JP3160341B2 - 燃料集合体 - Google Patents

燃料集合体

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JP3160341B2
JP3160341B2 JP00213392A JP213392A JP3160341B2 JP 3160341 B2 JP3160341 B2 JP 3160341B2 JP 00213392 A JP00213392 A JP 00213392A JP 213392 A JP213392 A JP 213392A JP 3160341 B2 JP3160341 B2 JP 3160341B2
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は沸騰水型原子炉(以下B
WRという)等の軽水炉用の燃料集合体内のウォーター
ロッド内のボイド量を制御することによりスペクトルシ
フト運転を行うことができる燃料集合体に関する。
【0002】
【従来の技術】BWRの炉心に装荷される従来の燃料集
合体の一例としては図18に示すように構成されたものが
知られている。この燃料集合体1は角筒状のチャンネル
ボックス2内に燃料バンドル3を収容している。
【0003】燃料バンドル3は燃料棒11の複数本を例え
ば8行8列の正方格子状に配列して、その中央部に太径
のウォーターロッド5を配置している。これら燃料棒11
及びウォーターロッド5は軸方向に多段に配設されたス
ペーサ16により結束されている。また、各燃料棒11及び
ウォーターロッド5の上端部には上部端栓46が、下端部
には下部端栓47がそれぞれ固着され、さらに、上部端栓
46が上部タイプレート12に、下部端栓47が下部タイプレ
ート13にそれぞれ支持されている。
【0004】下部タイプレート13はその開口から減速材
と冷却材としての機能を併せ持つ炉水を図中矢印に示す
ように内部に導入し、各燃料棒11相互間の間隙を下から
上方へ向けて昇流させ、その際に各燃料棒11から放出さ
れる熱を除去して炉心上部へ流れ、気液二相流となる。
【0005】そして、ウォーターロッド5はその下端部
の開口5aから炉水を内部へ導入し、軸方向上方へ案内
して排出口5bから外部へ流出させ、各燃料棒11の上端
部に案内する。ここで、ウォーターロッド5内を流れる
炉水は主として減速材として作用し、緩やかにウォータ
ーロッド5内を流れ、炉心上部で前記気液二相流と合流
して混合される。
【0006】従来のBWRはたとえば特開昭54-121389
号公報に記載されているように、中性子の減速を促進さ
せるために冷却材のみが流れるウォーターロッドを有す
る燃料集合体を炉心内に装荷している。このようなウォ
ーターロッドの使用は、従来のBWR運転条件下では、
ウラン原子に対する水素原子の数が多いほど反応度が高
くなるので、炉心に装荷された核燃料物質の有効活用を
可能にする。しかしながら、さらに核燃料物質の有効活
用を図るためには、核燃料物質の燃焼に伴って炉心内の
水素原子数を変えた方がよい。
【0007】炉心内の水素原子数を核燃料物質の燃焼に
伴って変えた場合の利点を以下に説明する。図19はBW
Rに用いられる代表的な燃料集合体について横軸に燃焼
度、縦軸に中性子の無限増倍率を示したものである。図
19中、二本の線はいずれも同一の燃料集合体であるが、
破線は燃料集合体内の冷却材流路におけるボイド率を一
定(40%)にして燃焼させた場合を、実線は最初高ボイ
ド率(50%)で運転して途中でボイド率を下げた(30
%)場合を示す。図19から明かな様に、始めボイド率を
高くして燃焼させた後で、ボイド率を下げた方が、燃料
の寿命末期でより高い無限増倍率を得ることができる。
つまり、より高い取り出し燃焼度を得ることができる。
【0008】これはボイド率が高く、ウラン原子数に対
する水素原子数の比が小さい、即ち水素原子数が少ない
方が中性子の平均速度が大きく、ウラン238 に吸収され
易いためである。BWRで用いられる核燃料物質中には
ウラン235 とウラン238 が含まれており、ウラン235 が
核燃料物質全体の数%で大部分をウラン238 が占めてい
る。このうち、中性子を吸収して核分裂を生じるのは主
にウラン235 のみであり、ウラン238 はほとんど核分裂
を生じない。従って、ウラン235 が燃焼によって減少す
ると反応度は低下する。
【0009】しかし、ウラン238 も核分裂によって生じ
る高エネルギーの中性子を吸収するとプルトニウム239
に変わる。プルトニウム239 はウラン235 と同じく、減
速された熱中性子を吸収して核分裂を起こす。ボイド率
が高いほど、中性子のエネルギーが高く、ウラン238 か
らプルトニウム239 に転換される割合が大きく、ウラン
235 およびプルトニウム239 の核分裂が抑制される。従
って、ボイド率が高いほど、ウラン235 とプルトニウム
239 の総量の減少が遅い。
【0010】ただし、ボイド率が高いと、反応度の絶対
値は低い。このため、ボイド率が高いままでは、ボイド
率が低い場合に比べて反応度が臨界を維持できる最低レ
ベルのウラン235 とプルトニウム239 の総量に早く達し
