JPH09504696A - ヒトKunitz型プロテアーゼ阻害物質 - Google Patents

ヒトKunitz型プロテアーゼ阻害物質

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、新しいKuzitz型阻害物質をコードするDNA セグメントを含む分離されたDNA 分子を提供する。同様に提供されているのは、第1のDNA セグメントがその発現のために必要とされる付加的なDNA セグメントに作動的に連鎖されている、新しいヒトKunitz型阻害物質をコードする第1のDNA セグメントを含むDNA構成体、ならびにかかるDNA 構成体を収容する宿主細胞及び宿主細胞からタンパク質を産生するための方法、である。

Description

【発明の詳細な説明】 ヒトKunitz型プロテアーゼ阻害物質発明の背景 血液凝固は、場合によってフイブリン凝塊を発生させるさまざまな血液成分又 は因子の複雑な相互作用から成るプロセスである。一般に、凝固「カスケード」 と呼ばれてきたものに参与する血液成分は、それ自体活性化された凝固因子であ る活性化体の作用によりタンパク質分解酵素に変換される酵素的に不活性なタン パク質であるプロ酵素又はチモーゲンである。このような変換を受けた凝固因子 は一般に「活性因子」と呼ばれ、小文字の後記「a」の付加により表わされる( 例えばIIIa因子)。 2つの糸が血液凝固を促進し、かくして正常な止血作用に参与する。これらの 糸は、「内因性」及び「外因性」凝固経路と呼ばれてきた。現在、内因性経路は 、フイブリン形成の成長と維持において一つの役目を果たし、「外因性」経路は 、フイブリン形成の開始にとって極めて重要である重複するメカニズムであると 考えられている。第X因子から第Xa因子への活性化において経路は収束し、「 共通」の経路を通ってフイブリン形成まで進む。血管損傷の後、組織因子は、第 VII因子から第VIIa因子への変換を容易にするようカルシウム依存型の要領で第 VII因子と複合することによって「外因性」凝集経路を開始する。第VIIa因子− 組織因子複合体は直接第X因子をXaへと活性化させることができる。内因性経 路は、「内因性」凝固カスケードの開始にとって必要とされる酵素である第XI a因子を生成するべく第XI因子を分割する第XIIa因子又はトロンビンの生成 によって活性化され得る。 「外因性」経路を介してのフイブリン形成は、第Xa因子依存型の要領で経路 を調節する組織因子経路阻害物質タンパク質(TEPI)の存在により制御される。 多価のKunitz型阻害物質であるTEPIは、第Xa因子、組織因子及び第VIIa因子 との四元性複合体を形成し、かくして遊離第Xa因子及び第IIa因子の形成を阻 害することによって、外因性経路を調節すると考えられている(Broza et al.,Biochemistry 29;7539-7546,1990; これは本書にその全体が参考として内含さ れている)。 いくつかの例、例えば腎臓透析、深静脈血栓症及び播種性血管内凝固(DIC)に おいては、ヘパリン、クマリン、クマリン誘導体、インダンジオン誘導体といっ た抗凝固剤又はその他の作用物質を使用することによって、凝固カスケードを遮 断することが必要である。例えば、透析において、処置中の凝固を防ぐために、 ヘパリン処理又はクエン酸塩イオンでの体外処置(米国特許4500,309号)を使用 することができる。ヘパリンは同様に、外科手術を受けている患者における深静 脈血栓症を防止するのにも使用される。しかしながら、低用量のヘパリンでの治 療は、重大な出血をひき起こす可能性がある。その上、ヘパリンは約80分の半減 期をもつことから、血液から急速に消失する。ヘパリンは抗トロンビンIII(ATI II)のための補因子として作用し、抗トロンビンIIIは、DIC 処理において急速 に枯渇することから、適正なヘパリン用量を維持することは往々にして困難であ り、ATIII及びヘパリンのレベルを連続的に監視することが必要になる。ATIII枯 渇が極限になると、ヘパリンも有効でなくなる。さらに、ヘパリンの長期使用は 、血小板凝集を増大させ、血小板計数を減少させる可能性があり、又骨粗鬆症の 進行に関与してきた。インダンジオン誘導体も、有害な副作用をもつ可能性があ る。 以上で簡単に説明した抗凝固剤に加えて、抗凝固活性をもつもの と主張されているさまざまな組成物が、当該技術分野の範囲内で開示されている 。このような組成物の1つは、ヒトのさい帯動脈から 32000ダルトンのポリペプ チドを分離したReutelings perger et al.,(Eur.J.Biochem.151:625-629,1 985)によって開示されている。もう1つの組成物はWarn-Cramer et al.(Circul ation Suppl.第2部、74:2-408ii,抄録#1630,1986)により開示されている。 彼らは、血漿中の 34500の見かけの分子量をもつ第VIIa因子阻害物質を検出し た。 タンパク質阻害物質は、ファミリーメンバー間の広範な配列相同性及びジスル フィド架橋の保存に基づいて一連のファミリーへと分類される(再考のためには 、Laskowski and Koto,Annu.Rev.Biochem.49:593-626,1980を参照のこと )。Kunitzファミリーのセリンプロテアーゼ阻害物質が、アプロチニン(ウシ膵 臓トリプシン阻害物質)とのその相同性によって特徴づけられる。アプロチニン は、トリプシン、キモトリプシン、プラスミン及びカリクレインを含むさまざま なセリンプロテアーゼを阻害するものとして知られている。Kunitz型阻害物質の ドメインが、インター−α−トリプシン阻害物質(Hochstrasser et al.,Hoppe- Seylers.Z.Physial.Chem.357 :1659-1661,1969 及びTschesche et al.,Eu r.J.Biochem.16 :187-198,1970),ρ−アミロロイドタンパク質前駆物質及 びα3−コラーゲンVI型(Chu et al.,EMBO.J. 9 :385-393,1990)といったさ らに大きいタンパク質において報告されてきた。TEPI(外因性経路阻害物質(EPI )又はリポタンパク質関連凝固阻害物質(LACI)としても知られている)は、負 の電荷をもつアミノ酸末端を正の電荷をもつカルボキシル末端によってフランキ ングされた3つの縦列Kunitz型阻害物質から成る血漿プロテアーゼ阻害物質であ る。第1及び第2のKunitz型ドメインはそれぞれ第VIIa因子及び 第Xa因子の活性を阻害することが示されてきた。 当該技術分野においては、従来の抗凝固剤組成物に付随する望ましくない副作 用を生成しない、抗凝固活性をもつ改良型組成物に対するニーズがなおも存在し ている。本発明はこのニーズを満たし、さらにその他の関連する利点を提供する 。 従って、本発明の目的は、深静脈血栓症及びDIC の治療において及び抗凝血剤 として使用するための類似の阻害物質プロフィールをもつ阻害物質のKunitzファ ミリーの新しいプロテアーゼ阻害物質を提供することにある。発明の要約 簡略に述べると、本発明は、Kunitz型阻害物質をコードするDNA セグメントを 含む DNA分子において、このDNA セグメントが1〜165の配列番号14のヌクレオ チド配列を含み、各々のヌクレオチドトリプレット1〜3,4〜6,160 〜162 及び163 〜165 が個々にシステイン以外のいずれかのアミノ酸をコードするDNA 分子を提供している。本発明の1態様においては、Kunitz型阻害物質は、ヌクレ オチド138 からヌクレオチド305 までの配列番号1のヌクレオチド配列を含んで いる。発明のもう1つの態様においては、Kunitz型阻害物質はヌクレオチド39か らヌクレオチド743 までの配列番号1のヌクレオチド配列を含んでいる。もう1 つの態様においては、Kunitz型阻害物質は、ヌクレオチド138 〜ヌクレオチド49 3 までの配列番号1のヌクレオチド配列を含んでいる。発明のさらにもう1つの 態様においては、Kunitz型阻害物質は、ヌクレオチド138 からヌクレオチド671 までの配列番号1のヌクレオチド配列を含んでいる。 発明の1つの態様においては、DNA セグメントは、各Xaaが個々にシステイ ン以外のいずれかのアミノ酸である配列番号15のアミ ノ酸配列を含むKunitz型阻害物質をコードする。本発明の1つの態様においては 、DNA セグメントは、グルタミン酸、アミノ酸番号34からイソロイシン、アミノ 酸番号89までの配列番号2のアミノ酸配列を含むKunitz型阻害物質をコードする 。発明のもう1つの態様においては、DNA セグメントは、Met、アミノ酸1からP he 、アミノ酸番号235 までの配列番号2のアミノ酸配列を含むKunitz型阻害物 質をコードする。本発明のもう1つの態様においては、DNA セグメントは、グル タミン酸、アミノ酸番号34からリシン、アミノ酸152 までの配列番号2のアミノ 酸配列を含むKunitz型阻害物質をコードする。本発明のさらにもう1つの実施態 様においては、DNA セグメントは、グルタミン酸、アミノ酸番号34からアラニン 、アミノ酸番号211 までの配列番号2のアミノ酸配列を含むKunitz型阻害物質を コードする。 本発明は同様に、第1のDNA セグメントの発現にとって必要な付加的なDNA セ グメントに対し作動的に連鎖されたヒトKunitz型阻害物質をコードする第1のDN A セグメントを含むDNA 構成体、かかる構成体を収容する宿主細胞、ならびに宿 主細胞を培養し前記Kunitz型阻害物質を分離する段階を含むヒトKunitz型阻害物 質を産生するための方法をも提供する。 本発明のもう1つの態様においては、分離されたKunitz型阻害物質が提供され ている。もう1つの実施態様では、分離されたヒトKunitz型阻害物質は、各Xa aが個々にシステイン以外のいずれかのアミノ酸である配列番号15のアミノ酸配 列を含んでいる。発明の1つの態様では、Kunitz型阻害物質は、Met 、アミノ酸 1からPhe 、アミノ酸番号235 までの配列番号2のアミノ酸配列;グルタミン酸 、アミノ酸番号34からイソロイシン、アミノ酸番号89までの配列番号2のアミノ 酸配列;グルタミン酸、アミノ酸番号34からリシン、 アミノ酸番号152 までの配列番号2のアミノ酸配列又はグルタミン酸、アミノ酸 番号34からアラニン、アミノ酸番号211 までの配列番号2のアミノ酸配列を含む 。本発明のもう1つの態様においては、Kunitz型阻害物質はさらに、配列番号12 又は配列番号13のアミノ酸配列をそのアミノ末端に含んでいる。 本発明のもう1つの態様においては、ヒトKunitz型阻害物質に特異的に結合す る分離された抗体が提供されている。1つの実施態様においては、抗体はモノク ローナル抗体である。 本発明のさらにもう1つの態様においては、各Xaaが個々にシステイン以外の いずれかのアミノ酸である配列番号15のアミノ酸配列を含む薬学組成物が提供さ れている。発明の一態様においては、薬学組成物は、Met 、アミノ酸1からPhe 、アミノ酸番号235 までの配列番号2のアミノ酸配列;グルタミン酸、アミノ酸 番号34からイソロイシン、アミノ酸番号89までの配列番号2のアミノ酸配列;グ ルタミン酸、アミノ酸番号34からリシン、アミノ酸番号152 までの配列番号2の アミノ酸配列又は、グルタミン酸、アミノ酸番号34からアラニン、アミノ酸番号 211 までの配列番号2のアミノ酸配列を含むヒトKunitz型阻害物質を含む。 発明のさらにもう1つの態様においては、各Xaaが個々にシステイン以外のい ずれかのアミノ酸である配列番号15のアミノ酸配列を含むヒトKunitz阻害物質を 、血液凝固を阻害するのに充分な量で投与することを含んで成る、哺乳動物の体 内での血液凝固を阻害する方法が開示されている。発明のもう1つの態様におい ては、メチオニン、アミノ酸1からフェニルアラニン、アミノ酸番号235 までの 配列番号2のアミノ酸配列;グルタミン酸、アミノ酸番号34からイソロイシン、 アミノ酸番号89までの配列番号2のアミノ酸配列;グルタミン酸、アミノ酸番号 34からリシン、アミノ酸152 までの配列 番号2のアミノ酸配列又はグルタミン酸、アミノ酸番号34からアラニン、アミノ 酸番号211 までの配列番号2のアミノ酸配列を含むKunitz型阻害物質が、血液凝 固を阻害するのに充分な量で投与される、哺乳動物の体内での血液凝固の阻害方 法が開示されている。本発明のさらにもう1つの態様においては、配列番号12又 は配列番号13のアミノ酸配列をさらに含むKunitz型阻害物質が、血液凝固を阻害 するのに充分な量で投与される、哺乳動物の体内での血液凝固の阻害方法が開示 されている。 発明のもう1つの態様では、配列番号1のヌクレオチド配列、配列番号1のヌ クレオチド変異体又は配列番号1又はその変異体に対し相捕的なDNA 配列をコー ドするDNA セグメントを含むKunitz型阻害物質ドメインをコードする核酸とハイ ブリッド形成できる、少なくとも12のヌクレオチドから成るプローブが提供され ている。 