【発明の詳細な説明】
イオン伝導性ポリマー材料
本発明はイオン伝導性ポリマー材料、該材料の製造及び固体電解質としての該材
料の使用に関する。
金属塩MX、(Mは金属カチオンを示し、Xはm個アニオンを示す)は幾つかの
溶媒和ポリマー、特にポリエーテル型(例えばポリ(エチレンオキシド) PE
O、ポリ(プロピレンオキシド) ppo、ポリ(ビス−ω−メトキシ−オリゴ
オキシエチレン−ホスファゼン) ME、P)又はポリアミン(PEI )の配
列を含むポリマーと錯体を形成する。これらの材料は、所定範囲の温度及び塩濃
度でイオン伝導を示し、これは電気化学系、特に蓄電池の製造に使用され得る(
ヨーロッパ特許第13,199号)。
これらの錯体のイオン伝導率は塩MX、の解離度に依存している。アニオンX−
の負電荷が非局在化し、またアニオンX−が何等錯生成特性を持たないときに所
定の種Hに対する値が最も大きくなる。しかしながら、この高分子媒体中でのカ
チオンH″゛の移動度は、これらのカチオンの周りの溶媒和単位の形態で高分子
組織内に組み込まれる配位子の交換速度に依存している。n〉1の場合及び/又
は遷移元素の場合には、これらの速度は遅く、それに伴って一般にこれらの材料
中でのカチオン輸率の値は低くなるが又はゼロになる。従って、特に種P゛の電
極への可逆的寄与(金属付着−溶解、挿入等)を包含する電気化学反応を実施す
ることは困難である。
本発明の目的は、種Mの輸送が塩MX、のアニオン及び14”カチオンへの解離
とは関係ないポリマー−塩型の材料を提供することによって前記欠点を克服する
ことである。
1種以上の塩をポリマーに溶解した固溶体を含んでいる本発明のイオン伝導性材
料は、原子価nが1≦n≦5の金属カチオンMIの輸送及び移動が、アニオン配
位子2−と、アニオン配位子Y−と、カチオンM”との間で形成される一般式:
%式%]
(式中1≦p≦3である)に相当する少なくとも1儒の錯体アニオンによって行
われることを特徴とする。
本発明のイオン伝導性材料の中では、一般式:%式%)
(式中、^はポリマーによって簡単に溶媒和し得る原子価p(p・1,2又は3
)のカチオンであり、(s、u、)はポリマーの溶媒和単位を示し、Uはポリマ
ー組Jl (polymerframework)によって担持され且つカチオ
ン^の溶媒和を提供する溶媒和単位の数を示し、x、y、zは、関係式z+y−
nx・pと溝たし、かつx、y、zは錯体アニオン[NZ、Yp] ’−と、ア
ニオンZ−17−1−t:yY−1錯体アニオン[NZnYp、+] ”°ロー
及び中性種MZ、からなる群の中から選択した種とを一定量共存させ得るように
決定する)で表されるポリマー錯体が挙げられ得る。
従って、種阿°°の輸送は、アニオン錯体[NZ、Y、]’−の電極への拡散に
よって行われる。!極では、錯体は幾つかの金属Mを失い、金属はt&iに付着
する。同時に、錯体アニオンがNZ、から再形成されるか、その電荷が増すか、
又は配位子Y−及び/若しくは配位子Z−が錯体アニオンの脱溶媒和によって遊
離される。電荷の増した錯体アニオン、Y−又は2−が反対側の電極の方に移動
する。電流方向が逆になると、現象は逆転する。
溶媒和ポリマー内のイオン種の移動度は比較的高いので、前述した機構の場合に
速度が速くなり得る。
ポリマーによって簡単に溶媒和し得るカチオン八を、アルカリ金属、アルカリ土
類金属、ランタン、第四アンモニウム基、アミジニウム基及びグアニジニウム基
の中から選択することができる。第四アンモニウム基の中では、式:%式%
に相当するものが挙げられ得る。アミジニウム基の中では、式・
RC(NL−JJ)z。