てしまう。そこで、その時点でボイド率を下げると、中
性子の減速効果が増し、ボイド率一定で燃焼した場合に
比べてウラン235 およびプルトニウム239 の核分裂が増
し、反応度はより高くなる。従って、臨界に必要な最低
反応度になるまで、核燃料物質に含まれる核分裂性物質
をより長く燃焼させることができる。
【0011】以上述べたことが、核分裂性物質の燃焼に
伴ってボイド率を変化させることにより核燃料物質の有
効活用を図る原理であって、スペクトルシフト運転とよ
ばれる。
【0012】このようなスペクトルシフト運転のため、
核燃料物質の燃焼に伴って炉心内の水素原子数を変える
方法としては、単純な構造で燃料集合体内平均ボイド率
を大幅に変化させることを可能とするため、原子力学会
「昭63年会」(1988.4/4-4/6)発表No.F15「大幅スペ
クトルシフトBWR炉心概念(1)」及び、特開昭63-7
3187号公報に開示されているように、燃料集合体の下部
に抵抗体を設け、ウォーターロッドに、前記抵抗体より
下方の領域で開口した冷却材流入口を有する冷却材上昇
流路と、前記冷却材上昇流路に連絡され前記抵抗体より
も上方の領域に開口した冷却材吐出口を有する冷却材下
降流路とを設けることが提案されている。
【0013】このように構成された燃料集合体において
は、炉心を通過する冷却材の流量が低下すると、ウォー
ターロッドの流路内に蒸気が充満し、冷却材流量が増加
すると流路内の蒸気量が著しく減少する。従って、燃料
集合体内平均ボイド率を大幅に変化させることが可能と
なり、運転サイクル末期での反応度増加が可能となる。
【0014】即ち、冷却材流量を絞った運転サイクル前
半では、ウォーターロッド流路内において液相流が存在
する炉心下部で減速材密度が大きく、蒸気相が存在する
炉心上部で減速材密度が小さくなる。
【0015】従って、運転サイクルの前半では主に原子
炉下部が燃焼し、炉心上部ではウラン238 からプルトニ
ウム239 への転換が図られ、運転サイクル後半にはサイ
クル前半で転換された炉心上部のプルトニウム239 が主
に燃焼に寄与するため、スペクトルシフト効果による燃
料の燃焼効率が高まる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の燃料集合体では、燃料集合体内平均ボイド率を大幅
に変化させる事が出来るのは炉心の燃料有効長の約上半
分である。特にスペクトルシフト効果を炉心の上部でよ
り強調するため、たとえば特開平1-187494号公報に冷却
材上昇流路の断面積を冷却材下降流路の断面積より大幅
に、例えば25倍以上とする構造が提案されている。これ
らの提案は炉心有効長の上半分の領域におけるスペクト
ルシフト効果を利用したものである。従って、従来提案
のスペクトルシフト・ウォーターロッドの下方(燃料有
効長の下部約1/4)ではウォーターロッド内の水量の
変化幅は小さく、スペクトルシフト効果は小さい。且つ
過減速状態となって冷却水の中性子吸収効果が燃料の反
応度を減殺している。
【0017】また、原子炉の運転の大半の期間前記ウォ
ーターロッド内の上昇流路の水頭は有効長の約半分程度
の位置にあるので、チャンネル内の燃料棒冷却水の軸方
向ボイド分布と相俟って、燃料有効部下方の約1/3の
領域の燃焼が進み、逆に上部約1/3の領域のウラン23
5 の燃焼が抑制され、プルトニウム239 の蓄積が促進さ
れる。
【0018】その後、サイクル末期において炉心流量を
徐々に増大し、前記ウォーターロッド内の水頭を上昇さ
せ、最終的にウォーターロッド内を非沸騰の冷却水が流
れる。その結果、サイクル末期において、炉心の燃料集
合体の軸方向出力分布は上部のプルトニウム239 の蓄積
の進んだ領域で前記ウォーターロッド内の水密度の変化
が大きいので、炉心上部の出力が増加する。
【0019】サイクル末期の炉心軸方向出力分布はチャ
ンネルボックス内の冷却水流速が増加して、ボイドの上
昇速度の増加によるボイド率の低下と相俟って、ウォー
ターロッドによるスペクトルシフトを行わない場合より
も強い上方ピークの形となる。
【0020】BWRでは制御棒は炉心下部から挿入さ
れ、前述の様なサイクル末期の軸方向出力分布では制御
棒の先端から出力分布のピークの位置までの距離が遠い
ので、スクラムカーブが悪くなり、過渡事象時のスクラ
ムによる炉心の出力抑制機能が低下する課題がある。
【0021】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、単純な構造でスペクトルシフト効果用ウォー
ターロッドを提供するとともに、運転サイクル後半にお
いて炉心下部の反応度を増加してスクラムカーブを改善
することができる燃料集合体、その効果を利用する原子
炉運転方法を提供する事にある。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は上部タイプレー
トと、下部タイプレートと、上端部が前記上部タイプレ
ートに保持され下端部が下部タイプレートに保持され内
部に複数の燃料ペレットを充填した複数の燃料棒と、前
