JPH0548196B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0548196B2
JPH0548196B2 JP59207088A JP20708884A JPH0548196B2 JP H0548196 B2 JPH0548196 B2 JP H0548196B2 JP 59207088 A JP59207088 A JP 59207088A JP 20708884 A JP20708884 A JP 20708884A JP H0548196 B2 JPH0548196 B2 JP H0548196B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
phyllosilicate
color
acidity
synthetic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP59207088A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6186286A (ja
Inventor
Koichi Usui
Teiji Sato
Masanori Tanaka
Noryuki Takahashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
Original Assignee
Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mizusawa Industrial Chemicals Ltd filed Critical Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
Priority to JP59207088A priority Critical patent/JPS6186286A/ja
Publication of JPS6186286A publication Critical patent/JPS6186286A/ja
Publication of JPH0548196B2 publication Critical patent/JPH0548196B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
    • B41M5/30Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used using chemical colour formers
    • B41M5/333Colour developing components therefor, e.g. acidic compounds
    • B41M5/3338Inorganic compounds

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)
  • Color Printing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
発明の分野 本発明は、ロイコ色素用顕色剤に関するもの
で、より詳細には、優れた発色性能と画像の耐久
性とに優れた合成フイロケイ酸塩鉱物系のロイコ
色素用顕色剤に関する。 従来の技術及び発明の技術的課題 従来、ロイコ色と、酸性物質から成る顕色剤と
の組合せは、種々の情報記録、例えば感圧記録、
感熱記録、電子写真記録、印刷等の用途に広く利
用されている。 顕色剤には各種フエノール類、フエノール樹脂
類、サリチル酸亜鉛乃至その誘導体の如き有機系
のものと、シリカ、ケイ酸アルミニウム、粘土鉱
物或いはその酸処理物等の無機固体酸から成るも
のが知られているが、無機固体酸系のものは、耐
熱性、耐溶剤、印刷及び書写特性等に優れている
反面、発色性能、光、熱及び湿分の影響による退
色性の何れかの面で欠陥が認められる。 例えば、非晶質シリカから成る顕色剤は、ロイ
コ色素との組合せで鮮明な発色画像を与えるが、
形成される画像は著しく耐光性に乏しく、例えば
ウエザー・オ・メーター2時間の曝露で、画像濃
度が50%以下に低下する。また、アルミノケイ酸
塩系の粘土鉱物或いはその酸処理物は、非晶質シ
リカに比して若干耐光性には優れているものの、
画像が水に触れるときには退色を生じる傾向があ
る。 特に、感圧紙の分野では、紙基質の一方の面に
顕色剤の層を設けたものが、所謂受印紙として使
用されているが、粘土鉱物やその酸処理物を顕色
剤として用いる場合には、塗布層が特有の色相に
着色するという問題がある。また、公知の顕色剤
は、光や環境中に長時間曝されると、変色を生ず
る傾向があり、この傾向はフエノール樹脂等の有
機顕色剤の場合に著しい。 発明の目的 本発明者等は、層状結晶構造を有するフイロケ
イ酸塩の合成に成功し、この層状フイロケイ酸塩
をロイコ色素用顕色剤として使用すると、前述し
た欠点が解消されることを見出した。 本発明の目的は、層状結晶構造の合成フイロケ
イ酸塩から成るロイコ色素用顕色剤を提供するに
ある。 本発明の他の目的は、前述した諸欠点が解消さ