に相当するものが挙げられ得る。グアニジニウム基の中では、式:
%式%)
に相当するものが挙げられ得る。いずれの場合でも、Rは水素、アルキル基、オ
キサアルキル基又はアリール基であり得、jは0.1又は2の整数であり得る1
本発明の好ましいカチオン^は、イオン半径が大きいために錯体のイオン解離が
最良となる(この場合配位子Z−は錯生成力を持たない)ものである、この点で
はイオンに’、 Cs”、 Sr”、 Ba”及びN[I、”が特に好ましい。
Hは、原子価nが1〜5の金属の中がら選択し得る。挙げられ得る例は、イオン
半径が十分に小さいので簡単に錯生成し得るアルカリ金属及びアルカリ土類金属
、遷移金属並びに希土類である。 Li、Mg、Ca、Sr、Mn、Fe、Ni
、Co、Cu(I、IT)。
^g、Zn、Cd、^l、5n(II、IV)、Bi、Hg、Pb、Y、Laが
特に好ましい。
同一であるか又は異なるZ−及びY−は、ハロゲン(例えばF−、CI−、Br
−、ヒ);式QS−に相当する疑似ハロゲン;
以下の基R;co□−,(RFCO) 2N−、(R,Co) 2CQ−、R,
C0CQ2−。
QCOC(CN) 2− 、(R,C0)2C5O□RFF−、(R−Co)
2CSO2NR2−。
R−(OCR2CH,)、−Ct12COC(CN)2− ;スルホンアミド(
例えばQN(SO2RF)−(式中、QはCN、R,RCO,R,NCO,R2
NC5,R,、R,CO又は複素環式環を示し、R,はパーハロアルキル基又は
バーハロアリール基を示し、Rはアルキル基、オキサアルキル基又はアリール基
を示す)
の中から選択され得る。
2及びYは更に同時に又は別に、ビラジカル以上、一般にはマルチラジカル(例
えば−(R,5Q2)NQ’N(SO2RF)−) (式中、qoは先に定義し
たq及びR1と同様の官能価を有する二価基を示す)を示し得る。
本発明の材料に使用し得るポリマーは、少なくとも1個のへテロ原子(例えばO
,N、 F又はS)を含んでいる溶媒和単位をポリマー組織上に含むものである
。
これらのポリマーの中では、ポリマー組織の溶媒和単位がエーテル基又はアミン
基であるものが挙げられ得る。溶媒和単位がエーテル基のときには、ポリマー組
織はホモポリマー、ブロックコポリマー、ランダムコポリマー、交互コポリマー
又はコーム構造を有するエチレンオキシドコポリマーからなり得る。ホモポリマ
ーが含まれる場合、ポリマー組織はポリ(エチレンオキシド)からなるのが有利
である。コポリマーの中では、プロピレンオキシド、メチルグリシジルエーテル
、アリルグリシジルエーテル及びジオキソランの中から選択した環式エーテルと
エチレンオキシドとのコポリマーが挙げられ得る。他の型の有利なポリマーは、
ポリマー組織がポリ〔アルコキシ=(オリゴエチレンオキシ)ホスファゼン〕、
ポリ〔アルコキシオリゴ−エチレンオキシ)シロキサン〕又はポリ〔アルコキシ
(オリゴエチレン−オキシ)ビニルエーテル〕からなるものからなっている。
本発明の材料は、塩^Y、と塩NZ、とを溶媒和ポリマーに溶解して製造する。
混合物の成分の各比率は、関係式z+y−nx=pを満たし、かつX、7.Zに
よって錯体アニオン[MZ、、Y、]シーと、アニオン2−、アニオンソー1錯
体アニオン[NZ、Y、。]111411−及び中性種NZ、からなる群の中か
ら選択した種とが一定量共存し得るように決定する。
塩及びポリで−と共通の液体溶媒に溶解し、次いでこの溶媒を蒸発させて、塩を
ポリマーに溶解し得る。使用する成分によって、フィルム形成用プラスチック又
は粘性物質が得られる。ポリマー牙架橋させてもよい。予め架橋させたポリマー
