JPH04202011A - 微粉末状アルミナ系複合酸化物、その製法及びインクジェット記録紙用填料 - Google Patents

微粉末状アルミナ系複合酸化物、その製法及びインクジェット記録紙用填料

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JPH04202011A
JPH04202011A JP2334584A JP33458490A JPH04202011A JP H04202011 A JPH04202011 A JP H04202011A JP 2334584 A JP2334584 A JP 2334584A JP 33458490 A JP33458490 A JP 33458490A JP H04202011 A JPH04202011 A JP H04202011A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、微粉状アルミナ系複合酸化物及びその製法に
関するもので、より詳細にはインクジェット記録紙用填
料として特に有用な微粉状アルミナ系複合酸化物及びそ
の製法に関する。本発明は更にインクジェット記録紙及
びそれに用いる記録紙用填料にも関する。
(従来の技術) インクジェット記録は、騒音が少なく、高速記録が可能
で、しかも多色化が容易である等の利点があり、各種プ
リンター、ファクシミリ等への応用が行われている。こ
の用途に用いる記録紙としては、通常の上質紙やコート
紙では性能の点で使用困難であり、紙面に付着したイン
ク滴が速やかに紙白に吸収されること、紙面上でのイン
ク滴の拡がりや滲みが抑制されること、濃度のある鮮明
な画像が形成されること、及びこの画像が諸堅牢性に優
れていること等の特性が要求される。
これらの特性を紙基質の表面に与えるために、種々の無
機固体物質を、必要により結着剤と共に紙表面に塗布し
或いは内填することが提案されており、例えば合成シリ
カ及び/又はその塩を用いること(特開昭57−157
786号公報)、二価金属、例えばマグネシウム或いは
亜鉛等の弱酸塩や酸化物を被覆層として施こすこと(特
開昭58−94491号公報)、天然ゼオライト、合成
ゼオライト、ケイソウ土、合成雲母等を被覆層中に含有
させること(特開昭59−68292号公報)、インク
吸収層を形成する白色顔料としてクレー、タルク、炭酸
カルシウム、カオリン、酸性白土、活性白土等を使用す
ること(特開昭58−99391号公報及び特開昭59
−95188号公報)等が既に知られている。
しかしながら、インクジェット記録紙に用いる基剤には
単にインクを吸収すればよいというものでは決してなく
、インク全体の吸収や水或いは溶剤の吸着と染料の吸着
との間に一定のバランスが要求される。本発明者の提案
に係る特開昭62−292476号公報には、インクジ
ェット記録において、インク滴の拡がりや滲みを防止す
るという要求と、画像の濃度や鮮明さを向上させるとい
う要求とを、両立させて満足させ得るものとして、コー
ルタ−カーランター法で測定して2乃至15μmのミジ
アン径、180 m17100g以上の吸油量及び溶媒
法で測定して1450以上の屈折率を有し、関係湿度9
0%及び温度25℃で200時間吸湿させた条件での吸
湿量が35%以上の範囲内にある非晶質シリカをインク
ジェット記録紙用填料として用いることが示されている
また、アルミナ系填料をインクジェット記録に用いるこ
とも既に知られており、特開昭60−245588号公
報には、インク受理面のフィラーとして、細孔半径40
〜I 000人及び細孔容積0.4 m17g以上の多
孔性アルミナキセロゲルを用いることにより、水溶性染
料の像の耐水性を向上させ得ることが示されている。
(発明が解決しようとする問題点) インクジェット記録に使用される代表的な填料の内、シ
リカ系填料は、インク滴の吸収性、インク滴の拡がりや
滲みの防止、及び高濃度の鮮明な画像の形成という点で
は優れているが、水溶性染料により形成される画像の耐
水性に難点があり、記録後の画像が水に触れると、画像
の流れが生じる等、画像の堅牢性、保存性に難点がある
一方、アルミナ系填料は、填料に吸着された水溶性染料
が不審化されるため、耐水堅牢度等に顕著に優れており
、保存性の点で利点を有するが、アルミナはシリカに比
して細孔の度合いが小さいことから、インク滴の吸収性
が低く、滲みを生じ易く、画像の鮮明さに劣るという難
点がある。
従って、本発明の目的は、高い細孔容積と高い吸油量と
を有する微粉状アルミナ複合酸化物及びその製法を提供
するにある。
本発明の他の目的は、インクジェット記録に用いたとき
、インク滴を速やかに吸収して滲みを生じることがなく
、その結果として鮮明でしかも高濃度の耐水性画像を形
成することが可能なアルミナ系填料を提供するにある。
本発明の更に他の目的は、上記多孔質微粉状アルミナ複
合酸化物を容易に製造し得る方法を提供するにある。
(問題点を解決するだめの手段) 本発明によれば、式 %式% 式中、yは0.1乃至0.005 、特に0.009乃
至0009の数であり、nは1.8以下の数、特に1.
