JPH0441663B2 - - Google Patents

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JPH0441663B2
JPH0441663B2 JP59262946A JP26294684A JPH0441663B2 JP H0441663 B2 JPH0441663 B2 JP H0441663B2 JP 59262946 A JP59262946 A JP 59262946A JP 26294684 A JP26294684 A JP 26294684A JP H0441663 B2 JPH0441663 B2 JP H0441663B2
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JP
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phyllosilicate
layered phyllosilicate
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JP59262946A
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Koichi Usui
Masahide Ogawa
Kyoshi Abe
Yoshihiro Sakuma
Haruo Ahiko
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Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
Original Assignee
Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0441663B2 publication Critical patent/JPH0441663B2/ja
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/124Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein using pressure to make a masked colour visible, e.g. to make a coloured support visible, to create an opaque or transparent pattern, or to form colour by uniting colour-forming components
    • B41M5/132Chemical colour-forming components; Additives or binders therefor
    • B41M5/155Colour-developing components, e.g. acidic compounds; Additives or binders therefor; Layers containing such colour-developing components, additives or binders
    • B41M5/1555Inorganic mineral developers, e.g. clays

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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の分野 本発明は、塗布作業性に優れたロイコ色素用顕
色剤及びその製法に関するもので、より詳細に
は、顕色剤塗布液の粘度を著しく低いレベルに抑
制することができ、その結果塗布作業性が顕著に
改善されたロイコ色素用顕色剤及びその製法に関
する。 従来の技術及び発明の技術的課題 従来、ロイコ色素と、酸性物質から成る顕色剤
との組合せは、種々の情報記録、例えば感圧記
録、感熱記録、電子写真記録、印刷等の用途に広
く利用されている。 顕色剤には各種フエノール類、フエノール樹脂
類、サリチル酸亜鉛乃至その誘導体の如き有機系
のものと、シリカ、ケイ酸アルミニウム、粘土鉱
物或いはその酸処理物等の無機固体酸から成るも
のが知られているが、無機固体酸系のものは、耐
熱性、耐溶剤性、印刷及び書写特性等に優れてい
る反面、発色性能、光、熱及び湿分の影響による
退色性の何れかの面で欠陥が認められる。 例えば、非晶質シリカから成る顕色剤は、ロイ
コ色素との組合せで鮮明な発色画像を与えるが、
形成される画像は著しく耐光性に乏しく、例えば
ウエザー・オ・メーター2時間の曝露で、画像濃
度が50%以下に低下する。また、アルミノケイ酸
塩系の粘土鉱物或いはその酸処理物は、非晶質シ
リカに比して若干耐光性には優れているものの、
画像が水に触れるときには退色を生じる傾向があ
る。 特に、感圧紙の分野では、紙基質の一方の面に
顕色剤の層を設けたものが、所謂受印紙として使
用されているが、粘土鉱物やその酸処理物を顕色
剤として用いる場合には、塗布層が特有の色相に
着色するという問題がある。また、公知の顕色剤
は、光や環境中に長時間曝されると、変色を生ず
る傾向があり、この傾向はフエノール樹脂等の有
機顕色剤の場合に著しい。 このような欠点を解消した顕色剤として、特開
