JP3201527B2 - ヒトKunitz型プロテアーゼ阻害物質 - Google Patents

ヒトKunitz型プロテアーゼ阻害物質

Info

Publication number
JP3201527B2
JP3201527B2 JP51339095A JP51339095A JP3201527B2 JP 3201527 B2 JP3201527 B2 JP 3201527B2 JP 51339095 A JP51339095 A JP 51339095A JP 51339095 A JP51339095 A JP 51339095A JP 3201527 B2 JP3201527 B2 JP 3201527B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amino acid
seq
nucleotide
sequence
kunitz
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP51339095A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09504696A (ja
Inventor
エー. スプレッチャー,シンディー
カイジール,ウォルト
シー. フォスター,ドナルド
Original Assignee
ザイモジェネティクス,インコーポレイティド
ユニバーシティ オブ ニューメキシコ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ザイモジェネティクス,インコーポレイティド, ユニバーシティ オブ ニューメキシコ filed Critical ザイモジェネティクス,インコーポレイティド
Publication of JPH09504696A publication Critical patent/JPH09504696A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3201527B2 publication Critical patent/JP3201527B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/81Protease inhibitors
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/81Protease inhibitors
    • C07K14/8107Endopeptidase (E.C. 3.4.21-99) inhibitors
    • C07K14/811Serine protease (E.C. 3.4.21) inhibitors
    • C07K14/8114Kunitz type inhibitors
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/55Protease inhibitors
    • A61K38/57Protease inhibitors from animals; from humans
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P7/00Drugs for disorders of the blood or the extracellular fluid
    • A61P7/02Antithrombotic agents; Anticoagulants; Platelet aggregation inhibitors
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N5/00Undifferentiated human, animal or plant cells, e.g. cell lines; Tissues; Cultivation or maintenance thereof; Culture media therefor
    • C12N5/10Cells modified by introduction of foreign genetic material
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Diabetes (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 血液凝固は、場合によってフイブリン凝塊を発生させ
るさまざまな血液成分又は因子の複雑な相互作用から成
るプロセスである。一般に、凝固「カスケード」と呼ば
れてきたものに参与する血液成分は、それ自体活性化さ
れた凝固因子である活性化体の作用によりタンパク質分
解酵素に変換される酵素的に不活性なタンパク質である
プロ酵素又はチモーゲンである。このような変換を受け
た凝固因子は一般に「活性因子」と呼ばれ、小文字の後
記「a」の付加により表わされる(例えばIII a因
子)。
2つの糸が血液凝固を促進し、かくして正常な止血作
用に参与する。これらの糸は、「内因性」及び「外因
性」凝固経路と呼ばれてきた。現在、内因性経路は、フ
イブリン形成の成長と維持において一つの役目を果た
し、「外因性」経路は、フイブリン形成の開始にとって
極めて重要である重複するメカニズムであると考えられ
ている。第X因子から第X a因子への活性化において経
路は収束し、「共通」の経路を通ってフイブリン形成ま
で進む。血管損傷の後、組織因子は、第VII因子から第V
II a因子への変換を容易にするようカルシウム依存型の
要領で第VII因子と複合することによって「外因性」凝
集経路を開始する。第VII a因子−組織因子複合体は直
接第X因子をX aへと活性化させることができる。内因
性経路は、「内因性」凝固カスケードの開始にとって必
要とされる酵素である第XI a因子を生成するべく第XI因
子を分割する第XII a因子又はトロンビンの生成によっ
て活性化され得る。
「外因性」経路を介してのフイブリン形成は、第X a
因子依存型の要領で経路を調節する組織因子経路阻害物
質タンパク質(TEPI)の存在により制御される。多価の
Kunitz型阻害物質であるTEPIは、第X a因子、組織因子
及び第VII a因子との四元性複合体を形成し、かくして
遊離第X a因子及び第II a因子の形成を阻害することに
よって、外因性経路を調節すると考えられている(Broz
a et al.,Biochemistry 29;7539−7546,1990;これは本
書にその全体が参考として内含されている)。
いくつかの例、例えば腎臓透析、深静脈血栓症及び播
種性血管内凝固(DIC)において、ヘパリン、クマリ
ン、クマリン誘導体、インダンジオン誘導体といった抗
凝固剤又はその他の作用物質を使用することによって、
凝固カスケードを遮断することが必要である。例えば、
透析において、処置中の凝固を防ぐために、ヘパリン処
理又はクエン酸塩イオンでの体外処置(米国特許4500,3
09号)を使用することができる。ヘパリンは同様に、外
科手術を受けている患者における深静脈血栓症を防止す
るのにも使用される。しかしながら、低用量のヘパリン
での治療は、重大な出血をひき起こす可能性がある。そ
の上、ヘパリンは約80分の半減期をもつことから、血液
から急速に消失する。ヘパリンは抗トロンビンIII(AT
III)のための補因子として作用し、抗トロンビンIII
は、DIC処理において急速に枯渇することから、適正な
ヘパリン用量を維持することは往々にして困難であり、
AT III及びヘパリンのレベルを連続的に監視することが
必要になる。AT III枯渇が極限になると、ヘパリンも有
効でなくなる。さらに、ヘパリンの長期使用は、血小板
凝集を増大させ、血小板計数を減少させる可能性があ
り、又骨粗鬆症の進行に関与してきた。インダンジオン
誘導体も、有害な副作用をもつ可能性がある。
以上で簡単に説明した抗凝固剤に加えて、抗凝固活性
をもつものと主張されているさまざまな組成物が、当該
技術分野の範囲内で開示されている。このような組成物
の1つは、ヒトのさい帯動脈から32000ダルトンのポリ
ペプチドを分離したReutelings perger et al.,(Eur.
J.Biochem.151:625−629,1985)によって開示されてい
る。もう1つの組成物はWarn−Cramer et al.(Circula
tion Suppl.第2部、74:2−408ii,抄録#1630,1986)に
より開示されている。彼らは、血漿中の34500の見かけ
の分子量をもつ第VII a因子阻害物質を検出した。
タンパク質阻害物質は、ファミリーメンバー間の広範
な配列相同性及びジスルフィド架橋の保存に基づいて一
連のファミリーへと分類される(再考のためには、Lask
owski and Koto,Annu.Rev.Biochem.49:593−626,1980を
参照のこと)。Kunitzファミリーのセリンプロテアーゼ
阻害物質が、アプロチニン(ウシ膵臓トリプシン阻害物
質)とのその相同性によって特徴づけられる。アプロチ
ニンは、トリプシン、キモトリプシン、プラスミン及び
カリクレインを含むさまざまなセリンプロテアーゼを阻
害するものとして知られている。Kunitz型阻害物質のド
メインが、インター−α−トリプシン阻害物質(Hochst
rasser et al.,Hoppe−Seylers.Z.Physial.Chem.357:16
59−1661,1969及びTschesche et al.,Eur.J.Biochem.1
6:187−198,1970),ρ−アミロロイドタンパク質前駆
物質及びα−コラーゲンVI型(Chu et al.,EMBO.J.
:385−393,1990)といったさらに大きいタンパク質に
おいて報告されてきた。TEPI(外因性経路阻害物質(EP
I)又はリポタンパク質関連凝固阻害物質(LACI)とし
ても知られている)は、負の電荷をもつアミノ酸末端を
正の電荷をもつカルボキシル末端によってフランキング
された3つの縦列Kunitz型阻害物質から成る血漿プロテ
アーゼ阻害物質である。第1及び第2のKunitz型ドメイ
ンはそれぞれ第VII a因子及び第X a因子の活性を阻害す
ることが示されてきた。
当該技術分野においては、従来の抗凝固剤組成物に付
随する望ましくない副作用を生成しない、抗凝固活性を
もつ改良型組成物に対するニーズがなおも存在してい
る。本発明はこのニーズを満たし、さらにその他の関連
する利点を提供する。
従って、本発明の目的は、深静脈血栓症及びDICの治
療において及び抗凝血剤として使用するための類似の阻
害物質プロフィールをもつ阻害物質のKunitzファミリー
の新しいプロテアーゼ阻害物質を提供することにある。
発明の要約 簡略に述べると、本発明は、Kunitz型阻害物質をコー
ドするDNAセグメントを含むDNA分子において、このDNA
セグメントが1〜165の配列番号14のヌクレオチド配列
を含み、各々のヌクレオチドトリプレット1〜3,4〜6,1
60〜162及び163〜165が個々にシステイン以外のいずれ
かのアミノ酸をコードするDNA分子を提供している。本
発明の1態様においては、Kunitz型阻害物質は、ヌクレ
オチド138からヌクレオチド305までの配列番号1のヌク
レオチド配列を含んでいる。発明のもう1つの態様にお
いては、Kunitz型阻害物質はヌクレオチド39からヌクレ
オチド743までの配列番号1のヌクレオチド配列を含ん
でいる。もう1つの態様においては、Kunitz型阻害物質
は、ヌクレオチド138〜ヌクレオチド493までの配列番号
1のヌクレオチド配列を含んでいる。発明のさらにもう
1つの態様においては、Kunitz型阻害物質は、ヌクレオ
チド138からヌクレオチド671までの配列番号1のヌクレ
オチド配列を含んでいる。
発明の1つの態様においては、DNAセグメントは、各X
aaが個々にシステイン以外のいずれかのアミノ酸であ
る配列番号15のアミノ酸配列を含むKunitz型阻害物質を
コードする。本発明の1つの態様においては、DNAセグ
メントは、グルタミン酸、アミノ酸番号34からイソロイ
シン、アミノ酸番号89までの配列番号2のアミノ酸配列
を含むKunitz型阻害物質をコードする。発明のもう1つ
の態様においては、DNAセグメントは、Met、アミノ酸1
からPhe、アミノ酸番号235までの配列番号2のアミノ酸
配列を含むKunitz型阻害物質をコードする。本発明のも
う1つの態様においては、DNAセグメントは、グルタミ
ン酸、アミノ酸番号34からリシン、アミノ酸152までの
配列番号2のアミノ酸配列を含むKunitz型阻害物質をコ
ードする。本発明のさらにもう1つの実施態様において
は、DNAセグメントは、グルタミン酸、アミノ酸番号34
からアラニン、アミノ酸番号211までの配列番号2のア
ミノ酸配列を含むKunitz型阻害物質をコードする。
本発明は同様に、第1のDNAセグメントの発現にとっ
て必要な付加的なDNAセグメントに対し作動的に連鎖さ
れたヒトKunitz型阻害物質をコードする第1のDNAセグ
メントを含むDNA構成体、かかる構成体を収容する宿主
細胞、ならびに宿主細胞を培養し前記Kunitz型阻害物質
を分離する段階を含むヒトKunitz型阻害物質を産生する
ための方法をも提供する。
本発明のもう1つの態様においては、分離されたKuni
tz型阻害物質が提供されている。もう1つの実施態様で
は、分離されたヒトKunitz型阻害物質は、各X aaが個々
にシステイン以外のいずれかのアミノ酸である配列番号
15のアミノ酸配列を含んでいる。発明の1つの態様で
は、Kunitz型阻害物質は、Met、アミノ酸1からPhe、ア
ミノ酸番号235までの配列番号2のアミノ酸配列;グル
タミン酸、アミノ酸番号34からイソロイシン、アミノ酸
番号89までの配列番号2のアミノ酸配列;グルタミン
酸、アミノ酸番号34からリシン、アミノ酸番号152まで
の配列番号2のアミノ酸配列又はグルタミン酸、アミノ
酸番号34からアラニン、アミノ酸番号211までの配列番
号2のアミノ酸配列を含む。本発明のもう1つの態様に
おいては、Kunitz型阻害物質はさらに、配列番号12又は
配列番号13のアミノ酸配列をそのアミノ末端に含んでい
る。
本発明のもう1つの態様においては、ヒトKunitz型阻
害物質に特異的に結合する分離された抗体が提供されて
いる。1つの実施態様においては、抗体はモノクローナ
ル抗体である。
本発明のさらにもう1つの態様においては、各X aaが
個々にシステイン以外のいずれかのアミノ酸である配列
番号15のアミノ酸配列を含む薬学組成物が提供されてい
る。発明の一態様においては、薬学組成物は、Met、ア
ミノ酸1からPhe、アミノ酸番号235までの配列番号2の
アミノ酸配列;グルタミン酸、アミノ酸番号34からイソ
ロイシン、アミノ酸番号89までの配列番号2のアミノ酸
配列;グルタミン酸、アミノ酸番号34からリシン、アミ
ノ酸番号152までの配列番号2のアミノ酸配列又は、グ
ルタミン酸、アミノ酸番号34からアラニン、アミノ酸番
号211までの配列番号2のアミノ酸配列を含むヒトKunit
z型阻害物質を含む。
発明のさらにもう1つの態様においては、各X aaが個
々にシステイン以外のいずれかのアミノ酸である配列番
号15のアミノ酸配列を含むヒトKunitz阻害物質を、血液
凝固を阻害するのに充分な量で投与することを含んで成
る、哺乳動物の体内での血液凝固を阻害する方法が開示
されている。発明のもう1つの態様においては、メチオ
ニン、アミノ酸1からフェニルアラニン、アミノ酸番号
235までの配列番号2のアミノ酸配列;グルタミン酸、
アミノ酸番号34からイソロイシン、アミノ酸番号89まで
の配列番号2のアミノ酸配列;グルタミン酸、アミノ酸
番号34からリシン、アミノ酸152までの配列番号2のア
ミノ酸配列又はグルタミン酸、アミノ酸番号34からアラ
ニン、アミノ酸番号211までの配列番号2のアミノ酸配
列を含むKunitz型阻害物質が、血液凝固を阻害するのに
