JPH0518953B2 - - Google Patents

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JPH0518953B2
JPH0518953B2 JP59127571A JP12757184A JPH0518953B2 JP H0518953 B2 JPH0518953 B2 JP H0518953B2 JP 59127571 A JP59127571 A JP 59127571A JP 12757184 A JP12757184 A JP 12757184A JP H0518953 B2 JPH0518953 B2 JP H0518953B2
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flypontite
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Koichi Usui
Teiji Sato
Masanori Tanaka
Yasuo Mizoguchi
Noryuki Takahashi
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Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、フライポンタイト型の結晶構造を有
する複合水和酸化物から成るロイコ色素用顕色剤
に関する。 従来の技術及び発明の解決しようとする問題 従来、ロイコ色素と、酸性物質から成る顕色剤
との組合せは、種々の情報記録、例えば感圧記
録、感熱記録、電子写真記録、印刷等の用途に広
く利用されている。 顕色剤には、各種フエノール類、フエノール樹
脂類、サリチル酸亜鉛乃至その誘導体の如き有機
系のものと、シリカ、ケイ酸アルミニウム、粘土
鉱物或いはその酸処理物等の無機固体酸から成る
ものが知られているが、無機固体酸系のものは、
耐熱性、耐溶剤、印刷及び書写特性等に優れてい
る反面、発色性能、光、熱及び湿分の影響による
退色性の何れかの面で欠陥が認められる。 例えば、非晶質シリカから成る顕色剤は、ロイ
コ色素との組合せで鮮明な発色画像を与えるが、
形成される画像は著しく耐光性に乏しく、例えば
ウエザー・オメーター2時間の曝露で、画像濃度
が50%以下に低下する。また、アルミノケイ酸塩
系の粘土鉱物或いはその酸処理物は、非晶質シリ
カに比して若干耐光性には優れているものの、画
像が水に触れるときには退色を生じる傾向があ
る。 特に、感圧紙の分野では、紙基質の一方の面に
顕色剤の層を設けたものが、所謂受印紙として使
用されているが、粘土鉱物やその酸処理物を顕色
剤として用いる場合には、塗布層が特有の色相に
着色するという問題がある。また、公知の顕色剤
は、光や環境中に長時間曝されると、変色を生ず
る傾向があり、この傾向はフエノール樹脂等の有
機顕色剤の場合に著しい。 発明の目的 本発明者等は、フライポンタイト型のX−線回
折像を有するフイロケイ酸塩の合成に成功し、こ
のフイロケイ酸塩はロイコ色素用顕色剤として優
れた特性を有することを見出した。 即ち、本発明の目的は、フライポンタイト型の
結晶構造を有するフイロケイ酸塩から成るロイコ
色素用顕色剤を提供するにある。 本発明の他の目的は、白色度に優れており、鮮
明で且つ高濃度の画像形成能を有すると共に、形
成される画像が光、熱及び湿分に対して優れた耐
性を有するロイコ色素用顕色剤を提供するにあ
る。 本発明の更に他の目的は、紙への塗工性に優れ
た感圧紙用の顕色剤を提供するにある。 発明の構成 本発明によれば、フライポンタイト型のX線回
折像と80%以上のハンター白色度と100m2/g以
上の比表面積とを有するフイロケイ酸亜鉛又は含
アルミニウムフイロケイ酸亜鉛から成るロイコ色
素用顕色剤が提供される。 発明の好適態様 本発明を以下に詳明に説明する。 化学構造及び特性 フライポンタイト(fraipontite)は、式
8ZnO・2Al2O3・5SiO2・11H2Oで表される化学