昭57−15996号公報には、電子線回折では層状構
造の存在を示すが、X線回折では実質上無定形で
ある層状フイロケイ酸マグネシウム及び/又はア
ルミニウムが提案されている。このタイプの顕色
剤は、発色性能や耐光性等の諸耐性には、優れて
いるが、実際に感圧紙を製造する上で或る欠点を
有している。 即ち、このフイロケイ酸塩系の顕色剤は、他の
無機系の顕色剤と同様に、水性塗布液としたとき
の粘度が著しく高く、そのためにこの顕色剤を比
較的稀薄な濃度の塗布液として紙に塗布しなけれ
ばならないという制約を生ずる。一方、感圧紙製
造コストの点では、水を蒸発させるための熱エネ
ルギーコストを可及的に低減させることが望まれ
ているので、顕色剤塗布液の粘度を低下させ、固
形分濃度を可及的に高めることが重要な技術的要
請となる。 高粘性という問題に加えて、解決しなければな
らない他の問題は、ラテツクスのゲル化による凝
固現象を生じることである。即ち、上記顕色剤は
水溶性或いは水分分散性の結着剤と共に紙面に塗
布することが必要であるが、前述した層状フイロ
ケイ酸塩系の結着剤のスラリーにラテツクス溶液
を添加するとき、スラリーの粘度が異状に上昇し
たり、著しい場合にはラテツクス粒子がゲル状に
凝固するという問題を生じるのである。 発明の目的 従つて、本発明の目的は上述した欠点が解消さ
れた層状フイロケイ酸塩型のロイコ色素用顕色剤
及びその製法を提供するにある。 本発明の他の目的は、水性分散液としたときの
粘性が低いレベルに抑制されていると共に、ラテ
ツクスを配合したときのゲル化現象、即ち粒性の
異状上昇乃至は凝固傾向が解消され、その結果と
して塗布作業性に顕著に優れているロイコ色素用
顕色剤及びその製法を提供するにある。 本発明の更に他の目的は、感圧紙の製造に特に
有利に使用されるロイコ色素用顕色剤及びその製
法を提供するにある。 発明の構成 本発明によれば、酸化物基準で表わして、必須
成分として45乃至85重量%のSiO2、10乃至60重
量%のMgO及び0.1乃至4重量%のMOH(式中、
Mはアルカリ金属又はアンモニウム基である)、
並びに任意成分として20重量%迄のAl2O3及び15
重量%迄のZnOから成る組成を有する層状フイロ
ケイ酸塩から成り、該層状フイロケイ酸塩は、
180m2/g以上の比表面積と、粒径10ミクロン以
下の粒度のものが70重量%以上となる粒度特性
と、7.5乃至9.5の水性顕濁液PHとを有し且つ濃度
25重量%の水性懸濁液として温度20℃でブルツク
フイールドBL型粘度計を用いて測定した粘度が
5乃至200センチポイズの範囲にあることを特徴
とする塗布作業性に優れたロイコ色素用顕色剤が
提供される。 本発明によれば更に、酸化物基準で表わして、
SiO2,MgO,Al2O3及びZnO2を45〜85:10〜
60:0〜20:0〜15の重量比で含有する生成した
ばかりの層状フイロケイ酸塩を含む母液に、アル
カリ金属水酸化又はアンモニウムを添加し、層状
フイロケイ酸塩粒子にアルカリ分をMOH(Mは
アルカリ金属又はアンモニウム基を表わす)とし
て0.1乃至4重量%となる量で吸着保持せしめる
ことを特徴とする塗布作業性に優れたロイコ色素
用顕色剤の製造方法が提供される。 発明の特徴及び作用効果 本発明は、必須成分としてSiO2及びMgOを含
む層状フイロケイ酸塩の生成したばかりの粒子を
アルカリ金属水酸化物で処理すると、該粒子への
アルカリ金属分の吸着固定が有効に行われるこ
と、及びこのアルカリ金属分が特定の量で吸着固
定された層状フイロケイ酸塩は未処理の層状フイ
ロケイ酸塩に比して顕著に低下した粘性を示すと
共に、結着剤ラテツクスを配合したときのゲル化
現象も顕著に抑制されるという新規知見に基づく
ものである。 添付図面第1図は、下記処方 水 200g 層状フイロケイ酸塩顕色剤 100 SBRラテツクス(DOW620) 50 の分散液について、顕色剤として、層状フイロケ
イ酸塩に種々の量の水酸化アンモニウムを吸着固
定させ、そのNaOH含有量を横軸及びスラリー
の粘度(センチポイズ)を縦軸としてプロツトし
た結果を示している。この結果によると、未処理
の層状フイロケイ酸塩の水性スラリーは465セン
チポイズもの極めて高い粘性を示すのに対して、
そのNa2O含有量を0.1重量%以上、特に0.3重量
%以上とすることにより粘性の急激な低下がみら
れる。この粘性の低下は特に層状フイロケイ酸塩
の濃度の高い水性スラリーにおいて特に顕著であ
る。かくして、本発明によれば、生成したばかり
の層状フイロケイ酸塩にアルカリ金属水酸化物を
吸着処理させることにより、水性スラリーの粘性
を顕著に低下させて、紙への塗布作業性を著しく
向上させ得ること、及びスラリーの粘性を同一に
して比較して、水性スラリー中の顕色剤の濃度を
著しく増大させ、これにより生産性を向上させる
と共に、塗布紙の乾燥エネルギーコストを著しく
向上させ得ることが明白である。 次に、添付図面第2図は、前記分散液について
分散液のPHとゲル化の発生の程度及び粘性との関
係を調べたものである。即ち、顕色剤及び水を含
有する分散液中にSBRラテツクスを徐々に添加
しながらゲル化の発生状態(ラテツクス粒子の凝
固発生の程度を、特に強し、強し、中程度、弱
い、及び無しの5段階で評価)を観察し、最後に
分散液の固形分濃度が35%になるように調整水を
添加し、10分間攪拌後その粘度及びPHを測定す
る。この第2図の結果によると、PHが高い側から