充分な量で投与される、哺乳動物の体内での血液凝固の
阻害方法が開示されている。本発明のさらにもう1つの
態様においては、配列番号12又は配列番号13のアミノ酸
配列をさらに含むKunitz型阻害物質が、血液凝固を阻害
するのに充分な量で投与される、哺乳動物の体内での血
液凝固の阻害方法が開示されている。
発明のもう1つの態様では、配列番号1のヌクレオチ
ド配列、配列番号1のヌクレオチド変異体又は配列番号
1又はその変異体に対し相補的なDNA配列をコードするD
NAセグメントを含むKunitz型阻害物質ドメインをコード
する核酸とハイブリッド形成できる、少なくとも12のヌ
クレオチドから成るプローブが提供されている。
これらの態様及びその他の態様は、以下の詳細な説明
を参照することによって明白になることだろう。
発明の詳細な説明 本発明は、新しいヒトKunitz型阻害物質を提供する。
本発明の阻害物質の1つの利点は、それらが第X a因子
の不在下で第VII a因子を阻害し、かくして内因性又は
外因性経路を介しての第X a因子の産生を必要としない
こと、にある。より特定的には、本発明は、組織因子経
路阻害物質(TFPI)とアミノ酸配列相同性及び全体的ド
メイン組織を共有する、これまでに知られていない新規
のKunitz型阻害物質を提供する。この新しいKunitz型阻
害物質は、TFPI−2と呼ばれてきた。
本発明の特長の中には、新しいヒトKunitz型阻害物質
をコードする分離されたDNA分子がある。このような分
離された分子は、その天然の環境から分離されcDNA及び
ゲノミッククローンを内含するものである。本発明の分
離されたDNA分子は、それらに天然に付随しているその
他の遺伝子の無い状態で提供され、プロモーター及びタ
ーミネーターといった調節領域を表わす自然に発生する
5′及び3′の未翻訳配列を含んでいる可能性がある。
自然に発生する5′及び3′の未翻訳領域内の調節領域
の同定は、当業者にとって明白なことであろう(再考の
ためには、本書に参考として内含されている、Dynan及
びTijan,Nature 316:774−778,1985;Birnstiel et al.,
Cell 41:349〜359,1985;Proudfoot,Trends in Biochem,
Sci,14:105−110,1989;及びSam−brook et al.,分子ク
ローニング:実験室マニュアル、第2版、Cold Spring
Harbor,NY,1989;を参照のこと)。
本発明の分離されたDNA分子は、組換え型ヒトKunitz
型阻害物質を産生する上で有用である。従って、本発明
は、当該技術分野において既知の方法を用いて直ちに精
製することのできるヒトKunitz型阻害物質を大量に産生
するという利点を提供する。(一般に、Scopes、タンパ
ク質精製、Springer−Verlag,NY,1982、を参照のこ
と)。代替的には、本発明のタンパク質は、Barany及び
Merri Field(「ペプチド、その分析、合成、生物学」
第2巻中、Gross及びMeienhufer、編集Academic Press,
NY,p1〜284,1980)の方法といったような固相合成によ
って、又は部分的固相技術、フラグメント縮合又は古典
的溶液付加によってといった従来の合成方法を用いて合
成することができる。
従って、本発明のもう1つの特長は、分離されたヒト
Kunitz型阻害物質である。本発明の分離されたタンパク
質及びペプチドは、少なくとも約50%の均質性、より好
ましくは70%〜80%の均質性をもつタンパク質であり、
特に製薬的用途のためには、95〜99%以上の均質性をも
つタンパク質調製物が最も好まれる。
Kunitz型阻害物質の活性は、基本的にNorris et al.
(Biol,Chem,Hoppe−Seyler 371:37−42,1990)によっ
て記述されている方法を用いて測定することができる。
簡単に言うと、25℃で100mMのNaCl,50mMのトリスHCl,0.
01%のTWEEN80(ポリオキシエチレンソルビタン;モノ
オレエート)(pH7.4)中で0.24μg/mlのブタトリプシ
ン(Novo Nordisk A/S,Bagsvaerd,Denmark),12.8CU/
のヒトプラスミン(Kabi,Stockholm,Sweden)又は0.16n
kat/mlのヒト血漿カリクレイン(Kabi)の存在下で、さ
まざまな定まった濃度のKunitz型阻害物質をインキュベ
ートする。30分のインキュベーションの後、検定緩衝液
中に0.6mMの色素産生ペプチジンニトロアニリドトリプ
シン/プラスミン基質S2251(D−Val−Leu−Lys−Nan:
Kabi)又はS2302(D−Pro−Phe−Arg−Nan:Kabi)を含
む溶液の分割によって、残留酵素活性を測定する。標本
を30分間インキュベートさせ、その後各標本のの吸収率
を405nmで測定する。405nmでの吸収率の減少又は460nm
での蛍光Emの減少として、酵素活性の阻害を測定する。
結果から、見かけの阻害定数Kiを計算する。
本発明のKunitz型阻害物質は、なかんづく深静脈血栓
症、播種性血管内凝固、肺塞栓症の治療のため及び外科
手術後の血栓症の予防のため、開示された方法において
使用できる。
本発明は、配列番号14、配列番号1又はその一部分の
ヌクレオチド配列を含むDNA配列によってコードされ、
及び/又は配列番号15、配列番号2又はその一部に開示
されているアミノ酸配列を含む新しいヒトKunitz型阻害
物質に関する。TFPI−2のアミノ酸配列、配列番号2を
その他のKunitz型阻害物質、より特定的にはTFPIと比較
すると、タンパク質が3つの推定上のKunitz型阻害物質
を内含していることがわかった。当業者にとっては明ら
かであるように、各々の個別ドメイン又はこれらのドメ
インの組合せを、本発明において使用する目的で合成的
に又は組換え型DNA技術によって調製することができ
る。推定上のKunitz型阻害物質ドメインは、システイ
ン、、アミノ酸番号36からシステイン、アミノ酸番号86
まで;システイン、アミノ酸番号96からシステイン、ア
ミノ酸番号149まで;及びシステイン、アミノ酸158から
システイン、アミノ酸208までの配列番号2に示された
アミノ酸配列を含む。より特定的には、本発明のKunitz
型阻害物質は、システイン、アミノ酸番号36からシステ
イン、アミノ酸番号86までの配列番号2のアミノ酸配列
を含んでいる。Kunitzドメインは、ジスルフィド結合を
形成するものと信じられている。6つの特異的に置かれ
たシステイン残基の場所によって規定される(Laskowsk
i及びKato、同書、及びBroze et al.,Biochemistry(生
化学)29:7539−7546,1990を参照のこと)。第1及び第
6のシステイン残基が各Kunitzドメインの境界を規定す
る。従ってTFPI−2の場合、Kunitzドメインは、残基36
及び89,96及び149,158及び208(配列番号2に従って番
号付け)により制限されている。適切なジスルフィド結
合形成及びタンパク質コンホーメーションを提供するた
めには、Kunitzドメインを規定するシステイン残基の各
々にフランキングする少なくとも2つのアミノ酸残基を
内含していることが望ましい。しかしながら、これらの
フランキング残基の同一性は、重要ではない。かくし
て、ポリペプチドコアがそのアミノ又はカルボキシル末
端上でシステイン残基以外の2〜4個又はそれ以上のア
ミノ酸残基によってフランキングさている、上述の「コ
ア」Kunitz配列を含む個々のKunitzドメインの変異体を
調製することが可能である。さらに、当業者にとっては
明らかとなるように、Kunitz型阻害物質のアミノ末端及
び/又はカルボキシル末端の延長部分を合成的に又は組
換え型DNA技術を用いて調製でき、阻害物質活性につい
てテストすることができる。
本発明のタンパク質をコードするDNA配列は、阻害物
質コーティング配列の一部に相補的なアンチセンスオリ
ゴヌクレオチドプローブを用いた、関係はあるものの全
く異なるKunitz型阻害物質のゲノミッククローンに対応
するcDNAについてのスクリーニングの間に、予想外に同
定された。cDNAクローンの分析により、TFPI−2という
呼称で、これまで未知の唯一のKunitz型阻害物質をコー
ドしたクローンが明らかになった。本発明のタンパク質
は、本書に開示されているDNA配列に実質的に類似した
ものであるDNA配列によってコードされ得る。本発明の
中で使用する「実質的に類似した」DNA配列というのは
保存的アミノ酸置換及び/又はアミノ酸のわずかな付
加、置換又は欠失を含むTFPI−2遺伝子の対立遺伝子変
異体及び遺伝子的に工学処理された又は合成の変異体を
も包含するものである。DNA配列変異体は同様に、宿主
選好コドンがヒト配列内の類似コドンに置換させられて
いるDNAコード内の縮重をも包含する。さらに、実質的
に類似のDNA配列というのは、高い又は低い緊縮性の下
で本発明のDNA配列にハイブリッド形成することのでき
るDNA配列(Sambrook et al,同書、参照)及び、例えば
本発明のアミノ酸配列にへと、遺伝子コードの結果とし
て縮重したものであるDNA配列である。遺伝子的に工学
処理された変異体は、オリゴヌクレオチドで誘導された
部位特異的突然変異誘発を用いて、又は制限エンドヌク
レアーゼ消化及びアダプター連結を用いて、又は文献中
に充分に立証されたその他の方法(例えばSambrook et
al.,同書及びSmith et al.,遺伝子工学:その原理と方
法、Plenum Press 1981;本書に参考として内含、を参照
のこと)を用いて得ることができる。
本発明のDNA分子は、Maniatis et al.(本書に参考と
して内含されている「分子クローニング:実験室マニュ
アル」Cold Spring Harbor,NY,1982),Sambrook et al.
(本書に参考として内含されている「分子クローニン
グ:実験室マニュアル、第2版」Cold Spring Harbor,N
Y,1989)又はMullis et al.(本書に参考として内含さ
れている米国特許第4,683,195号)によって記述されて
いるもののような標準的クローニング方法を用いて分離
することができる。代替的には、本発明のコーティング
配列は、自動DNA合成装置上での合成によってといった
ような当該技術分野において周知のものである標準的技
術を用いて合成することができる。以下でより詳細に論
述する通り、新しいこれまで未知であったヒトKunitz型
阻害物質が1.0kbのcDNAインサートとして同定されてお
り、これには配列番号1のDNA配列が含まれている。本
発明の1実施態様においては、本発明のKunitz型阻害物
質をコードするDNA配列が、配列番号1又はその補体か
ら設計されたプライマを用いたPCR増幅によって得られ
る。
TFPI−2をコードするDNA分子は同様に、本書で開示
するDNA配列及び方法を用いて、胎盤、肝臓又はへその
静脈細胞cDNA又はゲノミックライブラリーをスクリーニ
ングすることによって、イヌ、ウサギ、トリ、ブタ、マ
ウス、ラット及びウシといったヒト以外の動物からも得
ることができる。
本発明のDNA分子又はその一部分は、例えば細胞内で
直接TFPI−2配列を検出するためのプローブとして使用
することができる。このようなDNA分子は一般に合成オ
リゴヌクレオチドであるが、クローニングされたcDNA又
はゲノミック配列から生成することができ、一般に少な
くとも12個のヌクレオチド、より頻繁には約14個から約
25個以上までのヌクレオチド、時として40〜60個のヌク
レオチドを含み、場合によっては実質的部分さらには全
部のTFPI−2遺伝子又はcDNAを含むことになる。本発明
の合成オリゴヌクレオチドは、対応するTFPI−2DNA配列
(配列番号1)又はその補体に対し少なくとも85%の同
一性を有する。プローブとして使用するためには、分子
は、当該技術分野において既知の方法に従って、例えば
酵素、ヒオチン、放射性核種、蛍光体、化学発光体、常
磁性粒子を用いて、検出可能なシグナルを提供するべく
標識づけされる。本発明のプローブは、塞栓障害といっ
た細胞代謝疾患を検出するため診断方法において使用す
ることができる。
本発明において使用されるDNA分子は、標識づけが可
能であり、サザン又はドットブロットに類似したバイブ
リダイゼーション手順において使用できる。当業者には
理解できるように、本発明のDNA分子がTFPI−2配列に
対しハイブリッド形成できるようにする条件は、当該技
術分野において周知の方法によって決定することがで
き、例えばSambrook et al.(本書に参考として内含さ
れている「分子クローニング:実験室マニュアル」、第
2版、Cold Spring Harbor,NY,1989)によって再考され
ている。当業者であれば、文献中の周知の方法(例え
ば、Sambrook et al.,同書p11.45〜11.53を参照)によ
るさまざまな手順の中で用いるのに適するように、DNA
分子のハイブリダイゼーション条件(すなわちハイブリ
ダイゼーションの緊縮性)を変動させることができるだ
ろう。ハイブリダイゼーションの緊縮性が高くなればな
るほど、検出されるミス対合配列の数は少なくなる。代
替的には、緊縮性が低くなると、関連する配列を同定す
ることが可能となる。
代替的には、DNA配列を増幅するべく本発明のDNA配列
及び例えばポリメラーゼ連鎖及び(PCR)(Saiki et a
l.,Science 239;487,1987;Mullis et al.,米国特許4,68
6,195号;及びMullis et al.,米国特許4,683,202号によ
り開示)を用いて、TFPI−2タンパク質配列変異体を同
定することができ、これらのDNA配列は次にアガロース
ゲル上でその特徴的サイズによって検出されるか、或い
は又配列の異常を検出するべく配列決定されてもよい。
本発明のKunitz型阻害物質をコードするDNA分子は、D
NA構成体へと挿入することができる。本発明において使
用されている、発現ベクターとしても知られるDNA構成
体は、その他の形では天然に存在しないような要領で組
合せされ並置された1本鎖又は2本鎖のいずれかのDNA
分子又はかかる分子のクローンのことを意味するものと
して理解される。本発明のDNA構成体は、第1のDNAセグ
メントの発現に必要とされる付加的なDNAセグメントに
作動的に連鎖された、Kunitz型阻害物質をコードする第
1のDNAセグメントを含んで成る。本発明において、付
加的なDNAセグメントには、一般にプロモータ及び転写
ターミネータが内含され、さらには、エンハンサー及び
その他の要素も内含される可能性がある。単数又は複数
の選択可能なマーカーも内含されうる。さまざまな原核
生物及び真核生物の宿主細胞の中でクローニングされた
DNAセグメントにとって有用なDNA構成体は、容易に入手
可能な構成成分又は市販の供給業者からの購入物を用い
て調製することができる。
1つの実施態様においては、DNA配列は、各X aaが個
々にシステイン以外のいずれかのアミノ酸である配列番
号15のアミノ酸配列を含むKunitz型阻害物質をコードす
る。もう1つの実施態様においては、DNA配列は、メチ
オニン、アミノ酸番号1からフェニルアラニン、アミノ
酸番号235までの配列番号2のアミノ酸配列を含むKunit
z型阻害物質をコードする。もう1つの実施態様では、
第1のDNA配列は、グルタミン酸、アミノ酸34からイソ
ロイシン、アミノ酸番号89までの配列番号2のアミノ酸
配列を含むKunitz型阻害物質をコードする。本発明のも
う1つの実施態様においてはKunitz型阻害物質は、グル
タミン酸、アミノ酸番号34からリシン、アミノ酸番号15
2までの配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る。本発
