JPH0549959B2 - - Google Patents
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- JPH0549959B2 JPH0549959B2 JP56085180A JP8518081A JPH0549959B2 JP H0549959 B2 JPH0549959 B2 JP H0549959B2 JP 56085180 A JP56085180 A JP 56085180A JP 8518081 A JP8518081 A JP 8518081A JP H0549959 B2 JPH0549959 B2 JP H0549959B2
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Classifications
-
- G—PHYSICS
- G21—NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
- G21C—NUCLEAR REACTORS
- G21C1/00—Reactor types
- G21C1/02—Fast fission reactors, i.e. reactors not using a moderator ; Metal cooled reactors; Fast breeders
- G21C1/022—Fast fission reactors, i.e. reactors not using a moderator ; Metal cooled reactors; Fast breeders characterised by the design or properties of the core
- G21C1/024—Fast fission reactors, i.e. reactors not using a moderator ; Metal cooled reactors; Fast breeders characterised by the design or properties of the core where the core is divided in zones with fuel and zones with breeding material
-
- G—PHYSICS
- G21—NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
- G21C—NUCLEAR REACTORS
- G21C7/00—Control of nuclear reaction
- G21C7/06—Control of nuclear reaction by application of neutron-absorbing material, i.e. material with absorption cross-section very much in excess of reflection cross-section
- G21C7/08—Control of nuclear reaction by application of neutron-absorbing material, i.e. material with absorption cross-section very much in excess of reflection cross-section by displacement of solid control elements, e.g. control rods
- G21C7/10—Construction of control elements
- G21C7/103—Control assemblies containing one or more absorbants as well as other elements, e.g. fuel or moderator elements
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、高速増殖炉に係り、特に炉心軸方向
における最大出力密度を低下するのに好適な高速
増殖炉に関するものである。
における最大出力密度を低下するのに好適な高速
増殖炉に関するものである。
高速増殖炉は、炉心内の核分裂性物質の核分裂
によつて発生する高速中性子を燃料親物質に吸収
させ、これにより新しい核分裂性物質を炉心内に
生産するものである。すなわち、高速増殖炉は、
核分裂性物質が核分裂によつて消費される速さよ
りも新しい核分裂性物質が生産される速さのほう
が大きい。この新しい核分裂性物質の生産、すな
わち、増殖によつて核燃料を有効に利用すること
ができる。
によつて発生する高速中性子を燃料親物質に吸収
させ、これにより新しい核分裂性物質を炉心内に
生産するものである。すなわち、高速増殖炉は、
核分裂性物質が核分裂によつて消費される速さよ
りも新しい核分裂性物質が生産される速さのほう
が大きい。この新しい核分裂性物質の生産、すな
わち、増殖によつて核燃料を有効に利用すること
ができる。
高速増殖炉の炉心は、一般に柱状に形成され、
核分裂性物質が存在する炉心領域と炉心領域の外
側を取囲んで主として燃料親物質からなるブラン
ケツト領域とから形成されている。ブランケツト
領域は、炉心領域の外周を取囲む半径方向ブラン
ケツト領域と炉心領域の軸方向の両端に位置して
いる軸方向ブランケツト領域とを有している。炉
心領域に存在する核分裂性物質は主にプルトニウ
ム−239であり、ブランケツト領域に存在する燃
料親物質は主にウラン−238である。ウラン−238
は、プルトニウム−239の核分裂によつて発生す
る高速中性子を吸収してプルトニウム−239に変
化する。
核分裂性物質が存在する炉心領域と炉心領域の外
側を取囲んで主として燃料親物質からなるブラン
ケツト領域とから形成されている。ブランケツト
領域は、炉心領域の外周を取囲む半径方向ブラン
ケツト領域と炉心領域の軸方向の両端に位置して
いる軸方向ブランケツト領域とを有している。炉
心領域に存在する核分裂性物質は主にプルトニウ
ム−239であり、ブランケツト領域に存在する燃
料親物質は主にウラン−238である。ウラン−238
は、プルトニウム−239の核分裂によつて発生す
る高速中性子を吸収してプルトニウム−239に変
化する。
高速増殖炉においても、定格出力達成後の核分
裂性物質の消費により反応度が失われる。この反
応度損失を補償するために、高速増殖炉の燃焼初
期の反応度を高速増殖炉運転時の反応度よりも大
きくし、所定期間、高速増殖炉が所定の出力を維
持できるように考慮している。所定出力を維持で
きるように高速増殖炉にあらかじめ付加した反応
度を、余剰反応度という。高速増殖炉の炉心に挿
入された制御棒は、核暴走を防止するために余剰
反応度を制御している。高速増殖炉における制御
棒は、一般に上方より炉心内に挿入される。
裂性物質の消費により反応度が失われる。この反
応度損失を補償するために、高速増殖炉の燃焼初
期の反応度を高速増殖炉運転時の反応度よりも大
きくし、所定期間、高速増殖炉が所定の出力を維
持できるように考慮している。所定出力を維持で
きるように高速増殖炉にあらかじめ付加した反応
度を、余剰反応度という。高速増殖炉の炉心に挿
入された制御棒は、核暴走を防止するために余剰
反応度を制御している。高速増殖炉における制御
棒は、一般に上方より炉心内に挿入される。
炉心内に装荷された燃料集合体の有するエネル
ギを有効に活用するためには、出力分布を可能な
限り平坦にすることが必要である。すなわち、最
大出力密度を低く押えることが要求される。
ギを有効に活用するためには、出力分布を可能な
限り平坦にすることが必要である。すなわち、最
大出力密度を低く押えることが要求される。
本発明の目的は、高速増殖炉の炉心深さの途中
に制御棒が存在する状況下でのその制御棒下端よ
りも下方の炉心領域と上方の炉心領域との出力分
布を極力平坦化することにより、炉心全体にわた
り出力分布を極力平坦化することにある。
に制御棒が存在する状況下でのその制御棒下端よ
りも下方の炉心領域と上方の炉心領域との出力分
布を極力平坦化することにより、炉心全体にわた
り出力分布を極力平坦化することにある。
本発明の特徴は、上方より炉心領域内に挿入さ
れる制御棒の下部の中性子吸収断面積をその上部
の中性子吸収断面積よりも小さくすることにあ
る。
れる制御棒の下部の中性子吸収断面積をその上部
の中性子吸収断面積よりも小さくすることにあ
る。
本発明は、第1図に示す軸方向非均質炉心にお
ける制御棒の挿入深さと最大出力密度との関係を
詳細に検討することによつてなされたものであ
る。以下にその検討内容を説明する。
