JPH0546149A - 描画処理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 入力描画データが変換処理の際外部メモリか
らのロードが必要なものか不要なものかを判別し、ロー
ドが不要な描画データについては直ちに変換処理を行わ
ず、その後入力するロードが必要な描画データについて
のフォントデータのロードと並行して、その変換処理を
実行する。 【効果】 ロード時間の内、変換処理に費やされる時間
は単純な待ち時間とならず、単純な待ち時間が減少し、
全体として変換処理が短縮化される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は入力描画データをフォン
トデータを使用して出力データへ変換処理する描画処理
方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】パーソナルコンピュータやワードプロセ
ッサその他の各種の情報処理装置において、文字や図形
をディスプレイに表示したりプリンタ等に印刷出力する
ことが行われる。このような装置においては、予め入力
描画データを出力データへ変換処理することが行われ
る。通常、文字や符号の描画データは、文字コードと呼
ばれるコード形式で上位装置から入力する。このような
描画データは、フォントデータを格納したメモリからフ
ォントデータを読み出して出力データに変換処理する。

【０００３】図２に一般の描画処理装置ブロック図を示
す。図の装置は、描画データ１を受け入れて出力データ
３に変換処理するための制御を行う描画処理部２と、変
換後の出力データ３を格納する出力メモリ４と、変換の
ためのフォントデータ６Ａを格納した内部メモリ６を備
えている。描画処理部２は、１文字分の描画データ１が
入力する度に内部メモリ６のフォントデータ６Ａを使用
して、１文字分ずつ出力データ３に変換し出力メモリ４
に格納する。ここで、フォントデータ６Ａは一般に文字
コード等から構成される描画データ１に比較してサイズ
が大きく、必要なフォントデータ全てを内部メモリ６に
完納しておくことが難しい。従って、例えば１書体全部
のデータを内部メモリ６にロードしておけない場合も少
なくない。このために比較的大容量の外部メモリ７を設
け、ここに必要なフォントデータ７Ａを格納し、フォン
ト制御部８の制御によって、必要に応じて内部メモリ６
にロードするようにしている。即ち、描画処理部２は、
描画データ１が入力したとき内部メモリ６に格納された
フォントデータ６Ａで変換することのできないものであ
る場合、フォント制御部８に対しロード要求９を出力す
る。フォント制御部８は、このロード要求９に応えて外
部メモリ７から所定のフォントデータ７Ａを内部メモリ
６にロードする。そして、フォント制御部８は描画処理
部２に対しロード終了通知１０を出力する。描画処理部
２はこの通知を受けた後、内部メモリ６にロードされた
フォントデータを使用して描画データの変換処理を実行
する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に外部
メモリ７から内部メモリ６に対するフォントデータのロ
ードには一定の時間を要し、従来次のような問題が生じ
ていた。図３に従来の描画処理方法タイムチャートを示
す。この図は、図２に示した装置の動作を示すタイムチ
ャートで右方向に時間軸をとったものである。図におい
て描画データ１の内容は、例えば“あ”“い”“う”
“え”“お”の５文字のかなから構成されるものとす
る。また、これらの文字の内“あ”“い”“お”の３文
字は、内部メモリに対応するフォントデータが存在し、
“う”“え”の２文字は、ロードを必要とするものとす
る。この場合、まず時刻ｔ1 に文字“あ”がサーチされ
る。なお、以下の説明においてフォントデータ６Ａから
１文字分のデータをさがすことをサーチするというよう
に説明を行う。時刻ｔ1 に文字“あ”がサーチされる
と、時刻ｔ2 に文字“あ”についてのデータを読み出
し、変換が行われる。さらに時刻ｔ3 に文字“い”のサ
ーチが行われると、時刻ｔ4 に文字“い”のデータを読
み出し変換が行われる。次に時刻ｔ5 に文字“う”のサ
ーチが行われると、この文字は内部メモリに無いため一
旦変換を保留し、内部メモリ等へ記憶しておく。これを
以下セーブするというように表現する。時刻ｔ6 に文字
“え”がサーチされると、この文字もロードを必要とす
るため、文字“う”と同様にセーブされる。次に時刻ｔ
7 には次の文字“お”が入力されるが、これは内部メモ
リ中に対応するフォントデータのあるロードを必要とし
ない文字であるため、文字“お”の変換を保留すると共
に、以降の文字のサーチも一旦停止する。そして、時刻
ｔ8に文字“う”“え”についてのフォントデータのロ
ード要求が行われる。これは先に説明したように図２に
示す描画処理部２がフォント制御部８に対して行う。そ
の後ロード終了通知が時刻ｔ9 に描画処理部２に入力す
ると、時刻ｔ9 の以後文字“う”についての変換が行わ
れ、さらに時刻ｔ10には文字“え”についての変換が実
行される。次に時刻ｔ11において、保留していた文字
“お”についての変換が実行されると、時刻ｔ12で描画
データ１の全ての出力データへの変換処理が終了する。