明のさらにもう1つの実施態様においては、Kunitz型阻
害物質は、グルタミン酸、アミノ酸番号34からアラニ
ン、アミノ酸番号211までの配列番号2のアミノ酸配列
を含んで成る。
DNA構成体は同様に、問題のポリペプチド又はタンパ
ク質の分泌を誘導するのに必要なDNAセグメントも含ん
でいる可能性がある。このようなDNAセグメントは少な
くとも1つの分泌シグナル配列を内含し得る。リーダー
配列、プレプロ配列及び/又はプレ配列とも呼ばれる分
泌シグナル配列は、細胞からの成熟ポリペプチド又はタ
ンパク質の分泌を誘導するべく作用するアミノ酸配列で
ある。このような配列は、疏水性アミノ酸のコアによっ
て特徴づけられ、標準的に(ただし排他的にではな
く)、新しく合成されたタンパク質のアミノ末端に見い
出される。きわめて往々にして、分泌ペプチドは、分泌
中に成熟タンパク質から分割される。このような分泌ペ
プチドは、分泌経路を通過するにつれての成熟タンパク
質からの分泌ペプチドの分割を可能にするプロセッシン
グ部位を内含している。好ましいプロセッシング部位
は、Saccharomyces cerevisiae KEX2遺伝子によって認
識されるもののような二塩基性分割部位である。特に好
ましいプロセッシング部位は、Lys−Argプロセッシング
部位である。プロセッシング部位は、分泌ペプチド内で
コードされてもよいし、例えばインビトロ突然変異誘発
によりペプチドに付加されてもよい。
好ましい分泌シグナルとしては、α因子シグナル配列
(プレプロ配列:Kurjan及びHerskowitz,Cell 30:933−9
43,1982;Kurjan et al.,米国特許第4546082号;Brake,EP
116.201),PH05シグナル配列(Beck et al.,WO86/0063
7),BAR1分泌シグナル配列(MacKay et al.,米国特許第
4,613,572号;MacKay,WO87/002670),SUC2シグナル配列
(Carlsen et al.,分子及び細胞生物学、:439−447,1
983),α−1−抗トリプシンシグナル配列(Kurachi e
t al.,Proc,Natl.Acad.Sci.USA 78;6826−6830,198
1),α−2プラスミン阻害物質シグナル配列(Tone et
al.,J.Biochem.(Tokyo)102;1033−1042,1987)及び
組織プラスミノーゲン活性化体シグナル配列(Pennica
et al.,Nature 301:214〜221,1983)、が含まれる。代
替的には、von Heinje(European Journal of Bioche−
mistry(欧州生化学ジャーナル)、133:17−21,1983;Jo
urnal of Molecular Biology(分子生物学ジャーナル、
184:99−105,1985;Nucleic Acids Research(核酸研
究)14:4683−4690,1986)によって確立された規則に従
って、分泌シグナル配列を合成することができる。特に
好ましいシグナル配列は、本書にその全体が参考として
内含されているWU90/10075に記述された合成シグナルLa
C212 spx(1−47)−ERLEである。
分泌シグナル配列は、単独で使用することもできる
し、組合わせることもできる。例えば、(本書にその全
体が参考として内含されている米国特許5,037,243号に
記述されている)第3のバリヤドメインをコードする配
列を組合わせた形で、第1の分泌シグナル配列を使用す
ることができる。第3のバリヤドメインは、問題のDNA
セグメントから3′のところ又はDNAセグメントまで
5′のところで適切な読取り枠内に、そして分泌シグナ
ル配列と問題のDNAセグメントの両方と適切な読取り枠
内にある状態で位置づけすることができる。
適当なプロモーター、ターミネーター及び分泌シグナ
ルの選択は、当該技術分野における通常の技術レベルの
範囲内に充分入るものである。Saccharomyces cerevisi
ae内でクローニングされた遺伝子を発現するための方法
は一般に当該技術分野において知られている。(「遺伝
子発現技術」、Methods in Engymology、第185巻、Goed
del(ed.),Academic Press,San Diego,CA,1990及び
「酵母遺伝学及び分子生物学の手引き」Methods in Enz
ymology,Guthrie及びFink(編)、Academic Press,Sand
iego,CA,1991;両書共本書に参考として内含、を参照の
こと)。本発明のタンパク質は同様に糸状真菌例えば真
菌Aspergillusの菌株の中でも発現させることができる
(本書に参考として内含されているMcknight et al.,米
国特許第4,935,349号)。培養された哺乳動物細胞及び
例えばE.coliの中でのクローニングされた遺伝子の発現
については、Sambrook et al.(本書に参考として内含
されている、「分子クローニング;実験室マニュアル、
第2版、Cold Spirng Harbor,NY,1989)の中で詳細に論
述されている。当業者には明白であるように、文献中で
充分に立証されている調節配列、ベクター及び方法を用
いて、鳥類、昆虫及び植物細胞といったその他の宿主細
胞の中で、本発明のタンパク質を発現することが可能で
ある。
酵母において、本発明において使用するための適当な
酵母ベクターとしては、YRp.7(Struhl et al.,Proc.Na
tl.Acad.Sci USA 76::1035−1039,1978),YEp13(Bro
ach et al.,Gene :121−133,1979),POTベクター
(本書に参考として内含されているKawasaki et al,米
国特許第4,931,373号)、pJDB249及びpJDB219(Beggs,N
ature 275;104〜108,1978)及びその誘導体がある。酵
母内で使用するための好ましいプロモータとしては、酵
母解糖遺伝子からのプロモータ(Hitzeman et al.,J.Bi
ol Chem,255:12073−12080,1980;Alber and Kawasaki,
J.Mol.Appl,Genet,:419−434,1982:Kawasaki、米国特
許第4,599,311号)又はデヒドロゲナーゼ遺伝子(Young
et al.,化学薬品用の微生物の遺伝子工学、Hollaender
et al.,(eds.)p355,Plenum,New York,1982;Ammerer,
Meth,Enzymol.101:192−201,1983)が含まれる。この点
において、特に好ましいプロモータは、TPI1プロモータ
(Kawasaki、米国特許第4,599,311号、1986)及びADH2
−4cプロモータ(本書に参考として内含されているRuss
ell et al.,Nature 304:652−654,1983;Ivoni and Kilg
ore、米国特許出願番号07/784,653号、CA1,304,020及び
EP284044号)である。発現ユニットには同じく、転写タ
ーミネータも含まれ得る。好ましい転写ターミネータ
は、TPI1ターミネータ(Alber and Kawasaki、同書)で
ある。
本発明のDNA構成体を含む宿主細胞は次に、Kunitz型
阻害物質を産生するべく培養される。細胞は、特定の宿
主細胞の成長のために必要とされる栄養分を含む培地の
中で標準的方法に従って培養される。適当なさまざまな
培地が当該技術分野において知られており、これには炭
素供給源、窒素供給源、必須アミノ酸、ビタミン、ミネ
ラル及び成長因子が含まれる。成長培地は一般に、例え
ばDNA構成体上で選択可能なマーカーにより補完される
か又はDNA構成体と同時トランスフェクションされてい
る必須栄養素の欠乏又は薬物選択によって、DNA構成体
を含む細胞について選択することになる。
例えば、酵母細胞は好ましくは、非アミノ酸窒素供給
源、無機塩、ビタミン及び必須アミノ酸補充物を含む化
学的に規定された培地の中で培養される。培地のpHは好
ましくは2以上8未満のpH、好ましくはpH6.5に維持さ
れる。安定したpHを維持するための方法には、好ましく
は水酸化ナトリウムの付加を通しての一定のpHの制御及
び緩衝がある。好ましい緩衝剤には、コハク酸及びビス
−トリス(Sigma Chemical Co.,St.Louis,MO)が含まれ
る。アスパラギン連鎖されたグリコシル化に必要とされ
る遺伝子内に欠陥をもつ酵母細胞は、好ましくは、浸透
圧安定剤を含む培地の中で成長させられる。好ましい浸
透圧安定剤は、0.1M〜1.5M、好ましくは0.5M又は1.0Mの
間の濃度で培地内に補足されたソルビトールである。培
養された哺乳動物細胞は一般に、市販の血清含有又は血
清無しの培地の中で培養される。使用される特定の宿主
細胞に適した培地の選択は、当該技術分野における通常
の技術レベルの範囲内にある。
本発明の1つの実施態様において、本発明のタンパク
質は、哺乳動物の中で発現される。哺乳動物の宿主細胞
内に外因性DNAを導入するための方法としては、本書に
参考として内含されているリン酸カルシウムに媒介され
るトランスフェクション(Wigler et al.,Cell 14:725,
1978;Corsaro and Pearson,体細胞遺伝学7:603,1931;Gr
aham and Van der.Eb、ウィルス学52:456,1973)、電気
穿孔法(Neumann et al.,EMBO.J.:841−845,1982)及
びDEAE−デキストラン媒介トランスフェクション(Ausu
bel et al.,eds.,分子生物学における一般的プロトコ
ル、John Wiley and Sons,Inc.,NY,1987)が含まれる。
Boehringer Mannheimのトランスフェクション試薬(N
−[1−(2,3−ジオレオイルオキシ)プロピル]−N,
N,N−トリメチルアンモニウムメチルスルフェート;Boeh
ringer,Mannheim,Indianapolis,IN)又はLIPOFECTION試
薬(N−[1−(2,3−ジオレイルオイシ)プロピル]
−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド及びジオレ
オイルホスファチジルエタノールアミン:GIBCO−BRL,Ga
ithersburg,MD)を含む市販の試薬をメーカーからの指
示に従って使用したカチオン性脂質トランスフェクショ
ンも同じく使用可能である。培養された哺乳動物細胞中
の組換え型タンパク質の産生は、例えば、本書に参考と
して内含されているLevinson et al.,米国特許第4,713,
339号;Hagen et al.,米国特許第4,784,950号;Palmiter
et al.,米国特許第4,579,821号;及びRingold,米国特許
第4,656,134号によって開示されている。好ましい培養
された哺乳動物細胞としては、COS−1(ATCC No.CRL16
50),COS−7(ATCC No.CRL.1651),BHK(ATCC No.CRL
1632),BHK570(ATCC No.CRL 10314)及び293(ATCC N
o.CRL 1573;Graham et al.,J.Gen.Virol.36:59−72,197
7)細胞系統が含まれる。付加的な適当な細胞系統が当
該技術分野において知られており、American Type Cult
ure Collection,Rockville,Maryland、といった公的な
寄託機関から入手可能である。
本書に記述されている方法を用いて発現された組換え
型Kunitz型阻害物質は、遠心分離又はろ過により培地か
ら細胞を分離すること、例えば硫酸アンモニウムなどの
塩を用いて上清又はろ液のタンパク様の成分を沈降させ
ること、例えばイオン交換クロマトグラフィ又はアフィ
ニティクロマトグラフィなどのさまざまなクロマトグラ
フィ手順による精製、を含む従来の手順によって、分離
され精製される。タンパク質精製の方法は、当該技術分
野において既知のものであり(一般に、本書に参考とし
て内含されているScopes,R.,タンパク質精製、Springer
−Verlag,NY(1982)を参照のこと)、本発明の組換え
型タンパク質の精製に適用することができる。
本発明のKunitz型阻害物質は、トリプシンに結合する
のに阻害物質の能力を使用することができる(原文不
明)。簡単に言うと、50mMの最終濃度になるまで固体ト
リス−HClを付加し4MのNaOHで滴定することによって、
合計約1リットルの発酵上清をpH8.0に調整する、あら
ゆる細胞破片を除去するべくろ過した後、上清を、CNBr
で活性化されたセファロースに吸着させたウシトリプシ
ンのカラムに加える(35mlのゲルにつき350mgのウシト
リプシン)。150mlの0.1Mトリス−HCl(p8.0),0.5MのN
aClそして次に150mlの0.01Mのトリス−HCl(pH8.0)で
順次カラムを洗浄してから、結合した材料を200mlの0.2
Mのグリシン−HCl(pH3.0)で溶離させる。10mlの分画
を逆相HPLCにより収集し分析する。タンパク質含有分画
を組合わせる。
5%のB(アセトニトリル中の0.7%のTFA)及び95%
のA(H2O中の0.1%のTFA)で平衡化した予備的逆相HPL
Cカラム(Vydac,The Separations Group,Hesperia,CAな
ど)に、プールした材料を付加する。流速は4ml/分に維
持する。標本の付加の後、カラムを、214nmでの基線が
達成されるまで、5%のBで洗浄する。5〜85%のBで
80分にわたり分画収集を伴うグラジエント溶離を実施す
る。逆相HPLC(Vydac)によりUV吸収材料を含む分画を
分析し、組合わせて、クロマトグラフィ的に純粋な材料
のプールを得る。真空遠心分離により、プールされた分
画から溶剤を除去する。主要プール内の阻害物質の合計
収量及び濃度を、逆相HPLC分析及びアプロチニン標準と
の比較によって見積る。最終調製物を、電子噴霧質量分
光法(SCIEXAPI III)などによって特徴づけする。
Kunitz阻害物質のタンパク質分解分割が潜在的な問題
である場合、本発明のKunitz阻害物質は同様に基本的に
Norris et alによって記述されている方法を用いても精
製することができる(本書にその全体が参考として内含
されている、Biol.Chem.Hoppe−Seyler 371:37−42,19
90)。簡単に言うと、選択された形質転換体を、約25と
いうOD600に達するまで30℃で約40時間、10リットルのY
EPD中で成長させる。培養を遠心分離し、上清を傾瀉さ
せる。300ml〜1000mlの上清アリコートをpH2.3に調整
し、予めpH8.7のBicine(Sigma Chemical Co.,St.Loui
s,MO)で平衡化したS−セファロース(Pharmacia−LKB
Biotechnology AS,Alleroad,Denmark)などといった8m
lのビーズ化されたアガロースマトリクスを保持するカ
ラムに付加する。カラムをpH8.7の20mMのBicineで大量
に洗浄した後、Kunitz型阻害物質を、1MのNaClを含むpH
8.7の20mMのBicine30mlで溶離する。溶離した材料を、p
H7.8の20mMのNH4HCO3で平衡化されたSephadex G−25カ
ラム(ビーズ化されたデキストランマトリクスPharmaci
a−LKB Biotechnology AS,Alleroed,Denmark;2.5×30c
m)などに付加することによって脱塩する。pH7.8の20mM
のNH4HCO3で、Kunitz型阻害物質を溶離する。
pH8.7の20mMのBicineで平衡化されたMONO Sカラム(P
harmacia−LKB Biotechnology AS,Alleroed,Denmark;0.
