可 溶性であり、オキシダントに曝露された後も不活性化されないペプチドを提供す る。これらのペプチドは、類縁体と呼ぶが、少なくとも天然トロンボモジュリン の膜架橋ドメイン及び細胞質ドメインを欠いており(表1を参照)、加えて、天 然配列の特異的アミノ酸が除去され又は1若しくはより多くの異なるアミノ酸に 置換されている。特に、除去又は置換されたアミノ酸は、天然蛋白質配列の29 1番目又は388番目の位置のメチオニン残基のいずれか又は双方である(表1 を参照)。好ましいlの具体例においては、これらのメチオニンのいずれか又は 双方が、アミノ酸であるアラニン、ロイシン又はグルタミンに置換されている。
これらのメチオニンの置換は、オキシダントに曝露された後も活性を保持するペ プチドを作り出すのみならず、該新規ペプチドは、アミノ酸を置換していない等 価なペプチドに比較して増大した特異的活性を示し得る。更に提供されるのは、 酸化抵抗性トロンボモジュリン(TM)類縁体ペプチドをコードしたヌクレオチ ド配列、及び、これらの新規ヌクレオチド配列を含有する組換えベクターである 。これらのペプチドを原核細胞及び真核細胞中において製造するための方法が開 示される。
特に、本発明は、天然トロンボモジュリンの生物学的活性を実質的に除去してし まう濃度及び条件下にてオキシダントに曝露した後にも生物学的活性を保持する 、トロンボモジュリン類縁体ペプチドを提供する。トロンボモジュリン類縁体ペ プチドは、天然ペプチド配列のアミノ酸の少なくとも1つが1つ又はより多くの 異なるアミン酸によって置換されているペプチドよりなることが好ましい。好ま しいアミノ酸置換は、上述のメチオニン残基の置換である。最も好ましいのは、 ペプチド結合による(除去)又は1つ若しくはより多くのオキシダントに影響さ れないアミノ酸による、388番目のメチオニンの置換である。メチオニン残基 のための好ましい置換基は、ロイシン、グルタミン及びアラニンよりなる群より 選ばれるアミノ酸である。上述の類縁体が天然トロンボモジュリンと同じ又はよ り高い特異的活性を存していることもまた好ましい。特異的活性は、トロンビン に結合しプロティンCのトロンビン媒介活性化を促進するペプチドの能力によっ て典型的に測定される。
本発明はまた、上述のような及び第2の機能的構成要素を含んでなる、多機能性 トロンボモジュリン(TM)類縁体をも提供する。
第2の機能的構成要素はt−PA様蛋白質のようなフィブリン溶解活性を有する ことが好ましい。第2の機能的構成要素は、ペプチドを生体適合性ポリマーに結 合する手段であってよい。
本発明は、更に、オキシダントへの曝露の後に活性を保持するトロンボモジュリ ン類縁体をコードする核酸の配列を提供する。該ペプチドは上述の通りであり、 プラスミノーゲン活性化因子様の蛋白質のような、タンパク質性の第2の機能的 構成要素をコードする配列を含むことができる。該配列は、当該組替えベクター を宿す細胞のゲノム中に導入される能力を有する、染色体外プラスミド又はトラ ンスフェクションベクターのような組替えベクターに組み込まれることができる 。該配列は、ホスト細胞に所望の類縁体ペプチドを表現させるようプロモーター に作動可能にリンクさせるさせることかできる。原核細胞及び真核細胞の双方が 、これらの組替えベクターに適したホスト細胞として開示される。
本発明は更に、上述のトロンボモジュリン類縁体ペプチドの単位投与量の無菌的 調製物よりなる、抗血栓活性を有する薬剤学的組成物を提供する。更に、該組成 物の有効量を投与することによる、唾乳類における血栓形成活性を制御するため の該薬剤学的組成物の使用方法も提供される。該薬剤学的組成物はまた、上記の 多機能構成要素をも含有する。加えて、これらの組成物はまた、天然トロンボモ ジュリンの生物学的活性を実質的に除去してしまう濃度及び条件下にてオキシダ ントに暴露した後にも生物学的活性を保持する、トロンボモジュリン類縁体ペプ チドを結合させた表面を有する生体適合性ポリマーをも含有する。
人の血栓症を防止するための更なる方法がここに開示される。該方法は、酸化抵 抗性トロンボモジュリン類縁体ペプチドを薬剤学的に許容し得る塩溶液中におい て体重1kg当たりo、oot乃至0.1mgの投与量で静脈内投与することよ りなる。該類縁体は上記の通りである。
図面の簡単な説明 図IA及びIBは、天然トロンボモジュリンのドメイン、本発明の可溶性の酸化 抵抗性トロンボモジュリン(TM)類縁体に含まれる天然分子の各領域、各類縁 体ペプチド中の蒼然的突然変異部位、及び多機能性突然変異類縁体ペプチドを概 念的に示す。
図2は、ここに記載のトロンボモジュリン(TM)類縁体のだめの野性型(非突 然変異)遺伝子配列とクローニングプラスミドpUC,)crTM7とを作り出 すためにPCR反応において使用するプライマーの2つを示す。
図3は、本発明にて記述される酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体を作り出す ために使用される、部位指向性突然変異生成の方法を概念的に示す。
図4は、バキュロウィルス(baculovirus)伝達ベクターpTMHY 101、及び、部位指向性突然変異生成反応において使用するための単鎖DNA を作るためのベクターpTHR14を示す。
図5は、可溶性トロンボモジュリン類縁体DNFL(wt)及びDNFL (M s、、L)のクロラミンTによる酸化を示す。
図6は、Cos 7細胞上におけるクロラミンTによる全長トロンボモジュリン 、FT−TMの酸化を示す。
図7は、liletssmが他の全てのアミノ酸に置換されているSTM−6E GF突然変異体のAPCアッセイにおける活性を示す。
詳細な説明 本発明は、天然トロンボモジュリンの性質の実質的に全てを示すか、しかし血漿 に可溶性でありオキシダントに曝露後も活性を保持する新規の組成物を提供する 。また、これらの組成物を製造する方法も提供する。以下の詳細な説明は、本発 明のこれらのそして他の面を提示する。
トロンボモジュリンすなわちTMは、トロンビンの受容体として働く内皮細胞膜 蛋白質である。それは、十分な界面活性剤の存在下において細胞膜から遊離され ることができ、溶液中においてトロンビンに結合する能力を保持する。トロンボ モジュリンに結合すると、トロンビンは凝固促進性酵素から抗凝固酵素へと変換 される。特に、プロティンCのトロンビン媒介活性化は、トロンビンがトロンボ モジュリンに結合すると大きく高められる、すなわちプロティンCの活性化速度 はトロンビンがトロンボモジュリンに結合すると少なくとも1000倍増大する 。
本発明者は、トロンボモジュリンの活性が、オキシダントに暴露された後は実質 的に除去されることを発見した。生理学的オキシダントの例は、スーパーオキシ ド及びヒドロキシルラジカル並びに過酸化水素及び次亜ハロゲン酸塩のような関 連種である。スーパーオキシド及びヒドロキシルラジカルのような酸素フリーラ ジカル中間体は、正常の及び病理的な代謝過程により産生される。他の重要な毒 性オキシダントは、クロラミン類であり、次亜塩素酸塩のアンモニア又はアミン 類との反応によって形成される。Dvorak、 )1.F、、 etal、  The Mo1ecular Biology of Wound Repai r、 C1ark、 R,A、F、 and P、M、 Hen5on編、 ( 1988)の165−172頁を参照のこと。トロンボモジュリンの様な生物学 的巨大分子は、これらのオキシダントの傷害作用の標的として働き得る。
「実質的に除去され」は、トロンボモジュリン活性が約50%、より好ましくは 約60%、そして最も好ましくは70%またはより多く減少することを意味する 。
組織への酸化傷害は、急性呼吸窮迫症候群、再潅流傷害、肺及び腎臓への免疫傷 害、脳外傷又は虚血、動脈硬化、及び慢性関節リウマチを含む、多くのヒト疾患 の病態生理学に関与することが知られている。種々の可溶性蛋白質並びに膜脂質 の酸化的不活性化は、正常の過程及び疾患状態の双方の制御に関連づけられてき た。例えば、愛煙家の肺のα−1−プロテアーゼインヒビターの酸化的不活性化 は、肺気腫に特徴的な肺の蛋白分解への重要な寄与因子である(Carp、 H ,、et al、 (1982) PNAS 79: 2041−2045.) 。血栓溶解療法に続いて再潅流を受けた心筋組織は、障害組織中における酵素反 応によって生成されたスーパーオキシドラジカルによる、重大な傷害を被る。虚 血後組織の炎症は、好中球及び単球を含む責食細胞の浸潤をもたらし、これらは それ自身多量のスーパーオキシドラジカル、並びにヒドロキシルラジカル、過酸 化水素、次亜ハロゲン酸及び長222: 623−628)。
発明者は、トロンボモジュリンがオキシダントとの反応に弱く、そのような反応 はトロンボモジュリンの抗血栓作用を破壊することを発見した。例えば、培養ヒ ト細胞(A549)は、活性化された単球又はクロラミンTのような化学的オキ シダントに曝された後、トロンビンを介してプロティンCの活性化を促進する能 力を急速に失う。A349細胞(CCL 185. Giard、 et al 、 (1972) J、 Natl、 Cancer 1nst、 51: 1 417−1423)は、細胞当たり約10,000分子の膜結合トロンボモジュ リンを有する。発明者はまた、可溶化された、精製された天然トロンボモジュリ ンは、クロラミンTと共にインキュベートすると活性を失うことも実証した。6 個のEGF様ドメインを含む天然トロンボモジュリンのフラグメントを用いた実 験は、トロンビンへの結合はトロンボモジュリンを酸化から保護しないことを示 した。2個の特異的アミノ酸、291番目及び388番目のメチオニン(表1を 参照)が酸化され、これらのアミノ酸が酸化されるとトロンボモジュリンフラグ メントは活性を失う。本発明のペプチドは、291番目及び/又は388番目の メチオニンの代わりに置換された他のアミノ酸を有する。
活性酸素ラジカル発生に関連する多くの病理学的状態は、可溶性トロンボモジュ リン類縁体のような抗血栓剤が有用な治療薬となるであろう状態である。従って 、例えばプロティンC活性化補因子としてのような活性を、オキシダントに暴露 された後も保持する、安全で効果的な抗血栓剤を有することが非常に望ましい。
本発明においては、これは、天然トロンボモジュリン配列中の酸化に対して弱い 1つまたより多くのアミノ酸を、該ペプチドの生物学的活性を変化させることな (酸化に対して抵抗性であるアミノ酸で置換すること(又は完全に除去すること )によって達成される。当業者は、蛋白質中の単一のアミノ酸を置き換えるため に使用できるアミノ酸の全数(こ限界がありそしてこの限界は、活性の保持によ って定められることを理解することができよう。これらのペプチドは、高められ たin vivo W剛性と安定性並びに貯蔵寿命を有するであろう。特異的活 性は、野性型(非突然変異)トロンボモジュリン類縁体ペプチドに比して高めら れているであろう。
ヒトのトロンボモジュリンをコードするDNA配列は単離されている。それは、 575個のアミノ酸よりなる蛋白質(〜60.3kDa)をコードし、18個の アミノ酸のシグナル配列を含む。種々の種(ウシ、マウス、ヒト)より単離され たトロンボモジュリン遺伝子配列は、高度の配列相同性を示す。ヒトのトロンボ モジュリンの全DNA及びアミノ酸配列を表1に示す。ここに用いるトロンボモ ジュリンの定義は、個体間に存在するであろう天然の対立遺伝子的変種を包含す る。
他の既知の蛋白質の配列との比較及び類推により、トロンボモジュリンは6個の 機能的ドメインに分けることができる。各ドメインは3次元の、蛋白質分子の自 己組立式アミノ酸列であり、その蛋白質の特異的な生物学的活性に必要な構造的 要素を含む。
凡そのアミノ酸部位 ドメイン −18−1シグナルペプチド 1−226 N−末端ドメイン: いくつかのレクチンに相同 227−462 EGF様ドメインの反復463−497 作動可能にリンクし たグリコシレージョンドメイン 498−521 伝達停止ドメイン: 膜架橋522−557 細胞質ドメイン 0−4357を参照のこと。
オキシダントは、一般的に、高度に反応性の化学種である。電子をめて、オキシ ダントは、生物学的及び非生物学的いずれもの種々の分子と反応する。蛋白質を 構成するアミノ酸のうちで、ヒスチジン、メチオニン、システィン、トリプトフ ァン及びアルギニンは、最も酸化されやすい。トロンボモジュリンの場合、29 1位及び388位にあるメチオニンのメチオニンスルホキシドを形成する反応は 、トロンボモジュリンの抗血栓活性の喪失をもたらす特別の問題である。この活 性の喪失は凝固過程を抑制なしに進行させるのみならず、酸化された蛋白質はプ ロテアーゼによって一層急速に消化hem、 Biophys、 275: 5 59−567及びDavies、 K、J、A、、 et al、(1987) J、 Biol、 Chem、 262 (20): 9914−9920 )  、膜結合トロンボモジュリンが、例えば、活性化好中球に分泌されるエラスタ ーゼ等によって切断除去されることを許容することもあり得よう。
本発明の蛋白質はトロンボモジュリン(TM)の類縁体である。
この語は、それらが下記の天然トロンボモジュリンと実質的に同じ特徴的な生物 学的活性を有する蛋白質であって、更に、それらが水性溶液に可溶性であること により及びそれらのアミノ酸配列中の特異的な人工的に誘導された突然変異の存 在によって特徴づけられることを意味する。
アミノ酸、特にメチオニンを酸化に抵抗性にする方法は、技術的に周知である。
チオール基を例えばヨード酢酸で化学的に蓚飾して、酸化に抵抗性のスルホニウ ムを形成することが可能である( Gundlach、 H,G、、 et a l、 (1959) J、 Biol、 Chem、 234: 1754)  、好ましい方法は、該不安定なアミノ酸を除去し又はそれをオキシダントとは反 応しない1つ若しくはより多くの異なるアミノ酸に置換することである。アミノ 酸ロイシン、アラニン及びグルタミンは、それらのサイズ及び中性の性質のため 、特に好ましいアミノ酸である。