低い側に移行するにつれて分散液の粘度が高くな
り、PHが約7.5の付近で粘度が最大値を示し、更
にPHが低くなると分散液の粘度が再び低くなるこ
と、及び粘度が最大値をPH附近から更にPHが低く
なると、このPH低下に応じて調整液のゲル化の発
生が顕著に生ずるという事実が明らかとなる。本
発明においては、層状フイロケイ酸塩に前述した
量の水酸化ナトリウムを吸着させることにより、
その分散液PHは一般に7.5乃至9.0の範囲となり、
これにより前述したゲル化の発生が有効に防止さ
れるものである。 本発明において、層状フイロケイ酸塩にアルカ
リ金属分を吸着させることにより、粘度の減少と
ゲル化の防止とが行われることは真に意外の知見
と言つてよい。何となれば、このケイ酸塩は塩基
性のMgOを含有しており、その性質において塩
基性であり、これに水酸化アルカリを加えても意
味がないと予測されるからである。しかるに、既
に述べた通り、アルカリ金属分の吸着は粘性の顕
著な低下とゲル化の解消という効果をもたらすの
であつて、本発明者等はこの理由を次のように推
定している。即ち、層状フイロケイ酸塩粒子は表
面にOH-イオンを吸着し且つその周囲に厚い水
和層を有していることが、大きい粘性を示し且つ
ゲル化を生じる原因であると思われる。これに対
して、生成したばかりの層状フイロケイ酸粒子に
アルカリ金属イオンを吸着させると、二重電気層
の形で粒子の分散性が向上し、しかも厚い水和層
の形成が妨害され且つ液性を高PH側に移行するこ
とによつて、前述した欠点が解消されるものと推
定される。 発明の好適態様 本発明を、その好適態様について以下に詳細に
説明する。 層状フイロケイ酸塩 本発明に原料として用いる層状フイロケイ酸塩
は、酸化物基準で表わして、必須成分として
SiO2及びMgOを含み且つ任意成分としてAl2O3
及び/又はZnOを含有しており、その含有量比
は、ロイコ色素に対する発色性能及び耐光性等の
耐性の点から、その重量比は、SiO2:MgO:Al2
O3:ZnO=45〜85:10〜60:0〜20:0〜15、
特に60〜80:15〜50:0〜5:0〜10の範囲にあ
ることが重要である。 この合成層状フイロケイ酸塩は、基本的には
MgO6の八面体層を間に挾んで2つのSiO4の四面
体層がサンドイツチされた三層構造のものを基本
層構造とし、この基本層構造がC軸方向に幾分不
規則に集積した構造となつている。任意成分とし
て含有されるAl2O3はSiO4四面体層のSiO2と置換
される形、MgO6八面体層のMgOと置換される
形の何れか一方または両方の形で含有されること
ができ、また任意成分として含有されるZnOは
MgOの一部と置換される形で存在し得る。勿論、
本発明に用いる層状フイロケイ酸塩には、その本
質を損わない範囲内で未反応のシリカ成分や、層
状構造を有しないケイ酸塩が混在していても何等
差支えない。 この層状フイロケイ酸塩には、X−線回折学的
に微細層状結晶を示すものから、X−線回折学的
には実質上非晶質であるが、電子線回折では層状
構造の回折パターンを示すものがある。 前者のタイプの合成フイロケイ酸塩は、面間隔
4.5〜4.6Å(〔020〕面、〔110〕面に対応)、2.5〜
2.6Å(〔200〕面に対応)、及び1.5〜1.6Å(〔060〕
面に対応)に夫々回折ピークを有しており、これ
は天然のトリオクタヘドラル型層状粘土鉱物に共
通のX−線回折ピークである。 添付図面第3図は、本発明に用いる合成層状フ
イロケイ酸マグネシウムのX−線回折像を示す。
この合成層状フイロケイ酸マグネシウムは、天然
の粘土鉱物とは異なり、面間隔9〜16Å (〔001〕面に対応)に明確なピークを有しないこ
とが特徴である。 本発明に好適に使用される合成微細結晶性層状
フイロケイ酸塩においては、前述した各層は平行
には重なつているが、各層の相対的位置には、一
定の特有の不規則性が認められる。添付図面第4
図は、第3図のX−線回折スペクトルにおけるd
=4.5Å附近の回折ピークを拡大した線図である。
この第4図から、このピークは、狭角側(2θの小
さい側)では立上りが比較的急で、広角側(2θの
大きい側)では傾斜のゆるやかな非対象のピーク
を示す。層の積み重ねが規則的な構造では、この
ピークが対称的であり、上述した非対称ピークは
各層の相対的位置には或る不規則性が存在してい
ることを示す。 本明細書において、フイロケイ酸塩の積層不整
指数(s)は、次のように定義される。即ち、
後述する実施例記載の方法で、第4図に示すよう
なX−線回折チヤートを得る。このd=4.50〜
4.65Åのピークについて、ピークの狭角側最大傾
斜ピーク接線aと広角側最大傾斜ピーク接線bを
引き、接線aと接線bの交点から垂線cを引く。
次いで接線aと垂線cとの角度θ1、接線bと垂線
cとの角度θ2を求める。積層不整指数(s)は s=tanθ2/tanθ1 ……(1) の値として求める。この指数(s)はピークが
完全対称な場合は1.0であり、非対称の程度が大
きくなる程大きな値となる。 本発明に用いる合成微細結晶性層状フイロケイ
酸塩は、この積層不整指数(s)が1.5以上、特
に2乃至6の範囲にあるという新規な積層不規則
構造を有する。この積層不規則構造により、この
ものは大きな比表面積、大きな染料吸着性を示す
ようになり、しかもこれらの合成層状フイロケイ
酸塩は固体酸としての特性にも優れていること
ら、ロイコ色素用顕色剤として優れた作用効果を
