JPH0545963U - 電源プラグジヤツク装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電源ジャックを小型化し、電源プラグの保持
力を高め、かつ、節度感をもたせる構造を低コストで付
加可能にする。 【構造】 ジャックハウジング２のプラグ挿入穴３内
に、アースコンタクト７の割り入りのスリーブ状バネ部
７ｃを配置する。このスリーブ状バネ部７ｃ内の中心に
ジャックピン４を先端部同軸配置し、このジャックピン
４の他の部分をジャックハウジング２に支持させる。プ
ラグ挿入穴３内に電源プラグ６が挿入されていない状態
でバネ接触子５ａがスリーブ状バネ部７ｃに接触してい
るようにジャックハウジング２にブレークターミナル５
を組込む。バネ接触子５ａに節度用凸部５ｂを一体に設
け、この凸部５ｂが電源プラグ６の絶縁スリーブ８の先
端外周の節度用凹溝８ａに落ち込むことにより節度感を
もたせる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ジャックハウジンク内にジャックピンとブレークターミナルとアー スコンタクトとが組込まれている電源ジャック内に、同軸の電源プラグを挿入し て両者を接続させる電源プラグジャック装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の電源プラグジャック装置として、図３又は図４に示す構造のも のが提案されている。

【０００３】 図３に示す電源ジャック１は、絶縁材によりなるジャックハウジング２を有し 、該ジャックハウジング２の先端側にはプラグ挿入穴３が設けられている。該プ ラグ挿入穴３の中心に先端部を突出させてジャックピン４がジャックハウジング ２に組込まれている。また、ジャックハウジング２内には、図示しない機器内蔵 電源のプラグ端子に接続されるブレークターミナル５と、図５に示す同軸構造の 電源プラグ６が挿入されていないときに該ブレークターミナル５に接触されるバ ネ接触子７ａが折り返し成形されたアースコンタクト７とが組込まれている。

【０００４】 電源プラグ６は、筒状の絶縁スリーブ８の内周に中心コンタクトスリーブ９が 組込まれ、該絶縁スリーブ８の外周にアース金具１０が組付けられた同軸構造に なっており、そのアース金具１０の先端部外周に節度用の凹溝１０ａが成形され ている。

【０００５】 そして、電源プラグ６が電源ジャック１内に挿入された際にバネ接触子７ａの 湾曲突部７ｂがアース金具１０に接触し、凹溝１０ａ内に嵌まり合うことによっ て節度感が得られるようになっている。

【０００６】 また、上記の電源プラグジャック装置は、プラグ挿入穴３に電源プラグ６が挿 入されていないときには、実線表示で示すように折り返しバネ接触子７ａがブレ ークターミナル５に接触して機器内蔵電源から給電が行われる。

【０００７】 プラグ挿入穴３には、電源プラグ６が図３中破線で示すように挿入されると、 折り返しバネ接触子７ａが該電源プラグ６で径方向に外向きに押されてブレーク ターミナル５から離れ、機器内蔵電源からの給電が絶たれる。その代りに、折り 返しバネ接触子７ａは破線で示すように電源プラグ６のアース金具１０が接触さ れ、また、中心コンタクトスリーブ９がジャックピン４に接触され、電源プラグ ６から機器に給電が行われる。

【０００８】 図４に示す電源ジャック１は、アースコンタクト７のバネ接触子７ｂを切り起 し成形している点で、図３に示すものと相違している。

【０００９】

【考案が解決しようとする課題】

図３に示す電源ジャック１は、折り返しのバネ接触子７ａを用いているので、 電源プラグ６を保持する保持力が大きい利点がある半面、該折り返しバネ接触子 ７ａが折り返し構造ゆえ、該電源ジャック１の寸法Ｌａが大きくなり、大型化す る問題点がある。

【００１０】 一方、図４に示す電源ジャック１は、切り起しバネ接触子７ｂを用いているの で、該電源ジャック１の寸法Ｌｂが図２に示す電源ジャック１の寸法Ｌａより小 さくなり、小型化できる利点がある半面、該切り起しのバネ接触子７ｂが切り起 し構造ゆえ、電源プラグ６を保持する保持力が小さい問題点がある。