ける制御棒の挿入深さと最大出力密度との関係を
詳細に検討することによつてなされたものであ
る。以下にその検討内容を説明する。
第1図に示す軸方向非均質炉心1は、米国特許
出願第339894号(1982年1月18日出願)“高速増
殖炉”にて提案されているものである。この軸方
向非均質炉心1は、炉心領域2、内部ブランケツ
ト領域3および外部ブランケツト領域から構成さ
れる。炉心領域2は、半径方向ブランケツト領域
4および軸方向ブランケツト領域5Aおよび5B
からなる外部ブランケツト領域によつて取囲れて
いる。水平方向に伸びる内部ブランケツト領域3
が、炉心領域2内でしかも軸方向の中央に配置さ
れる。内部ブランケツト領域3の軸方向の厚み
は、水平方向で中心部よりも周辺部で薄くなつて
いる。すなわち、内部ブランケツト領域3は、軸
方向に偏平な柱状体で周辺部の厚みを薄くしたも
のである。内部ブランケツト領域3と半径方向ブ
ランケツト領域4の間に、炉心領域2が介在して
いる。余剰反応度を制御して原子炉出力を調節す
る制御棒6は、上方より炉心領域2内に挿入され
る。第1図は、制御棒6が軸方向に炉心領域2よ
り半分引抜かれている状態を示している。当然の
ことながら、制御棒6は、高速増殖炉の起動前に
は炉心領域2内に完全に挿入され、燃料集合体交
換前の高速増殖炉の燃料サイクル末期には炉心領
域2から完全に引抜かれてしまう。制御棒6は、
炉心領域2の高さに相当する部分に中性子吸収材
であるボロン−10を内蔵している。この中性子吸
収材領域の軸方向の長さは、炉心領域2の高さに
等しい。ボロン−10はB4Cという化合物の形態
になつており、ボロン−10の濃度(30重量%)は
制御棒6の軸方向で一様になつている。この制御
棒6を全挿入から全引抜きに渡つて軸方向に炉心
領域2内で移動させた時の炉心領域2の軸方向に
おける最大出力密度の変化を第2図に特性Aとし
て示す。第2図において制御棒の挿入深さ割合と
は、炉心領域2の高さに対する制御棒6の炉心領
域2内に挿入された中性子吸収材充填領域の軸方
向の長さの割合である。挿入深さ割合100%は制
御棒全挿入を意味し、挿入深さ割合0%は全引抜
きを意味する。炉心領域2の軸方向における最大
出力密度は、制御棒6の挿入深さ割合が100%よ
り減少するとともに増大し、挿入深さ割合が約45
%の時に最大値を示し、挿入深さ割合がさらに減
少すると急激に低下することがわかつた。挿入深
さ割合が約45%の時の炉心領域2の軸方向におけ
る最大出力密度は、挿入深さ割合0%の時の最大
出力密度の約9%増となる。
出願第339894号(1982年1月18日出願)“高速増
殖炉”にて提案されているものである。この軸方
向非均質炉心1は、炉心領域2、内部ブランケツ
ト領域3および外部ブランケツト領域から構成さ
れる。炉心領域2は、半径方向ブランケツト領域
4および軸方向ブランケツト領域5Aおよび5B
からなる外部ブランケツト領域によつて取囲れて
いる。水平方向に伸びる内部ブランケツト領域3
が、炉心領域2内でしかも軸方向の中央に配置さ
れる。内部ブランケツト領域3の軸方向の厚み
は、水平方向で中心部よりも周辺部で薄くなつて
いる。すなわち、内部ブランケツト領域3は、軸
方向に偏平な柱状体で周辺部の厚みを薄くしたも
のである。内部ブランケツト領域3と半径方向ブ
ランケツト領域4の間に、炉心領域2が介在して
いる。余剰反応度を制御して原子炉出力を調節す
る制御棒6は、上方より炉心領域2内に挿入され
る。第1図は、制御棒6が軸方向に炉心領域2よ
り半分引抜かれている状態を示している。当然の
ことながら、制御棒6は、高速増殖炉の起動前に
は炉心領域2内に完全に挿入され、燃料集合体交
換前の高速増殖炉の燃料サイクル末期には炉心領
域2から完全に引抜かれてしまう。制御棒6は、
炉心領域2の高さに相当する部分に中性子吸収材
であるボロン−10を内蔵している。この中性子吸
収材領域の軸方向の長さは、炉心領域2の高さに
等しい。ボロン−10はB4Cという化合物の形態
になつており、ボロン−10の濃度(30重量%)は
制御棒6の軸方向で一様になつている。この制御
棒6を全挿入から全引抜きに渡つて軸方向に炉心
領域2内で移動させた時の炉心領域2の軸方向に
おける最大出力密度の変化を第2図に特性Aとし
て示す。第2図において制御棒の挿入深さ割合と
は、炉心領域2の高さに対する制御棒6の炉心領
域2内に挿入された中性子吸収材充填領域の軸方
向の長さの割合である。挿入深さ割合100%は制
御棒全挿入を意味し、挿入深さ割合0%は全引抜
きを意味する。炉心領域2の軸方向における最大
出力密度は、制御棒6の挿入深さ割合が100%よ
り減少するとともに増大し、挿入深さ割合が約45
%の時に最大値を示し、挿入深さ割合がさらに減
少すると急激に低下することがわかつた。挿入深
さ割合が約45%の時の炉心領域2の軸方向におけ
る最大出力密度は、挿入深さ割合0%の時の最大
出力密度の約9%増となる。
発明者等は、制御棒の挿入深さ割合によつて軸
方向の最大出力密度が変化する現象を発見した。
本発明は、この新しく発見した現象、すなわち、
制御棒の移動による炉心の最大出力密度の増大が
制御棒の中性子吸収断面積を変化させることによ
つて抑制できることを確認したことに基づいてな
されたものである。
方向の最大出力密度が変化する現象を発見した。
本発明は、この新しく発見した現象、すなわち、
制御棒の移動による炉心の最大出力密度の増大が
制御棒の中性子吸収断面積を変化させることによ
つて抑制できることを確認したことに基づいてな
されたものである。
上記の検討結果に基づいてなされた本発明の好
適な一実施例を第3図〜第9図に基づいて以下に
説明する。
適な一実施例を第3図〜第9図に基づいて以下に
説明する。
高速増殖炉は、上端部を回転プラグ22にて封
鎖された原子炉容器21、多数の燃料集合体25
から構成される炉心24、炉心24内に挿入され
る制御棒および原子炉容器21に取付けられて燃
料集合体25を支持する炉心支持板45を有して
いる。燃料集合体25は、炉心支持板45に取付
けられる流量調整管47内に燃料集合体25の下
端部にあるエントランスノズル41を挿入するこ
とにより保持される。燃料集合体25の構造を第
4図に示す。燃料集合体25は、ラツパ管39の
両端を下部遮蔽体40と上部遮蔽体43に取付
け、ラツパ管39内に配置される多数の燃料ピン
26を下部遮蔽体40に取付けて構成される。冷
却材であるNaが流入する開口42を有するエン
トランスノズル41が、下部遮蔽体40の下部に
設けられる。
鎖された原子炉容器21、多数の燃料集合体25
から構成される炉心24、炉心24内に挿入され
る制御棒および原子炉容器21に取付けられて燃
料集合体25を支持する炉心支持板45を有して
いる。燃料集合体25は、炉心支持板45に取付
けられる流量調整管47内に燃料集合体25の下
端部にあるエントランスノズル41を挿入するこ
とにより保持される。燃料集合体25の構造を第
4図に示す。燃料集合体25は、ラツパ管39の
両端を下部遮蔽体40と上部遮蔽体43に取付
け、ラツパ管39内に配置される多数の燃料ピン
26を下部遮蔽体40に取付けて構成される。冷
却材であるNaが流入する開口42を有するエン
トランスノズル41が、下部遮蔽体40の下部に
設けられる。
中間熱交換器(図示せず)にて冷却された冷却
材であるNaは、入口ノズル23Aより原子炉容
器21内の下部プレナム48内に流入する。その
後、Naは、開口49を通つて高圧プレナム46
内に流入し、さらに、流量調整管47に設けられ
た開口および開口42を通つて燃料集合体25内
に導かれる。Naは、燃料集合体25内で燃料ピ
ン26によつて加熱され昇温する。高温のNaは、
出口ノズル23Bから原子炉容器21外に流出
し、前述の中間熱交換器に送られる。
材であるNaは、入口ノズル23Aより原子炉容
器21内の下部プレナム48内に流入する。その
後、Naは、開口49を通つて高圧プレナム46
内に流入し、さらに、流量調整管47に設けられ
た開口および開口42を通つて燃料集合体25内
に導かれる。Naは、燃料集合体25内で燃料ピ
ン26によつて加熱され昇温する。高温のNaは、
出口ノズル23Bから原子炉容器21外に流出
し、前述の中間熱交換器に送られる。
多数の燃料集合体25によつて構成される炉心
24の縦断面の概略構造を第5図に示す。外部ブ
ランケツト領域(半径方向ブランケツト領域4、
軸方向ブランケツト領域5Aおよび5B)に取囲
まれる炉心領域50の軸方向中央に水平方向に伸
びる内部ブランケツト領域51が存在する。内部
ブランケツト領域51の軸方向の厚みは2段階に
変化している。すなわち、内部ブランケツト領域
51の周辺部における厚みはH4は、その中央部
の厚みH3よりも薄くなつている。本実施例の炉