これらの態様及びその他の態様は、以下の詳細な説明を参照することによって 明白になることだろう。発明の詳細な説明 本発明は、新しいヒトKunitz型阻害物質を提供する。本発明の阻害物質の1つ の利点は、それらが第Xa因子の不在下で第VIIa因子を阻害し、かくして内因 性又は外因性経路を介しての第Xa因子の産生を必要としないこと、にある。よ り特定的には、本発明は、組織因子経路阻害物質(TFPI)とアミノ酸配列相同性 及び全体的ドメイン組織を共有する、これまでに知られていない新規のKunitz型 阻害物質を提供する。この新しいKunitz型阻害物質は、TFPI−2と呼ばれてきた 。 本発明の特長の中には、新しいヒトKunitz型阻害物質をコードする分離された DNA 分子がある。このような分離された分子は、その 天然の環境から分離されcDNA及びゲノミッククローンを内含するものである。本 発明の分離されたDNA 分子は、それらに天然に付随しているその他の遺伝子の無 い状態で提供され、プロモーター及びターミネーターといった調節領域を表わす 自然に発生する5′及び3′の未翻訳配列を含んでいる可能性がある。自然に発 生する5′及び3′の未翻訳領域内の調節領域の同定は、当業者にとって明白な ことであろう(再考のためには、本書に参考として内含されている、Dynan及びT ijan,Nature 316:774-778,1985 ; Birnstiel et al.,Cell 41:349〜359 ,1985; Proudfoot,Trends in Biochem,Sci14:105-110,1989; 及びSam-bro ok et al.,分子クローニング:実験室マニュアル、第2版、Cold Spring Harbo r,NY,1989;を参照のこと)。 本発明の分離されたDNA 分子は、組換え型ヒトKunitz型阻害物質を産生する上 で有用である。従って、本発明は、当該技術分野において既知の方法を用いて直 ちに精製することのできるヒトKunitz型阻害物質を大量に産生するという利点を 提供する。(一般に、Scopes、タンパク質精製、Springer-Verlag,NY,1982、 を参照のこと)。代替的には、本発明のタンパク質は、Barany及びMerri Field( 「ペプチド、その分析、合成、生物学」第2巻中、Gross及びMeienhufer、編集 Academic Press,NY,p1〜284,1980)の方法といったような固相合成によって 、又は部分的固相技術、フラグメント縮合又は古典的溶液付加によってといった 従来の合成方法を用いて合成することができる。 従って、本発明のもう1つの特長は、分離されたヒトKunitz型阻害物質である 。本発明の分離されたタンパク質及びペプチドは、少なくとも約50%の均質性、 より好ましくは70%〜80%の均質性をもつタンパク質であり、特に製薬的用途の ためには、95〜99%以上の 均質性をもつタンパク質調製物が最も好まれる。 Kunitz型阻害物質の活性は、基本的にNorris et al.(Biol,Chem,Hoppe-Sey ler 371 :37-42,1990)によって記述されている方法を用いて測定することが できる。簡単に言うと、25℃で100mM のNaCl,50mMのトリスHCl,0.01%のTWEEN 80(ポリオキシエチレンソルビタン;モノオレエート)(pH7.4)中で0.24μg /mlのブタトリプシン(Novo Nordisk A/S,Bagsvaerd,Denmark),12.8CU/l のヒトプラスミン(Kabi,Stockholm,Sweden)又は0.16nkat/mlのヒト血漿カリ クレイン(Kabi)の存在下で、さまざまな定まった濃度のKunitz型阻害物質をイ ンキュベートする。30分のインキュベーションの後、検定緩衝液中に0.6mMの色 素産生ペプチジンニトロアニリドトリプシン/プラスミン基質S2251(D-Val-Le u-Lys-Nan:Kabi)又はS2302(D-Pro-Phe-Arg-Nan:Kabi)を含む溶液の分割に よって、残留酵素活性を測定する。標本を30分間インキュベートさせ、その後各 標本のの吸収率を405nm で測定する。405nm での吸収率の減少又は460nm での蛍 光Emの減少として、酵素活性の阻害を測定する。結果から、見かけの阻害定数Ki を計算する。 本発明のKunitz型阻害物質は、なかんづく深静脈血栓症、播種性血管内凝固、 肺塞栓症の治療のため及び外科手術後の血栓症の予防のため、開示された方法に おいて使用できる。 本発明は、配列番号14、配列番号1又はその一部分のヌクレオチド配列を含む DNA 配列によってコードされ、及び/又は配列番号15、配列番号2又はその一部 に開示されているアミノ酸配列を含む新しいヒトKunitz型阻害物質に関する。TF PI−2のアミノ酸配列、配列番号2をその他のKunitz型阻害物質、より特定的に はTFPIと比較すると、タンパク質が3つの推定上のKunitz型阻害物質を内含して いることがわかった。当業者にとっては明らかであるように、各々 の個別ドメイン又はこれらのドメインの組合せを、本発明において使用する目的 で合成的に又は組換え型DNA 技術によって調製することができる。推定上のKuni tz型阻害物質ドメインは、システイン、、アミノ酸番号36からシステイン、アミ ノ酸番号86まで;システイン、アミノ酸番号96からシステイン、アミノ酸番号14 9 まで;及びシステイン、アミノ酸158 からシステイン、アミノ酸208 までの配 列番号2に示されたアミノ酸配列を含む。より特定的には、本発明のKunitz型阻 害物質は、システイン、アミノ酸番号36からシステイン、アミノ酸番号86までの 配列番号2のアミノ酸配列を含んでいる。Kunitzドメインは、ジスルフィド結合 を形成するものと信じられている。6つの特異的に置かれたシステイン残基の場 所によって規定される(Laskowski及びKato、同書、及びBroze et al.,Biochem istry (生化学)29:7539-7546,1990を参照のこと)。第1及び第6のシステイ ン残基が各Kunitzドメインの境界を規定する。従ってTFPI−2の場合、Kunitzド メインは、残基36及び89,96及び149,158及び208(配列番号2に従って番号付け )により制限されている。適切なジスルフィド結合形成及びタンパク質コンホー メーションを提供するためには、Kunitzドメインを規定するシステイン残基の各 々にフランキングする少なくとも2つのアミノ酸残基を内含していることが望ま しい。しかしながら、これらのフランキング残基の同一性は、重要ではない。か くして、ポリペプチドコアがそのアミノ又はカルボキシル末端上でシステイン残 基以外の2〜4個又はそれ以上のアミノ酸残基によってフランキングさている、 上述の「コア」Kunitz配列を含む個々のKunitzドメインの変異体を調製すること が可能である。さらに、当業者にとっては明らかとなるように、Kunitz型阻害物 質のアミノ末端及び/又はカルボキシル末端の延長部分を合成的に又は組換え型 DNA 技術を用いて調製でき、阻害物質活 性についてテストすることができる。 本発明のタンパク質をコードするDNA 配列は、阻害物質コーディング配列の一 部に相補的なアンチセンスオリゴヌクレオチドプローブを用いた、関係はあるも のの全く異なるKunitz型阻害物質のゲノミッククローンに対応するcDNAについて のスクリーニングの間に、予想外に同定された。cDNAクローンの分析により、TF PI−2という呼称で、これまで未知の唯一のKunitz型阻害物質をコードしたクロ ーンが明らかになった。本発明のタンパク質は、本書に開示されているDNA 配列 に実質的に類似したものであるDNA 配列によってコードされ得る。本発明の中で 使用する「実質的に類似した」DNA 配列というのは保存的アミノ酸置換及び/又 はアミノ酸のわずかな付加、置換又は欠失を含むTFPI−2遺伝子の対立遺伝子変 異体及び遺伝子的に工学処理された又は合成の変異体をも包含するものである。 DNA 配列変異体は同様に、宿主選好コドンがヒト配列内の類似コドンに置換させ られているDNA コード内の縮重をも包含する。さらに、実質的に類似のDNA 配列 というのは、高い又は低い緊縮性の下で本発明のDNA 配列にハイブリッド形成す ることのできるDNA 配列(Sambrook et al,同書、参照)及び、例えば本発明の アミノ酸配列にへと、遺伝子コードの結果として縮重したものであるDNA 配列で ある。遺伝子的に工学処理された変異体は、オリゴヌクレオチドで誘導された部 位特異的突然変異誘発を用いて、又は制限エンドヌクレアーゼ消化及びアダプタ ー連結を用いて、又は文献中に充分に立証されたその他の方法(例えばSambrook et al.,同書及びSmithet al.,遺伝子工学:その原理と方法、Plenum Press 1 981;本書に参考として内含、を参照のこと)を用いて得ることができる。 本発明のDNA 分子は、Maniatis et al.(本書に参考として内含されている「分子クローニング:実験室マニュアル 」Cold Spring Ha rbor,NY,1982),Sambrook et al.(本書に参考として内含されている「分子ク ローニング:実験室マニュアル、第2版 」Cold Spring Harbor,NY,1989)又は Mullis et al.(本書に参考として内含されている米国特許第4,683,195号)によ って記述されているもののような標準的クローニング方法を用いて分離すること ができる。代替的には、本発明のコーディング配列は、自動DNA 合成装置上での 合成によってといったような当該技術分野において周知のものである標準的技術 を用いて合成することができる。以下でより詳細に論述する通り、新しいこれま で未知であったヒトKunitz型阻害物質が1.0kb のcDNAインサートとして同定され ており、これには配列番号1のDNA 配列が含まれている。本発明の1実施態様に おいては、本発明のKunitz型阻害物質をコードするDNA 配列が、配列番号1又は その補体から設計されたプライマを用いたPCR 増幅によって得られる。 TFPI−2をコードするDNA 分子は同様に、本書で開示するDNA 配列及び方法を 用いて、胎盤、肝臓又はへその静脈細胞cDNA又はゲノミックライブラリーをスク リーニングすることによって、イヌ、ウサギ、トリ、ブタ、マウス、ラット及び ウシといったヒト以外の動物からも得ることができる。 本発明のDNA 分子又はその一部分は、例えば細胞内で直接TFPI−2配列を検出 するためのプローブとして使用することができる。このようなDNA 分子は一般に 合成オリゴヌクレオチドであるが、クローニングされたcDNA又はゲノミック配列 から生成することができ、一般に少なくとも12個のヌクレオチド、より頻繁には 約14個から約25個以上までのヌクレオチド、時として40〜60個のヌクレオチドを 含み、場合によっては実質的部分さらには全部のTFPI−2遺伝子又はcDNAを含む ことになる。本発明の合成オリゴヌクレオチドは、対 応するTFPI−2 DNA 配列(配列番号1)又はその補体に対し少なくとも85%の同 一性を有する。プローブとして使用するためには、分子は、当該技術分野におい て既知の方法に従って、例えば酵素、ヒオチン、放射性核種、蛍光体、化学発光 体、常磁性粒子を用いて、検出可能なシグナルを提供するべく標識づけされる。 本発明のプローブは、塞栓障害といった細胞代謝疾患を検出するため診断方法に おいて使用することができる。 本発明において使用されるDNA 分子は、標識づけが可能であり、サザン又はド ットブロットに類似したバイブリダイゼーション手順において使用できる。当業 者には理解できるように、本発明のDNA 分子がTFPI−2配列に対しハイブリッド 形成できるようにする条件は、当該技術分野において周知の方法によって決定す ることができ、例えばSambrook et al.(本書に参考として内含されている「分子 クローニング:実験室マニュアル 」、第2版、Cold Spring Harbor,NY,1989) によって再考されている。当業者であれば、文献中の周知の方法(例えば、Samb rook et al.,同書p11.45 〜11.53 を参照)によるさまざまな手順の中で用い るのに適するように、DNA分子のハイブリダイゼーション条件(すなわちハイブ リダイゼーションの緊縮性)を変動させることができるだろう。ハイブリダイゼ ーションの緊縮性が高くなればなるほど、検出されるミス対合配列の数は少なく なる。代替的には、緊縮性が低くなると、関連する配列を同定することが可能と なる。 代替的には、DNA 配列を増幅するべく本発明のDNA 配列及び例えばポリメラー ゼ連鎖及び(PCR)(Saiki et al.,Science 239 ;487,1987; Mullis et al., 米国特許4,686,195号;及びMullis et al.,米国特許4,683,202号により開示) を用いて、TFPI−2タンパク質配列変異体を同定することができ、これらのDNA 配列は次に アガロースゲル上でその特徴的サイズによって検出されるか、或いは又配列の異 常を検出するべく配列決定されてもよい。 