JPH0547918A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH0547918A
JPH0547918A JP20271691A JP20271691A JPH0547918A JP H0547918 A JPH0547918 A JP H0547918A JP 20271691 A JP20271691 A JP 20271691A JP 20271691 A JP20271691 A JP 20271691A JP H0547918 A JPH0547918 A JP H0547918A
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glass
groove
semiconductor device
forming
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Shinpei Iijima
晋平 飯島
Toshiyuki Mine
利之 峰
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Abstract

(57)【要約】 【目的】溝に流動性ガラスを充填して素子分離領域を形
成する方法において、流動性ガラスがフッ酸にエッチン
グされやすいために、充填した後の工程で膜減りが生じ
埋込形状が不良となる問題を回避する方法を提供する。 【構成】溝に流動性ガラスを充填した直後に熱窒化処理
を施し、充填したガラスの表面に窒化層を形成した。こ
の時に能動領域のSi基板表面に形成される薄い窒化膜
をそのまま残してゲート絶縁膜として用い、トランジス
ターを構成した。 【効果】溝に充填したガラスが後の工程でエッチングさ
れることが無くなり良好な素子分離特性を得ることがで
き、素子の集積度を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置の製造方法
に係り、特に素子の微細化,高集積化に有利な素子分離
領域の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、MOS型メモリーなどのLSIに
おける素子分離法としては周知のLOCOS(選択酸
化)法が用いられてきた。LOCOS法は、製造工程が
簡便である等の種々の利点を有している。しかし、一方
では、寸法シフトを伴うという本質的欠点があるため極
めて微細な素子分離領域を必要とするLSIでは適用が
困難となってきている。特に、ギガビット級の超LSI
で要求される素子分離領域の最小分離幅は、0.1〜0.
2μmまで微細化されるため適用が極めて困難となる。
これに代わる方法として、素子分離領域となるべき部分
に予め溝を形成し、その溝を絶縁物で充填する溝型素子
分離法が提案されている。溝型素子分離法では分離幅を
予め形成する溝の幅で規定できるため素子の微細化が可
能となる。特公昭60−32974 号に流動性ガラスを用いた
溝型素子分離法の例が示されている。本従来例には、S
i酸化物中に含有されるGeやBあるいはPなどの総元
素含有率を27モル%とするGeドープBSG(GeB
SG)やGeドープPSG(GePSG)を約1000
℃で加熱流動させ、溝を充填する方法が述べられてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来例では溝を充
填した後の製造工程に対する配慮がなされていない。す
なわち、高濃度に不純物元素を含有したSi酸化物は薬
品、特に通常の半導体製造工程で多用されるフッ酸(H
F)に対する耐性が著しく低下するため、充填した後の
製造工程を経る毎にエッチングされ極端な場合には最終
的に素子分離領域が消失する問題がある。
【0004】同じく、前記従来例では素子分離領域の広
さに対する配慮がなされていない。通常のLSIにおい
ては素子分離幅は一定ではなく、様々な幅の分離領域が
必要となる。その場合、流動性ガラスを加熱流動させた
状態で全面エッチングを行なうと幅の狭い溝にはガラス
を残存させることができるが、幅の広い溝にはガラスを
残存させることができないという問題が発生する。この
問題について図2を用いて説明する。
【0005】Si基板201表面に幅の狭い溝202及
び幅の広い溝203を形成する(a)。
【0006】流動性ガラスとして例えばBドープPSG
(BPSG)204を溝の深さ以上の厚さになるように
堆積する(b)。
【0007】加熱流動させて表面を平滑化させる
(c)。
【0008】全面エッチングを行なう(d)。
【0009】その結果、幅の狭い溝にはガラス204が
残存するが、幅の広い溝には実質的にガラス204を残
存させることができない。このような状況はメモリーL
SI等においては常に存在する。つまり幅の狭い溝の領
域は、メモリーセルが集合している領域に相当し、一方