心24は、第1図と同様な軸方向非均質炉心であ
る。炉心24は、半径方向に内部ブランケツト領
域を有する柱状の第層、第層の内部ブランケ
ツト領域を有する環状の第層、内部ブランケツ
ト領域を有しない環状の第層および半径方向ブ
ランケツト領域を形成する環状の第層が順に同
心状に配置されている。内部ブランケツト領域5
1の最外周面は、炉心領域50を間に介在させて
半径方向ブランケツト領域4に対向している。し
かし、本実施例における第層の内部ブランケツ
ト領域の軸方向の厚みは、半径方向に一定であ
る。これは、後述するように第層に一種類の燃
料集合体を配置すればよく、燃料集合体の製造が
容易になつてその燃料集合体の装荷が容易であ
る。第層の内部ブランケツト領域と第層のブ
ランケツト領域は隣接している。
24の縦断面の概略構造を第5図に示す。外部ブ
ランケツト領域(半径方向ブランケツト領域4、
軸方向ブランケツト領域5Aおよび5B)に取囲
まれる炉心領域50の軸方向中央に水平方向に伸
びる内部ブランケツト領域51が存在する。内部
ブランケツト領域51の軸方向の厚みは2段階に
変化している。すなわち、内部ブランケツト領域
51の周辺部における厚みはH4は、その中央部
の厚みH3よりも薄くなつている。本実施例の炉
心24は、第1図と同様な軸方向非均質炉心であ
る。炉心24は、半径方向に内部ブランケツト領
域を有する柱状の第層、第層の内部ブランケ
ツト領域を有する環状の第層、内部ブランケツ
ト領域を有しない環状の第層および半径方向ブ
ランケツト領域を形成する環状の第層が順に同
心状に配置されている。内部ブランケツト領域5
1の最外周面は、炉心領域50を間に介在させて
半径方向ブランケツト領域4に対向している。し
かし、本実施例における第層の内部ブランケツ
ト領域の軸方向の厚みは、半径方向に一定であ
る。これは、後述するように第層に一種類の燃
料集合体を配置すればよく、燃料集合体の製造が
容易になつてその燃料集合体の装荷が容易であ
る。第層の内部ブランケツト領域と第層のブ
ランケツト領域は隣接している。
本実施例の軸方向非均質炉心の寸法は、D1=
405cm、D2=325cm、d1=256cm、d2=194cm、H1
=175cm、H2=95cm、H3=22cmおよびH4=12cm
である。
405cm、D2=325cm、d1=256cm、d2=194cm、H1
=175cm、H2=95cm、H3=22cmおよびH4=12cm
である。
第層、第層、第層および第層に装荷さ
れる燃料集合体の構造を第7A図〜第7D図に基
づいて説明する。第層に装荷される燃料集合体
25Aは、第4図に示す燃料集合体25内の燃料
ピンとして、第7A図に示す燃料ピン26Aを用
いたものである。燃料ピン26Aは端栓28およ
び29にて両端を密封した被覆管27内に2種類
の燃料ペレツト、すなわち炉心燃料ペレツトおよ
びブランケツト燃料ペレツトを充填したものであ
る。被覆管27内には、上方、すなわち端栓28
側より上部ブランケツト領域31A、炉心領域3
2A、内部ブランケツト領域33、炉心領域32
Bおよび下部ブランケツト領域31Bが順に配置
される。下部ブランケツト領域31Bの下方に
は、核分裂によつて生じる核分裂生成ガスを蓄え
るガスプレナム34が存在する。上部ブランケツ
ト領域31A、中部ブランケツト領域33および
下部ブランケツト領域31Bは、ウラン−238を
多量に含む天然ウランよりなるブランケツト燃料
ペレツトが充填されている。炉心領域32Aおよ
び32Bは、プルトニウム−239が富化された
PuO2−UO2からなる炉心燃料ペレツトが充填さ
れている。上部ブランケツト領域31A上端から
下部ブランケツト領域下端までの長さは、175cm
(H1)である。ワイヤスペーサ30が、被覆管2
7の外周に取付けられる。
れる燃料集合体の構造を第7A図〜第7D図に基
づいて説明する。第層に装荷される燃料集合体
25Aは、第4図に示す燃料集合体25内の燃料
ピンとして、第7A図に示す燃料ピン26Aを用
いたものである。燃料ピン26Aは端栓28およ
び29にて両端を密封した被覆管27内に2種類
の燃料ペレツト、すなわち炉心燃料ペレツトおよ
びブランケツト燃料ペレツトを充填したものであ
る。被覆管27内には、上方、すなわち端栓28
側より上部ブランケツト領域31A、炉心領域3
2A、内部ブランケツト領域33、炉心領域32
Bおよび下部ブランケツト領域31Bが順に配置
される。下部ブランケツト領域31Bの下方に
は、核分裂によつて生じる核分裂生成ガスを蓄え
るガスプレナム34が存在する。上部ブランケツ
ト領域31A、中部ブランケツト領域33および
下部ブランケツト領域31Bは、ウラン−238を
多量に含む天然ウランよりなるブランケツト燃料
ペレツトが充填されている。炉心領域32Aおよ
び32Bは、プルトニウム−239が富化された
PuO2−UO2からなる炉心燃料ペレツトが充填さ
れている。上部ブランケツト領域31A上端から
下部ブランケツト領域下端までの長さは、175cm
(H1)である。ワイヤスペーサ30が、被覆管2
7の外周に取付けられる。
第層に装荷される燃料集合体25Bは、第7
B図の燃料ピン26Bを用いたものである。燃料
ピン26Bは燃料ピン26Aに比べて炉心領域3
5Aおよび35Bの長さを長くして中部ブランケ
ツト領域36の長さを短かくしたものである。第
7C図の燃料ピン26Cを用いることにより、第
層に装荷される燃料集合体25Cが構成され
る。燃料ピン26Cは、上部ブランケツト領域3
1Aと下部ブランケツト領域31Bとの間に炉心
燃料ペレツトのみが充填される炉心領域37を配
置したものである。第7D図の燃料ピン26D
は、被覆管27内のガスプレナム34より上方に
ブランケツト燃料ペレツトのみを充填したブラン
ケツト領域38を有している。第層に装荷され
る燃料集合体25Dは、燃料ピン26Dを用いて
いる。各その燃料ピンの炉心領域におけるプルト
ニウム−239の富化度は等しい。
B図の燃料ピン26Bを用いたものである。燃料
ピン26Bは燃料ピン26Aに比べて炉心領域3
5Aおよび35Bの長さを長くして中部ブランケ
ツト領域36の長さを短かくしたものである。第
7C図の燃料ピン26Cを用いることにより、第
層に装荷される燃料集合体25Cが構成され
る。燃料ピン26Cは、上部ブランケツト領域3
1Aと下部ブランケツト領域31Bとの間に炉心
燃料ペレツトのみが充填される炉心領域37を配
置したものである。第7D図の燃料ピン26D
は、被覆管27内のガスプレナム34より上方に
ブランケツト燃料ペレツトのみを充填したブラン
ケツト領域38を有している。第層に装荷され
る燃料集合体25Dは、燃料ピン26Dを用いて
いる。各その燃料ピンの炉心領域におけるプルト
ニウム−239の富化度は等しい。
制御棒は、第3図、第6図に示すように調整棒
6A、安全棒6Bおよび後備安全棒6Cの3種類
がある。いずれの制御棒も、中性子吸収材として
B4Cを用いている。調整棒6Aは、燃料消費に
伴う原子炉出力低下の補償等の高速増殖炉の運転
中における原子炉出力を制御するものである。調
整棒は、高速増殖炉の運転が経過するに従つて炉
心領域50より徐々に引抜かれる。安全棒6B
は、高速増殖炉の運転を停止させるものである。
安全棒6Bは、高速増殖炉の起動とともに炉心領
域50から完全に引抜かれ、高速増殖炉の通常運
転時には炉心領域50から引抜かれたままであ
る。高速増殖炉の保守点検時および燃料交換時ま
たは事故発生によるスクラム時等のように高速増
殖炉の運転を停止する場合には、安全棒6Bは炉
心領域50内へ完全に挿入される。高速増殖炉を
停止させる場合には、当然のことながら調整棒6
Aも炉心領域50内に完全に挿入される。後備安
全棒6Cは、機能的には安全棒6Bと同じであ
る。後備安全棒6Cは安全棒6Bの駆動機構と異
なつた駆動機構を有し、安全棒6Bをバツクアツ
プするものである。すなわち、後備安全棒6C
は、安全棒6Bの炉心領域50内への挿入が不可
能になつた時、安全棒6Bに代つて炉心領域50
内に挿入されて高速増殖炉を停止させる。安全棒
6Bおよび後備安全棒6Cは、原子炉停止用制御
棒である。これに対して調整棒6Aは、原子炉停
止用としての機能も有してはいるが主として原子
炉出力調整用制御棒である。
6A、安全棒6Bおよび後備安全棒6Cの3種類
がある。いずれの制御棒も、中性子吸収材として
B4Cを用いている。調整棒6Aは、燃料消費に
伴う原子炉出力低下の補償等の高速増殖炉の運転
中における原子炉出力を制御するものである。調
整棒は、高速増殖炉の運転が経過するに従つて炉
心領域50より徐々に引抜かれる。安全棒6B
は、高速増殖炉の運転を停止させるものである。
安全棒6Bは、高速増殖炉の起動とともに炉心領