を使用するならば、イオン化合物を溶媒に溶解し、予め架橋させたポリマーを得
られた溶液に浸漬し、次いで溶媒を除去する。ポリマーをその場で架橋させても
よい0例えば遊離基源、電離放射線又はルイス酸の作用によってポリマー組織を
架橋させてもよい。末端がアルコール又はアミン官能基である二官能価又は三官
能価オリゴ(エチレンオキシド)と、官能価が少なくとも2に等しいイソシアネ
ートとの重縮合によってポリマー組織を架橋させてもよい。
例えばペブルミルで粉末形態のポリマーと塩とをトライブレンドして、塩を溶解
してもよい、粉砕混合物をプレスすることによって、フィルム状の材料が得られ
得る。
イオン伝導性材料の場合に従来から使用されている種々の添加剤を混合物に加え
て、最終材料の特性を変えてもよい、従って、ポリマー組織は可塑剤(質量が2
00〜2000のエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロ
ラクトン、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、テトラアルキルスル
ファミド、ポリエチレングリコール、又はこれらのメチルエーテル、及び一般に
低揮発性の極性分子の誘導体)を含み得る。これらの添加剤の比率は質量全体の
1〜90%であり得る。
カチオンMの配位子を形成し得ないアニオンの1種以上の塩を加えて、例えば材
料の伝導率を増すか又は非晶質性を高めてもよい、これらの塩の中では、塩^X
(Aは先に定義した通りであり、Xは非局在化アニオン(例えばバークロレート
、トリフルオロメタンスルホネート及びビストリフルオロメタンスルホニルイミ
ジド)である)が挙げられ得る。
用途によっては、本発明の材料をフィルム状に製造するのが特に有利である0本
発明の材料を電気化学発生器(electrochemical genera
tor)に使用することができる。
このような発生器は、化学電位の高い金属Mの“源”陰極と、Mの低い化学電位
を設定する陽極即ち“井戸”とを含んでいる。これら2つの電極は、本発明の材
料からなるポリマー電解質を介して接触している。電極の少なくとも一方が、電
気化学活性材料と、電子伝導性材料と、本発明の材料とを含む複合構造を有する
のが有利である。電子伝導性材料はグラファイト又はカーボンブラック、特にア
セチレンブラックであり得る。陰極が金属亜鉛、金属マグネシウム、金属リチウ
ム若しくはこれらの合金の1つ、カルシウム又はアルミニウムからなるのが好ま
しい。
本発明の材料を、光の透過に作用し得る電気化学系で使用してもよい、このよう
な系は対極と、本発明の材料からなる電解質と、透明電極とを含んでいる。この
電極をMの電気化学付着用担体として又は電気クロム層用支持体として使用する
ことができる。このような系では、任意に透明支持体上に付着した金属Mのグリ
ッドで対極を形成する。
対極は更に、透明支持体上に付着した電気活性材料からなり得る。電気活性材料
は、電気化学反応で変色しない材料又は透明電極と共に変色する材料の中から選
択する。金属Mを銅、亜鉛、ニッケル、スズ及び鉛の中から選択するのが有利で
ある。
例示的で非制限的な以下の実施例で本発明の材料を更に詳しく説明する。
実施例1
質量が5xlO’g1モルのポリ(エチレンオキシド)PE0792mgと、ヨ
ウ化カリウム166閣gと、ヨウ化fR19mgとを撹拌しながら30n+ I
のアセトニトリルに溶解した。得られた均質溶液) PTFEプレート上に1が
れな直径5cmのガラスリング内に注入した。溶媒を蒸発させた後に、厚さが約