蛋白質配列中のアミノ酸を除去し又は置換できる方法は周知である。変更された アミノ酸配列を有するペプチドをコードする遺伝子は、例えば合成的に、作るこ とができる。好ましい方法の1つは、部位指向性in vitro突然変異生成 の使用である。部位指向性突然変異生成は、単鎖標的DNAの核酸配列を特異的 に変更するよう設計された、所望の核酸の置換、挿入又は除去を含む合成的オリ ゴデオキシリポ核酸の使用を伴う。単鎖の鋳型へのこのオリゴヌクレオチド(プ ライマーともよばれる)のハイブリダイゼーション及びこれに続くプライマー・ エクステンションは、ヘテロデュプレックスDNAを生成し、これは形質転換細 胞中で複製させたとき、所望の突然変異を有する蛋白質配列をコードする。この 方法は、下記の実施例3に詳しく概説され、図3に描かれている。
勿論、除去又は置換が突然変異ペプチドの生物学的活性を保持することを許容す べきことは決定重要性を有する。トロンボモジュリン活性は、トロンビンの作用 の変化に基づく種々のアッセイにて測定することができる。特に好ましい活性は 、トロンビンに触媒されるプロティンCの活性化をトロンボモジュリン又はその 可溶性類縁体が促進する能力であり、これは、この能力がトロンボモジュリンに 特異的だからである。プロティンC補因子活性は、Salem、 et alれ たアッセイにて測定することかできる。簡単にいえば、このアッセイは2つの段 階よりなる。第1は、試験する酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体をトロンビ ン及びプロティンCと所定の条件下にインキュベーションすることである(下記 の実施例を参照)。第2の段階ににおいては、トロンビンはヒルジン(hiru din)又は抗トロンビンI11及びヘパリンによって不活性化され、新たに活 性化されたプロティンCの活性が、色素原性基質の使用により定量されるが、そ れにより、活性化されたプロティンCの蛋白分解活性によって発色団か遊離され る。このアッセイは、精製された試薬を用いて行われる。
代わりに、酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体は、血漿を用い、活性化部分ト ロンボプラスチン時間(APTT)、トロンビン凝固時間(TCT)及び/又は プロトロンビン時間(PT)のような、凝固時間アッセイにて測定することがで きる。これらのアッセイは、凝固阻害の異なったメカニズム間を識別し、そして 、プロティンCの活性化を伴う。これらのいずれのアッセイにおける凝固時間の 長期化も、該分子が血漿中で凝固を阻害できることを実証するものである。
酸化によるトロンボモジュリン活性の喪失に対する抵抗性を定量するために、試 験材料(100−250μg/mIりが先ず、例えばクロラミンT、5−10m MのクロラミンT下での過酸化水素、又は200−1000mMの過酸化水素の ようなオキシダントと共に、0.2%のN−エチルモルフすリン及びo、oos %のTween80を含むpH7,0の緩衝液中で室温にて20分間インキュベ ートされる。そのようなオキシダント曝露の後、試験材料は、上記のアッセイの いずれかを用いて評価される。オキシダントに曝露前に有していた活性の少なく とも60%、及び好ましくは90%の活性を保持しているそれらの突然変異トロ ンボモジュリン類縁体は、野性型(非突然変異)トロンボモジュリン類縁体又は 天然トロンボモジュリンに比して酸化抵抗性であると考えられる。突然変異トロ ンボモジュリン類縁体のい(つかは、オキシダントに暴露しない野生型ペプチド に比してさえ特異的活性の増大を示すであろう。これは、野生型ペプチド中の低 レベルの固有の酸化の結果、又は、アミノ酸の変化によるトロンビンと突然変異 類縁体との間の相互作用が実際に変化した結果てあろう。これらのアッセイの詳 細は下記の実施例に提示されている。
上記のアッセイは、精製システムと血漿培地中の双方においてトロンビンに結合 でき且つプロティンCを活性化できる、可溶性の酸化抵抗性トロンボモジュリン 類縁体を同定するのに使用される。更なるアッセイは、次いで、トロンビンに触 媒されるフィブリノーゲンからのフィブリン生成の阻害(Jakubowski 、 et al、 (1986) J、 B性化の阻害(Esmon、 et  al、 (1982) J、 Biol、 Chem、 257: 7944− 7947)、抗トロンビンIII及びヘパリン補因子IIによるトロンビンの抑 制の促進(Esmon、 et at、 (1983) J、 Biol、 C hem、 258: 12238−12242)、第XI[[因子のトロンビン による活性化の阻害(Polgar、 etal、 (1983) Throm b、 Haemostas、 54: 140) 、プロティンSのトロンビン 媒介不活性化の阻害(Thompson and Salem、 (1986)  J、 C11n。
Inv、 78 (1)+13−17)及びトロンビン媒介血小板活性化及び凝 集の阻害(Esmon、 et al、(1983) J、 Biol、 Ch em、 258: 12238−12242)のような、トロンボモジュリンの 他の活性の喪失に対する抵抗性を評価するために用いられる。
抗凝固剤/抗血栓剤としての酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体2豊里 血栓性疾患の基礎にある病理は、例えば傷害血管壁のような刺激に応答して血餅 が形成されることである。この刺激がトロンビンを産生ずる凝固カスケードを始 動するが、トロンビンはフィブリノーゲンをフィブリン、すなわち血餅のマトリ クスに変換する能力を有する。
全身投与された可溶性の酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体は、血栓形成に対 して防禦するであろう。なぜならそれらは活性化されたプロティンC系を介して トロンビンの産生を阻害し、及び/又は、他の凝固パラメーターを乱すことなく フィブリノーゲンに対するトロンビンの作用を阻害するからである。こうして、 可溶性の酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体は、望まない血栓形成を防止する のに安全且つ有効であろう。トロンボモジュリンの効果は、血管の重大な傷害に よって産生された大量のトロンビンによって凌駕され、止血栓の形成を許容する ことができる。
血栓形成が重要な病因学的役割を演じている疾患には、心筋梗塞、播種性血管向 凝固、深部静脈血栓症、肺気腫、敗血症性ショック、急性呼吸窮迫症候群、不安 定狭心症並びに他の動脈及び静脈の閉塞状態が含まれる。これらの全てにおいて 、並びに血栓形成が病理学的である他の疾患においても、可溶性の酸化抵抗性ト ロンボモジュリン類縁体はそれのみで又は血栓溶解剤との組合せで、疾患の治療 に又はより重症の状態へ進行することの防止において、治療上有用である。可溶 性の酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体はまた、例えば心臓弁のような人工器 官を取りつけられる患者又は体外循環を必要とする患者において、安全且つ有効 な抗凝固剤を提供する。
これらの化合物は、例えば肺気腫又は急性心筋梗塞等において、ヘパリンやワー ファリンに代わるであろう。
アンジオプラスティーは、閉塞した動脈中の開存を回復するためにしばしば用い られる手順である。開存は回復できるものの、この手順はしばしば動脈の内皮性 の内張りを傷つけ、その結果、血餅が形成し始める。内皮に加えられた傷害は、 活性化された白血球か該部位に集められる過程を開始させる。これらの活性化さ れた白血球は、取り分は過酸化物のようなすギシダントを遊離し、これは、障害 された領域にある膜結合天然トロンボモジュリンの活性を破壊し5、こうして局 所的な凝固促進性状態に寄与する。アンジオプラスティーと共に投与された可溶 性の酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体は、この有害な副作用を防止するであ ろう。
多くの急性の血栓性及び塞栓性疾患は、現在、血栓を除去する目的でフィブリン 溶解療法により治療されている。最も広く検討されてきた状態は、急性心筋梗塞 (心臓発作)である。急性心筋梗塞の治療のために現在使用されている薬剤は、 ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベーター及び及びウロキナー ゼを含む。
これらの薬剤の使用は、重篤な出血性合併症をもたらし得る。フィブリン溶解療 法によって血栓を除去されて血流が回復した患者は、しばしば該障害血管が再閉 塞する、すなわち、血餅か再形成される。血栓溶解剤の投与量及び治療期間を増 加することによって再閉塞を防止することが試みられてきたが、そうすると出血 症例は増加する。
複合的心筋梗塞は、再潅流に関連した組織傷害である。血栓が溶解されると、酸 素ラジカルが血餅部位において産生され、周囲組織を破壊し、好中球依存性の炎 症性応答を開始させる(Simpson、 P、J、、 et al、 An  Upjohn Symposium on Oxygen Radicals、  April 1987中第63−69頁)。これらの酸素ラジカルによって不 活性化されない可溶性の酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体の使用は、その抗 トロンビン活性により再閉塞に対する防禦を与える。その特異的作用は、全身的 というより局所的、すなわち、トロンビンが産生され又は血餅から遊離されてい る部位に働く。従って、血栓溶解剤と組み合わせて使用されると、その投与量は 減らすことができ、出血の危険を実質的に減少することかできる。
抗凝固剤、抗血栓剤及び/又はフィブリン溶解性薬剤の使用を必要とする、殆と ではないとしても多くの状態がまた、活性酸素ラジカルの産生に関連した状態で あることに注意することが重要である。特定の蛋白質か酸化に弱いが否かを確実 性をもって予測することは不可能であり、またもし酸化されても、当業者は酸化 が該蛋白質の不活性化をもたらすと期待することはないであろう。トロンボモジ ュリンは完全に不活性化される。活性の喪失は、起こりつる副作用の増大を伴う 投与量の増加を必要とする。酸化による活性の喪失の生じない蛋白質薬剤は、従 って、これらの状態において使用するのに非常に望ましいであろう。
可溶性の酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体の投与は、ポーラス静脈注射によ り、持続的静脈内注入により、又はこれら双方の経路の組合せにより行われよう 。また、適当な賦形剤と混合した可溶性の酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体 もまた、筋肉内部位より循環中に取り込まれよう。ここで用いるように、治療上 有効な投与量は、病理学的血餅の形成を阻止するのに必要な酸化抵抗性トロンボ モジュリン類縁体のレベルとして定義される。
酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体による全身的治療は、患者から採取した一 連の血液サンプルについての活性化部分トロンボプラスチン時間(ATPP)の ような止血パラメーターを定量することによりモニターすることができる。この アッセイで観察される凝固時間は、十分なレベルの酸化抵抗性トロンボモジュリ ン類縁体が循環中に達成されると延長される。しかしながら、これは効果の全身 的測定であり、おそらく血餅の部位において有効な投与量でもAPTTを延長す る効果はないであろう。投与量レベルと養生法は、例えばAPTTアッセイ又は プロティンC活性化アッセイ等によって測定したとき活性蛋白質の十分な濃度が 維持されるよう、調整することができる。
本発明の一面において、上述の酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体は、それら がその中で産生される真核細胞から分泌される。薬理学的投与のためには、該酸 化抵抗性トロンボモジュリン類縁体は、所望により、薬理学的処方化の当業者に 周知のリン脂質小胞、界面活性剤又は他の類似の化合物と組み合わせることがて きる。本発明の酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体は、血流中において可溶性 であり、このことは該類縁体を種々の抗凝固その他の治療において宵月なものと している。
完全長のトロンボモジュリンとは対照的に、本発明の類縁体は、それらの可溶性 、安定性及び一層優れた活性によって、改良された下剤を提供するであろう。こ れらの類縁体は製造的見地、薬剤学的見地のいずれか又は双方において、一層優 れた特徴を提供するであろうと期待される。
一般的方法 一般に、本出願において用いる術語の定義及び一般的実験室手順Harbor、  New York、に見出すことができる。該マニュアルは、以下rMani atisJ といい、ここに参照により導入する。
全ての酵素は、メーカーの指示通りに使用した。
商業的に入手できないオリゴヌクレオチドは、S、L、 Beaucage a nd M、H,Caruthers、 (1981) Tetrahedron  Letts、、 22 (20): 1859−1862によって最初に記述 された固相ホスホラミダイト・トリエステル法に従って、D、R,Needha m−VanDevanter et al、 (1984) NucleicA cids Res、、 12: 6159−6168.に記述された自動化され た合成装置を使用して化学合成することができる。オリゴヌクレオチドの精製は 、本来のアクリルアミドゲル電気泳動によるか又は、J、D、 Pearson  and F、E、 Regnier、 (1983) J、 Chrom、、  255: 137−149.に記述された陰イオン交換HPLCによった。ヌ クレオチドのサイズは、キロ塩基(kb)又は塩基対(bp)与えられた。これ らは、アガロース又はアクリルアミドゲル電気泳動から、又は報告されているD NA配列から導かれる推定である。