れた新規ロイコ色素用顕色剤を提供するにある。 本発明の他の目的は、白色度に優れており、鮮
明で且つ高濃度の画像形成能を有すると共に、形
成される画像が光、熱及び湿分に対して優れた耐
性を有するロイコ色素用顕色剤を提供するにあ
る。 本発明の更に他の目的は、紙への塗布作業性や
乾燥性に優れているロイコ色素用顕色剤を提供す
るにある。 発明の構成 本発明によれば、主成分として、式 M3Si4O10(OH)2 ……(1) 式中、Mは亜鉛及びマグネシウムの少くとも一
つである、 で表われる組成を有し且つ層状結晶構造を有する
合成フイロケイ酸塩から成るロイコ色素用顕色剤
が提供される。 発明の好適態様 本発明を以下に詳細に説明する。 化学構造及び特性 本発明に用いる合成層状フイロケイ酸塩は、主
成分として式 M3Si4O10(OH)2 式中、Mは亜鉛及びマグネシウムの少くとも一
つである、 の化学組成を有している。この合成鉱物は場合に
より、単位格子当り5モル以下の水和水を有して
いる。 この合成層状フイロケイ酸塩は、MO6の八面
体層を間に挾んで2つのSiO4の四面体層がサン
ドイツチされた三層構造のものを主体としてお
り、他にSiO4の四面体層とMO6の八面体層とが
層状に結合した二層構造のものが、三層構造のも
のの本質を損わない範囲内で含有されていてもよ
く、また後述する諸特性を満足するという範囲内
で、未反応のシリカ成分、非晶質のケイ酸塩成分
及び少量の原料金属化合物の少くとも一つが含有
されていても差支えない。 これらの合成層状フイロケイ酸塩は、上述した
層状構造に特有のX−線回折像を有している。即
ち、これらのフイロケイ酸塩は何れも、面間隔
4.5〜4.6Å(〔020〕面、〔110〕面に対応)、2.5〜
2.6Å(〔200〕面に対応)、及び1.5〜1.6Å(〔060〕
面に対応)に夫々回折ピークを有しており、これ
は天然のトリオクタヘドラル型層状粘土鉱物に共
通のX−線回折ピークである。 合成層状フイロケイ酸塩の内亜鉛塩は、ソーコ
ナイト(Sauconite)と呼ばれており、ソーコナ
イト型のケイ酸亜鉛は、例えば添付図面第1図に
示すX−線回折像を示し、その相対強度比(I/
I0×100)は下記第A表の通りとなる。 第 A 表面間隔d×(Å) 相対強度I/I0 9〜16 100 4.5〜4.6 40〜60 3.1〜3.3 20〜40 2.4〜2.7 50〜80 1.5〜1.6 50〜80 添付図面第2図は、本発明に用いる合成層状フ
イロケイ酸マグネシウムのX−線回折像を示す。
この合成層状フイロケイ酸マグネシウムは、ソー
コナイト型のケイ酸亜鉛とは異なり、面間隔9〜
16Å(〔001〕面に痴応)に明確なピークを有しな
いことが特徴である。 本発明に好適に使用される合成層状フイロケイ
酸塩においては、前述した各層は平行には重なつ
ているが、各層の相対的位置には、一定の特有の
不規則性が認められる。添付図面第3図は、第2
図のX−線回折スペクトルにおけるd=4.5Å附
近の回折ピークを拡大した線図である。この第3
図から、このピークは、狭角側(2θの小さい側)
では立上りが比較的急で、広角側(2θの大きい
側)では傾斜のゆるやかな非対象のピークを示
す。層の積み重ねが規則的な構造では、このピー
クが対称的であり、上述した非対称ピークは各層
の相対的位置には或る不規則性が存在しているこ
とを示す。 本明細書において、フイロケイ酸塩の積層不整
指数(IS)は、次のように定義される。即ち、後
述する実施例記載の方法で、第3図に示すような
X−線回折チヤートを得る。このd=4.50〜4.65
Åのピークについて、ピークの狭角側最大傾斜ピ
ーク接線aと広角側最大傾斜ピーク接線bを引
き、接線aと接線bの交点から垂線cを引く。次
いで接線aと垂直cとの角度θ1、接線bと垂線c
との角度θ2を求める。積層不整指数(IS)は IS=tanθ2/tanθ1 ……(2) の値として求める。この指数(IS)はピークが完
全対称な場合は1.0であり、非対称の程度が大き
くなる程大きな値となる。 本発明に用いる合成層状フイロケイ酸塩は、こ
の積層不整指数(IS)が1.5以上、特に2乃至6の
範囲にあるという新規な積層不規則構造を有す
る。この積層不規則構造により、このものは大き
な比表面積、大きな染料吸着性を示すようにな
り、しかもこれらの合成層状フイロケイ酸塩は固
体酸としての特性にも優れていることから、ロイ
コ色素用顕色剤として優れた作用効果を示すもの
である。第1図と第2図との対比から、合成層状
フイロケイ酸マグネシウムは、合成層状フイロケ
イ酸亜鉛に比して大きな積層不整指数(IS)を示
すことが了解されよう。 本発明による合成層状フイロケイ酸塩は、公知
の天然又は合成のフイロケイ酸塩には全く認めら
れなかつた極めて大きな比表面積とメチレンブル
ー脱色力を示す。即ち、本発明の製品は、100
m2/g以上、特に500m2/g以上にも達する大き
なBET比表面積を有すると共に、JIS K−1470
で測定したメチレンブルー脱色力が100ml/g以
上、特に250ml/g以上にも達する大きな値を示
す。このように異状に大きな比表面積及び染料吸