25μ−の黄色い弾性フィルムを得た。この材料のイオン伝導率の温度による変
動を第1図(温度上昇中(曲!ia)及び冷却中(曲線b))に示す。
実施例2
質量が9xlO5g1モルのポリ(エチレンオキシド) PE03.96.と、
塩化カリウム745mgと、塩化亜鉛1.09gとを撹拌しながら25輸1のメ
チルホルメートに溶解した。錯体アニオンZnCIx−,ZnCl%−を含む得
られた均質溶液を、鋳型を使用してポリプロピレンプレート上に展開した。溶媒
を蒸発させた後に、厚さが約100μ−の透明弾性フィルムを得た。
この材料のイオン伝導率の温度による変動を第2図(冷却中(曲線a)及び温度
上昇中(曲&1b))に示す。
実施例3
11、R,^l1cock、 P、E、^usLin、 T、X、 Neena
n、 J、T、 5isko。
P、M、 Blonsky & D、F、 5hriverによって“Macr
omoleeules”(19,1508(1986))に記載された方法で製
造したポリ(メトキシ−エトキシ−エトキシ)ホスファゼン2.83gと、塩化
グアニジニウム382Bと、塩化亜鉛272mgとを撹拌しながら20−Iのア
セトンに溶解した。得られた均質溶液を蒸発させた。非常に粘性のある透明材料
を得た。
22℃で測定した伝導率は5xlF’ (00m)−’よりも高かった。
実施例4
質量が約10’Fi1モルのポリエチレングリコール400−コーオキシメチレ
ン2.1gをC,V、 N1choLas、 D、J、 Wilson、 C。
Booth & R,J、M、 (:1lesによって“Br1t、 Poly
m、 J、”(20289(1988))に記載された方法で製造した。トリフ
ルオロ酢酸カリウム760+sgと、トリフルオロ酢酸亜鉛1.16gとを撹拌
しながら20−1のアセトニトリルに溶解した。 CF、CO□−イオンと[(
CF、C02))Zn]−イオンとを含む得られた均質溶液を実施例1の粂件下
で蒸発させた。非常に粘着性のある透明フィルムを得た。22℃で測定した伝導
率は7xlO−5(Ωcls)−1よりも高かった。
実施例5
質量が5xlO−’g1モルのポリ(エチレンオキシド) PEO5,28,と
、臭化ナトリウム1.03trと、無水臭化アルミニウム1.33&とをジルコ
ニアペブルミル内で乾式混合した。得られた粉末を耐漏型内にて80°C140
0バールでプレスした。
厚さが約50μmの半結晶質白色フィルムを得た。このフィルムを乾燥雰囲気(
<Ivpm)下においてグローブボックス内に貯蔵した。
実施例6
質量が3080g1モルのポリ(エチレンオキシド) PE0− トリオール(
Daiiehi Kogyo 5eiyaku Co製)4gと、塩化カリウム
372mgと、無水塩化コバルト552−gとを4mlのアセトニトリルと混合
した。溶解後に、ヘキサメチレンジインシアネート327mgと、ジブチルスズ
ジラウレート(触媒)−滴とを加えた。得られた青色溶液を、0.81離れた2
つのポリプロピレンプレートと3面上のシールとからなる型に流し込んだ、72
時間後に重縮合反応で得られたポリマー網状組織を型から取出し、乾燥窒素流で
アセトニトリルを蒸発させた。弾性膜が得られた。この膜は機械的性質が非常に
良好で、50℃での伝導率は3xlO−’(Ωam)−’で、CoCI3−イオ
ンとCoCI 、 ”−イオンとが共存していた。
実施例7
アセトニトリル中で過剰炭酸セシウムを(CF□Co) 28tlと反応させて
、ビス(トリフルオロアセチル)イミドのセシウム塩を製造した。蒸発後に、塩
をメチルホルメートで抽出して、結晶化した。セシウム塩5.11gを20m
