JPH0545918Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、扇風機等に用いる支柱装置に関する
ものである。

（従来の技術） 従来の扇風機における支柱装置構造を第６図及
び第７図に従つて説明する。図において、２１は
中空状の支柱２２を立設したスタンド、２３は支
柱２２の上端に被着した支柱カバー、２４は重量
物である扇風機頭部、２５は支柱カバー２３を貫
通して支柱２２内に摺動自在に嵌挿しかつ上端に
ネツクピースホルダー２６及びネツクピース２７
を介して扇風機頭部２４を支持する昇降パイプ、
２８は扇風機頭部２４の重量と略釣り合う上向き
の力を昇降パイプ２５に付与するゼンマイバネ、
２９は支柱カバー２３内にあつて一端を支点とし
て上下方向に傾動すると共に昇降パイプ２５が貫
挿する係合孔３０を設けたロツクリング、３１は
ロツクリング２９の解除つまみ、３２はロツクリ
ング２９を常時上方に付勢して傾斜状態におくバ
ネであり、無操作時ロツクリング２９はバネ３２
の付勢力を受けて係合孔３０縁を昇降パイプ２５
の外周に係着させ、扇風機頭部２４を任意の高さ
に固定している。

而して、高さ調節は、一方の手で解除つまみ３
１を下方に押し下げロツクリング２９の係合孔３
０縁と昇降パイプ２５との係着を解除し、この状
態において他方に手で昇降パイプ２５を上下に摺
動させ任意の高さに調節するものである。

（考案が解決しようとする問題点） ところで、従来の支柱装置構造においては、高
さ調節の際に両手操作が必要であり、操作性の面
から余り良好なものと称し得なかつた。

然るに本考案にあつては、片手操作で容易に高
さ調節を行なえるようにして、操作性の良好な支
柱装置を提供する。

（問題点を解決するための手段） 本考案の内容を、以下実施例に対応する第１図
乃至第５図を用いて説明する。

支柱２を立設したスタンド１と、上記支柱２と
摺動自在に嵌挿しかつ重量物（図示実施例では扇
風機頭部１５）を支持する昇降部材４と、上記重
量物の重量と略釣り合う上向きの力を昇降部材４
に付与するバネ８とを有する支柱装置において、
昇降部材４を筒状にして支柱２の外周に嵌挿させ
る。そして、昇降部材４には支柱２に係着して重
量物を任意の高さに固定するロツク機構９を設
け、そのロツク解除つまみ１３を外方に臨ませ
る。

（作用） 上記構成により、昇降部材４を握り、その握つ
た手でロツク解除つまみ１３を操作してロツク機
構９によるロツクを解除し、その状態で昇降部材
４を摺動させ重量物の高さを調節する。このよう
に、片手操作により容易に高さ調節できるもので
ある。

（実施例） 以下第１図乃至第５図に示した本考案の実施例
における扇風機について詳細に説明する。

１は支柱２を立設したスタンドであり、その支
柱２の背面には上下方向に間隔をおいて複数個の
係合溝３を設ける。４は支柱２の外周に摺動自在
に嵌挿する筒状の昇降部材で、その上端部はネツ
クピースホルダーとして作用する。５は支柱２の
上端壁に貫通して設けた補助パイプで、その上端
は昇降部材４の上端壁内部にねじ６により固定
し、又下端にはバネ保持部７を一体的に備えてい
る。８は外方端を支柱２の上端壁に、内方端をバ
ネ保持部７に夫々止着したゼンマイバネであり、
後記扇風機頭部の重量と略釣り合う上向きの力を
昇降部材４に付与する。