クローン化した遺伝子及び合成的オリゴヌクレオチドの配列は、A、M、 Ma xam et al、 (1980) Methods in Enzymol ogy、 65: 499−560の化学的分解法をもちいて検証することがで きる。配列は、オリゴヌクレオチドフラグメントの二重鎖DNA配列への組立の 後に、Maxam and G11bert、 (上記)の方法により又はR, B、 Wallace et at。
(1981) Gene、 16: 21−26の二重鎖鋳型の配列を決めるた めの鎖停止法により確認することができる。サザンプロット・ハイブリダイゼよ る産生に関する。標的遺伝子は、中間ベクターにおいて単離され、E、 col i、Bacillus又はStreptomycesのような原核細胞中におい て増幅のためにクローン化される。最も好ましいのは、E、 Co11である。
なぜなら、この微生物は培養が容易であり、他の原核細胞に比べ、より完全に理 解されているからである。Maniatisマニュアルは、下記に記述されたE 、 eoli クローニングの全てを実施するに十分な方法論を含む。MH−1 株は、別に述べない限り好ましい。全てのε、 Co11株を、ブドウ糖を含む ルリア(Luria)ブイヨンに、又は、ブドウ糖及び酸加水分解カゼインアミ ノ酸強化M9培地に増殖させる。抗生物質に抵抗性の株は、Maniatisに 記述された薬物濃度に維持した。形質転換は、D、A、 Morrison、  (1977) J、 Bact、 132: 349−351により又はJ、E 、 C1ark−Curtiss and R,Curtiss、 (1983 ) Methads in Enzymolog’/、 101: 347−3 62. R,Wu et al、纒、Academic Press、 New  Yorkにより記述された方法に従って実施した。代表的ベクターは、商業的 に入手できるpBR322及びpUCシリーズを含む。
定義 本発明の目的のため、次の術語を以下の通りに定義する。
術語「ベクター」は、ウィルス発現システム、自律的自己複製性環状DNA ( プラスミド)をいい、発現及び非発現プラスミドを含む。組替え微生物又は細胞 培養が、「発現ベクターjを宿していると記述される場合には、これは、染色体 外環状DNA及びホストの染色体中に導入されたDNAの双方を含む。「伝達ベ クター」なる語は、昆虫細胞中に野生型バキュロウィルスと共にコトランスフエ クトされたベクターをいう。伝達ベクターは、バキュロウィルスゲノムと伝達ベ クターとの間の組替えを促進し、バキュロウィルスのポリヘトリン遺伝子を異型 の標的遺伝子で置き換えるような方法で構成される。ベクターがホスト細胞によ って維持されている場合には、ベクターは、自律的構造として有糸分裂に際して 細胞によ〕で安定に複製されるか、又はホストのゲノム内に導入されるであろう 「プロモーター」の語は、転写を開始するためにRNAポリメラーゼを結合させ るのに関与するDNAの領域である。
「作動可能にリンクした」の語は、各要素がそれらの通常の機能を営むような形 態を取っている並んだ位置をいう。こうして1.コード配列に作動可能にリンク した調節配列又はプロモーターは、コード配列の発現を行わせることができる。
「調節配列Jの語は、所望のコード配列に適切に繋げられたとき、そのような配 列と適合性のあるホスト内においてその発現に影響することのできる、1つ又は より多くのDNA配列をいう。そのような調節配列は、少なくとも原核ホストと 真核ホスト双方のプロモーターを含み、所望により、転写終止シグナルを含む。
発現を行わせるのに必要な又は役立つ追加の要素もまた同定されよう。ここに用 いるように、「調節配列」は、単に、使用した特定のホスト中において発現をも たらすのに有用であろうようないかなるDNA配列をもいう。
「オキシダントJの語は、分子(又は原子)から電子を除去する化学的試薬をい う。生理学的オキシダントの例は、取り分け、ヒドロキシルラジカル及び過酸化 水素である。
「天然ノ トロンボモジュリンの語は、自然の該蛋白質、及び、膜結合又は界面 活性剤可溶化(自然)トロンボモジュリンと同じ特徴的な生物学的活性を有する 可溶性ペプチドをいう。これらの可溶性ペプチドはまた、「野生型」又は「非突 然変異」類縁体ペプチドともいう。「生物学的活性」は、トロンビンの受容体と して働き、プロティンCの活性を高める能力、又は、天然トロンボモジュリンに 関連した他の生物学的活性である。酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体は、可 溶性であることに加えてそれらのアミノ酸配列に特定の人工的に誘導された突然 変異を含む、これらの可溶性ペプチドである。
「特定の人工的に誘導した突然変異」の語は、アミノ酸配列における除去、挿入 及び置換を含み、クローン化したDNA配列の操作により導入し得る。突然変異 トロンボモジュリン類縁体をコードするDNA配列は、「突然変異DNA配列」 という。
遺伝子合成 ヒトのトロンボモジュリンをコードする完全長のDNA配列の公表は、遺伝子の 調製を促進し、可溶性の突然変異トロンボモジュリン類縁体をコードするDNA 配列を構成する出発点として用いられた。本発明の類縁体は、内部のアミノ酸置 換を有することに加えて、伝達停止配列を欠く可溶性の誘導体である。更に、こ れらの類縁体は、これらのポリペプチドをコードする遺伝子を含むプラスミドで トランスフェクトされた又は形質転換された真核細胞から分泌される。アミノ酸 の置換、除去又はクローン化された遺伝子へのシグナル配列の追加のような修飾 のための方法は既知である。ここに用いる個々の方法は以下に記述される。
トロンボモジュリンの完全長の遺伝子は、数種の方法によって調製できる。ヒト ゲノムライブラリーは商業的に入手できる。トロンボモジュリン遺伝子に特異的 なオリゴヌクレオチドプローブは、公表されている遺伝子配列を用いて合成でき る。オリゴヌクレオチドプローブによってゲノムライブラリーをスクリーニング する方法は既知である。トロンボモジュリンの遺伝子配列の公表は、コード領域 内にイントロンが存在しないことを実証している。従ってゲノムクローンは、既 知の方法を用いてトロンボモジュリンのための発現プラスミドを構成するために 必要な出発材料を提供する。
トロンボモジュリンをコードするDNAフラグメントは、遺伝子に並んで又は中 に存在する領域中に同定されている制限酵素部位を利用することによって回収す ることができる(R,W、 Jackman et al、 (1987) P roc、 Natl、 Acad、 Sci、 USA、、 84: 6425 −6429 )。
代わりに、完全長の遺伝子はcDNAバンクから得られる。内皮細胞から調製さ れたメツセンジャーRNAは、cDNAの調製の適切な出発材料である。トロン ボモジュリンをコードする遺伝子を含むcDNA分子は、上記のようにして同定 される。cDNAバンクを作る方法は既知である(ManiatiSを参照)。
可溶性の酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体をコードする遺伝子は、全長トロ ンボモジュリンをコードする遺伝子を用いて、最初に構成された野生型トロンボ モジュリン類縁体遺伝子から作ることができる。続く突然変異形成のための野生 型トロンボモジュリン類縁体遺伝子を製造するための好ましい方法は、合成的オ リゴヌクレオチドブライマーの使用とmRNA又はDNA鋳型上におけるポリメ ラーゼエクステンションとを組合せる。このポリメラーゼ鎖反応(PCR)法は 、所望の核酸配列を増幅する。米国特許第4.683.195号及び4.683 .202号はこの方法を記述している。制限酵素部位をプライマーに導入するこ とができる。PCR反応によって増幅された遺伝子は、アガロースゲルより精製 でき、そして適当なベクター中にクローン化することができる。天然遺伝子配列 中における変更は、in vitro突然変異生成の技術によって又は適当な突 然変異を導入するように設計されたプライマーとのポリメラーゼ鎖反応の使用に よって導入することができる。
ここに記述した可溶性の酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体は、培養真核細胞 中で発現されると分泌される。分泌は、トロンボモジュリン遺伝子の天然のシグ ナル配列の使用により達成され得る。
代わりに、本発明の可溶性の酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体をフードする 遺伝子は、適当な読み取りフレーム中において天然トロンボモジュリン遺伝子に 対応するもの以外のシグナル配列に繋げられることができる。例えば、t−PA のシグナル配列(ここに参照して導入する、共に譲受された1987年7月16 日出願の継続中の米国特許出願第074.083号を見よ。)又はヒボデルミン A若しくはB(ここに参照して導入する、共に譲受された1989年1月27日 出願の継続中の米国特許出願第148.749号を見よ。)を、ポリペプチドと リンクさせることができる(表2を参照)。本発明の好ましい具体例においては 、ヒトt−PA遺伝子の第2のイントロンを含んだ、t−PAのシグナル配列の 使用がなされる。イントロンを含めることは、隣接する構造遺伝子の生産性を高 める(ここに参照して導入する、共に譲受された1987年1月14日出願の継 続中の米国特許出願第003.611号を見よ。)。
本発明の類縁体については、天然トロンボモジュリン遺伝子のカルボキシル末端 領域の、伝達停止及び細胞質ドメインをコードする遺伝子部分は、除去されてい る。従って、翻訳が所望の位置において終止するよう、停止コドンを加える必要 がある。代わりに、停止コドンは、所望の発現プラスミドによって提供すること ができる。
加えて、真核細胞中において酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体をコードした mRNAの適当なプロセシングを保証するよう、ポリアデニル化配列が必要であ る。更に、可溶性の酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体の発現のために、開始 コドンを、もしなければ、与えることが必要であろう。そのような配列は、天然 の遺伝子から又は発現プラスミドによって与えられるであろう。
本発明のトロンボモジュリン類縁体はそのアミノ酸配列によって及びDNA配列 によって記述されているが、本発明が該類縁体の生物学的性質に実質的に殆と影 響を与えないアミノ酸の多少の又は意図しない置換及び除去を含むよう、該類縁 体はそれらの生物学的均等物を含むものであることは理解される。種々のホスト 細胞中において可溶性の酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体を発現させるため には、代わりの配列を使用できることもまた理解されねばならない。更に、遺伝 子コードの縮重のため、同じポリペプチド配列をコードするために等価なコドン は置換できよう。
クローニングベクター 複製及び原核細胞又は真核細胞中への組み込みに適し、そして可溶性の酸化抵抗 性トロンボモジュリン類縁体の発現を調節するのに有用な転写及び翻訳ターミネ ータ−1開始配列及びプロモーターを含んだクローニングベクターがここに記述 される。該ベクターは、少なくとも1つの独立したターミネータ−配列、真核細 胞及び原核細胞の双方においてプラスミドの複製を許容する配列すなわちシャト ルベクター、及び原核細胞システム及び真核細胞システム双方のだめの選択マー カーを含む発現カセットよりなる。
原核細胞中における可溶性の酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体の発現 クローン化された配列の増幅のためのE、 coli中におけるクローニング法 の使用に加えて、原核細胞中において酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体を発 現させることが望ましい。本発明者は、成熟蛋白質の炭水化物部分は補因子とし ての活性には必須ではなく、循環中における該分子の半減期に対する効果を有す ることを発見した。E、 coli中におけるトロンボモジュリン類縁体の発現 は、この問題の解析のための有用な道具を提供した。可溶性の酸化抵抗性トロン ボモジュリン類縁体をコードした発現プラスミドで形質転換したE、 coli から、治療上機能的な蛋白質を回収することが可能であるクローン化された遺伝 子の細菌中における発現の方法は周知である。原核細胞システムにおいてクロー ン化された遺伝子の高いレベルの発現を得るためには、最小限mRNA転写終止 を導く強いプロモーターを含む発現ベクターを構成することが必須である。この 目的に適した調節領域の例は、ε、coHβ−ガラクトシダーゼ遺伝子のプロモ ーター及びオペレーター領域、E、 eoli )リブトファン生合成経路、又 は、λファージからの左方のプロモーターである。E。
coli中の形質転換されたDNAベクター中に選択マーカーを含めることが有 用である。そのようなマーカーの例としては、アンピシリン、テトラサイクリン 又はクロラムフェニコールに対する耐性を特定する遺伝子が含まれる。
−に関する詳細はManiatiSを参照のこと。本発明の記述した具体例にお いては、pUcI9が、所望の遺伝子配列のサブクローニング及び増幅のための ベクターとして使用される。
真核細胞中における酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体の発現当業者は所望の 酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体の発現のために選択される発現システムに ついて知識があると期待されるから、真核細胞中における蛋白質の発現のだめの 既知の種々な方法を詳細に記述することはしない。
可溶性の酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体をコードするDNA配列は、ホス ト細胞培養を形質転換する際に使用するための種々の発現ベクターに繋げること ができる。該ベクターは典型的には、マーカー遺伝子及び、異型遺伝子の転写及 び翻訳を開始させるための遺伝子配列を有する。