記燃料棒を間隔をおいて保持する複数のスペーサを前記
上下タイプレートの間に配し、燃料束を囲繞し冷却材流
路を構成する角筒状のチャンネルボックスとから成る燃
料集合体において、前記燃料棒間に配置されたウォータ
ーロッドを有し、前記ウォーターロッドは、前記下部タ
イプレートの燃料棒支持部よりも下方の領域に開口した
冷却材流入口を有する冷却材上昇流路と、この冷却材上
昇流路に連絡されて前記冷却材上昇流路内における冷却
材の流れ方向とは逆に下方に冷却材を導く冷却材下降流
路とを備えて前記燃料棒支持部よりも上方の領域に開口
した前記冷却材下降流路の冷却材吐出口を有し、しかも
下降流路の冷却材吐出口は燃料有効部の下端下方または
有効部下端から上方の有効長の約1/24以内に設け、
且つ上昇流路の面積が燃料有効長の下端から燃料有効長
下部1/6ないし1/3までの領域で小さく設定され
ており、定格原子炉熱出力を出す炉心流量幅の下限流量
から低流量側1/3ないし1/2までの流量領域で運転
中、前記ウォーターロッドの前記上昇流路内の水頭が燃
料有効部の下から1/2ないし3/4に維持される事
を特徴とする燃料集合体にある。また、前記冷却材上昇
流路の面積は燃料有効長の下端から燃料有効長の下部1
/6ないし1/3までの領域で、それより上方の冷却材
上昇流路より面積が小さく、その上下の面積比が16:
1以上開いていることを特徴とする。ここで、上下の面
積比が16:1以上とは下方の冷却材上昇流路の面積
は、それより上方の冷却材上昇流路の面積の1/16以
下である。また、前記下部タイプレートの燃料支持部よ
りも下方の領域に開口し、燃料棒支持部下方に突き出し
た下部端栓の側面に設けられた冷却材入口を有する冷却
材上昇流路と、この冷却材上昇流路に連絡されて前記冷
却材上昇流路内における冷却材の流れ方向とは逆に下方
に冷却材を導く冷却材下降流路の冷却材吐出口を有し、
しかも前記冷却材下降流路の冷却材吐出口は燃料有効部
下端の下方または前記有効部下端から上方の有効長の約
1/24以内に設け、且つ前記冷却材上昇流路の面積は
燃料有効長の下端から燃料有効長の下部1/6ないし1
/3までの領域で小さく設定されていることを特徴とす
る。
【0023】また、原子炉運転方法の好適な一態様とし
て、原子炉を運転する1サイクルの期間の内、サイクル
初期からサイクル末期近傍までの制御棒挿入による炉心
余剰反応度抑制期間を、定格原子炉熱出力を出す炉心流
量幅の下限流量から低流量側1/3ないし1/2まで
流量領域で運転し、前記ウォーターロッドの前記上昇流
路内の水頭を燃料有効部の下から1/2ないし3/4
に維持し、且つ以後サイクル末期までの期間炉心流量を
徐々に増加して反応度補償して前記ウォーターロッド内
の水頭を上昇させ最大炉心流量近傍では前記ウォーター
ロッド内を非沸騰の水が流れるようにする方法が考えら
れる
【0024】
【作用】原子炉を運転する1サイクルの期間の内、サイ
クル初期からサイクル末期近傍までの制御棒挿入による
炉心余剰反応度抑制期間を、定格原子炉熱出力を出す炉
心流量幅の下限流量から低流量側1/3ないし1/2
の流量領域で運転し、ウォーターロッドの前記上昇流
路内の水頭を燃料有効部の下から1/2ないし3/4
に維持し、且つ以後サイクル末までの期間炉心流量を徐
々に増加して、反応度補償して前記ウォーターロッド内
の水頭を上昇させ最大炉心流量近傍では前記ウォーター
ロッド内が非沸騰の水が流れる。
【0025】この結果、サイクル運転中の初期から末期
手前までの期間、ウォーターロッド内の燃料有効部の下
端から燃料有効部下部の1/6ないし1/3までは水の
量が少なく燃料集合体横断面の水対燃料比を減ずる。こ
の軸方向領域は、燃料棒間の冷却材の蒸気ボイド発生が
少ない領域であり、燃料集合体軸方向の無限増倍率分布
を考えると出力ピークになり易い位置であるが、ウォー
ターロッドの作用で無限増倍率は低下して、出力が抑制
される。これは燃料集合体のこの部位の出力が抑えられ
るので、燃料集合体下部の線出力密度抑制制御に寄与
し、この部位の可燃性毒物(例えばガドリニア)の燃料
ペレットに添加する量を低減し設計の単純化、残留可燃
性毒物による反応度損失を低減することに寄与する。
【0026】更に、この部位の燃焼が遅れて、サイクル
末期においてこの部位のウラン235の量もより多く残さ
れている。サイクル末期に炉心流量を増加して、ウォー
ターロッド内の流れを非沸騰水が充満、流動する状態で
は、この部位のウォーターロッドの水の量がそれ以前の
時点より大幅に増加する事になる。このため、この部位
の無限増倍率が高まり出力分布がこの部位で大きくな
る。サイクル末期はBWRの炉心では、下部の低ボイド
領域の燃焼がより進んで無限増倍率が低くなり、高炉心
流量によるボイドの上方へのスィープによるボイド率の
低下によって、軸方向中央及び上部の燃料出力の増大と
相俟って、軸方向出力分布が中央ピークになる傾向があ
る。このため、制御棒によるスクラム反応度曲線は制御
棒挿入初期の立ち上がりが悪くなる。本発明によれば、
高炉心流量のサイクル末期にも燃料集合体下部の出力が
大きくなるように制御されるのでサイクル末期のスクラ
ムカーブ改善に寄与する。