組成を有し、繊維状結晶から成る皮殻、黄白色、
絹子光沢、石綿に似た鉱物として知られており、
ベルギーVieille−Montageの鉱山から産出した
らしいが産出地不詳と言われている我国では入手
困難な鉱物であるが、本発明者の知る限り現在迄
その合成に成功したという例は未だ知られていな
い。 本発明に用いる合成フライポンタイトは、二層
構造のフイロケイ酸亜鉛又は含アルミニウムフイ
ロケイ酸亜鉛を主体とするものであり、SiO4
四面体積とZnO6の八面体層とが層状に結合した
二層構造を基本骨格とするものであり、SiO4
四面体のSiの一部がAlで置換され、このバレン
スに対応して、ZnO6の八面体のZnの一部がやは
りAlで置換された構造となつている。 この合成フライポンタイトの基本的な化学構造
は、下記式 (Zn3xAlx)(Si2xAlx)O5(OH)4……(1) で与えられ、ここでxは0乃至1.75、特に0.3乃
至1.0の値である。 天然に産出するフライポンタイトは、xの値が
約0.65のものであるのに対して、本発明に用いる
合成のものでは、xの値がかなり広範囲に変化さ
せ得ることが明白である。 フライポンタイトの合成においても、上述した
組成式の範囲、特に天然フライポンタイトに近い
組成で微結晶合成フライポンタイトが生成し易い
が、酸化物として表わした3成分組成比が、
SiO25〜45モル%、ZnO35〜65モル%、及び
Al2O30〜60モル%の範囲にあれば、フライポン
タイト型の微結晶構造を有するフイロケイ酸塩鉱
物が得られる。 本発明に好適に使用される合成フライポンタイ
トは、天然フライポンタイトとほぼ同様なX線回
折像を示すが、微結晶性である点で天然のものと
明確に区別される。本発明に用いる合成フライポ
ンタイトは、一般に下記第A表に示すX−線回折
像を有する。 第 A 表 面間隔dx(Å) 相対強度I/I0 8.4〜6.4 40〜70 3.9〜3.5 40〜70 2.7〜2.6 100 2.5〜2.4 50〜80 1.5〜1.6 50〜80 添付図面第1図は、本発明に用いる微結晶性合
成フライポンタイトのX−線回折スペクトルであ
る。 一方、天然産のフライポンタイトのX−線回折
像は、1974年のASTMカードによれば下記第B
表の通りである。 第 B 表 面間隔dx(Å) 相対強度I/I0 7.00 100 3.52 70 2.63 30 2.48 20 2.36 20 2.25 10 2.12 10 1.99 10 1.76 10 1.65 10 両者を比較すると、天然産のフライポンタイト
では、面間隔d=7.0Åの回折ピーク、即ち面指
数〔001〕の回折ピークが最強で、基本二層構造
のC軸方向への積重ねが規則正しく行われている
のに対して、本発明に用いる微結晶性合成フライ
ポンタイトでは、面指数〔001〕の回折ピークが
d=8.4〜6.4Åの広い範囲にわたつてブロードで
あり、C軸方向への結晶の発達が微細で、かなり
層間の位置が広い部分があることを物語つてい
る。 本発明に用いるフライポンタイト型のフイロケ
イ酸亜鉛又は含アルミニウムフイロケイ酸亜鉛
は、このように結晶構造が微細で且つルーズであ
ることに関連して二層構造のフイロケイ酸塩とし
ては例外的に高い比表面積を有しており、BET
比表面積は、100m2/g以上、特に150m2/g以上
に達する大きな値となつている。 また、このフライポンタイト型鉱物は合成品で
あり、着色の原因となる不純物を含有しないこ
と、及び微細結晶性であることに関連して、白色
度に優れており、ハンター白色度が80%以上、特
に90%以上である。 本発明に用いる合成フライポンタイトは、微細
板状結晶を有すると思われるが、粒子形状は不規
則形状である。添付図面第2図のこのものの粒子
構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。 この合成フライポンタイトの粒子径は、かなり
広範囲に変化し、一般的に言つて遠心沈降法で測
定したメジアン径が0.1乃至100μm、特に0.5乃至