着能は、本発明による合成層状フイロケイ酸塩で
は、層の重ね合せに不規則性があり、この層間に
他の物質が入り易い構造となつているものと思わ
れる。 本発明に用いる合成層状フイロケイ酸塩は、既
に述べた通り、固体酸としての特性を有するが、
この固体酸としての特性は、天然の層状フイロケ
イ酸塩、即ち粘土鉱物のそれとはかなり異なつた
ものである。 一般に、固体酸としての特性は、酸強度(H0
と酸性度との2つの特性で表わされる。固体酸を
n−ブチルアミンのような塩基で中和すると、酸
強度の高いものから低いものへと順次中和される
ので、この際中和点を示す指示薬として、各酸強
度に対応する指示薬を用いて中和滴定を行うと、
各酸強度に対応する酸性度の螺積分布曲線が得ら
れる。pKaが−3.0の指示数、ジシンナマルアセ
トン指示薬として求められた固体酸の酸性度(ミ
リ当量/g)をA1とし、pKaが+4.8の指示薬、
メチルレツドを指示薬として求められた固体酸の
酸性度(ミリ当量/g)をA2とすると、酸性度
A1は酸強度の高いもの(強酸)の酸性度であり、
一方A3=A2−A1は、酸強度の低いもの(弱酸)
の酸性度を表わしている。 天然の粘土鉱物或いはその酸処理物の高酸強度
のものの酸性度A1は一般に0.1ミリ当量/g以上
の大きい値を示すのに対して、本発明に用いる合
成層状フイロケイ酸塩のA1は一般に0.1ミリ当
量/g以下、特に0.08ミリ当量/g以下の値を示
し、その代りに低酸強度のものの酸性度A3=A2
−A1の値が0.3乃至2.0ミリ当量/g、特に0.6乃至
1.5ミリ当量/gの比較的大きな範囲となる。 ロイコ染料を発色させたときの画像の色相及び
濃度は、固体酸の酸強度及び酸性度の密接に関連
する。酸強度の高いものの酸性度が大きいと、本
来の染料色相よりも浅色側へ移行し、画像濃度も
低下する傾向があるのに対して、本発明のケイ酸
塩は低酸強度のものの酸性度が大きいため、鮮明
な色相と高画像濃度とが得られるものと認められ
る。 本発明の合成フイロケイ酸塩は、ケイ酸亜鉛又
はケイ酸マグネシウムの単独から成るものの他
に、ケイ酸亜鉛とケイ酸マグネシウムとが混合物
乃至は複合物の形で含まれているものをも含有す
る。複合物とは、同じ系の中でケイ酸亜鉛とケイ
酸マグネシウムとが生成しているものをも意味す
る。フイロケイ酸亜鉛とフイロケイ酸マグネシウ
ムとを、20:80乃至90:10、特に40:60乃至80:
20の重量比で含有するものが、本発明の目的に好
適である。 製 法 本発明に用いる層状フイロケイ酸亜鉛は、活性
ケ酸、非晶質シリカ、或いはその他の易反応性シ
リカ原料と、亜鉛及びマグネシウムの少くとも一
つの酸化物、水酸化物或いは反応条件下に該酸化
物乃至は水酸化物を生成し得る化合物とを、前記
組成となるに十分な化学量論的量で、水酸処理す
ることにより合成される。 活性ケイ酸としては、粘土鉱物を酸処理して得
られる活性ケイ酸が特に有利に使用される。即
ち、この活性ケイ酸を原料とすることにより、顔
料特性、例えば粒状の微細さ及び均質さに優れた
フイロケイ酸塩が容易に得られる。 本発明において、活性ケイ酸を原料とすること
により、前述した微細構造を有し且つ比表面積及
び吸着性能の著しく大きい合成層状フイロケイ酸
塩が容易に得られる理由は、活性ケイ酸の根本を
なす層状シリカの存在により、層状シリカの形骸
を保ちつつ、微細な層状構造のフイロケイ酸塩へ
の組替が容易に行われるためと思われる。 本発明において、原料粘土鉱物としては、スメ
クタイト族粘土鉱物、例えば酸性白土、ベントナ
イト、サブベントナイト、フラースアース等の所
謂モンモリロナイト族粘土鉱物や、バイデライ
ト、サポナイト、ノントロナイト等の1種又は2
種以上の組合せが好適に使用される。上記以外の
粘土鉱物、例えばカオリン、ハロイサイト等のカ
オリン族粘土鉱物や、アタパルガイト、セピオラ
イト、パリゴルスカイ等の鎖状粘土鉱物等も使用
し得る。例えばカオリンは、そのままの状態では
酸との反応性を有していないが、これを焼成して
メタカオリンとすることにより、酸との反応が容
易に行われる。 粘土鉱物の酸処理は、粘土鉱物の面指数〔001〕
のX−線回折ピークが実質上消失し且つ生成物の
Al2O3:SiO2のモル比が1:11乃至1:99の範囲
となるように行うのがよい。酸処理条件は、それ
自体公知の条件に準ずることができる。例えば、
酸としては、硫酸、塩酸、硝酸等の鉱物類や、ベ
ンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、酢酸等
の有機酸が使用されるが、硫酸等の鉱酸の使用が
一般的である。粘土鉱物と酸との接触方式も任意
のものであつてよく、例えば粘土と酸とをスラリ
ー状態で接触させるスラリー活性法、粒状化した
粘土と酸とを固−液接触させる粒状活性法、粘土
と酸との混合物を乾式(粒状物内)で反応させ、
次いで副生塩類を抽出する乾式活性法等を採用し
得る。酸の使用量は、酸処理条件によつても相違
するが、生成物中のAl2O3:SiO2のモル比が前述
した範囲となり、且つ粘土鉱物中のFe2O3
MgO或いはアルカリ金属分等の他の塩基性成分
が実質上除去されるものであればよい。例えば、