【0027】
【実施例】本発明に係る燃料集合体の実施例を説明す
る。最初に燃料集合体の実施例を図1から図3により説
明する。燃料集合体10は標準長燃料棒11、部分長燃料棒
20、上部タイプレート12、下部タイプレート13、燃料ス
ペーサ16a,16b、チャンネルボッス2及びウォータ
ーロッド19からなっている。燃料棒11の上下端部は上部
タイプレート12及び下部タイプレート13によって保持さ
れる。ウォーターロッド19も、両端部が上部タイプレー
ト12及び下部タイプレート13に保持される。燃料スペー
サは燃料集合体10の軸方向に複数配置され、燃料棒11及
びウォーターロッド19の相互間の間隙を適切に保持す
る。燃料スペーサ16a,16bの軸方向の位置にはウォー
ターロッド19によって保持される。また、標準長さの燃
料棒11より短く構成された部分長燃料棒20が8本配置さ
れ、部分長燃料棒20の上端はスペーサ16aから少し上方
に突き出た形で保持されている。チャンネルボックス2
は上部タイプレート12にねじによって取り付けられ、燃
料スペーサで保持された燃料棒、ウォーターロッドの束
の外周を取り囲み、燃料集合体を構成する(図1,図2
参照)。
【0028】下部タイプレート13は、炉心支持板に固定
された制御棒案内管にはめ込まれた燃料支持金具(図で
は省略)の上に載置され、上端部に燃料棒支持部14を有
し、しかも燃料棒支持部14の下方に空間15(図1では省
略。図14参照)を有している。燃料棒支持部14が燃料棒
11,20及びウォーターロッド19の下端部を支持してい
る。
【0029】図3に燃料棒の例を示し、(a)は標準長
燃料棒11で、(b)は部分長燃料棒20である。それぞれ
の燃料棒11,20は、図3に示すように上部端栓46,46′
及び下部端栓47で両端が密封された被覆管45内に多数の
燃料ペレット48を装荷したものである。ガスプレナム49
が被覆管45内の上端部に設けられている。ウォーターロ
ッド19の直径は燃料棒11,20の外径より大きく、燃料集
合体10の横断面の中央部に配置されている。
【0030】ウォーターロッド19の詳細構造を図4およ
び図5により説明する。ウォーターロッド19は上部内管
21a、下部内管21b、外管22、突起23からなっている。
上部内管21aは突起23によって外管22の内面から間隙を
確保して保持され、外管22の上端は端栓25で封じられて
おり、端栓25は上部が上部タイプレート12内に挿入され
保持されている。上部内管21aは端栓25の下方で連絡口
26を有し、内管内の冷却材上昇流路27と環状部の冷却材
下降流路28とを結ぶ。突起23は環状部の冷却材下降流路
28を確保できる様に上部内管21aの外表面に周方向に3
ケ所以上、軸方向に複数箇所設けられ、冷却材下降流路
28の間隙を確保している。この間隙は1ないし2mm程度
で十分の場合は、図4の様に突起23で対応できるが、間
隙をもっと広くする場合は、図6に示すように冷却材流
路を確保する開口部のあるスペーサ33で保持しても良
い。
【0031】燃料有効長の内、下端から下部1/6ない
し1/3までの領域では内管の内径、外径は図4および
図6の下部内管21bに示すように上部内管の径約20mmか
ら約5〜8mm程度に細く絞り込み、環状端29に溶接され
ている。下部内管の位置保持のため、冷却材流路孔のあ
るスペーサ24を設けても良い。
【0032】外管22の下端は燃料棒支持部14より上方に
位置する環状端29で封じられており、下部に冷却材吐出
口31を有する。冷却材吐出口31の位置は燃料有効部の下
端近傍で、濃縮部領域の下端または下方が良い。つま
り、図16,図17に示すように最近の燃料集合体では有効
長下部の1/24が天然ウランブランケット部となってお
り、この位置に冷却材吐出口31を設けると良い。下部内
管21bの下端は環状端29から端栓30で下方に延長され、
下部タイプレート13の燃料棒支持部14を貫通して空間15
に開口する冷却材入り口32を有する。図4ないし、図6
に示す実施例では冷却材入り口32は空間15における冷却
材の流れによる動圧を受けることが少ないように側面に
開口されており、ウォーターロッド19の下部端栓30の先
端には設けられていない。
【0033】図5に下部端栓30の近傍の拡大詳細図を示
す。下部端栓近傍の内管、外管の接続構造は本例以外に
も種々変形例を有す。本実施例の燃料集合体をBWRの
炉心に装荷して原子炉を運転する。冷却水の大部分は下
部タイプレート13の燃料棒支持部14に設けられた貫通口
(図1中では省略)を通って燃料棒11,20の間の冷却水
流路に導かれる。下部タイプレート13の空間15に流入し
た冷却水の残りの一方はウォーターロッド19の冷却材入
り口32から冷却材上昇流路27内に流入し、さらに下降流
路28を介して冷却材吐出口31から燃料棒支持部14より上
方の位置の冷却水流路に吐出される。
【0034】冷却材吐出口31から吐出される冷却水は、
冷却材入り口32と冷却材吐出口31との間に加わる差圧、
つまり下部タイプレートの燃料棒支持部14における単相
流による局所圧損による差圧の大きさに応じて蒸気また
は非沸騰水と変わる。