該ベクターは好ましくは、形質転換されたホスト細胞の選択のための、ジヒドロ 葉酸還元酵素、メタロチオネイン、ヒグロマイシン、又はネオマイシンホスホト ランスフェラーゼのような表現型特性tera frugiperda及びBo mbyx moriから形質転換された昆虫細胞株をスクリーニングする上で有 用である。酵母に関しては、Leu−2、Ura−3、Trp−1及びI(is −3が、選択できるマーカーとして知られている(Gene (1979) 8 : 17−24) 、上記の科学的原理を具現化する既知及び未知の多くの他の マーカーがあり、それらの全てが、本発明に包含されるベクターでトランスフェ クトされたそれらの真核細胞を検出するためのマーカーとして有用であろう。
可溶性の酸化抵抗性トロンポモジュリシ類縁体の発現に有用な高等の真核細胞シ ステムのうちには、選択できる非常に多くの細胞システムがある。哺乳類細胞株 の具体例には、RPM[7932、VERO及びHeLa細胞、チャイニーズハ ムスター卵巣(CHO)細胞株、W[38、BHK、CO5−7、Cl27又は MDCKm胞株が含まれる。好ましい哺乳類細胞株はCHL−1である。HCL −1を使用するときは、真核細胞選択マーカーとしてヒグロマイシンが含まれる 。CHL−1細胞は、直ちに入手できるヒト細胞株であるRPMI 7932メ ラノーマ細胞から誘導される。CHL−1細胞株は、ブタペスト条約の条件に従 って、1987年6月18日にATCCに寄託されており、#CRL 9446 の受託番号を付されている。本発明において使用するに適する細胞は、Amer ican Type Cu1ture C。
11ectionから商業的に入手できる。昆虫細胞株の例には、5podop tera frugiperda (fall Armyworm)及びBom byx mori (カイコ)が含まれる。
上に示したように、ホスト細胞を形質転換するのに使用される発現ベクター例え ばプラスミドは、可溶性の酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体蛋白質遺伝配列 の転写を開始させ翻訳を調節する遺伝子配列を含む。これらの配列は、発現調節 配列という。ホスト細胞が昆虫又は哺乳類起源の場合には、発現調節配列の例に は次のものが含まれるがこれに限定はされないニレトロウィルスLTR(lon gterminal repeat)プロモーター((1982) Natur e、 297: 479−483)08)又はβ−グロビンプロモーター(P、 A、 Luciw et al、 (1983) Ce酸は、必要に応じて又は 所望により制限酵素を用いて切断されぞしてサイズ調整される。このセグメント は、技術的に既知の手段を用いて可溶性の酸化抵抗性l−ロンボモジュリン類縁 体をコードするDNA配列に繋げられる。
高等動物ホスト細胞を用いた場合には、ポリアデニル化または転写停止配列がベ クターに導入されねばならない。ポリアデニル化配列の例にはSV40からのポ リアデニル化配列が含まれ、これはまた転写ターミネータ−としても機能する。
適当なベクターに導入された遺伝子は、過渡的発現システム又は安定クローンの いずれかにおいて、直接に蛋白質を合成するのに使用することができる。前者の 場合には、収率は低いが、実験は速い。後者の場合には、高産生性クローンを単 離するのに一層時間がかかる。種々のベクターを、これら2つ異なるタイプの実 験のために使用することができる。特に、過渡的発現の場合においては、配列は 、プラスミドを細胞内において高いコピー数に複製することを許容する配列をプ ラスミド内に含めることができる。これらの配列は、SV40(例えばC,Do yle et al、 (1985) J、 Ce1l Biol、、 100 : 704〜714)のようなウィルスから又はネズミ自立的複製配列のような 染色体複製配列(Wejdle et al、 (1988) Gene、 7 3: 427−437)から誘導することができる。過渡的発現において使用す るためのベクターはまた、関係遺伝子の転写を調節するためにSV40初期プロ モーター(ればならない。過渡的発現は遺伝子産物のアッセイのための迅速な方 法を提供する一方、そのプラスミドDNAはホスト細胞の染色体には導入されて いない。従って、過渡的発現ベクターの使用は、安定なトランスフェクトされた 細胞株を与えない。過渡的発現に適したプラスミドの記述は、A、 Aruff o & B、 5eed、 (1987) Proc、 Natl、 Acad 、 Sci、 USA、、 84: 8573−8577によって与えられてい る。
可溶性の酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体は、代わりに、バキュロウィルス システムを用いて上述の昆虫細胞株中においても製造することができる。このシ ステムは、V、A、 Luckow and M、D、 Summers (1 988) Bio/Technology、 6: 47−55.によって記述 されている。一般的に、この発現システムは、殆との哺乳類システムによって提 供されるより高い発現レベルを提供する。バキュロウィルスはホストの昆虫細胞 に感染し、非常に多くのサイクルを通してそのゲノムを複製し、そして次いで大 量の多面体結晶を産生ずる。この多面体遺伝子は酸化抵抗性トロンボモジュリン 類縁体遺伝子で置換することができる。多面体プロモーターは、次いで培養ホス ト細胞の感染及びバキュロウィルスゲノムの複製に続いて、大量の類縁体蛋白質 を作る。該分泌されない遺伝子産物は、感染3乃至7日後にホストより回収され る。代わりに、もし適当なシグナル配列が蛋白質上に存在すれば、酸化抵抗性ト ロンボモジュリン類縁体蛋白質は分泌され得る。
ホスト細胞はトランスフェクションでき又は種々の手段によってトランスフェク ションできるようにされる。動物細胞にDNAを導入する数種の周知の方法があ る。これらは次のものを含む: リン酸カルシウム沈殿法、DEAE−デキスト ラン法、DNA含有細菌性プロトプラストとレシピエンド細胞との融合、DNA 含有リポソームによるレシピエンド細胞の処理、電気泳動及び細胞中へのDNへ の直接のマイクロインジェクション。B、 Perbal、 ”Practic al Guk及びWigler、 et at、 (1987) Ce11.1 6: 777−785を参照のこと。
細胞の培養 ホスト細胞は迅速に細胞培養でき且つ発現した遺伝子産物を適切にグリコジル化 できることか好ましい。組織培養における高密度増殖のために適していることが 知られている細胞は特に望ましく、種々の無を推動物又はを推動物の細胞が、正 常の又は形質転換した細胞株のいずれの形でも、技術的に用いられてきた。
トランスフェクトされた細胞は、技術的に周知の方法により増殖される。例えば 、Ce1l Cu1ture and Virology、 Kuchler、  R,J、、 D。
wden、 Hutchinson and Ross、 Inc、 (197 7)、中のBiochemical Methadsを参照のこと。発現産物は 、蛋白質がホスト細胞から分泌される場合にはそれらのシステム中の細胞培地か ら、又は、例えば技術的に周知の機械的又は酵素的手段等によりホスト細胞シス テムを破裂させた後に細胞懸濁液から、回収される。
可溶性の酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体の精製本発明は、培養組換え真核 細胞により分泌される可溶性の酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体を提供する 。該類縁体は、無血漿又は血漿補強培地中で産生され、無傷で分泌される。原核 細胞を用いた場合には、酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体は細胞内に貯留さ れるであろう。該類縁体はグリコジル化されていてもグリコジル化されていなく てもよい。組換え細胞の増殖及びこれに伴う培養培地中への酸化抵抗性トロンボ モジュリン類縁体の分泌に続いて、この[条件付けられた培地」が回収される。
該条件付けられた培地は、次いて遠心又は濾過によりにより透明化されて細胞及 び細胞残滓を除去される。澄明化された培地中に含有される蛋白質は、例えばQ セファロース若しくは金属キレート化剤のような任意の適当な樹脂に吸着させる ことによって、又は、硫酸アンモニウム分画、ポリエチレングリコール沈殿、又 は限外濾過を用いて濃縮される。技術的に既知の他の手段も等しく適当であろう 。可溶性の酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体の更なる精製は、GaLvin 、 J、B、、 et al、 (にここに開示する具体例において記述された 仕方で、達成することができる。培養細胞により分泌された酸化抵抗性トロンボ モジュリン類縁体の精製は、例えば、アフィニティークロマトグラフィー、イオ ン交換クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー又は他の蛋白質精製 技術等の追加の使用を必要とするであろう。
組換え型の酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体は、非還元性クロマトグラフィ ー条件下において検出し得る多くのコンフォメーション形にて産生され得る。低 い特異的活性を有する種の除去が望ましく、陰イオン交換樹脂又はサイズ排除ク ロマトグラフィーを含む種々のクロマトグラフィー技術によって達成される。
組換え型の酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体は、加圧透析及び揮発性緩衝液 (例えば、N−エチルモルフイン(NEM) 、炭酸水素アンモニウム、酢酸ア ンモニウム、及び酢酸ピリジン)へと直接交換された緩衝液によって濃縮するこ とができる。加えて、サンプルは、そのような既発性緩衝液から直接凍結乾燥す ることかてき、塩類及び界面活性剤を含まない安定な蛋白質粉末を与える。加え て、組換え型類縁体の凍結乾燥したサンプルは、使用前に注入に適合性の緩衝液 (例えば、リン酸緩衝化食塩水)に効率的に再溶解することができる。他の適当 な緩衝剤には、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、マレイン 酸塩、クエン酸塩、グリシン、グルタミン酸塩及びアスパラギン酸塩が含まれる 。
トロンボモジュリン類縁体の処方化及び使用ここに記述した可溶性の酸化抵抗性 トロンボモジュリン類縁体は、凍結乾燥した又は液体処方の形態に調製すること ができる。該材料は、注射用又は静脈内調製物のとしての薬剤学的使用に適した 濃度で提供される。
これらの化合物は、単独で又は、一本望t−PAのような他の生理学的に許容し 得る活性材料と若しくは不活性な材料、若しくは、例えば水又は生理食塩水のよ うな適当な担体との混合物として、投与することができる。これらの化合物は、 非経口的に、例えば注射によって投与することができる。注射は、皮下的、静脈 内又は筋肉内であることができる。これらの化合物は、薬剤学的に有効な量で及 び、しばしば、酸付加塩のような薬剤学的に許容しつる塩として投与される。そ のような塩としては例えば、取り分け、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸 塩、酢酸塩、安息香酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、グリシン、グルタミン酸 塩及びアスパラギン酸塩が含まれる。ここに記述した類縁体は、ミセル中への導 入によって、高められたin vivo活性を示す。イオン性界面活性剤ミセル 又はリン脂質ミセル中に導入するための方法は既知である。
ここに記述した該可溶性の酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体を用いて抗血栓 症剤か製造でき、これは完全に精製された類縁体のみ又は上述の血栓溶解剤と組 み合わせよりなることができる。上述の生理学的効果を有することの示された本 発明の化合物は、例えば血餅形成の阻害のような多数の治療的応用に用途を見出 すことができる。従って、これらの化合物は、種々の循環性傷害、例えば心臓又 は呼吸器塞栓症、脳卒中、及び血栓溶解療法後の再閉塞の防止等の治療において 治療剤としての用途を見出すことができ、これらの化合物は、梗塞発生に際して 血餅の更なる拡大を止めるのに使用される。更に、開示した化合物は、しばしば 敗血症、ある種の癌及び妊娠中毒症と関連する播種住血管内凝固(DIC)のよ うな全身的凝固疾患の治療に有用でありうる。
これらの化合物は、獣医学的用途のために家畜のような哩乳類に、及びヒトの臨 床的用途のために他の治療剤と同様の仕方で、すなわち生理学的に許容し得る担 体申入れて投与することができる。一般に、投与量はホストの体重当たり約o、 oooi乃至100mg/kgの範J、そしてより通常は0001乃至0.1m g/kgてあろう。これらの投与量は、所望の循環レベルが達成されるまで長時 間かけた持続的に注入によるか、又は好ましくはポーラス(b。
1us)注射として投与する。
多機能性蛋白質 突然変異性の酸化抵抗性l・ロンポモジュリン類縁体蛋白質は、それらのN−末 端又はC−末端のいずれかに、天然トロンボモジュリン配列からのアミノ酸に対 応しないアミノ酸を有していてもよい。
これらの末端アミノ酸は翻訳後プロセシングの結果であり異型のシグナルペプチ ドに起源をもつものであろう。代わりに、該非I・ロンボモジュリンアミノ酸は 、該突然変異トロンボモジュリン類縁体に天然のトロンボモジュリンとは通常関 連のない生物学的特徴を与える異型の蛋白質配列に対応しているものであってよ い。これらの多機能蛋白質は、天然トロンボモジュリンの活性すなわち例えばト ロンビン結合又はプロティンC活性化補図子活性等に関連する第1の機能性構成 要素と、異型であるすなわち何か他の蛋白質と関連のある生物学的活性を有する 第2の機能性構成要素とから構成される。