5×5cm)などの、ビーズ化された親水性樹脂にカップリ
ングされた帯電したスルフォン基を伴う陽イオン交換体
を含むカラム上でのクロマトグラフィにより、Kunitz型
阻害物質をさらに精製し濃縮する。10分間2ml/分で平衡
化緩衝液で洗浄した後、Kunitz型阻害物質のグラジエン
ト溶離を、平衡化緩衝液中の0〜0.6MのNaClで1ml/分で
12分にわたり実施する。ピーク標本をプールし、20分間
で5%のA(0.1%の水中トリフルオロ酢酸(TFA))か
ら45%のB(アセトニトリル中の0.7%のTFA)までの4m
l/分でのグラジエント溶離で、Vydac 214TP510カラム
(Mikro−lab,Aarhus,Denmark;1.0×25cm)などの上で
の逆相HPLCを用いて、Kunitz型阻害物質を精製する。精
製した産物を水中で凍結乾燥させ、阻害物質活性を測定
する。
代替的には、ヘパリンアガロース、MONO Q(Pharmaci
a)などといったビーズ化された親水性樹脂に架橋され
た第4アミンを伴う陰イオン交換体、MONO S(Pharmaci
a)などといったビーズ化された親水性樹脂にカップリ
ングされた帯電したスルフォン基を伴う陽イオン交換
体、及びSUPEROSE12(Pharmacia)などといった1×103
〜3×105MWのタンパク質の分離のための異なる多孔性
をもつ架橋されたアガロースゲルろ過マトリクスを用い
て、逐次クロマトグラフィにより調整培地からTFPI−2
を精製することができる。簡単に言うと、1NのNaOHでpH
7.5に調整され0.22μmのフィルターを通してろ過され
た、血清を含まない調整培地を、緩衝液A(50mMのトリ
ス−HCl(pH7.5),10%のグリセロール)で4℃で平衡
化されたヘパリンセルロースカラム(Pharmacia Biotec
h Inc.,Piscataway,NJ)などに付加する。ろ過された培
地を3ml/分の流速で付加する。0.2MのNaClを含む緩衝液
Aでカラムを洗浄する。トリプシンを阻害するその能力
によって判断されるようなTEPI−2活性(例4A)を、1M
のNaClを含む緩衝液Aを用いてカラムから溶離させる。
ヘパリンセファロースカラムからの溶離液を、25mMのト
リス−HCl(pH7.5),10%グリセロールに対し4℃で透
析する。室温で25mMのトリス−HCl(pH7.5),10%グリ
セロールで平衡化されたMONO Q(MONO Q HR5/5;Pharmac
ia Biotech Inc.,Piscataway,NJ)などといったビーズ
化された親水性樹脂に架橋された第4アミン基を伴う陰
イオン交換体を含む5×50mmのカラム上で、保持物をFP
LC(Pharmacia Biotech Inc.)に付す。1ml/分の流量で
線形NaCl勾配(0〜0.5MのNaCl)でカラムからTFPI−2
を溶離させる。TFPI−2分画をプールし、25mMのクエン
酸ナトリウム(pH5.0),10%グルセロールに対し透析さ
せる。次に保持物を、0.5ml/分の流量でMONO S(MONO S
HR 5/5,Pharmacia Biotech Inc.)などといったビーズ
化された親水性樹脂にカップリングされた帯電したスル
フォン基を伴う陽イオン交換体上で、室温でFPLCに付
す。25mMのクエン酸ナトリウム(pH5.0),10%のグリセ
ロールから25mMのトリス−HCl(pH7.5),10%のグリセ
ロール、1MのNaClまでのグラジエント溶離で、MONO Sカ
ラムから、TFPI−2活性を溶離する。TFPI−2活性を含
む分画をプールし、限外ろ過により約1mlまで濃縮す
る。濃縮した標本を、50mMのトリス−HCl(pH7.5),100
MmのNaClの中で室温で、SUPEROSE12(Pharmacia Biotec
h Inc.,Piscataway,NJ)などといった1×103から3×1
05MWまでのタンパク質の分離に適した多孔性をもつ架橋
したアガロースゲルろ過マトリクスを播断して、FPLCに
付す。TFPI−2活性を伴うFPLCから溶離された分画を、
SDS−PAGEに付し、純枠分画をプールし、−80℃で保管
した。
本発明は同様に、薬学的に受容可能な担体又はビヒク
ルと共に本発明のKunitz型阻害物質を含む薬学組成物に
も関する。本発明の組成物において、Kunitz型阻害物質
は、例えばRemington's Pharmaceutical Science,1985
の中に記述されているような薬学組成物を調剤する立証
済みの方法のいずれかによって調剤することができる。
この組成物は標準的には、全身的注射又は輸注に適した
形をしていてよく、従って、無菌水又は等張食塩水又は
グルコース溶液を用いて調剤できる。
従って、本発明のKunitz型阻害物質は、組織因子経路
阻害物質が有用である治療目的の利用分野での使用にと
って有利なものであると考えられている。かかる利用分
野としては、播種性血管内凝固、深静脈血栓症、肺塞栓
症、そして外科手術等の血栓症の予防が含まれる。当業
者にとっては明白であるように、本発明のKunitz型阻害
物質は、その他の治療薬と組合わせてこのような薬の抗
血栓又は抗凝固活性を増大させることができる。例え
ば、TFPI−2は、血栓崩壊療法において組織プラスミノ
ーゲン活性化因子と合わせて使用することができる。本
発明のKunitz型阻害物質の使用は、第VII a因子/組織
因子複合体を阻害するそれらの能力の結果として、必要
が示されている。
かくして、本発明のKunitz型阻害物質は、哺乳動物体
内の血液凝固を阻害するための方法の中で使用すること
ができる。かかる方法には、一般に、血液凝固を阻害す
るのに充分の量でKunitz型阻害物質を投与することが含
まれる。かかる量は、治療対象の状態の重症度に応じて
変動する可能性があり、体重1kgにつき約10μgから10m
gまで変動する。好ましくは、投与されるKunitz型阻害
物質の量は、100μg/kgと5mg/kgの範囲内にあり、100μ
g/kgと1mg/kgの範囲が最も好ましい範囲である。
上述の薬学的用途の他に、上述のKunitz型阻害物質
は、例えばスクリーニング検定又はアフィニティクロマ
トグラフィによってKunitz型阻害物質に直接又は間接的
に結合する例えばヒト材料からのプロテアーゼ又はレセ
プタなどの有用な天然の物質を分離するために使用する
ことができる。
本発明の1つの態様においては、その誘導体を含むKu
nitz型阻害物質ならびにこれらのタンパク質の一部分又
はフラグメントは、Kunitz型阻害物質に特異的に結合す
る抗体を調製するために利用される。本書で使用されて
いる通り、「抗体」という語には、ポリクローナル抗
体、モノクローナル抗体、その抗原結合フラグメント例
えばF(ab′)2及びFabフラグメントならびに組換え
により産生される結合パートナーが含まれる。これらの
結合パートナーは、特異的に結合するモノクローナル抗
体をコードする遺伝子からの可変領域を取り込んでい
る。抗体は、それらが107/M以上のKaでKunitz型阻害物
質に係合する場合に、特異的に結合するものとして定義
される。モノクローナル抗体又は結合パートナーの親和
力は、当業者であれば容易に決定できる(Scatchard,An
n,NY Acad.Sci.51:660−672,1949を参照のこと)。分
離した抗体というのは、その他の血液が実質的に無い抗
体のことである。
ポリクローナル及びモノクローナル抗体を調製するた
めの方法は、文献中で充分記述されてきた(例えば、Sa
mbrook et al.,同書;Hurell,J.G.R.,Ed.,モノクローナ
ルハイブリドーマ抗体:技術と応用、CRE.Press,Inc.,B
oca Raton,FL.,1982を参照)。当業者には明白であるよ
うに、ポリクローナル抗体は、ウマ、ウシ、ヤギ、ヒツ
ジ、イヌ、ニワトリ、ウサギ、マウス又はラットといっ
たさまざまな温血動物から生成することができる。Kuni
tz型阻害物質の免疫原性は、フロインドの完全又は不完
全アジュバントといったアジュバントの使用を通して増
大させることができる。Kunitz型阻害物質に対し特異的
に結合する抗体を検出するためには、当業者にとって既
知のさまざまな検定を利用することができる。例示的検
定は、抗体:実験室マニュアル、Harlow及びLane(Ed
s),Cold Spring Harbor Laboratory Press,1988の中で
詳述されている。かかる検定の代表例としては、同時免
疫電気泳動法、放射性免疫検定法、放射性免疫沈降法、
酵素結合免疫吸着検定法、ドットブロット検定法、阻害
又は競合検定法及びサンドイッチ検定法、がある。モノ
クローナル抗体の調製のための付加的技術を、組換え型
モノクローナル抗体を構築し発現するために利用するこ
とも可能である。簡単に言うと、mRNAをB細胞集団から
分離して、Stratocyte(La Jolla,CA)から得ることの
できるλIMMUNOZAP(H)及びλIMMUNOZAP(L)ベクタ
ーといった適当なベクター内で重鎖及び軽鎖免疫グロブ
リンcDNA発現ライブラリーを生成するためにこれを利用
する。次に、これのベクターを個々にスクリーニングす
るか又は同時発現させて、Fabフラグメント又は抗体を
形成する(Huse et al.,Science 246:1276−1281,198
9;Sastry et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,86:5728〜57
32,1989)。ひきつづき、陽性プラークを、E.coli内で
のモノクローナル抗体フラグメントの高レベル発現を可
能にする非溶菌プラスミドへと変換させる。
上述のもののような結合パートナーは同様に、特異的
結合抗体をコードする遺伝子の可変領域を取込むよう
に、組換え型DNA技術を利用して構築することもでき
る。これらのタンパク質の構築は、当業者であれば容易
に達成できる(例えば、Larrick et al.,Biotechnology
:934−938,1989;Reichmann et al.,Nature 322:323
−327,1988及びRoberts et al.Nature 328:731−734,1
987を参照のこと)。適切な抗体又は結合パートナーが
ひとたび得られると、文献中で充分に記述されている数
多くの技術によりこれらを分離し精製することができる
(例えば抗体:実験室マニュアル、同書、を参照のこ
と)。適当な技術には、タンパク質又はペプチドアフィ
ニティカラム、HPLC又はRP−HPLC、プロテインA又はプ
ロテインGカラム上での精製又はこれらの技術のあらゆ
る組合せ、が含まれる。本発明においては、抗体又は結
合パートナーを定義するのに用いられるような「分離さ
れた」という語は、「その他の血液成分を実質的に含ま
ない」ことを意味している。
本発明の抗体及び結合パートナーは、さまざまな方法
で使用することができる。例えば、Kunitz型阻害物質の
組織分布は、特異的にKunitz型阻害物質に結合する標識
づけられたモノクローナル抗体を用いて組織薄片をイン
キュベートし、それに続いて結合した抗体の存在を検出
することによって決定することができる。本発明の中で
使用するのに適した標識は、当該技術分野において充分
知られており、なかでも、フルオロセイン、イソチオシ
アネート、フイコエリスリン、ホースラディッシュペル
オキシダーゼ及びコロイド金、が含まれる。本発明の抗
体は、同様に、本発明のKunitz型阻害物質の精製のため
にも使用できる。固体支持体に対する抗体のカップリン
グ及びタンパク質精製におけるその利用は、文献中で充
分に知られている(例えば本書にその全体が参考として
内含されている、分子生物学の方法、第1巻、Walker
(Ed.),Humana Press,New Jersey,1984を参照のこ
と)。
以下の例は、制限的な意味のない例示を目的として提
供されるものである。
例 GIBCO BRL Life Technologies,Inc(GIBCO BRL)及び
New England Biolabsから、制限エンドヌクレアーゼ及
びその他のDNA修飾酵素(例えば、T4ポリヌクレオチド
キナーゼ、仔ウシアルカリ性ホスファターゼ、DNAポリ
メラーゼI(クレノウフラグメント)、T4ポリヌクレオ
チドリガーゼ)を入手し、相反する指摘のないかぎり、
メーカーの指示通りに使用した。
Applied Biosystemsの380A型DNA合成装置上でオリゴ
ヌクレオチドを合成し、変性ゲル上のポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動法によって精製した。Maniatis et al.
(分子クローニング:実験室マニュアル、Cold Spring
Harbor Laboratory,1982)又はSambrook et al.(分子
クローニング:実験室マニュアル、第2版、Cold Spirn
g Harbor,New York,1989)により記述されている通り
に、E.coli細胞を形質転換させた。放射性標識付けされ
たプローブ及びハイブリダイゼーション溶液は、基本的
にSambrook et al.(本書にその全体が参考として内含
されている分子クローニング:実験室マニュアル、第2
版、Cold Spring Harbor,New York,1989)によって記述
されている通りに調製した。
例1 新しいヒトKunitz阻害物質cDNAのクローニング アンチセンス30−merオリゴヌクレオチド(ZC4792、
配列番号3)を用いて、さまざまなヒト組織源からのPo
ly(A)+RNAをスクリーニングした。Clonteck Laborat
ories,Inc.(Palo Alto,CA)から、心臓、脳、胎盤、肝
臓、肺、骨格筋、腎臓及び膵臓からのヒトpoly(A)+R
NAのブロット(HUMAN MTN BLOT)を入手した。ブロット
を、55℃で4時間、予備ハイブリダイゼーション溶液
(5×SSPE(表1),2×Denhardt's(表1),0.5%のド
デシル硫酸ナトリウム(SDS),100μg/mlの音波処理さ
れたサケ精子DNA)の中で予備ハイブリッド形成させ
た。予備ハイブリダイゼーションの後、予備ハイブリダ
イゼーション溶液を除去し、4.7×106cpm/mlの32p標識
付けされたZC4792(配列番号3)を含む予備ハイブリダ
イゼーション溶液で交換した。55℃で一晩インキュベー
トさせた後、ハイブリダイゼーション溶液を除去し、ブ
ロットを2×SSC(表1),0.05%SDS内で一回、室温で2
0分間洗浄し、その後55℃で20分間2×SSC(表1),0.1
%のSDS内で洗浄した。ブロットを2.5時間フィルムに露
呈した。結果として得られたラジオグラフは、大部分の
レーン内で数多くのバンドを示し、ブロット内に表わさ
れた組織の大部分における関連する配列の存在を表わし
ていた。ブロットを、30分間60℃と65℃の間の温度で2
×SSC(表1)の中でより高い緊縮性で洗浄し、その後
ブロットを一晩フィルムに露呈した。第2のオートラジ
オグラフは、胎盤及び肝臓について1.6kbのバンドの存
在を、又膵臓内に約1.2kbの見かけ上小さいバンドの存
在を示していた。
表1 20×SSPE 175.3gのNaCl 27.6gのNaH2PO4・H2O 7.4gのEDTA 800mlの精製水の中に固体を溶解させる。NaOHでpHを
7.4に調整する(約6.5mlの10N溶液)。精製水で体積を
1リットル調整する。オートクレープによって滅菌す
る。
50×Denhardt's 5gのフィコール 5gのポリビニルピロリドン 5gのウシ血清アルブミン(分画V) 固体を500mlの最終体積中に溶解させる。溶液をろ過
して滅菌し、−20℃で保管する。
20×SSC 175.3gのNaCl 88.2gのクエン酸ナトリウム 800mlの精製水の中に固体を溶解させる。10NのNaOHを
滴下してpHを7.0に調整する。精製水で体積を1リット