【0035】これはウォータロッド19の出入口差圧とウ
ォーターロッド内の内管21a,21bの中の非沸騰水の水
頭及びこの非沸騰水が中性子またはガンマ線による加熱
により蒸気を発生し、内管の水頭の上方及び下降流路に
充満する蒸気の流路及び冷却材吐出口31における圧損な
どとがバランスするが、炉心流量を増大すると、出入口
差圧が増大し、水頭が上昇し、ついには上昇流路から下
降流路へ非沸騰水が流れる。これを数式によるモデルで
表現すると、ウォーターロッドの出入口差圧は次式のよ
うになる。ここで、上記モデルを表現するためのウォー
ターロッドの断面を図20に示す。
【0036】 ΔP =KLTP ・Wch 2 2・ρ・Ach 2 =ρ・g・H+ウォーターロッド内の 流動抵抗圧損 ΔP =ウォーターロッド出入口差圧 ここで、 KLTP =下部タイプレートの燃料棒支持部 局所圧損係数 Wch =チャンネル質量流量 Ach =燃料棒支持部流路面積 ρ =水の密度 g =重力加速度 H =水頭高さ
【0037】本実施例では 100%定格出力を炉心流量85
%〜 115%の間で確保する例である。ウォーターロッド
内の上昇流路の水頭位置については図7に示すように炉
心流量85%から 100%で燃料有効長の下端から約1/2
ないし3/4に、炉心流量 115%でウォーターロッド内
を非沸騰水が流動するように冷却材入り口32、冷却材
出口31、燃料棒支持部14の局所抵抗及び流路27,28の仕
様が決めてある。
【0038】下部内管の内外径は冷却材中の不純物等に
よる蓄積物による目詰まりを防止出来る程度に更に細く
(2ないし3mm)すると、外管内面と内管外面の間の環
状流路面積が大きくとれ、スペクトルシフトによる無限
増倍率の変化幅を大きくできるので、より下部の出力制
御上都合が良い。
【0039】本実施例の燃料集合体10をBWRの炉心に
装荷した場合の効果を、 100%定格出力を炉心流量85%
から 115%の間で確保する運転方法の場合の例で述べ
る。BWRの運転の炉心出力、炉心流量の特性例を図7
ないし図9に示す。運転サイクルの大半の期間(約70%
〜80%)炉心流量を約85%に保ち、制御棒による反応度
調整で燃料の燃焼による反応度変化に対応する。全制御
棒を炉心から全引き抜きしても定格出力が維持できなく
なった時点から炉心流量を増加させてサイクル末で最大
炉心流量の 115%にする。
【0040】原子炉を運転する1サイクルの期間の内、
サイクル初期からサイクル末期近傍までの制御棒挿入に
よる炉心余剰反応度抑制期間を、定格原子炉熱出力を出
す炉心流量幅の下限流量から低流量側1/3ないし1/
までの流量領域で運転し、前記ウォーターロッドの前
記上昇流路内の水頭を燃料有効部の下から1/2ない
し3/4に維持し、且つ以後サイクル末までの期間炉心
流量を徐々に増加して、反応度補償して前記ウォーター
ロッド内の水頭を上昇させ最大炉心流量近傍では前記ウ
ォーターロッド内が非沸騰の水が流れる。
【0041】この結果、サイクル運転中の初期から末期
手前までの期間、ウォーターロッド内の燃料有効部の下
端から燃料有効部の下部の1/6ないし1/3までは水
の量が少なく(本実施例ではウォーターロッド上部に比
して、約1/16)燃料集合体の横断面の水対燃料比を
減ずる。この領域の無限増倍率は低下して、出力が抑制
される。燃料集合体のこの軸方向領域は図8および図9
に示すように燃料棒間の冷却材の蒸気ボイド発生が少な
い領域であり、燃料集合体軸方向の無限増倍率分布を考
えると出力ピークになり易い位置である。この部位の出
力が抑えられるので、図8の従来のスペクトルシフト・
ウォーターロッドを用いた場合の燃料集合体の軸方向出
力分布は、図9に示すような出力分布に燃料有効長の
端から燃料有効部の下部1/6ないし1/3までの領域
の燃料集合体の出力が抑制された平坦な出力分布とな
り、線出力密度抑制制御に寄与する。なお、図8および
図9の炉心平均軸方向出力分布曲線のうち、実線はサイ
クル初期、破線はサイクル末期を示す。
【0042】更に、サイクル末期において従来のウォー
ターロッドよりもこの部位の燃焼が遅れて、ウラン235
の量より多く残されている。その結果、サイクル末期に
炉心流量を増加して、ウォーターロッド内の流れを非沸
騰水が充満、流動する状態では、この部位のウォーター
ロッドの水の量がそれ以前の時点より大幅に増加する事
になり、無限増倍率が高まり出力分布がこの部位で大き
くなる。
【0043】BWRの炉心では、サイクル末期は炉心下
部の低ボイド領域の燃焼がより進んで無限増倍率が低く
なり、高炉心流量によるボイドの上方へのスィープによ
る軸方向中央及び上部の燃料出力の増大と相俟って、軸
方向出力分布が中央ピークから上方ピークになる傾向が
ある。このため、制御棒によるスクラム反応度曲線は制
御棒挿入初期の立ち上がりが悪くなる。本発明によれ
ば、高炉心流量のサイクル末期にも燃料集合体下部の出
力が大きくなるように制御されるので図10に示される様
に、サイクル末期のスクラムカーブ改善に寄与する。
【0044】たとえば特開昭63-73187号公報には外管の
径が軸方向にほぼ一様で、内管の径が軸方向に2領域に