乾式活性法では、粘土鉱物中の塩基性成分に対し
て0.3乃至1.5当量、特に0.6乃至1.2量の酸又は酸
水溶液を用いて、酸処理を行う。反応条件は、60
乃至300℃の温度及び10乃至600分間の時間から、
前述した要件が満されるように定める。反応生成
物からの可溶性塩基成分の抽出は、それらの加水
分解が防止されるように、PH1以下の水性媒体中
で行う。 粘土の酸処理物の粒度は可及的に微細であるこ
とが望ましく、5μm以下の粒度のものが全体の20
重量%以上、特に30重量%以上で、粒度20μmよ
りも大きいものが全体の30重量%よりも小、特に
10重量%よりも小となるように粒度調整して反応
に用いるのがよい。 他のシリカ原料として、シリカゲル、シリカフ
ラワ、ケイ砂粉、シラス等を用いることもでき
る。マグネシウム原料としては、マグネシウムの
酸化物、水酸化物または反応条件下に前記酸化物
乃至水酸化物を形成し得る化合物を使用し得る。
このような化合物としては、マグネシウムのアル
コキシド等を挙げることができる。種々のマグネ
シウム塩をその場でマグネシウム水酸化物に分解
させて反応に供することもできるが、品質のよい
フイロケイ酸マグネシウム塩を製造するには、
種々の水溶性塩類の反応系への混入は可及的に避
けるべきである。マグネシウムの酸化物、水酸化
物が好適な原料である。 亜鉛原料としては、亜鉛の酸化物(亜鉛華)、
水酸化物または反応条件下に前記酸化物乃至は水
酸化物を形成し得る化合物を使用し得る。このよ
うな化合物の代表例は炭酸亜鉛である。 合成に際して、亜鉛原料とマグネシウム原料と
を併用する場合には、同時に又は遂次的に反応系
に供給することもできる。 両原料の比率は化学量論的量とする。 水熱処理に際して、反応系の撹拌が可能で且つ
均質な反応が可能となるように、両原料を、固形
分濃度が2乃至30重量%の水性スラリーとし、こ
の水性スラリーをオートクレーブ中に仕込み、加
熱反応させる。反応条件としては、110乃至200℃
の温度が使用され、この場合反応系の圧力は0.5
乃至15.5Kg/cm2ゲージに維持される。反応時間
は、温度及び圧力によつても相違するが、0.5乃
至10時間の範囲が適当である。加圧下での反応が
望ましいが、非加圧条件下での水熱処理によつて
も、フイロケイ酸塩を得ることができる。 生成物は、必要により水洗し、乾燥し、粉砕、
分級等の後処理を行つて製品とする。 顕色剤としての利用及び性能 上述した層状フイロケイ酸塩は、ロイコ色素の
顕色剤として、従来の無機系顕色剤には認められ
ない多くの利点を有している。 先ず第一に、この合成層状フイロケイ酸塩を、
種々のロイコ色素と接触させると、従来の無機固
体酸系顕色剤に比してかなり高濃度でしかも鮮明
な発色画像が形成されることが認められた。この
理由は、既に述べた通り、上述した微結晶の層状
フイロケイ酸亜鉛又はマグネシウムでは、酸強度
の分布がロイコ色素の発色に適した分布になつて
いるものと思われる。 第二に、最も意外なことには、層状の微結晶フ
イロケイ酸塩を顕色剤として使用すると、ロイコ
色素との間に形成される発色画像の、光、熱及び
湿分の少くとも一つの影響による退色傾向が極め
て顕著に改善されることである。本発明者等の長
年の研究によると、三層構造が明確な形で残つて
いる未処理のモンモリロナイト族粘土鉱物の場合
には、初期発色性能はかなり劣るとしても、光、
熱及び湿分の少くとも一つによる画像の退色傾向
は比較的少なく、一方上記粘土鉱物を酸処理する
と、酸処理の程度が高くなるにつれて初期発色性
能は向上するが上述した退色傾向は増妥すること
が認められる。本発明に用いる層状フイロケイ酸
塩においては、層状フイロケイ酸塩に特有の三層
構造の微結晶状態が維持されていることにより、
耐光性、耐湿性等の耐久性が得られるものと推定
される。 更に、この層状結晶のフイロケイ酸塩は、上述
した発色性能及び耐久性に加えて、ロイコ色素用
顕色剤として用いたとき、従来の無機固体酸顕色
剤に比して塗工性、作業性及び記録紙としての取
扱い等の面で極めて顕著な利点をもたらす。現在
感圧紙用顕色剤として工業的に使用されているモ
ンモリロナイト族粘土鉱物の酸処理物は、水性塗
布液としたときの粘度が大きく、高濃度で塗布す
ることが困難であり、低固形分濃度で塗布を行わ
ねばならないために、乾燥のための熱エネルギー
コストが大きくなるという欠点がある。これは、
上記粘土類の酸処理物は、水による膨潤性がある
ことにも原因していると思われる。本発明に用い
る層状結晶のフイロケイ酸塩は、比較的高い固形
分濃度においても、粘度の増大傾向が少なく、塗
工性にも優れており、そのため塗布工程における
乾燥エネルギーコストをも軽減させ得る。 また、上述した粘土鉱物の酸処理物は、摩耗傾
向が大であり、感圧紙の製造工程において、各種
工具類や装置類を摩耗させる傾向があり、またそ
れ自体も塗布層から剥離したり、ロイコ色素のカ
プセルを破つて所謂スマツジを形成させる傾向が
あるが、本発明に用いる層状結晶の合成フイロケ
イ酸塩は、このような摩耗傾向、剥離傾向及びス
マツジ傾向が少ない。 更にまた、この合成フイロケイ酸塩は、紙への