示すものである。 本発明において使用し得る合成層状フイロケイ
酸塩の他のタイプのものは、X−線回折学的には
実質上非晶質であるが、電子線回折では層状構造
の回折パターンを示すものであり、このタイプの
ものは、本発明者等による特開昭57−15996号公
報に詳細に述べられている。 前者のタイプの層状フイロケイ酸塩は、活性ケ
イ酸等の易反応性シリカ原料と、マグネシウムの
酸化物又は水酸化物等と或いは更に亜鉛及び/又
はアルミニウムの水酸化物等とを、前記組成とな
るに十分な化学量論的量で水熱処理することによ
り得られる。 後者のタイプの層状フイロケイ酸塩は、前記特
開昭57−15996号公報に記載されている通り、粘
土鉱物の酸処理により得る層状無定形シリカを、
可溶性のマグネシウムの化合物或いは更に可溶性
の亜鉛及び/又はアルミニウムの化合物と接触さ
せ、必要により中和処理を行うことにより得られ
る。 処理法 本発明によれば、生成したばかりの層状フイロ
ケイ酸塩にアルカリ分を吸着保持せしめるが、こ
のためには、一般に前述した合成過程で得られる
層状フイロケイ酸塩を含む母液に、アルカリ金属
水酸化物又はアンモニアを添加し、層状フイロケ
イ酸塩粒子にアルカリ金属分をMOHとして0.1乃
至4重量%、特に0.3乃至1.5重量%となる量で吸
着保持せしめる。 本発明においては、生成したばかりの層状フイ
ロケイ酸塩粒子に対してアルカリ処理を行うこと
が作用効果の点で最良であるが、水洗、乾燥等の
処理が終了したフイロケイ酸粒子に対してアルカ
リ処理を行つても、本発明の作用効果は達成され
る。 アルカリ金属水酸化物の処理条件に関して、前
述した量の吸着保持が行われる限り、格別の制限
は存在しない。例えば、処理時の液温は、一般に
0乃至100℃、特に10乃至30℃の範囲が望ましい。
一般に高温での処理では、粘性低下及びラテツク
スのゲル化防止に必要なアルカリ量が低温処理の
場合より多くなる傾向がある。これは、フイロケ
イ酸粒子内部に取りこまれるアルカリ量が高温で
は多くなるためと考えられる。処理時間は母液中
に添加したアルカリ金属水酸化物と層状フイロケ
イ酸塩との接触が一様に行われるようなものであ
り、一般に10乃至200分間、特に30乃至120分間程
度の接触で十分である。 処理後の層状フイロケイ酸塩は、母液から
過、遠心分離等の手段で分離し、そのまま乾燥し
て製品とすることもできるし、分離したケーキを
更に水洗、過し、乾燥して製品としてもよい。 本発明においては、アルカリ金属水酸化物又は
アンモニヤで処理した層状フイロケイ酸塩を水洗
すると、これを水性分散液としたときの粘度が更
に低下することが見出された。例えばアルカリ処
理乾燥品のNaOH含有量が1.45重量%でそのアル
カリ処理品の固形分濃度が30%のサスペンジヨン
の粘度が60センチポイズであるのに対して、これ
を十分に水洗した後乾燥した製品では、NaOH
含有量が0.84重量%で、その30%サスペンジヨン
の粘度が13センチポイズであつた。この事実は、
層状フイロケイ酸塩に強固に吸着され結合したア
ルカリ金属分は粘性低下に役立つが、遊離のアル
カリ金属分は逆の作用をするためと思われる。 生成物 本発明に用いる層状フイロケイ酸塩は前述した
化学組成及び特異な層状構造を示す他に、特異的
な物理的性質及び化学的性質を示す。 先ず、このものは、X線回折学的に非常に微細
な層状結晶であるか、或いはX線回折学的に実質
上無定形であるような微細層状構造を示すことに
関連して、比表面積が著しく大であり、一般に
BET比表面積が180m2/g以上、特に300m2/g
以上である。 また、この層状フイロケイ酸塩は、二次粒径が
微細でしかも比較的均斉であり、一般に10ミクロ
ン以下の粒度のものが全体の70重量%以上となる
ような粒度特性を示す。更に、このものは、7.5
乃至9.5、特に7.8乃至8.5の水性懸濁液PHと、濃度
25重量%の水性懸濁液として温度20℃でブルツク
フイールドBL型粘度計を用いて測定して、5乃
至200センチポイズ、特に5乃至50センチポイズ
の比較的低い動粘度を示す。 本発明に用いる合成層状フイロケイ酸塩は、既
に述べた通り、固体酸としての特性を有するが、
この固体酸としての特性は、天然の層状フイロケ
イ酸塩、即ち粘土鉱物のそれとはかなり異なつた
ものである。 一般に、固体酸としての特性は、酸強度(Hp
と酸性度との2つの特性で表わされる。固体酸を
n−ブチルアミンのような塩基で中和すると、酸
強度の高いものから低いものへと順次中和される
ので、この際中和点を示す指示薬として、各酸強
度に対応する指示薬を用いて中和滴定を行うと、
各酸強度に対応する酸性度の累積分布曲線が得ら
れる。pKaが−3.0の指示薬、ジシンナマルアセ
トン指示薬として求められた固体酸の酸性度(ミ
リ当量/g)をA1とし、pKaが+4.8の指示薬、
メチルレツドを指示薬として求められた固体酸の
酸性度(ミリ当量/g)をA2とすると、酸性度
A1は酸強度の高いもの(強酸)の酸性度であり、
一方A3=A2−A1は、酸強度の低いもの(弱酸)
の酸性度を表わしている。 天然の粘土鉱物或いはその酸処理物の高酸強度
のものの酸性度A1は一般に0.1ミリ当量/g以上
の大きい値を示すのに対して、本発明に用いる合
成層状フイロケイ酸塩のA1は一般に0.1ミリ当
量/g以下、特に0.08ミリ当量/g以下の値を示
し、その代りに低酸強度のものの酸性度A3=A2