分かれて、下方が上方に比して内管面積が小さくなって
いる例が記述されているが、その領域分割境界は燃料有
効長の約1/2の位置と記述されている。この境界は燃
料軸方向設計における濃縮度分布の境界と同じにするこ
と、および、その濃縮度分布の境界は軸方向長さの1/
3〜7/12とすることが記載されている。そしてその
効果は軸方向の出力分布平坦化に寄与するとしている。
【0045】本発明は内管の軸方向2領域の面積比を上
下で約16:1以上にしており、その境界の位置も燃料有
効長下端から燃料有効長の約1/6〜1/3までとして
いる。特に、部分長燃料棒を有する燃料集合体では、下
部の燃料装荷量が多いことから燃料有効長全長を24に等
分割して下端から数えて約4ノード近傍で軸方向に大き
な出力ピークが生じることに対する対策であり、前記特
開昭63-73187号公報の中で引用されている特公昭58-298
78号公報の様な軸方向2領域燃料に対する適用とは効果
が異なる。特に下方から4ノード目近傍の燃焼の進みす
ぎによるサイクル末期におけるスクラムカーブの改善は
内管の面積変更境界を1/3〜1/2の間に設けた場合
は効果が小さいか、または殆ど無い。
【0046】また、サイクル末期における 110%炉心流
量以上の流量域では、サイクル初期からサイクル末期近
傍までの期間、 100%炉心流量以下の流量域で燃料有効
部上部の約1/4ないし1/2の領域でウォーターロッ
ド上部の蒸気相によりスペクトル硬化させて、サイクル
の大半の期間プルトニウムの蓄積を図ってきたものを、
水対燃料比の増加によって反応度を増して積極的に燃焼
する。この結果、核燃料の有効利用がより進む。
【0047】また、本発明で使用するウォーターロッド
を組み込むことにより、定格出力運転時のボイド係数を
従来より緩和した(負のボイド係数の絶対値を減少す
る)炉心において、炉心流量制御による出力制御性は85
%炉心流量ではウォーターロッド内の水頭が低下して、
ボイド係数の絶対値が増加することにより、図7に示す
様に十分な大きさの傾きの流量制御曲線を得ることがで
きる。この特性は、BWRの圧力上昇を伴う異常な過渡
事象を緩和するため、ボイド反応度係数の絶対値を減じ
た場合において流量制御曲線が著しく緩やかな傾きとな
り、炉心流量の制御による原子炉出力の変化幅が減少す
る欠点を排除できる。
【0048】図4,図6に示した本発明で使用するウォ
ーターロッドでは上昇流路の冷却材取り入れ口を燃料棒
支持部下方に突き出した下部端栓近傍の側面に設けてい
るが、空間15における冷却材流の動圧を利用するため、
先端下方に開口32を設けても良い。この場合、ウォータ
ーロッド内の水頭位置は、図11の破線のように増加す
る。燃料棒支持部の単相流局所圧損がやや小さくて、定
格出力時の流量制御幅の下流側領域で水頭の位置を、燃
料有効長の約1/2以上の領域に保持できない時に、有
効な方法である。
【0049】図4および図6に示した本発明のウォータ
ーロッドの実施例では上昇流路及び下降流路の上端が燃
料有効部の上端近傍に位置しているが、燃料有効部の上
端に天然ウランまた劣化ウラン等で構成されたブランケ
ット領域がある場合は、そこでの本ウォーターロッドに
よるスペクトルシフト効果は小さいので、ブランケット
領域の下端近傍まで下げても良い。また、その方がウォ
ーターロッドの上端部での2相流摩擦圧損等が低減でき
る。
【0050】図4のウォーターロッドの実施例におい
て、上部内管と外管の間隔を確保するために、上部内管
の外表面に内側からの押し出し加工による突起を設けて
いるが、この形状は縦方向の峰状の連続した突出とし
て、周方向に離散的に3カ所以上設けた物でも良い。ま
た、逆に外管22に内側への突起、または軸方向に連続し
た突出としてもよい。
【0051】定格出力運転時の炉心流量幅を本実施例で
は定格流量の85ないし 115%として説明したが更に低流
量側にまたは高流量側に広くした運転法でも良い。逆に
狭くした運転法でも良い、この例では定格出力時の流量
制御幅における水頭の位置を設定する為の考え方を示し
た物で、絶対値はこだわらない。
【0052】図12に示す燃料集合体10aは、図1および
図2に示した様なウォーターロッド19を2本有する例と
異なり、十字形のウォーターロッド19aを有する燃料集
合体10aの例である。図13は角形のウォーターロッド19
bを有する燃料集合体10bの例である。ウォーターロッ
ドの形状は変わっても第1のウォーターロッドの実施例
の様な内管の下部を細くした構造は容易に実現できる。
【0053】図14および図15に示す実施例は部分長燃料
棒が組み込まれてない8×8格子の燃料集合体に本発明
のウォーターロッドを適用した例である。この例では上
部内管径を約30mm下部内管径を約5mmに設定し、内管の
面積の比を上下で約36:1にできる。
【0054】この様に図12ないし図15に示すようにウォ
ーターロッドの占める面積を拡大する事によって内管の
上下の面積の比を大きくする事ができるので、本発明の
目的に都合が良い。従って、本発明の実施例の形状以外
にも外管形状が軸方向に一様で、内管の面積が軸方向で
