JPH0548615U - 野菜移植機の２条植付装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 機体を前後進させるだけで、枕地側の畦を乱
したり機体を面倒に旋回させることなく、１畦に２条の
野菜を有効に植付可能とする。 【構成】 ロータリポット１や上下動自在の移植爪２な
どを装備した植付部Ａを有して畦３上に２条植えができ
る野菜移植機において、エンジン４などを配備した機体
Ｂの両側下部には畦３の両側の溝３ａ上を前後進できる
両走行輪５ａ，５ｂを軸架するとともに、前記植付部Ａ
を左右にオフセット可能に前記機体Ｂに回動自在に枢着
して構成したものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、野菜を１畦上に２条植えすることができる野菜移植機の２条植付装 置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来は、ロータリポットや上下動自在の移植爪などを装備した植付部を有して 畦上に２条植えができる野菜移植機において、畦の両側の溝上を走行できる両走 行輪の間のオフセット位置に、植付部を一体的にした機体を装備して、前進のみ で畦上を往復動させながら２条植えができるようになっていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前進のみのため、２条目の植付けに際しては枕地側で機体を旋 回させなければならず、枕地側に横方向の畦がある場合はその畦を乱すことにな ったり、枕地側に別の畦が無い場合には、植付けを行うその畦の端側を乱すこと になって、しかも、旋回操作は面倒であり、また、１畦に１条の植付けを行うこ とができない、といった不具合を呈していた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、そのような不具合を解決し、機体を前後進させるだけで２条の植付 けができるように工夫したものであり、そのため、エンジンなどを配備した機体 の両側下部には畦の両側の溝上を前後進できる両走行輪を軸架するとともに、植 付部を左右にオフセット可能に機体に回動自在に枢着して構成したものである。

【０００５】

【作用】

従って、前進時には、植付部を一側方にオフセットして先ず１条の植付けがで きることになり、畦の端部に到達すると、植付部を他側方にオフセットして機体 を後進させると、２条目の植付けができることになり、また、植付部を畦の横幅 方向中心部上に位置させてセットすると、機体を前後進いずれにさせても１条植 えができる。

【０００６】

【実施例】

図１は一部を省略した野菜移植機の平面図を示し、エンジン４やミッションケ ース６などを配備した機体Ｂの下方両側には、畦３の両側の溝３ａ，３ａにそっ て走行できる両走行輪５ａ，５ｂと両支持輪７ａ，７ｂをそれぞれ軸架し、機体 Ｂの後部には、ロータリポット１や、その下方で上下動リンク８により上下動さ せる移植爪２などを装備した植付部Ａを連結して従来形構造同様に構成するが、 前記機体Ｂは両走行輪５ａ，５ｂの間の中間位置と配備するとともに、前記ミッ ション６よりスイング自在の車軸ケース９ａ，９ｂを介して駆動する走行輪５ａ ，５ｂは切換装置により正逆転に切り換えて前後進できるようにして、また、前 記植付部Ａの前部の支持部ａを前記機体Ｂ後部の横幅方向中心部の縦軸１０に回 動自在に枢着するとともに、切換装置（図示省略）により回動させて植付部Ａを 中央位置から左右にオフセット可能にして構成する。

【０００７】 従って、図３に示すように野菜移植機を矢印イ方向へ前進させる際には、植付 部Ａを支持部ａ中心に矢印ロ方向へ回動させて一側方にオフセットしておくと、 畦３上に先ず１条の植付けができることになり、畦３の端部に到達すると、植付 部Ａを支持部ａ中心に矢印ハ方向へ回動させて他方側にオフセットするとともに 、走行輪５ａ，５ｂを逆転させて図４に示すように矢印ニ方向へ機体を後進させ ると、２条目の植付けができることになり、また、植付部Ａを畦３の横幅方向中 心部上に位置させてセットすると、機体を前後進いずれにさせても１条植えがで きる。

【０００８】 図５ないし図７は他の例を示し、図５に示す野菜移植機は、マルチフィルム１ １を被着した畦１２の両側にそって走行する両走行輪１３及び両前輪１４を装備 し、機体上部には、苗トレイ１５内のポット苗に突き刺しながら取り出して下方 に落とすことができる苗取り出し爪１６を装備し、機体後部には、前記苗取り出 し爪１６からポット苗を受け継いで上下動しながら畦１２に植付けることができ る移植爪１７を装備し、該移植爪１７の前方側には、前記移植爪１７がはいりこ むための孔１１ａをマルチフィルム１１に形成するために焼き切ることができる グロープラグ形のマルチカッタ１Ｂを上下動自在に配備して従来形構造同様に構 成するが、従来形では、マルチカッタの焼き切り側下面が平面になっており、機 体がピッチングやローリングすると、カッタ面とマルチフィルム１１面がきれい に当たらないで孔が小さくなって汚れなくなる、といった欠点を有しており、そ のために、図６及び図７に示すように、マルチカッタ１Ｂの下面には同一高さと なるリング状の縁部１８ａを形成し、機体がピッチングやローリングしても、孔 １１ａを小さくならないようにきれいに焼き切って形成できるように構成したも のである。

【０００９】

【考案の効果】

このように本考案は、前進時には、植付部Ａを一側方にオフセットして先ず畦 ３上の一側方に１条の植付けができることになり、畦３の端部に到達すると、植 付部Ａを他側方にオフセットして機体を後進させると、畦３上の他側方に２条目 の植付けることができることになり、従来のように枕地側で機体を旋回させるこ となく機体を前後進させるだけで１畦に２条の植付けを有効に行うことができる ことになり、圃場の方は片側の枕地を無くして効率の良い畦作りができることに なり、また、植付部Ａを畦３の横幅方向中心部上に位置させてセットすると、機 体を前後進いずれにさせても１条植えができることになり、好適に実施できる特 長を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案実施例の野菜移植機を示した平面図であ
る。

【図２】野菜移植機を概略示した側面図である。

【図３】作業状態を示した平面図である。

【図４】作業状態を示した平面図である。

【図５】他の例である野菜移植機を示した側面図であ
る。

【図６】図５の一部であるマルチカッタを示した側面図
である。

【図７】マルチカッタの底面を示した底面図である。

【符号の説明】

１ ロータリポット ２ 移植爪 Ａ 植付部 ３ 畦 ３ａ 溝 ４ エンジン Ｂ 機体 ５ａ 走行輪 ５ｂ 走行輪

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ロータリポット１や上下動自在の移植爪
   ２などを装備した植付部Ａを有して畦３上に２条植えが
   できる野菜移植機において、エンジン４などを配備した
   機体Ｂの両側下部には畦３の両側の溝３ａ上を前後進で
   きる両走行輪５ａ，５ｂを軸架するとともに、前記植付
   部Ａを左右にオフセット可能に前記機体Ｂに回動自在に
   枢着して構成したことを特徴とする２条植付装置。