−A1の値が0.3乃至2.0ミリ当量/g、特に0.6乃至
1.5ミリ当量/gの比較的大きな範囲となる。 ロイコ染料を発色させたときの画像の色相及び
濃度は、固体酸の酸強度及び酸性度と密接に関連
する。酸強度の高いものの酸性度が大きいと、本
来の染料色相よりも浅色側へ移行し、画像濃度も
低下する傾向があるのに対して、本発明のフイロ
ケイ酸塩は高酸強度のものの酸性度が小さく、低
酸強度のものの酸性度が大きいため、鮮明な色相
と高画像濃度とが得られる。 顕色剤としての利用及び性能 上述した層状フイロケイ酸塩は、ロイコ色素の
顕色剤として、従来の無機系顕色剤には認められ
ない多くの利点を有している。 既に詳述した通り、この層状フイロケイ酸塩
は、水性分散液として粘性が極めて低い範囲に抑
制され、更に結着剤ラテツクスと混合した場合に
も、ゲル化による粘度上昇がなく、塗布作業性に
優れていると共に、高濃度分散液での塗布が可能
であるという従来のものにみられない利点を有す
る。また、第二に、この合成層状フイロケイ酸塩
を、種々のロイコ色素と接触させると、従来の無
機固体酸系顕色剤に比してかなり高濃度でしかも
鮮明な発色画像が形成されることが認められた。
この理由は、既に述べた通り、上述した微結晶の
層状フイロケイ酸亜鉛又はマグネシウムでは、酸
強度の分布がロイコ色素の発色に適した分布にな
つているものと思われる。 第二に、最も意外なことには、層状フイロケイ
酸塩を顕色剤として使用すると、ロイコ色素との
間に形成される発色画像の、光、熱及び/又は湿
分の影響による退色傾向が極めて顕著に改善され
ることである。本発明者等の長年の研究による
と、三層構造が明確な形で残つている未処理のモ
ンモリロナイト族粘土鉱物の場合には、初期発色
性能はかなり劣るとしても、光、熱及び/又は湿
分による画像の退色傾向は比較的少なく、一方上
記粘土鉱物を酸処理すると、酸処理の程度が高く
なるにつれて初期発色性能は向上するが上述した
退色傾向は増大することが認められる。本発明に
用いる層状フイロケイ酸塩においては、層状フイ
ロケイ酸塩に特有の三層構造状態が維持されてい
ることにより、耐光性、耐湿性等の耐久性が得ら
れるものと推定される。 更に粘土鉱物の酸処理物は、摩耗傾向が大であ
り、感圧紙の製造工程において、各種工具類や装
置類を摩耗させる傾向があり、またそれ自体も塗
布層から剥離したり、ロイコ色素のカプセルを破
つて所謂スマツジを形成させる傾向があるが、本
発明に用いる層状合成フイロケイ酸塩は、このよ
うな摩耗傾向、剥離傾向及びスマツジ傾向が少な
い。 更にまた、この合成フイロケイ酸塩は、紙への
塗着性乃至密着性に優れており、少ない結着剤の
使用量で、紙への塗布が可能である。 本発明のロイコ色素用顕色剤は、感圧記録用の
受印紙の製造に特に有用である。受印紙の製造に
際しては、合成フイロケイ酸塩を5乃至50重量
%、特に15乃至40重量%、及び結着剤を1乃至10
重量%、特に3乃至8重量%で含む水性スラリー
を製造し、顕色剤を1乃至10g/m2、特に3乃至
8g/m2となるような塗工量で塗布し、乾燥する。
結着剤としては、水性ラテツクス系結着剤、例え
ばスチレン−ブタジエン共重合体ラテツクス;自
己乳化型結着剤、例えば自己乳化型アクリル樹
脂;水溶性結着剤、例えばカルボキシメチルセル
ロース、ポリビニルアルコール、シアノを用いる
ものであれば全ての記録方式に適用でき、例えば
感熱記録、電子写真記録、印刷等の用途に広く適
用するとができる。 本発明を次の例で説明する。 試験方法 本明細書における各項目の試験方法は下記によ
つた 1 X線回折 本実施例においては、理学電機(株)製X線回折装
置(X線発生装置4036A1、ゴニオメータ−
2125D1、計数装置5071)を用いた。 回折条件は下記のとおりである。 ターゲツト Cu フイルター Ni 検 出 器 SC 電 圧 35kVP 電 流 15mA カウント・フルスケール 8000c/s 時 定 数 1sec 走査速度 2°/min チヤート速度 2cm/min 放 射 角 1° スリツト巾 0.3mm 照 角 6° 2 積層不整指数(Is)測定方法 a X線回折の条件 ターゲツト Cu フイルター Ni 検 出 器 SC 電 圧 40kVP 電 流 20mA カウント・フルスケール 4000c/s 時 定 数 2sec 走査速度 0.5°/min チヤート速度 0.5cm/min 放 射 角 1° スリツト巾 0.3mm 照 角 6° 測定回折角範囲 17°〜22°(2θ) なお本実施例においては、上記条件に限定され
るものではなく、ベースラインよりのピーク高さ
を2〜5cmの範囲になるように電圧、電流等の条
件を設定すればよい。 b 積層不整指数(Is)算出方法 上記X線回折によつて得られた回折角(2θ)
19.5°〜19.7°のピークの狭角側と広角側でそれぞ
れ勾配の絶対値が最大になるようにピーク接線
(a,b)を引く。つぎに狭角側ピーク接線aと
広角側ピーク接線bの交点より垂線cを下ろし、
接線aと垂線cのなす角θ1及び接線bと垂線cの
なす角θ2を求める。 次式により積層不整指数(Is)を求める。 Is=tanθ2/tanθ1 3 BET比表面積〔S.A〕 各粉体の比表面積は窒素ガスの吸着によるいわ
ゆるBET法に従つて測定した。詳しくは次の文
献を参照すること。 S.Brunauer,P.H.Emmett,E.Teller,J.Am.