ルに調整する。オートクレーブにより滅菌する。
予備ハイブリダイゼーション溶液#1 5×SSPE 5×Denhardt's 0.5%SDS 100μg/mlのせん断したサケ精子DNA 予備ハイブリダイゼーション溶液#2 5×SSC 5×Denhardt's 0.1%のSDS 100μg/mlのせん断したサケ精子DNA 成長培地 5%のウシ胎児血清、2mMのL−グルタメート、1×P
SN(50μg/mlのペニシリン、50μg/mlのストレプトマイ
シン、100μg/mlのネオマイシン;GIBCO BRL),10μMの
メトトレキセート。
無血清培地 500mlのダルベッコの修正イーグル培地(DMEM) 0.29mg/mlのL−グルタミン 10mg/のトランスフェリン 5mg/のフェチュイン(Aldrich,M.Iwaukee,WI) 5mg/のインシュリン(GIBCO BRL,Grand Island,N
Y) 2μg/のセレニウム(Aldrich,M.Iwaukee,WI) 上述の成分以外に、培地には、16μMのメトトレキセ
ート、25〜50mMのHEPES緩衝溶液[N−2−ヒドロキシ
エチルピペラジン−N′−2−エタンスルフォン酸(pH
7.2):JRH Biosciences,Lenxa,KS)及び1×PSN(GIBCO
BRL)を補足した。
リン酸緩衝溶液(PBS) 8gの塩化ナトリウム 0.2gの塩化カリウム 1gのリン酸ナトリウム 2gのリン酸カリウム 精製水中で固体を溶解させる。体積を1リットルにす
る。オートクレーブで滅菌する。Kunitzファミリーから
ヒト胎盤プロテアーゼ阻害物質をコードするcDNAを得る
ために、基本的に上述の通り、放射性標識付けされたZC
4792(配列番号3)を用いて、λgtil内のヒト胎盤cDNA
ライブラリー(Clontech Laboratories,Inc,Palo.Alto,
CA)をスクリーニングした。ライブラリを滴定し、240
万個の独立したプラークを得るため合計12の平板上で、
平板1枚につき2×105pfuを平板培養した。ICN BIOTRA
NSナイロン膜(ICN,Irvine,CA)を用いて、重複プラー
クリフトを調製した。膜を1時間50℃で5×SSC(表
1)、0.5%SDS内で予備洗浄し、その後予備ハイブリダ
イゼーション溶液#1(表1)中で55℃で一晩予備ハイ
ブリダイゼーションに付した。予備ハイブリダイゼーシ
ョン溶液を除去し、7.2×107cpmのZC4792プローブ(配
列番号3)を含む新鮮な予備ハイブリダイゼーション溶
液#1(表1)で交換した。予備ハイブリダイゼーショ
ンと同じ条件下でハイブリダイゼーションを実施した。
ハイブリダイゼーション溶液を除去し、ブロットを2×
SSC(表1),0.1%SDS中で60℃で洗浄した。14の陽性プ
ラークを同定し、放射性標識付けされたZC4792(配列番
号3)を用いてプラークを精製した。
アミロイド前駆体タンパク質相同体との相同性をもつ
クローンを同定し排除するため、アミロイド前駆体タン
パク質相同体コーディング配列を含むクローンであるZG
KI13(受入れ番号69090でE.coli形質転換体として1992
年10月14日付けでAmerican Type Culture Collection,1
2301 Park Lawn Dr.,Rockville,MDに寄託されたもの)
からの特異的フラグメントで、14のクローンのプラーク
精製からの三次フィルターをプローブ採査した。プロー
ブとしては、ZGKI13の任意プライミングを行なった880b
pのPst I−Xho Iフラグメントを使用した。標識づけさ
れたプローブを2×106cpm/ml含む予備ハイブリダイゼ
ーション溶液#2の中で65℃で一晩フィルターをハイブ
リッド形成させた。ハイブリダイゼーションの後、溶液
を除去し、フィルターを65℃で0.2×SSC(表1),0.1%
のSDSの中で洗浄した。14のプラークのうちの4つは、Z
GKI13アミロイドタンパク質前駆体をコードすることが
示された。これらの4つのクローンは廃棄した。
J−2−11と呼ばれる10個の残りの精製済みファージ
クローンの1つから2本鎖DNAを調製した。プラスミドD
NAをEcoR Iで消化して、約1kbのcDNAインサートを分離
した。EcoR IフラグメントをEcoR I−線形化pUC19へと
サブクローニングした。クローニングされたフラグメン
トの配列分析は、プロテアーゼ阻害物質のKunitzファミ
リーと強い相同性を示すクローンの3つの領域を実証し
た。J−2−11クローンに特異的な標識づけされたプロ
ーブで決定して、9つの残るファージクローン(上述)
の三次フィルターをスクリーニングした。三次フィルタ
ーを、キナーゼ添加されたオリゴヌクレオチドZC6281プ
ローブ(配列番号4)を2×106cmp/ml含む予備ハイブ
リダイゼーション溶液#2(表1)の中で55℃で一晩ハ
イブリッド形成させた。ハイブリダイゼーションの後、
プローブを除去し、フィルターを2×SSC(表1),0.1
%のSDS中で60℃で洗浄した。フィルターのオートラジ
オグラフィは、9つのクローン候補が全てJ−2−11に
相同な配列を含んでいることを示した。1つのクローン
を選択し、J−2−11/pUC19と呼称した。
プラスミドJ−2−11/pUC19は、1993年9月17日付け
で、受入れ番号69425にてAmerican Type Culture Colle
ction(12301 Park lawn Dr.,Rockwille,MD)にE.coli
形質転換体として寄託された。プラスミドJ−2−11/p
UC19は、配列番号1の中に示されている配列を含むこと
がわかっている。配列を分析すると、36のヌクレオチド
の5′の非コーディング配列、235のアミド酸をコード
する705のヌクレオチドの読取り枠、及び235のヌクレオ
チド3′非コーディング領域が示された。演繹したアミ
ノ酸配列(配列番号1と配列番号2)とその他のKunitz
型阻害物質の比較は、TFPIとのアミノ酸相同性及びドメ
イン構造類似性を示した。
写しの組織分布を決定するため、TFPI−2配列(ZC62
81;配列番号4)に対応する32P−末端−標識付けされた
オリゴヌクレオチドを用いて、ヒトの組織からのpoly
(A)+mRNAのブロットをスクリーニングした。ブロッ
トは、数時間55℃で5×SSPE(表1),2×Denhardt(表
1),0.5%のSDS,100μg/mlのサケ精子DNAを含む予備ハ
イブリダイゼーション溶液の中で予備ハイブリッド形成
させた。予備ハイブリダイゼーションの後、溶液を除去
し、キナーゼZC6281(配列番号4)を含む新鮮な予備ハ
イブリダイゼーション溶液中で55℃で一晩、ブロットを
ハイブリッド形成させた。65℃で0.2×SSC(表1),0.1
%SDS中にて、ブロットを洗浄し、フィルムに露呈し
た。オートラジオグラフ分析は、TFPI−2が胎盤及び肝
臓内で転写されていることを示した。それに続くノーザ
ン分析は、ヒトのへそ静脈内皮細胞内のTFPI−2写しの
存在を立証した。1つの主要な写しが1.4kbで明らかで
あり、−2kbでわずかな写しが考えられる。最長のTFPI
−2クローンのサイズに基づき、ポリアデニル化配列が
全く見られないことから、クローンが3′−非コーディ
ング配列のいくつかが欠如している不完全な写しを表わ
していることも可能である。リンカー配列が全く見られ
ないことから、3′末端にあるEcoR I部位が内部部位で
あると思われる。従って、mRNAのサイズは、全長写し内
の付加的な400bpの3′(又は5′)非コーディング配
列を予測することになる。
例2 培養された哺乳動物細胞内の新しいヒトKunitz型阻害物
質の発現 哺乳動物の発現ベクターZem229Rの中でクローンJ−
2−11によりコードされた新しいヒトKunitz型阻害物質
は発現された。ベクターZem229Rは、受入れ番号69447に
て、E.coli形質転換体としてAmerican Type Culture Co
llection(12301 Parklawn Dr.Rockville,MD.20852)
に、1993年9月28日付けで寄託された。EcoR Iでの消化
によって直線化されたZem229R内に、J−2−11/pUC19
からの約1kbのEcoR Iフラグメントを連結させた。プロ
モータに対する適切な配向でインサートを含むプラスミ
ドについて、形質転換体をスクリーニングした。陽性ク
ローンを同定し、プラスミドDNAを調製した。プラスミ
ドDNAは、リン酸カルシウム媒介のトランスフェクショ
ンを用いてBHK570細胞をトランスフェクションするのに
使用した(Wigler et al.,Cell 14:725,1978;Corsaro a
nd Pearson,体細胞遺伝学 :603,1981:Graham and Va
nduEb,ウイルス学 52:456,1973)。BHK570細胞は、198
9年12月20日付で受入れ番号CRL 10314にてAmerican Typ
e Culture Collection(ATCC;12301 Parklawn,Dr.,Rock
wille,MD.20852,USA)に寄託された。トランスフェクシ
ョンを受けた細胞をまず最初に、1μMのメトトレキセ
ートを含む培地の存在下で選択し、その後10μMのメト
トレキセートを含む培地内でより緊縮性の高い選択を行
なった。10μMのメトトレキセート内での選択の後、任
意に選択したクローンを、成長培地(表1)中で6ウェ
ルの皿の中で集密的になるまで成長させた。集密性に達
した後、消費した培地を傾瀉し、細胞をリン酸緩衝溶液
(PBS、表1)で洗浄して残っている血清を全て除去し
た。無血清培地(表1)を細胞に付加し、24〜48時間細
胞を成長させた。調整培地を収集し、例4Aで詳述されて
いる検定方法を用いてトリプシン阻害物質活性について
検定した。
大規模培養のためには、最高のレベルのトリプシン阻
害物質活性をもつクローンが選択された。クローンから
の細胞を膨張させ、小さい又は大きい細胞ファクトリの
いずれかに播種し、10mg/のアプロチニン(Novo Nord
isk A/S,Bagsvaerd,Denmark)を含む成長培地(表1)
中で、集密性に至るまで成長させた。集密性に達した
後、培地を除去し、細胞をPBSで洗浄し、10mg/のアグ
ロチニンを含む無血清培地(表1)を付加した。2−4
日毎に培地を収集し−20℃で保管した。
例3 酵母Saccharomyces cerevisiae内でのKunitz型阻害物質
ドメインの発現 A.配列番号2のアミノ酸34〜89を含むTFPI−2のKunitz
型阻害物質ドメインの発現グルタミン酸、アミノ酸34か
らイソロイシン、アミノ酸番号89までの配列番号2のア
ミノ酸配列を含みプスミドpJ−2−11/pUC19内でコード
されたKunitz型阻害物質ドメインは、PCRで生成された
配列からの酵母Saccharomyces cerevisiaeの菌株内で
発現される。Kunitz型阻害物質ドメインをコードするDN
A配列は、pJ−2−11/pUC19から増幅される。合成オリ
ゴヌクレオチドプライマM−2161及びM−2177(それぞ
れ配列番号5及び6)がPCR増幅プライマとして設計さ
れている。合成オリゴヌクレオチドM−2177は、配列番
号1のヌクレオチド288−305に相補的であり、さらに、
翻訳停止コドンとそれに続くXb I部位を含む5′伸長部
を支持している。オリゴヌクレオチドM−2161は、配列
番号7に示されている合成リーダー配列のヌクレオチド
215〜235とそれに続く配列番号1のヌクレオチド138−1
54と同一の配列を含んでいる。PCR反応は、1μgのプ
ラスミドpJ−2−11/pUC19、各々100pmoleのオリゴヌク
レオチドM−2161及びM−2177(それぞれ配列番号5及
び6)そしてGENEAMPキット(Perkin Elmer Cetus,Norw
alk,CT)の中に提供されている試薬、をメーカーの指示
に従って使用して、100μlの最終体積にて実施され
る。反応を19サイクル(94℃で20秒、50℃で20秒、72℃
で30秒)増幅させ、その後10分間72℃でインキュベート
する。205bpのフラグメントを、アガロースゲル電気泳
動により分離する。
プラスミドpKFN−1000からフラグメントのPCR増幅に
より、合成シグナル配列(配列番号7)をコードするDN
A配列を得る。プラスミドpKFN−1000は、合成酵母シグ
ナルリーダーペプチドをコードするDNA配列を含むプラ
スミドpTZ19Rの誘導体(Mead et al.,Prot.Engin.:67
−74,1986)である。プラスミドpKFN−1000は、本書に
その全体が参考として内含されているWO90/10075の中で
記述されている。プラスミドpKFN−1000のEcoR I部位か
ら下流にある235の塩基対のDNA配列及びコードされたア
ミノ酸配列は、配列番号7及び8に示されている。鋳型
としては、プラスミドpKFN−1000の0.7kbのPvu IIフラ
グメントが使用される。合成オリゴヌクレオチドNOR−1
478(配列番号9)は、EcoR I部位のすぐ上流の配列
(配列番号7の1〜6までのヌクレオチド)と同一であ
る。合成オリゴヌクレオチドNOR−2523(配列番号10)
は、配列番号7のコーディング配列のヌクレオチド215
〜235に相補的である。PCR反応は、0.1μgの0.7kb Pvu
IIフラグメント、各々100pmolerのオリゴヌクレオチド
NOR−1478及びNOR−2523(それぞれ配列番号9及び10)
及びGENEAMP市販キット(Perkin Elmer Cetus)からの
試薬をメーカーの指示に従って用いて、100μlの最終
体積にて実施する。PCR反応を、上述のとおり増幅させ
る。アガロースゲル電気泳動により、257bpのPCR産物を
分離する。
Kunitz型阻害物質ドメイン配列に作動的に連鎖された
完全な合成シグナル配列をコードするDNA配列を、上述
の2つのPCRフラグメントを増幅することによって得
る。PCR反応は、各々100pmolesのプライマーNOR−1478
(配列番号No.9)及びM−2177(配列番号6)及び各々
0.1μgの上述の2つのPCRフラグメントを用いて、上述
の通り実施される。PCR反応を、16サイクル(94℃で1
分、50℃で2分、71℃で3分)増幅させ、その後72℃で
10分間インキュベートする。437bpのフラグメントをア
ガロースゲル電気泳動により精製する。その後フラグメ
ントをEcoR I及びXba Iで消化し、結果として得られた4
08bpのフラグメントを、EcoR I及びXba Iでの消化によ
り直線化されたプラスミドpTZ19Rと連結させる。連結混
合物を、コンピーテントな制限マイナス、修飾プラスE.
coli菌株へと形質転換せ、形質転換体をアンピシリンの
存在下で選択した。選択された形質転換体から調製され
たプラスミドDNAを配列決定し、Kunitz型阻害物質ドメ
インに融合された合成酵母シグナル配列のDNA配列を含
むプラスミドを同定する。
その後、分泌シグナル−Kunitz型阻害物質ドメインを
コードするEcoR I−Xba Iフラグメントを分離し、プラ
スミドpMT−636へとサブクローニングさせる。プラスミ
ドpMT−636は、Saccharomyces cerevisiae LEU2遺伝
子を含む0.4kbのHpa I−Nru Iフラグメントが欠失した
シャトルベクターpCPOT(プラスミドpCPOTは1984年5月
9日付けで受入れ番号39685号にてAmerican Type Cultu
re Collection:12301 Parklawn Dr.,Rockwille,MDに寄
託された)から誘導されたものであり、さらに、DNAイ
ンサートがSchizosaccharomyces pombe POT1遺伝子と同
じ方向に転写されるようにEcoR I−Xba I同性クローニ
ング部位をフランキングするTPI1ターミネーター及びSa