域50から完全に引抜かれ、高速増殖炉の通常運
転時には炉心領域50から引抜かれたままであ
る。高速増殖炉の保守点検時および燃料交換時ま
たは事故発生によるスクラム時等のように高速増
殖炉の運転を停止する場合には、安全棒6Bは炉
心領域50内へ完全に挿入される。高速増殖炉を
停止させる場合には、当然のことながら調整棒6
Aも炉心領域50内に完全に挿入される。後備安
全棒6Cは、機能的には安全棒6Bと同じであ
る。後備安全棒6Cは安全棒6Bの駆動機構と異
なつた駆動機構を有し、安全棒6Bをバツクアツ
プするものである。すなわち、後備安全棒6C
は、安全棒6Bの炉心領域50内への挿入が不可
能になつた時、安全棒6Bに代つて炉心領域50
内に挿入されて高速増殖炉を停止させる。安全棒
6Bおよび後備安全棒6Cは、原子炉停止用制御
棒である。これに対して調整棒6Aは、原子炉停
止用としての機能も有してはいるが主として原子
炉出力調整用制御棒である。
調整棒6Aを第8図に基づいて説明する。調整
棒6Aは、複数のアブソーバロツド7、上部タイ
ロツド11および下部タイロツド16から構成さ
れる。アブソーバロツド7は、被覆管8の両端を
端栓9Aおよび9Bにて密封し、被覆管8内に2
種類のB4Cペレツト10Aおよび10Bを充填
したものである。B4Cペレツト10Aのボロン
−10の濃度はB4Cペレツト10Bのその濃度よ
りも大きい。すなわち前者の濃度は32.5重量%で
あり、後者の濃度は29.5重量%である。前者の濃
度は後者のそれの約1.1倍となつている。ボロン
−10の濃度は(ボロン−10の量)/(ボロン−10
の量+ボロン−11の量)で表わされる。ボロン−
11は、中性子を吸収しない物質である。B4Cペ
レツト10Aは調整棒6Aの上部に配置される。
B4Cペレツト10Bは、調整棒6Aの下部に配
置される。アブソーバロツド8内のB4Cペレツ
ト10Aおよび10Bが充填された中性子吸収材
充填領域の高さは、炉心領域50の高さH2に等
しい。B4Cペレツト10Aの充填領域R1の高さ
とB4Cペレツト10Bの充填領域R2の高さは等
しく共に高さH2の1/2である。充填領域R1および
R2内でのボロン−10の濃度は、軸方向にそれぞ
れ一様である。アブソーバロツド8の両端部は、
上部タイプレート11および下部タイプレート1
6に取付けられる。上部タイプレート11および
下部タイプレート16は、円筒カバー65にて連
結される。アブソーバロツド8は、円筒カバー6
5内に配置される。上部タイプレート11は、そ
の上端部に連結部13を有する。また下部タイプ
レート16は、緩衝装置を構成するダツシユラム
18を下端部に有する。
棒6Aは、複数のアブソーバロツド7、上部タイ
ロツド11および下部タイロツド16から構成さ
れる。アブソーバロツド7は、被覆管8の両端を
端栓9Aおよび9Bにて密封し、被覆管8内に2
種類のB4Cペレツト10Aおよび10Bを充填
したものである。B4Cペレツト10Aのボロン
−10の濃度はB4Cペレツト10Bのその濃度よ
りも大きい。すなわち前者の濃度は32.5重量%で
あり、後者の濃度は29.5重量%である。前者の濃
度は後者のそれの約1.1倍となつている。ボロン
−10の濃度は(ボロン−10の量)/(ボロン−10
の量+ボロン−11の量)で表わされる。ボロン−
11は、中性子を吸収しない物質である。B4Cペ
レツト10Aは調整棒6Aの上部に配置される。
B4Cペレツト10Bは、調整棒6Aの下部に配
置される。アブソーバロツド8内のB4Cペレツ
ト10Aおよび10Bが充填された中性子吸収材
充填領域の高さは、炉心領域50の高さH2に等
しい。B4Cペレツト10Aの充填領域R1の高さ
とB4Cペレツト10Bの充填領域R2の高さは等
しく共に高さH2の1/2である。充填領域R1および
R2内でのボロン−10の濃度は、軸方向にそれぞ
れ一様である。アブソーバロツド8の両端部は、
上部タイプレート11および下部タイプレート1
6に取付けられる。上部タイプレート11および
下部タイプレート16は、円筒カバー65にて連
結される。アブソーバロツド8は、円筒カバー6
5内に配置される。上部タイプレート11は、そ
の上端部に連結部13を有する。また下部タイプ
レート16は、緩衝装置を構成するダツシユラム
18を下端部に有する。
燃料集合体25の外観と同じ形状を有する複数
の下部案内管66が、炉心24内の燃料集合体2
5間に配置される。下部案内管66の下部構造を
第9図に示す。下部案内管66の下端部に設けら
れたエントランスノズル52が、流量調整管47
内に挿入することによつて炉心支持板45に支持
される。ダツシユポツト55を有する緩衝器54
が、下部案内管66内の下端部に配置され、支持
部材56によつて下部案内管66に固定されてい
る。上部案内管57は、第3図に示すように下部
案内管66の延長線上でそれの上方に配置され
る。上部案内管57は、回転プラグ22に固定さ
れる。
の下部案内管66が、炉心24内の燃料集合体2
5間に配置される。下部案内管66の下部構造を
第9図に示す。下部案内管66の下端部に設けら
れたエントランスノズル52が、流量調整管47
内に挿入することによつて炉心支持板45に支持
される。ダツシユポツト55を有する緩衝器54
が、下部案内管66内の下端部に配置され、支持
部材56によつて下部案内管66に固定されてい
る。上部案内管57は、第3図に示すように下部
案内管66の延長線上でそれの上方に配置され
る。上部案内管57は、回転プラグ22に固定さ
れる。
調整棒6Aは、下部案内管66および上部案内
管5内内を移動する。制御棒駆動装置60Aおよ
び6Bは、回転プラグ22に設置される。制御棒
駆動装置60Aよりその下方に伸びる駆動延長軸
58は、上部案内管57内を通つて調整棒6Aの
連結部13と着脱可能に結合される。円筒ベロー
ズ59の両端が、上部案内管57と駆動延長軸5
8に取付けられる。円筒ベローズ59は、上部案
内管57内を上昇するナトリウムベーパの上方へ
の移行を阻止している。
管5内内を移動する。制御棒駆動装置60Aおよ
び6Bは、回転プラグ22に設置される。制御棒
駆動装置60Aよりその下方に伸びる駆動延長軸
58は、上部案内管57内を通つて調整棒6Aの
連結部13と着脱可能に結合される。円筒ベロー
ズ59の両端が、上部案内管57と駆動延長軸5
8に取付けられる。円筒ベローズ59は、上部案
内管57内を上昇するナトリウムベーパの上方へ
の移行を阻止している。
安全棒6Bおよび後備安全棒6Cは、アブソー
バロツド8内に充填されたB4Cペレツトを除い
て前述した調整棒6Aと同じ構造を有している。
調整棒6Aのボロン−10の濃度がその軸方向で前
述したように変化しているのに対して、安全棒6
Bおよび後備安全棒6Cのボロン−10の濃度は軸
方向に一様である。安全棒6Bおよび後備安全棒
6Cのボロン−10の濃度は、31重量%である。安
全棒6Bおよび後備安全棒6Cも、下部案内管6
6および上部案内管57内を移動する。安全棒6
Bは、制御棒駆動装置60Bから下方に延びる駆
動延長軸58に着脱可能に結合される。制御棒駆
動装置60Aおよび60Bは、モータ(図示せ
ず)の回転力を用いて駆動延長軸58を上下に移
動させるものである。制御棒駆動装置60Aは、
高速増殖炉の起動時および停止時はもとより運転
中の出力調整時にも駆動される。制御棒駆動装置
60Bは、高速増殖炉の起動時および停止時に駆
動されるが、運転中の出力調整時には駆動されな
い。後備安全棒6Cは、制御棒駆動装置60Bと
は異なる機構、例えば流体圧にて上下に駆動され
る。
バロツド8内に充填されたB4Cペレツトを除い
て前述した調整棒6Aと同じ構造を有している。
調整棒6Aのボロン−10の濃度がその軸方向で前
述したように変化しているのに対して、安全棒6
Bおよび後備安全棒6Cのボロン−10の濃度は軸
方向に一様である。安全棒6Bおよび後備安全棒
6Cのボロン−10の濃度は、31重量%である。安
全棒6Bおよび後備安全棒6Cも、下部案内管6
6および上部案内管57内を移動する。安全棒6
Bは、制御棒駆動装置60Bから下方に延びる駆
動延長軸58に着脱可能に結合される。制御棒駆
動装置60Aおよび60Bは、モータ(図示せ
ず)の回転力を用いて駆動延長軸58を上下に移
動させるものである。制御棒駆動装置60Aは、
高速増殖炉の起動時および停止時はもとより運転
中の出力調整時にも駆動される。制御棒駆動装置
60Bは、高速増殖炉の起動時および停止時に駆
動されるが、運転中の出力調整時には駆動されな
い。後備安全棒6Cは、制御棒駆動装置60Bと
は異なる機構、例えば流体圧にて上下に駆動され
る。
高速増殖炉の起動時に挿入されていたすべての
安全棒6Bおよび後備安全棒6Cは、制御棒駆動