7乃至14の数である。
で表わされる化学組成と、擬ベーマイトに特有のX線回
折像とを有し且つ0.35g/m1以下、特に0.25
乃至0.15の見掛比重を有することを特徴とする微粉
状アルミナ系複合酸化物が提供される。
本発明による微粉状アルミナ複合酸化物は、公知のアル
ミナ系填料に比して著しく小さい見掛比重を有すること
から、大きい吸油量と大きい細孔容積を有しており、吸
油量は一般に150 m17100g以上、特に200
乃至300mj/loOgの範囲にあり、またN2吸着
法で測定した細孔容積は0.5 cc/g以上、特に0
.9乃至1.5 cc/gの範囲内にある。更に、この
微粉状アルミナ複合酸化物は、著しく微細な一次粒子径
と填料に適した二次粒子径とを有しており、比表面積(
BET法)に基いて算出される平均−次粒子径が7nm
以下、特に3乃至6nmであり、且つコールタ−カウン
ター法で測定される平均二次粒径(メジアン径)が10
μm以下、特に8μm以下のものが全体の80重量%を
占めるような粒度分布を有する。
また、この微粉状アルミナ系複合酸化物は白色度に特に
優れており、−1i19に90%以上、特に95%以上
のハンター白色度を示すと共に、波長280mμ(nm
)における紫外線反射率が90%以上、特に95%以上
であるという、驚くべき特性を示す。
本発明によればまた、リンのオキシ酸分を含有する塩化
アルミニウム水溶液と、アルミン酸アルカリ水溶液とを
、Al2O3:P2O5のモル比が10乃至200、特
に11乃至110となり且つ塩化アルミニウムとアルミ
ン酸アルカリとがほぼ当量となる量比で、水溶性塩類を
含有する水性媒体中に同時注加し、次いで生成物を熟成
することを特徴とする微粉状アルミナ系複合酸化物の製
造方法が提供される。
本発明によれば、更に上記微粉状アルミナ系複合酸化物
から成るインクジェット記録用填料及び該填料を紙基体
の少なくともインク受理面に有するインクジェット記録
紙が提供される。
(作用) 本発明は、擬ベーマイト型水和アルミナのアルミナ(A
1203)分の一部を、リン酸化物(P2O5)で置換
した構造の複合酸化物とすると、従来の擬ベーマイト型
水和アルミナに比して著しく嵩高で、見掛比重が特に0
.25g/m1以下と著しく小さな微粉状アルミナ系複
合酸化物が形成されるという発見に基づ(ものである。
添付図面第1図は、後述する実施例1に従い、リン酸分
の共存下に塩化アルミニウムとアルミン酸ナトリウムを
反応させて得られるアルミナ系複合酸化物X線回折像で
あり、一方第2図は後述する比較例の試料No、l−0
に従い、リン酸分を共存させない以外は実施例1の試料
No、 1−1と同様にして塩化アルミニウムとアルミ
ン酸ナトリウムを反応させて得られるアルミン系酸化物
のX線回折像である。
水酸化アルミニウム乃至水和アルミナとしてはキブサイ
ト、バイアライト、ベーマイト、ダイアスポアの外にベ
ーマイトゲル(擬ベーマイト)が知られている。第2図
のX線回折像は擬ベーマイト型水和アルミナに特有のも
のであるが、本発明によるアルミナ系複合酸化物は、か
なりのリン酸化物成分を含有するにもかかわらず、リン
酸アルミニウムに特有のX線回折像を全く示さず、第2
図のものと同様に擬ベーマイト型水和アルミナに特有の
]Ii回折像を示すのである。
下記A表は、上記及び従来の擬ベーマイト型水和アルミ
ナ及び本発明のアルミナ系複合酸化物について、見掛比
重、吸油量、細孔容積等を示したものである。
A表 擬ベーマイト  アルミ天複人酸化物(実施例1)化神