ccharomyces cerevisiae TP11プロモータを含んでいる
(Norris et al.同書)。プラスミドpMT−636について
は、本書にその全体が参考として内含されているWO89/0
1−968及びWO90/10075の中で記述されている。プラスミ
ドpMT−636を、9.3kbのフラグメントを分離するべくNco
I及びXba Iで消化させる。プラスミドpMT−636と同様
に、Nco I及びEcoR Iで消化させて、1.6kbフラグメント
を得る。pMT−636からの2つのフラグメントをEcoR I−
Xba Iフラグメントと連結させる。適正な配向でシグナ
ル配列−Kunitz型阻害物質ドメインフラグメンを含むプ
ラスミドを、S.cerevisiae NT−663(a/α Δtpi/Δtp
i pep 4−3/ pep 4−3)へと形質転換させる。唯一
の炭素供給源としてのグルコース上で成長について形質
転換体を選択し、YEPD培地内で培養させる。例4で記述
されている通りに活性について形質転換体を検定する。
例5に記述されている通りに、Kunitz型阻害物質を精製
する。
B.配列番号2のアミノ酸34〜152を含むTFPI−2のKunit
z型阻害物質ドメインの発現。
グルタミン酸、アミノ酸番号34から、リシン、アミノ
酸番号152までの配列番号2のアミノ酸配列を含むTFPI
−2のKunitz型阻害物質ドメインをコードするDNA構成
体を、オリゴヌクレオチドプライマM−2161及びM−21
62(配列番号5及び配列番号11)を用いて、例1に記述
されヒドゲノミックDNAから増幅させる、結果として得
られたPCRにより生成されたフラグメントをゲル精製
し、上述の通りシグナル配列に接合させる。ベクターpT
Z19R内のTFPI−2コーディング配列及び合成シグナル配
列を含むプラスミド中間体を用いて、酵母発現ベクター
の構築のためのシグナル配列−TFPI−2フラグメントを
得る。シグナル配列−TFPI−2をコードするプラスミド
中間体からのEcoR I−Xba Iフラグメントを、上述の通
り酵母発現ベクターMT−636の中にサブクローニングさ
せる。適正なインサートをもつプラスミド候補を上述の
通りに、Saccharomyces cerevisiae菌株MT−663内に形
質転換する。
例4に記述されている通り、選択された形質転換体を
活性について検定する。Kunitz型阻害物質を、例5に記
される通りに精製する。
C.配列番号2のアミノ酸34〜211を含むTFPI−2のKunit
z型阻害物質の発現、グルタミン酸、アミノ酸番号34か
らアラニン、アミノ酸番号211までの配列番号2のアミ
ノ酸配列を含むTFPI−2のKunitz型阻害物質ドメインを
コードするDNA構成体を、3つのKunitz型ドメインをコ
ードする528bpのBgl II−Hind IIIフラグメントを得る
べくBgl II及びHind IIIでまずプラスミドpJ−2−11/p
UC19を消化することによって、構築する。pJ−2−11/p
UC19からのKunitz型阻害物質ドメインコーティング配列
を、例38に記述されたプラスミド中間体の中のTFPI−2
−コーディング配列を置換することによって合成シグナ
ル配列(配列番号7)に接合させる。ベクター含有フラ
グメントを分離するため、プラスミド中間体をBgl II及
びXba Iで消化する。Bal II−Xba Iベクタを含有するフ
ラグメントを、翻訳停止コドンを含むHind III−Xba I
リンカー及びpJ−2−11/pUC19からのBgl II−Hind III
フラグメントと連結させる。TFPI−2コーディング配列
と適正な配向で接合された合成シグナル配列を含むプラ
スミドを同定する。
シグナル配列−TFPI−2をコードするプラスミド中間
体からのEcoR I−Xba Iフラグメントを、上述の通りに
酵母発現ベクターMT−636へとサブクローニングさせ
る。適正なインサートをもつプラスミド候補を、上述の
通りSaccharomyces cerevisiae菌株MT−663へと形質転
換させる。
選択された形質転換体を例4に記述されているように
活性について検定する。例5で記述された通り、Kunitz
型阻害物質を精製する。
例4 活性検定 A.哺乳動物細胞培養上清についてのトリプシン阻害活性
検定 トリプシン阻害物質活性について、Kunitz型阻害物質
を発現する細胞からの調整培地をトリプシン阻害物質活
性について検定した。各クローンについて、100mMのNaC
l,50mMのトリス(pH7.4)中に24μg/mlのトリプシン(W
orthington Biochemical,Freehold,NJ)を含む溶液に対
して、20〜100μlの調整培地を付加して、300μlの最
終体積を得た。30分間23℃で反応をインキュベートし、
その後、20μlの10mMの色素産生基質S−2251(D−Va
l−Leu−Lys−Nan:Chromogenix,AB,Mlndal,Sweden)
を、0.6mMの最終濃度まで付加した。残留トリプシン活
性を405nmでの吸収度によって測定した。
B.酵母培養上清についての活性検定 80μlの検定緩衝液(50mMのトリスHCl,pH7.4,100mM
のNaCl,2mMのCaCl2,0.1%w/vのPEG20000)で、3.2μl
の消費された各々の培地標本を希釈することによって、
例3に記述された酵母形質転換体の培養からの消費され
た培地について、トリプシン阻害活性を測定する。検定
緩衝液の中で希釈された80μlの133nMのウシトリプシ
ン(Novo Nordisk A/S)に対して、希釈上清を付加し、
室温で10分間、混合物をインキュベートする。インキュ
ベーションの後、検定緩衝液の中で希釈された100μl
の1.8mMのペプチジルニトロアニリド基質S2251(D−Va
l−Len−Lys−Nan;Kabi)を各標本に付加し、30分間基
質と共に標本をインキュベートする。トリプシン阻害活
性は、無色の溶液によって指示される。黄色の溶液を結
果としてもたらす対照反応が、Kunitz型阻害物質を全く
発現しない酵母菌株からの上清により生成される。
例5 Kunitz型阻害物質の精製 A.トランスフェクションを受けた哺乳動物細胞培養上清
からのKunitz型阻害物質の精製 以下でさらに詳しく説明するように、ヘパリンアガロ
ース、MONOQ,MONOS及びSUPERROSE12クロマトグラフィの
逐次応用によって、組換え型TFPI−2を調整培地から精
製した。1NのNaOHを用いて約5リットルの無血清調整培
地をpH7.5に調整し、0.22μmのフィルターを通してろ
過した。2.6×35cmのヘパリンセファロースカラム(Pha
rmacia Bioteck Inc.,Piscataway,NJ)を緩衝液A(50m
Mのトリス−HCl(pH7.5),10%のグルセロール)で4℃
で平衡化させた。ろ過済みの培地を、3ml/分の流速で平
衡化されたカラムに付加した。標本付加の後、カラム
を、0.2MのNaClを含む緩衝液Aで洗浄した。トリプシン
を阻害するその能力によって判断されるようなTFPI−2
活性(例4A)を、1MのNaClを含む緩衝液Aでカラムから
溶離させた。ヘパリンセファローズカラムからの溶離液
を、4℃で25mMのトリス−HCl(pH7.5),10%のグリセ
ロールに対し透析した。保持物を、室温で、25mMのトリ
ス−HCl(pH7.5),10%のグリセロールで平衡化されたM
ONOQ(MONO Q HR 5/5:Pharmacia Bioteck Inc.,Piscata
way,NJ)などといったビーズ化された親水性樹脂に架橋
された第4アミン基を伴う陰イオン交換体を含む5×50
mmのカラム上でFPLC(Pharmacia Biotech Inc.)に付し
た。1ml/分の流速で、線形NaCl勾配(0〜0.5MのNaCl)
でカラムからTFPI−2を溶離させた。TFPI−2分画をプ
ールし、25mMのクエン酸ナトリウム(pH5.0),10%のグ
リセロールに対し透析した。次に、0.5ml/分の流速で、
MONO S(MONO S HR 5/5,Pharmacia Biotech Inc.)とい
ったビーズ化された親水性樹脂などにカップリングされ
た帯電したスルホン基を伴う陽イオン交換体を含む5×
50mmのカラム上で、室温で、保持物をFPLCに付した。25
mMのクエン酸ナトリウム(pH5.0),10%のグリセロール
から25mMのトリス−HCl(pH7.5),10%のグリセロー
ル、1MのNaClまでのグラジエント溶離で、MONOSカラム
から、TFPI−2活性を溶離した。TFPI−2活性を含む分
画をプールし、限外ろ過により約1mlまで濃縮させた。
濃縮した標本を、50mMのトリス−HCl(pH7.5),100mMの
NaCl中で室温で、SUPER−OSE12(Pharmacia Biotech In
c.,Piscataway,NJ)などといった1×103から3×105MW
までのタンパク質の分離に適した多孔性をもつ架橋され
たアガロースゲルろ過マトリクスを横切ってFPLCに付し
た。TFPI−2活性を伴うFPLCから溶離された分画をSDS
−PAGEに付し、純粋分画をプールし−80℃で保管した。
B.酵母培養上清からのKunitz型阻害物質の精製 基本的にNorris et al(本書に参考として内含されて
いる同書)によって記述されている通りに、酵母培養上
清からKunitz型阻害物質を精製する。約25のOD600が達
成されるまで、30℃で約40時間10リットルのYEPD中で、
選択した形質転換体を成長させる。培養を遠心分離さ
せ、上清を傾瀉させる。
精製のためには上清の300ml〜1000mlのアリコートをp
H2.3に調整し、20mMのpH8.7のBicine(Sigma Chemical
Co.,St.Louis,MO)で予め平衡化された8mlのS−セファ
ロース(Pharmacia−LKB Biotechnology AS,Alleroed,D
enmark)を保持するカラムに付加する。カラムをpH8.7
の20mMのBicineで大量に洗浄した後、1MのNaClを含む20
mMのpH8.7のBicine30mlでKunitz型阻害物質を溶離す
る。pH7.8の20mMのNH4HCO3で平衡化されたSephodex G−
25カラム(Pharmacia−LKB Biotechnology AS,Alleroe
d,Denmark;2.5×30cm)に適用することによって、溶離
した材料を脱塩する。Kunitz型阻害物質は、pH7.8の20m
MのNH4HCO3で溶離させる。
さらにKunitz型阻害物質をさらに、pH8.7の20mMのBic
ineで平衡化されたMonoSカラム(Pharmacia−LKB Biote
chnology AS,Alleroed,Denmark;0.5×5cm)上のクロマ
トグラフィにより、精製し濃縮させる。10分間2ml/分で
平衡化緩衝液で洗浄した後、平衡化緩衝液内で0〜0.6M
のNaClで1ml/分にて12分にわたりKunitz型阻害物質のグ
ラジエント溶離を実施する。ピーク標本をプールし、20
分で5%A(水中の0.1%のトリフルオロ酢酸(TFA))
から45%B(アセトニトリル中0.7%のTFB)までの4ml/
分でのグラジエント溶離を伴うVydac214TP510カラム(M
ikrolab,Aarhus,Denmark;1.0×25cm)上の逆相HPLCを用
いて、Kunitz型阻害物質を精製する。精製産物を水中で
凍結乾燥させ、阻害物質活性を測定する。
Kunitz阻害物質の活性は、基本的にNorris et al(同
書)により記述されている方法を用いて測定される。簡
単に言うと、さまざまな一定の濃度のKunitz型阻害物質
を、pH7.4の100mMのNaCl,50mMのトリスHCl、中の0.24μ
g/mlのブタトリプシン(Novo Nordisk A/S,Bagsvaerd,D
enmark),12.8cu/のヒトプラスミン(Kabi,Stockhol
m,Sweden)又は0.16nkat/mlのヒト血漿カリクライン(K
abi)の存在下でインキュベートする。30分のインキュ
ベーションの後、検定緩衝液中の0.6mMの色素産生ペプ
チジルニトロアニリドトリプシン/プラスミン基質S225
1(D−Val−Len−Lys−Nan;Kabi)又はS2302(D−Pro
−Phe−Arg−Nan;Kabi)のいずれかを含む基質溶液の分
割により、残留酵素活性を測定する。標本を30分間イン
キュベートし、その後各標本の吸収率を405nmで測定す
る。405nmでの吸収率の減少としてプラスミン又はトリ
プシン活性を測定する。結果から、見かけの阻害定数Ki
を計算する。
例6 ヒトトロンビン、ヒト第X A因子及びヒト第VII A因子/
組織因子の複合体のアミド分解活性に対する組換え型TF
PI−2の効果 A.トロンビンアミド分解活性検定 ヒトトロンビンのアミド分解活性を阻害する組換え型
TFPI−2の能力を、ヒトトロンビン(本書にその全体が
参考として内含されているPedersen et al.,J.Biol.Che
m.265:16786−16793,1990;により記述されている通りに
調製されたもの)及びさまざまな濃度の組換え型TFPI−
2を用いた比色分析検定により決定した。検定は、マイ
クロタイタープレートフォーマットで進められた。マイ
クロタイタープレートのウェルの中で200μlの反応を
準備した。反応混合物は、50mMのトリス−HCl(pH7.
5),0.1%のBSA,5mMのCaCl2中にさまざまな濃度の組換
え型TFPI−2及び20nMのヒトトロンビンを含んでいた。
反応を15分間37℃でインキュベートした。インキュベー
ションの後、各ウェルに対して50μlの10mMの色素産生
基質S−2238(H−D−Phe−Pir−Arg−p−ニトロア
ニリド、Chromogenix,AB,Mlndal,Sweden)を付加し
た。動的マイクロプレート読取装置(UVMAX型、Malecul
ar Devices)の中で405nmでの吸収率を決定した。組換
え型TFPI−2は、S−2238に向かうヒトトロンビンのア
ミド分解活性に対しいかなる影響ももたないことが示さ
れた。
B.ヒト第X a因子アミド分解検定 第X a因子のアミド分解活性を阻害する組換え型TFPI
−2の能力は、上述の20nMのヒトトロンビンの代りに、
20nMのヒト第X a因子(本書にその全体が参考として内
含されているKondo and KisielのBlood 70,1947−195
4,1987によって記述されている通りに調製されたもの)
を用いて、上述の通りの比色分析によって決定された。
反応は、ヒトトロンビンをヒト第X a因子で置換して、
前述の通りに進められ、インキュベートされた。動的マ
イクロプレート読取装置(UVMAX型、Malecular Device
s)の中で405nmでの吸収率を決定した。組換え型TFPI−
2は、用量依存的要領で、色素産生基質S−2222に向か
っての20nMの第X a因子のアミド分解活性をわずかに阻
害することが示された。
C.ヒト第VII a因子/組織因子のアミド分解検定 第VII a因子/組織因子の複合体のアミド分解活性を
阻害する組換え型TFPI−2の能力は、上述の20nMのヒト
トロンビンの代りに、Peter Wildgoose(Novo Nordisk
A/S,Bagsvaerd,Denmark)により提供された20nMの組換
え型ヒト第VII a因子(本書にその全体が参考として内
含されているPedersen et al.,Biochemistry(生化学)
28:9331−9336,1989により記述される通りに調製された
もの)及びGordon Vehar(Genentech Inc.,South San F
rancisco,CA)により提供された219アミノ酸の細胞外ド
メインから成る70nMの組換え型切形ヒト組織因子アポタ
ンパンク(TF1-219)(本書にその全体が参考として内
