JPH04301791A - 燃料集合体 - Google Patents

燃料集合体

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JPH04301791A
JPH04301791A JP3067002A JP6700291A JPH04301791A JP H04301791 A JPH04301791 A JP H04301791A JP 3067002 A JP3067002 A JP 3067002A JP 6700291 A JP6700291 A JP 6700291A JP H04301791 A JPH04301791 A JP H04301791A
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JP
Japan
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water
fuel
rod
coolant
flow path
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JP3067002A
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English (en)
Inventor
Atsuji Hirukawa
蛭 川 厚 治
Koichi Sakurada
桜 田 光 一
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は沸騰水型原子炉(以下B
WRという)の燃料集合体に係わり、特に燃料集合体内
のウォーターロッドまたはウォータークロスの流路抵抗
を制御することによりスペクトルシフト運転を行うこと
ができる燃料集合体に関する。
【0002】
【従来の技術】BWRの炉心に装荷される従来の燃料集
合体の一例としては図21に示すように構成されたもの
があり、この燃料集合体1は角筒状のチャンネルボック
ス2内に燃料バンドル3を収容している。
【0003】燃料バンドル3は燃料棒4の複数本を、例
えば8行8列の正方格子状に配列して、その中央部に太
径のウォーターロッド5を配置し、これら燃料棒及びウ
ォーターロッドは軸方向に多段に配設されたスペーサ6
により結束されている。また各燃料棒4及びウォーター
ロッド5の上端部には上部端栓7が、下端部には下部端
栓8がそれぞれ固着され、さらに、上部端栓7が上部タ
イプレート9に、下部端栓8が下部タイプレート10に
それぞれ支持されている。
【0004】下部タイプレート10はその開口から減速
材と冷却材としての機能を併せ持つ炉水を図中矢印に示
すようにチャンネルボックス2内部に導入し、各燃料棒
4相互間の間隙を下から上方へ向けて昇流させ、その際
に上記冷却材は各燃料棒4から放出される熱を除去して
炉心上部へ流れ、気液二相流となる。
【0005】そして、ウォーターロッド5はその下端部
の開口5aより炉水を内部へ導入し、軸方向上方へ案内
して排出口5bより外部へ流出させ、各燃料棒4の上端
部に案内する。ここで、ウォーターロッド5内を流れる
炉水は主として減速材として作用し、緩やかにウォータ
ーロッド内を流れ、炉心上部で前記気液二相流と合流し
て混合される。なお、図22に十字形の流路形状をした
ウォータークロス11をウォーターロッドのかわりに有
する例を示す。ウォータークロス11はやはり下部に冷
却材取り入れ口(図示せず)を有し上端は十字形のまま
の開放端である。
【0006】従来のBWRは、特開昭54−12138
9号公報に記載されているように、中性子の減速を促進
させるために冷却材のみが流れるウォーターロッドを有
する燃料集合体を炉心内に装荷している。このようなウ
ォーターロッドの使用は、従来のBWR運転条件下では
、ウラン原子に対する水素原子の数が多いほど反応度が
高くなるので、炉心に装荷された核燃料物質の有効活用
を可能にする。
【0007】しかしながら、さらに核燃料物質の有効活
用を図るためには、核燃料物質の燃焼に伴って炉心内の
水素原子数を変えた方がよい。
【0008】炉心内の水素原子数を核燃料物質の燃焼に
