JPH0546368Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、送受話機を固定する電話機のフツク
構造に関するものである。

（従来の技術） 第６図は従来の要部断面図、第７図は従来の要
部斜視図、第８図、第９図はそれぞれＣ部詳細
図、第１０図はＤ矢視図、第１１図は従来の部分
斜視図であつて、１は送受話器、１ａは送受話器
１に設けられた引掛穴、２は電話機本体、５は電
話機本体２を壁に取り付けるための取付具であ
る。また、突起４ａと係止部４ｂからなるフツク
４は、係合穴２ｄ、支持体２ｅ、抜き穴２ｆから
なる支持部２ｇに支持され、電話機本体２に設け
られている。

ここで、第６図に示すように電話機本体２を取
付具５で壁に取付ける場合、送受話器１を電話機
本体２に置くためにフツク４を係合穴２ａから挿
入し、支持体２ｅで固定する。送受話機１には引
掛穴１ａが設けられているため、フツク４の突起
４ａと係合し電話機本体２に装着される。（第９
図、第１１図参照）また、第７図、第８図に示す
ように電話機本体２を壁から取りはずして卓上型
として使用する場合、フツク４が装着したままだ
と送受話機１の引掛穴１ａに引掛かり使用しにく
いため、逆に電話機本体２の抜き穴２ｅからドラ
イバー等の工具類でフツク４の係止部４ｂを支持
体２ｄからはずして使用する。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら以上述べた構成では、フツク４を
取りはずすための抜き穴２ｆと、卓上用として使
用する場合は係合穴２ｄがあいたままであり、異
物混入の恐れがあるという欠点があつた。さら
に、壁掛用として使用する場合、送受話器１を電
話機本体２から壁に垂直に引くと、フツク４が送
受話器１の引掛穴１ａに引掛かりフツク４を起こ
すことになるため、電話機本体２に負荷がかかり
材料の疲労を伴なつて割れを生じるという問題点
があつた。

本考案は、以上述べた異物混入と割れの問題点
を除去し、安全性の優れた構造を提供することを
目的とする。

（問題を解決するための手段） 本考案は、送受話器に設けられた引掛穴と、該
送受話器を係止すべく前記電話機に装着され空気
穴が設けられた弾性を有するフツクと、該フツク
と一体となつて空気室とを形成する内壁とを設け
たものである。

（作用） 以上の構成により本考案は、卓上用として用い
る場合にはフツクを係合穴内部に押し込むだけで
使用することができ、壁掛用として用いる場合に
おいても、フツクは弾性体であるので変形し、電
話機本体に無理な負荷をかけることなく使用する
ことができる。

（実施例） 第１図は本考案の一実施例を示す要部断面図、
第２図は同実施例において卓上用として使用した
場合のＡ部詳細図、第３図は同実施例において壁
掛用として使用した場合のＡ部詳細図、第４図は
同実施例のＢ矢視図、第５図は同実施例の部分斜
視図であり、１は送受話器、２は電話機本体、１
ａは送受話器１に設けられた引掛穴、２ａは電話
機本体２に設けられた係合穴、２ｂ，２ｃは係合
穴２ａの内部に設けられた内壁、および突起、３
は係合穴２ａに取付けられた弾性体（ゴム）で構
成されたフツクである。また該フツク３は突出部
３ａ，溝３ｂ，薄肉部３ｄと空気穴３ｅを有する
側壁３ｃより構成され、該溝３ｂは突起２ｃと係
合し、さらにフツク３は電話機本体２に設けられ
た内壁２ｂとともに空気室７を形成している。

ここで、第１図に示すように電話機本体２を取
付具５で壁に取付けた場合、送受話器１を電話機
本体２に固定するためにフツク３により、送受話
器１に設けられた引掛穴１ａが引掛かるようにす
る。その取付法としては、フツク３の側壁３ｃを
電話機本体２の係合穴２ａに押込み、突起２ｃに
フツク３の溝３ｂが係合するとともにフツク３の
側壁３ｃが電話機本体２の係合穴２ａの内部に設
けた内壁２ｂに密着して空気室７が形成されるよ
うに固定する。第３図に示すように送受話器１は
該送受話器に設けられた引掛穴１ａと、突出部３
ａとが係合することにより電話機本体２に固定さ
れる。

また、電話機本体２を壁からはずして卓上用と
して使用する場合、フツク３の突出部３ａを係合
穴２ａの内部に押込むと空気室７の空気がフツク
３の薄肉部３ｆがたわみ変形し、突出部３ａが内
部に引つ込み押し込んだ位置に固定される。

さらに、電話機を壁掛型として使用する場合、
フツク３の突出部３ａを係合穴２ａの内部から引
き出すとフツク３の空気孔３ｅから空気室７へ空
気が入り、フツク３の薄肉部３ｆが元に戻り突出
部３ａが突出する。

（考案の効果） 以上詳細に説明した如く本考案によれば、送受
話器の引掛穴に係合するフツク部材を弾性を有す
る材料を用い、フツク部が突出可動できるように
形成したので、卓上用として用いる場合でもフツ
クを押し込むだけで容易に使用でき、その係合穴
は常に塞がれているので異物混入の恐れもなく使
用することができる。

また、壁掛用として用いる場合においても、フ
ツクは弾性体であるので変形し、送受話器は容易
に外れ、電話機本体にも負荷がかかる恐れがなく
なるという効果がある。

さらに、フツク部材と電話機本体内部で形成さ
れる空気室と徴少の空気孔によりエアダンパーの
働きをし、振動、衝撃に対してフツク部に形状維
持機能があるので、送受話器の保持機能の向上が
期待できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す要部断面図、
第２図、第３図は同実施例のＡ部詳細図、第４図
は同実施例のＢ矢視図、第５図は同実施例の部分
斜視図である。また、第６図は従来の要部断面
図、第７図は従来の要部斜視図、第８図、第９図
はそれぞれＣ部詳細図、第１０図はＤ矢視図、第
１１図は従来の部分斜視図である。 １……送受話器、１ａ……引掛穴、２……電話
機本体、２ａ，２ｄ……係合穴、２ｂ……内壁、
２ｃ……突起、２ｅ……支持体、２ｆ……抜き
穴、２ｇ……支持部、３……フツク、３ａ……突
出部、３ｂ……溝、３ｃ……側壁、３ｄ……空気
孔、４……フツク、４ａ……突起、４ｂ……係止
部、５……取付具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 送受話器と電話機本体からなる電話機のフツク
   構造において、該送受話器に設けられた引掛穴
   と、該引掛穴に係合し該送受話器を係止すべく前
   記電話機本体に装着された弾性を有するフツク
   と、該フツクの裏面に設けられた空気孔を有する
   空気室とから構成され、該フツクを押下すること
   により前記空気室内の空気が該空気孔を通して抜
   け、該フツクを本体内に収納できることを特徴と
   する電話機のフツク構造。