含されているPaborsky et al,J.Biol.Chem.266:21911−
21916,1991により記述されている通りに調製されたも
の)を用いて比色検定により決定された。検定は、ヒト
トロンビンをヒト第VII a因子及びTF1-219で置換えて、
上述のとおりに進められ、インキュベートされた。イン
キュベーションの後、各ウェルに対して、50μlの10mM
の色素産生基質S−2288(H−D−Ile−Pro−Arg−p
−ニトロアニリド、Chromogenix,AB)を付加した。動的
マイクロプレート読取装置(UVMAX型、Molecular Devic
es)の中で405nmでの吸収率を決定した。組換え型TFPI
−2は、用量依存的要領で色素産生基質S−2288に向か
う20nMの第VII a因子−組織因子のアミド分解活性を阻
害するものであることが示された。
例7 アミノ酸配列分析 オンラインフェニルチオヒダントイン分析装置の備わ
った気体蒸気シークエネーター(Beckman Instruments;
LF3000型又はそれと類似のもの)の中で、自動アミノ酸
配列決定を実施した。シークエネーターと共に供給され
たSYSTEM GOLDソフトウェアを用いて、フェニルチオヒ
ダントインピークを積分した。約100ピコモルのタンパ
ク質を配列分析に付した。組換え型TFPI−2の単一の調
製物のアミノ末端アミノ酸配列分析は、Asp−Ala−Ala
−Gln−Glu−Pro−Thr−Gly−Asn−Asn(配列番号12)
の主要配列(−70%)とAla−−Gln−Glu−Pro−Thr−G
ly−Asn−Asn(配列番号13)の副次的配列(−30%)を
示し、このことは、シグナルペプチダーゼによる代替的
な分割部位又は精製中のエキソペプチダーゼによるアミ
ノ末端分解の可能性のいずれかを示唆している。
上述のことから、例示を目的として本書では本発明の
特定の実施態様について記述してきたが、本発明の精神
及び範囲から逸脱することなくさまざまな修正を加える
ことができる、ということがわかるだろう。従って、本
発明は、添付のクレームのみによって制限されるもので
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C12N 1/21 C12P 21/02 C 5/10 C12N 5/00 B C12P 21/02 A61K 37/64 //(C12N 1/21 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:91) (C12P 21/02 C12R 1:865) 前置審査 (72)発明者 スプレッチャー,シンディー エー. アメリカ合衆国,ワシントン 98115, シアトル,サーティーナインス アベニ ュ ノース イースト 8207 (72)発明者 カイジール,ウォルト アメリカ合衆国,ニューメキシコ 87111,アルバカーキ,ラ サラ デス エステ ノース イースト 3420 (72)発明者 フォスター,ドナルド シー. アメリカ合衆国,ワシントン 98115, シアトル,ノース イースト ワンハン ドレッドエイティーファースト ストリ ート 3002 (56)参考文献 Biochem.Biophys.R es.Commun.,Vol.150, No.1(1988)p.483−490 Blood,Vol.84,No.12 (1994.Dec.)p.4384−4385 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/15 C07K 14/81 GenBank/EMBL/DDBJ/G eneSeq SwissProt/PIR/GeneS eq BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (24)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒトKunitz型阻害物質をコードするDNAセ
    グメントを含む分離されたDNA分子において、このKunit
    z型阻害物質は、各X aaが個々にシステイン以外のいず
    れかのアミノ酸である配列番号15のアミノ酸配列を含ん
    で成る、分離されたDNA分子。
  2. 【請求項2】前記DNAセグメントが、配列番号2中のア
    ミノ酸番号1のメチオニンからアミノ酸番号235のフェ
    ニルアラニンまでのアミノ酸配列;配列番号2中のアミ
    ノ酸番号34のグルタミン酸からアミノ酸番号89のイソロ
    イシンまでのアミノ酸配列;配列番号2中のアミノ酸番
    号34のグルタミン酸からアミノ酸152のリジンまでのア
    ミノ酸配列、又は配列番号2中のアミノ酸番号34のグル
    タミン酸からアミノ酸番号211のアラニンまでのアミノ
    酸配列をコードするヌクレオチド配列を有する、請求の
    範囲第1項に記載の分離されたDNA分子。
  3. 【請求項3】前記DNAセグメントが、配列番号14中の1
    〜165までのヌクレオチド配列を含んで成り、各々のヌ
    クレオチドトリプレット1〜3,4〜6,160〜162及び163〜
    165が個々にシステイン以外のいずれかのアミノ酸をコ
    ードする、請求の範囲第1項に記載の分離されたDNA分
    子。
  4. 【請求項4】前記DNAセグメントが、配列番号1中のヌ
    クレオチド39からヌクレオチド743までのヌクレオチド
    配列、配列番号1中のヌクレオチド138からヌクレオチ
    ド305までのヌクレオチド配列、配列番号1中のヌクレ
    オチド138からヌクレオチド493までのヌクレオチド配
    列、又は配列番号1中のヌクレオチド138からヌクレオ
    チド671までのヌクレオチド配列を含んで成る、請求の
    範囲第3項に記載の分離されたDNA分子。
  5. 【請求項5】第1のDNAセグメントの発現のために必要
    とされる付加的なDNAセグメントに対し作用可能に連結
    されたヒトKunitz型阻害物質をコードする第1のDNAセ
    グメントを含んで成るDNA構成体において、前記Kunitz
    型阻害物質が、各々のX aaが個々にシステイン以外のい
    ずれかのアミノ酸である配列番号15のアミノ酸配列を含
    んで成る、DNA構成体。
  6. 【請求項6】前記第1のDNAセグメントが、配列番号2
    中のアミノ酸番号1のメチニオンからアミノ酸番号235
    のフェニルアラニンまでのアミノ酸配列、配列番号2中
    のアミノ酸番号34のグルタミン酸からアミノ酸番号89の
    イソロイシンまでのアミノ酸配列、配列番号2中のアミ
    ノ酸番号34のグルタミン酸からアミノ酸152のリジンま
    でのアミノ酸配列、又は配列番号2中のアミノ酸番号34
    のグルタミン酸からアミノ酸番号211のアラニンまでの
    アミノ酸配列を含んで成る、請求の範囲第5項に記載の
    DNA構成体。
  7. 【請求項7】前記第1のDNAセグメントが、配列番号14
    中の1〜165のヌクレオチド配列を含んでおり、各ヌク
    レオチドトリプレット1〜3,4〜6,160〜162及び163〜16
    5が個々にシステインを除くいずれかのアミノ酸をコー
    ドする、請求の範囲第5項に記載のDNA構成体。
  8. 【請求項8】前記第1のDNAセグメントが、配列番号1
    中のヌクレオチド39からヌクレオチド743までのヌクレ
    オチド配列、配列番号1中のヌクレオチド138からヌク
    レオチド305までのヌクレオチド配列、配列番号1中の
    ヌクレオチド138からヌクレオチド493までのヌクレオチ
    ド配列、又は配列番号1中のヌクレオチド138からヌク
    レオチド671までのヌクレオチド配列を含んで成る、請
    求の範囲第5項に記載のDNA構成体。
  9. 【請求項9】第1のDNAセグメントの発現のために必要
    とされる付加的なDNAセグメントに作用可能に連結され
    た、ヒトKunitz型阻害物質をコードする第1のDNAセグ
    メントを含むDNA構成体を含む宿主細胞において、前記K
    unitz型阻害物質が、各X aaが個々にシステイン以外の
    いずれかのアミノ酸である配列番号15のアミノ酸配列を
    含んで成る、宿主細胞。
  10. 【請求項10】前記第1のDNAセグメントが、配列番号
    2中のアミノ酸番号1のメチオニンからアミノ酸番号23
    5のフェニルアラニンまでのアミノ酸配列;配列番号2
    中のアミノ酸番号34のグルタミン酸からアミノ酸番号89
    のイソロイシンまでのアミノ酸配列;配列番号2中のア
    ミノ酸番号34のグルタミン酸からアミノ酸152のリジン
    までのアミノ酸配列、又は配列番号2中のアミノ酸番号
    34のグルタミン酸からアミノ酸番号211のアラニンまで
    のアミノ酸配列を含んで成る、請求の範囲第9項に記載
    の宿主細胞。
  11. 【請求項11】前記第1のDNAセグメントが、配列番号1
    4の1〜165までのヌクレオチド配列を含んで成り、各々
    のヌクレオチドトリプレット1〜3,4〜6,160〜162及び1
    63〜165が個々にシステイン以外のいずれかのアミノ酸
    をコードする、請求の範囲第9項に記載の宿主細胞。
  12. 【請求項12】前記第1のDNAセグメントが、配列番号
    1中のヌクレオチド39からヌクレオチド743までのヌク
    レオチド配列、配列番号1中のヌクレオチド138からヌ
    クレオチド305までのヌクレオチド配列、配列番号1中
    のヌクレオチド138からヌクレオチド493までのヌクレオ
    チド配列、又は配列番号1中のヌクレオチド138からヌ
    クレオチド671までのヌクレオチド配列を含んで成る、
    請求の範囲第9項に記載の宿主細胞。
  13. 【請求項13】ヒトKunitz型阻害物質を産生するための
    方法において、 各X aaが個々にシステイン以外のいずれかのアミノ酸で
    ある配列番号15のアミノ酸配列を含むKunitz型阻害物質
    をコードする第1のDNAセグメントと、この第1のDNAセ
    グメントの発現のために必要であり該第1のDNAセグメ
    ントに作用可能に連結されている付加的なDNAセグメン
    トとを含んで成るDNA構成体を収容する宿主を培養する
    段階;及び 前記Kunitz型阻害物質を分離する段階、を含んで成る方
    法。
  14. 【請求項14】前記第1のDNAセグメントが、配列番号
    2中のアミノ酸番号1のメチオニンからアミノ酸番号23
    5のフェニルアラニンまでのアミノ酸配列;配列番号2
    中のアミノ酸番号34のグルタミン酸からアミノ酸番号89
    のイソロイシンまでのアミノ酸配列;配列番号2中のア
    ミノ酸番号34のグルタミン酸からアミノ酸152のリジン
    までのアミノ酸配列、又は配列番号2中のアミノ酸番号
    34のグルタミン酸からアミノ酸番号211のアラニンまで
    のアミノ酸配列を含んで成る、請求の範囲第13項に記載
    のヒトKunitz型阻害物質の産生方法。
  15. 【請求項15】前記第1のDNAセグメントが、配列番号1
    4中の1〜165までのヌクレオチド配列を含んで成り、各
    々のヌクレオチドトリプレット1〜3,4〜6,160〜162及
    び163〜165が個々にシステイン以外のいずれかのアミノ
    酸をコードする、請求の範囲第13項に記載のヒトKunitz
    型阻害物質の産生方法。
  16. 【請求項16】前記第1のDNAセグメントが、配列番号
    1中のヌクレオチド39からヌクレオチド743までのヌク
    レオチド配列、配列番号1中のヌクレオチド138からヌ
    クレオチド305までのヌクレオチド配列、配列番号1中
    のヌクレオチド138からヌクレオチド493までのヌクレオ
    チド配列、又は配列番号1中のヌクレオチド138からヌ
    クレオチド671までのヌクレオチド配列を含んで成る、
    請求の範囲第13項に記載のヒトKunitz型阻害物質の産生
    方法。
  17. 【請求項17】各X aaが個々にシステイン以外のいずれ
    かのアミノ酸である配列番号15のアミノ酸配列を含み、
    カルボキシ末端とアミノ末端を有する分離されたヒトKu
    nitz型阻害物質。
  18. 【請求項18】前記阻害物質が、配列番号2中のアミノ
    酸番号1のメチオニンからアミノ酸番号235のフェニル
    アラニンまでのアミノ酸配列;配列番号2中のアミノ酸
    番号34のグルタミン酸からアミノ酸番号89のイソロイシ
    ンまでのアミノ酸配列;配列番号2中のアミノ酸番号34
    のグルタミン酸からアミノ酸152のリジンまでのアミノ
    酸配列、又は配列番号2中のアミノ酸番号34のグルタミ
    ン酸からアミノ酸番号211のアラニンまでのアミノ酸配
    列を含んで成る、請求の範囲第17項に記載の分離された
    ヒトKunitz型阻害物質。
  19. 【請求項19】さらに、配列番号12または配列番号13の
    アミノ酸配列をそのアミノ末端に含んで成る、請求の範
    囲第17項に記載の分離されたヒトKunitz型阻害物質。
  20. 【請求項20】薬学的に受容可能な担体又はビヒクルと
    組合わせた形で請求の範囲第17項〜第19項のいずれか1
    項に記載のヒトKunitz型阻害物質を含む血栓症又は血液
    凝固の予防又は治療のための薬学組成物。
  21. 【請求項21】深静脈血栓症、播種性血管内凝固又は肺
    塞栓症の予防又は治療のための請求の範囲第20項に記載
    の薬学組成物。
  22. 【請求項22】前記Kunitz型阻害物質が、配列番号2中
    のアミノ酸番号1のメチオニンからアミノ酸番号235の
    フェニルアラニンまでのアミノ酸配列;配列番号2中の
    アミノ酸番号34のグルタミン酸からアミノ酸番号89のイ
    ソロイシンまでのアミノ酸配列;配列番号2中のアミノ
    酸番号34のグルタミン酸からアミノ酸152のリジンまで
    のアミノ酸配列、又は配列番号2中のアミノ酸番号34の
    グルタミン酸からアミノ酸番号211のアラニンまでのア
    ミノ酸配列が含まれている、請求の範囲第20項又は第21
    項に記載の薬学組成物。
  23. 【請求項23】前記ヒトKunitz型阻害物質がさらに、配
    列番号12または配列番号13のアミノ酸配列をそのアミノ
    末端に含んでいる、請求の範囲第20項又は21項に記載の
    薬学組成物。
  24. 【請求項24】配列番号:1に示す塩基配列を有するDNA
    を含有するプラスミドJ−2−11/pUc19(ATCC受入番号
    69425)を含む大腸菌宿主細胞。
JP51339095A 1993-11-05 1994-11-02 ヒトKunitz型プロテアーゼ阻害物質 Expired - Fee Related JP3201527B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/147,710 1993-11-05
US08/147,710 US5455338A (en) 1993-11-05 1993-11-05 DNA encoding novel human kunitz-type inhibitors and methods relating thereto
US147,710 1993-11-05
PCT/US1994/012609 WO1995012674A1 (en) 1993-11-05 1994-11-02 Human kunitz-type protease inhibitors