域 Al2O3・1.2〜2.4H20Al2O,・0
.005〜0.17P2051.2〜1.85H□OX
線回折像    第2図       第1図見止l紬
の東 0.27〜0.5      0.17〜0.3
5吸淀l(ロ)力狐げ 100〜180      1
50〜250橿闇仙■山υ  0.3〜0.6    
  0.6〜12上記A表の結果から、擬ベーマイト水
和アルミナ中にP2O5分を組込むことによって、見掛
比重が著しく低(、嵩高な粒子構造のものとなると共に
、粒子構造が崇高なものとなる結果として、吸油量が増
大し、細孔容積も顕著に増大していることが明らかとな
る。
]1 本発明のアルミナ系複合酸化物においては、水和アルミ
ナ分子の一部がP2O5で置換された形で存在するが、
このアルミナ系複合酸化物ではA1203とP2O5と
の結合の状態がリン酸アルミニウム  。
の結晶を形成する程大きくもなく、また規則正しくもな
く、単位構造が微細且つランダムであり、これが水和ア
ルミナ粒子構造を著しく崇高なものとしている理由と推
定される。
本発明の微粉状アルミナ系複合酸化物において、P2O
5分が前述したモル比で含有されていることも重要であ
り、P2O5分の含有量が前記範囲よりも少ない場合に
は崇高な水和アルミナ粒子構造を形成させることが困難
となり、一方P2O5分が前述した範囲を越えて多くな
ると、リン酸アノCミニウムの結晶が析出するようにな
って、やはり嵩高な水和アルミナ粒子構造が損われるよ
うになる。
本発明のアルミナ系複合酸化物は、上述した崇高な水和
アルミナ粒子構造を有することから、インクジェット記
録紙用填料として用いたとき、インク滴を急速に吸収し
て速乾性を有すると共に、インク滴の拡がりや水の浸透
による滲みを生じること成しに、高濃度で鮮明な画像を
形成することができる。また、この複合酸化物は、吸着
された水溶性染料と造塩乃至キレート化して水不溶化す
ることから、記録画像に顕著な耐水性を付与するという
利点をもたらす。更にこの複合酸化物は、水利アルミナ
中に不可避不純物として含有される鉄、マンガン、クロ
ム等の不純着色金属成分をマスキングしてハンター白色
度を著しく向上せしめると共に、リン酸塩系顔料の属性
として高い紫外線反射性を示すことから、染料像の耐光
性を著しく向上させるという利点をも与える。
更にまた、このアルミナ系複合酸化物は、微細で且つ均
斉な粒度分布を有することから、水等への分散性や安定
性に優れていると共に抄紙時の歩留り性や紙への塗布性
に優れており、更にこのものが水中で正への帯電特性を
有し、負に帯電した紙等の繊維に捕集され易いこともあ
って、前述した利点が一層顕著に達成されることになる
本発明の微粉状アルミナ系酸化物を製造するに当って、
塩化アルミニウムとアルミン酸アルカリとを反応させる
ことは、擬ベーマイト型水和アルミナを形成させる上で
必要であり、この擬ベーマイト型水和アルミナ中に22
05を有効に組込むためには、塩化アルミニウム水溶液
中にリンのオキシ酸分を遊離の酸或いは可溶性塩の形で
共存させてお(ことが必要である。擬ベーマイト構造を
維持させつつ、水和アルミナ中にリンのオキシ酸分を組
込むためには、リンのオキシ酸分な含む塩化アルミニウ
ム水溶液とアルミン酸アルカリ水溶液とを同時性加法で
反応させるのがよく、この際両原料溶液を注加する水性
媒体として、水溶性塩類の溶液を用いるのは、水和アル
ミナの過度の粒成長乃至凝集を防いで崇高な粒子構造を