装置により炉心領域50より上方に完全に引抜か
れる。調整棒6Aが炉心領域50内に完全に挿入
されている時、すなわち、ダツシユラム18がダ
ツシユポツト55内に完全に挿入されている時、
調整棒6Aの中性子吸収材充填領域(R1,R2)
は、炉心領域50と同じレベルにある。調整棒6
Aも、原子炉出力を上昇させるために徐々に炉心
領域50より上方に向つて引抜かれる。第5図
は、調整棒6Aが、炉心領域50から半分引抜か
れた状態を示している。高圧プレナム46内の
Naは、流量調整管47に設けられた開口および
開口53を通つてエントランスノズル52内に流
入する。このNaは、支持部材56間を通抜け、
下部案内管51内を上昇する。Naは、開口17
を通つて下部タイプレート16の内部空間19お
よびアブソーバロツド8の相互間の流路を経て上
部タイプレート11の内部空間15に到達し、や
がて開口12より流出する。アブソーバロツド8
は、Naにより冷却される。
安全棒6Bおよび後備安全棒6Cは、制御棒駆動
装置により炉心領域50より上方に完全に引抜か
れる。調整棒6Aが炉心領域50内に完全に挿入
されている時、すなわち、ダツシユラム18がダ
ツシユポツト55内に完全に挿入されている時、
調整棒6Aの中性子吸収材充填領域(R1,R2)
は、炉心領域50と同じレベルにある。調整棒6
Aも、原子炉出力を上昇させるために徐々に炉心
領域50より上方に向つて引抜かれる。第5図
は、調整棒6Aが、炉心領域50から半分引抜か
れた状態を示している。高圧プレナム46内の
Naは、流量調整管47に設けられた開口および
開口53を通つてエントランスノズル52内に流
入する。このNaは、支持部材56間を通抜け、
下部案内管51内を上昇する。Naは、開口17
を通つて下部タイプレート16の内部空間19お
よびアブソーバロツド8の相互間の流路を経て上
部タイプレート11の内部空間15に到達し、や
がて開口12より流出する。アブソーバロツド8
は、Naにより冷却される。
第5図の状態は燃焼サイクル初期(以下BOC
という)を示したものであり、その後、調整棒6
Aは炉心領域50から徐々に引抜かれる。燃焼サ
イクルとは、燃料集合体の装荷時(または交換
時)から次の交換時までの間をいう。BOCおよ
び燃焼サイクル末期(以下EOCという)の炉心
24の半径方向および軸方向の出力分布を、第1
0図および第11図に示す。これらの出力分布は
電力2500MWの高速増殖炉におけるものである。
本実施例の如くボロン−10の濃度が軸方向で異な
る調整棒6Aを用いた場合と第1図に示すように
ボロン−10の濃度が軸方向で一様な制御棒6を調
整棒として用いた場合とでは、第10図に示す半
径方向の出力分布は、ほとんど変化しない。制御
棒6のボロン−10濃度は、31重量%である。しか
し、両者の軸方向の出力分布は、第11図に示す
ようにBOC時(第5図のように調整棒6Aを炉
心領域50より半分引抜かれている時)に変化す
る。EOC時においては、両者の軸方向の出力分
布は同一である。実線は本実施例(調整棒の軸方
向にボロン−10の濃度差有)および一点鎖線は第
1図に示す例(調整棒の軸方向のボロン−10濃度
一様)をそれぞれ示している。調整棒6Aの下部
のボロン−10濃度は制御棒(調整棒)6のボロン
−10濃度よりも小さいが、上部では制御棒6より
ボロン−10濃度が大きくなつている。このため、
調整棒6Aの全挿入時の制御棒反応度価値は、制
御棒6のそれと同じである。BOC時で比較する
と、本実施例の炉心領域50の軸方向における最
大出力密度(相対値)は、第1図に示す例に比べ
て約1.5%減少する。これは、調整棒6Aの下部
(挿入端部側)の中性子吸収材濃度を低くしたこ
とによる。すなわち、調整棒6Aを炉心領域50
から軸方向に上方に向つて1/2引抜くと、中性子
吸収材濃度の低い下部が、内部ブランケツト領域
51より上方の炉心領域50の部分に位置するこ
とになる。従つて、制御棒6では抑制されていた
炉心領域50の上部の出力分布が、調整棒6Aを
用いることによつて増加する。原子炉出力が所定
の運転出力以上に上昇することを防止するため
に、炉心領域50に挿入する調整棒6Aの本数お
よび挿入深さの調節が行なわれる。結果的に、本
実施例では前述したように最大出力密度は相対的
に低下する。
という)を示したものであり、その後、調整棒6
Aは炉心領域50から徐々に引抜かれる。燃焼サ
イクルとは、燃料集合体の装荷時(または交換
時)から次の交換時までの間をいう。BOCおよ
び燃焼サイクル末期(以下EOCという)の炉心
24の半径方向および軸方向の出力分布を、第1
0図および第11図に示す。これらの出力分布は
電力2500MWの高速増殖炉におけるものである。
本実施例の如くボロン−10の濃度が軸方向で異な
る調整棒6Aを用いた場合と第1図に示すように
ボロン−10の濃度が軸方向で一様な制御棒6を調
整棒として用いた場合とでは、第10図に示す半
径方向の出力分布は、ほとんど変化しない。制御
棒6のボロン−10濃度は、31重量%である。しか
し、両者の軸方向の出力分布は、第11図に示す
ようにBOC時(第5図のように調整棒6Aを炉
心領域50より半分引抜かれている時)に変化す
る。EOC時においては、両者の軸方向の出力分
布は同一である。実線は本実施例(調整棒の軸方
向にボロン−10の濃度差有)および一点鎖線は第
1図に示す例(調整棒の軸方向のボロン−10濃度
一様)をそれぞれ示している。調整棒6Aの下部
のボロン−10濃度は制御棒(調整棒)6のボロン
−10濃度よりも小さいが、上部では制御棒6より
ボロン−10濃度が大きくなつている。このため、
調整棒6Aの全挿入時の制御棒反応度価値は、制
御棒6のそれと同じである。BOC時で比較する
と、本実施例の炉心領域50の軸方向における最
大出力密度(相対値)は、第1図に示す例に比べ
て約1.5%減少する。これは、調整棒6Aの下部
(挿入端部側)の中性子吸収材濃度を低くしたこ
とによる。すなわち、調整棒6Aを炉心領域50
から軸方向に上方に向つて1/2引抜くと、中性子
吸収材濃度の低い下部が、内部ブランケツト領域
51より上方の炉心領域50の部分に位置するこ
とになる。従つて、制御棒6では抑制されていた
炉心領域50の上部の出力分布が、調整棒6Aを
用いることによつて増加する。原子炉出力が所定
の運転出力以上に上昇することを防止するため
に、炉心領域50に挿入する調整棒6Aの本数お
よび挿入深さの調節が行なわれる。結果的に、本
実施例では前述したように最大出力密度は相対的
に低下する。
第5図に示すような軸方向非均質炉心におい
て、調整棒を炉心領域内に半分挿入した時、第1
1図のように炉心領域の下部に出力ピークが生じ
る理由を以下に示す。軸方向非均質炉心では、出
力が最も高くなる中央部に天然ウランを配置した
内部ブランケツト領域を有している。ナトリウム
中における中性子の飛程距離は、軽水炉のような
水中に比べて長い。しかし、炉心領域の下部で発
生した中性子は、内部ブランケツト領域で吸収さ
れてしまい、炉心領域の上部に到達しない。炉心
領域上部の制御棒による出力分布の歪は、炉心領
域下部で発生した中性子により補償されなくな
る。軸方向均質炉心ではこのような現象が生じな
く、炉心領域下部で発生した中性子は炉心領域上
部に容易に到達する。従つて、制御棒(調整棒)
によつて生じる炉心領域上部の出力分布の歪は、
下部より到達する中性子によつてある程度是正さ
れる。制御棒を軸方向に1/2挿入した時の軸方向
均質炉心の軸方向での出力分布は、第11図に示
すような軸方向非均質炉心の如く歪を生じなく、
cos分布に近い滑らかなものとなる。軸方向にお
ける最大出力密度の絶対値は、内部ブランケツト
領域を有する軸方向非均質炉心が軸方向均質炉心
よりも著しく低下する。なお、第5図に示す本実
施例の炉心24の半径方向および軸方向の出力分
布は、著しく平坦化される。炉心24を有する高
速増殖炉の増殖率は1.29となり、倍増時間は16.6
年となる。
て、調整棒を炉心領域内に半分挿入した時、第1
1図のように炉心領域の下部に出力ピークが生じ
る理由を以下に示す。軸方向非均質炉心では、出
力が最も高くなる中央部に天然ウランを配置した
内部ブランケツト領域を有している。ナトリウム
中における中性子の飛程距離は、軽水炉のような
水中に比べて長い。しかし、炉心領域の下部で発
生した中性子は、内部ブランケツト領域で吸収さ
れてしまい、炉心領域の上部に到達しない。炉心
領域上部の制御棒による出力分布の歪は、炉心領
域下部で発生した中性子により補償されなくな
る。軸方向均質炉心ではこのような現象が生じな
く、炉心領域下部で発生した中性子は炉心領域上
部に容易に到達する。従つて、制御棒(調整棒)
によつて生じる炉心領域上部の出力分布の歪は、