前述の燃料有効部の下端から燃料有効部の下方側1/6
〜1/3までの範囲で上下面積が16:1以上に大きく変
更できれば本発明の効果が期待できる。
【0055】図16および図17に本発明で使用するウォー
ターロッドを採用した場合の、部分長つまり短尺燃料棒
を有する燃料集合体及び有しない燃料集合体の場合の濃
縮度、可燃性毒物の軸方向分布設計を従来のウォーター
ロッドの場合を破線、本発明の場合を実線で示した。
【0056】この例ではウラン濃縮度は同じにして、可
燃性毒物の設計を簡略化し、添加可燃性毒物量の低減を
図っている。なお、燃料として濃縮ウランの例で示した
が、MOX燃料の場合においても程度は異なるが、下部
の可燃性毒物量の低減に寄与する。
【0057】なお、本発明の他の実施例として、先に記
述した以外に、特願平3-061899の図6に示した上昇流路
の冷却材入り口を制御棒駆動機構冷却水を取り入れる様
に燃料支持金具の下方までのばしたウォーターロッド、
特願平3-067002の図4に示した上昇流路の入り口抵抗を
制御棒の制御要素で外部から制御する構造のウォーター
ロッド、特願平3-164782の図17,図18に示した様な構造
のウォーターロッドにおいて、上昇流路の上下面積を燃
料有効長の下端から燃料有効長の下方側1/6〜1/3
までの範囲で境界を設けて上下面積比を16:1以上にし
ても同じ効果を得られる。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、単純な構造で燃料集合
体内部のボイド率の変化幅が著しく増大し、核燃料物質
の有効利用が図れると同時に、ボイド反応度係数低減タ
イプの炉心においても良好な炉心流量制御による原子炉
出力制御特性を得ることができる。また、炉心流量の制
御による軸方向のスペクトルシフト運転を行う方式にお
いて、サイクル末期におけるスクラムカーブの悪化を防
止すると同時に、標準長燃料棒よりも上部が欠いた部分
長燃料棒を有する燃料集合体では、燃料集合体下部及び
中央部の燃料装荷量が上部より多いので、燃料集合体軸
方向の出力分布は必然的に下方ピークになる。これに対
し、本発明で使用するウォーターロッドを組み合わせる
と下部の出力ピークを抑制することができるので、可燃
性毒物(例えばガドリニア)を燃料ペレットに添加する
軸方向設計において、下部に添加する可燃性毒物の量を
削減することができ、サイクル末期に残留する可燃性毒
物による反応度損失を軽減できる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃料集合体の第1の実施例を示す
縦断面図。
【図2】図1におけるA−A矢視方向を切断し拡大して
示す横断面図。
【図3】(a)は図1における標準長燃料棒を一部断面
で示す側面図、(b)は図1における部分長燃料棒を一
部断面で示す側面図。
【図4】(a)は図1におけるウォーターロッドを示す
縦断面図、(b)は(a)のB−B矢視断面図、(c)
は(a)のC−C矢視断面図。
【図5】図4(a)における下部端栓近傍を拡大して示
す縦断面図。
【図6】図4におけるウォーターロッドの他の例を示す
縦断面図。
【図7】本発明に係る燃料集合体を炉心に装荷した場合
の原子炉運転方法を説明するためのウォーターロッド内
の水頭位置及び流量制御曲線図。
【図8】(a)は従来のスペクトルシフト・ウォーター
ロッドにおける軸方向出力分布を説明するための燃料棒
とチャンネル内のボイド率との関係を示す概念図、
(b)はウォーターロッド内水位を示す概略図、(c)
は軸方向高さと炉心出力との関係を示す曲線図。
【図9】(a)は本発明のスペクトルシフト・ウォータ
ーロッドにおける軸方向出力分布を説明するための燃料
棒とチャンネル内のボイド率との関係を示す概念図、
(b)はウォーターロッド内水位を示す概略図、(c)
は軸方向高さと炉心出力との関係を示す曲線図。
【図10】本発明と従来例とのスクラムカーブへの効果
を比較して示す曲線図。
【図11】ウォーターロッド下部端栓の冷却水取り入れ
口の位置の水頭への効果を示す曲線図。
【図12】本発明に係る燃料集合体の第2の実施例を示
す横断面図。
【図13】図12における第2の実施例の変形例を示す横
断面図。
【図14】本発明に係る燃料集合体の第3の実施例を示
す縦断面図。
【図15】図14におけるD−D線矢視方向切断断面図。
【図16】(a)は本発明の第1および第2の実施例に
おける軸方向の濃縮度、可燃性毒物設計例を説明するた
めの燃料棒とU235 量との関係を示す概念図、(b)は
燃料有効長とGd量との関係を従来例と比較して示すグ
ラフ図、(c)はサイクル末期以外での水頭位置を示す
概略図。
【図17】(a)は本発明の第3の実施例における軸方
向の濃縮度、可燃性毒物設計例を説明するための燃料棒
とU235 量との関係を示す概念図、(b)は燃料有効長
とGd量との関係を従来例と比較して示すグラフ図、
(c)はサイクル末期以外での水頭位置を示す概略図。
【図18】BWRに装荷される従来の燃料集合体の1例
を示す縦断面図。
【図19】図18におけるBWRで用いられている代表的
な燃料集合体について、横軸に燃焼度、縦軸に中性子の