20μmの範囲内にある。 製造方法 この微結晶性フライポンタイトは、酸化物とし
て表わした3成分組成比が、SiO25〜45モル%、
ZnO35〜65モル%及びAl2O30〜60モル%に相当
する量の水溶性ケイ酸塩、水溶性亜鉛塩及び水溶
性アルミニウム塩及び/又は水溶性アルミン酸塩
を水の存在下に反応させ、必要により得られる沈
澱を、水分の存在下に加熱することにより得られ
る。 この反応は、所謂複分解法により容易に行われ
る。即ち、シリカ成分としてケイ酸ソーダの如き
ケイ酸アルカリを用いZnO成分として、塩化亜
鉛、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛等の溶性亜鉛塩を用い、
アルミナ分を用いる場合には、これをアルミン酸
ソーダ及び/又は塩化アルミニウム、硫酸アルミ
ニウム等の水溶性アルミニウム塩を用い、これら
を水分の存在下に混合して、複分解により反応を
行わせる。 この複分解反応を均質に行わせるために、水中
にケイ酸塩、亜鉛塩或いは更にアルミニウム塩及
び/又はアルミン酸塩を同時注加しつつ反応を行
わせる方法が採用される。 複分解による反応は室温で十分であるが、95℃
程度迄の加熱下における反応は勿論可能である。
同時注加反応時における反応系のPHは5乃至10、
特に6乃至9の範囲に維持するのがよい。このた
め、必要あれば、酸或いはアルカリを反応系に加
えて液のPHを上記範囲内に維持する。 同時注加によつて、前述した組成にほぼ対応す
る組成を有する化合物の沈澱が生成するが、この
沈澱は、既にフライポンタイト型のX−線回折像
を示すことが認められる。 フライポンタイト型の結晶構造をより発達させ
るために、この沈澱を含む母液を加熱処理するこ
とが一般に好ましい。この加熱処理は、一般に50
乃至110℃、特に70乃至95℃の温度で、0.5乃至5
時間行うのがよい。ここで注意すべきことは、こ
の処理を上記範囲を越える高温で行うと、生成し
た沈澱が比表面積の小さいウイレマイト、ヘミモ
ルフアイト等に変化し、副生する傾向がある。 加熱処理を終えた沈澱を過分離し、水洗、乾
燥、粉砕、篩分け等の後処理を行つて、顕色剤と
しての用途に用いる。 顕色剤としての特性及び利用 本発明に用いる合成フライポンタイトは、微結
晶のフイロケイ酸亜鉛又は含アルミニウムフイロ
ケイ酸亜鉛から成ることに関連して固体酸として
の特性を有している。また、このものは、比表面
積が100m2/g以上であるように表面活性が大き
く、しかも白色度に優れている。 この合成フライポンタイトを、種々のロイコ色
素と接触させると、従来の無機固体酸系顕色剤に
比してかなり高濃度でしかも鮮明な白色画像が形
成されることが認められた。この理由は、未だ鮮
明されるに至つていないが、上述した微結晶のフ
イロケイ酸亜鉛又は含アルミニウムフイロケイ酸
亜鉛では、酸強度の分布がロイコ色素の発色に適
した分布になつているものと推定される。 しかも、最も意外なことには、フライポンタイ
ト型の微結晶(含アルミニウム)フイロケイ酸亜
鉛を顕色剤として使用すると、ロイコ色素との間
に形成される発色画像の、光、熱及び/又は湿分
の影響による退色傾向とが極めて顕著に改善され
ることである。本発明者等の長年の研究による
と、三層構造が明確な形で残つている未処理のモ
ンモリロナイト族粘土鉱物の場合には、初期発色
性能はかなり劣るとしても、光、熱及び/又は湿
分による画像の退色傾向は比較的少なく、一方上
記粘土鉱物を酸処理すると、酸処理の程度が高く
なるにつれて、初期発色性能は向上するが上述し
た退色傾向は増大することが認められる。本発明
に用いる(含アルミニウム)フイロケイ酸亜鉛に
おいては、フライポンタイトに特有の二層構造の
微結晶状態が維持されていることにより、耐光
性、耐湿性等の耐久性が得られるものと推定され
る。 更に、このフライポンタイト型の(含アルミニ
ウム)フイロケイ酸亜鉛は、上述した発色性能及
び耐久性に加えて、ロイコ色素用顕色剤として用
いたとき、従来の無機固体酸顕色剤に比して塗工
性、作業性及び記録紙としての取扱い等の面で極