lのテトラヒドロフランに溶解した溶液に無水塩化リチウム42:3+gを加え
た。CsCl沈澱物が生成し、それを遠心分離により分離した。
エチレンオキシド(801)と、メチルグリシジルエーテル(152)と、アリ
ルグリシジルエーテル(5z)とのターポリマー(重量平均分子量約2.5xl
O’)6.6 gをアセトニトリルに溶解した溶液に上澄み溶液10−1を加え
た。ポリマーに対して1重量%のペンゾイルパーオキシドをこの溶液に加えた。
(CF、Co)2N−と[(CFzCOhN2L+コーとの混合物を含んでいる
ポリマー−塩錯体のフィルムを鋳型を用いて展開し、溶媒の蒸発後に40μ−の
厚さを得た。乾燥したフィルムを乾燥アルゴン雰囲気下、80℃で3時間加熱し
た。過酸化物を用いて、アリル基の二重結合を介してポリマー鎖を架橋した。
得られたフィルムは機械的性質に優れ、26℃の伝導率は7xlO−5(Ωan
)−’であった。
実施例8
質量が5X10’[11モルのポリ(エチレンオキシド) PE0484mgと
、トリフルオロ酢酸セシウム2461111と、トリフルオロ酢酸ニッケル71
Bとを撹拌しながら15…1のアセトニトリルに溶解した。錯体N1(CFsC
O□)、−の形成がその鮮緑色で判明した。得られた均質溶液をPTFEプレー
ト上に置がれな直径4C−のガラスリング内に注入した。溶媒の蒸発後に、厚さ
が約25μmの弾性フィルムを得た。
実施例9
H,R,^l1eoek、 P、E、^ustin、 T、X、 Neenan
、 J、T、 5isko。
P、阿、 Blonsky & D、F、 5hriverによって“Macr
onolecules”(19,1508(1986))に記載された方法で製
造したポリ(メトキシ−エトキシ−エトキシ)ホスファゼン1.4gと、無水塩
化スズ378mgと、臭化セシウム168mgとを撹拌しなから20誦1のメチ
ルホルメートに溶解した。得られた均質溶液を蒸発させた。非常に粘性のある透
明材料を得た。この材料はアニオン5nCIJr−と、ポリマーで溶媒和した中
性塩5TIC+□とを含んでいた。
22℃で測定した伝導率は5xlO−’(Ωc−)−’よりも高かった。
実施例10
実施例7のコポリマー900mgと、トリフルオロ酢酸カリウム152Bと、ト
リフルオロ酢酸マグネシウム125糟gと、アゾビス(シアノバレリアン)酸2
0Bとを101のアセトニトリルに溶解した。 PTFE上のガラスリング内の
溶液を蒸発させ、アルゴン下で80°Cに加熱して弾性フィルムを得た。このフ
ィルムの55℃での伝導率は5xlO−’(Ωam)−’テアった。
この材料には塩にCF、CO2−と塩K”[CF、CO□)zMg]−とが共存
していた。
実施例11
質量が5xlO’g1モルのポリ(エチレンオキシド) PE0440mgと、
マグネシウムビスくトリフルオロアセチルイミジド)660請gと、フッ化セシ
ウム152mgとを撹拌しながら1511のアセトニトリルに溶解した。この組
成物には錯体(t4g((CFpCO)2N:h)J−と錯体Mg((CF3C
O)2N12F−とが共存していた。得られた均質溶液をPTFEプレート上に
置かれた直径4cmのガラスリング内に注入した。溶媒の蒸発後に、厚さが約2
5μIの弾性フィルムを得た。
実施例12
トリフルオロメタンスルホニルイミダゾールをメトキシエチルアミンと反応させ
て化合* CH,OC[l2CH2NH(SO□CF、)を製造した。塩酸で酸
性化した後にこの化合物を減圧下で蒸留した。マグネシウムメチルカーボネート
をメタノールに溶解した0、5M溶液2mlと、炭酸カリウム277Bとをこの