幅の広い領域は周辺回路部に相当している。d図に示し
たように幅の狭い溝にガラス204が残存したとして
も、先に述べたように後の工程で薬品によるエッチング
が進行するとSi基板との境界205部に段差が生じ、
配線の断線や配線間の短絡の原因となってしまう。ま
た、高濃度に不純物元素を含有したSi酸化物は、吸湿
性が強く空気中の水分を吸収して素子分離特性を低下さ
せる問題がある。
【0010】本発明の目的は、溝に流動性ガラスを充填
した後の工程で薬品にエッチングされることを防止する
とともに空気中からの吸湿を抑えて素子分離特性が変動
することの無い素子分離領域の形成方法を提供すること
にある。さらに他の目的は、高耐圧のゲート絶縁膜を素
子分離領域の窒化と同時に形成し、製造工程を簡略化す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明においては、前記
目的を達成するために溝に流動性ガラスを充填した後そ
の表面に窒化層を設けた。図3を用いて説明する。
【0012】Si基板101表面に溝102を形成した
後、流動性ガラス103を堆積し熱処理を施して平滑化
する。さらに、SOG108を塗布し表面を平坦化する
(a)。
【0013】SOG108及び流動性ガラス103を能
動領域の基板表面が露出するまでエッチング除去する
(b)。
【0014】この状態で熱窒化処理を施す(c)。
【0015】その結果、流動性ガラス103の表面には
比較的厚い窒化層104が、能動領域となるSi基板の
表面には薄い窒化層105が形成される。
【0016】図4及び図5に各々上記薄い窒化層105
及び厚い窒化層104の深さ方向元素分布をオージェ分
析により調べた結果の一例を示した。この場合の流動性
ガラスは、GeBSGを用いた。
【0017】図4の結果からSi基板表面にはSi,
N,Oからなる窒化層が形成されており、光学的に測定
された膜厚は約4nmであった。一方、図5の結果から
流動性ガラスの表面にはSi,N,O,Ge,Bからな
る窒化層が形成されていた。図4の結果に比べ5倍以上
の厚さを有する窒化層になっていた。なお、Bの信号強
度はGeと同様であったので図から省略してある。同じ
窒化処理を行なってもSi基板上では薄く、ガラス表面
では厚く形成される理由は次のように考えられる。Si
と反応して形成される窒化層は極めて緻密であるためそ
れ自身が窒化剤の拡散に対する障壁となる。従って、一
旦窒化層が形成されてしまうと窒化剤が拡散できなくな
り、窒化層の成長はある厚みで飽和してしまう。一方、
酸化物からなるガラスはSi基板に比較して緻密性が劣
るため窒化剤は窒化物を形成しつつも容易に深く拡散で
き、厚い窒化層が形成される。
【0018】
【作用】素子分離領域表面に形成された窒化層は、対薬
品性に優れており後の工程で薬品に曝されても、その薬
品によるエッチングを防止するように働く。また、窒化
によって緻密性がより向上するため吸湿性が低下し空気
中の水分の吸収によって膜質が劣化するのを防止するよ
うに働く。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0020】(実施例1)まず第一の実施例について図
6(a)〜(g)を用いて説明する。
【0021】p型,(100)面方位を有する、比抵抗
10ΩcmのSi基板1の表面に熱酸化法により厚さ5
0nmの熱酸化膜2を形成した。次にリソグラフィー技
術を用いて所定の領域にレジスト3のパターンを形成し
た。パターニングしたレジスト3をマスクとして異方性
ドライエッチング技術により深さ0.5μm の溝を形成
した。図には便宜的に幅の狭い溝4と幅の広い溝5を示
した(a)。
【0022】レジスト3を除去した後、溝内に露出した
Siを20nmエッチングしてドライエッチング時に基
板表面に導入されたダメージ層を除去した。熱酸化法に
より溝内に露出しているSi表面に厚さ20nmの熱酸
化膜6を形成した(b)。
【0023】モノシラン(SiH4),ジボラン(B2
6),ゲルマン(GeH4),酸素(O2)を原料ガスとし
て500℃,1気圧の条件で厚さ0.6μmのGeBS
Gを周知の化学気相成長法により堆積した。GeO2
23,SiO2で表わされる混合の割合は、おのおの
10,5,85モル%になるようにした。このような条
件で形成した膜は段差部での被覆性が著しく悪いため幅
の狭い溝内には空洞が生じ、また幅の広い溝ではオーバ
ーハング状になる。そのような不都合を解消するために
900℃,30分の熱処理を施し、表面を滑らかにし
た。この時幅の狭い溝内に存在していた空洞は消滅し、
溝内は完全に流動性ガラスで充填されていた。さらに、
SOG8を塗布し表面の平坦化を図った(c)。
【0024】800℃,20分の熱処理を施してSOG
の緻密化を図った後SOGと流動性ガラスとが等速でエ