塗着性乃至密着性に優れており、少ない結着剤の
使用量で、紙への塗布が可能である。 本発明のロイコ色素用顕色剤は、感圧記録用の
受印紙の製造に特に有用である。受印紙の製造に
際しては、合成フイロケイ酸塩を5乃至50重量
%、特に15乃至40重量%、及び結着剤を1乃至10
重量%、特に3乃至8重量%で含む水性スラリー
を製造し、顕色剤を1乃至10g/m2、特に3乃至
8g/m2となるような塗工量で塗布し、乾燥す
る。結着剤としては、水性ラテツクス系結着剤、
例えばスチレン−ブタジエン共重合体ラテツク
ス:自己乳化型結着剤、例えば自己乳化型アクリ
ル樹脂;水溶性結着剤、例えばカルボキシメチル
セルロース、ポリビニルアルコール、シアノエチ
ル化澱粉、カゼイン等に1種又は2種以上の組合
せが使用される。 勿論、本発明の合成フイロケイ酸塩は単独で顕
色剤として使用し得る他に、それ自体公知のロイ
コ色素用顕色剤、例えばフエノール類、フエノー
ル樹脂類サリチル酸亜鉛乃至はその誘導体、モン
モリロナイト酸処理物等との組合せでロイコ色素
用顕色剤として使用される。 本発明において、ロイコ色素としては、この種
の感圧記録等に使用されているロイコ色素は全て
使用でき、例えば、トリフエニルメタン系ロイコ
色素、フルオラン系ロイコ色素、スピロピラン系
ロイコ色素、ローダミンランタム系ロイコ色素、
オーラミン系ロイコ色素、フエノチアジン系ロイ
コ色素等が単独又は2種以上の組み合わせで使用
される。これらのロイコ色素のマイクロカピセル
の層を設けた上葉紙と組合せ、感圧記録の用途に
供する。 勿論、本発明のロイコ色素用顕色剤は、感圧記
録に限定されず。ロイコ色素と顕色剤との組合せ
を用いるものであれば全ての記録方式に適用で
き、例えば感熱記録、電子写真記録、印刷等の用
途に広く適用することができる。 本発明を次の例で説明する。 試験方法 本明細書における各項目の試験方法は下記によ
つた。 1 X線回折 本実施例においては、理学電機(株)製X線回折装
置(X線発生装置4036A1、ゴニオメーター
2125D1、計数装置5071)を用いた。 回折条件は下記のとおりである。 ターゲツト Cu フイルター Ni 検出器 SC 電 圧 35KVP 電 流 15mA カウント・フルスケール 8000c/s 時定数 1sec 走査速度 2゜/min チヤート速度 2cm/min 放射角 1゜ スリツト巾 0.3mm 照 角 6゜ 2 積層不整指数(IS)測定方法 a X線回折の条件 ターゲツト Cu フイルター Ni 検出器 SC 電 圧 40KVP 電 流 20mA カウント・フルスケール 4000c/s 時定数 2sec 走査速度 0.5゜/min チヤート速度 0.5cm/min 放射角 1゜ スリツト巾 0.3mm 照 角 6゜ 測定回折範囲 17゜〜22゜(2θ) なお本実施例においては、上記条件に限定さ
れるものではなく、ベースラインよりのピーク
高さを2〜5cmの範囲になるように電圧、電流
等の条件を設定すればよい。 b 積層不整指数(IS)算出方法 上記X線回折によつて得られた回折角(2θ)
19.5゜〜19.7゜のピークの狭角側と広角側でそれ
ぞれ勾配の絶対値が最大になるようにピーク接
線(a,b)を引く。つぎに狭角側ピーク接線
aと広角側ピーク接線bの交点より垂線cを下
ろし、接線aと垂線cのなす角θ1及び接線bと
垂線cのなす角θ2を求める。 次式により積層不整指数(IS)を求める。 IS=tanθ2/tanθ1 3 BET比表面積〔S.A〕 各粉体の比表面積は窒素ガスの吸着によるいわ
ゆるBET法に従つて測定した。詳しくは次の文
献を参照すること。 S.Brunauer,P.H.Emmett,E.Teller,J.Am.
Chem.Soc,Vol.60、309(1938) なお、本明細書における比表面積の測定はあら
かじめ150℃になるまで乾燥したものを0.5〜0.6
g秤量びんにとり、150℃の恒温乾燥器中で1時
間乾燥し、直ちに重量を精秤する。この試料を吸
着試料管に入れ200℃に加熱し、吸着試料管内の
真空度が10-4mmHgに到達するまで脱気し、放冷
後約−196℃の液体窒素中に吸着試料管を入れ、 pN2/p0=0.05〜0.30 (pN2:窒素ガス圧力、p0=測定時の大気圧) の間で4〜5点N2ガスの吸着量を測定する。そ
して死容積を差し引いたN2ガスの吸着量を0℃、
1気圧の吸着量に変換しBET式に代入して、Vm
〔c.c./g〕(試料面に単分子量を形成するに必要
な窒素ガス吸着量を示す)を求める。比表面積S.
A=4.35×Vm〔m2/g〕 4 メチレンブルー脱色力測定方法 JISK1470の活性炭試験方法に定める方法によ
る。 5 酸性度測定方法 ジシンナマル・アセトン呈色による酸性度
〔A1〕 あらかじめ含水量のわかつた試料を、所定数の
サンプルびん(ガラス製・30c.c.)に0.1g(110℃
乾燥物換算)ずつとり、それぞれ精秤する。これ
らを飽和食塩水入りのデシケーター(75%RH)
に入れ、オーブン中で80℃の温度で24時間以上吸
湿させる。このとき試料の水分はほぼ平衡値(12
〜30%)となる。つぎに、それぞれの試料にあら
かじめ力価のわかつたノルマル・ブチルアミンの