めて顕著な利点をもたらす。現在感圧紙用顕色剤
として工業的に使用されているモンモリロナイト
族粘土鉱物の酸処理物は、水性塗布液としたとき
の粘度が大きく、高濃度で塗布することが困難で
あり、低固形分濃度で塗布を行わねばならないた
めに、乾燥のための熱エネルギーコストが大きく
なるという欠点がある。これは、上記粘土類の酸
処理物は、水による膨潤性があることにも原因し
ていると思われる。本発明に用いるフライポンタ
イト型の(含アルミニウム)フイロケイ酸亜鉛
は、比較的高い固形分離度においても、粘度の増
大傾向が少なく、塗工性にも優れており、そのた
め塗布工程における乾燥エネルギーコストをも軽
減させ得る。 また、前述した粘土鉱物の酸処理物は、摩耗傾
向が大であり、感圧紙の製造工程において、各種
工具類や装置類を摩耗させる傾向があり、またそ
れ自体も塗布層から剥離したり、ロイコ色素のカ
プセルを破つて所謂スマツジを形成させる傾向が
あるが、本発明に用いるフライポンタイト型の
(含アルミニウム)フイロケイ酸亜鉛は、このよ
うな摩耗傾向、剥離傾向及びスマツジ傾向が少な
い。 更にまた、このフライポンタイト型の(含アル
ミニウム)フイロケイ酸亜鉛は、紙への塗着性乃
至密着性に優れており、少ない結着剤の使用量
で、紙への塗布が可能である。 本発明のロイコ色素用顕色剤は、感圧記録用の
受印紙の製造に特に有用である。受印紙の製造に
際しては、フライポンタイト型(含アルミニウ
ム)フイロケイ酸亜鉛を5乃至50重量%、特に15
乃至40重量%、及び結着剤を1乃至10重量%、特
に3乃至8重量%で含む水性スラリーを製造し、
顕色剤を1乃至10g/m2、特に3乃至8g/m2とな
るような塗工量で塗布し、乾燥する。結着剤とし
ては、水性ラテツクス系結着剤、例えばスチレン
−ブタジエン共重合体ラテツクス;自己乳化型結
着剤、例えば自己乳化型アクリル樹脂;水溶性結
着剤、例えばカルボキシメチルセルロース、ポリ
ビニルアルコール、シアノエチル化澱粉、カゼイ
ン等の1種又は2種以上の組合せが使用される。 勿論、本発明のフライポンタイト型(含アルミ
ニウム)フイロケイ酸亜鉛は単独で顕色剤として
使用し得る他に、それ自体公知のロイコ色素用顕
色剤、例えばフエノール類、フエノール樹脂類サ
リチル酸亜鉛乃至はその誘導体、モンモリロナイ
ト酸処理物等との組合せでロイコ色素用顕色剤と
して使用される。 本発明において、ロイコ色素としては、この種
の感圧記録等に使用されているロイコ色素は全て
使用でき、例えば、トリフエニルメタン系ロイコ
色素、フルオラン系ロイコ色素、スピロピラン系
ロイコ色素、ローダミンラクタム系ロイコ色素、
オーラミン系ロイコ色素、フエノチアジン系ロイ
コ色素等が単独又は2種以上の組み合わせで使用
される。これらのロイコ色素のマイクロカプセル
の層を設けた上葉紙と組合せ、感圧記録の用途に
供する。 勿論、本発明のロイコ色素用顕色剤は、感圧記
録に限定されず、ロイコ色素と顕色剤との組合せ
を用いるものであれば全ての記録方式に適用で
き、例えば感熱記録、電子写真記録、印刷等の用
途に広く適用することができる。 本発明を次の例で説明する。 試験方法 本明細書における各項目の試験方法は下記によ
つた。 1 X線回折 本実施例においては、理学電機(株)製X線回折装
置(X線発生装置4036A1、ゴニオメーター
2125D1、計数装置5071)を用いた。 回折条件は下記のとおりである。 ターゲツト Cu フイルター Ni 検出器 SC 電 圧 35KVP 電 流 15mA カウント・フルスケール 8000c/s 時定数 1sec 走査速度 2゜/min チヤート速度 2cm/min 放射角 1゜ スリツト巾 0.3mm 照 角 6゜ 2 ハンター白色度 本実施例においては、東京電色(株)製オートマチ
ツク反射計TR−600型を用いた。 3 EBT比表面積〔S.A〕 各粉体の比表面積は窒素ガスの吸着によるいわ
ゆるBET法に従つて測定した。詳しくは次の文
献を参照すること。 S.Brunauer,P.H.Emmett,E.Teller,J.Am.