化合物1.2gに加えた。得られた溶液をヂ過し、蒸発させた。錯体342mg
とポリ(エチレンオキシド)(重量平均分子量約5xlO’) 396mgとを
20m lのアセトニトリルに溶解した。麿きPTFEプレート上に置かれたガ
ラスリング内に均質混合物を注入した。蒸発後に、厚さが55μmのフィルムな
得た。フィルムの60°Cでの伝導率は4xlO−’ (ΩelIf) −’で
あった。
実施例13
”J、 Org、 Chew”(312312,<1966))に記載の方法に
よってヘキサフルオロプロペンオキシドから2−メトキシテトラフルオロプロピ
オン酸を製造した。3.5gの炭酸水素カリウムを10m1の水に溶解した溶液
でこの[5,25gを処理した。
反応後に水を減圧下で蒸発させ、固体残留物を20論lのメチルホルメートで抽
出した。有機溶液の蒸発後に、塩KCCFIsOCF(CFs)C(h)ヲ得り
、 、:ノ[4,26gヲ15+*I+17)7セ) ニトリルに溶解し、無水
塩化マグネシウム300mgを加えた。
遠心分離によりKCI沈澱物を除去し、質量が9xlO’g1モルのポリ(エチ
レンオキシド)15gを2001のアセトニトリルに溶解した溶液と上澄み溶液
とを混合した。溶液を脱泡し、ガラスプレート上に流し込んだ、蒸発乾燥後に、
厚さが70μ−のフィルムを得た。80℃でのフィルムの伝導率は2xlO−コ
(Ωcsi)−’であった。
実施例14
ピリジンの存在下、塩化トリフルオロアセチルをテトロン酸のカリウム塩と縮合
させて、式:
で表されるトリフルオロアセチルテトロン酸を製造した。
トリフルオロアセチルテトロール酸のカリウム塩2.248を20m lのアセ
トニトリルに溶解した溶液に無水塩化リチウム105mgを加えた。塩化カリウ
ムの沈澱物を分電し、次いで質量が約10’E1モルのポリエチレングリコール
400−コーオキシメチレン3.3gを30m lのテトラヒドロフラン中で上
澄み溶液と混合した。 CJ、 N1cholas、DJ、 Wilson、
C。
Booth & RJ、M、 G11esによって“Br1t、 Polym、
J、”(20289(1988))に記載された方法でポリマー含製造した。
溶液を脱泡し、ガラスプレート上に流し込んだ、蒸発乾燥後に、厚さが95μ鑓
のフィルムを得た。フィルムの68°Cでの伝導率は9xlO−’ (Ωa−)
−’であった。
実施例15
実施例14の処理手順を繰り返した。但しトリフルオロアセチルテトロン酸の代
わりに式:
で表される各aと続けて使用した。
得られたフィルムの70℃での伝導率は10−’(Ωam)−’よりも高かった
。
実施例16
メトキシアセチルクロライドをピリジン中でマロノニトリルのカリウム誘導#、
に■C(CM)2に作用させ、次いで炭酸カリウムで処理して、塩にGHz−O
C[lzCOC(CM) z−を製造した。
この塩1.76gを10m1のアセトニトリルに溶解した溶液に無水塩化ユウロ
ピウム430mgを加えた。KC+沈澱物を遠心分離によって除去し、エチレン
オキシド(80g)−メチルグリシジルエーテル(201)のランダムコポリマ
ー2.2gを加えた。
実施例1の条件下で、蒸発後にポリマー電解質フィルムを得た。このフィルムは
アニオン錯体EuZ、−(Z=C[(3−OC[(2COC(CN) 2)の形
態の希土星金属を含んでいた。
実施例17
二次電気化学発生器は、直径3cmのディスク形状に切断した厚さが20μmの
亜鈴シートからなる陰極と、実施例2のポリマー材料からなる電解質と、電解質
材料58On+H1式
で表されるポリジメルカプトチアジアゾール965B及びアセチレンブランク1
