JPH0550656B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、湯水混合栓を用いたバス・シヤワー
ユニツトにおいて、シヤワー使用時に、誤操作、
混合栓の故障等により高温の湯を浴びることを防
止する、安全装置を備えた湯水混合装置に関する
ものである。

従来の技術 従来の湯水混合装置は第５図に示すようなもの
がある（例えば特開昭59−149482号公報）。高温
出湯に対する安全装置は出湯温度調整ハンドル１
に備えており第６図に拡大して示している。その
詳細を第７図にもとづいて説明する。スピンドル
２に係合するハンドル１の回転操作で、スピンド
ル２に連係して感温部（図示せず）を介して制御
弁体（図示せず）が軸方向に移動し、混合湯温が
設定される。同時に感温部が混合湯温度に感応し
て制御弁体を作動させ、混合湯を設定温度に制御
する。前記スピンドル２を囲む本体３に、回転不
能に取付けられた、円筒状で１部が切欠かれてい
るストツパーリング４が有り、ハンドル１に取付
けられた安全ボタン５と前記ストツパーリングに
より、ハンドル１の回転が規制される構成になつ
ている。

水から適温にかけての温度設定は安全ボタン５
に関係なくハンドル１操作で設定できるが、約42
℃付近で回転が規制され、それ以上の高温に設定
するには、安全ボタン５を押しつつハンドル１を
回転させなければ高温は得られなくなつている。

発明が解決しようとする問題点 しかし、上記構成では、混合栓本体が故障した
り、供給熱源機の異常で、急激な温度変動がある
場合、或いは高温設定の状態で誤まつて吐出先切
換ハンドル６を操作しシヤワー側吐出に切換えて
しまつたりしたとき、高温の湯を浴びる危険性が
ある。

そのような事態に対する手段は全くなされてい
ない。

本発明はかかる従来の問題を解消するもので、
シヤワー使用時に高温の湯を浴びないように、混
合湯温度を事前に検知し、所定温度以上の湯が検
知されたとき、シヤワー側への出湯を遮断する、
安全装置を備えた湯水混合装置を提供することを
目的としている。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために、本発明は、湯と
水を混合する混合弁と、この混合弁の下流に設け
た混合湯温度を検出する混合湯温検出器と、シヤ
ワーへの流量を制御する混合湯量制御弁と、混合
湯量制御弁を電気的に駆動させる制御弁駆動装置
と、シヤワー側に混合湯が吐出しているか否かを
検出する検知手段と、混合湯の温度を設定する混
合湯温度設定器と、前記検知手段がシヤワー側に
混合湯が吐出していることを検知している状態
で、混合湯温検出器で検出した混合湯温度が所定
の温度レベルを越えたときに、混合湯量制御弁を
閉止し、混合湯の吐出を停止させる制御器を備え
て構成するものである。

本発明は上記構成によつて、検知手段がシヤワ
ー側出湯を検知している状態で、何らかの要因で
所定温度以上の混合湯温を混合湯温検出器で検出
した場合、制御器を介して、混合湯量制御弁を迅
速に閉止し、シヤワーから高温の湯の吐出を未然
に防ぐものである。

実施例 本発明の１実施例を第１図、第２図を用いて説
明する。

湯側流路７と水側流路８と、湯側流路７に設け
た湯側弁座９と湯側弁体１０、水側流路８に設け
た水側弁座１１と水側弁体１２からなる混合弁１
３があり、前記混合弁１３の２つの弁体は、電気
的に駆動させる混合弁駆動装置１４により、反比
例的開閉動作を行なう。前記湯側弁体１０、水側
弁体１２の後方に混合湯流路１５が有り、この混
合湯流路１５には、混合湯温検出器１６と、混合
湯量制御兼切換弁１７を有している。この混合湯
量制御兼切換弁１７は、制御弁駆動装置１８によ
るスラスト駆動により、弁体が中間位置でシヤワ
ー側流路とその他の流路としてのバス側流路の双
方を閉成し、その位置から押し出す（右側へ移動
する）とシヤワー側流路を閉成したままバス側流
路を開成し、反対に中間位置から引き上げる（左
側へ移動する）とバス側流路を閉成したままシヤ
ワー側流路を開成するもので、混合湯の出湯停止
とシヤワー側流路とその他の流路との吐出先を切
換える動作を一つの制御弁体で行なつている。ま
た、混合湯の温度を設定する混合湯温度設定器１
９と、混合湯の流量及び吐出先を設定すると同時
に、吐出先の設定信号をもとにシヤワー側に混合
湯が吐出しているか否かを判断する検知手段を兼
ねる出湯設定器兼検知手段２０があり、前記混合
湯温度設定器１９と出湯設定器兼検知手段２０の
信号をもとに、混合弁駆動装置１４及び制御弁駆
動装置１８を制御する制御器２１とからなつてい
る。

以上の構成において、湯側弁体１０、水側弁体
１２、混合湯量制御兼切換弁１７を制御する制御
手段を第２図に沿つて説明し、本実施例の作用を
詳述する。

混合湯温度設定器１９で設定した温度と、混合
湯温検出器１６で検出した温度を比較し、その温
度偏差を検出し、偏差量により、湯側弁体１０、
水側弁体１２で構成される混合弁１３の駆動量を
選定し、混合弁駆動装置１４へ出力して、混合弁
１３を駆動させるもので、出湯温度設定値と混合
湯温度が一致したところで混合弁１３は安定す
る。