第2の機能性構成要素は、多機能性酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体の局在 化をもたらし、細胞表面またはフィブリン血餅のようなin vivoて起こる 特定の組織構造に対する親和性を修飾するものであってよい。第2の機能性構成 要素は、多機能性蛋白質の循環半減期を変更してもよい。好ましいlの具体例に おいては、第2の機能性構成要素は、蛋白分解活性のような追加の生物学的活性 を与える。好ましい蛋白分解活性は、プラスミノーゲンのプラスミンへの酵素的 切断である。多機能性トロンボモジュリン類縁体に蛋白分解活性を与える異型の 蛋白質配列は、好ましくは、組織プラスミノーゲンアクチベーター(t−PA) 又はブローウロキナーゼより誘導される。特に好ましい具体例は、ヒトt−PA のアミノ酸4−530を含む。第2の機能性構成要素は、C−末端又はN−末端 のいずれにおいて酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体に結合させてもよい(図 IBを参照)。
追加の1の具体例においては、多機能性蛋白質は、融合蛋白質としてでなく化学 的な結合によって作り出すことがてきる。Ruger、 e他の分子との化学的 な結合を記述している。化学的な結合をさせるために使用する方法は、しばしば オキシダントの使用を伴う。従って、酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体はこ の具体例において特に好ましい。これらの分子は、細胞表面に対する変化した親 和性またはフィブリンに対する高められた親和性を有する。
抗血栓活性と共にフィブリン分解活性を与える追加のドメインを含む多機能性酸 化抵抗性トロンボモジュリン類縁体は、現行の入手。フィブリン溶解活性(フィ ブリン血餅を溶解する能力)は、Haverketet and Brakma n、 (1975) Prog、 in Chem、 Fibrin、 Trh omb、 l:15−159に記述されているように、プラスミノーゲンに富ん だフィブリンプレート上の帯状の透明化を用いてin vitroで評価するこ とができる。これらの多機能性蛋白質は、多機能性の酸化抵抗性トロンボモジュ リン類縁体をフィブリン血餅の部位に導く。異型のドメインによって本化合物に 与えられたフィブリン分解活性は、より優れた血栓溶解剤を提供する。例えばt −PAドメインのフィブリン分解作用により血餅が溶解されると、トロンボモジ ュリンドメインが、トロンビンに結合し血餅マトリクスのいかなるそれ以上の増 大をも阻害するために正しく必要な位置に配置される。このトロンビンは凝固経 路によって新たに産生されたか又は溶解する血餅から遊離されたものであろう。
多機能性ペプチドの抗血栓活性は、再潅流に際しては一般的であるような活性酸 素中間体の存在によっては減弱されないであろう。多機能性蛋白質の治療上有効 量は、単独で投与される各々の分子の投与量より低く、トロンボモジュリン類縁 体又はt−PAのいずれかの一層広汎な全身的作用についての懸念を減らし、結 果として生ずるいかなる望ましくない副作用をも減らすであろう。
t−PA遺伝子の好ましい源は、Bethesda、 MarylandのAm ericanType Cu1ture Co11ection (ATCC) に寄託され、受託番号第67、443を有するE、 coli培養(株MH−1 )からt−PA遺伝子を単離することによって得ることかできる。標準的クロー ニング技術が、t−PAプラスミドを得、そして上述のように、トロンボモジュ リン類縁体をコードする遺伝子中に異型のドメインを挿入するのに十分循環系の いずれの部位においても、変更された人工器官としての血管内又は心血管系装置 の使用は、変動する流れ状態下における止血メカニズムの活性化の病理学的結果 としての血液から誘導された塊である、血栓形成をもたらす。典型的には、人工 器官としての血管内又は心血管系装置に関連する血栓形成は、次の連鎖を含む。
(a) 循環血液への表面の曝露、 (b) 血小板の吸着、凝集及び血小板成分の遊離(c) トロンビン産生及び フィブリン形成(d) プラスミン産生と繊維素溶解とを要するトロンビンの分 解。一般的に、血液が人工的表面に接触すると、該表面は素早く吸収された血漿 蛋白質の層を獲得し、これが、最終的には血栓形成をもたらす活性酸素種の産生 を同時に伴った炎症性応答を媒介する。この一連の出来事はまた、血液が人工心 肺のような体外装置を通って循環するときにも起こる。
血栓抵抗性を高めるために、そのような血液接触装置のポリマー性表面には種々 の被覆を導入することが望まれてきた。酸化抵抗性トロンボモジュリンは、血栓 抵抗性表面をつくり出すのに適した新規の一群の分子を代表する。それは、それ にはインヒビターが知られていないこと及びこの能力を長時間機能させることが できることから、そのような表面として特に適している。
ここに記載の酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体は、それらが炎症面において 活性を失わないからこの目的に特に有利であり、いくつかの類縁体は、完全長ト ロンボモジュリン類縁体を豚膵臓エラスターゼで消化するときに誘導される蛋白 質フラグメントに密接に関係づけられる。この固定化された蛋白質の長時間の安 定性は、最も重要である。従って、より小さい、蛋白分解及びオキシダントに抵 抗性のトロンボモジュリン類縁体は、血液中の酵素によって蛋白分解されて生物 材料表面からの活性部分の消失並びにオキシダントによって不活性化の可能性を もたらし得る完全長分子よりも有利である。固定化した蛋白質の安定性はまた、 抗血栓性宵月性をなくしてしまう酸化に対して抵抗性を与える突然変異によって 、有意に高められる。酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体は、取り分け、白血 球エラスターゼを含む強力な白血球プロテアーゼ及び活性酸素中間体が生体材料 表面にアクセスする生理学的ストレス、例えば炎症等の期間においては、完全長 分子の使用より特に好ましい。
酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体は、動静脈シャント、静脈内シャント(例 えば、庚、血管造影の)、血管移植組織、心臓弁、人工rMi節、ペースメーカ ー、π心室補助装置その他を含む(しかしこれらに限定されない)広汎な生物学 的応用において使用されるポリマーの表面を被覆するのに使用することができる 。
酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体は、生体適合性ポリマーに結合される。生 体適合性ポリマーは、ポリウレタン類、シリコンエラストマー類、ヒドロゲル類 (例えば、ポリ(ヒドロキシエチルメタクリレート等)、ポリエステル類、ポリ エーテル類、ポリビニルアルコールその他のような、生物学的応用の技術におい て既知で使用されているいかなる適当なポリマー性生体材料でも又はそれらの組 合せでもよい。
酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体は、生体ポリマーの活性化の後、該ポリマ ー材料を被覆するために結合されることができる。
活性化方法は技術的に知られており、被覆すべき化合物上のアミノ、カルボキシ ル、ヒドロキシル又はスルフヒドリル基を利用しつる。活性化は、グルタルアル デヒド、カルボジイミド活性化C0OH、イソシアナート、シアヌール酸又はヒ ドロコハク酸イミドエステル類を含む(ただしこれらに限定されない)種々の既 知の単−及び/又は二官能性試薬によって達成できる。ポリマーに結合された技 術的に既知のスペーサアームを、所望により、使用することができる。本発明の ペプチドの主要な配列に対して又はアミノ酸の化学構造に対してなした修正は、 該ペプチドを生体適合性ポリマーに結合するための手段と呼ぶ。そのような手段 は、ポリリジン部分、抗体/抗原及びビオチン/アビジン等のリガンド/アンチ リガンド結合ペアのようなスペーサーアームを含む。
生体適合性ポリマーが一旦被覆されると、それは必要に応じて手元の手順のため の技術の教えるところに従って哺乳類に埋め込まれるか、又は血液か抗凝固的に 維持されなければならない場合において血液と接触するいかなる装置においても 使用され得る。
以下の実施例は、説明として提示するものであり、限定としてのものではない。
実施例 実施例1− 酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体の遺伝子の構成 1、 l−ロンボモジュリン類縁体配列の単離組換えトロンボモジュリン類縁体 ペプチドを産生ずるための遺伝子は、それぞれユニに参照して導入する、198 9年2月17日に出願した米国特許出願第312.141号、1989年4月2 8日に出願した米国特許出願第345.372号、1989年9月13日に出願 した米国特許出願第406゜941号及び1990年2月16日に出願したPC T SN 90100955なる係属中の各出願に記述されたところに従って単 離された。要するに、トロンボモジュリンのアミノ酸227−462に対応する 6個のEGF様ドメイン並びにトロンボモジュリンペプチドの他の部分をコード する遺伝子を単離するためにヒトDNAが使用された(表1を参照)。このDN Aは、B11n、 N and DW 5tafford、 (1976) N ucleic Ac1d Res、 3: 2302.に従って、胎児肝臓より 単離された。該DNAは、次いで所望の領域を抱えるように選択された合成的に 誘導されたプライマーとのポリメラーゼ鎖反応において鋳型として使用された( 表3及び4、図IA及び2を参照)。
a アミノ酸227−462をコードする遺伝子の単離法の各段階は、アミノ酸 (aa) 227−462をコードする挿入DNA及び使用したプライマー#1 033及び#1034を得るための手段を提供する(図2を参照)。代わりのプ ライマーを使用することによって以下に提示した手順を修正することにより、他 の可溶性の酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体を得ることができることが理解 される。
#1033及び#1034プライマーの配列は、所望のドメインの5゛及び3゛ 末端に対応する。しかしながら、それらはBamHI部位を含むよう修正されて いる。終止コドン(TGA)は、塩基1586に続いて導入した。ポリメラーゼ 鎖反応は、アニーリングの初期温度を37°Cとした以外は5aiki、 et  at、 (1988) 5cience 320: 1350−1354によ り記述された条件下において行わせた。10サイクル後、残りの30サイクルに ついてはアニーリングの温度を45℃まで高め ′た。反応生成物の小部分を5 %ポリアクリルアミドゲルで分離し、エチジウムブロマイド染色により可視化し た。予想したサイズ(700塩基対)が鮮やかに見られた。代わりに、このバン ドの配列を決定し又はその同一性を確証するために内部プローブにハイブリダイ ゼーションさせることもできる。
b、 トロンボモジュリンの他の領域をコードする遺伝子の単離ここに記述した ポリメラーゼ鎖反応が、同じ仕方で、表3に掲げた領域に対応するトロンボモジ ュリンの追加のフラグメント(これらのい(つかは概念的に図IAに示した)を 単離するために用いられた。特に、これらの領域は、1個又はより多くのEGF 様ドメイン及び作動可能にリンクしたグリコシレージョンドメインを抱える。所 望の領域を産生するよう選択されたプライマーの配列は、表4に示す。
C,)ロンボモジュリン類縁体遺伝子を含有するクローニングプラスミド i、pUc19pcrTM7 上記a、)の部に記述したポリメラーゼ鎖反応混合物の残りをBamHIで制限 的に切断し、5%ポリアクリルアミドゲルで分離して、700塩基対のバンドが 切り出され溶出された。それは、BarnHIで制限的に切断されたpUc19 に繋げられ、新しいプラスミドはE、 coli株DH5−α中に導入された。
組換えコロニーは、アンピシリン及び5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル −β−D−ガラクトシドを含有する培地で選別した。白のコロニーをグリッド上 にとり、ランダムブライミングにより32Pで標識する前にEcoRI及びHi nd[I[てクローニングプラスミド(pTM2.1)から切り取られた、トロ ンボモジュリンのアミノ酸283−352に対応する合成的に誘導した遺伝子と 、Grυ口stein−Hogness法により、ハイブリダイゼーションした (Boehringer Mannheim)。
フィルターをX線フィルムに曝した後、pTM2. lプローブ(pUc19p crTM7 、図2を参照)とハイブリダイゼーションしたコロニーを選択し、 培養物を増殖させた。DNAを抽出し、正しい制限地図を有する挿入片の存在を 確認するため、BamH[又はBgllIのいずれかの制限酵素で切断により解 析した。切り取られた挿入片はまた、ニトロセルロースに移され、標識したpT M2.1とハイブリダイゼーションすることにより解析も行った。いずれの方法 も、この700塩基対の挿入片がトロンボモジュリンの6個のEGF様ドメイン についてのコード配列を含むことを確認した。該挿入片は、PCRの間に偶発的 に突然変異が導入されていないことを確証するため、配列決定した。
ii、他のトロンボモジュリン類縁体遺伝子を含むクローニングプラスミド (1,)に記述したのと同様の方法を用いて、pTM309及びpTM323の ような他のクローニングプラスミドが構成された。プラスミドpTM309は、 天然トロンボモジュリンの350−462位のアミノ酸を含有しくEGF様ドメ イン4.5及び6 ) 、pTM323は、227−497位のアミノ酸(EG F様ドメイン1−6及び作動可能にリンクしたグリコシレージョンドメイン)を 含む。
他のトロンボモジュリン類縁体遺伝子配列を含む追加のプラスミドが構成された (表3を参照)。