下部より到達する中性子によつてある程度是正さ
れる。制御棒を軸方向に1/2挿入した時の軸方向
均質炉心の軸方向での出力分布は、第11図に示
すような軸方向非均質炉心の如く歪を生じなく、
cos分布に近い滑らかなものとなる。軸方向にお
ける最大出力密度の絶対値は、内部ブランケツト
領域を有する軸方向非均質炉心が軸方向均質炉心
よりも著しく低下する。なお、第5図に示す本実
施例の炉心24の半径方向および軸方向の出力分
布は、著しく平坦化される。炉心24を有する高
速増殖炉の増殖率は1.29となり、倍増時間は16.6
年となる。
安全棒6Bおよび後備安全棒6Cを炉心領域5
0から引抜いた状態で調整棒6Aを炉心領域50
から上方に向つて徐々に引抜く時の炉心領域50
の軸方向の最大出力密度の変化を、第2図の特性
Bに示す。調整棒6Aを引抜いてその挿入深さ割
合が約50%以下になると、最大出力密度が急激に
減少する。挿入深さ割合が50〜100%の間は、最
大出力密度はほとんど変化しない。本実施例で
は、第1図に示す高速増殖炉の特性Aのように制
御棒の挿入深さ割合40〜50%の範囲で最大出力密
度のピークが形成されない。すなわち、本実施例
では、調整棒6Aの一部分、特にその40〜50%を
炉心領域50内に挿入した場合に炉心領域50の
下部に生じる最大出力密度を第1図の高速増殖炉
よりも低くできる。本実施例の調整棒6Aおよび
第1図の高速増殖炉の調整棒としての制御棒6を
全引抜きから全挿入まで移動させた時の制御棒反
応度価値の変化を第12図に示す。前述したよう
に全挿入した時の制御棒反応価値は等しい。制御
棒6による変化を特性Cに調整棒6Aによる変化
を特性Dに示す。調整棒6Aの制御棒反応度価値
は、制御棒6に比べて下部のボロン−10濃度が低
いので挿入開始時には制御棒6よりも小さい。し
かし、調整棒6Aの挿入深さ割合が増大するに伴
つて制御棒反応度価値は急激に上昇する。
0から引抜いた状態で調整棒6Aを炉心領域50
から上方に向つて徐々に引抜く時の炉心領域50
の軸方向の最大出力密度の変化を、第2図の特性
Bに示す。調整棒6Aを引抜いてその挿入深さ割
合が約50%以下になると、最大出力密度が急激に
減少する。挿入深さ割合が50〜100%の間は、最
大出力密度はほとんど変化しない。本実施例で
は、第1図に示す高速増殖炉の特性Aのように制
御棒の挿入深さ割合40〜50%の範囲で最大出力密
度のピークが形成されない。すなわち、本実施例
では、調整棒6Aの一部分、特にその40〜50%を
炉心領域50内に挿入した場合に炉心領域50の
下部に生じる最大出力密度を第1図の高速増殖炉
よりも低くできる。本実施例の調整棒6Aおよび
第1図の高速増殖炉の調整棒としての制御棒6を
全引抜きから全挿入まで移動させた時の制御棒反
応度価値の変化を第12図に示す。前述したよう
に全挿入した時の制御棒反応価値は等しい。制御
棒6による変化を特性Cに調整棒6Aによる変化
を特性Dに示す。調整棒6Aの制御棒反応度価値
は、制御棒6に比べて下部のボロン−10濃度が低
いので挿入開始時には制御棒6よりも小さい。し
かし、調整棒6Aの挿入深さ割合が増大するに伴
つて制御棒反応度価値は急激に上昇する。
本実施例では、第1図に示す制御棒6と同様に
軸方向の中性子吸収断面積が一様で挿入端側の中
性子吸収断面積が調整棒6Aのそれよりも大きな
安全棒6Bを用いているので、スクラムを短時間
に行なうことができるすなわち、安全棒6Bの挿
入深さ割合に対する制御棒反応度価値の変化は、
特性Cと同じである。このため、安全棒6Bの炉
心領域50への挿入初期において調整棒6Aより
も大きな制御棒反応度価値を投入できる。本実施
例では、それだけ早くスクラムが可能となる。
軸方向の中性子吸収断面積が一様で挿入端側の中
性子吸収断面積が調整棒6Aのそれよりも大きな
安全棒6Bを用いているので、スクラムを短時間
に行なうことができるすなわち、安全棒6Bの挿
入深さ割合に対する制御棒反応度価値の変化は、
特性Cと同じである。このため、安全棒6Bの炉
心領域50への挿入初期において調整棒6Aより
も大きな制御棒反応度価値を投入できる。本実施
例では、それだけ早くスクラムが可能となる。
B4Cペレツト10AとB4Cペレツト10Bと
の充填領域の軸方向における境界の位置が変化す
ると、軸方向の最大出力密度の減少度合も変わ
る。第13図に高濃度のB4Cペレツト10Aの
充填領域と低濃度のB4Cペレツト10Bの充填
領域との境界位置と軸方向の最大出力密度との関
係を示す。横軸は、B4Cペレツト10Aの充填
領域(高濃度中性子吸収材の充填領域)の中性子
吸収材充填領域(R1およびR2)に占める割合を
示している。B4Cペレツト10A充填領域が0
%より増加し、または100%より減少するととも
に最大出力密度は減少する。軸方向の最大出力密
度を効果的に減少させるためには、前述の境界位
置を、B4Cペレツト10A充填領域が35〜65%
を占めるような位置に配置させることが望まし
い。すなわち、この境界位置は、中性子吸収材充
填領域(R1およびR2)の上端からその充填領域
の全長の35〜65%の位置になるように配置する。
前述の境界位置は、中性子吸収物質の濃度が一様
な制御棒6を挿入した際、軸方向の最大出力密度
が生じる位置付近に配置することである。
の充填領域の軸方向における境界の位置が変化す
ると、軸方向の最大出力密度の減少度合も変わ
る。第13図に高濃度のB4Cペレツト10Aの
充填領域と低濃度のB4Cペレツト10Bの充填
領域との境界位置と軸方向の最大出力密度との関
係を示す。横軸は、B4Cペレツト10Aの充填
領域(高濃度中性子吸収材の充填領域)の中性子
吸収材充填領域(R1およびR2)に占める割合を
示している。B4Cペレツト10A充填領域が0
%より増加し、または100%より減少するととも
に最大出力密度は減少する。軸方向の最大出力密
度を効果的に減少させるためには、前述の境界位
置を、B4Cペレツト10A充填領域が35〜65%
を占めるような位置に配置させることが望まし
い。すなわち、この境界位置は、中性子吸収材充
填領域(R1およびR2)の上端からその充填領域
の全長の35〜65%の位置になるように配置する。
前述の境界位置は、中性子吸収物質の濃度が一様
な制御棒6を挿入した際、軸方向の最大出力密度
が生じる位置付近に配置することである。
第14図は、最大出力密度の中性子吸収物質濃
度依存性を示している。横軸は(高濃度B4Cペ
レツトのボロン−10濃度)/(低濃度B4Cペレ
ツトのボロン−10濃度)を表わしている。調整棒
6Aの上部に配置される高濃度B4Cペレツトの
ボロン−10濃度をその下部に配置される低濃度
B4Cペレツトのボロン−10濃度の約1.03〜1.17倍
にすると、軸方向の最大出力密度が著しく低下す
る。調整棒6Aの上部と下部のボロン−10濃度の
比を前述の範囲にすることが望しい。その濃度比
を約1.1倍にすると最大出力密度は最も低くなる。
度依存性を示している。横軸は(高濃度B4Cペ
レツトのボロン−10濃度)/(低濃度B4Cペレ
ツトのボロン−10濃度)を表わしている。調整棒
6Aの上部に配置される高濃度B4Cペレツトの
ボロン−10濃度をその下部に配置される低濃度
B4Cペレツトのボロン−10濃度の約1.03〜1.17倍
にすると、軸方向の最大出力密度が著しく低下す
る。調整棒6Aの上部と下部のボロン−10濃度の
比を前述の範囲にすることが望しい。その濃度比
を約1.1倍にすると最大出力密度は最も低くなる。
安全棒6Bに、調整棒6Aと同じ構造の制御
棒、すなわち下部のボロン−10濃度が上部のボロ
ン−10濃度よりも低い制御棒を用いてもよい。こ
の場合でも前述した実施例の効果を達成できる。
しかし、安全棒6Bの下部のボロン−10濃度が低
いので、前述したようにスクラムに要する時間が
若干長くなる。
棒、すなわち下部のボロン−10濃度が上部のボロ
ン−10濃度よりも低い制御棒を用いてもよい。こ
の場合でも前述した実施例の効果を達成できる。
しかし、安全棒6Bの下部のボロン−10濃度が低
いので、前述したようにスクラムに要する時間が
若干長くなる。
本発明を軸方向非均質炉心であるパフエー炉心
に適用した実施例を第15図に示す。パフエー炉
心は、炉心領域60内に薄い円柱状の内部ブラン
ケツト領域61を配置したものである。炉心領域
60の外周は、半径方向ブランケツト領域4およ
び軸方向ブランケツト領域5Aおよび5Bにて取
囲れている。調整棒6A、安全棒6Bおよび後備
安全棒6Cの構造および炉心内での配置は、前述
の実施例と同一である。パフエー炉心を適用した
電気出力2500MWの高速増殖炉の増殖率は1.28で
あり、倍増時間は18.4時間である。このような本
実施例においても、第5図に示す実施例と同一の