50ngi含んでいる懸濁液3蒸発させて得られた複合構造を有する陽極とを含
んでいた。全体は、約200nmのモリブデン層で金属被覆したポリプロピレン
薬電装置(12μn+)上に厚さ125μ請のフィルムを形成した。全体を同一
直径に切断した。3種の成分を共に90℃、2xlO’Paでプレスした。この
ように形成した蓄電池の70℃での起電力は1.15ボルトであり、0.8Vの
カットオフ電圧までの5011^/cm2での容量は8C/am”であった、こ
の発生器は再実施例18
以下の電気化学系:
で二次発生器ご製造した。
電解質は実施例11に記載のものであった。陽極の組成は42%v/vの電解質
、8%v/vのアセチレンブラック及び50%v/vのフッ化グラファイトCF
、(x約1)であった、アセトニトリルに希釈した複合材料を8−μmの銅シー
ト上に展開して、厚さが約80μmの層を形成した。陰極は20−μ蹟のシート
であった。成分を80゛Cで貼合せて組み立てた後の蓄電池の電圧は2,5vで
あり、300μ^/cm”の比率での容量は7−^h/cII2であった。
実施例1つ
電気化学発生器は、厚さが25μ−のリチウムシートからなる陰極と、実施例7
に基づいて製造した電解質と、活性材料が酸化バナジウムV、0S(55%v/
v)、アセチレンブラック(6%v/v)及び成る量の同一電解質である複合電
極とを含んでいた。陽極の厚さは45μ−であった、 2.2Vのカットオフ電
圧での容量は8クーロン/c−2であった。
実施例20
透過度の変動する窓ガラスの組立て装置を以下のように製造した。実施例1に記
載のポリマー電解質層を、ドーズした酸化インジウム(ITO)層で被覆したガ
ラスプレート上に付着させて、10Ω2の抵抗と得た。対極は同様の寸法を有す
る他のガラスプレート上に1μ閣の金属鋼を付着させたものからなっていた。ホ
トエツチングにより連続層を、−辺が15−μm、厚さが2μIの正方形の網を
備えたグリッドに変えた。 4.9xlO’Pa(5kg/e@”)の機械力を
適用して、真空、80”Cで組み立てを行った。1ボルトの電圧を金属グリッド
とITO(負極)層との間に印加すると、反射性錆付着物が出現した。極性を逆
にすると、系の透明度は数秒で再生された。
実施例21
光の透過率が電気制御されるフレキシブルデバイスを以下のように製造した。カ
ソードスパッタリングによってフッ素を添加した酸化スズ(SnO□/F)の層
で被覆したポリ(エチレンテレフタレート) (PET)フィルム上に実施例9
に記載のポリマー電解質の層を付着させて、50Ω2の抵抗を得た。
対極はPETフィルム上に1−μmの金属スズを付着させたものからなっていた
。ホトエツチングにより連続層を、−辺が15−μm、厚さが2μmの正方形の
網を備えたグリッドに変えた。成分と貼合せて真空、80℃で組み立てを行った
。0.8vの電圧を金属グリッドと170層(負極)との間に印加すると、反射
性スズ付着物が出現した。極性を逆にすると、系の透明度は約1分で再生された
。
fig−づ
1000汀(K−1)
100M (に、1)
要約
本発明はイオン伝導性ポリマー材料、該材料の製造及び固体電解質としての該材
料の使用に関する。
材料は1種以上の塩をポリマーに溶解した固溶体からなり、原子価nがに〇≦5
の金属カチオンM”の輸送及び移動が、アニオン配位子Z−と、アニオン配位子
Y−と、カチオンM”との間で形成される一般式:
%式%
(式中1≦p≦3である)に相当する少なくとも1個の錯体アニオンによって行
われることを特徴とする。
電気化学発生器及び光の透過に作用し得る電気化学系の形成に適用される。
国際調査報告