Chem.Soc,Vol.60、309(1938) なお、本明細書における比表面積の測定はあら
かじめ150℃になるまで乾燥したものを0.5〜0.6g
秤量びんにとり、150℃の恒温乾燥器中で1時間
乾燥し、直ちに重量を精拝する。この試料を吸着
試料管に入れ200℃に加熱し、吸着試料管内の真
空度が10-1mmHgに到達するまで脱気し、放冷後
約−196℃の液体窒素中に吸着試料管を入れ、 pN2/p0=0.05〜0.30 (pN2:窒素ガス圧力、p0=測定時の大気圧) の間で4〜5点N2ガスの吸着量を測定する。そ
して死容積を差し引いたN2の吸着量を0℃、1
気圧の吸着量に変換しBET式に代入して、 Vm〔c.c./g〕(試料面に単分子層を形成するに必
要な窒素ガス吸着量を示す)を求める。比表面積 S.A=4.35×Vm〔m2/g〕 4 顕色能 4−1 受印紙の調製 水35gにピロリン酸ナトリウム0.2gを溶かし、
試料20g(110℃乾燥基準)を加えてよくかきまぜ
たのち、バインダーとして20%でんぷん水溶液
3gおよびSBR系−ラテツクス(Dow620、固形分
濃度50%、PH7)6.8gを加え、さらに水をたして
全量を80gとなし、撹拌機で十分に撹拌分散し塗
液を得る。但し、試料が比較例のミルトンである
場合は、バインダー添加の前後に20%NaOH水
溶液を加えて塗液のPHを9.5に調整する。かくし
て得られた塗液を40g/m2の原紙に6g/m2の固形
分が塗布されるようにコーテイング・ロツド(ワ
イヤー径:0.15mm〜0.25mm)を用いて塗布し、風
乾後110℃の乾燥器にて3分間乾燥し、受印紙を
得る。 4−2 顕色能測定 前記(4−1)で得られた受印紙を飽和食塩水
入りのデシケータ(75%RH)に入れ、室温(25
℃)で暗所に保存する。塗布後約24時間置いてか
らとり出して、室内(恒温・恒湿:温度約25℃、
湿度約60%RH)に16時間曝露したのち、顕色さ
せる。顕色は(1)瞬間発色性ロイコ色素のCVL
(Crystal Violet Lactone)を含有するマイクロ
カプセルが塗布してある転写紙(CVL色素紙)
と(2)CVL及びBLMB(Benzoyl Leuco
Methylene Blue)の2つのロイコ色素とさらに
Flunran系のロイコ色素及びDiphenyl
Carhazolyl Methan系ロイコ色素を混合して含
有するマイクロカプセルが塗布してある実用市販
の転写紙(混合色素紙)の2種の転写紙と前記受
印紙を塗布面が向い合うように重ね合わせ、2つ
の鋼鉄製ロールにはさんで加圧回転し、マイクロ
カプセルをほぼ完全につぶすことにより行なう。
各印紙の顕色能は、発色(顕色)1時間後の発色
(顕色)濃度(以下単に濃度とも言う)を濃度計
(富士写真フイルムKK製、Fuji Demitometer
Model FSD−103)で測定し、その濃度値で表わ
す。濃度が高いことが顕色能も高いことを表わし
ている。 5 耐光性 前記(4−2)で測定に供せられた発色後受印
紙をウエザー・メーター(スガ試験機KK製、ス
タンダード・サンシヤイン・ウエザーメーター・
WE−SUN−HC型)にかけて人工光線(カーボ
ン・アーク)を2時間照射する。光により退色し
た発色面の濃度を濃度計により測定し、その濃度
値と前記濃度値(=顕色能)の比から画像濃度残
存率(%)を求め、これによつて耐光性を表わ