0.01規定のベンゼン溶液を試料1g当り0.1ミリ
当量又は0.01ミリ当量きざみの変量で加え、さら
に、それぞれの液体の全量が10mlとなるようにベ
ンゼン(試薬特級)を加え、密栓をし、水を満た
した低エネルギー超音波槽(Branson
Instruments Company製BRANSONIC
MODEL220)に入れ、超音波をかけながらふり
まぜて試料をよく分散(約5秒間)させる。その
後シエーカーにセツトし、試料が常に分散してい
る程度に16時間振とうする。ジシンナマル・アセ
トン(Dicinnamalacetone)の0.1(W/V)%ベ
ンゼン溶液をそれぞれ2滴(0.05〜0.1mm)ずつ
加え、再びよく振りまぜる。このとき紫又は赤味
の呈色をしなくなつた最小量のノルマル・ブチル
アミンの量(ミリ当量/g)が酸性度〔A1〕(=
強酸量)となる。 メチルレツド呈色による酸性度〔A2〕及び酸
性度〔A3〕 あらかじめ含水量のわかつた試料を、所定数の
サンプルびん(ガラス製・30c.c.)に0.1g(110℃
乾燥物換算)ずつとり、それぞれ精秤する。これ
らを飽和食塩水入りのデシケーター(75%RH)
に入れ、オーブン中で80℃の温度で24時間以上吸
湿させる。このとき試料の水はほぼ平衡値(12〜
30%)となる。つぎに、それぞれの試料にあらか
じめ力価のわかつたノルマル・ブチルアミンの
0.01規定のベンゼン溶液を試料1g当り0.1ミリ
当量又は0.01ミリ当量きざみの変量で加え、さら
に、それぞれの液体の全量が10mlとなるようにベ
ンゼン(試薬特級)を加え、密栓をし、水を満た
した低エネルギー超音波槽(Branson
Instruments Company製BRANSONIC
MODEL220)に入れ、超音波をかけながらふり
まぜて試料をよく分散(約5秒間)させる。その
後、シエーカーにセツトし、試料が常に分散して
いる程度に16時間振とうする。メチルレツド
(Metyl red=O−〔〔P−(Dimethylamino)
phenyl〕azo〕benzoic acid)の0.1(W/V)%
ベンゼン溶液をそれぞれ2滴(0.05〜0.1ml)ず
つ加え、再びよく振りまぜる。このとき、呈色
(赤色〜黄色)の色相をJIS色票(JIS色票委員会
監修、(財)日本規格協会発行、(財)日本色彩研
究所製作、JIS Z8721準拠標準色票)と比較し、
該JIS色相(H)5YRか、それにもつとも近い色相の
呈色をしたものに加えられているノルマル・ブチ
ルアミンの量(ミリ当量/g)が酸性度〔A2
となり、これより前記測定法で求められている
〔A1〕を差し引いて酸性度〔A3〕=〔A2〕−〔A1
(=弱酸性)が求められる。 6 顕色能試験 6‐1 受印紙の調整 水35gにピロリン酸ナトリウム0.2gを溶かし、
試料20g(110℃乾燥基準)を加えてよくかきま
ぜたのち、バインダーとして20%でんぷん水溶液
3gおよびSBR系−ラテツクス(Dow620、固形
分濃度50%、PH7)6.8gを加え、さらに水をた
して全量を80gとなし、撹拌機で十分に攪拌分散
し塗液を得る。但し、試料が比較例のシルトンで
ある場合は、バインダー添加の前後に20%
NaOH水溶液を加えて塗液のPHを9.5に調整する。
かくして得られた塗液を40g/cm2の原紙に6g/
m2の固形分が塗布されるようにコーテイング・ロ
ツド(ワイヤー径:0.15mm〜0.25mm)を用いて塗
布し、風乾後110℃の乾燥器にて3分間乾燥し、
受印紙を得る。 6‐2 顕色能測定 前記(6‐1)で得られた受印紙を飽和食塩水
入りのデシケータ(75%RH)に入れ、室温(25
℃)で暗所に保存する。塗布後約24時間置いてか
らとり出して、室内(恒温・恒湿:温度約25℃、
湿度約60%RH)に16時間暴露したのち、顕色さ
せる。顕色は(1)瞬間発色性ロイコ色素のCVL
(Crystal Violet Lactone)を含有するマイクロ
カプセルが塗布してある転写紙(CVL色素紙)
と(2)CVL及びBLMB(Benzoyl Leuco
Methylene Blue)の2つのロイコ色素とさらに
Fluoran系のロイコ色素及びDiphenyl
Carbazolyl Methan系ロイコ色素を混合して含
有するマイクロカプセルが塗布してある実用市販
の転写紙(混合色素紙)の2種の転写紙と前記受
印紙を塗布面が向い合うように重ね合わせ、2つ
の鋼鉄製ロールにはさんで加圧回転しマイクロカ
プセルをほぼ完全につぶすことにより行なう。各
受印紙の顕色能は、発色(顕色)1時間後の発色
(顕色)濃度(以下単に濃度とも言う)を濃度計
(富士写真フイルム〓製、Fuji Densitometer
Model FSD−103)で測定し、その濃度値を表わ
す。濃度が高いことが顕色能も高いことを表わし
ている。 7 耐光性 前記(6‐2)で測定に供せられた発色後受印
紙をウエザー・メーター(スガ試験機〓製、スタ
ンダード・サンシヤイン・ウエザーメーター・
WE−SUN−HC型)にかけて人工光線(カーボ
ン・アーク)を2時間照射する。光により退色し
た発色面の濃度を濃度計により測定し、その濃度