Chem.Soc,Vol.60、309(1938) なお、本明細書における比表面積の測定はあら
かじめ150℃になるまで乾燥したものを0.5〜0.6g
秤量びんにとり、150℃の恒温乾燥器中で1時間
乾燥し、直ちに重量を精秤する。この試料を吸着
試料管に入れ200℃に加熱し、吸着試料管内の真
空度が10-4mmHgに到達するまで脱気し、放冷後
約−196℃の液体窒素中に吸着試料管を入れ、 pN2/po=0.05〜0.30 (pN2:窒素ガス圧力、po=測定時の大気圧) の間で4〜5点N2ガスの吸着量を測定する。そ
して死容積を差し引いたN2ガスの吸着量を0℃、
1気圧の吸着量に変換しBET式に代入して、 Vm〔c.c./g〕(試料面に単分子層を形成するに必
要な窒素ガス吸着量を示す)を求める。比表面積 S.A=4.35×Vm〔m2/g〕 4 メチレンブルー脱色力測定方法 JISK1470の活性炭試験方法に定める方法によ
る。 5 酸性度測定方法 ジシンナマル・アセトン呈色による酸性度
〔A1〕 あらかじめ含水量のわかつた試料を、所定数の
サンプルびん(ガラス製・30c.c.)に0.1g(110℃乾
燥物換算)ずつとり、それぞれ精秤する。これら
を飽和食塩水入りのデシケーター(75%RH)に
入れ、オーブン中で80℃の温度で24時間以上吸湿
させる。このとき試料の水分はほぼ平衡値(12〜
30%)となる。つぎに、それぞれの試料にあらか
じめ力価のわかつたノルマル・ブチルアミンの
0.01規定のベンゼン溶液を試料1g当り0.1ミリ当
量又は0.01ミリ当量きざみの変量で加え、さら
に、それぞれの液体の全量が10mlとなるようにベ
ンゼン(試薬特級)を加え、密栓をし、水を満た
した低エネルギー超音波槽(Branson
Instruments Company製BRANSONIC
MODEL220)に入れ、超音波をかけながらふり
まぜて試料をよく分散(約5秒間)させる。その
後シエーカーにセツトし、試料が常に分散してい
る程度に16時間振とうする。ジシンナマル・アセ
トン(Dicinnamalacetone)の0.1(w/v)%ベ
ンゼン溶液をそれぞれ2滴(0.05〜0.1ml)ずつ
加え、再びよく振りまぜる。このとき紫又は赤味
の呈色をしなくなつた最小量のノルマル・ブチル
アミンの量(ミリ当量/g)が酸性度〔A1〕(=
強酸量)となる。 メチルレツド呈色による酸性度〔A2〕及び酸
性度〔A3〕 あらかじめ含水量のわかつた試料を、所定数の
サンプルびん(ガラス製・30c.c.)に0.1g(110℃乾
燥物換算)ずつとり、それぞれ精秤する。これら
を飽和食塩水入りのデシケーター(75%RH)に
入れ、オーブン中で80℃の温度で24時間以上吸湿
させる。このとき試料の水分はほぼ平衡値(12〜
30%)となる。つぎに、それぞれの試料にあらか
じめ力価のわかつたノルマル・ブチルアミンの
0.01規定のベンゼン溶液を試料1g当り0.1ミリ当
量又は0.01ミリ当量きざみの変量で加え、さら
に、それぞれの液体の全量が10mlとなるようにベ
ンゼン(試薬特級)を加え、密栓をし、水を満た
した低エネルギー超音波槽(Branson
Instruments Company製BRANSONIC
MODEL220)に入れ、超音波をかけながらふり
まぜて試料をよく分散(約5秒間)させる。その
後シエーカーにセツトし、試料が常に分散してい
る程度に16時間振とうする。メチルレツド
(Metyl red=0−〔〔P−(Dimethylamino)
phenyl〕azo〕benzoic acid)の0.1(w/v)%
ベンゼン溶液をそれぞれ2滴(0.05〜0.1ml)ず
つ加え、再びよく振りまぜる。このとき、呈色
(赤色〜黄色)の色相をJIS色票(JIS色票委員会
監修、(財)日本規格協会発行、(財)日本色彩研
究所製作、JIS Z8721準拠標準色票)と比較し、
該JIS色相(H)5YRか、それにもつとも近い色
相の呈色をしたものに加えられているノルマル・
ブチルアミンの量(ミリ当量/g)が酸性度
〔A2〕となり、これより前記測定法で求められて
いる〔A1〕を差し引いて酸性度〔A3〕=〔A2〕−
〔A1〕(=弱酸量)が求められる。 6 顕色能試験 6−1 受印紙の調製 水35gにピロリン酸ナトリウム0.2gを溶かし、
試料20g(110℃乾燥基準)を加えてよくかきまぜ
たのち、バインダーとして20%でんぷん水溶液
3gおよびSBR系−ラテツクス(Dow620、固形分
濃度50%、PH7)6.8gを加え、さらに水をたして
全量を80gとなし、攪拌機で十分に攪拌分散し塗
液を得る。但し、試料が比較例のシルトンである
場合は、バインダー添加の前後に20%NaOH水
溶液を加えて塗液のPHを9.5に調整する。かくし
て得られた塗液を40g/m2の原紙に6g/m2の固形
分が塗布されるようにコーテイング・ロツド(ワ
イヤー径:0.15mm〜0.25mm)を用いて塗布し、風
乾後110℃の乾燥器にて3分間乾燥し、受印紙を