d、AcNPV伝達ベクターの構成 下記の伝達ベクターはまた、ここに参照して導入する1989年4月28日に出 願した係属中の米国特許出願第345.732号にも記述されている。
i、ヒボデルミンAシグナル配列: pHYl及びpsc7162つのオリゴマ ー、COD#1198及びCOD#1199を合成した(表4を参照)。これら のすりゴマ−はヒボデルミンAシグナル配列、翻訳開始コドン、Bglll ク ローニング部位、BamHI 5’オーバーハレド(overhand)および Kpnl 3’ オーバーハング(overhang)を含む。COD#119 8及びCOD#1199をアニーリングし、pUc19誘導体であるpSC65 4中にクローニングし、pHYlを作り出した。ヒポデルミンAのシグナルペプ チドは表2に示す。
プラスミドpHY1はBamHI及びEcoRIにより制限的に切断し、ヒボデ ルミンAシグナル配列を遊離した。この配列を、次いでpsc714と繋げてベ クターpsc716を作り出した。プラスミドpsc714はpVL1393の 誘導体であり、Summers、 et al、より得られた。両者間の唯一の 相違は、psc714においてはBglrr部位の1つが破壊されていることで ある。
ii、pHYlolの構成 pUc19perTM7からのBamHIフラグメントをpHYlのBglI+ 部位中にクローン化し、オリエンテーションはヒボデルミンAシグナル配列がア ミノ酸227に隣接するように選択した。このプラスミドはpHYIOIである 。
ii、AcNPV伝達ベクターpTMHY101の構成プラスミドpHY101 をBamHI/EcoRIで処理し、これはトロンボモジュリン類縁体コード配 列に連結したヒボデルミンAシグナル配列を遊離した。シャトルベクターpVL 1393は、部分的に除去されたAcNP■ポリヘトリン(polyhedri n)遺伝子及び独特のBamH[及びEcoR[クローニング部位を含む。pH Yl 01からの5二のBamH[/EcoR[フラグメントを多面体プロモー ターの下流に挿入し、こうしてプラスミドpTMHYIOIを作り出したが、そ の中ではハイブリッド遺伝子はポリへドリンプロモーターの調節下にある。この プラスミドを図4に示す。
lν、 他のACNPV伝達ベクターの構成他のトロンボモジュリン類縁体遺伝 子配列を含む伝達プラスミドを、上に概説したのと同様の戦略を用いて構成した 。トロンボモジュリン類縁体遺伝子配列がヒポデルミンAシグナル配列に融合す るように上述のクローニングプラスミドからのフラグメントを、フレーム中ps c716中にクローニングした。トロンボモジュリン遺伝子配列を表3に掲げ、 図IAに概念的に示す。
2、 部位指向性突然変異生成 天然トロンボモジュリンの6個のEGF様ドノドメイン領域EGF)は、291 位に1個そして388位に1個の、2個のメチオニン残基を有する(表1を参照 )。部位指向性in vitro突然変異生成を、これらのメチオニンのいずれ か又は双方を他のアミノ酸に変換するために使用した。部位指向性突然変異生成 は、単鎖鋳型DNAの核酸配列を特異的に変更するために、所望の核酸の置換、 挿入又は除去を含む合成的DNA配列を使用する。この合成的DNAの鋳型DN Aへのハイブリダイゼーション及びこれに続くプライマー・エクステンションは 、所望の突然変異を生み出すために細胞の形質転換をすることができるヘテロデ ュプレックスDNAを産生ずる。
この過程を描くダイアグラムを図3に示す。
a、プラスミドpTHR14 Asel−3caIフラグメント上に含まれた複製のF1起点を、あらかじめN de r及びSca [で消化した昆虫細胞伝達ベクター、pTMHY101中 に繋げることによって、単鎖DNAコピーを作るためのプラスミドを構成した。
プラスミドpTMHY101は、トロンボモジュリンの6個のEGF様ドメイン に対応するペプチド(アミノ酸227−462)を産生ずる遺伝子配列を含む。
数227−462は、天然トロンボモジュリン配列に対応するアミノ酸を指す( 表1)。アミノ酸227−462は、6個のEGF様ドメインよりなる。pTM HYlolは、継続中の米国特許出願第345.372号に完全に記述され、図 4にダイアグラムとして示す。
b、 部位指向性突然変異生成 別に述べる場合を除き第2鎖の合成を開始させそしてメチオニンの一方又は双方 が非酸化性アミノ酸に変更されたトロンボモジュリン類縁体遺伝子を作り出すた めに、特異的な突然変異生成オリゴヌクレオチドブライマーを合成し、MUTA TORTM−D N AポリメラーゼI11部位指向性突然変異生成キット(カ タログ#200500 、Stratagene、 La Jolla、 CA )と共に使用した。好ましいアミノ酸であるロイシン、グルタミン又はアラニン への変換を導くプライマーを、表5に示す。これらのプライマーには、突然変異 生成が成功したか否かを判定するため有用な独特の制限酵素部位を加えるか必ず しも対応するアミノ酸配列に変更を生じないものである、遺伝子配列の置換も含 まれる。表5に示したプライマー中において核酸の置換部には下線を付した。例 えば、プラスミドpTHR28においては、天然トロンボモジュリン蛋白質の3 88位のメチオニンはロイシンに置換され、その過程で独特なPvu [[部位 が導入されている。他の代わりの非酸化性アミノ酸が本発明において等しく有用 であることは理解される。
他の既知の手順も等しく適するであろうが、精製された単鎖DNA鋳覆をBio −Rad (Muta−Gene Phagemid in vitro Mu tagnesis、[n5truetion Manual、 Cat、 no 、 170−3576、 p、33−34)により記述された手順を用いて調製 した。
各突然変異生成プライマーの5゛末端は、2mMのrATP、0.4U/μlの ポリヌクレオチドキナーゼを含む溶液中の0. 5ng/μlのプライマーを、 アニーリング緩衝液(20mM)リス塩酸pH7,5,8mMのM g C1! 及び40mMのNaC1)中にて37°Cで30分間インキュベートすることに よって、リン酸化した。反応混合物を65°Cで15分間インキュベートするこ とにより、反応を熱不活性化した。リン酸化は突然変異生成の成功率を高めた。
1100nの鋳型と2.5ngのプライマーとを25μlのアニーリング緩衝液 中で65°Cにて5分間加熱し、次いて混合物を冷却し室温にて10分間アニー リングすることにより、リン酸化されたプライマーを単鎖鋳型にアニーリングし た。Tsurushit、 N、、 et様に、二重!1iDNAをプライマー ・エクステンション法により作成した。要するに、鋳梨/プライマー混合物を、 80μg / m lの牛血清アルブミン、2.5mMのジチオスレイトール、 0.25mMの混合dNTP、2mMのrATP及び1%のグリセリン並びにl μgの単鎖DNA結合蛋白質を添加した10%のアニーリング緩衝液で希釈(1 ・1)した。結合蛋白質が単鎖DNA鋳型を覆うことを許容するよう、反応物は 室温にて5分間インキュベートした。DNAポリメラーゼ[I[ホロ酵素(E、  coli 、50単位溶液の1. 7μl)を添加し、反応物を30″Cにて 10分間インキュベートした、T4DNAリガーゼを添加しくQ、5μJ、 2 Weiss単位)そして、反応物を30″Cにて更に5分間インキュベートした 。この混合物をE、 eoliを形質転換するために使用し、適正に突然変異し たクローンを制限消化パターンによ選別した。表3は、pTMHYlolから作 り出された新規プラスミドを、各々の中のアミノ酸置換部と共に掲げる。
3、 他の遺伝子配列の部位指向性突然変異生成上に概説した方法を用いて、表 3に掲げたトロンボモジュリン類縁体遺伝子配列中において類似のアミノ酸置換 を行う。
実施例2− 酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体蛋白質の製造ornia核多 面性ウィルスつウィルス(AeNPV)システムを用いて、酸化抵抗性蛋白質を 製造した。このシステムにおいて、相同的組換えによって、野生型のAcNPV ポリヘトリン遺伝子を外来遺伝子配列に置換した。
1、 純粋なファージのストックの製造細胞のトランスフェクションは、Sum mers and Sm1thに従って昆虫用に修正したリン酸カルシウム沈殿 法を用いて行った。要するに、T25フラスコに2XIO’のSf9細胞を播種 し、そして細胞を室温にて1時間接着させた。2μgの伝達ベクター、例えばp THR28、及びlμgのAcNPV DNAをリン酸カルシウム中に共沈させ 、細胞と共に4時間インキュベートした。細胞を濯ぎ、再び増殖培地を与え、次 いで28°Cにてインキュベーター中に3.4日置いた。このインキュベーショ ンの間、細胞は組換え及び非組換えウィルスを産生じ、これらは増殖培地中に蓄 積した。混合ウィルスのストックを含有するこの培地を、プロティンC補因子活 性の存在につきアッセイした(下を参照)。
組換えウィルスはプラークアッセイによって検出された。トランスフェクション の4乃至7日後にトランスフェクションストックを希釈(10−’、lo弓及び lo−6)し、プレートに播いた。プレートに播いて7日後に、閉塞陰性(組換 え型)プラークを採取し、再度プレートに播いた(10−’、1O−2及び10 −3希釈)。7日後、プレートは100%純粋な閉塞陰性組換えプラークを示し た。産生用に各々からの単一のpfuを選別した。単一のpfuで5mj7のS f9細胞(Excell 400培地(JR5cientific)中lXl0 ’/mj7)を感染させ4.5日増殖させることにより、高いタイターのウィル スストックを増殖させた。このストックの一部を次いで中間対数相まて増殖した Sf9細胞中に1=50乃至1:100に希釈し、蛋白質ストックを製造させた 。
2、 組換え蛋白質の製造 T257ラスコに、10%FBSを加えたTHN−FH培地又はEXCell  400の5ml中2X10@個の密度にSr1 m胞を播種し、次いで単離した 組換えプラークを感染させた。3日後、ウィルスストックを回収した。フラスコ (30乃至100mlシェーカーフラスコ又は100乃至300mlのスピンナ ーフラスコ)に細胞を播種しく1−1、 8 X 10’ /ml)、最終液量 の1150乃至!/l OOに等しいウィルスストックの部分液で感染させた。
組換え型酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体蛋白質を含有する条件付けられた 培地の回収前に、感染した細胞培養物を4日間増殖させた。
実施例3− トロンボモジュリン活性のアッセイ突然変異型酸化抵抗性トロンボ モジュリン類縁体によるトロンボモジュリン活性の保持は、該新規ペプチドの、 プロティンCのトロンビン媒介活性化のための補因子として働く能力を評価する ことにより、最初にアッセイした。
1、 材料 家兎のトロンビン、ヒルジン及びヒトのプロティンCはAmericanDia gnosticaにより提供された。ヒトのトロンビンは、種々の非商業的及び 商業的ソースから入手可能である。牛トロンビンはMile Labs、 Da llas、 Texas、から入手した。D−valyl−L−1eucyl− L−arginine−p−ニトロアニリド(S−2266)及びD−Phe− Pip−Arg−p−ニトロアニリド(S−2238)はKabi Diagn osticaより入手した。牛血清アルブミン(第5分画)及びクエン酸添加ヒ ト血漿は、Sigma Chemicalsより入手した。ミクロタイタープレ ートは、Corningより提供された(#25861−96)。他の全ての試 薬は入手しつる最高グレードのものであった。
2、 アッセイ方法 プロティンC活性アッセイ(色素原性)は、ミクロタイタープレート中、次の蛋 白質の各20μlを混合することにより行ったニトロンホモシュリンサンプル( 未知又は標準)、トロンビン(3nM)、及びプロティンC(0,15乃至1. 5μM)。各蛋白質用のアッセイ希釈液は、20mMトリス塩酸、0.1MのN aC1,2,5mMのCa C1t 、5mg/mi7のBSA、pH7,4で あった。ウェルは0.5乃至2時間の間37℃にてインキュベートし、その後、 アッセイ希釈液への20μ!のヒルジン(0,16単位/μl、370nM)の 添加によりプロティンCの活性化を停止し、そして更に10分間インキュベート した。
形成された活性化プロティンCの量は、100μlの1.0mMS−2266( アッセイ希釈液中)を添加し、プレートを37°Cにてインキュベートし続ける ことによって検出した。Mo1ecular Devices製プレートリーダ ーを用いて、各ウェルの405nmの吸収を30分の間10秒毎に読みとった。
吸光度データを貯蔵し、そして各ウェルの1秒当たりの吸光度変化(勾配)を計 算した。1秒当たりの吸光度の変化は、活性化プロティンCのpmole/ml に比例する。この比率は、総活性化プロティンCの変化する濃度を用いて実験的 に決定した。100%活性化プロティンCを含有するサンプルは、O乃至1.  5μMのプロティンCを60nMの天然の家兎トロンボモジュリン及び30nM のトロンビンと混合し、0乃至4時間インキュベートし、ヒルジンを加えS−2 266の変換を上記のように測定することによって産生した。100%のプロテ ィンCが活性化される条件を、S−2266変換(A405/秒)がプラトーに 達する条件と定義した活性の単位は、上に定義した試薬条件下において、1ml 当たり1分当たりl pmoleの活性化プロティンCの産生として定義される 。代わりに、報告した活性値は、家兎のトロンボモジュリン又は野生型(非突然 変異)のトロンボモジュリン類縁体6h/227−462を標準として用いて計 算された。蛋白質分子量を導くのにアミノ酸分析を用いることにより、l nm oleの野生型トロンボモジュリン類縁体(6h/227−462)が1 mm oleの家兎天然トロンボモジュリンに等しい苛性を有することが決定された。