【０００５】図４に上記のような従来の描画処理方法フ
ローチャートを示す。図において、まずステップＳ１に
おいて１文字分の描画データを読むと、ステップＳ２に
おいてロードが必要か否かが判断される。そして、ロー
ドが必要でないデータの場合、ステップＳ３に移りそれ
以前にセーブした文字があるか否かが判断される。図３
において時刻ｔ2 がこのような場合で、これ以前にセー
ブした文字が無いため、ステップＳ４に移り内部メモリ
のフォントデータを読み出して変換が実行される。そし
て、ステップＳ１１において全ての描画データが終了し
たか否かが判断され、終了していない場合は再びステッ
プＳ１に戻る。次に図３に示した時刻ｔ6 においては、
図４のステップＳ２においてロードが必要か否かが判断
されると、ロードが必要という結果からステップＳ５に
移り、その文字がセーブされる。そして、図３の時刻ｔ
7 においては、次の文字“お”がロードが不要なためス
テップＳ２からステップＳ３に移り、セーブした文字が
あるか否かが判断される。図３の時刻ｔ8 においては、
セーブした文字が存在するため、ステップＳ６でフォン
トデータの読出しアドレス（文字“お”のフォントデー
タの位置）をセーブする。次いで、ステップＳ７におい
てロード要求が行われ、ステップＳ８でロードが終了す
るまで待機する。その後、ステップＳ９においては、図
３の時刻ｔ9 でロード終了が通知され、ロードしたフォ
ントデータの変換が行われる。更に、ステップＳ１０に
おいては、ステップＳ６においてセーブした内部メモリ
６のアドレスからデータを読出し、変換（文字“お”の
変換）が行われる。その後は、ステップＳ１１におい
て、全ての描画データが終了したか否かが判断され、終
了していない場合はステップＳ１に戻る。また、全ての
描画データが終了した場合は、ステップＳ１２でセーブ
した文字があるか否かを調べ、セーブした文字がない場
合は処理を終了する。一方、セーブした文字があった場
合は、ステップＳ１３において、そのセーブした文字の
ロード要求を行い、ステップＳ１４でロードが終了する
まで待機する。その後は、ステップＳ１５において、ロ
ードしたフォントデータを変換し、処理を終了する。