形成するためである。反応終了後の熟成を行うのは、上
記粒子構造を安定化させるためのものである。
(発明の好適態様) 髪血腹生隻少玉1 本発明では、リンのオキシ酸分を含有する塩化アルミニ
ウム水溶液とアルミン酸アルカリ水溶液とを、Al2O
3: P2O5のモル比が10乃至200、特に11乃
至110の範囲となり且つ塩化アルミニウムとアルミン
酸アルカリがほぼ当量となる量比で、同時注加により反
応させる。
塩化アルミニウム水溶液中に共存さぜるリンのオキシ酸
分はオルトリン酸、メタリン酸、亜リン酸、ピロリン酸
等の遊離のリンのオキシ酸のでもよ(、またこれらのリ
ンのオキシ酸の水溶性塩、例えばナトリウム塩、カリウ
ム塩等でもよい。勿論、塩は正塩でもよいし酸性塩であ
ってもよい。
一般にはオルトリン酸を用いるのがよい。
塩化アルミニウム水溶液におけるリンのオキシ酸分濃度
は、水溶液の安定性や製造の容易さの点で、Al2O3
:、 P2O5のモル比で2=1乃至52:1、特に3
:1乃至35:]の範囲にあるのが望ましく一、方この
水溶液の濃度は、Al2O3の重量濃度として2乃至1
0%、特に4乃至8%の範囲にあるのがよい。
一方アルミン酸アルカリ溶液としては、アルミン酸ソー
ダが好適に使用され、その温度はAha3として、2乃
至23%、特に4乃至14%の範囲にあるものがよい。
これらの原料を同時注加する水性媒体中に存在させる塩
類は水溶性塩であれば特に制限を受けないが、一般にア
ルカリ金属の鉱酸塩、例えば塩化ナトリウム、硫酸ナト
リウム等が使用される。原料とイオンが共通である塩化
ナトリウムが好適である。水溶媒体中の塩類の濃度は一
般に0.05乃至20%、特に0.1乃至10%の範囲
が適当である。
同時注加反応の温度は特に制限を受けないが、−IiI
Qに30乃至60’C1特に30乃至50℃の範囲が適
当である。同時注加反応の時間も、注加を急激に行うも
のであってはいけないが、一般に0.5乃至8時間、特
に1乃至6時間にわたって注加反応が続行されるように
するのがよい。
注加反応が終了後、反応物を熟成して所望の粒子構造の
アルミナ系複合酸化物とする。熟成は一般に30乃至6
0℃の温度で、l乃至lO時間程度、反応系をゆるやか
に撹拌して行うのがよい。熟成終了後、反応物を、ろ過
、水洗、乾燥して本発明の製品とする。
本発明のアルミナ系複合酸化物には、それ自体公知の任
意の後処理を行なうことができる。例えば、このアルミ
ナ系複合酸化物を、アニオン系、ノニオン系或いはカチ
オン系の界面活性剤や、脂肪酸或いは樹脂酸、或いはそ
の金属塩で処理したり、或いは、シラン系、チタン系或
いはジルコニウム系のカップリング剤で処理したりする
ことができる。また、各種ワックスや樹脂によるコーテ
ィング処理や微粉末或いはゾル状のシリカ、アルミナ、
周期律表第二族金属酸化物によるコーティング処理を行
うことができる。
微粉状アルミナ系複合酸化物の用途 本発明による微粉状アルミナ系複合酸化物は、前述した
特性を有することから各種紙への填料、成形用各種樹脂
に対する充填剤、各種塗料用添加剤の用途に有利に使用
される。
インクジェット記録の用途に対しては、上記複合酸化物
を、紙等の基体の表面に設けるか、或いは紙中に内填し
てインクジェット用記録要素とする。紙等の基体表面に
この基剤のコート層を設けるには、前記基剤を5乃至4
0%、特に10乃至25重量%、及び必要により結着剤
を1乃至15重量%、特に2乃至10重量%含む水性ス
ラリーを製造し、基剤が3乃至20g/m2、特に5乃