伴って変えた場合の利点を以下に説明する。
【0009】図23は、BWRに用いられる代表的な燃
料集合体について横軸に燃焼度、縦軸に中性子の無限増
倍率を示したものである。図中二本の線はいずれも同一
の燃料集合体であるが、破線は燃料集合体内の冷却材流
路におけるボイド率を一定(40%)にして燃焼させた
場合を、実線は最初高ボイド率(50%)で運転して途
中でボイド率を下げた(30%)場合を示す。図23か
ら明らかな様に、はじめボイド率を高くして燃焼させた
後で、ボイド率を下げた方が、燃料の寿命末期でより高
い無限増倍率を得ることができる。つまり、より高い取
り出し燃焼度を得ることができる。
【0010】これは、ボイド率が高く、ウラン原子数に
対する水素原子数の比が小さい、即ち水素原子数が少な
い方が、中性子の平均速度が大きく、ウラン238に吸
収され易いためである。BWRで用いられる核燃料物質
中には、ウラン235とウラン238が含まれており、
ウラン235が核燃料物質全体の数%で大部分をウラン
238が占めている。このうち、中性子を吸収して核分
裂を生じるのは主にウラン235のみであり、ウラン2
38はほとんど核分裂を生じない。従って、ウラン23
5が燃焼によって減少すると反応度は低下する。
【0011】しかし、ウラン238も核分裂によって生
じる高エネルギの中性子を吸収するとプルトニウム23
9に変わる。プルトニウム239は、ウラン235と同
じく、減速された熱中性子を吸収して核分裂を起こす。 ボイド率が高いほど、中性子のエネルギが高くてウラン
238からプルトニウム239に転換される割合が大き
く、ウラン235およびプルトニウム239の核分裂が
抑制される。従って、ボイド率が高いほど、ウラン23
5とプルトニウム239の総量の減少が遅くなる。
【0012】ただし、ボイド率が高いと、反応度の絶対
値は低い。このため、ボイド率が高いままでは、ボイド
率が低い場合に比べて反応度が臨界を維持できる最低レ
ベルに早く達してしまう。そこで、その時点でボイド率
を下げると、中性子の減速効果が増し、ボイド率一定で
燃焼した場合に比べてウラン235およびプルトニウム
239の核分裂が増し、反応度はより高くなる。従って
、臨界に必要な最低反応度になるまで、核燃料物質に含
まれる核分裂性物質をより長く燃焼させることができる
【0013】以上述べたことが、核分裂性物質の燃焼に
伴ってボイド率を変化させることにより核燃料物質の有
効活用を図る原理であって、スペクトルシフト運転とよ
ばれる。
【0014】このようなスペクトルシフト運転のため、
核燃料物質の燃焼に伴って炉心内の水素原子数を変える
方法としては、単純な構造で燃料集合体内平均ボイド率
を大幅に変化させることを可能とするため、原子力学会
「昭和63年会」(1988.4/4−4/6)発表N
o.F15「大幅スペクトルシフトBWR炉心概念(1
)」及び、特開昭63−73187号公報には、図24
,図25に示すように燃料集合体の下部に抵抗体12を
設け、ウォーターロッド5に、前記抵抗体より下方の領
域で開口した冷却材流入口13を有する冷却材上昇流路
14と、前記冷却材上昇流路に連絡され前記抵抗体より
も上方の領域に開口した冷却材吐出口15を有する冷却
材下降流路16とを設けることが提案されている。
【0015】このように構成された燃料集合体において
は図26に示す様に、炉心を通過する冷却材の流量が低
下すると、ウォーターロッド5の出入口差圧が小さくな
り流路内に蒸気が充満し、冷却材流量が増加すると逆に
出入口差圧が増加して流路内の蒸気量が著しく減少する
。従って、燃料集合体内平均ボイド率を大幅に変化させ
ることが可能となり、運転サイクル末期での反応度増加
が可能となる。即ち、冷却材流量を絞った運転サイクル
前半では、ウォーターロッド流路内において液相流が存
在する炉心下部で減速材密度が大きく、蒸気相が存在す
る炉心上部で減速材密度が小さくなる。従って、運転サ
イクルの前半では、主に原子炉下部が燃焼し、炉心上部
ではウラン238からプルトニウム239への転換が図
られ、運転サイクル後半には、サイクル前半で転換され
た炉心上部のプルトニウム239が主に燃焼に寄与する
ため、スペクトルシフト効果による燃料の燃焼効率が高
まる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来提案の燃料集合体では、燃料集合体内平均ボイド率を
大幅に変化させる為には前記提案のウォーターロッドの
出入口差圧を炉心流量で制御する必要がある。ところで
BWRにおいては燃料集合体の冷却材流量は燃料集合体
の出力及び軸方向出力分布に依存する。集合体出力が大
きいほどボイド量が大きく二相圧損の増加により集合体
の冷却材流量は減少する。また集合体出力は同じでも軸
方向の出力分布が下方ピークの方がボイド量が大きく二
相圧損の増加により集合体の冷却材流量は減少する。こ
の出力分布による集合体冷却材流量の変動幅は20%に
も及ぶ。図26に示すようにこのウォーターロッドの平
均ボイド率はウォーターロッドの微妙な出入口差圧の変
化によって大きく変化する。従って例えば炉心流量を1
10%定格にして運転している場合は全燃料集合体のウ
ォーターロッドは低ボイド率の約10%、炉心流量が7
0%定格の場合は高ボイド率の約70%に確実に制御で
きたとしてもその中間の炉心流量では集合体の出力に依
存して10%ボイド、70%ボイドと大きなばらつきを
生じることになる。
【0017】その結果集合体の出力をオンラインで監視
、シミュレートする3次元核熱水力計算プログラムの評
価結果と炉内核計装の信号の誤差が大きくなり炉内のの
精度の良い熱的制限(MCPR,MLHGR)の評価に
とって不利になる欠点があった。また従来提案のウォー
ターロッドではウォーターロッド内のボイド率を大幅に
変えるスペクトルシフト運転をするにはこのような大幅
な炉心流量の変更をする必要があり、MCPR等の制限
上、流量を絞れない場合ウォーターロッドによるスペク
トルシフトができない欠点があった。
【0018】本発明は上記の欠点をなくし炉心流量、及
び燃料集合体の出力分布に関係なく定格出力近傍の高出
力では自由にウォーターロッド内のボイド率変化による
スペクトルシフト運転を行える燃料集合体を提供する事
にある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、上端部を上部
タイプレートに保持するとともに下端部を下部タイプレ
ートに保持した複数本の燃料棒を、冷却材流路を構成す
る筒状のチャンネルボックス内に収容した燃料集合体に
おいて、内部に冷却材流路を形成したウォーターロッド
或いはウォータークロスを上記燃料棒間に配設するとと
もに、その冷却材流路の頂部に上記冷却材流路内の圧力
が所定値以上になったとき吐出口を開くスプリング付き
弁を設け、さらに上記ウォーターロッド或いはウォータ
ークロスの下部に形成された制御要素案内管に、上記ウ
ォーターロッド或いはウォータークロス内への冷却材流
入量を制御する制御要素を進退可能に挿入したことを特
徴とする。
【0020】
【作用】ウォーターロッド或いはウォータークロスの下
部の制御要素案内管への制御要素の挿入量が小さく冷却
材流入量が多い時はウォーターロッド内は5%以下のボ
イド率となり、制御要素が挿入されて入口が塞がれてい
る時は入口の流路抵抗が大きくなりウォーターロッド内
は80%以上のボイド率となる。また制御要素が反応度
制御のため燃料集合体の燃料有効部分まで挿入される動
作中は、ウォーターロッド内の圧力が高まって、上端の
スプリング付き弁を弁座から押し上げ水または蒸気が逃
がされる。
【0021】
【実施例】以下本発明の実施例を図1に基づいて説明す
る。
【0022】本実施例の燃料集合体20は、燃料棒21
、上部タイプレート22、下部タイプレート23、燃料
スペーサ24、チャンネルボックス25、及びウォータ
ーロッド26、燃料支持金具27からなっている。燃料
棒21の上下端部は、上部タイプレート22及び下部タ
イプレート23にて保持されている。ウォーターロッド
26も、両端部が上部タイプレート22及び下部タイプ
レート23に保持されている。燃料スペーサ24は、燃
料集合体20の軸方向に複数配置され、燃料棒21、及
びウォーターロッド26の相互間の間隙を適切に保持す
る。燃料スペーサ24の軸方向の位置はウォーターロッ
ド26によって保持されている。チャンネルボックス2
5は、燃料支持金具27にネジ28によって取り付けら
れ、燃料スペーサ24で保持された燃料棒21の束4体
の外周を取り囲み、制御棒29を囲む大型の燃料集合体
を構成する(図2参照)。下部タイプレート23は燃料
支持金具27のうえに載り、上端部に燃料棒支持部23
aを有し、しかも燃料棒支持部23aの下方に空間30
を有している。燃料棒支持部23aが、燃料棒21及び
ウォーターロッド26の下端部を支持している。燃料棒
21は、図3に示すように上部端栓21a及び下部端栓
21bにて両端が密封された被覆管21c内に多数の燃
料ペレット31を装荷したものであり、被覆管21c内
の上端部にガスプレナム32が設けられている。ウォー
ターロッド26の直径は燃料棒21の外径より大きく、
燃料集合体20の横断面の中央部に配置されている。
【0023】本発明の特徴であるウォーターロッド26
の詳細構造を図4により説明する。ウォーターロッド2
6は、内管33、外管34、スペーサ35からなってお
り、内管33はスペーサ35によって外管34に保持さ
れ、外管34の上端は端栓36で封じられている。内管
33は端栓36の上方に伸び上部端栓37で封じられ、
端栓36と上部端栓37の間に弁座38、スプリング付
き弁39、及びその上方に開口40を有し、上部端栓3
7が上部タイプレート22内に挿入され保持されている
。内管33は端栓36の下方で連絡口41を有し、内管
内の流路42(冷却材上昇流路)と環状部の流路43(
冷却材下降流路)とを結ぶ。スペーサ35は環状部の冷
却材下降流路43を確保できる様に開口部を有している
。外管34の下端は燃料棒支持部23aより上方に位置
する環状端44で封じられており、下部に冷却材吐出口
45を有する。内管33の下端は下部タイプレート23
の燃料棒支持部23aを貫通して空間30に開口する制
御要素挿入口を有し、下端と燃料棒支持部23aの間に
冷却材入口46を有する。
【0024】燃料支持金具27は制御棒案内管の上には
め込まれ、下部側面に冷却材入口47を制御棒案内管の
開口部と面する位置に有する(図1中省略)。前記冷却
材入口47は4体の各燃料束に1個づつ設けられている
。燃料支持金具27には制御要素案内管48が燃料支持
金具27の底部と案内管支持板49によって固定され、
制御要素案内管48の上端は前記本発明のウォーターロ
ッド26の下端とかみ合う。案内管支持板49には冷却
材を通す開口が設けられている。また燃料支持金具27
の中央には十字形の開口部が設けられ、図2の様に燃料
集合体の中央に十字形の制御棒29が挿入される案内を
している。さらに底部には制御棒29を係止する金具5
0が設けられている。
【0025】本燃料集合体と組み合わせて使用する制御
棒を図7に示す。この制御棒29は従来からの十字形制
御棒に円柱状の制御要素29bを付加したものであり、
制御翼29aと制御要素29bからなる。制御要素29
bはSUSの中空管にB4C、Hf等の中性子吸収毒物
を充填したもの、或いはただの中空管でも良い。
【0026】しかして、本実施例の燃料集合体をBWR
の炉心に装荷して原子炉を運転する場合、冷却水は制御
棒案内管の開口と燃料支持金具27の冷却材入口47を
通って下部タイプレート23の燃料支持部23aに設け
られた貫通口(図1中では省略)を通って燃料棒21の
間の冷却水流路に導かれる。下部タイプレート23の空
間30に流入した冷却水の残りはウォーターロツド26
の冷却材入口46から冷却材上昇流路42内に流入し、
さらに下降流路43を介して吐出口45から燃料棒支持
部23aより上方の位置の冷却水流路に吐出される。
【0027】冷却水吐出口45から吐出される冷却水は
、冷却材入口46から流入する冷却水の流量の多少に応
じて液相または蒸気相となる。
【0028】図4に示すように制御要素29bの先端が
冷却材入口46より下方に位置する場合は、開口面積が
大きく入口抵抗が小さいためウォーターロッド26の内
部は非沸騰の冷却水が流れる。弁39を上方に押す力は
スプリング39aの圧力より小さいので弁39は弁座3
8に押しつけられている。
【0029】図5に示すように制御要素29bの先端が
冷却材入口46より上方に位置する場合は、開口部が制
御要素29bに塞がれ入口抵抗が大きいため流れ込む冷
却水の量が低下し、ウォーターロッド26の内部は中性
子及びガンマ線による加熱と熱伝導によりボイドが発生
し、吐出口45及び流路42,43の圧損が増加し、入
口46と吐出口45の差圧とウォーターロッド流路内の
圧損及び水頭とバランスするまで内管33の水位が下が
る。その結果ウォーターロッド内には蒸気が充満する。 この場合、弁39を上方に押す力はスプリング39aの
圧力より小さいので弁39は弁座38に押しつけられて
いる。
【0030】ところで、図6に示すように制御棒29が
上方に挿入される場合は制御要素29bもウォーターロ
ッド26内に上方に挿入されることになる。この場合は
流路42,43の圧力が高まり吐出口45からも蒸気ま
たは非沸騰水が流出するが、抵抗が大きいので圧力が高
まりスプリング39aの圧力に打ち勝って弁39が上方
に押し上げられ、冷却水は吐出口40から排出される。 この結果制御棒挿入がスムーズになされ、制御棒挿入時
に燃料集合体が浮き上がるということも防止できる。
【0031】図は省略するが、制御棒を下方に引き抜く
場合は逆にウォーターロッド内が減圧されることになる
が、出力運転中は蒸気がウォーターロッド内を占めてお
り、その蒸気が膨張するので減圧度合いは小さい。また
停止時は非沸騰水が占めているので流路抵抗も小さく吐
出口45から逆流して制御棒の引き抜きはスムーズに行
える。
【0032】本実施例の燃料集合体20をBWRの炉心
に装荷した場合の作用を述べる。
【0033】100%定格出力出力を炉心流量80−1
15%の間で確保する例で説明する。運転サイクルの大
半の期間(約70−80%)炉心流量を80%に保ち、
制御棒による反応度調整で燃料の燃焼による反応度変化
に対応する。この時制御棒を引き抜いている燃料集合体
においては制御要素29bの先端はウォーターロッドの
冷却材入口46より上方に位置し、集合体の燃料有効部
の下方に位置するよう制御棒軸方向位置を設定している
。全制御棒を炉心の燃料有効部から全引き抜きしても定
格出力が維持できなくなった時点から、前記制御棒をさ
らに引き抜いて制御要素29bの先端を入口46より下
方に設定する燃料集合体の数を反応度減少に応じて増加
する。さらに最後の炉心流量を増加させサイクル末で最
大炉心流量の115%にする。
【0034】本発明のウォーターロッドの出入口差圧−
ボイド率特性を制御要素29bの先端が冷却材入口46
より下方にある場合に対して図8に示す曲線Aの様に設
定すると定格出力運転時に使用する炉心流量の範囲(こ
の例では80−115%定格炉心流量)では、ウォータ
ーロッド内は10%以下のボイド率であり、従来提案の
ウォーターロッド(曲線B)で生じていた出力分布によ
る集合体中のウォーターロッド内ボイドの有無のばらつ
きが無くなる。その結果本発明によれば、炉心流量10
0%以下のサイクル大半の期間(約80%以上)に亘っ
て炉心流量、燃料集合体の出力レベルや軸方向出力分布
に影響されることなく、制御棒の軸方向位置の制御によ
ってウォーターロッド26の内部にボイドが生じており
中性子の減速効果を抑制してプルトニウム239の生成
を促進する。
【0035】また、原子炉の起動時、停止時に炉心流量
が大幅に低いとき例えば65%定格炉心流量以下では制
御棒の位置によらずウォーターロッド内は高ボイド率で
あるので原子炉の流量−出力曲線の傾きが大きくなって
炉心出力の制御がし易いという利点は従来提案の通り保
持できる。
【0036】更に、ウォーターロッド内のボイド率が制
御棒によって正確に制御できるので炉心の3次元核熱水
力シミュレーションコードによる熱的制限、出力分布、
燃焼度分布、反応度評価の精度が向上し炉心の性能監視
の精度が高まる。
【0037】また燃料集合体のウォーターロッドの内部
に制御要素が挿入できるので従来燃料集合体よりも炉停
止余裕が増加する。
【0038】
【他の実施例】図4の第1の実施例に示すウォーターロ
ッドは冷却材上昇流路と冷却材下降流路を有しているが
、図9の例は冷却材上昇流路のみの例である。この場合
は上部の開口41aが十分絞られた小口径の孔である。 冷却材入口46aは出入口差圧を小さくする観点から流
量抵抗体である下部タイプレートの燃料支持部23aの
上方に設ける。
【0039】図9に示すように制御要素29bの先端が
冷却材入口46aより下方に位置する場合は、開口面積
が大きく入口抵抗が小さいためウォーターロッド26の
内部は非沸騰の冷却水が流れる。弁39を上方に押す力
はスプリング39aの圧力より小さいので弁39は弁座
38に押しつけられている。
【0040】制御要素29bの先端が冷却材入口46a
より上方に位置する場合は、開口部が制御要素29bに
塞がれ入口抵抗が大きいため流れ込む冷却水の量が低下
し、ウォーターロッド26の内部は中性子及びガンマ線
による加熱と熱伝導によりボイドが発生し、吐出口41
aの圧損が増加し、入口46aと吐出口41aの差圧と
ウォーターロッド流路内の圧損及び水頭とバランスする
まで流路42の水位が下がる。その結果ウォーターロッ
ド26内は蒸気が充満する。ただしボイド量は前記第1
の実施例より少ない。弁39を上方に押す力はスプリン
グ39aの圧力より小さいので弁39は弁座38に押し
つけられたままである。
【0041】制御棒29が上方に挿入される場合は制御
要素29bもウォーターロッド内を上方に挿入されるこ
とになる。この場合は流路42の圧力が高まり出口41
aからも流出するが抵抗が大きいので圧力が高まりスプ
リング39aの圧力に打ち勝って弁39が上方に押し上
げられ冷却水は吐出口41aから排出される。この結果
制御棒挿入がスムーズになされ、制御棒挿入時に燃料集
合体が浮き上がるということも防止できる。
【0042】図10,および図11は第1及び第2のウ
ォーターロッドの実施例に用いている弁の形状を変えた
例である。ニードル弁またはボール弁にする事により弁
と弁座の密着度合いが高まり、ウォーターロッド内のボ
イド率制御がより正確になる。
【0043】図12〜図13は第1及び第2のウォータ
ーロッドの実施例に用いている弁の構造を変えた例であ
る。この実施例ではウォーターロッド内の圧力が制御棒
操作によって高まる場合も低くなる場合もウォーターロ
ッドの変形や集合体の浮き上がりを防止するために配慮
したものである。
【0044】図12は弁座38にスプリング51a,5
1bによって浮き子の様に支えられた弁50aが内蔵さ
れ、大きな圧力差が生じた時に上下するようにしたもの
であって、冷却材の漏洩は弁座38と弁50aの胴との
狭い間隙によって制限される。
【0045】図13はバネ座52にスプリング51a,
51bによって浮き子の様に支えられた弁50bが内蔵
され、大きな圧力差が生じた時に上下し、冷却材の漏洩
は弁座38と弁50bの胴との狭い間隙及びバネ座52
の軸部と弁50bの中空部との狭い間隙によって制限さ
れる。
【0046】図14,図15はウォーターロッド内の圧
力が高まった場合は弁39が上方に押し上げられ、逆に
圧力が下がった場合は弁50cが下へ動くようにしたも
のであって、図14は冷却材上昇流路と冷却材下降流路
を有するウォーターロッドの場合、図15は冷却材上昇
流路のみのウォーターロッドの場合の適用例である。
【0047】図16に示す燃料集合体20aは、図2に
示した外管が角管形状のウォーターロッド26を1本有
する例と異なり前記ウォーターロッド26は丸形のウォ
ーターロッドを有する燃料集合体20aの例である(図
は集合体の4分の1の部分を示してある)。
【0048】図17、図18はウォーターロッドの替わ
りにウォータークロス53を有した例である(図17は
燃料集合体の4分の1の部分を示している)。この例で
は、チャンネルボックス25は燃料支持部27と結合さ
れている。4個の小燃料束がそれぞれ上下タイプレート
を有し、ウォータークロス53とチャンネルボックス2
5で囲まれた空間に配され、燃料支持金具27の上に下
部タイプレート23が載る構造である。ウォータークロ
スを構成する4枚のL形板材54とチャンネルボックス
壁とで囲まれた部分の冷却材流路55,56が前記のウ
ォーターロッドと同じ働きをする。
【0049】図19に図17のB−B矢視図を示す。ウ
ォータークロス53の上下端部は封じられており、スペ
ーサ57が間隔を保持する。ウォータークロスの中心に
内管33がはめ込まれ、内管33はL形材54によって
保持される。内管33は上端カバー材57の上方に伸び
上部端栓37で封じられ、上端カバー材57と上部端栓
37の間に弁座38、スプリング付き弁39、及びその
上方に開口40を有している。内管33は上端カバー材
57の下方で連絡口41を有し、内管内の流路42(冷
却材上昇流路)と翼状部の流路58(冷却材下降流路)
とを結ぶ。翼状部の下端は燃料棒支持部23aより下方
に位置する下端カバー材59で封じられており、燃料棒
支持部23aより上方に冷却材吐出口45を有する。内
管33の下端は燃料支持金具27を貫通し、制御要素案
内管48を構成し、燃料支持金具27の底部と案内管支
持板49によって固定されている。制御要素案内管48
の下端と燃料棒支持部23aの間に冷却材入口46を有
する。
【0050】燃料支持金具27は制御棒案内管の上には
め込まれ、下部側面に冷却材入口47を制御棒案内管の
開口部と面する位置に有する。前記冷却材入口47はウ
ォータークロスを囲む4小燃料束単位に各1個づつ設け
られている。案内管支持板49には冷却材を通す開口が
設けられている。また燃料支持金具27の中央には十字
形の開口部が設けられ、図17の様に燃料集合体の中央
に十字形の制御翼29a挿入用の案内としてある。
【0051】冷却水は制御棒案内管の開口と燃料支持金
具27の冷却材入口47を通って下部タイプレート23
の燃料棒支持部23aに設けられた貫通口を通って燃料
棒21の間の冷却水流路に導かれる。下部タイプレート
23の空間30に流入した冷却水の残りはウォーターク
ロス53の冷却材入口46から冷却材上昇流路42内に
流入し、さらに下降流路58を介して吐出口45から燃
料棒支持部23aより上方の位置の冷却水流路に吐出さ
れる。
【0052】冷却材吐出口45から吐出される冷却水は
、冷却材入口46から流入する冷却水の流量の多少に応
じて液相または蒸気相となる。これによりウォーターク
ロスを有する燃料集合体においても第1の実施例と同じ
ように制御要素29bにより、ボイド率の確実な制御が
できる。
【0053】尚、内管33を無くし吐出口45aを上部
に設けた図20の様な冷却材上昇流路60のみの構造に
することによってウォータークロスを有する燃料集合体
においても第2の実施例と同じ様に制御要素29bによ
り、ボイド率の確実な制御ができる。また、上記各実施
例においては、制御棒29に制御要素29bを一体的に
連結したものを示したが、制御棒29とは別体の流量制
限器を使用することもできる。すなわち原子炉の運転中
に異常な過渡事象や事故が発生した場合原子炉またはプ
ラントを保護するため制御棒を急速挿入して原子炉を急
速に未臨界または低出力状態に移行させる必要があるが
、この様な場合にスクラム様制御棒(急速挿入制御棒)
はできるだけ挿入抵抗が小さい方が都合がよい。そこで
、スクラム用制御棒は従来の十字形制御棒の形状(図7
の制御棒において制御要素29bを有しない構造)がよ
い。その場合、冷却材入口46から制御要素挿入口向き
の冷却材の流れが生じ燃料棒21を冷却する冷却材流量
が減少するので流量制限器を付けると良い。 尚、スクラム用の制御棒の本数は炉心の全制御棒本数の
4分の1以下で十分対応できるので炉心のスペクトルシ
フト運転の効果の低下は小さい。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、燃料集合体内部のウォ
ーターロッドまたはウォータークロス内のボイド率の大
きな変化幅を制御要素の挿入量によって確実に制御でき
、核燃料物質の有効利用が図れる。更に、その結果BW
Rの炉心においてウォーターロッドまたはウォーターク
ロス内のボイド率の制御をするスペクトルシフト運転及
び炉心のより正確なシミュレーション評価ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料集合体の縦断面図。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図。
【図3】燃料棒の概略構成を示す部分断面図。
【図4】ウォーターロッドの詳細を示す縦断面図。
【図5】ウォーターロッドの作動説明図。
【図6】ウォーターロッドの作動説明図。
【図7】制御棒の斜視図。
【図8】ウォーターロッドのボイド率と出入口差圧の関
係図。
【図9】ウォーターロッドの他の実施例を示す縦断面図
【図10】スプリング付き弁の他の例を示す図。
【図11】スプリング付き弁の他の例を示す図。
【図12】スプリング付き弁のさらに他の例を示す図。
【図13】スプリング付き弁のさらに他の例を示す図。
【図14】スプリング付き弁部のさらに他の例を示す図
【図15】スプリング付き弁部のさらに他の例を示す図
【図16】ウォーターロッドの形状の異なった例を示す
横断面図。
【図17】ウォータークロスを有する燃料集合体の横断
面図。
【図18】ウォータークロスを有する燃料集合体の縦断
面図。
【図19】ウォータークロスの詳細図。
【図20】ウォータークロスの他の実施例を示す図。
【図21】従来の燃料集合体の縦断面図。
【図22】ウォータークロスを有する従来の燃料集合体
の横断面図。
【図23】スペクトルシフト運転を実施しない場合及び
それを実施した場合における燃焼度に対する中性子無限
増倍率の変化を示す特性図。
【図24】スペクトルシフト運転用のウォーターロッド
を有する従来提案の燃料集合体縦断面図。
【図25】ウォーターロッドの縦断面図。
【図26】図25のウォーターロッドのボイド率と出入
口差圧との関係図。
【符号の説明】
20  燃料集合体 21  燃料棒 25  チャンネルボックス 26  ウォーターロッド 27  燃料支持金具 29  制御棒 29b  制御要素 38  弁座 39  スプリング付き弁 41  連絡口 42  内管内の流路 43  環状部の流路 45  冷却材吐出口 46  冷却材入口 48  制御要素案内管 53  ウォータークロス。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上端部を上部タイプレートに保持するとと
    もに下端部を下部タイプレートに保持した複数本の燃料
    棒を、冷却材流路を構成する筒状のチャンネルボックス
    内に収容した燃料集合体において、内部に冷却材流路を
    形成したウォーターロッド或いはウォータークロスを上
    記燃料棒間に配設するとともに、その冷却材流路の頂部
    に上記冷却材流路内の圧力が所定値以上になったとき吐
    出口を開くスプリング付き弁を設け、さらに上記ウォー
    ターロッド或いはウォータークロスの下部に形成された
    制御要素案内管に、上記ウォーターロッド或いはウォー
    タークロス内への冷却材流入量を制御する制御要素を進
    退可能に挿入したことを特徴とする、燃料集合体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0862185A1 (en) * 1997-02-28 1998-09-02 Siemens Power Corporation Water channel flow control in a nuclear fuel assembly
EP0862186A1 (en) * 1997-02-28 1998-09-02 Siemens Power Corporation Nuclear fuel assembly with variable central water channel moderation
CN110853772A (zh) * 2019-11-21 2020-02-28 中国核动力研究设计院 一种基于正方形燃料组件的单流程超临界水冷堆

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CN110853772B (zh) * 2019-11-21 2021-07-13 中国核动力研究设计院 一种基于正方形燃料组件的单流程超临界水冷堆

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