無限増倍率をとって、それらの関係を示す線図。
【図20】数式によるモデルを表現するためのウォータ
ーロッドを示す縦断面図。
【符号の説明】
1…燃料集合体、2…チャンネルボックス、3…燃料
束、5…ウォーターロッド、5a…ウォーターロッド冷
却材入り口、5b…ウォーターロッド冷却材出口、10,
10a,10b,10c…燃料集合体、11…燃料棒(標準長燃
料棒)、12…上部タイプレート、13…下部タイプレー
ト、14…燃料棒支持部、15…燃料棒支持部下方空間、1
6,16a,16b…燃料スペーサ、19,19′,19a,19
b,19c…ウォーターロッド、20…燃料棒(部分長燃料
棒)、21a…上部内管、21b…下部内管、22,22a,22
b…外管、23…突起、24…スペーサ、25…上部端栓、26
…上昇流路−下降流路連絡口、27…冷却材上昇流路、28
…冷却材下降流路、29…環状端栓、30…下部端栓、31…
冷却材吐出口、32…冷却材入り口、33…スペーサ、45…
被覆管、46,46′…上部端栓、47…下部端栓、48…燃料
ペレット、49…ガスプレナム。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部タイプレートと、下部タイプレート
    と、上端部が前記上部タイプレートに保持され下端部が
    下部タイプレートに保持され内部に複数の燃料ペレット
    を充填した複数の燃料棒を有し、冷却材流路を構成する
    角筒状のチャンネルボックス内に収容されている燃料棒
    集合体において、前記燃料棒間に配置されたウォーター
    ロッドを有し、このウォーターロッドが前記下部タイプ
    レートの燃料棒支持部よりも下方の領域に開口した冷却
    材入り口を有する冷却材上昇流路と、この冷却材上昇流
    路に連絡されて前記冷却材上昇流路内における冷却材の
    流れ方向とは逆に下方に冷却材を導く冷却材下降流路と
    を備えて前記燃料棒支持部よりも上方の領域に開口した
    前記冷却材下降流路の冷却材吐出口を有し、しかも前記
    冷却材下降流路の冷却材吐出口は燃料有効部下端の下方
    または前記有効部下端から上方の有効長の約1/24以
    内に設け、且つ前記冷却材上昇流路の面積は燃料有効長
    下端から燃料有効長の下部1/6ないし1/3まで
    領域で小さく設定されている事を特徴とする燃料集合
    体。
  2. 【請求項2】 上部タイプレートと、下部タイプレート
    と、上端部が前記上部タイプレートに保持され下端部が
    下部タイプレートに保持され内部に複数の燃料ペレット
    を充填した複数の燃料棒と、この燃料棒を間隔をおいて
    保持する複数のスペーサを前記上下部タイプレートの間
    に配し、燃料束を囲繞し冷却材流路を構成する角筒状の
    チャンネルボックスとから成る燃料集合体において、前
    記燃料棒間に配置されたウォーターロッドと燃料棒の上
    端が上部タイプレートの代わりにスペーサで保持された
    部分長燃料棒とを有し、前記ウォーターロッドは、前記
    下部タイプレートの燃料棒支持部よりも下方の領域に開
    口した冷却材入り口を有する冷却材上昇流路と、この冷
    却材上昇流路に連絡されて前記冷却材上昇流路内におけ
    る冷却材の流れ方向とは逆に下方に冷却材を導く冷却材
    下降流路とを備えて前記燃料棒支持部よりも上方の領域
    に開口した前記冷却材下降流路の冷却材吐出口を有し、
    しかも前記冷却材下降流路の冷却材吐出口は燃料有効部
    下端の下方または前記有効部下端から上方の有効長の約
    1/24以内に設け、且つ前記冷却材上昇流路の面積が
    燃料有効長の下端から燃料有効長の下部1/6ないし1
    /3までの領域で小さく設定されている事を特徴とする
    燃料集合体。
  3. 【請求項3】 前記冷却材上昇流路の面積は燃料有効長
    下端から燃料有効長の下部1/6ないし1/3まで
    領域で、それより上方の冷却材上昇流路より面積が小さ
    く、その上下の面積比が16:1以上開いていることを
    特徴とする請求項1または2記載の燃料集合体。
  4. 【請求項4】 前記下部タイプレートの燃料支持部より
    も下方の領域に開口し、燃料棒支持部下方に突き出した
    下部端栓の側面に設けられた冷却材入り口を有する冷却
    材上昇流路と、この冷却材上昇流路に連絡されて前記冷
    却材上昇流路内における冷却材の流れ方向とは逆に下方
    に冷却材を導く冷却材下降流路の冷却材吐出口を有し、
    しかも前記冷却材下降流路の冷却材吐出口は燃料有効部
    下端の下方または前記有効部下端から上方の有効長の約
    1/24以内に設け、且つ前記冷却材上昇流路の面積は
    燃料有効長の下端から燃料有効長の下部1/6ないし1
    /3までの領域で小さく設定されていることを特徴とす
    る請求項1ないし3記載の燃料集合体。
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