【００１１】 更にいずれの場合も電源プラグ６の挿抜の際の節度感を得るために、アースコ ンタクトのバネ接触子の押圧力を利用しているため、これを電源プラグ６のアー ス金具１０に凹溝１０ａを成形する必要があり、このためアース金具１０に挽物 を使用させざるを得ず、その製造コストが高くなるという問題点がある。

【００１２】 本考案の目的は、小型化でき、電源プラグの保持力が高く、しかも節度感を得 る構造が低コストとなる電源プラグジャック装置を提供することにある。

【００１３】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するための本考案の特徴は、ジャックハウジング内にジャッ クピンとブレークターミナルとアースコンタクトとが組込まれ、同軸構造の電源 プラグが該ジャックハウジングのプラグ挿入穴に挿入されていない状態では前記 ブレークターミナルと前記アースコンタクトとが相互に接触され、前記電源プラ グが挿入された状態では前記ブレークターミナルと前記アースコンタクトとの接 触が該電源プラグにより解除される構造の電源プラグジャック装置において、前 記電源プラグには絶縁スリーブの中心部にジャックピンに接触する中心コンタク トを有するとともに、該絶縁スリーブの外周に筒状のアース金具を有し、かつ、 該絶縁筒の先端をアース金具先端より突出させ、その突出部の外周に節度用凹溝 を有し、前記アースコンタクトは前記ジャックピンに対して同軸配置となってい て、挿入される前記電源プラグのアース金具外周面を挾持するスリーブ状バネ部 を有し、前記ブレークターミナルは前記電源プラグが前記プラグ挿入穴に挿入さ れていないときには、前記スリーブ状バネ部に接触するバネ接触子を有し、該バ ネ接触子には前記電源プラグの絶縁スリーブ外周の節度用凹溝に嵌まり合う節度 用突部を有することにある。

【００１４】

【作用】

この電源プラグジャック装置は、ジャックハウジングのプラグ挿入穴に電源プ ラグが挿し込まれると、そのプラグの外周のアース金具の外周面がスリーブ状バ ネ部にて挾持され、アース金具とアースコンタクトの電気的接続がなされ、ブレ ークターミナルのバネ接触子が電源プラグの絶縁スリーブの先端にて押され、ア ースコンタクトのスリーブ状バネ部との接触が解除される。更にブレークターミ ナルのバネ接触子の突部が電源プラグの先端外周の凹溝に落ち込むことにより挿 入時の節度感が得られ、プラグ引き抜き時には、該凹溝から突部が外れることに よって逆の節度感が得られる。

【００１５】

【実施例】

図１は、本考案に係る電源ジャックの一実施例を示したものである。なお、前 述した図３と対応する部分には同一符号を付けて示している。

【００１６】 本実施例の電源ジャック１におけるアースコンタクト７は、ジャックピン４に 対して同軸配置となっている割り入りのスリーブ状バネ部７ｃを有し、該スリー ブ状バネ部７ｃには、その周方向の一箇所に長手方向に沿って割り部７ｄが設け られ、該割り部７ｄを中心とした両側のスリーブ状バネ部７ｃには内側に突出さ せた突起７ｅが設けられ、かつ、該スリーブ状バネ部７ｃの一端部には端子部７ ｆが設けられた構造になっている。

【００１７】 ブレークターミナル５は、バネ接触子５ａが切り起し成形されており、先端に 湾曲した節度用凸部５ｂが一体成形されている。該バネ接触子５ａは、電源プラ グ６がプラグ挿入穴３に挿入されていないときは、図示のようにスリーブ状バネ 部７ｃに接触されている。