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09504696A JPH09504696A (ja) 1997-05-13
JP3201527B2 true JP3201527B2 (ja) 2001-08-20

Family

ID=22522614

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP51339095A Expired - Fee Related JP3201527B2 (ja) 1993-11-05 1994-11-02 ヒトKunitz型プロテアーゼ阻害物質

Country Status (12)

Country Link
US (7) US5455338A (ja)
EP (1) EP0726953B1 (ja)
JP (1) JP3201527B2 (ja)
KR (1) KR100243989B1 (ja)
CN (1) CN1073159C (ja)
AT (1) ATE262587T1 (ja)
AU (1) AU685190B2 (ja)
CA (1) CA2175797C (ja)
DE (1) DE69433647T2 (ja)
FI (1) FI961886A (ja)
NO (1) NO961812L (ja)
WO (1) WO1995012674A1 (ja)

Families Citing this family (58)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5455338A (en) * 1993-11-05 1995-10-03 Zymogenetics, Inc. DNA encoding novel human kunitz-type inhibitors and methods relating thereto
US6057287A (en) 1994-01-11 2000-05-02 Dyax Corp. Kallikrein-binding "Kunitz domain" proteins and analogues thereof
US5795954A (en) * 1994-03-04 1998-08-18 Genentech, Inc. Factor VIIa inhibitors from Kunitz domain proteins
US5780265A (en) * 1995-06-05 1998-07-14 Genentech, Inc. Kunitz type plasma kallikrein inhibitors
US5786328A (en) * 1995-06-05 1998-07-28 Genentech, Inc. Use of kunitz type plasma kallikrein inhibitors
WO1997005893A1 (fr) * 1995-08-09 1997-02-20 Toray Industries, Inc. Remede contre les troubles ophtalmiques
BR9708021A (pt) * 1996-03-11 1999-07-27 Bayer Ag Proteína substancialmente purificada composição farmacêutica sequência de ácido nucleico isolada vetor de express o de protéina auto-replicante e processos para inibir a atividade de protéinas de serina tratar uma condição e preparar um medicamento de uma proteína
CA2356404C (en) * 1998-12-22 2010-03-30 Bayer Aktiengesellschaft Method for accelerating the rate of mucociliary clearance
US20070140979A1 (en) * 1998-12-22 2007-06-21 Bayer Aktiengesellschaft Method for accelerating the rate of mucociliary clearance
AU6893100A (en) * 1999-08-02 2001-02-19 Avigen, Inc. Use of recombinant adeno-associated virus vector (raav) for the prevention of smooth muscle cell proliferation in vascular graft
US6180607B1 (en) 1999-08-05 2001-01-30 Christopher Davies Protein having proteinase inhibitor activity
US20040235715A1 (en) * 1999-11-12 2004-11-25 Bayer Corporation Method of producing glycosylated bikunin
US6964764B2 (en) 1999-11-13 2005-11-15 Talecris Biotherapeutics, Inc. Method of thrombolysis by local delivery of reversibly inactivated acidified plasmin
US7544500B2 (en) * 1999-11-13 2009-06-09 Talecris Biotherapeutics, Inc. Process for the production of a reversibly inactive acidified plasmin composition
US6355243B1 (en) * 1999-11-13 2002-03-12 Bayer Corporation Method of thrombolysis by local delivery of active plasmin
CA2403804A1 (en) * 2000-03-21 2001-09-27 Curagen Corporation Vegf-modulated genes and methods employing them
US6781817B2 (en) 2000-10-02 2004-08-24 Biosource, Inc. Fringe-field capacitor electrode for electrochemical device
US7153829B2 (en) 2002-06-07 2006-12-26 Dyax Corp. Kallikrein-inhibitor therapies
ATE528014T1 (de) 2002-06-07 2011-10-15 Dyax Corp Polypeptid mit modifizierten kunitz domains
US7244616B2 (en) 2003-06-27 2007-07-17 Bayer Pharmaceuticals Corporation Use of molecular chaperones for the enhanced production of secreted, recombinant proteins in mammalian cells
US7910550B2 (en) * 2004-04-16 2011-03-22 Stc.Unm Human kunitz-type inhibitor with enhanced antifibrinolytic activity
US7432238B2 (en) * 2004-04-16 2008-10-07 Stc.Unm Human Kunitz-type inhibitor with enhanced antifibrinolytic activity
US7235530B2 (en) 2004-09-27 2007-06-26 Dyax Corporation Kallikrein inhibitors and anti-thrombolytic agents and uses thereof
CN101175769A (zh) * 2005-03-10 2008-05-07 健泰科生物技术公司 用于调控血管完整性的方法和组合物
EP3088522B1 (en) 2005-12-29 2017-11-29 The Regents of the University of California Methods and compositions related to mutant kunitz domain i of tfpi-2
LT1981519T (lt) 2005-12-29 2018-04-25 Dyax Corp. Proteazės slopinimas
US20070278239A1 (en) * 2006-05-17 2007-12-06 Michele Vogt Sipping lid closure device and method of use
AU2008289005A1 (en) * 2007-08-21 2009-02-26 Genzyme Corporation Treatment with kallikrein inhibitors
DE102007056231A1 (de) 2007-09-08 2009-03-12 Bayer Healthcare Ag Herstellung und Verwendung von Varianten humander Kunitz-Typ Protease-Inhibitoren (hKTPI)
HUE052423T2 (hu) 2007-09-28 2021-04-28 Alexion Pharma Inc Az XA faktor inhibitorok antidótumai és ezek alkalmazási módszerei
EP2297317A4 (en) * 2008-06-04 2011-12-07 Talecris Biotherapeutics Inc COMPOSITION, METHOD AND NECESSARY FOR THE PREPARATION OF PLASMINE
KR102165021B1 (ko) 2008-12-19 2020-10-14 박스알타 인코퍼레이티드 Tfpi 억제제 및 사용 방법
RU2562114C2 (ru) 2008-12-22 2015-09-10 Ново Нордиск А/С Антитела против ингибитора метаболического пути тканевого фактора
WO2010080833A1 (en) * 2009-01-06 2010-07-15 Dyax Corp. Treatment of mucositis with kallikrein inhibitors
HUE025670T2 (en) 2009-03-03 2016-04-28 Grifols Therapeutics Inc A method for producing plasminogen
WO2010117729A1 (en) 2009-03-30 2010-10-14 Portola Pharmaceuticals, Inc. Antidotes for factor xa inhibitors and methods of using the same
CN101588509B (zh) * 2009-06-23 2011-08-24 硅谷数模半导体(北京)有限公司 视频图像编码和解码方法
JP6163304B2 (ja) 2009-07-15 2017-07-12 ポートラ ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド 第Xa因子インヒビターの解毒剤の単位用量処方物およびその使用方法
HUE057244T2 (hu) 2010-01-06 2022-04-28 Takeda Pharmaceuticals Co Plazma kallikreint kötõ fehérjék
MX2012010198A (es) 2010-03-01 2012-10-03 Bayer Healthcare Llc Anticuerpos monoclonales optimizados contra el inhibidor de la via del factor tisular (tfpi).
JP5730983B2 (ja) 2010-03-19 2015-06-10 バクスター・インターナショナル・インコーポレイテッドBaxter International Incorp0Rated Tfpi阻害剤および使用方法
JP2014506257A (ja) 2011-01-06 2014-03-13 ダイアックス コーポレーション 血漿カリクレイン結合タンパク質
US11448657B2 (en) * 2011-01-18 2022-09-20 Rambam Med-Tech Methods and kits for assessing Heparanase procoagulant activity, compositions comprising Heparanase, and methods for the treatment of coagulation-related disorders
WO2013016449A2 (en) 2011-07-26 2013-01-31 Indicator Systems International, Inc. Assays for the detection of microbes
AU2013234046B2 (en) 2012-03-16 2017-09-07 University Health Network Methods and compositions for modulating Toso activity
SI2827883T1 (sl) 2012-03-21 2019-08-30 Baxalta GmbH Inhibitorji TFPI in postopki uporabe
WO2014144658A1 (en) * 2013-03-15 2014-09-18 The Regents Of The University Of California Dual reactivity potent kunitz inhibitor of fibrinolysis
AU2015225867B2 (en) 2014-03-07 2020-02-06 University Health Network Methods and compositions for modifying the immune response
JP6719384B2 (ja) 2014-03-27 2020-07-15 ダイアックス コーポレーション 糖尿病黄斑浮腫の治療のための組成物および方法
US10287338B2 (en) 2015-07-10 2019-05-14 Miran NERSISSIAN Factor VIII protein compositions and methods of treating of hemophilia A
EP3328429A4 (en) 2015-07-31 2019-03-20 The Research Institute at Nationwide Children's Hospital PEPTIDES AND ANTIBODIES FOR THE REMOVAL OF BIOFILMS
WO2017066719A2 (en) 2015-10-14 2017-04-20 Research Institute At Nationwide Children's Hospital Hu specific interfering agents
US11286307B2 (en) 2015-12-11 2022-03-29 Takeda Pharmaceutical Company Limited Plasma kallikrein inhibitors and uses thereof for treating hereditary angioedema attack
WO2018129078A1 (en) 2017-01-04 2018-07-12 Research Institute At Nationwide Children's Hospital Dnabii vaccines and antibodies with enhanced activity
EP3565834A1 (en) 2017-01-04 2019-11-13 The Research Institute at Nationwide Children's Hospital Antibody fragments for the treatment of biofilm-related disorders
US11746136B2 (en) 2017-03-15 2023-09-05 Research Institute At Nationwide Children's Hospital Composition and methods for disruption of bacterial biofilms without accompanying inflammation
EP3997120A4 (en) 2019-07-08 2023-11-22 Research Institute at Nationwide Children's Hospital ANTIBODY COMPOSITIONS FOR DISRUPTING BIOFILM
CN112206310B (zh) * 2020-09-23 2022-10-21 湖北医药学院 一组用于抑制补体的寄生绦虫多肽

Family Cites Families (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3533516A1 (de) * 1984-09-21 1986-04-03 Boehringer Ingelheim KG, 6507 Ingelheim Blutgerinnungshemmende proteine, verfahren zur herstellung sowie deren verwendung
US5011912A (en) * 1986-12-19 1991-04-30 Immunex Corporation Hybridoma and monoclonal antibody for use in an immunoaffinity purification system
US5106833A (en) * 1987-07-23 1992-04-21 Washington University Coagulation inhibitors
IL87171A (en) * 1987-11-23 1995-08-31 Monsanto Co ANDC of human tissue factor inhibitor
DK408089D0 (da) * 1989-08-18 1989-08-18 Novo Nordisk As Proteiner
US5557518A (en) * 1994-04-28 1996-09-17 Citibank, N.A. Trusted agents for open electronic commerce
IL104325A (en) * 1992-01-07 2000-10-31 Novo Nordisk As Variants of human kunitz-type protease inhibitor domain II of tissue factor pathway inhibitor (TFPI) pharmaceutical compositions containing them a DNA construct encoding them their expression vectors a cell containing said DNA constructs and methods for the production of all the above
IL104324A0 (en) * 1992-01-07 1993-05-13 Novo Nordisk As Variant of human kunitz-type protease inhibitor
US5276015A (en) * 1992-03-18 1994-01-04 Washington University Method of inhibiting microvascular thrombosis
US5884292A (en) * 1993-05-06 1999-03-16 Pitney Bowes Inc. System for smart card funds refill
US5455338A (en) * 1993-11-05 1995-10-03 Zymogenetics, Inc. DNA encoding novel human kunitz-type inhibitors and methods relating thereto
US5578808A (en) * 1993-12-22 1996-11-26 Datamark Services, Inc. Data card that can be used for transactions involving separate card issuers
US5854975A (en) * 1994-12-23 1998-12-29 Freedom Wireless, Inc. Prepaid security cellular telecommunications system
US5722067A (en) * 1994-12-23 1998-02-24 Freedom Wireless, Inc. Security cellular telecommunications system
US5903633A (en) * 1995-03-27 1999-05-11 Smarttalk Teleservices, Inc. Method and apparatus for prepaid phone card activation and billing
US5684291A (en) * 1995-06-01 1997-11-04 American Express Trs Refundable prepaid telephone card
US5778313A (en) * 1995-12-08 1998-07-07 Cellexis International, Inc. Pre-paid cellular telephone system
US5892827A (en) * 1996-06-14 1999-04-06 Catalina Marketing International, Inc. Method and apparatus for generating personal identification numbers for use in consumer transactions
US5845259A (en) * 1996-06-27 1998-12-01 Electronic Consumer Concepts, L.L.C. Electronic coupon dispensing system
US5991749A (en) * 1996-09-11 1999-11-23 Morrill, Jr.; Paul H. Wireless telephony for collecting tolls, conducting financial transactions, and authorizing other activities
US5828740A (en) * 1996-11-14 1998-10-27 Sprint Communications Co., L.P. Prepaid calling card external/adjunct database processor
US5991380A (en) * 1997-10-21 1999-11-23 At&T Corp. Universal telecommunications services account
US6035025A (en) * 1998-01-07 2000-03-07 National Telemanagement Corporation System and method for a prepaid bundled telecommunications account
US7249054B2 (en) * 1998-06-18 2007-07-24 Keil Dean S System and method for debit account transactions
WO2000011570A1 (en) * 1998-08-25 2000-03-02 Accompany Inc. On-line marketing system and method
US20030163425A1 (en) * 2002-02-26 2003-08-28 Cannon Thomas Calvin System for executing high-volume electronic bill payments

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
Biochem.Biophys.Res.Commun.,Vol.150,No.1(1988)p.483−490
Blood,Vol.84,No.12(1994.Dec.)p.4384−4385

Also Published As

Publication number Publication date
FI961886A (fi) 1996-07-03
AU685190B2 (en) 1998-01-15
US5728674A (en) 1998-03-17
CN1073159C (zh) 2001-10-17
KR960705850A (ko) 1996-11-08
DE69433647T2 (de) 2004-08-05
JPH09504696A (ja) 1997-05-13
AU8131294A (en) 1995-05-23
EP0726953B1 (en) 2004-03-24
US7541449B2 (en) 2009-06-02
US5455338A (en) 1995-10-03
CN1139955A (zh) 1997-01-08
ATE262587T1 (de) 2004-04-15
US20040253686A1 (en) 2004-12-16
US20070092948A1 (en) 2007-04-26
NO961812L (no) 1996-07-05
DE69433647D1 (de) 2004-04-29
EP0726953A1 (en) 1996-08-21
WO1995012674A1 (en) 1995-05-11
CA2175797A1 (en) 1995-05-11
US6656746B2 (en) 2003-12-02
US20020098560A1 (en) 2002-07-25
NO961812D0 (no) 1996-05-03
FI961886A0 (fi) 1996-05-03
US20050004021A1 (en) 2005-01-06
US5914315A (en) 1999-06-22
CA2175797C (en) 2000-07-18
KR100243989B1 (ko) 2000-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3201527B2 (ja) ヒトKunitz型プロテアーゼ阻害物質
US5441931A (en) Human amyloid protein precursor homologue and Kunitz-type inhibitors
US5278144A (en) Antithrombosis agents
US5759542A (en) Compositions and methods for the delivery of drugs by platelets for the treatment of cardiovascular and other diseases
US5677146A (en) Human amyloid protein precursor homolog and kunitz-type inhibitor
JP5699393B2 (ja) トロンビンインヒビター
JP3051995B2 (ja) 酸化抵抗性トロンボモジュリン類縁体
US5597799A (en) Recombinant agents affecting thrombosis
AU2007305550B2 (en) Agent for Therapy and/or Improvement of Disseminated Intravascular Coagulation
EP0300030A1 (en) Human proteins having anticoagulant and anti-inflammatory activity
US20060153831A1 (en) Antithrombosis enzyme from the snake venom of Agkistrodon acutus
US6841534B2 (en) Protein Z-dependent protease inhibitor
Iyer et al. Leading Article: Cardiovascular & Renal: Recombinant hirudin: A perspective
AU607714B2 (en) Factor IX-peptides

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080622

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080622

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090622

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090622

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100622

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees