JPH054971Y2 - - Google Patents
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- JPH054971Y2 JPH054971Y2 JP9543487U JP9543487U JPH054971Y2 JP H054971 Y2 JPH054971 Y2 JP H054971Y2 JP 9543487 U JP9543487 U JP 9543487U JP 9543487 U JP9543487 U JP 9543487U JP H054971 Y2 JPH054971 Y2 JP H054971Y2
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Description
【考案の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本考案は、一体発泡成形における発泡フオーム
原材料(以下単に「ウレタン」という)の漏出を
防ぐための発泡型シール用置子に関するものであ
る。
原材料(以下単に「ウレタン」という)の漏出を
防ぐための発泡型シール用置子に関するものであ
る。
最近、自動車等においては、例えばインストル
メンタルパネルセイフテイパツドに見られるよう
に、内装物品には軽量かつソフト感のある一体発
泡成形品が多く用いられるようになつてきてい
る。一体発泡成形品は圧縮復元性に富むため事故
等による乗員と車室との衝突の際の衝撃の緩和に
役立つている。
メンタルパネルセイフテイパツドに見られるよう
に、内装物品には軽量かつソフト感のある一体発
泡成形品が多く用いられるようになつてきてい
る。一体発泡成形品は圧縮復元性に富むため事故
等による乗員と車室との衝突の際の衝撃の緩和に
役立つている。
従来、一体発泡成形品は上型と下型よりなる発
泡型を用いて、次のように製造されていた。まず
型開きした発泡型の下型キヤビテイ面に、予備成
形された塩化ビニールシート等でなる表皮材を載
置する。一方、上型キヤビテイ面には同じく予備
成形された熱可塑性樹脂等でなるインサート(芯
材)を仮止ピン等を用いて取り付ける。次いでウ
レタン原液を表皮材上に所定量供給した後、型を
閉じる。外部からの加熱、発泡剤の作用及び重合
反応によりインサート表皮材の間にウレタンが発
泡しながら充満し、硬化後脱型することにより、
内部がウレタンフオームとなつた一体発泡成形品
が得られる。
泡型を用いて、次のように製造されていた。まず
型開きした発泡型の下型キヤビテイ面に、予備成
形された塩化ビニールシート等でなる表皮材を載
置する。一方、上型キヤビテイ面には同じく予備
成形された熱可塑性樹脂等でなるインサート(芯
材)を仮止ピン等を用いて取り付ける。次いでウ
レタン原液を表皮材上に所定量供給した後、型を
閉じる。外部からの加熱、発泡剤の作用及び重合
反応によりインサート表皮材の間にウレタンが発
泡しながら充満し、硬化後脱型することにより、
内部がウレタンフオームとなつた一体発泡成形品
が得られる。
ところで一体発泡成形中は、発生するガスによ
つてウレタン充填空間が高圧となるため、第4図
に示すようにウレタン6が、フオームを形成させ
てはならない空洞部5に漏出し易いという問題が
ある。なおこの第4図中、1は上型、2は下型、
3はインサート、4は表皮材を表わしている。ウ
レタン6が漏出すると、その近傍でヒケ7やセル
荒れ等の成形不良が発生する。また後にバリ取り
作業を要し、ウレタンは接着性に富むことからイ
ンサート3の裏へ漏出した場合はなおさら型の清
掃に手間がかかることとなる。
つてウレタン充填空間が高圧となるため、第4図
に示すようにウレタン6が、フオームを形成させ
てはならない空洞部5に漏出し易いという問題が
ある。なおこの第4図中、1は上型、2は下型、
3はインサート、4は表皮材を表わしている。ウ
レタン6が漏出すると、その近傍でヒケ7やセル
荒れ等の成形不良が発生する。また後にバリ取り
作業を要し、ウレタンは接着性に富むことからイ
ンサート3の裏へ漏出した場合はなおさら型の清
掃に手間がかかることとなる。
従がつてウレタンの漏出防止手段が重要となる
が、従来その手段として主に発泡型のシール構造
部16の寸法設計により、そこでの上下型合せの
精密化に努めていた。また一部では空洞部5への
漏出を防止するために、第5図に示すようにシー
ル用置子8を設置する場合もあつた。
が、従来その手段として主に発泡型のシール構造
部16の寸法設計により、そこでの上下型合せの
精密化に努めていた。また一部では空洞部5への
漏出を防止するために、第5図に示すようにシー
ル用置子8を設置する場合もあつた。
しかしながら、発泡型に上下型合せ部を設ける
方法は、そこでのスキ間を完全に無くすることは
容易でなく、また型合せが不可能な部位も存在す
るなど、シール手段としては充分でなかつた。そ
のため多少のウレタン漏出は避けられず、その漏
出が原因で、歩留りの向上と成形不良の改善には
限界があつた。
方法は、そこでのスキ間を完全に無くすることは
容易でなく、また型合せが不可能な部位も存在す
るなど、シール手段としては充分でなかつた。そ
のため多少のウレタン漏出は避けられず、その漏
出が原因で、歩留りの向上と成形不良の改善には
限界があつた。
一方、置子を用いる方法にも以下に述べるよう
な問題があつた。即ち現在使用されている置子
は、エポキシ樹脂等の硬質材、軟質ウレタ
ン、またはシリコン樹脂等で製作されており、
シール材料として上記〜が代表的なものであ
るが、では寸法バラツキに対する柔軟性に欠
け、第5図に示すようにスキ間11が生じ、バリ
9やセル荒れ10等が避けられない、では形状
保持力が弱く、耐久性がない、では重く取り扱
いに不便である等、それぞれ重大な短所があり、
置子の使用によつても成形不良の防止と生産性の
向上を共に達成することはできないという問題が
あつた。
な問題があつた。即ち現在使用されている置子
は、エポキシ樹脂等の硬質材、軟質ウレタ
ン、またはシリコン樹脂等で製作されており、
シール材料として上記〜が代表的なものであ
るが、では寸法バラツキに対する柔軟性に欠
け、第5図に示すようにスキ間11が生じ、バリ
9やセル荒れ10等が避けられない、では形状
保持力が弱く、耐久性がない、では重く取り扱
いに不便である等、それぞれ重大な短所があり、
置子の使用によつても成形不良の防止と生産性の
向上を共に達成することはできないという問題が
あつた。
本考案は上記問題点を解決するためになされた
ものであり、その目的とするところは、軽量で寸
法バラツキに対する柔軟性があり、形状保持力が
高く、耐久性のある発泡型シール用置子を提供す
ることである。
ものであり、その目的とするところは、軽量で寸
法バラツキに対する柔軟性があり、形状保持力が
高く、耐久性のある発泡型シール用置子を提供す
ることである。
上記目的を達成することのできる本考案の発泡
型シール用置子は、内部を中空とするか又は発泡
プラスチツクで形成し、外周部を弾性材料で形成
し、そして上記内部と外周部の間の中層部を繊維
強化プラスチツクで形成したことを特徴とする 外周部は少なくとも発泡型の寸法のバラツキの
分だけ圧縮復元できることが必要であり、そのよ
うに弾性材料や厚さを選択すればよい。その材料
の例としては、極めて広い温度範囲で弾性を保持
することのできるシリコンゴムを挙げることがで
きる。
型シール用置子は、内部を中空とするか又は発泡
プラスチツクで形成し、外周部を弾性材料で形成
し、そして上記内部と外周部の間の中層部を繊維
強化プラスチツクで形成したことを特徴とする 外周部は少なくとも発泡型の寸法のバラツキの
分だけ圧縮復元できることが必要であり、そのよ
うに弾性材料や厚さを選択すればよい。その材料
の例としては、極めて広い温度範囲で弾性を保持
することのできるシリコンゴムを挙げることがで
きる。
中層部は使用時の外周部からの押圧力に耐えら
れるだけの強度を有していればよく、そのように
材料や厚さを選択すればよい。その材料である繊
維強化プラスチツクとしては、軽量化と剛性強化
のために実用化されている種類の中から選択して
十分である。
れるだけの強度を有していればよく、そのように
材料や厚さを選択すればよい。その材料である繊
維強化プラスチツクとしては、軽量化と剛性強化
のために実用化されている種類の中から選択して
十分である。
外周部と中層部は、それぞれ必要な弾性変形量
と強度が確保できれば、それらの厚さを薄くして
その分、内部を大きくとるようにするのがよい。
内部は中空とするか又は発泡スチロールで形成す
るのが好ましい。なお中層部は内部を、また外周
部は中層部を完全に覆いつくす必要はなく、後記
の作用を奏するシール用置子として機能する限り
においては部分的に欠けていてもよい。
と強度が確保できれば、それらの厚さを薄くして
その分、内部を大きくとるようにするのがよい。
内部は中空とするか又は発泡スチロールで形成す
るのが好ましい。なお中層部は内部を、また外周
部は中層部を完全に覆いつくす必要はなく、後記
の作用を奏するシール用置子として機能する限り
においては部分的に欠けていてもよい。
上記のように構成された置子は、弾性材料でで
きた外周部によつて寸法バラツキに対する柔軟性
を備えたものとなり、発泡型を確実にシールする
とともに、他の部位の型合せに影響を与えること
がない。また繊維強化プラスチツクでできた中層
部は高い剛性を有しているために形状保持力を発
揮し、また置子の耐久性を高める。そして発泡プ
ラスチツク又は気体でできた内部は、その重量を
無視できるほど軽いため置子全体が格段に軽量化
され、取り扱いが容易となる。
きた外周部によつて寸法バラツキに対する柔軟性
を備えたものとなり、発泡型を確実にシールする
とともに、他の部位の型合せに影響を与えること
がない。また繊維強化プラスチツクでできた中層
部は高い剛性を有しているために形状保持力を発
揮し、また置子の耐久性を高める。そして発泡プ
ラスチツク又は気体でできた内部は、その重量を
無視できるほど軽いため置子全体が格段に軽量化
され、取り扱いが容易となる。
以下、本考案の発泡型シール用置子の実施例に
ついて図面を用いながら説明する。
ついて図面を用いながら説明する。
実施例 1
第1図は一実施例の発泡型シール用置子8aを
示す断面図である。該図から判るように本置子8
aは、その外部をシリコンラバー弾性体12で、
その内部を、中空部14を有するFRP剛体13
で構成したものである。本置子8aは例えば次の
ようにして製造される。まず中空部14となる形
状をワツクスで製作する(ロウ模型を作る)。ポ
リエステル樹脂、エポキシ樹脂などの樹脂液を含
浸させた長繊維を上記ロウ模型の表面に巻回積層
させた後、加熱炉に入れて樹脂を硬化させ、次い
でロウ模型を溶かし出す(ロストワツクス法)。
こうして製作された中空FRP剛体を適当に表面
処理してから置子製造用の石コウ型内にセツト
し、該型にシリコンゴムを注入、加硫加熱するこ
とにより中空FRP剛体上にシリコンラバー弾性
体を形成させ、脱型後すでに不要となつた部分を
トリミングすることにより第1図に示した本実施
例のシール用置子8aが出来上る。
示す断面図である。該図から判るように本置子8
aは、その外部をシリコンラバー弾性体12で、
その内部を、中空部14を有するFRP剛体13
で構成したものである。本置子8aは例えば次の
ようにして製造される。まず中空部14となる形
状をワツクスで製作する(ロウ模型を作る)。ポ
リエステル樹脂、エポキシ樹脂などの樹脂液を含
浸させた長繊維を上記ロウ模型の表面に巻回積層
させた後、加熱炉に入れて樹脂を硬化させ、次い
でロウ模型を溶かし出す(ロストワツクス法)。
こうして製作された中空FRP剛体を適当に表面
処理してから置子製造用の石コウ型内にセツト
し、該型にシリコンゴムを注入、加硫加熱するこ
とにより中空FRP剛体上にシリコンラバー弾性
体を形成させ、脱型後すでに不要となつた部分を
トリミングすることにより第1図に示した本実施
例のシール用置子8aが出来上る。
第2図は本実施例の置子8aを使用している発
泡型内を示す要部断面図である。本置子8aは、
上型1、インサート3、及び下型2に載置された
表皮材4と接することとなるが、置子設置場所の
予想される寸法誤差の最大幅の分までやや大きめ
に作られており、且つ圧縮復元性を有しているた
めに、閉型操作に支障を生じさせることなく設置
できる。またその設置部位にはスキ間が生じない
ために、確実にシールすることができる。
泡型内を示す要部断面図である。本置子8aは、
上型1、インサート3、及び下型2に載置された
表皮材4と接することとなるが、置子設置場所の
予想される寸法誤差の最大幅の分までやや大きめ
に作られており、且つ圧縮復元性を有しているた
めに、閉型操作に支障を生じさせることなく設置
できる。またその設置部位にはスキ間が生じない
ために、確実にシールすることができる。
実施例 2
第3図は他の実施例の発泡型シール用置子8b
を示す断面図である。該置子8bは第1図と比較
して判るように、前記実施例1の置子8aの中空
部14が発泡スチロール15に変わつているだけ
であり、ロウ模型の代わりに発泡スチロール成形
品を用いて製造されたものである。本置子8bも
実施例1の置子8aと同様の作用効果をもつて発
泡型におけるウレタン漏出防止機能を果すことは
勿論である。
を示す断面図である。該置子8bは第1図と比較
して判るように、前記実施例1の置子8aの中空
部14が発泡スチロール15に変わつているだけ
であり、ロウ模型の代わりに発泡スチロール成形
品を用いて製造されたものである。本置子8bも
実施例1の置子8aと同様の作用効果をもつて発
泡型におけるウレタン漏出防止機能を果すことは
勿論である。
以上の説明から明らかなように、本考案の発泡
型シール用置子は以下のような効果を奏する。
型シール用置子は以下のような効果を奏する。
まずFRP剛体上に弾性材料でなる外皮層を形
成させた構造としたため、型寸法等のバラツキに
関係なく設置でき、確実にシールすることができ
る。そのためウレタンの漏出を確実に防いで、ヒ
ケ、ヒル荒れ等の成形不良の発生を著しく低減な
いしは完全に無くすことができるようになる。そ
の上、バリ取り作業や型の清掃の手間が殆んど不
要となる。
成させた構造としたため、型寸法等のバラツキに
関係なく設置でき、確実にシールすることができ
る。そのためウレタンの漏出を確実に防いで、ヒ
ケ、ヒル荒れ等の成形不良の発生を著しく低減な
いしは完全に無くすことができるようになる。そ
の上、バリ取り作業や型の清掃の手間が殆んど不
要となる。
また内部を発泡プラスチツク又は気体としたた
めに非常に軽い置子となり、作業労力が軽減され
るとともに、取付け時間も短縮される。
めに非常に軽い置子となり、作業労力が軽減され
るとともに、取付け時間も短縮される。
そして従来の軟質ウレタン製置子に比べ形状保
持力が強く、耐久性もより優れた置子となつたた
めに、長期にわたる繰返し使用が可能となる。
持力が強く、耐久性もより優れた置子となつたた
めに、長期にわたる繰返し使用が可能となる。
更には、発泡型のシール構造部を精密に仕上げ
る必要が無くなるために、型製造が簡便化できる
とともに、多少の変形に対しても充分対応できる
ようになつたため発泡型をより長期に使用できる
ようになる。
る必要が無くなるために、型製造が簡便化できる
とともに、多少の変形に対しても充分対応できる
ようになつたため発泡型をより長期に使用できる
ようになる。
即ち、本考案の置子は一体発泡成形における歩
留りの向上、作業性の改善、生産性の向上、ひい
てはコスト低減に大きく貢献できるという効果を
奏する。
留りの向上、作業性の改善、生産性の向上、ひい
てはコスト低減に大きく貢献できるという効果を
奏する。
第1図は本考案の一実施例の発泡型シール用置
子を示す断面図、第2図はその置子を使用中の発
泡型内を示す要部断面図、第3図は他の実施例の
発泡型シール用置子を示す断面図、第4図は一体
発泡成形における問題点の説明図、第5図は従来
の置子を使用中の発泡型内を示す要部断面図であ
る。 図中、1……上型、2……下型、3……インサ
ート、4……表皮材、5……空洞部、6……ウレ
タン、8,8a,8b……置子、12……シリコ
ンラバー弾性体、13……FRP剛体、14……
中空部、15……発泡スチロール。
子を示す断面図、第2図はその置子を使用中の発
泡型内を示す要部断面図、第3図は他の実施例の
発泡型シール用置子を示す断面図、第4図は一体
発泡成形における問題点の説明図、第5図は従来
の置子を使用中の発泡型内を示す要部断面図であ
る。 図中、1……上型、2……下型、3……インサ
ート、4……表皮材、5……空洞部、6……ウレ
タン、8,8a,8b……置子、12……シリコ
ンラバー弾性体、13……FRP剛体、14……
中空部、15……発泡スチロール。
Claims (1)
- 内部を中空とするか又は発泡プラスチツクで形
成し、外周部を弾性材料で形成し、そして上記内
部と外周部の間の中層部を繊維強化プラスチツク
で形成したことを特徴とする発泡型シール用置
子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9543487U JPH054971Y2 (ja) | 1987-06-22 | 1987-06-22 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9543487U JPH054971Y2 (ja) | 1987-06-22 | 1987-06-22 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS641909U JPS641909U (ja) | 1989-01-09 |
JPH054971Y2 true JPH054971Y2 (ja) | 1993-02-09 |
Family
ID=30959961
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9543487U Expired - Lifetime JPH054971Y2 (ja) | 1987-06-22 | 1987-06-22 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH054971Y2 (ja) |
-
1987
- 1987-06-22 JP JP9543487U patent/JPH054971Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS641909U (ja) | 1989-01-09 |
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