す。 6 耐湿性 前記(4−2)で測定に供せられた発色後受印
紙の発色面を水に濡らしたときの退色(消色)の
程度を目視にて観察し、良否を判定する。 実施例 1 3号ケイ酸ソーダ(SiO2:22.0%、Na2O:7.0
%)109gと水酸化ナトリウム94g(NaOH分:2.35
モル)を水に溶かして全量を1とし、これをA
液(SiO2分:0.4モル)とする。一方、塩化亜鉛
(無水塩)95gと塩化アルミニウム(6水塩)94g
を水に溶かして全量を1とし、これをB液
(ZnO分:0.7モル、Al2O3分:0.2モル)とする。
5のビーカーに水1を入れ、撹拌下、A液と
B液をそれぞれ約25c.c./分の速度で同時に注加し
た。注加終了後この反応液のPHは6.9であつた。
さらに撹拌を続け、30分間熟成した後、水浴上85
〜90℃で2時間加熱した。反応液を吸引過し、
水洗し、110℃で乾燥した。得られたケーキを小
型衝撃粉砕機(サンプルミル)により粉砕した
後、風簸により粗粒を除き白色微粉末とした。か
くしてフライポンタイト型の含アルミニウムフイ
ロケイ酸亜鉛から成る合成フライポンタイト系ロ
イコ色素用顕色剤を得た。 実施例 2 3号ケイ酸ソーダ(SiO2:22.0%、Na2O:7.0
%)164gと水酸化ナトリウム57g(NaOH分:1.43
モル)を水に溶かして全量を1とし、これをA
液(SiO2分:0.6モル)とする。一方、塩化亜鉛
(無水塩)95gを水に溶かして全量を1とし、
これをB液(ZnO分:0.9モル)とする。5の
ビーカーに水1を入れ、撹拌下、A液とB液を
それぞれ約25c.c./分の速度で同時に注加した。注
加終了後この反応液のPHは6.1であつた。さらに
撹拌を続け、30分間熟成した後、水浴上85〜90℃
で2時間加熱した。反応液を吸引過し、水洗
し、110℃で乾燥した。得られたケーキをサンプ
ルミルにより粉砕した後、風簸により粗粒を除き
白色微粉末とした。かくしてフライポンタイト型
のフイロケイ酸亜鉛から成る合成フライポンタイ
ト系ロイコ色素用顕色剤を得た。 実施例1及び実施例2によつて得られた本発明
顕色剤粉末の各試験結果を参考例として従来公知
の粘土鉱物系顕色剤ミルトン(水沢化学工業KK
製感圧複写紙用顕色剤)との対比により第1表に
示す。 【表】
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例1によるフライポンタ
イト型の含アルミニウムフイロケイ酸亜鉛のCu
−Kα線によるX−線回折スペクトルである。第
2図は本発明の実施例1によるフライポンタイト
型含アルミニウムフイロケイ酸亜鉛の粒子構造を
示す走査型電子鏡微鏡写真(倍率:10000倍)で
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 フライポンタイト型のX線回折像と80%以上
    のハンター白色度と100m2/g以上の比表面積と
    を有するフイロケイ酸亜鉛又は含アルミニウムフ
    イロケイ酸亜鉛から成るロイコ色素用顕色剤。
JP59127571A 1984-06-22 1984-06-22 ロイコ色素用顕色剤 Granted JPS6112986A (ja)

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