3、 オキシダントに暴露した後の活性オキシダントに対する突然変異トロンボ モジュリン類縁体ペプチドの抵抗性を特に試験するために、クロラミンT (N −クロロ−p−トルエンスルホンアミドナトリウム塩、Sigma)を使用した 。突然変異トロンボモジュリン遺伝子配列又はpTMHYlol (野生型、a a227−462)によりコードされたペプチドを含むトランスフェクション培 養上澄(1m!りを、NAP−10カラム(LKB/Pharmac ia)上 で脱塩してpH7,0でo、oos%のTween 80を含む1゜5m!!の 0. 2%N−二チルセチルリン(NEM)中に溶液とし、次いで凍結乾燥しそ して100μlの上記緩衝液に再懸濁した。サンプルを均等に分割し、5μlの 水(対照)か又は5μlの0. 1MクロラミンT(最終濃度9.1nM)を加 えた。サンプルを室温にて20分間インキ、ベートシ1、次いてNAP−5カラ ムに移し、オキシダントを全て除去した。使用I5、た脱塩緩衝液をプロティン Cアッセイ希釈液とした。丁に示した結果は、クロラミ二/Tに曝露した後も突 然変異ペプチドはその全ての活性を保持し、一方野生型ペプチドは実質的に不活 性化されたことを実証した。活性は天然トロンボモジュリンに対するnM等量で 報告されている。
蛋白質量の損失は、いずれのサンプルにおいても検出されなかった。他の突然変 異トロンボモジュリン類縁体は、類似の結果を示した酸化抵抗性トロンボモジュ リン類縁体は、条件付けられた培地から細胞残滓を除去し、5つのクロマトグラ フィ一段階によって精製された。すなわち、1)Qセファロース、2)トロンビ ン親和性、3)ゲル濾過、4)陰イオン交換、及び5)第2のゲル濾過段階であ る。各ゲル濾過段階は、緩衝液の交換をもたらす。全てのクロマトグラフィ一段 階は4℃にて行った。
1、クロマトグラフィー樹脂のいくつかは、市販のものを入手した。Qセファロ ース及びセファデックスG25はSigma (St、 Louis、MO)よ り入手し、MonoQ 515TMはPharmacia LKB (Pisc ataway、 NJ)より入手した。
DFP−トロンビンアガロースは、凡そ次のようにして調製した。100mfの 20mMリン酸すトリウム、pH7,5中の360mgの牛トロンビン・を約1 00mlの50%Affigel to樹脂懸濁液に加え、4°Cにて終夜混合 した。Affigel 10は、メーカーによる記載の通りにして使用のために 準備しそしてサンプル装填用緩衝液と平衡化させた。残存活性エステルは、10 0mfの0.1Mグリシン(pH5,6)の4°C1時間の添加によりブロック した。ゲルは次いで30mMのトリス塩酸、2MのNaC1、pH7,5で平衡 化し、そしてDFPの最終濃度約1mMを得るよう、20μ!のDFPを加えた 。4°Cにて16時間の混合の後、追加の6μlのDFPを加え、そして混合を 更に4時間続けた。次いで樹脂を20mMのトリス塩酸、2MのNaC1,pH 7,5で洗浄し、4°Cに貯蔵した。
トロンビン活性は、Kabi S−2238基質を用いて測定したところ、86 %を超えるトロンビンが溶液から除去され、そしておそらく樹脂に結合したこと が示され、樹脂1m47当たり約6mgのトロンビンの最終濃度を与えた。DF P処理樹脂の酵素活性は、当初活性の1%未満であった。
2 純粋なMet388−>LeLIペプチドの製造条件付けられた培地を回収 し、1400Xgで10分間遠心することにより澄明化した。氷酢酸でpHを約 6. 0から約5.2に調整した。調整した培地を次いでQセファロース樹脂の カラムに載せた。カラムは、約4カラム体積分の洗浄緩衝液1(117mMの酢 酸ナトリウム、0.02%のNaN5 、pH5,0)で予め平衡化させておい た。載せた後、カラムを洗浄緩衝液2(25mMの酢酸ナトリウム、O,LMの NaC1、pH5,0)で洗浄し、次いで酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体 を0.3MのNaC1を含有するp)Is、0の洗浄緩衝液2で溶出させた。
プロティンC活性化アッセイ(上を参照)において測定したとき活性を含有する カラム分画をプールし、次いで0.3MのNaC1,20mMのトリス塩酸、0 .5mMのCaC1z、0.02%のNaNx 、pH7,5、で希釈した。希 釈した液のpHを測定し、NaOHで約7.5に調整した。プールした液のイオ ン強度は、凡そ約0.3MのNaC1のイオン強度であった。この調整したプー ルを、条件付けられた培地を希釈するのに用いたのと同じ緩衝液で予め平衡化し たトロンビンアガロースカラムに、終夜、重力により載せた。カラムを希釈緩衝 液で洗浄し、そしてトロンボモジュリン類縁体を1.5MのGuHCI、2.0 MのNaC1,20mMのトリス塩酸、1mMのEDTAナトリウム、0.02 %のNa N 3、pH7,5、でマトリクスから除去した。
実質的に純粋の、活性な酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体をセファデックス G25カラムにかけ、0.2%の酢酸N−エチルモルホリン(NEM) 、pH 7,0で回収した。この段階はGuHCl及びNaC1を除去する。
セファデックス025カラムから回収した酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体 を、次いで、0.2%のN−エチルモルホリン(NEM)、pH7,0、で予め 平衡化させたMonoQカラム(Pharmac ia、10μm粒子、第4級 アミン)にかけた。この緩衝液で洗浄した後、種々の形態をO乃至0.4MのN aC1勾配を用いて分離した。各分画のサンプルを、非還元性条件下に5DS− PAGEゲル上で評価した。積み上げゲルに3.3%のアクリルアミド、分離ゲ ルに12.5%のアクリルアミドを用いてLaemmliの方法でSDSポリア クリルアミドゲル電気泳動を実施した。還元されていないサンプルをLaemm liサンプル可溶化緩衝液(50mMのトリス塩酸、pH6,8,25%のグリ セリン、2%のSDS及び0.01%のブロムフェノールブルー)で希釈し、ゲ ル上に直接載せた。Pharmac ia LMW Ca1ibration  Kit蛋白質標準を分子量マーカーとして使用し、ゲルを銀染色した。これらの 条件下に、単一のバンドのみが銀染色によって見られた。
近似の可動性を有するペプチド含有分画をプールし、次いで総蛋白質量及びプロ ティンC活性化アッセイにおける活性をアッセイした。最高の特異的活性を含有 するピークを、同じ手順を用いて精製しておいた野生型トロンボモジュリン類縁 体ペプチド(突然変異のない天然配列)を含有するペプチド分画と比較した。M ejsss−>Leuトロンボモジュリン類縁体の特異的活性は、野生型トロン ボモジュリン類縁体の1.93倍(3つのタイプの蛋白質定量の平均)であった (803,000 + / −79,000単位/mg対416,000 +/ −19,000単位/ m g )。
4、 オキシダントに暴露した後の活性の保持精製蛋白質(Messs−>Le u)を、クロラミンT及び過酸化水素に暴露した後に活性を保持する能力につき 評価した。pH7,0の0゜2%NEM中に各精製サンプル蛋白質(5μl、突 然変異又は野生型)を含有する3つの部分液を、50μ!のプロティンCアッセ イ希釈液で希釈した。サンプルに、5μlの水、5μ!の0.1クロラミンT( CRT)(最終濃度8.33mM)又は5μfの30%過酸化水素(最終濃度0 .74M)のいずれかを加えた。サンプルを室温にて20分間インキュベートし 、プロティンCアッセイ希釈液で200倍に希釈しプロティンC補因子活性につ きアッセイした。表に示した結果は、突然変異トロンボモジュリン類縁体はオキ シダントに!露した後も活性を保持することを確認している。
化抵抗性及び特異的活性に関する追加データ上に論じたように、クロラミンTは 、1nνivoで遭遇し得るN−クロロアミン類及び他の強いオキシダント類の モデルである。酸化的不活性化に対する抵抗性に関するMejz**−>lJu 突然変異の利点についての我々の最初の観察は、更に2つの形態のトロンボモジ ュリンを試験することによって拡張され且つ確認された。第1の形態はN−末端 ドメイン、6個のEGF様ドメイン、及び作動可能にリンクしたグリコシレージ ョンドメイン〔アラニン1 (APAEPQ、、、)からセリン497 (、、 、GLVH3)まで、すなわちトロンボモジュリンの残基1−497)よりなる 、可溶性の類縁体、DNFLであった。この可溶性トロンボモジュリン類縁体は 、従って、トロンボモジュリンの全ての細胞外ドメインを有する。第2の形態は 、Cos 7細胞の表面に発現された完全長トロンボモジュリン(PL−TM) であった。
1、 可溶性トロンボモジュリン類縁体、DNFLの酸化的不活性化 DNFL (Alal乃至5er497)可溶性トロンボモジュリン類縁体をコ ードするDNAを、複製のSV40起点及びCMVプロモーターを有する哺乳類 細胞発現ベクター中に挿入した。ベクターpTHR324は、天然ヒトトロンボ モジュリン配列を含み、pTHR329はM388L突然変異を含む。
Cos 7細胞(SV40形質転換アフリカミドリザル腎臓細胞)を、Opti −Mem培地(Gibco)中で増殖させた。
プラスミドPTHR324及びpTHR329を、リボフエクションによりC。
S7細胞中にトランスフェクションさせた。トランスフェクション後48乃至7 2時間の間に細胞培地を回収した。可溶性のトロンボモジュリン含有培地を、1 0mMのクロラミンTで30分間酸化し、15mMのN−アセチルメチオニンを 添加することにより酸化反応を停止させた。酸化された培地を、トロンボモジュ リン依存性プロティンC活性化についてアッセイした(H,Salem et  al、、 J、 Biol、 Chem、、 259: 12246 (198 4)、ここに参照して導入する。)。
活性化されたプロティンC(APC)アッセイには、ヒトのα−トロンビン(S igma)、組換えプロティンC(Genzyme)、ヒルジン及び色素原基質 S−2266(KabiVitrum)を使用した。全ての試薬を、96ウエル プレート中の60μlのアッセイ希釈液(20mMのトリス塩酸、0.1MのN aC1,2,5mMの(::aClz、0.5%のBSA、pH7゜4)に希釈 した(37°C)。プロティンCの最終濃度は0. 5μM、トロンビンのそれ は1nMとした。希釈されたサンプルを、60分間インキュベートし、ヒルジン で停止させ、そしてS−2266加水分解物を405nm(体積180μj7) で2回読んだ。
結果を図5に示す。
2、Co57細胞上の完全長トロンボモジコリンであるFT−TMの酸化 完全長トロンボモジュリンをコードするDNA (Alal乃至LeUsst) を、複製のSV40起点及びCMVプロモーターを含む唾乳顕細胞発現ベクター 中に挿入した。ベクターpTHR402は天然のヒトトロンボモジュリン配列を 含み、PTHR403はM388L突然変異を含む。
Cos 7細胞をOpti−MEM培地(Gibco)中で増殖させた。
プラスミドpTHR402及びpTHR403を、Cos 7細胞中にリボフエ クションでトランスフェクトした。トランスフェクション後48乃至72時間の 間に、細胞を回収した。培養A349細胞による並列的アッセイc[、Maru yama et al、、 Blood、 69: 1484 (1987)、 ここに参照して導入する。)に基づき、細胞当たりのPL−TMコピー数は10 0.000と200.000の間にあると評価した。リン酸緩衝液(PBS)( Gibco)を用いて細胞を遠心により洗浄し、そして2.5XIO’細胞/m lに再懸濁させた。細胞を、クロラミンTにより25°Cにて図6に示した時間 及び濃度にて酸化した。酸化の後、細胞をPBSで洗浄し、細胞結合性トロンボ モジュリンについてアッセイした(1゜Maruyama et al、 (1 987)、ここに参照により導入する。)。細胞を37°Cで10分間、3nM のヒトのトロンビンと共にインキュベートし、PBSで洗浄し、次いでプロティ ンC(Genzyme)と共に37°Cにて1時間インキュベートした。プロテ ィンC活性化をヒルジンの添加により停止させた。遠心により細胞を除去し、S −2266加水分解物を405nm(体積180μIりにて2回読んだ。図6に おいて、pPA045をの記号を付した棒は、1)PAO45すなわち、複製の SV40起点、CMVプロモーター及びヒトt−PAをコードしたDNAを含む 対照プラスミドで同じ手順によりトランスフェクトした、酸化しなかった対照C os 7細胞を示す。
3、ST+1l−6EGFにおけるMetz3gの他の全てのアミノ酸による置 換及びAPC活性の測定 STM−6EGFの名称は、6個のEGF様ドメイン(すなわちトロンボモジュ リンアミノ酸227−462)を含有するトロンボモジュリン類縁体をいう。S TM−6EGFの突然変異体は、E、 coliにおいて次のようにして調製し た。
単鎖DNAを調製し、前記のようにPromegaからのプラスミド及び方法を 用いて突然変異生成を行った。Metz*aは、複製のFlファージ起点を含む pGEM3zfからの5eal−Sac!フラグメントと共に、PSelect l(psi)のEcoRV−BamH1部位中に挿入された6個のEGF様ドメ インを含む、ε、 coli発現ベクターpTHR211中において他のアミノ 酸に変換された。 MeTxaxの、グルタミン、ロイシン又はアラニンへの変 更を有するSTM−66GF突然変異体は、バキュロウィルスベクターからMl ul−Notlフラグメントとして採られ、Il:、 coliベクター中に挿 入された。
バキュロウィルスベクターは次のようにして調製した。前記したように特異的に アミノ酸を変化させ且つ突然変異体の選別のための制限部位を作り出すために、 突然変異オリゴマー(27−55塩基対)を、6EGFドメインを含む単鎖DN Aベクターにハイブリッド化した。バキュロウィルスベクターpTHR14は、 pEMBL8+からの複製のF1起点をNdel及び5calで切断したpTM HY101中に挿入することにより作られた。突然変異試薬は、Stratag eneより入手した。形質転楔体を、突然変異オリゴマー中に作られた制限部位 についてスクリーニングした。突然変異蛋白質を発現すE、 eoli DH5 α培養物のマツチさせたサンプルをぺIノット化し、洗浄し、そして細胞ペレッ トを、20%ショ糖、300rnMト’Jス、pH8,0,1mMのEDTA、 0.5mMのM g C12中にて培養(10分間、4”C)l、た。細胞ベレ ットを遠沈し続いて0.5mMのM g C12で処理(10分間、4°C)す ることによりショッケ−1□ (Shoekate)上澄を調製し、そしてAP Cアッセイ(上述)にてアッセイした。ウェスタンプロット分析は、突然変異蛋 白質が全ての例において発現されていることを実証した。図7に示したデータは 、各突然変異体又は対照プラスミド、pSlについてアセンブルした、3つの独 立した構成からの3つのショッケートのデータの平均である。