至15g/m2となるような塗工量で塗布し、乾燥する
結着剤としては、水性系結着剤が有利であり、例えばカ
ルボキシメチルセルローズ、エチルセルローズ、ヒデロ
キシエチルセルローズ、澱粉、カルボキシメチル澱粉、
シアノエチル化澱粉、カゼイン、アラビアゴム、トラガ
ントゴム、デキストリン、ポリビニルアルコール、ビニ
ルエーテル/マレイン酸共重合体、ポリビニルピロリド
ン、水溶性アクリル樹脂等の水溶性結着剤:自己乳化型
アクリル樹脂等の自己乳化型結着剤:スチレン−ブタジ
ェン系共重合体ラテックス等の水性ラテックス系結着剤
等が使用される。
また、前記基剤を紙中に内填するには、抄紙用スラリー
に前記基剤を配合して、紙繊維中に繊維重量当り1乃至
20重量%、特に2乃至10重量%の基剤が抄き込まれ
るようにすればよい。
勿論、本発明においては、前記アルミナ系複合酸化物を
単独で填料として使用する他に、それ自体公知の他の填
料、例えばカオリン、シリカ、炭酸カルシウム、通常の
水和アルミナ、ケイ酸塩等と組合せで使用することも可
能である。
(発明の効果) 本発明によれば、擬ベーマイト型水和アルミナ中にその
X線回折学的構造が実質上破壊されな17)ようにリン
酸分を組込んだことにより、嵩高な水和アルミナ粒子構
造とすることが可能となり、インクジェット記録紙用填
料として用しAだとき、インク滴を急速に吸収して速乾
性を有すると共に、インク滴の拡がりや水の浸透による
滲みを生じることなしに、高濃度で鮮明な画像を形成す
ることができる。また、この複合酸化物は、吸着された
水溶性染料と造塩乃至キレート化して水不溶化すること
から、記録画像に顕著な耐水性を付与するという利点を
もたらす。更にこの複合酸化物は、水和アルミナ中に不
可避不純物として含有される鉄、マンガン、クロム等の
不純着色金属成分をマスキングしてハンター白色度を著
しく向上せしめると共に、リン酸塩系顔料の属性として
高い紫外線反射性を示すことから、染料像の耐光性を著
しく向上させるという利点をも与える。
更にまた、このアルミナ系複合酸化物は、微細で且つ均
斉な粒度分布を有することから、水等への分散性や安定
性に優れていると共に抄紙時の歩留り性や紙への塗布性
に優れており、更にこのものが水中で正への帯電特性を
有し、負に帯電した紙等の繊維に捕集され易いこともあ
って、前述した利点が一層顕著に達成されることとなる
実施例 1 本発明による微粉状アルミナ系複合酸化物(以後、単に
新規複合酸化物と記す)及びその製法について説明する
新規複合酸化物の製法 濃度IO乃至200g/jのNaC]水溶液(A溶液)
を、温度30乃至60℃に加温し、この張り込み液中に
塩化アルミニウム水溶液とリンのオキシ酸水溶液とをA
l2O3: P2O,で表したモル比が2:1乃至43
:1となる範囲に混合したB溶液とアルミン酸ソーダ水
溶液(C溶液)とを撹拌下に同時注加をし、次いで得ら
れたPH7乃至11の反応スラリーを、温度70℃以下
で1乃至10時間にわたって撹拌熟成をした後、ろ過、
水洗を行ない150℃で乾燥後、通常の方法で粉砕、分
級をして本発明による新規複合酸化物を調製した。
次いでその性状を下記の方法で測定をしその結果を第1
、第2表に示した。
(IIBET比表面積(S a) カルロエルバfcARLO−ERABA1社製の自動B
ET測定装置(Sorptomatic 5eries
 1800)を用l/Aで測定した。
(2)細孔容積(Pv) BET測定装置を用いて、10−2mmHg下の250