本発明のKunitz型阻害物質をコードするDNA 分子は、DNA 構成体へと挿入する ことができる。本発明において使用されている、発現ベクターとしても知られる DNA 構成体は、その他の形では天然に存在しないような要領で組合せされ並置さ れた1本鎖又は2本鎖のいずれかのDNA 分子又はかかる分子のクローンのことを 意味するものとして理解される。本発明のDNA 構成体は、第1のDNA セグメント の発現に必要とされる付加的なDNA セグメントに作動的に連鎖された、Kunitz型 阻害物質をコードする第1のDNA セグメントを含んで成る。本発明において、付 加的なDNA セグメントには、一般にプロモータ及び転写ターミネータが内含され 、さらには、エンハンサー及びその他の要素も内含される可能性がある。単数又 は複数の選択可能なマーカーも内含されうる。さまざまな原核生物及び真核生物 の宿主細胞の中でクローニングされたDNA セグメントにとって有用なDNA 構成体 は、容易に入手可能な構成成分又は市販の供給業者からの購入物を用いて調製す ることができる。 1つの実施態様においては、DNA 配列は、各Xaaが個々にシステイン以外のい ずれかのアミノ酸である配列番号15のアミノ酸配列を含むKunitz型阻害物質をコ ードする。もう1つの実施態様においては、DNA 配列は、メチオニン、アミノ酸 番号1からフェニルアラニン、アミノ酸番号235 までの配列番号2のアミノ酸配 列を含むKunitz型阻害物質をコードする。もう1つの実施態様では、第1のDNA 配列は、グルタミン酸、アミノ酸34からイソロイシン、アミノ酸番号89までの配 列番号2のアミノ酸配列を含むKunitz型阻害物質をコードする。本発明のもう1 つの実施態様においてはKunitz型阻害物質は、グルタミン酸、アミノ酸番号34か らリシン、アミノ酸番号15 2 までの配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る。本発明のさらにもう1つの実 施態様においては、Kunitz型阻害物質は、グルタミン酸、アミノ酸番号34からア ラニン、アミノ酸番号211 までの配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る。 DNA 構成体は同様に、問題のポリペプチド又はタンパク質の分泌を誘導するの に必要なDNA セグメントも含んでいる可能性がある。このようなDNA セグメント は少なくとも1つの分泌シグナル配列を内含し得る。リーダー配列、プレプロ配 列及び/又はプレ配列とも呼ばれる分泌シグナル配列は、細胞からの成熟ポリペ プチド又はタンパク質の分泌を誘導するべく作用するアミノ酸配列である。この ような配列は、疏水性アミノ酸のコアによって特徴づけられ、標準的に(ただし 排他的にではなく)、新しく合成されたタンパク質のアミノ末端に見い出される 。きわめて往々にして、分泌ペプチドは、分泌中に成熟タンパク質から分割され る。このような分泌ペプチドは、分泌経路を通過するにつれての成熟タンパク質 からの分泌ペプチドの分割を可能にするプロセッシング部位を内含している。好 ましいプロセッシング部位は、Saccharomyces cerevisiae KEX2 遺伝子によって 認識されるもののような二塩基性分割部位である。特に好ましいプロセッシング 部位は、Lys-Arg プロセッシング部位である。プロセッシング部位は、分泌ペプ チド内でコードされてもよいし、例えばインビトロ突然変異誘発によりペプチド に付加されてもよい。 好ましい分泌シグナルとしては、α因子シグナル配列(プレプロ配列:Kurjan 及びHerskowitz,Cell 30:933-943,1982; Kurjan et al.,米国特許第454608 2 号;Brake,EP 116.201),PH05シグナル配列(Beck et al.,WO86/00637),BA R1分泌シグナル配列(MacKay et al.,米国特許第4,613,572 号; MacKay,WO87/ 002670), SUC2 シグナル配列(Carlsen et al.,分子及び細胞生物学:439-447,198 3),α−1−抗トリプシンシグナル配列(Kurachi et al.,ProcNatl. Acad. Sci. USA 78; 6826-6830,1981),α−2プラスミン阻害物質シグナル配列( Tone et al.,J.Biochem.(Tokyo) 102 ;1033-1042,1987)及び組織プラスミ ノーゲン活性化体シグナル配列(Pennica et al.,Nature 301 :214〜221, 19 83)、が含まれる。代替的には、von Heinje(European Journal of Bioche-mist ry (欧州生化学ジャーナル)、133 :17-21,1983; Journal of Molecular Bio logy (分子生物学ジャーナル、184: 99-105,1985; Nucleic Acids Research (核酸研究)14:4683-4690,1986)によって確立された規則に従って、分泌シグ ナル配列を合成することができる。特に好ましいシグナル配列は、本書にその全 体が参考として内含されているWU90/10075 に記述された合成シグナルLaC212 s px(1-47)-ERLEである。 分泌シグナル配列は、単独で使用することもできるし、組合わせることもでき る。例えば、(本書にその全体が参考として内含されている米国特許5,037,243 号に記述されている)第3のバリヤドメインをコードする配列を組合わせた形で 、第1の分泌シグナル配列を使用することができる。第3のバリヤドメインは、 問題のDNA セグメントから3′のところ又はDNA セグメントまで5′のところで 適切な読取り枠内に、そして分泌シグナル配列と問題のDNA セグメントの両方と 適切な読取り枠内にある状態で位置づけすることができる。 適当なプロモーター、ターミネーター及び分泌シグナルの選択は、当該技術分 野における通常の技術レベルの範囲内に充分入るものである。Saccharomyces ce revisiae 内でクローニングされた遺伝子を発現するための方法は一般に当該技術 分野において知られている 。(「遺伝子発現技術」、Methods in Engymology 、第185 巻、Goeddel (ed.) ,Academic Press,San Diego,CA,1990及び「酵母遺伝学及び分子生物学の手 引き」Methods in Enzymology ,Guthrie 及びFink(編)、Academic Press,Sa ndiego,CA,1991; 両書共本書に参考として内含、を参照のこと)。本発明のタ ンパク質は同様に糸状真菌例えば真菌Aspergillus の菌株の中でも発現させるこ とができる(本書に参考として内含されているMcknight et al.,米国特許第4,93 5,349 号)。培養された哺乳動物細胞及び例えば Ecoliの中でのクローニング された遺伝子の発現については、Sambrook et al.(本書に参考として内含され ている、「分子クローニング実験室マニュアル、第2版、Cold Spring Harbor ,NY,1989)の中で詳細に論述されている。当業者には明白であるように、文献 中で充分に立証されている調節配列、ベクター及び方法を用いて、鳥類、昆虫及 び植物細胞といったその他の宿主細胞の中で、本発明のタンパク質を発現するこ とが可能である。 酵母において、本発明において使用するための適当な酵母ベクターとしては、 YRp.7(Struhl et al.,Proc.Natl.Acad.Sci USA 76:: 1035-1039,1978) ,YEp13(Broach et al.,Gene 8 :121-133,1979),POT ベクター(本書に参 考として内含されているKawasaki et al,米国特許第4,931,373 号)、pJDB249 及びpJDB219 (Beggs,Nature 275 ;104 〜108,1978)及びその誘導体がある。 酵母内で使用するための好ましいプロモータとしては、酵母解糖遺伝子からのプ ロモータ(Hitzeman et al.,J.Biol Chem,255:12073-12080,1980; Alber a nd Kawasaki,J.Mol.Appl,Genet,1 :419-434,1982 :Kawasaki、米国特許 第4,599,311 号)又はデヒドロゲナーゼ遺伝子(Young et al.,化学薬品用の微 生物の遺伝子工学 、Hollaender et al.,(eds.)p355,Plenum,New York,19 82; Ammerer,Meth,Enzymol.101 :192-201,1983)が含まれる。この点におい て、特に好ましいプロモータは、 TPI1プロモータ(Kawasaki、米国特許第4,59 9,311 号、1986)及びADH2-4 c プロモータ(本書に参考として内含されているRu ssell et al.,Nature 304 :652-654,1983; Ivoni and Kilgore、米国特許出 願番号07/784,653 号、CA1,304,020 及びEP284044号)である。発現ユニットに は同じく、転写ターミネータも含まれ得る。好ましい転写ターミネータは、 TPI ターミネータ(Alber and Kawasaki、同書)である。 本発明のDNA 構成体を含む宿主細胞は次に、Kunitz型阻害物質を産生するべく 培養される。細胞は、特定の宿主細胞の成長のために必要とされる栄養分を含む 培地の中で標準的方法に従って培養される。適当なさまざまな培地が当該技術分 野において知られており、これには炭素供給源、窒素供給源、必須アミノ酸、ビ タミン、ミネラル及び成長因子が含まれる。成長培地は一般に、例えばDNA 構成 体上で選択可能なマーカーにより補完されるか又はDNA 構成体と同時トランスフ ェクションされている必須栄養素の欠乏又は薬物選択によって、DNA 構成体を含 む細胞について選択することになる。 例えば、酵母細胞は好ましくは、非アミノ酸窒素供給源、無機塩、ビタミン及 び必須アミノ酸補充物を含む化学的に規定された培地の中で培養される。培地の pHは好ましくは2以上8未満のpH、好ましくはpH6.5 に維持される。安定したpH を維持するための方法には、好ましくは水酸化ナトリウムの付加を通しての一定 のpHの制御及び緩衝がある。好ましい緩衝剤には、コハク酸及びビスートリス(S igma Chemical Co.,St.Louis,MO)が含まれる。アスパラギン連鎖されたグリ コシル化に必要とされる遺伝子内に欠陥をもつ酵母細胞は、好ましくは、浸透圧 安定剤を含む培地の中で成長させられる 。好ましい浸透圧安定剤は、 0.1M〜 1.5M、好ましくは 0.5M又は 1.0Mの間 の濃度で培地内に補足されたソルビトールである。培養された哺乳動物細胞は一 般に、市販の血清含有又は血清無しの培地の中で培養される。使用される特定の 宿主細胞に適した培地の選択は、当該技術分野における通常の技術レベルの範囲 内にある。 本発明の1つの実施態様において、本発明のタンパク質は、哺乳動物の中で発 現される。哺乳動物の宿主細胞内に外因性DNA を導入するための方法としては、 本書に参考として内含されているリン酸カルシウムに媒介されるトランスフェク ション(Wigler et al.,Cell 14:725,1978; Corsaro and Pearson,体細胞遺 伝学 7:603, 1931; Graham and Van der.Eb、ウィルス学52:456,1973)、電 気穿孔法(Neumann et al.,EMBO.J 1 :841-845,1982)及びDEAE−デキスト ラン媒介トランスフェクション(Ausubel et al.,eds.,分子生物学における一 般的プロトコル 、John Wiley and Sons,Inc.,NY,1987)が含まれる。Boehring er Mannheim のトランスフェクション試薬(N−[1−(2,3−ジオレオイル オキシ)プロピル]−N,N,N−トリメチルアンモニウムメチルスルフェート ;Boehringer,Mannheim,Indianapolis,IN)又はLIPOFECTION試薬(N−[1− (2,3−ジオレイルオキシ)プロピル]−N,N,N−トリメチルアンモニウ ムクロリド及びジオレオイルホスファチジルエタノールアミン:GIBCO-BRL,Gai thersburg,MD)を含む市販の試薬をメーカーからの指示に従って使用したカチオ ン性脂質トランスフェクションも同じく使用可能である。