値と前記濃度値(=顕色能)の比から、画像濃度
残存率(%)を求め、これによつて耐光性を表わ
す。 8 耐湿性 前記(6‐2)で測定に供せられた発色後受印
紙の発色面を水に濡らしたときの退色(消色)の
程度を目視にて観察し、良否を判定する。 実施例 1 新潟県中条町産の酸性白土を粗砕したのち線状
に成型(直径:3mm)したもの250gに、該粘土
に含まれているアルミニウム、マグネシウム、カ
ルシウム、鉄、ナトリウム、カリウム、チタニウ
ム等の塩基性金属成分の全グラム当量数(1.14グ
ラム当量/100g乾燥物)の3.5倍グラム当量数に
相当する硫酸、すなわち34%硫酸700mlを加え、
85℃の水浴で15時間加熱し、酸処理を行なつた。
過により水洗し、ケーキを得た。該ケーキの少
量を110℃で乾燥し、粉砕し、定量分析すると
SiO2分は92.7%(110℃乾燥物基準)であつた。
得られたケーキをポツトミルに入れ、水を加えて
朝鮮ボールとともに湿式粉砕し、SiO2分を15%
含むスラリーを得た。(第1工程) つぎに得られたスラリー200g(SiO2分:30
g)と酸化亜鉛(試薬一級)30gを1のオート
クレーブ容器にとり、更に水370gを加えて、500
回転/分の撹拌条件下で160℃で5時間水熱合成
反応を行なつた。冷却後反応物をとりだし、過
により水を分離したのち、130℃で乾燥した。乾
燥品を卓上小型サンプルミルにて粉砕した後、風
簸により粗粒を除き白色微粉末のフイロケイ酸亜
鉛からなる合成ソーコナイト型ロイコ色素用顕色
剤を得た。(第2工程) 上記粉末を本明細書試験方法の顕色能試験に述
べた受印紙調製塗液として配合したところ良好な
流動性を有し、塗布性に優れた塗液が得られた。 実施例 2 実施例1の第1工程にて得たスラリー200g
(SiO2分:30g)と水酸化マグネシウム(試薬一
級)22gを1のオートクレーブ容器にとり、更
に水370gを加えて、500回転/分の撹拌条件下で
160℃で3時間水熱合成反応を行なつた。冷却後
反応物をとりだし、過により水を分離したの
ち、130℃で乾燥した。乾燥品を卓上小型サンプ
ルミルで粉砕した後、風簸により粗粒を除き白色
微粉末の合成フイロケイ酸マグネシウム型ロイコ
色素用顕色剤を得た。 上記粉末を本明細書試験方法の顕色能試験に述
べた受印紙調製塗液として配合したところ良好な
流動性を有し、塗布性に優れた塗液を得た。 実施例 3 実施例1の第1工程にて得たスラリー200g
(SiO2分:30g)と酸化亜鉛(試薬一級)20g、
水酸化マグネシウム(試薬一級)7.3gを1の
オートクレーブ容器にとり、更に水370gを加え
て、500回転/分の撹拌条件で160℃で3時間水熱
合成反応を行なつた。冷却後反応物をとりだし、
過により水を分離したのち、130℃で乾燥した。
乾燥品を卓上小型サンプルミルにて粉砕したの
ち、風簸にて粗粒を除き白色微粉末のフイロケイ
酸亜鉛とフイロケイ酸マグネシウムの複合物より
なる合成フイロケイ酸塩系ロイコ色素用顕色剤を
得た。 上記粉末を本明細書試験方法の顕色能試験に述
べた受印紙調製塗液として配合したところ良好な
流動性を有し、塗布性に優れた塗液を得た。 実施例 4 実施例1の第1工程で得たスラリー200g
(SiO2分:30g)と酸化亜鉛(試薬一級)20gを
1のオートクレーブ容器にとり、更に水370g
を加えて、500回転/分の撹拌条件下で160℃で4
時間水熱合成反応を行なつた。冷却後反応物をと
りだし、乳白色のスラリーを得た。スラリーの少
量を過し、130℃にて乾燥し、粉砕しX線回折
にて分析したところソーコナイト型ケイ酸亜鉛と
非晶質ケイ酸を含むスラリーであつた。(第1工
程) つぎに得られたスラリー500gを再びオートク
レーブ容器にとり、水酸化マグネシウム7.3gを
加え、500回転/分の撹拌条件下で120℃で3時間
水熱合成反応を行なつた。冷却後反応物をとりだ
し、過により水を分離したのち、130℃で乾燥
した。乾燥品を卓上小型サンプルミルで粉砕した
後、風簸により粗粒を除き白色微粉末のフイロケ
イ酸亜鉛とフイロケイ酸マグネシウムの複合物よ
りなる合成フイロケイ酸塩系ロイコ色素用顕色剤
を得た。(第2工程) 上記粉末を本明細書試験方法の顕色能試験に述
べた受印紙調製塗液として配合したところ良好な
流動性を有し、塗布性に優れた塗液を得た。 実施例 5 本明細書の実施例1にて得た合成フイロケイ酸
亜鉛よりなる合成ソーコナイト型ケイ酸亜鉛と、
実施例3にて得た合成フイロケイ酸マグネシウム
型ケイ酸マグネシウムを同重量づつ混合し、白色
微粉末のフイロケイ酸亜塩系とフイロケイ酸マグ
ネシウム系の混合物よりなるロイコ色素用顕色剤
を得た。 上記粉末を本明細書試験方法の顕色能試験に述
べた受印紙調製塗液として配合したところ良好な
流動性を有し、塗布性に優れた塗液を得た。 実施例 6 市販3号ケイ酸ナトリウム(SiO2約22%、
Na2O約7%)548gと水酸化ナトリウム(試薬
一級)73gを水に溶解し全量を1とする。これ
をA液とする。一方塩化亜鉛(試薬一級)225g
を水に溶解し全量を1とする。これをB液とす
る。3のビーカーに水を1入れ、80℃に加熱
しながら、撹拌下A液とB液をそれぞれ約20c.