ッチングされる条件でSi基板1の表面が露出するまで
エッチングし、溝内にのみガラス7を残存させた
(d)。
【0025】熱窒化処理を行って表面を窒化させた
(e)。アンモニア(NH3)雰囲気中で900℃、3
0分の条件を用いた。これにより溝に充填されたガラス
7の表面には約50nmの窒化層9が形成され、Si基
板1の表面には4nmの薄い窒化層10が形成されてい
た。
【0026】トランジスターの閾値電圧調整用不純物と
してボロン(B)を薄い窒化層10を通してイオン打込
み法により導入した。その後、熱リン酸により薄い窒化
層10を除去して一旦Si基板表面を露出させ、一般的
に用いられているアンモニアパーオキサイド(NH4
H/H22)液による洗浄を行なった(f)。
【0027】HF液により、Si基板1表面に前記洗浄
時に形成された酸化膜を除去し、トランジスターのゲー
ト絶縁膜として厚さ6nmの熱酸化膜11を形成した。
連続して多結晶SiをCVD法により堆積し、熱拡散法
によってリン(P)を導入した後、周知のリソグラフィ
ー技術とドライエッチング技術により加工しゲート電極
12を形成した。さらにイオン打込み法により砒素(A
s)をSi基板表面に導入し不純物拡散層13を形成し
トランジスターを構成した(g)。
【0028】この後絶縁層の形成、金属配線の形成等の
工程を経て半導体装置を製造した。その結果、比較のた
めに窒化処理せずに製造した試料では溝内のガラスがエ
ッチングされて落ち込み、ゲート電極として形成した多
結晶Siが溝の側壁部にエッチングされずに残存し、そ
の多結晶Siを介して個々の素子が短絡する不良が発生
した。一方、本発明の主旨に則って素子分離領域の表面
を窒化処理した試料では、エッチングによって溝内のガ
ラスが落ち込む様子はまったく見られず、短絡不良は発
生しなかった。
【0029】なお、本実施例では流動性ガラスの形成原
料ガスとしてSiH4などの無機ガスを用いたが、TE
OS〔Si(C25O)4〕等の有機系原料ガスを用い
ても同じ結果を得ることができる。
【0030】(実施例2)第2の実施例について図7
(a)〜(d)及び図1を用いて説明する。
【0031】第1の実施例と同じ手順に従って、溝30
2および303の形成(a),GeBSG305及びS
OG306の形成(b),全面エッチングによるSi基
板表面の露出(c),熱窒化処理によるGeBSGの熱
窒化層307及びSi基板の熱窒化膜308を形成した
(d)。実施例1では、この後Si基板の熱窒化膜30
8を除去し、熱酸化膜を新たに形成してゲート絶縁膜と
したが、本実施例ではSi基板の熱窒化膜308を除去
せずにそのまま残してゲート絶縁膜とした。
【0032】以下、実施例1と同じ手順によりゲート電
極309,不純物拡散層310を形成した。この状態を
図1に示した。
【0033】前にも述べたように、Si基板の熱窒化膜
は自己整合的に膜の成長が飽和するため膜厚の制御性が
極めて良いという利点がある。むしろ厚い膜を形成する
のが困難である。NH3 ガスだけでは5nm以上の膜厚
を有する熱窒化膜を形成するのは困難である。5nm以
上の膜厚を必要とする場合にはNH3 に酸素を5%以下
の割合で添加してやればよい。この場合には酸化も同時
に進行するので厚い膜を形成することができる。また、
熱窒化膜を形成した後酸化性雰囲気中で熱処理してやれ
ばさらに信頼性の高いゲート絶縁膜を得ることができ
る。
【0034】以上述べたように、本実施例によれば素子
分離領域の窒化層形成時に同時にSi基板表面に形成さ
れる薄い窒化膜をそのままゲート絶縁膜として用いるの
で工程を簡略化できると共に欠陥が少なく信頼性の高い
ゲート絶縁膜を得ることができる。
【0035】なお、一連の実施例では流動性ガラスとし
てGeBSGを用いたが、GePSGやBPSGであって
も同様の結果を得ることができる。また、これらの不純
物濃度は高すぎると(20モル%以上)吸湿性が激しく
なり、膜質の変化を生じるので好ましくない。不純物濃
度の総量は18モル%以下に抑える。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、溝に流動性ガラスを充
填した後、その表面に窒化層を形成するので、溝に充填
した流動性ガラスが後の工程でエッチングされるの防止
することができる。従って、極めて微細な素子分離領域
を制御性よく形成する事が可能となり、素子の集積度を
向上できる効果がある。また、流動性ガラスの表面を熱
窒化するときに同時に形成される基板の窒化膜をそのま
まゲート絶縁膜として用いることができるので工程を簡
略化できる効果がある
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概要を示す断面図。
【図2】従来技術の問題を説明するための一連の断面
図。
【図3】本発明を説明するための一連の断面図。