【００１８】 一方電源プラグ６は、その絶縁スリーブ８ａの先端がアース金具１０の先端よ り長く突出され、その外周に環状の節度用凹溝８ａが成形されている。

【００１９】 このような電源ジャック１のプラグ挿入穴３に電源プラグ６が挿入されていな いときには、機器内蔵電源の正極がブレークターミナル５に接続され、負極がア ースコンタクト７に接続され、これらブレークターミナル５のバネ接触子５ａが アースコンタクト７のスリーブ状バネ部７ｃに接触されているので、機器内蔵電 源から給電が行われる。

【００２０】 次にプラグ挿入穴３に電源プラグ６が挿入されると、電源プラグ６はスリーブ 状バネ部７ｃで把持される。スリーブ状バネ部７ｃによれば、高い保持力で電源 プラグ６を把持できる。電源プラグ６が挿入されると、バネ接触子５ａがスリー ブ状バネ部７ｃから離れ、機器内蔵電源からの給電が絶たれ、代りに電源プラグ ６からの給電になる。またこのとき、バネ接触子５ａの節度用突部５ｂが絶縁ス リーブ８の先端外周の節度用凹溝８ａ内に落ち込むことにより挿入時の節度感が 得られる。

【００２１】

【考案の効果】

以上説明したように本考案に係る電源ジャックにおいては、アースコンタクト にスリーブ状バネ部を設け、該スリーブ状バネ部で電源プラグを把持するので、 電源プラグの保持力を向上させることができる。またブレークターミナルのバネ 接触子をスリーブ状バネ部に接触させるようにしているので、このバネ接触子は 弾力の小さいものでもよくなり、ジャックハウジングの小型化を計ることができ る。従って本考案によれば、小型で、しかも電源プラグの保持力も高い電源ジャ ックを提供することができる。更に節度感を得るための凹溝を電源プラグの絶縁 スリーブに設けることが可能となったため、アース金具は、単なる円筒形のもの で良くなり、プレス成形品が使用できることとなり、製造コストが低くでき、全 体として電源プラグジャック装置のコストダウンを図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る電源プラグジャック装置の一実施
例の縦断面図である。

【図２】本実施例で用いているアースコンタクトの斜視
図である。

【図３】従来の電源ジャックの一例の縦断面図である。

【図４】従来の電源ジャックの他の例の縦断面図であ
る。

【図５】従来の電源プラグの縦断面図である。

【符号の説明】

１ 電源ジャック ２ ジャックハウジング ３ プラグ挿入穴 ４ ジャックピン ５ ブレークターミナル ５ａ バネ接触子 ５ｂ 節度用突部 ６ 電源プラグ ７ アースコンタクト ７ｃ スリーブ状バネ部 ７ｄ 割り部 ７ｅ 突起 ７ｆ 端子部 ８ 絶縁スリーブ ８ａ 節度用凹溝 ９ 中心コンタクトスリーブ １０ アース金具

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ジャックハウジング内にジャックピンと
   ブレークターミナルとアースコンタクトとが組込まれ、
   同軸構造の電源プラグが該ジャックハウジングのプラグ
   挿入穴に挿入されていない状態では前記ブレークターミ
   ナルと前記アースコンタクトとが相互に接触され、前記
   電源プラグが挿入された状態では前記ブレークターミナ
   ルと前記アースコンタクトとの接触が該電源プラグによ
   り解除される構造の電源プラグジャック装置において、
   前記電源プラグには絶縁スリーブの中心部にジャックピ
   ンに接触する中心コンタクトを有するとともに、該絶縁
   スリーブの外周に筒状のアース金具を有し、かつ、該絶
   縁筒の先端をアース金具先端より突出させ、その突出部
   の外周に節度用凹溝を有し、前記アースコンタクトは前
   記ジャックピンに対して同軸配置となっていて、挿入さ
   れる前記電源プラグのアース金具外周面を挾持するスリ
   ーブ状バネ部を有し、前記ブレークターミナルは前記電
   源プラグが前記プラグ挿入穴に挿入されていないときに
   は、前記スリーブ状バネ部に接触するバネ接触子を有
   し、該バネ接触子には前記電源プラグの絶縁スリーブ外
   周の節度用凹溝に嵌まり合う節度用突部を有することを
   特徴としてなる電源プラグジャック装置。