【０００６】しかしながら、図３を見て分かるように、
もし描画データ１にロードを必要するデータが多数含ま
れる場合、時刻ｔ8 から時刻ｔ9 に示したようなロード
待ちの時間が増大する。従って、多くの種類のフォント
データを使用する場合ほどこのようなロード待ちの時間
が無視できないほどに増大し、変換処理全体の時間を長
時間にしてしまうという問題があった。本発明は以上の
点に着目してなされたもので、上記のように内部メモリ
に対し、外部メモリから所定のフォントデータをロード
して変換処理を実行する場合において、フォントデータ
ロードのための待ち時間を減少させ、処理の短縮を図っ
た描画処理方法を提供することを目的とするものであ
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の方法は、入力描
画データを、内部メモリ中の対応するフォントデータを
使用して出力データへの変換処理を実行し、前記入力描
画データに対応するフォントデータが前記内部メモリ中
に無いとき、外部メモリから該当するフォントデータを
前記内部メモリにロードして、前記出力データへの変換
処理を実行するものにおいて、連続して入力する入力描
画データについて、前記変換処理の際、前記外部メモリ
からのロードが必要なものか不要なものかを判別し、外
部メモリからのロードが不要な入力描画データの変換処
理と、その後入力する外部メモリからのロードが必要な
入力描画データについての、当該フォントデータのロー
ドとを並行して実行することを特徴とするものである。

【０００８】

【作用】この方法は、入力描画データが変換処理の際外
部メモリからのロードが必要なものか不要なものかを判
別し、ロードが不要な描画データについては直ちに変換
処理を行わず、その後入力するロードが必要な描画デー
タについてのフォントデータのロードと並行して、その
変換処理を実行する。これによりロード時間の内、変換
処理に費やされる時間は単純な待ち時間とならず、単純
な待ち時間が減少し、全体として変換処理が短縮化され
る。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の方法を図の実施例を用いて詳
細に説明する。図１は本発明の描画処理方法の実施例を
示すタイムチャートである。なお、本発明の方法を実施
する場合は、例えば図２において説明したような構成の
描画処理装置がそのまま使用される。図１は描画データ
１が入力した場合の処理を示したもので、右方向に時間
軸を表したものである。この処理対象となる描画データ
は、先に図３を用いて説明したものと同様の五つの文字
“あ”“い”“う”“え”“お”から構成される。ま
た、この文字の内“あ”“い”“お”の三文字は、外部
メモリからのロードが不要な描画データであり、“う”
“え”の二文字は、外部メモリからのロードが必要な描
画データとする。これも図３を用いて説明した場合と同
様である。

【００１０】ここで、本発明の方法においてまず時刻ｔ
1 に文字“あ”をサーチし、時刻ｔ2 に文字“い”をサ
ーチする。この時、本発明においては外部メモリからの
ロードが不要な文字であってもこの段階で変換処理は行
わない。そして、外部メモリからのロードが必要なデー
タである文字“う”“え”のサーチを時刻ｔ3 、ｔ4に
実行した後、時刻ｔ5 において、外部メモリからのロー
ドが不要な文字“お”がサーチされると、時刻ｔ6 にお
いて文字“う”“え”に対するフォントデータのロード
要求が行われる。

【００１１】そして本発明の方法においては、このロー
ド要求が実行された後、ロード終了通知がある時刻ｔ9
までの間に先に変換を保留した文字“あ”“い”につい
ての変換が実行される。即ち、時刻ｔ6 から文字“あ”
についての変換が開始され時刻ｔ7 から文字“い”につ
いての変換が開始される。そして時刻ｔ8 で文字“あ”
“い”についての変換が終了すると、ロード終了通知を
待つ状態となる。その後、時刻ｔ9 にロード終了通知が
あると今度は、ロードを終了した文字“う”“え”につ
いての変換を時刻ｔ9 、時刻ｔ10以降に実行する。その
後、時刻ｔ11において、時刻ｔ5 でサーチして変換を保
留していた文字“お”の変換を実行する。この文字
“お”は描画データ１の最後のデータであるため、時刻
ｔ12にすべての処理が終了する。

【００１２】上記のように本発明の処理を実行した場
合、単にロードの終了待ちに費やされる時間は、時刻ｔ
8 から時刻ｔ9 までの間だけとなる。即ち、ロード要求
を発した時刻ｔ6 〜時刻ｔ9 までの間の時間の内、時刻
ｔ6 から時刻ｔ8 までの時間は二つの文字“あ”“い”
についての変換処理に有効に使用される。その結果全体
として図３に示した例に比べて変換処理の時間が短縮さ
れる。なお、図３に示した例の場合、図１に示した時刻
ｔ1 から時刻ｔ13までの時間が変換処理に使用されてい
る。従って、両者の変換処理の差は時刻ｔ12から時刻ｔ
13までの間となり、これはちょうど時刻ｔ6 から時刻ｔ
8 までの間の時間に相当するものとなる。