培養された哺乳動物細 胞中の組換え型タンパク質の産生は、例えば、本書に参考として内含されている Levinson et al.,米国特許第4,713,339 号;Hagen et al.,米国特許第4,784,9 50 号;Palmiter et al.,米国特許第4,579,821 号;及びRingold.米国特許第4,6 56,134 号によって開 示されている。好ましい培養された哺乳動物細胞としては、COS-1(ATCC No.CRL 1650),COS-7(ATCC No.CRL.1651),BHK(ATCC No.CRL 1632),BHK570(ATCC N o.CRL 10314)及び293(ATCC No.CRL 1573; Graham et al., J.Gen.Virol3 6 :59-72,1977)細胞系統が含まれる。付加的な適当な細胞系統が当該技術分野 において知られており、American Type Culture Collection,Rockville,Maryl and、といった公的な寄託機関から入手可能である。 本書に記述されている方法を用いて発現された組換え型Kunitz型阻害物質は、 遠心分離又はろ過により培地から細胞を分離すること、例えば硫酸アンモニウム などの塩を用いて上清又はろ液のタンパク様の成分を沈降させること、例えばイ オン交換クロマトグラフィ又はアフィニティクロマトグラフィなどのさまざまな クロマトグラフィ手順による精製、を含む従来の手順によって、分離され精製さ れる。タンパク質精製の方法は、当該技術分野において既知のものであり(一般 に、本書に参考として内含されているScopes,R.,タンパク質精製、Springer-V erlag,NY(1982)を参照のこと)、本発明の組換え型タンパク質の精製に適用す ることができる。 本発明のKunitz型阻害物質は、トリプシンに結合するのに阻害物質の能力を使 用することができる(原文不明)。簡単に言うと、50mMの最終濃度になるまで固 体トリス−HCl を付加し4MのNaOHで滴定することによって、合計約1リットル の発酵上清をpH8.0 に調整する、あらゆる細胞破片を除去するべくろ過した後、 上清を、CNBrで活性化されたセファロースに吸着させたウシトリプシンのカラム に加える(35mlのゲルにつき350mg のウシトリプシン)。150ml の 0.1Mトリス −HCl(pH8.0),0.5 MのNaClそして次に150ml の0.01Mのトリス−HCl(pH8.0)で 順次カラムを洗浄してから、結合した材料を200ml の 0.2Mのグリシン−HCl(pH 3.0)で溶離させる。10mlの 分画を逆相HPLCにより収集し分析する。タンパク質含有分画を組合わせる。 5%のB(アセトニトリル中の0.7%のTFA)及び95%のA(H2O中の0.1%のTFA) で平衡化した予備的逆相HPLCカラム(Vydac,The Separations Group,Hesperia ,CAなど)に、プールした材料を付加する。流速は4ml/分に維持する。標本の 付加の後、カラムを、214nm での基線が達成されるまで、5%のBで洗浄する。 5〜85%のBで80分にわたり分画収集を伴うグラジエント溶離を実施する。逆相 HPLC (Vydac)によりUV吸収材料を含む分画を分析し、組合わせて、クロマトグラ フィ的に純粋な材料のプールを得る。真空遠心分離により、プールされた分画か ら溶剤を除去する。主要プール内の阻害物質の合計収量及び濃度を、逆相HPLC分 析及びアプロチニン標準との比較によって見積る。最終調製物を、電子噴霧質量 分光法(SCIEXAPI III)などによって特徴づけする。 Kunitz阻害物質のタンパク質分解分割が潜在的な問題である場合、本発明のKu nitz阻害物質は同様に基本的にNorris et alによって記述されている方法を用い ても精製することができる(本書にその全体が参考として内含されている、Biol .Chem.Hoppe-Seyler 371 :37-42,1990)。簡単に言うと、選択された形質転 換体を、約25というOD600 に達するまで30℃で約40時間、10リットルのYEPD中で 成長させる。培養を遠心分離し、上清を傾瀉させる。300ml 〜1000mlの上清アリ コートをpH2.3 に調整し、予めpH8.7 のBicine(Sigma Chemical Co.,St.Louis ,MO)で平衡化したS−セファロース(Pharmacia-LKB Biotechnology AS,Allero ad,Denmark)などといった8mlのビーズ化されたアガロースマトリクスを保持す るカラムに付加する。カラムをpH8.7 の20mMのBicineで大量に洗浄した後、Kuni tz型阻害物質を、1MのNaClを含むpH8.7 の2OmMのBicine30mlで 溶離する。溶離した材料を、pH7.8 の20mMのNH4HCO3 で平衡化された Sephadex G−25カラム(ビーズ化されたデキストランマトリクスPharmacia-LKB Biotechn ology AS,Alleroed,Denmark; 2.5×30cm)などに付加することによって脱塩す る。pH7.8 の20mMのNH4HCO3 で、Kunitz型阻害物質を溶離する。 pH8.7 の20mMのBicineで平衡化されたMONO Sカラム(Pharmacia-LKB Biotechn ology AS,Alleroed,Denmark; 0.5×5cm)などの、ビーズ化された親水性樹脂 にカップリングされた帯電したスルフォン基を伴う陽イオン交換体を含むカラム 上でのクロマトグラフィにより、Kunitz型阻害物質をさらに精製し濃縮する。10 分間2ml/分で平衡化緩衝液で洗浄した後、Kunitz型阻害物質のグラジエント溶 離を、平衡化緩衝液中の0〜 0.6MのNaClで1ml/分で12分にわたり実施する。 ピーク標本をプールし、20分間で5%のA(0.1%の水中トリフルオロ酢酸(TFA)) から45%のB(アセトニトリル中の 0.7%のTFA)までの4ml/分でのグラジエン ト溶離で、Vydac 214TP510カラム(Mikro-lab,Aarhus,Denmark; 1.0 ×25cm) などの上での逆相HPLCを用いて、Kunitz型阻害物質を精製する。精製した産物を 水中で凍結乾燥させ、阻害物質活性を測定する。 代替的には、ヘパリンアガロース、MONO Q(Pharmacia)などといったビーズ化 された親水性樹脂に架橋された第4アミンを伴う陰イオン交換体、MONO S(Pharm acia)などといったビーズ化された親水性樹脂にカップリングされた帯電したス ルフォン基を伴う陽イオン交換体、及びSUPEROSE12 (Pharmacia)などといった1 ×103 〜3×105 MWのタンパク質の分離のための異なる多孔性をもつ架橋された アガロースゲルろ過マトリクスを用いて、逐次クロマトグラフィにより調整培地 からTFPI−2を精製することができる。簡単に言うと、1NのNaOHでpH7.5 に調 整され0.22μmのフィルターを通してろ 過された、血清を含まない調整培地を、緩衝液A(50mMのトリス−HCl(pH7.5), 10%のグリセロール)で4℃で平衡化されたヘパリンセルロースカラム(Pharma cia Biotech Inc.,Piscataway,NJ)などに付加する。ろ過された培地を3ml/ 分の流速で付加する。0.2MのNaClを含む緩衝液Aでカラムを洗浄する。トリプ シンを阻害するその能力によって判断されるようなTEPI−2活性(例4A)を、 1MのNaClを含む緩衝液Aを用いてカラムから溶離させる。ヘパリンセファロー スカラムからの溶離液を、25mMのトリス−HCl(pH7.5),10%グリセロールに対し 4℃で透析する。室温で25mMのトリス−HCl(pH7.5),10%グリセロールで平衡化 されたMONO Q(MONO Q HR5/5;Pharmacia Biotech Inc.,Piscataway,NJ) などといったビーズ化された親水性樹脂に架橋された第4アミン基を伴う陰イオ ン交換体を含む5×50mmのカラム上で、保持物をFPLC(Pharmacia Biotech Inc.) に付す。1ml/分の流量で線形NaCl勾配(0〜 0.5MのNaCl)でカラムからTFPI −2を溶離させる。TFPI−2分画をプールし、25mMのクエン酸ナトリウム(pH5.0 ),10%グリセロールに対し透析させる。次に保持物を、 0.5ml/分の流量でMON O S(MONO S HR 5/5,Pharmacia Biotech Inc.)などといったビーズ化され た親水性樹脂にカップリングされた帯電したスルフォン基を伴う陽イオン交換体 上で、室温でFPLCに付す。25mMのクエン酸ナトリウム(pH5.0),10%のグリセロ ールから25mMのトリス−HCl(pH7.5),10%のグリセロール、1MのNaClまでのグ ラジエント溶離で、MONO Sカラムから、TFPI−2活性を溶離する。TFPI−2活性 を含む分画をプールし、限外ろ過により約1mlまで濃縮する。濃縮した標本を、 50mMのトリス−HCl (pH7.5),100mMのNaClの中で室温で、SUPEROSE12(Pharmaci a Biotech Inc.,Piscataway,NJ)などといった1×103 から3×105 MWまでの タンパク質の分離に適した多孔性をもつ 架橋したアガロースゲルろ過マトリクスを播断して、FPLCに付す。TFPI−2活性 を伴うFPLCから溶離された分画を、SDS-PAGEに付し、純枠分画をプールし、−80 ℃で保管した。 本発明は同様に、薬学的に受容可能な担体又はビヒクルと共に本発明のKunitz 型阻害物質を含む薬学組成物にも関する。本発明の組成物において、Kunitz型阻 害物質は、例えばRemington's Pharmaceutical Science,1985の中に記述されて いるような薬学組成物を調剤する立証済みの方法のいずれかによって調剤するこ とができる。この組成物は標準的には、全身的注射又は輸注に適した形をしてい てよく、従って、無菌水又は等張食塩水又はグルコース溶液を用いて調剤できる 。 従って、本発明のKunitz型阻害物質は、組織因子経路阻害物質が有用である治 療目的の利用分野での使用にとって有利なものであると考えられている。かかる 利用分野としては、播種性血管内凝固、深静脈血栓症、肺塞栓症、そして外科手 術後の血栓症の予防が含まれる。当業者にとっては明白であるように、本発明の Kunitz型阻害物質は、その他の治療薬と組合わせてこのような薬の抗血栓又は抗 凝固活性を増大させることができる。例えば、TFPI−2は、血栓崩壊療法におい て組織プラスミノーゲン活性化因子と合わせて使用することができる。本発明の Kunitz型阻害物質の使用は、第VIIa因子/組織因子複合体を阻害するそれらの 能力の結果として、必要が示されている。 かくして、本発明のKunitz型阻害物質は、哺乳動物体内の血液凝固を阻害する ための方法の中で使用することができる。かかる方法には、一般に、血液凝固を 阻害するのに充分な量でKunitz型阻害物質を投与することが含まれる。かかる量 は、治療対象の状態の重症度に応じて変動する可能性があり、体重1kgにつき約 10μgから10 mgまで変動する。好ましくは、投与されるKunitz型阻害物質の量は、 100μg/ kgと5mg/kgの範囲内にあり、100μg/kgと1mg/kgの範囲が最も好ましい範 囲である。 上述の薬学的用途の他に、上述のKunitz型阻害物質は、例えばスクリーニング 検定又はアフィニティクロマトグラフィによってKunitz型阻害物質に直接又は間 接的に結合する例えばヒト材料からのプロテアーゼ又はレセプタなどの有用な天 然の物質を分離するために使用することができる。 本発明の1つの態様においては、その誘導体を含むKunitz型阻害物質ならびに これらのタンパク質の一部分又はフラグメントは、Kunitz型阻害物質に特異的に 結合する抗体を調製するために利用される。本書で使用されている通り、「抗体 」という語には、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、その抗原結合フラ グメント例えばF(ab′)2及びFab フラグメントならびに組換えにより産生さ れる結合パートナーが含まれる。これらの結合パートナーは、特異的に結合する モノクローナル抗体をコードする遺伝子からの可変領域を取り込んでいる。抗体 は、それらが107 /M以上のKaでKunitz型阻害物質に結合する場合に、特異的に 結合するものとして定義される。モノクローナル抗体又は結合パートナーの親和 力は、当業者であれば容易に決定できる(Scatchard,Ann,NY Acad.Sci 51 :660-672,1949を参照のこと)。分離した抗体というのは、その他の血液が実 質的に無い抗体のことである。 ポリクローナル及びモノクローナル抗体を調製するための方法は、文献中で充 分記述されてきた(例えば、Sambrook et al.,同書;Hurell,J.G.R.,Ed., ノクローナルハイブリドーマ抗体:技術と応用 、CRE.Press,Inc.,Boca Raton ,FL.,1982を参照)。