℃で2時間脱気後、液体N2飽和温度下、N2圧カフ 
35 mmHgでのN2吸着量から標準状態のN2吸着
量(■1)を算出し、下記式から細孔容積を求めた。
細孔容積[Pv) =V + Xl、555 Xl0−
3(n+j/g)(3)平均細孔半径(r) 細孔を円筒状と仮定して下記式より平均細孔半径を求め
た。
平均細孔半径(t)= コールタ−カウンター法(Coulter Count
er。
Mdel  T A −II型)によって得られた累積
粒度曲線の体積分布50%点から求められる粒径をいう
(5)−次粒子径 電子顕微鏡法による数平均粒子径を示す。
(6)吸着量 JISK51旧−19の顔料試験方法に準拠し測定した
(7)ハンター白色度 JISP8123に準拠し測定した。
(8)見掛比重 JISK6220の6・8項に記載の方法に準拠し測定
した。
なお第1表に記載した本発明による試料No、1−1乃
至No、 1−13についてX線回折を行ったところ、
いずれも擬ベーマイト型水和アルミナに特有のX線回折
像を示した。
また、リン酸成分を無添加とした以外は、試料No、l
−1と同様にして調製した水和アルミナ(試料No、1
−0)についてX41回折を行ったところ、同様に凝ベ
ークナイト型水和アルミナ(添付第2図参照)に特有の
回折像を示した。
第  1  表 第  1  表 (つづき) 第  1  表 (つづき) 第  1  表 (つづき) 第  2  表 第  2  表 (つづき) 第  2  表 (つづき) 第  2  表 (つづき) 実施例 2 実施例1で調製した試料No、 1−2.1−3.1−
7゜1−8. L−13について、インクジェット記録
紙用填料として評価するために塗布試験紙を作成し、下
記に示す試験を行いその結果を第3表に示した。
(2−1)試験用インクジェット記録紙の調製填料8g
(no℃乾燥基準)に結着剤としてポリビニルアルコー
ル(■クラレ製PVA 117)の15%水溶液16 
gを加え、さらに水を加えて全量を56 gとなし、撹
拌機で充分に撹拌分散し、塗液を調製した。この塗液を
、坪量45 g/m2の原紙(=rpc用紙紙用)に塗
被量が約10 g/m2になるように塗布して記録用接
紙を得た。
(2−2)インクジェット記録方法 パーソナルコンピューター(日本電気■製PC−980
1VMO)に接続されたインクジェットカラーイメージ
プリンタ(シャープ■製1O−0700)に (2−1
)の方法で得られた塗被紙をセットし、第3図に示すよ
うなa(赤)、b(紫)、C(黒)、d(黄)、e〔青
)、f(緑)、G(桃)色面からなるテストパターンの
ハードコピーを得た。図3図のテストパターン像を肉眼
及び拡大鏡(スタンド・マイクロスコープ、倍率50×
)で観察することにより、画面の鮮明さを彩度・濃度・
滲みの有・無等の点から次のような評価基準で総合的に
評価した。
1負星号       評価の目安 0   彩度・濃度がかなり高く、インクの滲みも全く
な(、極めて鮮明な ドツトのコピーが得られる。
○   彩度・濃度がやや高く、インクの滲むも少な(
、鮮明なドツトのコ ピーが得られる。
■   彩度・濃度が高いが、インクの滲みがあり、鮮
明なドツトのコピー が得られない。
△   彩度・濃度が低いか、インクの滲みがあり、あ
まり鮮明なコピーが 得られない。
×   彩度・濃度が低く、インクの滲みも有って鮮明
なコピーが得られな い。
また記録画像の耐水性を評価するために、それぞれのテ