９は昇降部材４の下端近傍に設けたロツク機構
で、昇降部材４内面の凹部１０内において回転自
在に軸支されかつ該回転により一端を凹部１０よ
り出没させる係合体１１と、該係合体１１の他端
に一端を枢支し他端を昇降部材４外方に突出する
操作杆１２と、該操作杆１２の外方端に取着した
ロツク解除つまみ１３と、該つまみ１３と昇降部
材４間に縮設したコイルバネ１４とにより構成さ
れている。１５は昇降部材４の上端部にネツクピ
ース１６を介して俯仰角調節可能に枢設した扇風
機頭部（重量物）である。

上記構成において、ロツク機構９の無操作時に
は第４図示のように係合体１１の一端が支柱２の
任意の係合溝３と係合し、該係合により扇風機頭
部１５を任意の高さに固定している。而して、扇
風機頭部１５の高さを調節する場合には、先ず昇
降部材４の下端部を握り、その握つた手でロツク
解除つまみ１３を第５図示の矢印Ｐ方向に押圧操
作して、係合体１１を回転させ凹部１０内に没状
態とすることにより係合溝３との係合を解除す
る。この状態で、昇降部材４側は自由状態とな
り、支柱２に対して摺動させることにより扇風機
頭部１５の高さを調節し、所望の高さでロツク解
除つまみ１３の操作を止めれば、扇風機頭部１５
は所望の高さに固定される。

このように、昇降部材４を支柱２の外周に嵌挿
し、昇降部材４にロツク機構９のロツク解除つま
み１３を設けたことにより、片手操作で容易に高
さ調節を行なうことができる。

尚、上記実施例において、係合溝３の数を増す
ことにより高さをより細かく調節することができ
る。又、扇風機頭部１５の重量と略釣り合う上向
きの力を昇降部材４に付与するバネとしては、ゼ
ンマイバネに限らず、コイルバネを用いてもよ
い。

さらに、本考案は扇風機に限らず、例えばフロ
アー電気スタンド等のように上部に重量物を支持
する支柱装置にも実施することができる。

その他、本考案は上記しかつ図面に示す実施例
のみに限定されるものではなく、例えばロツク機
構の構造等、要旨を逸脱しない範囲で適宜変形し
て実施できること勿論である。

（考案の効果） 以上の如く本考案の構成によれば、片手操作で
容易に高さ調節することができ、操作性の良好な
支柱装置を提供でき、そのうえ支柱の外周に摺動
自在に嵌挿した筒状の昇降部材にロツク機構を設
けているので、高さ調節の際のロツクの解除及び
ロツクが極めて簡単な構成で極めて容易且つ確実
に行うことができ、しかもロツク機構は係合体を
回動させてロツク解除及びロツクするので、大き
なスペースをとつて大きくかさばることがなく、
装置全体をコンパクトに構成することができると
いう効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例における扇風機を示す
側面図、第２図は同扇風機の支柱装置を示す背面
図、第３図は第２図のＡ−Ａ断面図、第４図及び
第５図は同支柱装置のロツク機構の異なる状態を
示す断面図、第６図は従来における扇風機を示す
側面図、第７図は第６図のＢ部断面図である。 １……スタンド、２……支柱、４……昇降部
材、８……ゼンマイバネ、９……ロツク機構、１
３……ロツク解除つまみ、１５……扇風機頭部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 支柱を立設したスタンドと、上記支柱と摺動自
   在に嵌挿しかつ上端に重量物を支持する昇降部材
   と、上記重量物の重量と略釣り合う上向きの力を
   昇降部材に付与するバネとを有するものにおい
   て、上記昇降部材は筒状にして上記支柱の外周に
   摺動自在に嵌挿し、該昇降部材には該昇降部材の
   凹部内において回転自在に軸支されかつその回転
   により一端を凹部より出没させ支柱の係合部との
   係脱を行う係合体と、該係合体の他端に一端を枢
   支し他端を昇降部材外方に突出する操作杆と、該
   操作杆の外方端に取着したロツク解除つまみと、
   該つまみと昇降部材間に縮設したバネとよりなる
   ロツク機構を設けてなることを特徴とする支柱装
   置。