得る。 6−2 顕色能測定 前記(6−1)で得られた受印紙を飽和食塩水
入りのデシケータ(75%RH)に入れ、室温(25
℃)で暗所に保存する。塗布後約24時間置いてか
らとり出して、室内(恒温・恒湿:温度約25℃、
湿度約60%RH)に16時間暴露したのち、顕色さ
せる。顕色は(1)瞬間発色性ロイコ色素のCVL
(Crystal Violet Lactone)を含有するマイクロ
カプセルが塗布してある転写紙(CVL色素紙)
と(2)CVL及びBLMB(Benzoyl Leuco
Methylene Blue)の2つのロイコ色素とさらに
Fluoran系のロイコ色素及びDiphenyl
Carbazolyl Methan系ロイコ色素を混合して含
有するマイクロカプセルが塗布してある実用市販
の転写紙(混合色素紙)の2種の転写紙と前記受
印紙を塗布面が向い合うように重ね合わせ、2つ
の鋼鉄製ロールにはさんで加圧回転しマイクロカ
プセルをほぼ完全につぶすことにより行なう。各
受印紙の顕色能は、発色(顕色)1時間後の発色
(顕色)濃度(以下単に濃度とも言う)を濃度計
(富士写真フイルムKK製、Fuji Densitometer
Model FSD−103)で測定し、その濃度値で表わ
す。濃度が高いことが顕色能も高いことを表わし
ている。 7 耐光性 前記(6−2)で測定に供せられた発色後受印
紙をウエザー・メーター(スガ試験機KK製、ス
タンダード・サンシヤイン・ウエザーメーター・
WE−SUN−HC型)にかけて人工光線(カーボ
ン・アーク)を2時間照射する。光により退色し
た発色面の濃度を濃度計により測定し、その濃度
値と前記濃度値(=顕色能)の比から、画像濃度
残存率(%)を求め、これによつて耐光性を表わ
す。 実施例 1 新潟県新発田市小戸産酸性白土を粗砕したもの
(水分33.3%)7.5Kgに25%の硫酸30Kgを加え45℃
で10時間加熱し、一度過する事により処理液を
除去した後再び25%の硫酸30Kgを加え、45℃で10
時間加熱し、酸処理を行なう。 過する事によつて充分水洗後ケーキをポツト
ミルに入れ、水を加えて粉砕媒体とともに湿式に
て粉砕し、固形分濃度15%の酸処理物スラリーを
得た。 得られたスラリー10750Kg(SiO2として1.62Kg)
をステンレス製容器にとり、攪拌下80℃に加熱
し、水酸化マグネシウム(工業用試薬)730gを
加えて、約5時間反応させる(反応スラリーA)。
反応終了後スラリーを5等分し、各々に次のよう
な処理を施こした。尚、ここで得た反応物はX線
により無定型であつた。 試料1−(a) そのまま過した後、130℃恒温乾燥器を用い
て5時間乾燥した。 試料1−(b) そのまま過した後、母液と等量の水で水洗
し、次いで130℃で5時間乾燥した。 試料1−(c) 室温まで冷えたスラリーに、水酸化ナトリウム
(試薬特級)1.16g(固形分に対してNa2Oとして
0.2%に相当)を加え、攪拌しながら30分処理し
た。その後過し、母液と等量の水で水洗し、次
いで130℃の恒温乾燥器で5時間乾燥した。 試料1−(d) 水酸化ナトリウム(試薬特級)11.6g(固形分に
対してNa2Oとして2.0%に相当)を使用した以
外は1−(c)と同一処理を行なつた。 試料1−(e) 水酸化ナトリウム(試薬特級23.2g(固形分に対
してNa2Oとして4.0%に相当)を使用した以外
は1−(c)と同一処理を行なつた。 試料1−(a)〜(e)の乾燥品は、各々マトマイザー
で粉砕後風篩によつて、粗粒を除去し、白色の微
粉末を得た。以下にここで得た発色剤粉末を用い
て以下の割合で混合して塗付液を調製した。 水 200g 発色剤粉末 100g 110℃乾燥品として ラテツクス 50g (Dow620) 〓1) NaOH 0.26g 〓1) 試料1−(b)の場合のみ添加 この塗付液を用いて、粘度、PH、ゲル化の程度
を測定した。又特開昭57−15996(13)で記述され
た方法に従つてCVLに対する発色能及び印字耐
光性を調べた。 ここで得た1−(e)に関する組成は以下の通りで
ある。 SiO2;67.37wt%,MgO;21.53wt%,Al2O3
0.97wt%,Na2O;0.64wt%,Igloss;8.59% 実施例 2 市販3号ケイ酸ナトリウム(SiO2約22%,Na2
O約7%)29.3Kgを水に溶解し全量を107とす
る。 一方硫酸(試薬一級)35Kgを水に希釈し全量を
54とする。これをB液とする。 A液を80℃に加熱しながら攪拌下にてB液を約
1時間かけて、最終PHが3になるまで注加した。 反応液を吸引過し、270の温水で洗浄して
白色の含水ケーキ(水分79.2%)を得た。 次に、このケーキ8Kg(SiO2分;1.6Kg)と水
酸化マグネシウム(試薬一級)1.17Kgを30型ス
テンレス容器にとり水4.27Kgを加えて2分間高速
回転による攪拌分散処理を施し均一なスラリーを
得た(反応スラリーB)。 次にこのスラリーを常圧下90℃で3時間加熱反
応を行つた。冷却後反応物スラリーを5等分し実