当業者には明白であるように、ポリクローナル抗体は、 ウマ、ウシ、 ヤギ、ヒツジ、イヌ、ニワトリ、ウサギ、マウス又はラットといったさまざまな 温血動物から生成することができる。Kunitz型阻害物質の免疫原性は、フロイン ドの完全又は不完全アジュバントといったアジュバントの使用を通して増大させ ることができる。Kunitz型阻害物質に対し特異的に結合する抗体を検出するため には、当業者にとって既知のさまざまな検定を利用することができる。例示的検 定は、抗体:実験室マニュアル、Harlow及びLane(Eds),Cold Spring Harbor La boratory Press,1988の中で詳述されている。かかる検定の代表例としては、同 時免疫電気泳動法、放射性免疫検定法、放射性免疫沈降法、酵素結合免疫吸着検 定法、ドットブロット検定法、阻害又は競合検定法及びサンドイッチ検定法、が ある。モノクローナル抗体の調製のための付加的技術を、組換え型モノクローナ ル抗体を構築し発現するために利用することも可能である。簡単に言うと、mRNA をB細胞集団から分離して、Stratocyte(La Jolla,CA)から得ることのできる λIMMUNOZAP(H)及びλIMMUNOZAP(L)ベクターといった適当なベクター内で重 鎖及び軽鎖免疫グロブリンcDNA発現ライブラリーを生成するためにこれを利用す る。次に、これのベクターを個々にスクリーニングするか又は同時発現させて、 Fab フラグメント又は抗体を形成する(Huse et al.,Science 246 :1276-128 1,1989; Sastry et al.,Proc.Natl.Acad.SciUSA, 86:5728 〜5732,198 9)。ひきつづき、陽性プラークを、E.coli 内でのモノクローナル抗体フラグ メントの高レベル発現を可能にする非溶菌プラスミドへと変換させる。 上述のもののような結合パートナーは同様に、特異的結合抗体をコードする遺 伝子の可変領域を取込むように、組換え型DNA 技術を利用して構築することもで きる。これらのタンパク質の構築は、当業者であれば容易に達成できる(例えば 、Larrick et al.,Biotec hnology 7 :934-938,1989; Reichmann et al., Nature 322 :323-327,198 8 及びRoberts et al. Nature 328 :731-734,1987 を参照のこと)。適切な 抗体又は結合パートナーがひとたび得られると、文献中で充分に記述されている 数多くの技術によりこれらを分離し精製することができる(例えば抗体実験室 マニュアル 、同書、を参照のこと)。適当な技術には、タンパク質又はペプチド アフィニティカラム、HPLC又はRP-HPLC、プロテインA又はプロテインGカラム 上での精製又はこれらの技術のあらゆる組合せ、が含まれる。本発明においては 、抗体又は結合パートナーを定義するのに用いられるような「分離された」とい う語は、「その他の血液成分を実質的に含まない」ことを意味している。 本発明の抗体及び結合パートナーは、さまざまな方法で使用することができる 。例えば、Kunitz型阻害物質の組織分布は、特異的にKunitz型阻害物質に結合す る標識づけされたモノクローナル抗体を用いて組織薄片をインキュベートし、そ れに続いて結合した抗体の存在を検出することによって決定することができる。 本発明の中で使用するのに適した標識は、当該技術分野において充分知られてお り、なかでも、フルオロセイン、イソチオシアネート、フイコエリスリン、ホー スラディッシュペルオキシダーゼ及びコロイド金、が含まれる。本発明の抗体は 、同様に、本発明のKunitz型阻害物質の精製のためにも使用できる。固体支持体 に対する抗体のカップリング及びタンパク質精製におけるその利用は、文献中で 充分に知られている(例えば本書にその全体が参考として内含されている、分子 生物学の方法、第1巻 、Walker(Ed.),Humana Press,New Jersey,1984を参照 のこと)。 以下の例は、制限的な意味のない例示を目的として提供されるものである。 GIBCO BRL Life Technologies,Inc(GIBCO BRL)及びNew England Biolabs か ら、制限エンドヌクレアーゼ及びその他のDNA 修飾酵素(例えば、T4ポリヌク レオチドキナーゼ、仔ウシアルカリ性ホスファターゼ、DNA ポリメラーゼI(ク レノウフラグメント)、T4ポリヌクレオチドリガーゼ)を入手し、相反する指 摘のないかぎり、メーカーの指示通りに使用した。 Applied Biosystemsの380 A型DNA 合成装置上でオリゴヌクレオチドを合成し 、変性ゲル上のポリアクリルアミドゲル電気泳動法によって精製した。Maniatis et al.(分子クローニング:実験室マニュアル、Cold Spring Harbor Laborato ry,1982)又はSambrook et al.(分子クローニング:実験室マニュアル、第2版 、Cold Spring Harbor,New York,1989)により記述されている通りに、E.coli 細胞を形質転換させた。放射性標識付けされたプローブ及びハイブリダイゼー ション溶液は、基本的にSambrook et al.(本書にその全体が参考として内含さ れている分子クローニング:実験室マニュアル、第2版、Cold Spring Harbor, New York,1989)によって記述されている通りに調製した。 例1 新しいヒトKunitz阻害物質cDNAのクローニング アンチセンス30−mer オリゴヌクレオチド(ZC4792、配列番号3)を用いて、 さまざまなヒト組織源からのPoly(A)+ RNA をスクリーニングした。Clonteck Laboratories,Inc.(Palo Alto,CA)から、心臓、脳、胎盤、肝臓、肺、骨格 筋、腎臓及び膵臓からのヒトpoly(A)+ RNAのブロット(HUMAN MTN BLOT)を 入手した。ブロットを、55℃で4時間、予備ハイブリダイゼーション溶液(5×S SPE(表1),2×Denhardt's(表1), 0.5%のドデシル硫酸ナ トリウム(SDS), 100μg/mlの音汲処理されたサケ精子DNA)の中で予備ハイブ リッド形成させた。予備ハイブリダイゼーションの後、予備ハイブリダイゼーシ ョン溶液を除去し、4.7 ×106cpm/mlの32p標識付けされたZC4792(配列番号3 )を含む予備ハイブリダイゼーション溶液で交換した。55℃で一晩インキュベー トさせた後、ハイブリダイゼーション溶液を除去し、ブロットを2×SSC(表1 ),0.05%SDS 内で一回、室温で20分間洗浄し、その後55℃で20分間2×SSC(表 1),0.1%のSDS 内で洗浄した。ブロットを2.5 時間フィルムに露呈した。結果 として得られたラジオグラフは、大部分のレーン内で数多くのバンドを示し、ブ ロット内に表わされた組織の大部分における関連する配列の存在を表わしていた 。ブロットを、30分間60℃と65℃の間の温度で2×SSC(表1)の中でより高い 緊縮性で洗浄し、その後ブロットを一晩フィルムに露呈した。第2のオートラジ オグラフは、胎盤及び肝臓について1.6kb のバンドの存在を、又膵臓内に約1.2k b の見かけ上小さいバンドの存在を示していた。 精製水中で固体を溶解させる。体積を1リットルにする。オートクレーブで滅 菌する。Kunitzファミリーからヒト胎盤プロテアーゼ阻害物質をコードするcDNA を得るために、基本的に上述の通り、放射性標識付けされたZC4792(配列番号3 )を用いて、λgtil内のヒト胎盤cDNAライブラリー(Clontech Laboratories,I nc,Palo.Alto,CA)をスクリーニングした。ライブラリを滴定し、 240万個の 独立したプラークを得るため合計12の平板上で、平板1枚につき2×105pfuを平 板培養した。ICN BIOTRANSナイロン膜(ICN,Irvine,CA)を用いて、重複プラーク リフトを調製した。膜を1時間50℃で5×SSC(表1)、 0.5%SDS 内で予備洗浄 し、その後予備ハイブリダイゼーション溶液#1(表1)中で55℃で一晩予備ハ イブリダイゼーションに付した。予備ハイブリダイゼーション溶液を除去し、 7 .2×107cpmのZC4792プローブ(配列番号3)を含む新鮮な予備ハイブリダイゼー ション溶液#1(表1)で交換した。予備ハイブリダイゼーションと同じ条件下 でハイブリダイゼーションを実施した 。ハイブリダイゼーション溶液を除去し、ブロットを2×SSC(表1),0.1%SDS 中で60℃で洗浄した。14の陽性プラークを同定し、放射性標識付けされたZC4792 (配列番号3)を用いてプラークを精製した。 アミロイド前駆体タンパク質相同体との相同性をもつクローンを同定し排除す るため、アミロイド前駆体タンパク質相同体コーディング配列を含むクローンで あるZGKI13(受入れ番号69090 でE.coli 形質転換体として1992年10月14日付け でAmerican Type Culture Collection,12301 Park Lawn Dr.,Rockville,MDに 寄託されたもの)からの特異的フラグメントで、14のクローンのプラーク精製か らの三次フィルターをプローブ採査した。プローブとしては、ZGKI13の任意プラ イミングを行なった880bp のPst I−Xho Iフラグメントを使用した。標識づけ されたプローブを2×106cpm/ml含む予備ハイブリダイゼーション溶液#2の中 で65℃で一晩フィルターをハイブリッド形成させた。ハイブリダイゼーションの 後、溶液を除去し、フィルターを65℃で0.2×SSC(表1),0.1%のSDS の中で 洗浄した。14のプラークのうちの4つは、ZGKI13アミロイドタンパク質前駆体を コードすることが示された。これらの4つのクローンは廃棄した。 J−2−11と呼ばれる10個の残りの精製済みファージクローンの1つから2本 鎖DNA を調製した。プラスミドDNA をEcoRIで消化して、約1kbのcDNAインサー トを分離した。EcoRIフラグメントをEcoRI−線形化pUC19 へとサブクローニン グした。クローニングされたフラグメントの配列分析は、プロテアーゼ阻害物質 のKunitzファミリーと強い相同性を示すクローンの3つの領域を実証した。J− 2−11クローンに特異的な標識づけされたプローブで決定して、9つの残るファ ージクローン(上述)の三次フィルターをスクリーニ ングした。三次フィルターを、キナーゼ添加されたオリゴヌクレオチドZC6281プ ローブ(配列番号4)を2×106cmp/ml含む予備ハイブリダイゼーション溶液# 2(表1)の中で55℃で一晩ハイブリッド形成させた。ハイブリダイゼーション の後、プローブを除去し、フィルターを2×SSC(表1),0.1%のSDS 中で60℃で 洗浄した。フィルターのオートラジオグラフィは、9つのクローン候補が全てJ −2−11に相同な配列を含んでいることを示した。1つのクローンを選択し、J −2−11/pUC19 と呼称した。 プラスミドJ−2−11/pUC19 は、1993年9月17日付けで、受入れ番号69425 にてAmerican Type Culture Collection(12301 Parklawn Dr.,Rockwille,MD) にE. coli形質転換体として寄託された。プラスミドJ−2−11/pUC19 は、配 列番号1の中に示されている配列を含むことがわかっている。配列を分析すると 、36のヌクレオチドの5′の非コーディング配列、235 のアミド酸をコードする 705 のヌクレオチドの読取り枠、及び235 のヌクレオチド3′非コーディング領 域が示された。演繹したアミノ酸配列(配列番号1と配列番号2)とその他のKu nitz型阻害物質の比較は、TFPIとのアミノ酸相同性及びドメイン構造類似性を示 した。 写しの組織分布を決定するため、TFPI−2配列(ZC6281;配列番号4)に対応 する32P−末端−標識付けされたオリゴヌクレオチドを用いて、ヒトの組織から のpoly(A)+ mRNAのブロットをスクリーニングした。ブロットは、数時間55℃ で5×SSPE(表1),2×Denhardt(表1),0.5%のSDS,100μg/mlのサケ 精子DNA を含む予備ハイブリダイゼーション溶液の中で予備ハイブリッド形成さ せた。予備ハイブリダイゼーションの後、溶液を除去し、キナーゼZC6281(配列 番号4)を含む新鮮な予備ハイブリダイゼーション溶液中で55℃で一晩、ブロッ トをハイブリッド形成させた。65℃で 0.2 ×SSC(表1),0.1%SDS 中にて、ブロットを洗浄し、フィルムに露呈した。オー トラジオグラフ分析は、TFPI−2が胎盤及び肝臓内で転写されていることを示し た。それに続くノーザン分析は、ヒトのへそ静脈内皮細胞内のTFPI−2写しの存 在を立証した。