効果が得られる。
に適用した実施例を第15図に示す。パフエー炉
心は、炉心領域60内に薄い円柱状の内部ブラン
ケツト領域61を配置したものである。炉心領域
60の外周は、半径方向ブランケツト領域4およ
び軸方向ブランケツト領域5Aおよび5Bにて取
囲れている。調整棒6A、安全棒6Bおよび後備
安全棒6Cの構造および炉心内での配置は、前述
の実施例と同一である。パフエー炉心を適用した
電気出力2500MWの高速増殖炉の増殖率は1.28で
あり、倍増時間は18.4時間である。このような本
実施例においても、第5図に示す実施例と同一の
効果が得られる。
軸方向均質炉心を有する高速増殖炉に適用した
実施例を第16図に基づいて説明する。軸方向均
質炉心62は、同心円状の内部炉心領域63と外
部炉心領域64とを有している。外部炉心領域6
4のプルトニウム−239の富化度は、内部炉心領
域63のそれよりも大きい。半径方向ブランケツ
ト領域4が外部炉心領域64の外側に配置され
る。軸方向ブランケツト領域5Aおよび5Bが、
炉心領域の上部と下部に配置される。軸方向均質
炉心62の各部の寸法は、以下の通りである。す
なわち、H1=170cm、H2=100cm、D1=405cm、
D2=325cmおよびd3=243cmである。前述したパ
フエー炉心においても、H1,H2,D1およびD2は
軸方向均質炉心62と同じ寸法である。調整棒6
A、安全棒6Bおよび後備安全棒6Cの構造およ
び配置は、第5図に示す実施例と同一である。軸
方向均質炉心62の増殖率は1.26、倍増時間は
19.0時間である。
実施例を第16図に基づいて説明する。軸方向均
質炉心62は、同心円状の内部炉心領域63と外
部炉心領域64とを有している。外部炉心領域6
4のプルトニウム−239の富化度は、内部炉心領
域63のそれよりも大きい。半径方向ブランケツ
ト領域4が外部炉心領域64の外側に配置され
る。軸方向ブランケツト領域5Aおよび5Bが、
炉心領域の上部と下部に配置される。軸方向均質
炉心62の各部の寸法は、以下の通りである。す
なわち、H1=170cm、H2=100cm、D1=405cm、
D2=325cmおよびd3=243cmである。前述したパ
フエー炉心においても、H1,H2,D1およびD2は
軸方向均質炉心62と同じ寸法である。調整棒6
A、安全棒6Bおよび後備安全棒6Cの構造およ
び配置は、第5図に示す実施例と同一である。軸
方向均質炉心62の増殖率は1.26、倍増時間は
19.0時間である。
軸方向均質炉心62の調整棒6Aの半分挿入に
基づく軸方向の出力分布は、内部ブランケツト領
域がないので前述したようにあまり歪まなく、
cos分布に近いものとなる。調整棒6Aを用いた
本実施例では、軸方向のボロン−10の濃度が一様
な制御棒6を調整棒として用いた軸方向均質炉心
と比較して調整棒6Aを半分挿入した時で最大出
力密度の増大幅は約1%減少する。軸方向均質炉
心では、軸方向非均質炉心に比べて調整棒6Aを
用いた効果が幾分減少する。
基づく軸方向の出力分布は、内部ブランケツト領
域がないので前述したようにあまり歪まなく、
cos分布に近いものとなる。調整棒6Aを用いた
本実施例では、軸方向のボロン−10の濃度が一様
な制御棒6を調整棒として用いた軸方向均質炉心
と比較して調整棒6Aを半分挿入した時で最大出
力密度の増大幅は約1%減少する。軸方向均質炉
心では、軸方向非均質炉心に比べて調整棒6Aを
用いた効果が幾分減少する。
前述した各々の実施例で用いた調整棒、すなわ
ち制御棒は、軸方向で濃度の異なる2種類の中性
子吸収物質を配置している。しかし、中性子吸収
物質の濃度は、制御棒の下端部、上端部に向つて
連続的に増加させてもよい。ただし、この場合、
中性子吸収物質の濃度の異なる多種類のペレツト
が必要となり、アブソーバロツドの製作が複雑で
面倒になる。同種類の中性子吸収物質の濃度を変
える代りに、ハウニウムとB4Cのように中性子
吸収断面積の異なる物質を用いて調整棒6Aを製
作してもよい。当然のことながらハウニウムのよ
うな中性子吸収断面積の小さな物質を調整棒6A
の下部にB4Cのような中性子吸収断面積の大き
な物質を調整棒6Bの上部に配置する。
ち制御棒は、軸方向で濃度の異なる2種類の中性
子吸収物質を配置している。しかし、中性子吸収
物質の濃度は、制御棒の下端部、上端部に向つて
連続的に増加させてもよい。ただし、この場合、
中性子吸収物質の濃度の異なる多種類のペレツト
が必要となり、アブソーバロツドの製作が複雑で
面倒になる。同種類の中性子吸収物質の濃度を変
える代りに、ハウニウムとB4Cのように中性子
吸収断面積の異なる物質を用いて調整棒6Aを製
作してもよい。当然のことながらハウニウムのよ
うな中性子吸収断面積の小さな物質を調整棒6A
の下部にB4Cのような中性子吸収断面積の大き
な物質を調整棒6Bの上部に配置する。
本発明によれば、制御棒が部分的に炉心領域内
に挿入されている時に炉心領域内、特に炉心領域
の下部に生じる軸方向における最大出力密度を低
下させることができる。
に挿入されている時に炉心領域内、特に炉心領域
の下部に生じる軸方向における最大出力密度を低
下させることができる。
第1図は先願にて提案済の軸方向非均質炉心の
概要を示す構造図、第2図は制御棒の挿入深さ割
合と最大出力密度との関係を示す特性図、第3図
は本発明の好適な一実施例である高速増殖炉の縦
断面図、第4図は第3図に示す炉心に装荷される
燃料集合体の外観図、第5図は第3図に示す炉心
の概略縦断面図、第6図は第3図および第5図の
−断面図、第7A図は第5図の第層に装荷
される燃料集合体を構成する燃料ピンの縦断面
図、第7B図は第5図の第層に装荷される燃料
集合体を構成する燃料ピンの縦断面図、第7C図
は第5図の第層に装荷される燃料集合体を構成
する燃料ピンの縦断面図、第7D図は第5図の
層に装荷される燃料集合体を構成する燃料ピンの
縦断面図、第8図は第3図に示す調整棒の縦断面
図、第9図は第3図に示す下部案内管下端部の縦
断面図、第10図は炉心半径方向の出力分布を示
す特性図、第11図は炉心軸方向の出力分布を示
す特性図、第12図は制御棒の挿入深さ割合と制
御棒反応度価値との関係を示す特性図、第13図
は制御棒内の全中性子吸収物質充填領域の長さに
対する高濃度中性子吸収物質充填領域の長さの占
める割合と最大出力密度との関係を示す特性図、
第14図は(高濃度B4Cペレツトのボロン−10
濃度)/(低濃度B4Cペレツトのボロン−10濃
度)と最大出力密度との関係を示す特性図、第1
5図および第16図は本発明の他の実施例の概略
縦断面図。 4……半径方向ブランケツト領域、5A,5B
……軸方向ブランケツト領域、6A……調整棒、
6B……安全棒、8……アブソーバロツド、10
A,10B……B4Cペレツト、21……原子炉
容器、24……軸方向非均質炉心、25……燃料
集合体、66……下部案内管、57……上部案内
管、60A,60B……制御棒駆動装置。
概要を示す構造図、第2図は制御棒の挿入深さ割
合と最大出力密度との関係を示す特性図、第3図
は本発明の好適な一実施例である高速増殖炉の縦
断面図、第4図は第3図に示す炉心に装荷される
燃料集合体の外観図、第5図は第3図に示す炉心
の概略縦断面図、第6図は第3図および第5図の
−断面図、第7A図は第5図の第層に装荷
される燃料集合体を構成する燃料ピンの縦断面
図、第7B図は第5図の第層に装荷される燃料
集合体を構成する燃料ピンの縦断面図、第7C図
は第5図の第層に装荷される燃料集合体を構成
する燃料ピンの縦断面図、第7D図は第5図の
層に装荷される燃料集合体を構成する燃料ピンの
縦断面図、第8図は第3図に示す調整棒の縦断面
図、第9図は第3図に示す下部案内管下端部の縦
断面図、第10図は炉心半径方向の出力分布を示
す特性図、第11図は炉心軸方向の出力分布を示
す特性図、第12図は制御棒の挿入深さ割合と制
御棒反応度価値との関係を示す特性図、第13図
は制御棒内の全中性子吸収物質充填領域の長さに
対する高濃度中性子吸収物質充填領域の長さの占
める割合と最大出力密度との関係を示す特性図、
第14図は(高濃度B4Cペレツトのボロン−10
濃度)/(低濃度B4Cペレツトのボロン−10濃
度)と最大出力密度との関係を示す特性図、第1
5図および第16図は本発明の他の実施例の概略
縦断面図。 4……半径方向ブランケツト領域、5A,5B
……軸方向ブランケツト領域、6A……調整棒、
6B……安全棒、8……アブソーバロツド、10
A,10B……B4Cペレツト、21……原子炉
容器、24……軸方向非均質炉心、25……燃料
集合体、66……下部案内管、57……上部案内
管、60A,60B……制御棒駆動装置。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 核分裂性物質が富化されておりしかも冷却材