また、出湯設定器兼検知手段２０がシヤワー側
吐出に設定され、混合湯量制御兼切換弁１７がシ
ヤワー側を開成した状態で、事前に設定されてい
る所定温度（45℃前後）と、混合湯温検出器１６
で検出した混合湯温を比較し、何らかの要因で混
合湯温が所定温度を超えたとき、制御弁駆動装置
１８を介して混合湯量制御兼切換弁１７を閉止す
る。

以上のような作用を有しているため、シヤワー
使用時に、誤操作、混合弁の故障等により、高温
の湯を浴びることを防止できる。また、混合弁を
電気的に駆動しているため、不用意に高温出湯を
設定した場合、電気的に警告信号を発することも
可能で、遠隔制御もできる。混合湯量制御兼切換
弁１７は吐出口切換弁でもある構成としたため、
高温出湯時にはシヤワー側吐出からバス側に即座
に切り換え、所定温度以下に混合湯温が下がれ
ば、自動的にシヤワー側吐出に復帰させることも
可能である。

次に本発明の他の実施例を第３図、第４図を用
いて説明する。

湯側流路２２を設けた湯側弁座２３、湯側弁体
２４と水側流路２５に設けた水側弁座２６、水側
弁体２７が有り、前記湯側弁体２４、水側弁体２
７は、それぞれ電気的に駆動する湯側電気的駆動
装置２８、水側電気的駆動装置２９により開閉す
る。

前記２つの弁体の後方に混合湯流路３０が有
り、この混合湯流路３０には、混合湯温検出器３
１を設け、その後方にシヤワー側かバス側かが選
択される吐出口切換弁３２を設ける。シヤワー側
流路に、シヤワー側吐出を検知する検知手段とし
て、流量検出装置３３を設けた。また、出湯温度
を設定する出湯温度設定器３４と、湯側、水側２
つの電気的駆動装置２８，２９に信号を送り、そ
れぞれの弁体２４，２７を制御する制御器３５を
設けている。以上の説明から分かるように本実施
例においては、混合弁と流量制御弁が兼ねられ、
混合兼流量制御弁３６が構成されている。

以上の構成において、湯側弁体２４、水側弁体
２７を制御する制御手段を第４図に示す。

制御手段は、第１の実施例の制御と混合動作は
同じであるが、湯側弁体２４と水側弁体２７は独
立して駆動するため、それぞれに駆動量を設定し
ている。また２つの弁体は、混合湯量制御弁を兼
ねれおり、閉止する信号を駆動装置に出力した場
合、双方共に閉止するように制御している。そし
て、流量検出装置３３が、シヤワーの吐出を検出
しているとき、何らかの要因で混合湯温検出器３
１で検出している温度が所定温度を超えた場合、
即座に湯側弁体２４と水側弁体２７ともに閉止さ
せ、シヤワーから高温の湯を浴びることを未然に
防止できる。

この第２の実施例は、検知手段に流量検出装置
３３を用いているため、シヤワーの吐出量を任意
に設定し、流量検出装置３３で検出した流量と設
定値を比較し、偏差量に即して、湯側弁体２４、
水側弁体２７を制御することが容易で指定流量の
吐出も可能となる。

この実施例の効果としては、混合弁機能と混合
湯量制御弁の機能が兼ねられているため、弁構成
の簡素化が図れる接点が挙げられる。

発明の効果 以上のように本発明の湯水混合装置によれば、
次の効果が得られる。

(1) シヤワー使用時に、何らかの要因で混合湯が
高温になつたとき、シヤワーから高温の湯が吐
出することを未然に防ぐことができる。

(2) シヤワーから高温湯の吐出を遮断する混合湯
量制御弁は、電気的に駆動するため、その駆動
速度を迅速かつウオーターハンマが生じない駆
動速度に容易に設定できる。

(3) 混合湯温検出器により検出した温度のモニタ
ー表示が可能であり、高温を検出したとき、電
気的に警告を発することも可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１の実施例を示す湯水混合
装置の断面図、第２図は第１図の制御手段を示す
ブロツク線図、第３図は第２の実施例を示す構成
図、第４図は第３図の制御手段を示すブロツク線
図、第５図は従来の湯水混合装置の外観図、第６
図は従来の湯水混合装置の安全装置を示す拡大投
影斜視図、第７図は従来の安全装置の本体との取
り付け状態を示す分解斜視図である。 ７，２２……湯側流路、８，２５……水側流
路、９，２３……湯側弁座、１０，２４……湯側
弁体、１１，２６……水側弁座、１２，２７……
水側弁体、１３……混合弁、１５，３０……混合
湯流路、１６，３１……混合湯温検出器、１７…
…混合湯量制御弁（兼吐出口切換弁）、１８……
電気的駆動装置、１９，３４……出湯温度設定
器、２１，３５……制御器、３２……吐出口切換
弁、３３……検知器（流量検出装置）、３６……
混合兼流量制御弁（混合弁、流量制御弁）。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 湯と水を混合する混合弁と、この混合弁の下
   流に設けた混合湯温度を検出する混合湯温検出器
   と、シヤワーへの流量を制御する混合湯量制御弁
   と、前記混合湯量制御弁を電気的に駆動させる制
   御弁駆動装置と、シヤワー側に混合湯が吐出して
   いるか否かを検出する検知手段と、混合湯の温度
   を設定する混合湯温度設定器と、前記検知手段が
   シヤワー側に混合湯が吐出していることを検知し
   ている状態で、混合湯温検出器で検出した混合湯
   温度が所定の温度レベルを越えたときに、混合湯
   量制御弁を閉止し、混合湯の吐出を停止させる制
   御器からなる湯水混合装置。 ２ 混合弁は混合湯量制御弁の機能を備えた特許
   請求の範囲第１項記載の湯水混合装置。