【００１３】次に、本発明の方法を実施する場合の手順
をさらに具体的に説明する。図５および図６は本発明の
描画処理方法フローチャートである。図においてまず、
ステップＳ１で１文字分の描画データをサーチすると、
ステップＳ２において、その文字がロードが必要である
か否かを判断する。そしてこれがロードは必要でないも
のの場合、フォントデータ位置のセーブが行われる。即
ち、内部メモリにフォントデータが存在する場合には、
そのフォントデータの読み出しアドレスがセーブされる
（ステップＳ３）。そしてこのような外部メモリからの
ロードが不要なデータが連続する場合、ステップＳ２か
らステップＳ３の処理が繰り返される。これが図１に示
した時刻ｔ1 からｔ3 までの処理である。

【００１４】ここで時刻ｔ3 においては次の文字“う”
がロードを必要とする文字であるため、図５のステップ
Ｓ２から図５のステップＳ４に移る。そしてその文字が
セーブされる。この文字をセーブするというのは、文字
コードをそのままセーブするという意味である。そし
て、今度はステップＳ５において次の一文字分の描画デ
ータをサーチする。そしてこれがロード不要か否かが判
断される（ステップＳ６）。ロードが必要な文字の場
合、再びステップＳ４において文字のセーブが行われ
る。そして、次にロードが不要な文字がサーチされた場
合、ステップＳ３と同様に、そのフォントデータの読み
出しアドレスがセーブされ（ステップＳ７）、ステップ
Ｓ８に移る。これが、図１に示した時刻ｔ5 〜ｔ6 の文
字“お”の段階である。ここで、ステップＳ８におい
て、ロードが必要な文字がセーブされているか否かが判
断される。図１の時刻ｔ6 においては、既に二文字分の
文字がセーブされているため、ステップＳ９においてロ
ード要求が実行される。

【００１５】次に、ステップＳ１０において、ロード必
要文字以前のロード不要文字がセーブされているか否か
が判断される。即ち、図１の時刻ｔ6 においては、ロー
ド不要文字として“あ”“い”の二文字が既にセーブさ
れている。従って、ステップＳ１１に移り、これらの文
字の変換処理が実行される。これは、図１に示した時刻
ｔ6 から時刻ｔ8 の処理に該当する。その後は、図６の
ステップＳ１２においてロード要求があるか否かが判断
される。即ち、ロード要求が出されていない場合は直ち
にステップＳ１に戻るが、ロード要求が出されている場
合は、ステップＳ１３においてロードの終了通知を待
つ。図１の時刻ｔ9 においてロード終了通知があると、
図６のステップＳ１４において、ロードされた文字につ
いての変換が実行される。これは、図１の時刻ｔ9から
ｔ11の間に行われる処理に該当する。

【００１６】その後、時刻ｔ11において、描画データが
終了したか否かの判断が行われる（図６のステップＳ１
５）。ここで、時刻ｔ11では残りの描画データが存在す
るため、ステップＳ１に戻るが、次の文字“お”はステ
ップＳ５でサーチしているため、その次の文字のサーチ
となる。この場合、“お”は最後の文字であり、次の文
字は存在しないため、ステップＳ１６からステップＳ８
に移り、ロードが必要な文字がセーブされたか否かを判
断する。この時点でロードの必要な文字は存在しないた
め、ステップＳ１０に移る。ステップＳ１０では、ロー
ド必要文字以前のロードが不要な文字がセーブされたか
を判断するが、ここでは、ロード必要文字が存在せず、
かつロードが不要な文字“お”があるため、ステップＳ
１１に移り、その文字を変換する。これが図１における
時刻ｔ11からｔ12の処理である。その後は、ステップＳ
１２においてロード要求は無いため、ステップＳ１５に
移り、描画データが終了したか否かが判断され、全ての
変換が終了する。