c./分の速度で同時に注加した。注加終了後30分
間80℃に保ちながら撹拌を続けた。反応終了後の
反応液のPHは6.77であつた。反応液を吸引過
し、5の温水で洗浄して白色の含水ケーキ(水
分80.6%)を得た。 次にこのケーキ300gと水300gを家庭用ミキサ
ーを使つて2分間分散しスラリーを得た。このス
ラリーを1のオートクレーブ容器にとり、500
回転/分の撹拌条件下で160℃で3時間水熱合成
反応を行なつた。冷却後反応物をとりだし、過
により水を分離したのち、130℃で乾燥した。乾
燥品を卓上小型サンプルミルで粉砕した後、風簸
により粗粒を除き白色粉末の合成フイロケイ酸亜
鉛からなる合成ソーコナイト型ロイコ色素用顕色
剤を得た。 上記粉末を本明細書試験方法の顕色能試験に述
べた受印紙調製塗液として配合したところ、良好
な流動性を有する塗液を得た。 実施例 7 市販3号ケイ酸ナトリウム(SiO2約22%、
Na2O約7%)548gを水に溶解し全量を2と
する。これをA液とする。一方硫酸(試薬一級)
65gを水に希釈し全量を1とする。これをB液
とする。A液を80℃に加熱しながら撹拌下B液を
約1時間で最終PHが3になるまで注加した。反応
液を吸引過し、5の温水で洗浄して白色の含
水ケーキ(水分79.2%)を得た。(第1工程) 次にこのケーキ150g(SiO2分:30分)と酸化
亜鉛(試薬一級)15.5g水酸化マグネシウム(試
薬一級)11gを家庭用ミキサーにとり、水420g
を加えて2分間分散しスラリーを得た。このスラ
リーを1のオートクレーブ容器にとり、500回
転/分の撹拌条件下で160℃で3時間水熱合成反
応を行なつた。冷却後反応物をとりだし、過に
より水を分離したのち、130℃で乾燥した。乾燥
品を卓上小型サンプルミルで粉砕した後、風簸に
より粗粒を除き白色微粉末の合成フイロケイ酸亜
鉛と合成フイロケイ酸マグネシウムからなる合成
フイロケイ酸塩系ロイコ色素用顕色剤を得た。
(第2工程) 上記粉末を本明細書試験方法の顕色能試験に述
べた受印紙調製塗液として配合したところ、良好
な流動性を有し、塗布性に優れた塗液を得た。 実施例1〜7によつて得られた本発明顕色剤粉
末の各試験結果を、参考例として従来公知のモン
モリロナイト族粘土鉱物の酸処理物からなる粘土
鉱物系顕色剤シルトン(水沢化学工業〓製感圧複
写紙用顕色剤)との対比により、第1表に示す。
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例1による合成ソーコナ
イト型ケイ酸亜鉛のCu−Kα線によるX−線回折
スペクトルである。第2図は本発明の実施例2に
よる合成層状フイロケイ酸マグネシウムのCu−
Kα線によるX−線回折スペクトルである。第3
図は第2図のX−線回折スペクトルにおけるd=
4.5Å附近の回折ピークを拡大した線図であり、
積層不整指数(IS)算出のためのθ1,θ2の求め方
を図示したものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 主成分として、式 M3Si4O10(OH)2 式中、Mは亜鉛及びマグネシウムの少くとも一
    つである、 で表わされる組成を有し且つ層状結晶構造を有す
    る合成フイロケイ酸塩から成るロイコ色素用顕色
    剤。 2 フイロケイ酸塩が、n−ブチルアミン滴定法
    によりpKaが−3.0にジシンナマルアセトンを指
    示薬として求められる酸強度の高い固体酸(=強
    酸、H0≦−3.0)の酸性度A1を0.1ミリ当量/g以
    下の量で所有し、かつpKaが+4.8のメチルレツ
    ドを指示薬として求められる酸性度A2と上記酸
    性度A1から式:A3=A1−A2で求められる酸強度
    の低い固体酸(=弱酸、−3.0<H0≦+4.8)の酸
    性度A3を0.3ミリ当量/g以上の量で所有するも
    のである特許請求の範囲第1項記載のロイコ色素
    用顕色剤。
JP59207088A 1984-10-04 1984-10-04 ロイコ色素用顕色剤 Granted JPS6186286A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59207088A JPS6186286A (ja) 1984-10-04 1984-10-04 ロイコ色素用顕色剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59207088A JPS6186286A (ja) 1984-10-04 1984-10-04 ロイコ色素用顕色剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6186286A JPS6186286A (ja) 1986-05-01
JPH0548196B2 true JPH0548196B2 (ja) 1993-07-20

Family

ID=16533996

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP59207088A Granted JPS6186286A (ja) 1984-10-04 1984-10-04 ロイコ色素用顕色剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6186286A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0813511A (ja) * 1994-06-29 1996-01-16 Natl House Ind Co Ltd 基礎の構造
JP4510951B2 (ja) * 1999-05-19 2010-07-28 水澤化学工業株式会社 ソーコナイト型合成粘土、その製法及び用途

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6186286A (ja) 1986-05-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3622364A (en) Color former for pressure sensitive recording paper and process for producing same
JPH0513889B2 (ja)
US4435004A (en) Record material carrying a color developer composition
US5401568A (en) Coated fillers having silicic acid for heat-sensitive recording materials
US6277490B1 (en) Color developer pigment for carbonless copying paper
JPS6210271B2 (ja)
JP3054153B2 (ja) 感圧複写紙用顕色剤
JPH0548196B2 (ja)
CA1218504A (en) Heat-sensitive recording paper and filler therefor
JPH0579602B2 (ja)
US3565653A (en) Sensitive pigment for pressure-sensitive record material
JPH0550397B2 (ja)
JPH0725195B2 (ja) ロイコ色素用顕色剤の製法
JPH0448106B2 (ja)
JPS61211079A (ja) 感圧記録シ−ト
JPH0441663B2 (ja)
JPH0448107B2 (ja)
JPH0518953B2 (ja)
JP4510951B2 (ja) ソーコナイト型合成粘土、その製法及び用途
JPS6186284A (ja) 感熱紙用填剤
US5637552A (en) Process for producing neutral to alkali color developer pigments
JPS6161994B2 (ja)
JPH07115854B2 (ja) 半合成鉱物及びその製造方法
JPH04113882A (ja) 記録材料の製造方法
JPH05155129A (ja) 顕色剤組成物の製造方法