図5(部分的に精製した可溶性DNFLについて)及び図6(細胞全体について のFL−TMについて)における結果が示すように、Mzss−>LeLI突然 変異(M2B5いは、クロラミンTによる酸化に対し、より高いレベル及びより 長時間の曝露に対するトロンボモジュリンの抵抗性をもたらす。
DNFL及びPL−TMの双方とも、6EGF構造中のMet291に加えて追 加のアミノ酸として、メチオニン(Met42: Met 205; M532  (PL−TMのみり及びトリプトファン(Trp69: Trp92; Tr p104; Trp135: Trp217:Trp225)を有し、これらは 酸化され得るということに注意しなければならない。これらの酸化可能残基の存 在にもかかわらず、単一のMet3*s−>Leu部位突然変異は、不活性化的 酸化に対するトロンボモジュリンの抵抗性を大きく改善する。
の、トロンビ〉に関する解離定数(N6)及び動力学的パラメーター(プロティ ンCに関してはに2、複合体に関してはに、、、、)の測定 昆虫細胞からのSTM−66GFのトロンボモジュリン精製サンプルの、l・ロ ンビンに関する解離定数(N6)及び、動力学的パラメーター(プロティンCに 関してはr<、、四合体に関してはkc、、 )を測定するため、同じミクロタ イタープレートにおいて並列的にアッセイし、またアミノ酸分析にも付した。
測定は、修正アッセイ希釈液(20mMのトリス塩酸、0.1MのNaCL O ,25mMのCaCIz、0.1%のN a N3.0.5%のBSA、pH7 ,5)中96ウエルのプレート中で行った。K、!11定については、トロンビ ン(1nM)をトロンボモジュリン類縁体(1乃至200mM)に加えた。反応 はプロティンCの添加(3μM)により開始した。いずれも最終濃度である。各 トロンボモジュリン濃度は3検体調製した。混合物を10乃至15分間(75μ !、20°C)インキュベートし、そしてヒルジン(800nM)により停止さ せた。修正アッセイ希釈液中の100μl/ウエルのS−2266基質を次いで 添加した(2mM、fc)。
K、及びk c a +の測定には、トロンビン(1nM、fc)、トロンボモ ジュリン類縁体(100nM、fc)及び8濃度のプロティンC(2−12μM 、fc)を使用した。プロティンCの各濃度について、各時間点は、1分と9分 との間1分間隔で停止しA P Cjmつきアッセイした。APC濃度は、37 °Cにて、38mMのトリス塩酸、0.1MのNaC1,1mMのCaC11, 0,2%のBSA、0.06%のPEC;−6000,0,05%のl’J a  Nz 、pH7,8中において、3.9mMのS−2266て、発生するp− ニトロアニリン(E =9920M−’ c m−’)により、そして完全活性 化組換えプロティンCについて測定された762分−1のk c a +を用い て測定した。背景APCについて補正した後、速度を決定するために、APC濃 度は時間に対してプロットされた。各動力学的ノくラメ−ターの測定は少なくと も2回行った。
表6に結果を示す。STM−6EGF (wt)については、特異的活性か23 2、000±72.000単位/mg (n=3)であり、STM−6EGF− M388Lについては特異的活性は465.000±19.000単位/mg( n=2)であった。この実験における特異的活性の比率は2.0である。
実施例7− 治療的応用 可溶性の酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体は、特に人工股関節のような整形 外科的手術を受ける患者における深部静脈血栓症の発生を防止するために使用さ れるであろう。酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体の投与は、予防剤として意 図する場合には手術前にするのが好ましいが、しかし手術中又は術後にも患者に 投与してよい。既に患者が種々の他の物質を投与されているときは、静脈内投与 は便利な投与経路であるが、皮下又は筋肉内投与は等しく効果的であろう。酸化 抵抗性トロンボモジュリン類縁体は、例えば酸付加塩、グルタミン酸塩又はアス パラギン酸塩のような薬剤学的に許容し得る担体中にて投与されるであろう。投 与量範囲は、患者体重当たり約0.0001乃至100mg/kg、そしてより 通常は0゜001乃至0.1mg/kgであろう。適切な投与量は、APTTア ッセイにおいて患者の血清のサンプルを評価することによりモニターされる。治 療上有効な投与量は、所望のレベルの抗凝固が達成されるまで、ある時間にわた る一定の注入によりこれらの患者に与えられる。
表2 +4 GG ヒボデルミンAシグナル配列 −pHY1表3 表4 COD #140B COD 111409 COD $1410 表4− (続き) COD 114411 COD $1412 COD #14]3 COD 9434 COD $:L480 表4− (続き) 表5 aa291におけるメチオニンの置換のためのプライマーaa388におけるメ チオニンの置換のためのプライマー表6 江ヒffl 8−−6EGF ヒトa−トaンビンのKm (nM) 3,7 3.5プロテインCのに、4  (μM) 3,2 □、6複合体のk。、、(分−’ ) 28 x。
k、、、/に、(M−’秒−’) 1.46xlo’ l−92xlO’八 COD #10BB CGCCACATI″GGCACCGACTGTGACTCCGGCAAG 天 然配グjCOD J!1’1034 FIG、2゜ FIG、 3゜ FIG、4゜ E+1 ← :X 八 1)1へ D 口 へへ 区口 日ト 要約書 血栓及び血管疾患の治療のような種々の治療上及びその他の用途のための、新規 の可溶性の酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体が製造される。これらの類縁体 は、天然のトロンボモジュリンに特徴的な治療的性質を示し、しかも可溶性であ り且つオキシダントに暴露された後に不活性化されない。開示された類縁体のい くつかは、抗血栓症活性及び何らか追加の生物活性の双方を有する多機能性の融 合蛋白質である。
国際調査報告 ■−・−町ローー・1−一−I ベコ/1ls91102442

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.天然トロンボモジュリンの生物学的活性を実質的に除去する濃度及び条件下 においてオキシダントに暴露した後に生物学的活性を保持するトロンボモジュリ ン類縁体ペプチド。
  2. 2.天然ペプチド配列の少なくとも1のアミノ酸が1又はより多くの他のアミノ 酸により置換されているものである、請求項1に記載のトロンボモジュリン類縁 体ペプチド。
  3. 3.291位又は388位に位値するメチオニンの一方又は双方がペプチド結合 又はメチオニン以外のアミノ酸によって置換されており、ここに該数字が表1に 提示されたアミノ酸に言及するものである、請求項2に記載のトロンボモジュリ ン類縁体ペプチド。
  4. 4.388位のメチオニンが置換されているものである、請求項3に記載のトロ ンボモジュリン類縁体ペプチド。
  5. 5.388位のメチオニンか置換されていないトロンボモジュリン類縁体ペプチ ドより高い特異的活性を有し、ここに測定される活性がトロンビンに結合しトロ ンビン媒介プロテインC活性化を高める能力である、請求項4に記載のトロンボ モジュリン類線体ペプチド。
  6. 6.メチオニン残基の少なくとも1つがロイシン、グルタミン及びアラニンより なる郡より選ばれるアミノ酸残基によって置換されているものである、請求項3 に記載のトロンボモジュリン類縁体ペプチド。
  7. 7.1)請求項1に記載のトロンボモジュリン類縁体ペプチドと、そして 2)第2の機能性構成要素とからなる、多機能性トロンボモジュリン類縁体。
  8. 8.該第2の機能性構成要素がフィブリン溶解活性を有するものである、請求項 7に記載の多機能性分子。
  9. 9.該第2の機能性構成要素がt−PAである、請求項8に記載の多機能性分子 。
  10. 10.該第2の機能性構成要素がペプチドを生体適合性ポリマーに結合する手段 である、請求項7に記載の多機能性分子。
  11. 11.天然トロンボモジュリンの生物学的活性を実質的に除去する濃度及び条件 下においてオキシダントに暴露した後に活性を保持するトロンボモジュリン類縁 体ペプチドをコードする核酸配列。
  12. 12.天然蛋白質配列における291位又は388位に位置するメチオニン残基 の少なくとも一方がペプチド結合により又はメチオニン以外の1またはより多く の異なるアミノ酸によって置換されており、ここに該数字が表1に提示されたア ミノ酸に言及するものである、請求項11に記載の核酸配列。
  13. 13.置換コドンが、ロイシン、グルタミン及びアラニンよりなる郡より選ばれ るアミノ酸をコードするものである、請求項12に記載の核酸配列。
  14. 14.多機能性トロンボモジュリン類縁体をコードする核酸配列であって、 1)オキシダントに曝露した後に活性を保持するトロンボモジュリン類縁体ペプ チド、および 2)第2の蛋白質性の機能性構成要素よりなるものである核酸配列。
  15. 15.該第2の機能性構成要素がt−PAである、請求項14に記載の核酸配列 。
  16. 16.天然トロンボモジュリンの生物学的活性を実質的に除去する濃度及び条件 下においてオキシダントに暴露した後に生物学的活性を保持するトロンボモジユ リン類縁体ペプチドをコードする核酸配列よりなる、組換えベクター。
  17. 17.1)オキシダントに暴露した後に活性を保持するトロンボモジュリン類縁 体ペプチド、及び 2)第2の蛋白質性機能性構成要素よりなるものである、機能性分子ををコード する核酸配列よりなる、組換えベクター。
  18. 18.該配列が発現調節配列に作動可能にリンクした、請求項11に記載の核酸 配列。
  19. 19.該配列が発現調節配列に作動可能にリンクした、請求項14に記載の核酸 配列。
  20. 20.天然トロンボモジュリンの生物学的活性を実質的に除去する濃度及び条件 下においてオキシダントに暴露した後に生物学的活性を保持するトロンボモジュ リン類縁体ペプチドの単位投与量の無菌的調製物よりなる、抗血栓活性を有する 薬剤組成物。
  21. 21.該トロンボモジュリン類縁体ペプチド291位又は388位に位置するメ チオニンの一方又は双方がペプチド結合又はメチオニン以外のアミノ酸によって 置換されており、ここに該数字が表1に提示されたアミノ酸に言及するものであ る、請求項20に記載の組成物。
  22. 22.トロンボモジュリン類縁体ペプチドの388位のメチオニンが置換されて いるものである、請求項21に記載の方法。
  23. 23.天然トロンボモジュリンの生物学的活性を実質的に除去する濃度及び条件 下においてオキシダントに暴露した後に生物学的活性を保持するトロンボモジュ リン類縁体ペプチドの有効量の無菌の水性溶液を投与することによる、哺乳類に おける血栓形成活性を制御する方法。
  24. 24.天然トロンボモジュリンの生物学的活性を実質的に除去する濃度及び条件 下においてオキシダントに暴露した後に生物学的活性を保持するトロンボモジュ リン類縁体ペプチドを結合させた表面を有する生体適合性ポリマーよりなる組成 物。
  25. 25.1)天然トロンボモジュリンの生物学的活性を実質的に除去する濃度及び 条件下においてオキシダントに暴露した後に生物学的活性を保持するトロンボモ ジュリン類縁体ペプチド、及び2)第2の蛋白質性の機能性構成要素よりなるも のである、多機能性トロンボモジュリン類縁体の単位投与量の無菌的調製物より なる、抗血栓形成活性及び第2の生物活性を有する薬剤学的組成物。
  26. 26.第2の生物活性がフィブリン溶解活性である、請求項23に記載の薬剤学 的組成物。
  27. 27.1)天然トロンボモジュリンの生物学的活性を実質的に除去する濃度及び 条件下においてオキシダントに暴露した後に生物学的活性を保持するトロンボモ ジュリン類縁体ペプチド、及び2)第2の蛋白質性の機能性構成要素よりなるも のである、多機能性トロンボモジュリン類縁体の有効投与量の無菌の水性溶液を 投与することによる、病理学的な血餅を有する哺乳類を治療する方法。
  28. 28.a)天然トロンボモジュリンの生物学的活性を実質的に除去する濃度及び 条件下においてオキシダントに暴露した後に生物学的活性を保持するトロンボモ ジュリン類縁体ペプチド、及びb)多機能性分子であって、 1)オキシダントに暴露した後に活性を保持するトロンボモジュリン類縁体と、 及び 2)第2の蛋白質性の機能性構成要素とからなるものである多機能性分子 よりなる群より選ばれる蛋白質をコードする核酸配列よりなる組換えベクターに よってトランスフェクトされた細胞。
  29. 29.体重1キログラムあたり薬剤学的に許容しうる塩類溶液中の酸化抵抗性ト ロンボモジユリン類縁体ペプチドの0.001乃至0.1mgを静脈内投与する ことよりなる、ヒトにおける血栓症を防止する方法。
  30. 30.トロンボモジュリン類縁体ペプチドの291位又は388位に位置するメ チオニンの一方又は双方がペプチド結合又はメチオニン以外のアミノ酸によって 置換されており、ここに該数字が表1に提示されたアミノ酸に言及するものであ る、請求項29に記載の方法。
  31. 31.トロンボモジュリン類縁体ペプチドの388位のメチオニンが置換されて いるものである、請求項30に記載の方法。
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