【００１７】また、上記実施例では、最後の文字“お”
がロードを必要としない文字であった場合を説明した
が、最後の文字がロードを必要とする文字である場合も
当然有る得る。このような場合を次に説明する。例え
ば、最後の文字“お”をロード要求が必要な文字と仮定
する。この場合、図５のフローチャートにおいて、ステ
ップＳ６までの動作は上記の場合と同様である。そし
て、ロード必要文字の連続により、ステップＳ６からス
テップＳ４に戻り、文字のセーブを行い、その後、ステ
ップＳ５において次の文字の描画データをサーチする
が、この文字が最後の文字であった場合、ステップＳ１
７の終了判断で終了となるため、ステップＳ１７からス
テップＳ８に移る。その後は、ステップＳ９でロード要
求を行い、ステップＳ１０、Ｓ１１においてロード要求
と並行処理によるロード不要文字の変換処理を行った
後、上記の場合と同様に、ステップＳ１２〜Ｓ１４で、
ロード要求を行った文字の変換処理を行う。そして、ス
テップＳ１５においては、全ての描画データが終了して
いるため、変換処理が終了する。本発明は具体的な上記
のような手順により実行される。

【００１８】本発明は以上の実施例に限定されない。上
記実施例においては描画データがかな文字により構成さ
れる例を示したが、描画データは文字、符号、記号、そ
の他各種のコードデータによるものでよく、また、いわ
ゆる図形表示のためのベクトルデータ等であっても差し
支えない。さらに本発明の方法を実施する手順は、必ず
しも上記フローチャートに限定されるものでなく、ロー
ド要求を行いロード終了通知を待つ間に並行して変換処
理が実行されるような手順であればどのようなものでも
よい。例えば、図１に示した例ではロードの不要な描画
データの変換処理の合計時間がロード要求の待ち時間よ
り短い例を示したが、入力描画データの変換処理時間が
ロード要求時間よりも長い場合があっても差し支えな
い。このような場合、実質的に単なるロード待ち時間は
存在しないことになる。より変換処理の高速化が図られ
ることになる。

【００１９】

【発明の効果】以上説明した本発明の描画処理方法は、
入力描画データをフォントデータを使用して出力データ
へ変換処理する場合に予め外部メモリからのロードが必
要なものか不要なものかを判別し、ロードが必要な入力
描画データについてのフォントデータのロードと、ロー
ドの不要な入力描画データの変換処理とを並行して実行
するようにしたので、単純にロード待ちを行う時間が減
少し、全体として変換処理の高速化を図ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の描画処理方法実施例を示すタイムチャ
ートである。

【図２】一般の描画処理装置ブロック図である。

【図３】従来の描画処理方法タイムチャートである。

【図４】従来の描画処理方法フローチャートである。

【図５】本発明の描画処理方法フローチャート（その
１）である。

【図６】本発明の描画処理方法フローチャート（その
２）である。

【符号の説明】

１ 描画データ ｔ1 〜ｔ13 時刻

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 入力描画データを、内部メモリ中の対応
   するフォントデータを使用して出力データへの変換処理
   を実行し、 前記入力描画データに対応するフォントデータが前記内
   部メモリ中に無いとき、外部メモリから該当するフォン
   トデータを前記内部メモリにロードして、前記出力デー
   タへの変換処理を実行するものにおいて、 連続して入力する入力描画データについて、前記変換処
   理の際、前記外部メモリからのロードが必要なものか不
   要なものかを判別し、 外部メモリからのロードが不要な入力描画データの変換
   処理と、その後入力する外部メモリからのロードが必要
   な入力描画データについての、当該フォントデータのロ
   ードとを並行して実行することを特徴とする描画処理方
   法。