1つの主要な写しが 1.4kbで明らかであり、−2kbでわずかな写 しが考えられる。最長のTFPI−2クローンのサイズに基づき、ポリアデニル化配 列が全く見られないことから、クローンが3′−非コーディング配列のいくつか が欠如している不完全な写しを表わしていることも可能である。リンカー配列が 全く見られないことから、3′末端にあるEcoRI部位が内部部位であると思われ る。従って、mRNAのサイズは、全長写し内の付加的な400bpの3′(又は5′) 非コーディング配列を予測することになる。 例2 培養された哺乳動物細胞内の新しいヒトKunitz型阻害物質の発現 哺乳動物の発現ベクターZem229R の中でクローンJ−2−11によりコードされ た新しいヒトKunitz型阻害物質は発現された。ベクターZem229R は、受入れ番号 69447 にて、E.coli 形質転換体としてAmerican Type Culture Collection(123 01 Parklawn Dr.Rockville,MD.20852)に、1993年9月28日付けで寄託された 。EcoRIでの消化によって直線化されたZem229R 内に、J−2−11/pUC19 から の約1kbのEcoRIフラグメントを連結させた。プロモータに対する適切な配向で インサートを含むプラスミドについて、形質転換体をスクリーニングした。陽性 クローンを同定し、プラスミドDNA を調製した。プラスミドDNA は、リン酸カル シウム媒介のトランスフェクションを用いてBHK570細胞をトランスフェクション するのに使用した(Wigler et al.,Cell 14 :725,1978; Corsaro and Pearson ,体細胞遺伝学 :603,1981:Graham and VanduEb,ウイルス 52:456,1973)。BHK570細胞は、1989年12月20日付で受入れ番号CRL 10314 にてAmerican Type Culture Collection(ATCC; 12301 Parklawn,Dr.,Rockwil le,MD.20852,USA)に寄託された。トランスフェクションを受けた細胞をまず 最初に、1μMのメトトレキセートを含む培地の存在下で選択し、その後10μM のメトトレキセートを含む培地内でより緊縮性の高い選択を行なった。10μMの メトトレキセート内での選択の後、任意に選択したクローンを、成長培地(表1 )中で6ウェルの皿の中で集密的になるまで成長させた。集密性に達した後、消 費した培地を傾瀉し、細胞をリン酸緩衝溶液(PBS、表1)で洗浄して残っている 血清を全て除去した。無血清培地(表1)を細胞に付加し、24〜48時間細胞を成 長させた。調整培地を収集し、例4Aで詳述されている検定方法を用いてトリプ シン阻害物質活性について検定した。 大規模培養のためには、最高のレベルのトリプシン阻害物質活性をもつクロー ンが選択された。クローンからの細胞を膨張させ、小さい又は大きい細胞ファク トリのいずれかに播種し、10mg/Lのアプロチニン(Novo Nordisk A/S,Bagsva erd,Denmark)を含む成長培地(表1)中で、集密性に至るまで成長させた。集 密性に達した後、培地を除去し、細胞をPBS で洗浄し、10mg/Lのアグロチニン を含む無血清培地(表1)を付加した。2−4日毎に培地を収集し−20℃で保管 した。 例3 酵母Saccharomyces cerevisiae内でのKunitz型阻害物質ドメインの発現 A.配列番号2のアミノ酸34〜89を含むTFPI−2のKunitz型阻害物質ドメインの 発現グルタミン酸、アミノ酸34からイソロイシン、アミノ酸番号89までの配列番 号2のアミノ酸配列を含みプスミドpJ− 2−11/pUC19 内でコードされたKunitz型阻害物質ドメインは、PCR で生成され た配列からの酵母Saccharomyces cerevisiaeの菌株内で発現される。Kunitz型 阻害物質ドメインをコードするDNA 配列は、pJ−2−11/pUC19 から増幅される 。合成オリゴヌクレオチドプライマM−2161及びM−2177(それぞれ配列番号5 及び6)がPCR 増幅プライマとして設計されている。合成オリゴヌクレオチドM −2177は、配列番号1のヌクレオチド288-305 に相補的であり、さらに、翻訳停 止コドンとそれに続くXbI部位を含む5′伸長部を支持している。オリゴヌクレ オチドM−2161は、配列番号7に示されている合成リーダー配列のヌクレオチド 215 〜235 とそれに続く配列番号1のヌクレオチド138-154 と同一の配列を含ん でいる。PCR 反応は、1μgのプラスミドpJ−2−11/pUC19 、各々100pmoleの オリゴヌクレオチドM−2161及びM−2177(それぞれ配列番号5及び6)そして GENEAMP キット(Perkin Elmer Cetus,Norwalk,CT)の中に提供されている試薬 、をメーカーの指示に従って使用して、 100μlの最終体積にて実施される。反 応を19サイクル(94℃で20秒、50℃で20秒、72℃で30秒)増幅させ、その後10分 間72℃でインキュベートする。205bp のフラグメントを、アガロースゲル電気泳 動により分離する。 プラスミドpKFN-1000 からフラグメントのPCR 増幅により、合成シグナル配列 (配列番号7)をコードするDNA 配列を得る。プラスミドpKFN-1000は、合成酵 母シグナルリーダーペプチドをコードするDNA 配列を含むプラスミドpTZ19Rの誘 導体(Mead et al., Prot.Engin. :67-74,1986)である。プラスミドpKF N-1000は、本書にその全体が参考として内含されているWO90/10075 の中で記述 されている。プラスミドpKFN-1000 のEcoRI部位から下流にある235 の塩基対の DNA 配列及びコードされたアミノ酸配列は、配列番 号7及び8に示されている。鋳型としては、プラスミドpKFN-1000の0.7kb の Pv uIIフラグメントが使用される。合成オリゴヌクレオチドNOR-1478(配列番号9 )は、EcoRI部位のすぐ上流の配列(配列番号7の1〜6までのヌクレオチド) と同一である。合成オリゴヌクレオチドNOR-2523(配列番号10)は、配列番号7 のコーディング配列のヌクレオチド215 〜235 に相補的である。PCR 反応は、0. 1μgの0.7kb Pvu IIフラグメント、各々100pmoler のオリゴヌクレオチドNOR-1 478及びNOR-2523(それぞれ配列番号9及び10)及びGENEAMP 市販キット(Perki n Elmer Cetus)からの試薬をメーカーの指示に従って用いて、 100μlの最終 体積にて実施する。PCR 反応を、上述のとおり増幅させる。アガロースゲル電気 泳動により、 257bpのPCR 産物を分離する。 Kunitz型阻害物質ドメイン配列に作動的に連鎖された完全な合成シグナル配列 をコードするDNA 配列を、上述の2つのPCR フラグメントを増幅することによっ て得る。PCR 反応は、各々100pmoles のプライマーNOR-1478(配列番号No.9)及 びM−2177(配列番号6)及び各々 0.1μgの上述の2つのPCR フラグメントを 用いて、上述の通り実施される。PCR 反応を、16サイクル(94℃で1分、50℃で 2分、71℃で3分)増幅させ、その後72℃で10分間インキュベートする。437bp のフラグメントをアガロースゲル電気泳動により精製する。その後フラグメント をEcoRI及び XbaIで消化し、結果として得られた408bp のフラグメントを、Ec oRI及び XbaIでの消化により直線化されたプラスミドpTZ19Rと連結させる。連 結混合物を、コンピーテントな制限マイナス、修飾プラスE.coli 菌株へと形質 転換せ、形質転換体をアンピシリンの存在下で選択した。選択された形質転換体 から調製されたプラスミドDNA を配列決定し、Kunitz型阻害物質ドメインに融合 された合成酵母シグナル配列のDNA 配 列を含むプラスミドを同定する。 その後、分泌シグナル−Kunitz型阻害物質ドメインをコードするEcoRI− Xba Iフラグメントを分離し、プラスミドpMT-636 へとサブクローニングさせる。プ ラスミドpMT-636 は、Saccharomyces cerevisiae LEU2遺伝子を含む0.4kb の H paI-NruIフラグメントが欠失したシャトルベクターpCPOT (プラスミドpCPOT は1984年5月9日付けで受入れ番号39685 号にてAmerican Type Culture Collec tion; 12301 Parklawn Dr.,Rockwille,MDに寄託された)から誘導されたもの であり、さらに、DNA インサートがSchizosaccharomyces pombe POT1遺伝子と同 じ方向に転写されるようにEcoRI− XbaI 同性クローニング部位をフランキン グするTPI1ターミネーター及びSaccharomyces cerevisiae TP11プロモータを含 んでいる(Norris et al.同書)。プラスミドpMT-636については、本書にその 全体が参考として内含されているWO89/01-968及びWO90/10075の中で記述され ている。プラスミドpMT-636 を、9.3kb のフラグメントを分離するべく NcoI及 び XbaIで消化させる。プラスミドpMT-636 と同様に、 NcoI及びEcoRIで消化 させて、 1.6kbフラグメントを得る。pMT-636 からの2つのフラグメントをEcoR I− XbaIフラグメントと連結させる。適正な配向でシグナル配列−Kunitz型阻 害物質ドメインフラグメントを含むプラスミドを、S. cerevisiae NT-663 (a /α Δtpi Δtpi pep4−3/ pep4−3)へと形質転換させる。唯一の 炭素供給源としてのグルコース上で成長について形質転換体を選択し、YEPD培地 内で培養させる。例4で記述されている通りに活性について形質転換体を検定す る。例5に記述されている通りに、Kunitz型阻害物質を精製する。 B.配列番号2のアミノ酸34〜152 を含むTFPI−2のKunitz型阻害物質ドメイン の発現。 グルタミン酸、アミノ酸番号34から、リシン、アミノ酸番号152 までの配列番 号2のアミノ酸配列を含むTFPI−2のKunitz型阻害物質ドメインをコードするDN A 構成体を、オリゴヌクレオチドプライマM−2161及びM−2162(配列番号5及 び配列番号11)を用いて、例1に記述されヒトゲノミックDNA から増幅させる、 結果として得られたPCR により生成されたフラグメントをゲル精製し、上述の通 りシグナル配列に接合させる。ベクターpTZ19R内のTFPI−2コーディング配列及 び合成シグナル配列を含むプラスミド中間体を用いて、酵母発現ベクターの構築 のためのシグナル配列−TFPI−2フラグメントを得る。シグナル配列−TFPI−2 をコードするプラスミド中間体からのEcoRI− XbaIフラグメントを、上述の通 り酵母発現ベクターMT−636 の中にサブクローニングさせる。適正なインサート をもつプラスミド候補を上述の通りに、Saccharomyces cerevisiae菌株MT-663 内に形質転換する。 例4に記述されている通り、選択された形質転換体を活性について検定する。 Kunitz型阻害物質を、例5に記される通りに精製する。 C.配列番号2のアミノ酸34〜211 を含むTFPI−2のKunitz型阻害物質の発現、 グルタミン酸、アミノ酸番号34からアラニン、アミノ酸番号211 までの配列番号 2のアミノ酸配列を含むTFPI−2のKunitz型阻害物質ドメインをコードするDNA 構成体を、3つのKunitz型ドメインをコードする 528bpのBglII−HindIIIフラグ メントを得るべく BglII及びHindIIIでまずプラスミドpJ−2−11/pUC19 を消 化することによって、構築する。pJ−2−11/pUC19 からのKunitz型阻害物質ド メインコーディング配列を、例38に記述されたプラスミド中間体の中のTFPI−2 コーディング配列を置換することによって合成シグナル配列(配列番号7)に接 合させる。ベクター含有フラ グメントを分離するため、プラスミド中間体を BglII及び XbaIで消化する。 B alII− XbaIベクタを含有するフラグメントを、翻訳停止コドンを含むHindIII − XbaIリンカー及びpJ−2−11/pUC19 からの BglII−HindIIIフラグメント と連結させる。TFPI−2コーディング配列と適正な配向で接合された合成シグナ ル配列を含むプラスミドを同定する。 シグナル配列−TFPI−2をコードするプラスミド中間体からのEcoRI− XbaI フラグメントを、上述の通りに酵母発現ベクターMT−636 へとサブクローニング させる。適正なインサートをもつプラスミド候補を、上述の通りSaccharomyces cerevisiae菌株MT−663へと形質転換させる。 