【図4】Si基板の熱窒化膜の深さ方向元素分布を示す
図。
【図5】流動性ガラスの熱窒化層の深さ方向元素分布を
示す図。
【図6】本発明の一実施例を示す一連の工程断面図。
【図7】本発明の一実施例を示す一連の工程断面図。
【符号の説明】
1,101,201,301…Si基板、2,6,1
1,304…熱酸化膜、4,5,102,202,20
3,302,303…溝、7,305…GeBSG、8,1
08,30…SOG、9,307…GeBSGの熱窒化
層、12,309…ゲート電極、13,310…不純物
拡散層、103…流動性ガラス、104…流動性ガラス
の熱窒化層、105,10,308…Si基板の熱窒化
層、204…BPSG。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】能動素子が形成される複数の能動素子領域
    と、該複数の能動素子領域を各々電気的に絶縁分離する
    ための素子分離領域とを半導体基板表面に形成してなる
    半導体装置の製造方法において、該素子分離領域の表面
    に窒化層を有することを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  2. 【請求項2】前記素子分離領域は、半導体基板表面に形
    成した溝を流動性ガラスで充填し、該流動性ガラスの表
    面が窒化されている構造を有することを特徴とする請求
    項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】半導体装置がMOS型集積回路であって、
    Si基板表面の素子分離領域となるべき部分に溝を形成
    する工程,溝内に基板と同導電型の不純物を導入する工
    程,溝を含む基板全表面に熱酸化膜を形成する工程,流
    動性ガラスを溝の深さ以上の膜厚で堆積する工程,95
    0℃以下の温度で熱処理し流動性ガラスを流動させ表面
    を平滑化する工程,回転塗布ガラス(SOG)を塗布し
    表面を平坦にする工程,SOG及び流動性ガラスを能動
    素子領域となるSi基板表面が露出するまでエッチング
    除去する工程,熱窒化する工程,トランジスターの閾値
    電圧調整用不純物を能動素子領域となるSi基板内の表
    面近傍に、前記熱窒化工程で表面に形成された窒化膜を
    介して導入する工程,Si基板表面の該窒化膜を除去す
    る工程,ゲート絶縁膜となるSi酸化膜を形成する工
    程,ゲート電極を形成する工程,ソース,ドレインを形
    成する工程を少なくとも含んでなることを特徴とする半
    導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】半導体装置がMOS型集積回路であって、
    前記素子分離領域の表面に窒化層を形成する工程で、前
    記能動素子領域となる基板表面に同時に形成される、基
    板の窒化膜をMOSトランジスターのゲート絶縁膜とし
    て用いることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】Si基板表面の素子分離領域となるべき部
    分に溝を形成する工程,溝内に基板と同導電型の不純物
    を導入する工程,溝を含む基板全表面に熱酸化膜を形成
    する工程,流動性ガラスを溝の深さ以上の膜厚で堆積す
    る工程,950℃以下の温度で熱処理し流動性ガラスを
    流動させ表面を平滑化する工程,SOGを塗布し表面を
    平坦にする工程,SOG及び流動性ガラスを能動素子領
    域となるSi基板表面が露出するまでエッチング除去す
    る工程,トランジスターの閾値電圧調整用不純物を能動
    素子領域となるSi基板内の表面近傍に導入する工程,
    熱窒化により素子分離領域の流動性ガラス表面には比較
    的厚い窒化層を、能動素子領域となるSi基板表面には
    薄い窒化膜を同時に形成する工程,該薄い窒化膜をゲー
    ト絶縁膜としてその上にゲート電極を形成する工程,ソ
    ース,ドレインを形成する工程を少なくとも含んでなる
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】前記流動性ガラスは、ゲルマニューム(G
    e),ボロン(B),リン(P)の中から選ばれる少な
    くとも1種類の元素を含有するSi酸化物であることを
    特徴とする請求項2乃至5記載の半導体装置の製造方
    法。
  7. 【請求項7】前記流動性ガラスは、Si酸化物中に含有
    される元素の総量が18モル%以下であることを特徴と
    する請求項2乃至5記載の半導体装置の製造方法。
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