である液体金属が通過する炉心領域と、前記炉心
領域の外側を取り囲んで燃料親物質を有するブラ
ンケツト領域と、中性子吸収物質からなつて上方
より前記炉心領域に挿入される制御棒とを有する
高速増殖炉において、燃焼サイクル初期で炉心領
域に対向する前記制御棒の下部領域の中性子吸収
断面積を、前記制御棒の上部領域の中性子吸収断
面積よりも小さくすることを特徴とする高速増殖
炉。 2 前記下部領域の中性子吸収物質の濃度を前記
上部領域の中性子物質のそれよりも低くする特許
請求の範囲第1項記載の高速増殖炉。 3 核分裂性物質が富化されておりしかも冷却材
である液体金属が通過する炉心領域と、前記炉心
領域の外側を取り囲んで燃料親物質を有する外部
ブランケツト領域と、前記炉心領域内に配置され
て燃料親物質を有する内部ブランケツト領域と中
性子吸収物質からなつて上方より前記炉心領域内
に挿入される制御棒とを有する高速増殖炉におい
て、燃焼サイクル初期で炉心領域に対向する前記
制御棒の下部領域の中性子吸収断面積を、前記制
御棒の上部領域の中性子吸収断面積よりも小さく
することを特徴とする高速増殖炉。 4 前記上部領域の中性子吸収断面積を前記下部
領域の中性子吸収断面積の1.03〜1.17倍にした特
許請求の範囲第3項記載の高速増殖炉。 5 前記内部ブランケツト領域の軸方向の厚みを
前記内部ブラケツト領域の中央部で厚くするとと
もに前記内部ブランケツト領域の周辺部分の最外
周端をその間に前記炉心領域を介在させて前記外
部ブランケツト領域と対向させた特許請求の範囲
第3項記載の高速増殖炉。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56085180A JPS57199988A (en) | 1981-06-02 | 1981-06-02 | Fast breeder reactor |
US06/382,293 US4655989A (en) | 1981-06-02 | 1982-05-26 | Fast breeder |
DE8282104647T DE3272705D1 (en) | 1981-06-02 | 1982-05-27 | Fast breeder |
EP82104647A EP0066264B1 (en) | 1981-06-02 | 1982-05-27 | Fast breeder |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56085180A JPS57199988A (en) | 1981-06-02 | 1981-06-02 | Fast breeder reactor |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS57199988A JPS57199988A (en) | 1982-12-08 |
JPH0549959B2 true JPH0549959B2 (ja) | 1993-07-27 |
Family
ID=13851456
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP56085180A Granted JPS57199988A (en) | 1981-06-02 | 1981-06-02 | Fast breeder reactor |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US4655989A (ja) |
EP (1) | EP0066264B1 (ja) |
JP (1) | JPS57199988A (ja) |
DE (1) | DE3272705D1 (ja) |
Families Citing this family (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59217187A (ja) * | 1983-05-26 | 1984-12-07 | 株式会社東芝 | 高速増殖炉 |
FR2568713B1 (fr) * | 1984-07-31 | 1986-12-12 | Novatome | Coeur pour un reacteur nucleaire a neutrons rapides de forte puissance |
FR2570214B1 (fr) * | 1984-09-13 | 1986-11-14 | Commissariat Energie Atomique | Aiguille absorbante pour assemblage absorbant de reacteur nucleaire a neutrons rapides |
JPH0656426B2 (ja) * | 1984-10-12 | 1994-07-27 | 株式会社日立製作所 | 高速増殖炉 |
DE3670923D1 (de) * | 1985-01-29 | 1990-06-07 | Framatome Sa | Kern eines schnellen kernreaktors mit einem einzigen typ von brennstoffbuendeln. |
US4874574A (en) * | 1986-03-14 | 1989-10-17 | Hitachi, Ltd. | Control rod |
FR2617323B1 (fr) * | 1987-06-25 | 1989-11-24 | Framatome Sa | Element absorbant les neutrons realise sous forme modulaire et capsule modulaire pour un tel element |
JPH06105313B2 (ja) * | 1987-09-22 | 1994-12-21 | 動力炉・核燃料開発事業団 | 高速増殖炉用炉心内核計装 |
JP3221989B2 (ja) * | 1993-09-08 | 2001-10-22 | 株式会社東芝 | 高速炉炉心 |
FR2741186B1 (fr) * | 1995-11-15 | 1997-12-05 | Commissariat Energie Atomique | Aiguille absorbante pour barre de controle de reacteur nucleaire a neutrons rapides |
JP4809151B2 (ja) * | 2006-07-27 | 2011-11-09 | 株式会社日立製作所 | 軽水炉の炉心及び制御棒 |
EP2497092B1 (en) | 2009-11-02 | 2018-08-29 | TerraPower LLC | Nuclear fission reactor and methods |
US10643756B2 (en) | 2013-04-25 | 2020-05-05 | Triad National Security, Llc | Mobile heat pipe cooled fast reactor system |
RU2546662C1 (ru) * | 2013-10-31 | 2015-04-10 | Открытое Акционерное Общество "Акмэ-Инжиниринг" | Способ обеспечения гарантированной подкритичности активной зоны быстрого реактора в условиях неопределенности ее нейтронно-физических характеристик |
JP7297699B2 (ja) * | 2020-02-28 | 2023-06-26 | 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 | 高速炉の炉心および高速炉の運転方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5322632A (en) * | 1976-08-16 | 1978-03-02 | Toshiba Corp | Sheath heater |
JPS55160897A (en) * | 1979-06-01 | 1980-12-15 | Hitachi Ltd | Fast breeder |
Family Cites Families (24)
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