選択された形質転換体を例4に記述されているように活性について検定する。 例5で記述された通り、Kunitz型阻害物質を精製する。 例4 活性検定 A.哺乳動物細胞培養上清についてのトリプシン阻害活性検定 トリプシン阻害物質活性について、Kunitz型阻害物質を発現する細胞からの調 整培地をトリプシン阻害物質活性について検定した。各クローンについて、 100 mMのNaCl,50mMのトリス(pH7.4)中に24μg/mlのトリプシン(Worthington Bioc hemical,Freehold,NJ)を含む溶液に対して、20〜 100μlの調整培地を付加し て、 300μlの最終体積を得た。30分間23℃で反応をインキュベートし、その後 、20μlの10mMの色素産生基質S−2251(D-Val-Leu-Lys-Nan: 加した。残留トリプシン活性を405nm での吸収度によって測定した。 B.酵母培養上清についての活性検定 80μlの検定緩衝液(50mMのトリスHCl,pH7.4,100mM のNaCl,2mMのCaCl2 ,0.1%w/vのPEG20000)で、 3.2μlの消費された各々の培地標本を希釈す ることによって、例3に記述された酵母形質転換体の培養からの消費された培地 について、トリプシン阻害活性を測定する。検定緩衝液の中で希釈された80μl の133nM のウシトリプシン(Novo Nordisk A/S)に対して、希釈上清を付加し、 室温で10分間、混合物をインキュベートする。インキュベーションの後、検定緩 衝液の中で希釈された 100μlの1.8mM のペプチジルニトロアニリド基質S2251 (D-Val-Len-Lys-Nan; Kabi)を各標本に付加し、30分間基質と共に標本をインキ ュベートする。トリプシン阻害活性は、無色の溶液によって指示される。黄色の 溶液を結果としてもたらす対照反応が、Kunitz型阻害物質を全く発現しない酵母 菌株からの上清により生成される。 例5 Kunitz型阻害物質の精製 A.トランスフェクションを受けた哺乳動物細胞培養上清からのKunitz型阻害物 質の精製 以下でさらに詳しく説明するように、ヘパリンアガロース、MONOQ,MONOS及び SUPERROSE12 クロマトグラフィの逐次応用によって、組換え型TFPI−2を調整培 地から精製した。1NのNaOHを用いて約5リットルの無血清調整培地をpH7.5 に 調整し、0.22μmのフィルターを通してろ過した。 2.6×35cmのヘパリンセファ ロースカラム(Pharmacia Bioteck Inc.,Piscataway,NJ)を緩衝液A(50mMの トリス−HCl(pH7.5),10%のグリセロール)で4℃で平衡化させた。ろ過済み の培地を、3ml/分の流速で平衡化されたカラムに付加した。標本付加の後、カ ラムを、 0.2MのNaClを含む緩衝液Aで 洗浄した。トリプシンを阻害するその能力によって判断されるようなTFPI−2活 性(例4A)を、1MのNaClを含む緩衝液Aでカラムから溶離させた。ヘパリン セファローズカラムからの溶離液を、4℃で25mMのトリス−HCl(pH7.5),10%の グリセロールに対し透析した。保持物を、室温で、25mMのトリス−HCl(pH7.5), 10%のグリセロールで平衡化されたMONOQ(MONO Q HR 5/5:Pharmacia Bioteck Inc.,Piscataway,NJ)などといったビーズ化された親水性樹脂に架橋された 第4アミン基を伴う陰イオン交換体を含む5×50mmのカラム上でFPLC(Pharmaci a Biotech Inc.)に付した。1ml/分の流速で、線形NaCl勾配(0〜0.5MのNaC l)でカラムからTFPI−2を溶離させた。TFPI−2分画をプールし、25mMのクエ ン酸ナトリウム(pH5.0),10%のグリセロールに対し透析した。次に、 0.5ml/ 分の流速で、MONO S (MONO S HR 5/5,Pharmacia Biotech Inc.)といったビー ズ化された親水性樹脂などにカップリングされた帯電したスルホン基を伴う陽イ オン交換体を含む5×50mmのカラム上で、室温で、保持物をFPLCに付した。25mM のクエン酸ナトリウム(pH5.0),10%のグリセロールから25mMのトリス−HCl(pH 7.5),10%のグリセロール、1MのNaClまでのグラジエント溶離で、MONOSカラ ムから、TFPI−2活性を溶離した。TFPI−2活性を含む分画をプールし、限外ろ 過により約1mlまで濃縮させた。濃縮した標本を、50mMのトリス−HCl(pH7.5), 100mMのNaCl中で室温で、SUPER-OSE12(Pharmacia Biotech Inc.,Piscataway,N J)などといった1×103 から3×105 MWまでのタンパク質の分離に適した多孔性 をもつ架橋されたアガロースゲルろ過マトリクスを横切ってFPLCに付した。TFPI −2活性を伴うFPLCから溶離された分画をSDS-PAGEに付し、純粋分画をプールし −80℃で保管した。 B.酵母培養上清からのKunitz型阻害物質の精製 基本的にNorris et al(本書に参考として内含されている同書)によって記述 されている通りに、酵母培養上清からKunitz型阻害物質を精製する。約25のOD60 0 が達成されるまで、30℃で約40時間10リットルのYEPD中で、選択した形質転換 体を成長させる。培養を遠心分離させ、上清を傾瀉させる。 精製のためには上清の 300ml〜1000mlのアリコートをpH2.3 に調整し、20mMの pH8.7のBicine(Sigma Chemical Co.,St.Louis,MO)で予め平衡化された8m lのS−セファロース(Pharmacia-LKB Biotechnology AS,Alleroed,Denmark) を保持するカラムに付加する。カラムをpH8.7 の20mMのBicineで大量に洗浄した 後、1MのNaClを含む20mMのpH8.7 のBicine30mlでKunitz型阻害物質を溶離する 。pH7.8 の20mMのNH4HCO3 で平衡化された Sephadex G−25カラム(Pharmacia- LKB Biotechnology AS,Alleroed,Denmark; 2.5×30cm)に適用することによっ て、溶離した材料を脱塩する。Kunitz型阻害物質は、pH7.8 の20mMのNH4HCO3 で 溶離させる。 さらにKunitz型阻害物質をさらに、pH8.7 の20mMのBicineで平衡化されたMono Sカラム(Pharmacia-LKB Biotechnology AS,Alleroed,Denmark; 0.5×5cm) 上のクロマトグラフィにより、精製し濃縮させる。10分間2ml/分で平衡化緩衝 液で洗浄した後、平衡化緩衝液内で0〜0.6MのNaClで1ml/分にて12分にわた りKunitz型阻害物質のグラジエント溶離を実施する。ピーク標本をプールし、20 分で5%A(水中の 0.1%のトリフルオロ酢酸(TFA))から45%B(アセトニトリル 中0.7%のTFB)までの4ml/分でのグラジエント溶離を伴うVydac214TP510 カラ ム(Mikrolab,Aarhus,Denmark; 1.0×25cm)上の逆相HPLCを用いて、Kunitz型 阻害物質を精製する。精製産物を水中で凍結乾燥させ、阻害物質活性を測定する 。 Kunitz阻害物質の活性は、基本的にNorris et al(同書)により 記述されている方法を用いて測定される。簡単に言うと、さまざまな一定の濃度 のKunitz型阻害物質を、pH7.4 の100mM のNaCl,50mMのトリスHCl、中の0.24μ g/mlのブタトリプシン(Novo Nordisk A/S,Bagsvaerd,Denmark),12.8cu/ lのヒトプラスミン(Kabi, Stockholm,Sweden)又は0.16nkat/mlのヒト血漿 カリクライン(Kabi)の存在下でインキュベートする。30分のインキュベーショ ンの後、検定緩衝液中の0.6mM の色素産生ペプチジルニトロアニリドトリプシン /プラスミン基質S2251(D-Val-Len-Lys-Nan; Kabi)又はS2302(D-Pro-Phe-Arg- Nan; Kabi)のいずれかを含む基質溶液の分割により、残留酵素活性を測定する。 標本を30分間インキュベートし、その後各標本の吸収率を405nm で測定する。40 5nm での吸収率の減少としてプラスミン又はトリプシン活性を測定する。結果か ら、見かけの阻害定数Kiを計算する。 例6 ヒトトロンビン、ヒト第XA因子及びヒト第VIIA因子/組織因子の複合体の アミド分解活性に対する組換え型TFPI−2の効果 A.トロンビンアミド分解活性検定 ヒトトロンビンのアミド分解活性を阻害する組換え型TFPI−2の能力を、ヒト トロンビン(本書にその全体が参考として内含されているPedersen et al., J. Biol. Chem. 265 :16786-16793, 1990;により記述されている通りに調製 されたもの)及びさまざまな濃度の組換え型TFPI−2を用いた比色分析検定によ り決定した。検定は、マイクロタイタープレートフォーマットで進められた。マ イクロタイタープレートのウェルの中で 200μlの反応を準備した。反応混合物 は、50mMのトリス−HCl(pH7.5),0.1%のBSA,5mMのCaCl2 中にさまざまな濃度 の組換え型TFPI−2及び20nMのヒトトロンビンを含んでいた。反応を15分間37℃ でインキュベートした。イ ンキュベーションの後、各ウェルに対して50μlの10mMの色素産生基質S−2238 (H-D-Phe-Pir-Arg-p-ニトロアニリド、Chromogenix, 置(UVMAX型、Malecular Devices)の中で405nm での吸収率を決定した。組換え型 TFPI−2は、S−2238に向かうヒトトロンビンのアミド分解活性に対しいかなる 影響ももたないことが示された。 B.ヒト第Xa因子アミド分解検定 第Xa因子のアミド分解活性を阻害する組換え型TFPI−2の能力は、上述の20 nMのヒトトロンビンの代りに、20nMのヒト第Xa因子(本書にその全体が参考と して内含されているKondo and KisielのBlood 70,1947-1954,1987 によって 記述されている通りに調製されたもの)を用いて、上述の通りの比色分析によっ て決定された。反応は、ヒトトロンビンをヒト第Xa因子で置換して、前述の通 りに進められ、インキュベートされた。動的マイクロプレート読取装置(UVMAX型 、Malecular Devices)の中で405nm での吸収率を決定した。組換え型TFPI−2は 、用量依存的要領で、色素産生基質S−2222に向かっての20nMの第Xa因子のア ミド分解活性をわずかに阻害することが示された。 C.ヒト第VIIa因子/組織因子のアミド分解検定 第VIIa因子/組織因子の複合体のアミド分解活性を阻害する組換え型TFPI− 2の能力は、上述の20nMのヒトトロンビンの代りに、Peter Wildgoose(Novo Nor disk A/S,Bagsvaerd,Denmark)により提供された20nMの組換え型ヒト第VIIa 因子(本書にその全体が参考として内含されているPedersen et al.,Biochemis try (生化学)28:9331-9336,1989により記述される通りに調製されたもの) 及びGordon Vehar(Genentech Inc.,South San Francisco,CA)により提供され た219 アミノ酸の細胞外ドメインから成る70nMの組換え 型切形ヒト組織因子アポタンパク(TF1-219)(本書にその全体が参考として内含 されている Paborsky et al,J.Biol.Chem.266:21911-21916,1991 により 記述されている通りに調製されたもの)を用いて比色検定により決定された。検 定は、ヒトトロンビンをヒト第VIIa因子及びTF1-219 で置換えて、上述のとお りに進められ、インキュベートされた。インキュベーションの後、各ウェルに対 し、50μlの10mMの色素産生基質S−2288(H-D-Ile-Pro-Arg-p-ニトロアニリド 、Chromogenix,AB)を付加した。動的マイクロプレート読取装置(UVMAX型、Mole cular Devices)の中で405nm での吸収率を決定した。組換え型TFPI−2は、用量 依存的要領で色素産生基質S−2288に向かう20nMの第VIIa因子−組織因子のア ミド分解活性を阻害するものであることが示された。 例7 アミノ酸配列分析 オンラインフェニルチオヒダントイン分析装置の備わった気体蒸気シークエネ ーター(Beckman Instruments; LF3000型又はそれと類似のもの)の中で、自動ア ミノ酸配列決定を実施した。シークエネーターと共に供給されたSYSTEM GOLD ソ フトウェアを用いて、フェニルチオヒダントインピークを積分した。