ストパターンのハードコピーを水中に6時間浸したとこ
ろ、第3表に示した通り市販シリカは30分で全(画像
が消失(添付第5図参照)したが、その他はいずれも画
像色面のインクが多少溶出する程度で耐水性が良好であ
った(添付第4図参照)。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のアルミナ系複合酸化物X線回折線図
である。 第2図は、擬ベーマイト型水和アルミナのX線回折線図
である。 第3図は試験方法(2−1)で得られた画像形成試験紙
状に得られたテストパターンを表わす図であり、図中の
a(赤)、b(紫)、C(黒)、d(黄)、e(青)、
f(緑)、g(桃)色面をそれぞれ表し、(A)は本発
明の実施例であり、(B)は(A)の耐水試験処理した
ものであり、(C)は市販シリカの耐水試験処理したも
のである。 特許出願人 水澤化学工業株式会社 °・・ 、°。 一69− (C)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)式 Al_2O_3・yP_2O_5・nH_2O式中、y
    は0.1乃至0.005の数であり、nは1.8以下の
    数である。 で表わされる化学組成と、擬ベーマイト型水和アルミナ
    に特有のX線回折像とを有し、且つ0.35g/ml以
    下の見掛比重を有することを特徴とする微粉状アルミナ
    系複合酸化物。
  2. (2)150ml/100g以上の吸油量を有する請求
    項1記載の複合酸化物。
  3. (3)0.5ml/g以上の細孔容積(N_2吸着法)
    を有する請求項1記載の複合酸化物。
  4. (4)リンのオキシ酸分を含有する塩化アルミニウム水
    溶液と、アルミン酸アルカリ水溶液とを、Al_2O_
    3:P_2O_5のモル比が10乃至200となり且つ
    塩化アルミニウムとアルミン酸アルカリとがほぼ当量と
    なる量比で水溶性塩類を含有する水性媒体中に同時注加
    し、次いで生成物を熟成することを特徴とする微粉状ア
    ルミナ系複合化物の製造方法。
  5. (5)塩化アルミニウム水溶液が、Al_2O_3とP
    _2O_5とを2:1乃至52:1のモル比で含有する
    水溶液である請求項4記載の方法。
  6. (6)同時注加を30乃至60℃の温度で行う請求項4
    記載の方法。
  7. (7)熟成を30乃至60℃の温度で行う請求項4記載
    の方法。
  8. (8)式 Al_2O_3・yP_2O_5・nH_2O式中、y
    は0.1乃至0.005の数であり、nは1.8以下の
    数である。 で表わされる化学組成と、擬ベーマイトに特有のX線回
    折像とを有し、且つ0.35ml/g以下の見掛比重、
    200ml/100g以上の吸油量及び0.5ml/g
    以上の細孔容積(N_2吸着法)を有する微粉状アルミ
    ナ系複合酸化物から成ることを特徴とするインクジェッ
    ト記録紙用填料。
  9. (9)95%以上のハンター白色度及び95%以上の紫
    外線反射率(波長280nmで測定)を有することを特
    徴とする請求項8記載のインクジェット記録紙用填料。
  10. (10)請求項8記載の填料を、少なくとも紙基一体の
    インク受理面に有する、インクジェット記録紙。
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