施例1と同様の方法により試料2−(a),2−(b),
2−(c),2−(d),2−(e)として各々処理を施こし
た。結果を第2表に示す。 尚、ここで得た反応物はX線回折により微かに
結晶性であつた(第3図)。 実施例 3 実施例1及び2に準じて作成した反応生成物ス
ラリーに水酸化ナトリウムにかえてNH4OH溶液
を添加した場合についての例を示す。 試料3−(a) 実施例1で作成した反応スラリーA相当のスラ
リーにNH4OHの10%溶液をNH4OH相当で5g添
加し、攪拌しながら30分処理した。 その後過し、母液を除去したのち、母液と等
量の水で水洗し、次いで130℃で5時間乾燥した
(X線により無定形)。 試料3−(b) 実施例2で作成した反応スラリーB相当のスラ
リーにNH4OHの10%溶液をNH4OH相当で5g添
加し、攪拌しながら30分処理した。 その後過し、母液を除去したのち、母液と等
量の水で水洗し、次いで130℃で5時間乾燥した
(X線により微かに結晶性)。 実施例 4 市販3号ケイ酸ナトリウム(SiO2約22%,Na2
O約7%)548gを水に溶解し全量を2とする。
これをA液とする。一方、硫酸(試薬一級)65g
を水に希釈し全量を1とする。これをB液とす
る。 A液を所定の容器に入れ攪拌下に80℃に加熱し
たのちB液を添加し最終的にPHが3になるまで注
加した。反応後、過、水洗し白色の含水ケーキ
(水分79.2%)を得た。 次に、このケーキ150g(SiO2分;30g)と酸化
亜鉛(試薬一級)7.0g、水酸化マグネシウム(試
薬一級)11g及び水酸化アルミニウム15.6gを家庭
用ミキサーにとり、水420gを加えて数分間分散
処理をしたのち、このスラリーを1容器にと
り、攪拌下にて90〜95℃の加温下で4時間反応し
た。 次にこの反応生成物スラリーに水酸化ナトリウ
ムを1.2g添加し攪拌しながら30分間処理した。 次にこの反応物を過し、母液と同量の水で水
洗し次いで130℃恒温乾燥器で乾燥した(X線に
より微かに結晶性)。(試料番号4) 以下前実施例と同様の項目について試験し、そ
の結果を第1表及び第4表に示した。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は実施例の層状フイロケイ酸塩顕色剤及
びSBRラテツクス分散液(塗布液)に関して、
層状フイロケイ酸塩顕色剤中のNaOH含有量と
分散液の粘度との関係を示す線図であり、第2図
は第1図の分散液について、分散液PHと分散液粘
度及びゲル化との関係を示す線図である。第3図
は本発明の実施例2による合成層状フイロケイ酸
マグネシウムのCu−Kα線によるX線回折スペク
トルである。第4図は第3図のX線回折スペクト
ルにおけるCl=4.5Å附近の回折ピークを拡大し
た線図であり、積層不整指数(Is)の算出のため
のθ1,θ2の求め方を示した説明図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 酸化物基準で表わして、必須成分として45乃
    至85重量%のSiO2、10乃至60重量%のMgO及び
    0.1乃至4重量%のMOH(式中、Mはアルカリ金
    属又はアンモニウム基である)、並びに任意成分
    として20重量%迄のAl2O3及び15重量%迄のZnO
    から成る組成を有する層状フイロケイ酸塩から成
    り、該層状フイロケイ酸塩は、180m2/g以上の
    比表面積と、粒径10ミクロン以下の粒度のものが
    70重量%以上となる粒度特性と、7.5乃至9.5の水
    性懸濁液PHとを有し且つ濃度25重量%の水性懸濁
    液として温度20℃でブルツクフイールドBL型粘
    度計を用いて測定した粘度が5乃至200センチポ
    イズの範囲にあることを特徴とする塗布作業性に
    優れたロイコ色素用顕色剤。 2 前記層状フイロケイ酸塩は、面間隔4.5〜4.6
    Å、2.5乃至2.6Å及び1.5〜1.6ÅにX線回折ピー
    クを有する微結晶性フイロケイ酸塩である特許請
    求の範囲第1項記載の顕色剤。 3 前記層状フイロケイ酸塩は、電子線回折では
    層状構造の存在を示すが、X線回折では実質上無
    定形である層状フイロケイ酸塩である特許請求の
    範囲第1項記載の顕色剤。 4 酸化物基準で表わして、SiO2,MgO,Al2
    O3及びZnOを45〜85:10〜60:0〜20:0〜15
    の重量比で含有する生成したばかりの層状フイロ
    ケイ酸塩を含む母液に、アルカリ金属水酸化又は
    アンモニウムを添加し、層状フイロケイ酸塩粒子
    にアルカリ分をMOH(Mはアルカリ金属又はア
    ンモニウム基を表わす)として0.1乃至4重量%
    となる量で吸着保持せしめることを特徴とする塗
    布作業性に優れたロイコ色素用顕色剤の製造方
    法。
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