約100 ピコ モルのタンパク質を配列分析に付した。組換え型TFPI−2の単一の調製物のアミ ノ末端アミノ酸配列分析は、Asp-Ala-Ala-Gln-Glu-Pro-Thr-Gly-Asn-Asn(配列 番号12)の主要配列(−70%)とAla--Gln-Glu-Pro-Thr-Gly-Asn-Asn(配列番号 13)の副次的配列(−30%)を示し、このことは、シグナルペプチダーゼによる 代替的な分割部位又は精製中のエキソペプチダーゼによるアミノ末端分解の可能 性のいずれかを示唆している。 上述のことから、例示を目的として本書では本発明の特定の実施 態様について記述してきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなくさま ざまな修正を加えることができる、ということがわかるだろう。従って、本発明 は、添付のクレームのみによって制限されるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C12N 5/10 9358−4B C12P 21/08 15/02 9453−4B C12Q 1/68 A C12P 21/02 9162−4B C12N 15/00 C 21/08 9281−4B 5/00 B C12Q 1/68 9051−4C A61K 37/64 ACB //(C12N 1/21 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:91) (C12P 21/02 C12R 1:865) (C12P 21/08 C12R 1:91) (72)発明者 カイジール,ウォルト アメリカ合衆国,ニューメキシコ 87111, アルバカーキ,ラ サラ デス エステ ノース イースト 3420 (72)発明者 フォスター,ドナルド シー. アメリカ合衆国,ワシントン 98115,シ アトル,ノース イースト ワンハンドレ ッドエイティーファースト ストリート 3002

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ヒトKunitz型阻害物質をコードするDNA セグメントを含む分離されたDNA 分子において、このKunitz型阻害物質には、各Xaaが個々にシステイン以外のい ずれかのアミノ酸である配列番号15のアミノ酸配列が含まれている、分離された DNA 分子。 2.前記DNA セグメントには、メチオニン、アミノ酸1からフェニルアラニン 、アミノ酸番号235 までの配列番号2のアミノ酸配列;グルタミン酸、アミノ酸 番号34からイソロイシン、アミノ酸番号89までの配列番号2のアミノ酸配列;グ ルタミン酸、アミノ酸番号34からリシン、アミノ酸152 までの配列番号2のアミ ノ酸配列又は、グルタミン酸、アミノ酸番号34からアラニン、アミノ酸番号211 までの配列番号2のアミノ酸配列が含まれている、請求の範囲第1項に記載の分 離されたDNA 分子。 3.前記DNA セグメントには、1〜165 までの配列番号14のヌクレオチド配列 が含まれており、各々のヌクレオチドトリプレット1〜3,4〜6,160 〜162 及び163 〜165 が個々にシステイン以外のいずれかのアミノ酸をコードする、請 求の範囲第1項に記載の分離されたDNA 分子。 4.前記DNA セグメントには、ヌクレオチド39からヌクレオチド743 までの配 列番号1のヌクレオチド配列、ヌクレオチド138 からヌクレオチド305 までの配 列番号1のヌクレオチド配列、ヌクレオチド138 からヌクレオチド493 までの配 列番号1のヌクレオチド配列又はヌクレオチド138 からヌクレオチド671 までの 配列番号1のヌクレオチド配列が含まれている、請求の範囲第3項に記載の分離 されたDNA 分子。 5.第1のDNA セグメントの発現のために必要とされる付加的な DNA セグメントに対し作動的に連鎖されたヒトKunitz型阻害物質をコードする第 1のDNA セグメントを含んで成るDNA 構成体において、前記Kunitz型阻害物質に は、各々のXaaが個々にシステイン以外のいずれかのアミノ酸である配列番号15 のアミノ酸配列が含まれている、DNA 構成体。 6.前記第1のDNA セグメントには、メチニオン、アミノ酸1からフェニルア ラニン、アミノ酸番号235 までの配列番号2のアミノ酸配列、グルタミン酸、ア ミノ酸番号34からイソロイシン、アミノ酸番号89までの配列番号2のアミノ酸配 列、グルタミン酸、アミノ酸番号34からリシン、アミノ酸152 までの配列番号2 のアミノ酸配列又は、グルタミン酸、アミノ酸番号34からアラニン、アミノ酸番 号211 までの配列番号2のアミノ酸配列が含まれている、請求の範囲第5項に記 載のDNA 構成体。 7.前記第1のDNA セグメントが1〜165 の配列番号14のヌクレオチド配列を 含んでおり、各ヌクレオチドトリプレット1〜3,4〜6,160 〜162 及び163 〜165 が個々にシステインを除くいずれかのアミノ酸をコードする、請求の範囲 第5項に記載のDNA 構成体。 8.前記第1のDNA セグメントには、ヌクレオチド39からヌクレオチド743 ま での配列番号1のヌクレオチド配列、ヌクレオチド138 からヌクレオチド305 ま での配列番号1のヌクレオチド配列、ヌクレオチド138 からヌクレオチド493 ま での配列番号1のヌクレオチド配列又はヌクレオチド138 からヌクレオチド671 までの配列番号1のヌクレオチド配列が含まれている、請求の範囲第5項に記載 のDNA 構成体。 9.第1のDNA セグメントの発現のために必要とされる付加的なDNA セグメン トに作動的に連鎖された、ヒトKunitz型阻害物質をコ ードする第1のDNA セグメントを含むDNA 構成体を含む宿主細胞において、前記 Kunitz型阻害物質には、各Xaaが個々にシステイン以外のいずれかのアミノ酸で ある配列番号15のアミノ酸配列が含まれている、宿主。 10.前記第1のDNA セグメントには、メチオニン、アミノ酸1からフェニルア ラニン、アミノ酸番号235 までの配列番号2のアミノ酸配列;グルタミン酸、ア ミノ酸番号34からイソロイシン、アミノ酸番号89までの配列番号2のアミノ酸配 列;グルタミン酸、アミノ酸番号34からリシン、アミノ酸152 までの配列番号2 のアミノ酸配列又は、グルタミン酸、アミノ酸番号34からアラニン、アミノ酸番 号211 までの配列番号2のアミノ酸配列が含まれている、請求の範囲第9項に記 載の宿主細胞。 11.前記第1のDNA セグメントは、1〜165 までの配列番号14のヌクレオチド 配列が含まれており、各々のヌクレオチドトリプレット1〜3,4〜6,160 〜 162 及び163 〜165 が個々にシステイン以外のいずれかのアミノ酸をコードする 、請求の範囲第9項に記載の宿主細胞。 12.前記第1のDNA セグメントには、ヌクレオチド39からヌクレオチド743 ま での配列番号1のヌクレオチド配列、ヌクレオチド138 からヌクレオチド305 ま での配列番号1のヌクレオチド配列、ヌクレオチド138 からヌクレオチド493 ま での配列番号1のヌクレオチド配列又はヌクレオチド138 からヌクレオチド671 までの配列番号1のヌクレオチド配列が含まれている、請求の範囲第9項に記載 の宿主。 13.ヒトKunitz型阻害物質を産生するための方法において、 Kunitz型阻害物質が、各Xaaが個々にシステイン以外のいずれかのアミノ酸を 含んでいる配列番号15のアミノ酸配列を含む、第1の DNA セグメントの発現のために必要とされる付加的なDNA セグメントに作動的に 連鎖されたヒトKunitz型阻害物質をコードする第1のDNA セグメントを含んで成 るDNA 構成体を収容する宿主を培養する段階;及び 前記Kunitz型阻害物質を分離する段階、を含んで成る方法。 14.前記第1のDNA セグメントには、メチオニン、アミノ酸1からフェニルア ラニン、アミノ酸番号235 までの配列番号2のアミノ酸配列;グルタミン酸、ア ミノ酸番号34からイソロイシン、アミノ酸番号89までの配列番号2のアミノ酸配 列;グルタミン酸、アミノ酸番号34からリシン、アミノ酸152 までの配列番号2 のアミノ酸配列又は、グルタミン酸、アミノ酸番号34からアラニン、アミノ酸番 号211 までの配列番号2のアミノ酸配列が含まれている、請求の範囲第13項に記 載のヒトKunitz型阻害物質の産生方法。 15.前記第1のDNA セグメントには、1〜165 までの配列番号14のヌクレオチ ド配列が含まれており、各々のヌクレオチドトリプレット1〜3,4〜6,160 〜162 及び163 〜165 が個々にシステイン以外のいずれかのアミノ酸をコードす る、請求の範囲第13項に記載のヒトKunitz型阻害物質の産生方法。 16.前記第1のDNA セグメントには、ヌクレオチド39からヌクレオチド743 ま での配列番号1のヌクレオチド配列、ヌクレオチド138 からヌクレオチド305 ま での配列番号1のヌクレオチド配列、ヌクレオチド138 からヌクレオチド493 ま での配列番号1のヌクレオチド配列又はヌクレオチド138 からヌクレオチド671 までの配列番号1のヌクレオチド配列が含まれている、請求の範囲第13項に記載 のヒトKunitz型阻害物質の産生方法。 17.各Xaaが個々にシステイン以外のいずれかのアミノ酸である配列番号15の アミノ酸配列を含むカルボキシ末端とアミノ末端を有 する分離されたヒトKunitz型阻害物質。 18.前記阻害物質には、メチオニン、アミノ酸1からフェニルアラニン、アミ ノ酸番号235 までの配列番号2のアミノ酸配列;グルタミン酸、アミノ酸番号34 からイソロイシン、アミノ酸番号89までの配列番号2のアミノ酸配列;グルタミ ン酸、アミノ酸番号34からリシン、アミノ酸152 までの配列番号2のアミノ酸配 列又は、グルタミン酸、アミノ酸番号34からアラニン、アミノ酸番号211 までの 配列番号2のアミノ酸配列が含まれている、請求の範囲第17項に記載の分離され たヒトKunitz型阻害物質。 19.さらに、配列番号12と配列番号13のアミノ酸配列をそのアミノ末端に含ん でいる、請求の範囲第17項に記載の分離されたヒトKunitz型阻害物質。 20.薬学的に受容可能な担体又はビヒクルと組合わせた形で請求の範囲第17項 に記載のヒトKunitz型阻害物質を含む薬学組成物。 21.前記Kunitz型阻害物質には、メチオニン、アミノ酸1からフェニルアラニ ン、アミノ酸番号235 までの配列番号2のアミノ酸配列;グルタミン酸、アミノ 酸番号34からイソロイシン、アミノ酸番号89までの配列番号2のアミノ酸配列; グルタミン酸、アミノ酸番号34からリシン、アミノ酸152 までの配列番号2のア ミノ酸配列又は、グルタミン酸、アミノ酸番号34からアラニン、アミノ酸番号21 1 までの配列番号2のアミノ酸配列が含まれている、請求の範囲第20項に記載の 薬学組成物。 22.前記ヒトKunitz型阻害物質がさらに、配列番号12と配列番号13のアミノ酸 配列をそのアミノ末端に含んでいる、請求の範囲第20項に記載の薬学組成物。 23.各Xaaが個々にシステイン以外のいずれかのアミノ酸である配列番号15の アミノ酸配列を含むヒトKunitz型阻害物質に特異的に 結合する分離された抗体。 24.モノクローナル抗体である、請求の範囲第23項に記載の分離された抗体。 25.各Xaaが個々にシステイン以外のいずれかのアミノ酸である配列番号15の アミノ酸配列を含むヒトKunitz型阻害物質に特異的に結合するモノクローナル抗 体を産生するハイブリドーマ。 26.配列番号1のヌクレオチド配列、配列番号1のヌクレオチド変異体又は配 列番号1又はその変異体に相補的なDNA 配列をコードするDNA セグメントを含む ヒトKunitz阻害物質をコードする核酸とハイブリット形成できる、少なくと12個 のヌクレオチドのプローブ。 27.プラスミドJ−2−11/pUc19(ATCC 受入番号69425)を含むE.coli 宿主 細胞。 28.血液凝固を阻害するのに充分な量で請求の範囲第17項に記載のヒトKunitz 阻害物質を投与することを含んで成る哺乳動物の体内での血液凝固を阻害する方 法。 29.Kunitz型阻害物質には、メチオニン、アミノ酸1からフェニルアラニン、 アミノ酸番号235 までの配列番号2のアミノ酸配列;グルタミン酸、アミノ酸番 号34からイソロイシン、アミノ酸番号89までの配列番号2のアミノ酸配列;グル タミン酸、アミノ酸番号34からリシン、アミノ酸152 までの配列番号2のアミノ 酸配列又は、グルタミン酸、アミノ酸配列34からアラニン、アミノ酸番号211 ま での配列番号2のアミノ酸配列が含まれている、請求の範囲第28項に記載の哺乳 動物の体内での血液凝固を阻害する方法。 30.前記Kunitz型阻害物質が、配列番号12又は配列番号13のアミノ酸配列をそ のアミノ末端にさらに含んでいる、請求の範囲第28項に記載の哺乳動物の体内で の血液凝固を阻害する方法。
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